JP2002369613A - コンバイン - Google Patents

コンバイン

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JP2002369613A
JP2002369613A JP2001182202A JP2001182202A JP2002369613A JP 2002369613 A JP2002369613 A JP 2002369613A JP 2001182202 A JP2001182202 A JP 2001182202A JP 2001182202 A JP2001182202 A JP 2001182202A JP 2002369613 A JP2002369613 A JP 2002369613A
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JP
Japan
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engine
machine body
combine harvester
shaft
transmission case
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Application number
JP2001182202A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Ishida
慎一郎 石田
Hiroshi Kitagawara
広志 北川原
Yasuo Seno
泰男 瀬野
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のコンバインのエンジンは機体側方のキ
ャビン等の下方で、機体左右中央位置から側方に大きく
外れた位置に配設されていたため、機体左右一側にある
穀粒タンクの穀粒充填量等の影響を受けやすく、機体重
心が変動して機体の左右バランスが保てず、刈取高さが
ばらついたり、走行安定性が悪化する、という問題があ
った。また、エンジンからの動力は、ベルト伝達機構な
どを介してミッションケース内に伝達されるため、その
ための空間が必要となり、機体のコンパクト化が阻害さ
れる、という問題もあった。 【解決手段】 エンジン35を正面視で機体左右略中央
位置に配設すると共に、エンジン35の出力軸82とミ
ッションケース36への入力軸78とを、接続部材63
を介して直接連結する。また、エンジン35下部は、機
体フレーム58上面よりも下方に突出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインにおけ
るエンジンの配置構成、及びエンジンからミッションケ
ースへの動力伝達構成に関する。
【0002】
【従来の技術】図12に示すように、従来のエンジン3
は、機体側方に設けたキャビン2等の下方に設けられた
エンジンルーム内に収納されると共に、エンジン3の前
方には、走行用のミッションケース4が配設され、エン
ジン3の後方には、脱穀部8から選別部を介して搬送さ
れてきた穀粒を貯留するための穀粒タンク7が配設され
ている。そして、前記エンジン3の出力軸9には出力プ
ーリ10が固定され、該出力プーリ10と、前記ミッシ
ョンケース4への入力軸15に固定された入力プーリ1
4との間には、伝達ベルト12が巻回され、ベルト伝達
機構16が形成されており、該ベルト伝達機構16を介
して、エンジン3からの動力をミッションケース4内に
伝達可能な構成としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記エ
ンジン3は重い装置である上に、機体左右中央位置17
から側方に大きく外れた位置に配設されているため、機
体重心位置がエンジン3の配設側に片寄るばかりでな
く、機体左右一側に設けた穀粒タンク7の穀粒充填量及
び穀粒堆積分布のばらつき具合に応じ、機体重心位置が
大きく変動する。そのため、刈取作業時には、機体を圃
場面に対し平行に保ちにくく、左右の刈り高さが不均一
となって穀稈長のバラツキが大きくなり、刈取性能が悪
化すると共に、選別部における被選別物の偏在が多くな
り、選別性能が低下する、という問題があった。さら
に、脱穀作業等を終了して路上走行や畔越え等を行う時
には、機体の左右バランスが悪くなり、走行安定性が悪
化する、という問題もあった。また、エンジンからの動
力が前記ベルト伝達機構16などの中継機構を介してミ
ッションケース4内に伝達されるため、該中継機構設置
のための空間が必要となり機体のコンパクト化が阻害さ
れる上、動力が途中で分散され易く伝達効率が低下す
る、という問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。請求項1においては、クローラ式
走行装置上に機体フレームを架設し、該機体フレーム前
部にミッションケース、及びエンジンを設けたコンバイ
ンにおいて、該エンジンを正面視で機体左右略中央位置
に配設すると共に、エンジンの出力軸とミッションケー
スへの入力軸とを、接続部材を介して直接連結したもの
である。請求項2においては、前記エンジンは、クロー
ラ式走行装置の左右の駆動スプロケットよりも機体内方
に配設するものである。請求項3においては、前記エン
ジンの下部は、機体フレーム上面よりも下方に突出する
ものである。請求項4においては、前記エンジンは、機
体側面視で、機体フレーム上方に設けた扱胴の前方下方
に配設するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は本発明に係わるコンバインの全
体側面図、図2は同じく平面図、図3は同じく正面図、
図4は機体フレームに対するエンジンの配置構成を示す
斜視模式図、図5はエンジンの縦置き状況等を示す平面
図、図6は同じく正面図、図7はエンジンの左右中央配
置状況を示す平面図、図8は同じく正面図、図9はエン
ジンの正面図、図10はミッションケースの平面一部断
面図、図11はミッションケース上部の側面一部断面
図、図12は従来のエンジン、ミッションケース等の配
置・接続状況を示す平面模式図である。
【0006】まず、本発明に係わるコンバインの全体構
成について、図1乃至図3により説明する。コンバイン
は、トラックフレーム1の左右にクローラ式走行装置1
8L・18Rを支持した構成であり、19は前記トラッ
クフレーム1に架設する機体フレーム、20はフィード
チェーン23等を左側に張架して扱胴21及び処理胴を
内蔵する脱穀部、22は刈刃24や穀稈搬送機構等を備
える刈取部、25は刈取フレーム26介して刈取部22
を昇降させる油圧シリンダである。
【0007】さらに、27は排藁チェーン28の終端を
臨ませる排藁処理部、29は揚穀筒30を介して前記脱
穀部20からの穀粒を搬入する穀物タンク、31は前記
穀物タンク29の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、3
4は丸型の操向ハンドル32や運転席33を配置したキ
ャビンである。
【0008】そして、該キャビン34の下方で前記機体
フレーム19の前部には、エンジン35、該エンジン3
5冷却用のラジエータ102、及びミッションケース3
6が配置され、エンジン35からの動力により、クロー
ラ式走行装置18L・18Rを駆動して走行すると共
に、穀稈をコンバインの前方から連続的に刈取って脱穀
するように構成している。
【0009】次に、エンジン35、ミッションケース3
6、及び動力伝達構成について、図4乃至図11により
説明する。図5、図7、図9に示すように、エンジン3
5は、クランクケース39、シリンダ部40、及びシリ
ンダヘッド部41により構成され、該シリンダヘッド部
41の上方には吸排気装置52が配設されている。そし
て、エンジン35の右側部には、燃料噴射ポンプ46が
配設されており、図示せぬ燃料タンクから燃料ろ過器4
7を介して送られてきた燃料が、この燃料噴射ポンプ4
6によって、シリンダヘッド部41上の燃料噴射ノズル
50からシリンダ部40の各シリンダ内に高圧で供給可
能に構成されている。
【0010】また、前記シリンダ部40内には、図示せ
ぬ複数若しくは単数のシリンダ及びピストンが配設され
ており、前記燃料噴射ポンプ46から供給される燃料
と、前記吸排気装置52から供給される空気とが、シリ
ンダにおいてピストンにより圧縮され爆発した後に、排
気ガスとしてシリンダ部40からシリンダヘッド部41
を通り外部に排出されるようにしている。
【0011】前記吸排気装置52のうちの吸気系は、吸
気口43を開口した過給器45と、該過給器45に連通
された吸気管44と、該吸気管44の先部に形成されシ
リンダ内に連通された図示せぬ吸気マニホールドなどよ
り構成されており、前記吸気口43からの空気が加圧さ
れて各シリンダ内に供給されるようにしている。また、
排気系は、各シリンダから排出される排気ガスを集約す
る排気マニホールド48と、該排気マニホールド48に
連通された排気マフラー49などより構成され、該排気
マフラー49と前記排気マニホールド48との間に前記
過給器45が介設されており、高速で排出される排気ガ
スがタービンを回して過給器45を駆動するようにして
いる。
【0012】また、図4乃至図8、図10、図11に示
すように、ミッションケース36は、二つの静油圧式無
段変速装置(以下「HST」とする)、すなわち、第一
無段変速装置である直進系の直進用HST37と、第二
無段変速装置であるステアリング系の旋回用HST38
とを具備しており、それぞれのHST37・38は、次
のようにして前記エンジン35から駆動力を得るように
している。
【0013】つまり、エンジン35には図示せぬピスト
ンの往復運動を回転運動に換えるクランク軸51が機体
前後方向に延設され、該クランク軸51前端を出力軸8
2として該出力軸82にはプーリ62と自在継手付きド
ライブシャフト63の後端が固設されている。そして、
該自在継手付きドライブシャフト63の前端には、入力
軸78が連結され、該入力軸78は、前記ミッションケ
ース36上部に付設された入力ケース79より突出され
ている。
【0014】該入力ケース79においては、機体前後方
向に前記入力軸78が軸支され、該入力軸78の前端に
はベベルギア104がスプライン嵌合されると共に、機
体左右方向に分配軸106が軸支されている。そして、
該分配軸106の左部には、左から順にPTOギア10
9、分配ギア107、及びベベルギア105がスプライ
ン嵌合され、このうちのベベルギア105は前記ベベル
ギア104に噛合されて、入力軸78からの動力を分配
軸106に伝達するようにしている。
【0015】分配軸106上の分配ギア107には、直
進入力ギア111と旋回入力ギア112がともに噛合
し、該両入力ギア111・112は、直進ポンプ軸11
3aと旋回ポンプ軸115a上に各々嵌合固定され、該
両ポンプ軸113a・115aは、前記入力ケース79
下部の左側面にセンタセクション117を介して設けら
れたHSTケース118より突出している。そして、該
HSTケース118内には、前方から旋回用HST3
8、直進用HST37が配設されており、各HST37
・38が、ポンプ軸115a・113aを介して前記エ
ンジン35から駆動力を得られるようにしているのであ
る。
【0016】直進用HST37においては、上から入力
部である直進用可変容積式油圧ポンプ113、出力部で
ある直進用可変容積式油圧モータ114が順に並べて配
設され、該直進用可変容積式油圧ポンプ113の直進ポ
ンプ軸113a、及び該直進用可変容積式油圧モータ1
14の直進モータ軸114aの各々が互いに平行になる
ように機体左右方向に軸支され、直進用可変容積式油圧
ポンプ113及び直進用可変容積式油圧モータ114の
二者が、センタセクション117を介して流体的に結合
されており、入力軸78から分配軸106を介して直進
ポンプ軸113aに伝達された回転力を、正逆の回転方
向と回転数増減の制御を行った後、直進モータ軸114
aに出力するようにしている。
【0017】同様にして、旋回用HST38でも、上か
ら入力部である旋回用可変容積式油圧ポンプ115、出
力部である図示せぬ旋回用可変容積式油圧モータが順に
並べて配設され、該旋回用可変容積式油圧ポンプ115
の直進ポンプ軸115a、及び旋回用可変容積式油圧モ
ータの旋回モータ軸の各々が互いに平行になるように機
体左右方向に軸支されており、旋回用可変容積式油圧ポ
ンプ115及び旋回用可変容積式油圧モータの二者が、
前記センタセクション117を介して流体的に結合され
ており、入力軸78から分配軸106を介して旋回ポン
プ軸115aに伝達された回転力を、正逆の回転方向と
回転数増減の制御を行った後、図示せぬ旋回モータ軸に
出力するようにしている。
【0018】直進モータ軸114aに出力された回転力
は、ミッションケース本体53内の図示せぬ副変速機構
等からなる直進系ドライブトレーンを介してプラネタリ
ギア式差動機構に伝達される。一方、図示せぬ旋回モー
タ軸に出力された回転力は、ミッションケース本体53
内の図示せぬ減速ギア等からなる旋回系ドライブトレー
ンを介してプラネタリギア式差動機構に伝達される。
【0019】このような構成とすることにより、図示せ
ぬプラネタリギア式差動機構に連動連結された左右の車
軸55L・55Rを介して、前記左右のクローラ式走行
装置18L・18Rの駆動スプロケット54L・54R
に駆動力を常時伝達するようにして、直進用HST37
の制御により前後直進走行を可能としている。また、旋
回用HST38の制御による左右の駆動スプロケット5
4L・54Rに対する回転数の相対的な増減制御により
旋回を可能としているのである。
【0020】なお、入力ケース79の上部にはファン駆
動軸121が機体左右方向に軸支され、該ファン駆動軸
121の右端には冷却ファン103が連結連動される一
方、ファン駆動軸121の左端にはギア110が固設さ
れ、該ギア110は前記分配軸106上のPTOギア1
09に噛合され、エンジン35から伝達された動力で、
入力ケース79の略右方の冷却ファン103を駆動し、
該冷却ファン103側方で機体側面に配置されたラジエ
ータ102を空冷できるようにしている。
【0021】また、エンジン35の左側方には、各部の
処理速度を適正速度に変速可能なカウンターケース64
が配設され、該カウンターケース64からは入力軸75
・76や出力軸77などが突設され、入力軸75には入
力プーリ65、入力軸76には車速同調用入力プーリ6
6、及び出力軸77には脱穀出力プーリ67がそれぞれ
固設されている。
【0022】このうち入力プーリ65には、前記クラン
ク軸51後端に形成した出力軸83上のプーリ60がベ
ルト70を介して連結される一方、車速同調用入力プー
リ66には、ベルト71を介して直進駆動プーリ80が
連結され、該直進駆動プーリ80は、前記直進用HST
37の直進モータ軸114aより側方に延出した直進駆
動軸81上に固設されている。このような構成により、
エンジン35からの動力が直接又は間接にカウンターケ
ース64内に入力されるようにしている。
【0023】該カウンターケース64と前記扱胴21と
の間には扱胴駆動ケース74が介設され、該扱胴駆動ケ
ース74より突設されたプーリ68と、前記脱穀出力プ
ーリ67との間にはベルト72が巻回されて、カウンタ
ーケース64内の動力が扱胴駆動ケース74内に伝達さ
れるようにしている。扱胴駆動ケース74内の最終ギア
73には扱胴軸21aの端部が固設されており、カウン
ターケース64からの動力により扱胴21を回動して脱
穀作業を行うようにしている。そして、カウンターケー
ス64には、脱穀出力プーリ67以外に、前記刈取部2
2、フィードチェーン23、及び前記扱胴21下方の唐
箕123などへの動力を伝達する図示せぬ出力プーリが
複数配設されており、エンジン35からの動力をカウン
ターケース64を介して各部へ供給可能な構成としてい
る。
【0024】以上のように、走行装置であるクローラ式
走行装置18L・18R上に機体フレーム19L・19
Rを架設し、該機体フレーム19L・19R前部にミッ
ションケース36及びエンジン35を設けたコンバイン
において、エンジン35の出力軸82とミッションケー
ス36への入力軸78とを、自在継手付きドライブシャ
フト63などの接続部材63を介して直接連結したの
で、従来のようなベルト伝達機構などの中継機構が不要
となり、機体のコンパクト化が図れると共に、伝達途中
での動力の分散が軽減され伝達効率も向上させることが
できる。
【0025】次に、エンジン35の配置構成、及び冷却
ファン103の配置・駆動構成について、図4乃至図8
により説明する。まず、図4乃至図6に示すように、本
発明に係わるエンジン35は、従来のようなクランク軸
51の方向(長手)84が機体左右方向と略同一となる
横置きではなく、機体前後方向と略同一となるような配
置(以下「縦置き」とする)がなされ、エンジン35の
短手方向が機体左右方向を向いているため、機体側面か
ら機体幅略中央位置にある刈取軸91等までの距離であ
るエンジン配設幅119を、従来よりも短縮することが
できる。加えて、クランク軸51と扱胴軸21aが平行
となるため、ベベルギアなどの複雑な方向変換機構を省
略することもできるのである。
【0026】すなわち、エンジン35を機体フレーム1
9前部に配置する構成であって、該エンジン35を縦置
き配置したので、エンジン配設幅を短縮することがで
き、コンバインのコンパクト化や軽量化を図ることがで
きると共に、クランク軸51と扱胴軸21aが平行にで
き、連結するための部品点数の減少やメンテナンス性の
向上を図ることができるのである。
【0027】また、前記燃料噴射ポンプ46は、縦置き
したエンジン35の右側面部に配置されると共に、燃料
噴射ポンプ46の外側と機体側面との間には大きな障害
物はなく、修理や点検作業時には、側板120を開くだ
けで簡単に燃料噴射ポンプ46にアクセスすることがで
きるのである。すなわち、エンジン35の右側に燃料噴
射ポンプ46を配設するとともに、フライホイール59
をエンジン35の後部側に配置するので、燃料噴射ポン
プ46へのアクセスが容易となり、燃料噴射ポンプの修
理や点検作業には手間や時間がかかることなく、作業効
率が大きく向上する。また、フライホイールが機体の前
後中央側に配置されるようになり、重量バランスが向上
し、走行安定性も向上する。
【0028】また、前記入力ケース79の上部にはファ
ン駆動軸121が機体左右方向に軸支され、該ファン駆
動軸121の右端には冷却ファン103が伝達系122
を介して連結連動される一方、ファン駆動軸121の左
端は、前述したようにして入力軸78に連結連動されて
おり、エンジン35から伝達された動力によって、冷却
ファン103を駆動し、該冷却ファン103側方に配置
されたラジエータ102を空冷できるようにしている。
これにより、従来はエンジン35の外側と機体側面との
間にあったラジエータ102や冷却ファン103をなく
すことができ、修理や点検作業時のエンジン35へのア
クセスを容易にすることができるのである。
【0029】すなわち、エンジン35の右前方にラジエ
ータ102を配置するので、エンジン35のメンテナン
ス時において、ラジエータ102を外す必要がなくな
り、本体へのアクセスが容易となり、エンジン35のメ
ンテナンス性が大きく向上する。
【0030】さらに、このような構成では、冷却ファン
103の冷却性能に関しても、冷却ファン103の吸引
側(機体進行方向左側)の空間から、大型のエンジン3
5をなくすことができ、冷却風の流れの停滞を軽減する
ことができる。すなわち、ラジエータ102の冷却ファ
ン103は、エンジン35前方のミッションケース36
上部に設けたファン駆動軸121に連結連動するので、
冷却風の流れが顕著に阻害されず、冷却風の抜けが良く
なり冷却性能が向上する。
【0031】また、ファン駆動軸121を、実施例のよ
うにエンジン35の回転と同速の一定速度とはせずに、
直進用HST37の前記直進駆動軸81と連結連動さ
せ、冷却ファン103を車速同調可能な構成としてもよ
い。これにより、走行速度の増減に応じて冷却ファン1
03の回転数を増減させ、冷却効率を変えることができ
る。すなわち、ファン駆動軸121は、ミッションケー
ス36上部に付設した車速変更用のHST37の出力系
に連結連動するので、エンジン35の稼動状況に応じた
適正な冷却効率に設定することができるのである。
【0032】なお、図4に示すように、左右の機体フレ
ーム19L・19Rの前端部間は下連結フレーム124
により連結され、該下連結フレームの左部上面には、左
右フレーム125a・125bと上フレーム125cか
ら成る後門型フレーム125が立設されている。該後門
型フレーム125の右上端からは、上連結フレーム12
6が立設し、その途中部は右方に向かって屈曲し、屈曲
先部は、前記下連結フレーム124右端部に立設した支
持フレーム127の上部側面に連結固定されている。
【0033】前記下連結フレーム124の右部からは平
面視コ字状の前機体フレーム128が前方に突設され、
該前機体フレーム128の前辺上面には、左右フレーム
129a・129bと上フレーム129cから成る前門
型フレーム129が立設されている。該前門型フレーム
129の右上端からは支持アーム130が後方に延出さ
れ、該支持アーム130後端と前記支持フレーム127
の前側面との間に、前記ラジエータ102が支持・固定
されている。
【0034】そして、前門型フレーム129の左上端と
前記後門型フレーム125の右上端間には、固定プレー
ト132・133によりアーム135が連結され、該ア
ーム135の前後途中部と前記上連結フレーム126の
上左部間には、固定プレート136・131によりアー
ム134が連結されており、立設する前後門型フレーム
129・125と上下連結フレーム126・124とを
強固に連結して強度を高めるようにしている。
【0035】これら前後門型フレーム129・125、
上下連結フレーム126・124、及び前機体フレーム
128などから構成される前枠体136により、ラジエ
ータ102、冷却ファン103が固定・保護されると共
に、ミッションケース36が図示せぬ固定部材で確実に
支持される構成となっている。
【0036】また、図4、図7、図8に示すように、本
発明に係わるエンジン35では、上記のように縦置きに
できる以外に、機体左右中央位置56に近接した配置構
成としており、機体重心も機体左右中央位置56側に大
きく近づけることができる。すなわち、クローラ式走行
装置18L・18R上に機体フレーム19L・19Rを
架設し、該機体フレーム19L・19R前部にミッショ
ンケース36、及びエンジン35を設けたコンバインに
おいて、該エンジン35を正面視で機体左右略中央位置
56に配設するので、機体左右一側に設けた穀粒タンク
29内の穀粒の充填量や堆積分布のばらつき具合にかか
わらず、機体重心が機体左右略中央位置から大きくは変
動しなくなり、刈取作業時には、機体を圃場面に対し平
行に保ち易く、左右の刈り高さが均一となって穀稈長の
バラツキが軽減され刈取性能が向上すると共に、選別部
における被選別物の偏在が減少して選別性能も向上す
る。従って、前述したようなコンパクトで動力伝達効率
が高いことに加え、刈取性能や選別性能も良好なコンバ
インを得ることができるのである。
【0037】さらに、エンジン35は、左右の駆動スプ
ロケット54L・54Rの間に配設されており、機体重
心も該駆動スプロケット54L・54Rの間に位置させ
ることができる。これにより、駆動スプロケット54L
・54Rを介して、クローラ式走行装置18L・18R
の両下面が圃場表面に強く押し付けられることとなる。
すなわち、エンジン35は、クローラ式走行装置18L
・18Rの左右の駆動スプロケット54L・54Rより
も機体内方に配設するので、クローラ式走行装置18L
・18Rの両下面が圃場表面に強く押し付けられ、湿田
のように足場の不安定な圃場であっても、スリップしに
くく、安定した走行性能を確保することができる。
【0038】また、図1、図8に示すように、エンジン
35の下端位置57は、左右の機体フレーム19L・1
9Rの上面位置58よりも下方となるように配設され、
重いエンジン35が従来よりも低位置に配置されるた
め、機体重心が圃場面近くまで下降すると共に、エンジ
ン35上方には大きな空間が確保されることとなる。
【0039】すなわち、エンジン35下部は、左右の機
体フレーム19L・19Rの上面58よりも下方に突出
するので、機体重心が低くなり、圃場走行時はもちろ
ん、脱穀作業等を終了しての路上走行や畔越え等を行う
時においても、機体の左右バランスが良くなり走行安定
性が全般的に向上する。また、エンジン35上方の空間
が十分に確保されるため、穀粒タンク29が前後左右に
拡張しやすくなり、穀粒タンク29の容量が増加できる
と共に、高温となる前記排気マフラー49をエンジン3
5よりも上方に配置して、遮熱板の省略などによる部品
点数の減少や組立性の向上なども図ることができるので
ある。
【0040】さらに、このエンジン35は、扱胴21の
前方で該扱胴21よりも下方に配置されており、重いエ
ンジン35・扱胴21とが機体前後に並設されて機体重
量が前後に分散されると共に、脱穀処理量が多く扱胴2
1の部分が大きく振動しても、扱胴21よりも下方のエ
ンジン35により機体全体の前後の揺れが抑制される。
【0041】すなわち、前記エンジン35は、機体側面
視で、機体フレーム19L・19R上方に設けた扱胴2
1の前方下方に配設するので、機体の前後バランスも良
くなり、走行安定性が一層向上するのである。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次に示すような効果を奏する。すなわち、請求項1のよ
うに、クローラ式走行装置上に機体フレームを架設し、
該機体フレーム前部にミッションケース、及びエンジン
を設けたコンバインにおいて、該エンジンを正面視で機
体左右略中央位置に配設すると共に、エンジンの出力軸
とミッションケースへの入力軸とを、接続部材を介して
直接連結したので、機体左右一側に設けた穀粒タンク内
の穀粒の充填量や堆積分布のばらつき具合にかかわら
ず、機体重心が機体左右略中央位置から大きくは変動し
なくなり、刈取作業時には、機体を圃場面に対し平行に
保ち易く、左右の刈り高さが均一となって穀稈長のバラ
ツキが軽減され刈取性能が向上すると共に、選別部にお
ける被選別物の偏在が減少して選別性能も向上し、その
上、従来のようなベルト伝達機構などの中継機構が不要
となり、機体のコンパクト化が図れると共に、伝達途中
での動力の分散が軽減され伝達効率も向上させることが
できる。すなわち、刈取性能や選別性能が良好な上に、
コンパクトで動力伝達効率の高いコンバインを得ること
ができるのである。
【0043】請求項2のように、請求項1記載のエンジ
ンは、クローラ式走行装置の左右の駆動スプロケットよ
りも機体内方に配設するので、クローラ式走行装置の両
下面が圃場表面に強く押し付けられ、湿田のように足場
の不安定な圃場であっても、スリップしにくく、安定し
た走行性能を確保することができる。
【0044】請求項3のように、請求項1記載のエンジ
ン下部は、機体フレーム上面よりも下方に突出するの
で、機体重心が低くなり、圃場走行時はもちろん、脱穀
作業等を終了しての路上走行や畔越え等を行う時におい
ても、機体の左右バランスが良くなり走行安定性が全般
的に向上する。また、エンジン上方の空間が十分に確保
されるため、穀粒タンクが前後左右に拡張しやすくな
り、穀粒タンクの容量が増加できると共に、高温となる
前記排気マフラーをエンジンよりも上方に配置して、遮
熱板の省略などによる部品点数の減少や組立性の向上な
ども図ることができるのである。
【0045】請求項4のように、請求項3記載のエンジ
ンは、機体側面視で、機体フレーム上方に設けた扱胴の
前方下方に配設するので、機体の前後バランスも良くな
り、走行安定性が一層向上するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるコンバインの全体側面図であ
る。
【図2】同じく平面図である。
【図3】同じく正面図である。
【図4】機体フレームに対するエンジンの配置構成を示
す斜視模式図である。
【図5】エンジンの縦置き状況等を示す平面図である。
【図6】同じく正面図である。
【図7】エンジンの左右中央配置状況を示す平面図であ
る。
【図8】同じく正面図である。
【図9】エンジンの正面図である。
【図10】ミッションケースの平面一部断面図である。
【図11】ミッションケース上部の側面一部断面図であ
る。
【図12】従来のエンジン、ミッションケース等の配置
・接続状況を示す平面模式図である。
【符号の説明】
35 エンジン 36 ミッションケース 18L・18R クローラ式走行装置 19L・19R 機体フレーム 21 扱胴 54L・54R 駆動スプロケット 63 接続部材 78 入力軸 82 出力軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬野 泰男 兵庫県尼崎市猪名寺2丁目18番1号 株式 会社神崎高級工機製作所内 Fターム(参考) 2B074 AA01 AB01 AC02 BA01 CD02 CH01 DA01 DA02 DB03 DC01 DC02 DD01 DF01 2B076 AA03 BA04 BB03 CC02 DB06 3D039 AA01 AA04 AB13 AC32 AD22 AD25 AD54 AD55

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クローラ式走行装置上に機体フレームを
    架設し、該機体フレーム前部にミッションケース、及び
    エンジンを設けたコンバインにおいて、該エンジンを正
    面視で機体左右略中央位置に配設すると共に、エンジン
    の出力軸とミッションケースへの入力軸とを、接続部材
    を介して直接連結したことを特徴とするコンバイン。
  2. 【請求項2】 前記エンジンは、クローラ式走行装置の
    左右の駆動スプロケットよりも機体内方に配設すること
    を特徴とする請求項1記載のコンバイン。
  3. 【請求項3】 前記エンジンの下部は、機体フレーム上
    面よりも下方に突出することを特徴とする請求項1記載
    のコンバイン。
  4. 【請求項4】 前記エンジンは、機体側面視で、機体フ
    レーム上方に設けた扱胴の前方下方に配設することを特
    徴とする請求項3記載のコンバイン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008026550A1 (fr) * 2006-08-28 2008-03-06 Yanmar Co., Ltd. Moissonneuse-batteuse
JP2013070655A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Kubota Corp コンバイン

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WO2008026550A1 (fr) * 2006-08-28 2008-03-06 Yanmar Co., Ltd. Moissonneuse-batteuse
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