JP2002368641A - 整合回路とこの整合回路を備えた無線モジュールおよび無線通信装置 - Google Patents

整合回路とこの整合回路を備えた無線モジュールおよび無線通信装置

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JP2002368641A
JP2002368641A JP2001168761A JP2001168761A JP2002368641A JP 2002368641 A JP2002368641 A JP 2002368641A JP 2001168761 A JP2001168761 A JP 2001168761A JP 2001168761 A JP2001168761 A JP 2001168761A JP 2002368641 A JP2002368641 A JP 2002368641A
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matching circuit
parallel
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balanced transmission
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JP2001168761A
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Kazutaka Iguchi
和孝 井口
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送線路上に誘起される不平衡モード伝送波
を低減して伝送路の両端の回路に悪影響を及ぼさないよ
うにし、これにより伝送品質の向上を図る。 【解決手段】 無線モジュールの中間周波増幅器15a
と中間周波増幅器15bとの間を接続する平衡伝送線路
30において、この平衡伝送線路30の2線間に並列型
整合回路50を挿入すると共に、この並列型整合回路5
0の電圧中性点と接地端との間に抵抗素子61とリアク
タンス素子62とからなる直列共振回路60を接続す
る。そして直列共振回路60のリアクタンス値Xpを、
妨害波の周波数において不平衡モードの対接地インピー
ダンスが充分小さくなる値に設定することで、妨害波に
より誘起された不平衡モード電流を直列共振回路60の
抵抗素子61およびリアクタンス素子62を介して接地
端に側流し、同時に当該不平衡モード電流を抵抗素子6
2の損失rpにより消費するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば無線通信
装置において、平衡伝送線路により接続される複数の回
路間の整合をとるために設けられる整合回路と、この整
合回路を備えた無線モジュールおよび無線通信装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、無線モジュールとアンテナとの
間や、無線モジュール内の中間周波増幅器と中間周波フ
ィルタとの間のように、接続線路として平衡伝送線路を
使用する回路は多い。平衡伝送線路を介して回路を接続
する場合には、回路間の整合をとる必要があるため平衡
伝送線路中には一般に整合回路が設けられている。図7
は従来使用されている整合回路5の一例を示すもので、
第1のおよび第2の回路1,2間を接続する平衡伝送線
路3の一対の2線3a,3b間にリアクタンス素子5a
を接続した構成となっている。
【0003】ところが、平衡伝送線路3は必ずしもその
全線において電気的対称を保持しているとは限らず、線
路の製造上の歩留まりや回路の実装上の都合により電気
的非対称な点4が発生することが避けられない。この電
気的非対称な点4が存在すると、伝送線路3上で不平衡
モードが発生して伝送特性の劣化を招く場合があり好ま
しくない。
【0004】例えば、外部からの妨害波によって伝送線
路3上に誘起された不平衡モード伝送波が、上記電気的
非対称点4の存在によって平衡モード成分に変換され、
平衡モードにて伝送される希望波のS/N(信号対雑音
比)を劣化させる。特に、伝送線路長が妨害波の波長に
対して無視できないほど長い場合、不平衡モードは線路
両端における反射によって高いQ値を有する分布定数共
振系を構成する。この結果、伝送線路両端の各回路1,
2間には不平衡モードによる共振エネルギが蓄積され、
希望波のS/Nのさらなる劣化を招く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の構
成では、外部からの妨害波によって誘起された不平衡モ
ード伝送波が希望波のS/Nを劣化させて伝送品質の低
下を招くという問題点を有している。
【0006】この発明は上記事情に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、伝送線路上に誘起され
る不平衡モード伝送波を低減して伝送路の両端の回路に
悪影響を及ぼさないようにし、これにより伝送品質の向
上を図った整合回路とこの整合回路を備えた無線モジュ
ールおよび無線通信装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明に係わる整合回路は、平衡伝送路を構成す
る2線間にこの2線に対する電圧中性点を有する並列整
合回路を接続する。そして、この並列整合回路の上記電
圧中性点と接地端との間に損失を含むリアクタンス回路
素子からなる直列共振回路を接続し、妨害波により平衡
伝送路上に不平衡モード電流が誘起された場合に、この
不平衡モード電流を上記損失で消費しつつリアクタンス
回路素子を通して上記接地端に側流するように構成した
ものである。
【0008】従ってこの発明によれば、伝送線路上に不
平衡モード伝送波が発生しても、この不平衡モード伝送
波はリアクタンス回路素子を介して接地端に流れ込むと
同時に、その損失により消費される。すなわち、不平衡
モード伝送波は接地端にシャントされることになる。こ
のため、平衡モードで伝送される希望波のS/Nを高く
保持することができる。なお、直列共振回路は並列整合
回路の電圧中性点に接続されているので、平衡モードに
対する整合状態には影響を与えない。
【0009】また第2の発明に係わる整合回路は、平衡
伝送路の2線にそれぞれ直列に挿入される一対の直列素
子と、これらの直列素子の両端位置においてそれぞれ前
記2線間を接続する一対の並列素子とからなり、これら
の並列素子中に前記2線に対する電圧中性点を形成して
なる梯子型整合回路を設けるとともに、この梯子型整合
回路の上記電圧中性点間に損失を含むリアクタンス回路
素子からなる並列共振回路を接続し、妨害波により上記
平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電流を上記並列
共振回路により吸収するように構成したものである。
【0010】この発明によれば、伝送線路上に不平衡モ
ード伝送波が発生しても、この不平衡モード伝送波はリ
アクタンス回路素子で阻止されると同時に、その損失で
消費される。このため、平衡モードで伝送される希望波
のS/Nを高く保持することができる。なお、この発明
においても並列共振回路は梯子型整合回路の電圧中性点
間に接続されるので、平衡モードに対する整合状態には
影響を与えない。
【0011】一方、第3の発明に係わる整合回路は、第
1の発明に係わる整合回路と同一構成をなす第1および
第2の整合回路ユニットを、平衡伝送路中に妨害波の1
/4波長の間隔を隔てて配設したものである。
【0012】また第4の発明に係わる整合回路は、第2
の発明に係わる整合回路と同一構成をなす第1および第
2の整合回路ユニットを、平衡伝送路中に妨害波の1/
4波長の間隔を隔てて配設したものである。
【0013】さらに第5の発明に係わる整合回路は、第
1の発明に係わる整合回路と同一構成をなす第1の整合
回路ユニットと、第2の発明に係わる整合回路と同一構
成をなす第2の整合回路ユニットとを、平衡伝送路中に
妨害波の1/2波長の間隔を隔てて配設したものであ
る。
【0014】これらの発明によれば、線路両端における
インピーダンス条件から不平衡モードは妨害波に対して
非共振状態となる。このため、妨害波によって誘起され
る不平衡モード伝送波による分布定数的共振は抑制さ
れ、そのエネルギの平衡モードヘの変換は抑圧される。
また、同時に不平衡モード伝送波はリアクタンス回路素
子に含まれる損失によって消費される。これらの発明は
いずれも、例えばアンテナと無線モジュールとの間を平
衡伝送線路で接続する場合のように、線路長が妨害波の
波長に対して無視できないほどに長い場合に特に有効で
ある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態について説明する。 (第1の実施形態)図1は、この発明に係わるCDMA
移動通信システムで使用される移動通信端末の構成を示
すもので、特にここでは、当該発明に係わる無線モジュ
ールとその周辺回路部を中心に説明する。
【0016】無線モジュールは、送信部12および受信
部13の無線周波数および中間周波数を取り扱う回路部
を主として含んでおり、一般に各回路ブロックそれぞれ
の性能を実現するICによって構成される。
【0017】送信部12は、符号化されたオーディオや
画像、データなどの送信データを、QPSK変調方式な
どのディジタル変調方式により変調し、さらにこの変調
された送信データを拡散符号を用いて拡散することによ
り、広帯域の送信信号に変換する。そして、この拡散さ
れた送信信号を無線周波数の信号にアップコンバートし
た後所定の送信電力に増幅し、しかる後アンテナ共用器
11を通じてアンテナ10に供給し、このアンテナ10
から図示しない基地局に向け送信される。
【0018】一方、上記基地局より送信された無線信号
は、アンテナ10で受信された後アンテナ共用器11を
通じて受信部13に入力される。受信部13は無線回路
14と、中間周波回路15と、RAKE(レイク)受信
機16とからなる。
【0019】無線回路14では、アンテナ共用器11か
ら受信した無線信号が減衰器14aに入力され、ここで
予め設定した量だけ減衰される。減衰器14aを通過し
た無線信号は、低雑音増幅器14bで所定のレベルまで
増幅された後、ミキサ14cにて周波数シンセサイザ1
4dにて生成された局部発振信号とミキシングされて、
中間周波数にダウンコンバートされる。
【0020】この中間周波数にダウンコンバートされた
信号は、続いて中間周波回路15に入力され、中間周波
増幅器15aにて所定のレベルまで増幅される。この増
幅された受信中間周波信号は、後述する整合回路15f
を介して中間周波フィルタ(BPF)15bに入力さ
れ、ここで所望の帯域のみが通過するように帯域制限さ
れる。第2の中間周波ミキサ(2ndミキサ)15cで
は、上記中間周波フィルタ15bを通過した信号が、周
波数シンセサイザ15dにて生成される局部発振信号と
ミキシングされて、受信ベースバンド信号に変換され
る。この受信ベースバンド信号は、アナログ/ディジタ
ル変換器(A/D)15eにてディジタル信号に変換さ
れ、RAKE受信機16に入力される。
【0021】RAKE受信機16は、サーチャ16a
と、複数のフィンガ16b〜16mと、シンボル合成器
16nとを備え、上記ディジタル信号はサーチャ16a
および各フィンガ16b〜16mにそれぞれ入力され
る。サーチャ16aは、基地局から自端末宛てに複数の
経路で到来する信号、いわゆるマルチパスを検出し、各
パスを基地局でスペクトラム拡散に用いたものと同じ拡
散符号を用いて逆拡散する。続いてサーチャ16aは、
それぞれの逆拡散出力についてEc/Ioを求めるととも
に、これらの遅延時間差、つまり遅延プロフィールを求
める。そして、この遅延プロフィールに基づいて各パス
の受信タイミング(逆拡散タイミング)を求め、これを
Ec/Ioの大きいものから順にフィンガ16b〜16m
に割り当てる。
【0022】フィンガ16b〜16mはそれぞれ、サー
チャ16aによって割り当てられた逆拡散タイミング
で、基地局でスペクトラム拡散に用いたものと同じ拡散
符号を用いて上記ベースバンド信号に逆拡散処理を施
す。シンボル合成器16nは、フィンガ16b〜16m
にてそれぞれ逆拡散されたマルチパス成分を、各フィン
ガ16b〜16mに割り当てられた逆拡散タイミングを
考慮してシンボル合成する。シンボル合成器16nにて
シンボル合成された信号は、後段の信号処理部17に
て、基地局側のディジタル変調方式に対応する復調方式
で復調処理が施され、受信データが再生される。
【0023】制御部100は、CPU、ROMおよびR
AM等を有する。CPUは上記ROMに記憶される制御
プログラムや制御データ、さらには記憶部200に記憶
される電話帳などの管理情報にしたがって、当該移動通
信端末の各回路部を統括制御する。なお、記憶部200
には、留守録音された通話データや、インターネット上
のサイトからダウンロードされたコンテンツデータ、受
信メールなどが主として記憶される。
【0024】ところで、この移動通信端末では、無線モ
ジュールの中間周波フィルタ15bと2ndミキサ15
cとの間を平衡伝送線路により接続しており、この平衡
伝送線路中に中間周波用の整合回路15fが設けてあ
る。図2はこの発明に係わる整合回路の第1の実施形態
を示す回路ブロック図である。
【0025】この実施形態の整合回路15fは、平衡伝
送線路30に対し並列に挿入される並列型整合回路50
と、この並列型整合回路50と接地端との間に接続され
る直列共振回路60とから構成される。
【0026】並列型整合回路50は、平衡伝送線路30
の一対の2線31,32間に第1および第2のリアクタ
ンス素子51,52を直列に接続したものである。これ
ら第1および第2のリアクタンス素子51,52のリア
クタンス値Xa,Xaは、同一値に設定され、これによ
り上記2線に対する電圧中性点を形成する。
【0027】直列共振回路60は、上記並列型整合回路
50の電圧中性点と接地端との間に、抵抗素子61とリ
アクタンス素子62とを直列に接続したものである。こ
のうちリアクタンス素子62のリアクタンス値Xpは、
妨害波の周波数において不平衡モードの対接地インピー
ダンスが充分小さくなるように、例えばXp=−Xa/
2に定められる。抵抗素子61は、妨害波によって誘起
された不平衡モード電流を消費するためのもので、その
抵抗値(損失)rpは上記不平衡モード電流値に応じて
予め設定される。
【0028】このような構成であるから、受信動作中に
外部からの妨害波によって平衡伝送線路30上に不平衡
モード電流が誘起されたとする。そうすると、直列共振
回路60のリアクタンス値Xpが、この妨害波の周波数
において不平衡モードの対接地インピーダンスが充分小
さくなるように定められているため、上記不平衡モード
電流は上記並列型整合回路50の電圧中性点から上記直
列共振回路60の抵抗素子61およびリアクタンス素子
62を介して接地端に側流される。またその際、上記不
平衡モード電流は抵抗素子61の損失rpにより消費さ
れる。
【0029】したがって、平衡伝送線路30の電気的非
対称点40において平衡モードに変換される妨害波成分
を抑圧することができ、これにより外部からの妨害波に
よって誘起された不平衡モード伝送波による希望波のS
/N劣化を軽減することができる。また、上記抵抗素子
62の損失rpは、抑圧可能な妨害波周波数の帯域幅を
広げる効果も有するため、比較的広い帯域にわたって妨
害波を抑圧することができる。すなわち、この実施形態
の整合回路は、不平衡モードの電圧分布が比較的大なる
部分での適用に有効である。
【0030】なお、直列共振回路60は、並列型整合回
路50のリアクタンス素子51,52により形成される
電圧中性点に接続されることから、平衡モードに対する
整合状態、つまり中間周波増幅器15aから中間周波フ
ィルタ15bに伝送される希望波に対応する中間周波信
号には何ら影響を与えない。
【0031】(第2の実施形態)図3は、この発明に係
わる整合回路の第2の実施形態を示す回路ブロック図で
ある。この実施形態の整合回路15fは、平衡伝送線路
30に対し直列に挿入される梯子型整合回路70と、こ
の梯子型整合回路70の電圧中性点間に接続される並列
共振回路80とから構成される。
【0032】梯子型整合回路70は、平衡伝送線路30
の2線31,32にそれぞれ直列リアクタンス素子7
1,72を挿入するとともに、これらの直列リアクタン
ス素子71,72の両端においてそれぞれ平衡伝送線路
30の2線31,32間に並列リアクタンス回路を接続
したものである。これらの並列リアクタンス回路はそれ
ぞれ、同一のリアクタンス値Xb,Xcを有する2個の
リアクタンス素子73,74および75,76を直列接
続したもので、これによりそれぞれ上記2線31,32
に対する電圧中性点を形成している。
【0033】並列共振回路80は、抵抗素子81とリア
クタンス素子82とからなる並列回路を、上記梯子型整
合回路70の2つの電圧中性点間に接続したものであ
る。リアクタンス素子82のリアクタンス値Xsは、問
題となる妨害波の周波数において不平衡モードの直列イ
ンピーダンスが充分に大きくなるように、例えばXs=
−(Xb+Xc)/2に定められる。抵抗素子81は妨
害波によって誘起された不平衡モード電流を消費するた
めのもので、その抵抗値(損失)rsは上記不平衡モー
ド電流値に応じて予め設定される。
【0034】このような構成であるから、受信動作中に
外部からの妨害波によって平衡伝送線路30上に不平衡
モード電流が誘起されたとする。そうすると、並列共振
回路80のリアクタンス値Xpが、この妨害波の周波数
において不平衡モードの直列インピーダンスが充分に大
きくなるように予め定められているため、平衡伝送線路
30上における上記不平衡モード電流の流通は、上記並
列共振回路80により阻止される。また同時に、上記不
平衡モード電流は抵抗素子82の損失rsにより消費さ
れる。
【0035】したがって、平衡伝送線路30の電気的非
対称点40において平衡モードに変換された妨害波成分
を抑圧することができ、これにより外部からの妨害波に
よって誘起された不平衡モード伝送波による希望波のS
/N劣化を軽減することができる。また、上記抵抗素子
82の損失rsは、抑圧可能な妨害波周波数の帯域幅を
広げる効果も有するため、比較的広い帯域にわたって妨
害波を抑圧することができる。すなわち、この実施形態
の整合回路も、前記第1の実施形態の回路と同様に、不
平衡モードの電圧分布が比較的大なる部分に適用した場
合に効果的である。
【0036】なお、並列共振回路80は、梯子型整合回
路70の並列リアクタンス素子73,74および75,
76によりそれぞれ形成される電圧中性点間に接続され
る。このため、平衡モードに対する整合状態、つまり中
間周波増幅器15aから中間周波フィルタ15bに伝送
される希望波に対応する中間周波信号には何ら影響を与
えない。
【0037】(第3の実施形態)この発明の第3の実施
形態に係わる整合回路は、アンテナ共用器11とアンテ
ナ10との間を接続する平衡伝送線路のように、線路長
が妨害波の波長に対し無視できない程度に長い場合に適
用されるものである。
【0038】図1に示した移動通信端末のアンテナ共用
器11とアンテナ10との間を接続する平衡伝送線路3
00中には、アンテナ用の整合回路18が挿入されてい
る。図4は、この発明に係わる整合回路の第3の実施形
態を示す回路ブロック図である。
【0039】この実施形態の整合回路18は、前記第1
の実施形態で述べた並列型整合回路50と直列共振回路
60とからなる整合回路15fと同一構成をなす2個の
整合回路を、問題となる妨害波波長の4分の1の間隔を
隔てて平衡伝送線路300に配設したものである。
【0040】すなわち、平衡伝送線路300には、2個
の並列型整合回路501,502が妨害波波長の4分の
1(λ/4)の間隔を隔てて配設してある。これらの並
列型整合回路501,502はそれぞれ、平衡伝送線路
300の2線301,302間に、同一のリアクタンス
値Xa1,Xa2を有する2個のリアクタンス素子50
11,5012および5021,5022を直列に接続
したもので、これによりそれぞれ上記2線301,30
2に対する電圧中性点を形成している。
【0041】また、上記各並列型整合回路501,50
2の電圧中性点と接地端との間にはそれぞれ、直列共振
回路601,602が接続してある。これらの直列共振
回路601,602はそれぞれ、抵抗素子6011,6
021とリアクタンス素子6012,6022との直列
回路からなる。このうちリアクタンス素子6012,6
022のリアクタンス値Xp1,Xp2はそれぞれ、妨
害波の周波数において不平衡モードの対接地インピーダ
ンスが充分小さくなるように、例えばXp1=−Xa1
/2およびXp2=−Xa2/2に設定される。抵抗素
子6011,6021は、妨害波によって誘起された不
平衡モード電流を消費するためのもので、その抵抗値
(損失)rp1,rp2は上記不平衡モード電流値に応
じて予め設定される。
【0042】このような構成であるから、平衡伝送線路
300の両端におけるインピーダンス条件から、不平衡
モードは妨害波に対して非共振状態となる。このため、
妨害波によって平衡伝送線路300上に誘起される不平
衡モード伝送波による分布定数的共振は抑制され、この
結果不平衡モード伝送波のエネルギの平衡モードへの変
換は抑圧される。また同時に、不平衡モード伝送波は抵
抗素子6011,6021の損失rp1,rp2によっ
て消費される。
【0043】したがって、平衡伝送線路300の電気的
非対称点400において平衡モードに変換される妨害波
成分を抑圧することができ、これにより外部からの妨害
波によって誘起された不平衡モード伝送波による希望波
のS/N劣化を軽減することができる。
【0044】(第4の実施形態)この発明の第4の実施
形態に係わる整合回路は、前記第3の実施形態と同様
に、アンテナ共用器11とアンテナ10との間を接続す
る平衡伝送線路のように、線路長が妨害波の波長に対し
無視できない程度に長い場合に適用される。そして、そ
のために前記第2の実施形態で述べた梯子型整合回路7
0と並列共振回路80とからなる整合回路と同一構成を
なす2個の整合回路を、問題となる妨害波波長の4分の
1の間隔を隔てて平衡伝送線路300に配設したもので
ある。
【0045】すなわち、平衡伝送線路300には、2個
の梯子型整合回路701,702が妨害波波長の4分の
1(λ/4)の間隔を隔てて配設してある。このうちの
一方の梯子型整合回路701は、平衡伝送線路300の
2線301,302にそれぞれ直列リアクタンス素子7
011,7012を挿入するとともに、これらの直列リ
アクタンス素子7011,7012の両端においてそれ
ぞれ平衡伝送線路300の2線301,302間に並列
リアクタンス回路を接続したものである。これらの並列
リアクタンス回路はそれぞれ、同一のリアクタンス値X
b1を有する2個のリアクタンス素子7013,701
4および7015,7016を直列接続したもので、こ
れによりそれぞれ上記2線301,302に対する電圧
中性点を形成している。他方の梯子型整合回路701も
同様に構成される。
【0046】また、上記各梯子型整合回路701,70
2の各電圧中性点間にはそれぞれ、並列共振回路80
1,802が接続してある。これらの並列共振回路80
1,802はそれぞれ、抵抗素子8011とリアクタン
ス素子8012とからなる並列回路、および抵抗素子8
021とリアクタンス素子8022とからなる並列回路
を、上記梯子型整合回路701,702の2つの電圧中
性点間に接続したものである。
【0047】リアクタンス素子8012,8022のリ
アクタンス値Xs1,Xs2は、問題となる妨害波の周
波数において不平衡モードの直列インピーダンスが充分
に大きくなるように、例えばXs1=−(Xb1+Xc
1)/2およびXs2=−(Xb2+Xc2)/2に設
定される。抵抗素子8011,8021は妨害波によっ
て誘起された不平衡モード電流を消費するためのもの
で、その抵抗値(損失)rs1,rs2は上記不平衡モ
ード電流値に応じて予め設定される。
【0048】このような構成であるから、前記第3の実
施形態と同様に、平衡伝送線路300の両端におけるイ
ンピーダンス条件から、不平衡モードは妨害波に対して
非共振状態となる。このため、妨害波によって平衡伝送
線路300上に誘起される不平衡モード伝送波による分
布定数的共振は抑制され、この結果不平衡モード伝送波
のエネルギが平衡モードへ変換されることは抑圧され
る。また同時に、不平衡モード伝送波は抵抗素子801
1,8021の損失rs1,rs2によって消費され
る。
【0049】したがって、平衡伝送線路300の電気的
非対称点400において平衡モードに変換される妨害波
成分を抑圧することができ、これにより外部からの妨害
波によって誘起された不平衡モード伝送波による希望波
のS/N劣化を軽減することができる。
【0050】(第5の実施形態)この発明の第5の実施
形態に係わる整合回路は、前記第3および第4の実施形
態と同様に、アンテナ共用器11とアンテナ10との間
を接続する平衡伝送線路のように、線路長が妨害波の波
長に対し無視できない程度に長い場合に適用される。そ
して、そのために前記第1の実施形態で述べた並列型整
合回路50と直列共振回路60とからなる整合回路と同
一構成をなす整合回路と、前記第2の実施形態で述べた
梯子型整合回路70と並列共振回路80と同一構成をな
す整合回路とを、問題となる妨害波波長の2分の1の間
隔を隔てて平衡伝送線路300に配設したものである。
【0051】すなわち、平衡伝送線路300には、並列
型整合回路503と梯子型整合回路703が妨害波波長
の2分の1(λ/2)の間隔を隔てて配設してある。こ
のうち先ず並列型整合回路503は、平衡伝送線路30
0の2線301,302間に、同一のリアクタンス値X
a,Xaを有する2個のリアクタンス素子5031,5
032を直列に接続したもので、これにより上記2線3
01,302に対する電圧中性点を形成している。
【0052】また、上記各並列型整合回路503の電圧
中性点と接地端との間には、直列共振回路603が接続
してある。この直列共振回路603は、抵抗素子603
1とリアクタンス素子6032との直列回路からなる。
このうちリアクタンス素子6032のリアクタンス値X
pは、妨害波の周波数において不平衡モードの対接地イ
ンピーダンスが充分小さくなるように、例えばXp=−
Xa/2に設定されている。抵抗素子6031は、妨害
波によって誘起された不平衡モード電流を消費するため
のもので、その抵抗値(損失)rpは上記不平衡モード
電流値に応じて予め設定される。
【0053】一方梯子型整合回路703は、平衡伝送線
路300の2線301,302にそれぞれ直列リアクタ
ンス素子7031,7032を挿入するとともに、これ
らの直列リアクタンス素子7031,7032の両端に
おいてそれぞれ平衡伝送線路300の2線301,30
2間に並列リアクタンス回路を接続したものである。こ
れらの並列リアクタンス回路はそれぞれ、同一のリアク
タンス値Xb,Xcを有する2個のリアクタンス素子7
033,7034および7035,7036を直列接続
したもので、これによりそれぞれ上記2線301,30
2に対する電圧中性点を形成している。
【0054】また、上記各梯子型整合回路703の各電
圧中性点間には、並列共振回路803が接続してある。
この並列共振回路803は、抵抗素子8031とリアク
タンス素子8032とからなる並列回路を、上記梯子型
整合回路703の2つの電圧中性点間に接続したもので
ある。リアクタンス素子8032のリアクタンス値Xs
は、問題となる妨害波の周波数において不平衡モードの
直列インピーダンスが充分に大きくなるように、例えば
Xs=−(Xb+Xc)/2に設定される。抵抗素子8
031は妨害波によって誘起された不平衡モード電流を
消費するためのもので、その抵抗値(損失)rsは上記
不平衡モード電流値に応じて予め設定される。
【0055】このような構成であるから、前記第3およ
び第4の実施形態と同様に、平衡伝送線路300の両端
におけるインピーダンス条件から、不平衡モードは妨害
波に対して非共振状態となる。このため、妨害波によっ
て平衡伝送線路300上に誘起される不平衡モード伝送
波による分布定数的共振は抑制され、この結果不平衡モ
ード伝送波のエネルギの平衡モードへの変換は抑圧され
る。また同時に、不平衡モード伝送波は抵抗素子603
1,8031の損失rp,rsによってそれぞれ消費さ
れる。
【0056】したがって、平衡伝送線路300の電気的
非対称点400において平衡モードに変換される妨害波
成分を抑圧することができ、これにより外部からの妨害
波によって誘起された不平衡モード伝送波による希望波
のS/N劣化を軽減することができる。
【0057】(その他の実施形態)前記各実施形態で
は、直列共振回路および並列共振回路をともに抵抗素子
とリアクタンス素子とを用いて構成した場合について述
べたが、リアクタンス素子のみにより構成してもよい。
この場合、リアクタンス素子に含まれる抵抗成分が損失
rp,rsとして機能する。
【0058】前記第1および第2の実施形態では、受信
系の中間周波フィルタ15bと2ndミキサ15cの間
を接続する平衡伝送線路30間にこの発明に係わる整合
回路を挿入した場合を例にとって説明したが、平衡伝送
線路により接続される受信系の他の回路間に挿入するよ
うにしてもよく、また平衡伝送線路により接続される送
信系の回路間に挿入するようにしてもよい。
【0059】また、前記第3乃至第5の実施形態では、
アンテナ共用器11とアンテナ10との間を接続する平
衡伝送線路間にこの発明の整合回路を挿入した場合を例
にとって説明したが、他に平衡伝送線路を使用して接続
している回路間のうち線路長が妨害波の波長に対し無視
できない程度に長い回路間がある場合には、この回路間
にこの発明の整合回路を挿入するようにしてもよい。
【0060】さらに、前記実施形態ではこの発明の整合
回路を移動通信端末の無線モジュールに設ける場合を例
にとって説明したが、移動通信用基地局の無線モジュー
ルや放送用無線装置の無線モジュール、GPS受信機の
無線モジュール、その他の無線通信装置の無線モジュー
ルにも適用することができ、さらにはオーディオプレー
ヤおよびビデオレコーダ内で使用されている増幅回路と
フィルタ回路との間等に適用してもよい。その他、整合
回路の構成やその回路定数等についても、この発明の要
旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明では、平衡
伝送路を構成する2線間にこの2線に対する電圧中性点
を有する並列整合回路を接続して、この並列整合回路の
上記電圧中性点と接地端との間に損失を含むリアクタン
ス回路素子からなる直列共振回路を接続し、妨害波によ
り平衡伝送路上に不平衡モード電流が誘起された場合
に、この不平衡モード電流を上記直列共振回路を通して
上記接地端に側流するように構成している。
【0062】また、平衡伝送路中に梯子型整合回路を介
挿するとともに、この梯子型整合回路の電圧中性点間に
損失を含むリアクタンス回路素子からなる並列共振回路
を接続し、妨害波により上記平衡伝送路上に誘起される
不平衡モード電流を上記並列共振回路により吸収するよ
うに構成している。
【0063】従ってこの発明によれば、伝送線路上に存
在する電気的非対称点により不平衡モード伝送波が発生
しても、この不平衡モード伝送波が両端の回路に悪影響
を及ぼさないようにすることができ、これにより伝送品
質の向上を図った整合回路とこの整合回路を備えた無線
モジュールおよび無線通信装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係わる無線送受信装置の無線モジ
ュールとその周辺部の構成の一例を示す回路ブロック
図。
【図2】 この発明に係わる整合回路の第1の実施形態
を示す回路ブロック図。
【図3】 この発明に係わる整合回路の第2の実施形態
を示す回路ブロック図。
【図4】 この発明に係わる整合回路の第3の実施形態
を示す回路ブロック図。
【図5】 この発明に係わる整合回路の第4の実施形態
を示す回路ブロック図。
【図6】 この発明に係わる整合回路の第5の実施形態
を示す回路ブロック図。
【図7】 従来の整合回路の一例を示す回路ブロック
図。
【符号の説明】
10…アンテナ 11…共用器 12…送信部 13…受信部 14…無線回路 14a…減衰器 14b…増幅器 14c…ミキサ 14d…周波数シンセサイザ 15…中間周波回路 15a…増幅器 15b…バンドパスフィルタ(BPF) 15c…ミキサ 15d…周波数シンセサイザ 15e…A/D変換器(A/D) 15f…中間周波用の整合回路 16…RAKE受信機 16a…サーチャ 16b〜16m…フィンガ 16n…シンボル合成器 17…信号処理部 18…アンテナ用の整合回路 30,300…平衡伝送線路 31,32,301,302…平衡伝送線路を構成する
2線 40,400…電気的非対称点 50,5501,502,503…並列型整合回路 60,601,602,603…直列共振回路 70,701,702…梯子型整合回路 80,801,802,803…並列共振回路 100…制御部 200…記憶部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平衡伝送路を介して相互に接続される第
    1および第2の回路間の整合をとるために設けられる整
    合回路において、 前記平衡伝送路を構成する2線間に接続される並列素子
    を有し、この並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる並列整合回路と、 この並列整合回路の前記電圧中性点と接地端との間に接
    続される損失を含むリアクタンス回路素子を有し、妨害
    波により前記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電
    流を前記損失を含むリアクタンス回路素子を通して前記
    接地端に側流する直列共振回路とを具備したことを特徴
    とする整合回路。
  2. 【請求項2】 平衡伝送路を介して相互に接続される第
    1および第2の回路間の整合をとるために設けられる整
    合回路において、 前記平衡伝送路の2線にそれぞれ直列に挿入される一対
    の直列素子と、これらの直列素子の両端位置においてそ
    れぞれ前記2線間を接続する一対の並列素子とからな
    り、これらの並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる梯子型整合回路と、 この梯子型整合回路の前記電圧中性点間に接続される損
    失を含むリアクタンス回路素子を備え、妨害波により前
    記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電流を前記損
    失を含むリアクタンス回路素子により吸収する並列共振
    回路とを具備したことを特徴とする整合回路。
  3. 【請求項3】 平衡伝送路を介して相互に接続される第
    1および第2の回路間の整合をとるために設けられる整
    合回路において、 前記平衡伝送路中に、妨害波の1/4波長の間隔を隔て
    て配設された第1および第2の整合回路ユニットを具備
    し、 前記第1および第2の整合回路ユニットの各々は、 前記平衡伝送路を構成する2線間に接続される並列素子
    を有し、この並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる並列整合回路と、 この並列整合回路の前記電圧中性点と接地端との間に接
    続される損失を含むリアクタンス回路素子を有し、妨害
    波により前記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電
    流を前記損失を含むリアクタンス回路素子を通して前記
    接地端に側流する直列共振回路とを備えることを特徴と
    する整合回路。
  4. 【請求項4】 平衡伝送路を介して相互に接続される第
    1および第2の回路間の整合をとるために設けられる整
    合回路において、 前記平衡伝送路中に、妨害波の1/4波長の間隔を隔て
    て配設された第1および第2の整合回路ユニットを具備
    し、 前記第1および第2の整合回路ユニットの各々は、 前記平衡伝送路の2線にそれぞれ直列に挿入される一対
    の直列素子と、これらの直列素子の両端位置においてそ
    れぞれ前記2線間を接続する一対の並列素子とからな
    り、これらの並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる梯子型整合回路と、 この梯子型整合回路の前記電圧中性点間に接続される損
    失を含むリアクタンス回路素子を備え、妨害波により前
    記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電流を前記損
    失を含むリアクタンス回路素子により吸収する並列共振
    回路とを備えることを特徴とする整合回路。
  5. 【請求項5】 平衡伝送路を介して相互に接続される第
    1および第2の回路間の整合をとるために設けられる整
    合回路において、 前記平衡伝送路中に、妨害波の1/2波長の間隔を隔て
    て配設された第1および第2の整合回路ユニットを具備
    し、 前記第1の整合回路ユニットは、 前記平衡伝送路を構成する2線間に並列に接続される並
    列素子を有し、この並列素子中に前記2線に対する電圧
    中性点を形成してなる並列整合回路と、 この並列整合回路の前記電圧中性点と接地端との間に接
    続される損失を含むリアクタンス回路素子を有し、妨害
    波により前記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電
    流を前記損失を含むリアクタンス回路素子を通して前記
    接地端に側流する直列共振回路とを備え、 前記第2の整合回路ユニットは、 前記平衡伝送路の2線にそれぞれ直列に挿入される一対
    の直列素子と、これらの直列素子の両端位置においてそ
    れぞれ前記2線間を接続する一対の並列素子とからな
    り、これらの並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる梯子型整合回路と、 この梯子型整合回路の前記電圧中性点間に接続される損
    失を含むリアクタンス回路素子を備え、妨害波により前
    記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電流を前記損
    失を含むリアクタンス回路素子により吸収する並列共振
    回路とを備えることを特徴とする整合回路。
  6. 【請求項6】 中間周波増幅器と中間周波フィルタとの
    間を平衡伝送路を介して接続してなる無線モジュールに
    おいて、 前記平衡伝送路を構成する2線間に接続される並列素子
    を有し、この並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる並列整合回路と、 この並列整合回路の前記電圧中性点と接地端との間に接
    続される損失を含むリアクタンス回路素子を有し、妨害
    波により前記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電
    流を前記損失を含むリアクタンス回路素子を通して前記
    接地端に側流する直列共振回路とを具備したことを特徴
    とする無線モジュール。
  7. 【請求項7】 中間周波増幅器と中間周波フィルタとの
    間を平衡伝送路を介して接続してなる無線モジュールに
    おいて、 前記平衡伝送路の2線にそれぞれ直列に挿入される一対
    の直列素子と、これらの直列素子の両端位置においてそ
    れぞれ前記2線間を接続する一対の並列素子とからな
    り、これらの並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる梯子型整合回路と、 この梯子型整合回路の前記電圧中性点間に接続される損
    失を含むリアクタンス回路素子を備え、妨害波により前
    記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電流を前記損
    失を含むリアクタンス回路素子により吸収する並列共振
    回路とを具備したことを特徴とする無線モジュール。
  8. 【請求項8】 無線モジュールとアンテナとの間を平衡
    伝送路を介して接続してなる無線通信装置において、 前記平衡伝送路中に、妨害波の1/4波長の間隔を隔て
    て配設された第1および第2の整合回路ユニットを具備
    し、 前記第1および第2の整合回路ユニットの各々は、 前記平衡伝送路を構成する2線間に接続される並列素子
    を有し、この並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる並列整合回路と、 この並列整合回路の前記電圧中性点と接地端との間に接
    続される損失を含むリアクタンス回路素子を有し、妨害
    波により前記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電
    流を前記損失を含むリアクタンス回路素子を通して前記
    接地端に側流する直列共振回路とを備えることを特徴と
    する無線通信装置。
  9. 【請求項9】 無線モジュールとアンテナとの間を平衡
    伝送路を介して接続してなる無線通信装置において、 前記平衡伝送路中に、妨害波の1/4波長の間隔を隔て
    て配設された第1および第2の整合回路ユニットを具備
    し、 前記第1および第2の整合回路ユニットの各々は、 前記平衡伝送路の2線にそれぞれ直列に挿入される一対
    の直列素子と、これらの直列素子の両端位置においてそ
    れぞれ前記2線間を接続する一対の並列素子とからな
    り、これらの並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる梯子型整合回路と、 この梯子型整合回路の前記電圧中性点間に接続される損
    失を含むリアクタンス回路素子を備え、妨害波により前
    記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電流を前記損
    失を含むリアクタンス回路素子により吸収する並列共振
    回路とを備えることを特徴とする無線通信装置。
  10. 【請求項10】 無線モジュールとアンテナとの間を平
    衡伝送路を介して接続してなる無線通信装置において、 前記平衡伝送路中に、妨害波の1/4波長の間隔を隔て
    て配設された第1および第2の整合回路ユニットを具備
    し、 前記第1の整合回路ユニットは、 前記平衡伝送路を構成する2線間に接続される並列素子
    を有し、この並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる並列整合回路と、 この並列整合回路の前記電圧中性点と接地端との間に接
    続される損失を含むリアクタンス回路素子を有し、妨害
    波により前記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電
    流を前記損失を含むリアクタンス回路素子を通して前記
    接地端に側流する直列共振回路とを備え、 前記第2の整合回路ユニットは、 前記平衡伝送路の2線にそれぞれ直列に挿入される一対
    の直列素子と、これらの直列素子の両端位置においてそ
    れぞれ前記2線間を接続する一対の並列素子とからな
    り、これらの並列素子中に前記2線に対する電圧中性点
    を形成してなる梯子型整合回路と、 この梯子型整合回路の前記電圧中性点間に接続される損
    失を含むリアクタンス回路素子を備え、妨害波により前
    記平衡伝送路上に誘起される不平衡モード電流を前記損
    失を含むリアクタンス回路素子により吸収する並列共振
    回路とを備えることを特徴とする無線通信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003063371A1 (fr) * 2002-01-22 2003-07-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Appareil de reception de signal haute frequence
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