JP2002364810A - 加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法、及び加圧流動層燃焼装置における脱硫方法 - Google Patents

加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法、及び加圧流動層燃焼装置における脱硫方法

Info

Publication number
JP2002364810A
JP2002364810A JP2001170200A JP2001170200A JP2002364810A JP 2002364810 A JP2002364810 A JP 2002364810A JP 2001170200 A JP2001170200 A JP 2001170200A JP 2001170200 A JP2001170200 A JP 2001170200A JP 2002364810 A JP2002364810 A JP 2002364810A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluidized bed
desulfurizing agent
pressurized fluidized
particle size
desulfurization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001170200A
Other languages
English (en)
Inventor
Hachiro Ueda
八郎 上田
Nobuyuki Suzuki
伸行 鈴木
Shinichi Sakuno
慎一 作野
Nobuhiro Misawa
信博 三沢
Koji Sasazu
浩司 笹津
Hideki Goto
秀樹 後藤
Tadaaki Shimizu
忠明 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Electric Power Development Co Ltd
Original Assignee
Electric Power Development Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Electric Power Development Co Ltd filed Critical Electric Power Development Co Ltd
Priority to JP2001170200A priority Critical patent/JP2002364810A/ja
Publication of JP2002364810A publication Critical patent/JP2002364810A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Fluidized-Bed Combustion And Resonant Combustion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、適量の脱硫剤を供給することがで
き、効果的に燃焼ガス中の硫黄酸化物の抑制を行うこと
ができるとともに、的確な運転制御を極めて容易に行う
ことができ作業性に優れる加圧流動層燃焼装置における
脱硫率の予測方法、及び、効果的に燃焼ガス中の硫黄酸
化物の抑制を行うことができるとともに脱硫剤のリサイ
クル性に優れる加圧流動層燃焼装置における脱硫方法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の加圧流動層燃焼装置における燃
焼ガスの脱硫率の予測方法は、流動層に存在する脱硫剤
の外部表面積供給速度SDと、流動層からフリーボード
に飛び出す脱硫剤の外部表面積供給速度SFと、によ
り、脱硫未反応率を演算して求める構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭や石油コーク
ス等の含硫黄燃料を燃焼させる加圧流動層燃焼装置にお
ける脱硫率の予測方法及び加圧流動層燃焼装置における
脱硫方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、圧力容器内に設置した加圧流動層
ボイラで石炭や石油コークス等を高圧条件で燃焼させ、
加圧流動層ボイラ内に配設した熱交換器から発生する蒸
気で駆動する蒸気タービン発電と、加圧流動層ボイラの
燃焼ガスを利用するガスタービン発電と、を組み合わせ
ることによって、熱効率を向上させた複合発電方式を構
成することができる加圧流動層燃焼装置がある。加圧流
動層燃焼装置は、流動層内に石灰石(CaCO3)やド
ロマイト〔CaMg(CO32〕等の脱硫剤を混合さ
せ、加圧流動層ボイラ内で石灰石−石膏反応によりSO
2をCaSO4の形で捕捉する炉内脱硫を行うとともに、
850℃程度の比較的低温で燃焼させるため、硫黄酸化
物(SOX)や窒素酸化物(NOX)の発生も低く低公害
発電が可能となる等の特徴を有している。また、加圧燃
焼により燃焼装置が大幅にコンパクト化できるため省ス
ペース性にも優れるとともに複合発電による高い発電効
率を得ることができるという特徴を有している。近年、
さらなる低公害化を目的として、加圧流動層燃焼装置に
おける脱硫方法が提案されている。
【0003】従来の加圧流動層燃焼装置における脱硫方
法としては、特開平6−159614号公報(以下、イ
号公報という)に「加圧流動床ボイラの炉内脱硫方法」
が開示されている。イ号公報に開示の加圧流動床ボイラ
における炉内脱硫方法は、加圧流動床ボイラの流動床を
形成している粗粒の石炭と粗粒の石灰石に流動床重量の
3%以下の超微粒子(0.1〜20μm)の石灰石を供
給して炉内脱硫を行う構成を有している。
【0004】他の加圧流動層燃焼装置における脱硫方法
としては、特開平10−253012号公報(以下、ロ
号公報という)に「流動層ボイラの制御方法」が開示さ
れている。ロ号公報に開示の流動層ボイラの制御方法
は、異なる粒子径又は異なる種類の脱硫剤を準備し、流
動層内で発生するSOX濃度に応じて使用する脱硫剤を
切り換える構成を有している。
【0005】また、従来は加圧流動層燃焼装置における
脱硫率の予測方法が提案されていなかったため、経験的
に、石灰石等の脱硫剤中のカルシウムと石炭等の燃料中
の硫黄とのCa/S比が3〜4になるような過剰な量の
脱硫剤を加圧流動層ボイラ内に投入して脱硫を行ってい
た(以下、ハ号方法という)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の加圧流動層燃焼装置における脱硫方法、及び加圧流動
層燃焼装置における脱硫率の予測方法においては、以下
のような課題を有していた。 (1)イ号公報に開示の加圧流動層燃焼装置における脱
硫方法は、超微粒子(0.1〜20μm)の石灰石を用
いるため、超微粒子の石灰石調整工程が必要となり多大
な労力を必要とし、設備費や運転費が嵩むとともに、超
微粒子のため取扱が困難になり作業性や装置のメンテナ
ンス性に劣るという課題を有していた。 (2)超微粒子(0.1〜20μm)の石灰石は、流動
層の流動層から燃焼ガスに随伴されフリーボードに飛散
し粗脱塵装置を通過して精密脱塵装置で捕集されるた
め、再利用することができずリサイクル性に劣るという
課題を有していた。 (3)ロ号公報に開示の加圧流動層燃焼装置における脱
硫方法は、異なる粒子径又は異なる種類の脱硫剤を複数
準備しなければならず、異なる粒子径や異なる種類の脱
硫剤の調整工程が必要となり多大な労力を必要とすると
ともに、脱硫剤を複数準備するためのスペースや設備が
必要となり設備費や運転費が嵩むという課題を有してい
た。 (4)ハ号方法のCa/S比と脱硫率との間には相関が
みられないことがあるため、脱硫剤の最適な供給量等が
定量化できずに過剰な脱硫剤を供給することとなり、燃
焼ガス中の硫黄酸化物の抑制を効果的に行うことができ
ないという課題を有していた。また、脱硫剤の供給作業
は、測定される脱硫率に基づいて脱硫剤の供給量等を決
定する作業であったため、経験に依存したものとなり作
業性に劣るという課題を有していた。
【0007】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、適量の脱硫剤を供給することができ、効果的に燃焼
ガス中の硫黄酸化物の抑制を行うことができるととも
に、的確な運転制御を極めて容易に行うことができ作業
性に優れる加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方
法を提供することを目的とする。また、本発明は、効果
的に燃焼ガス中の硫黄酸化物の抑制を行うことができる
とともに脱硫剤のリサイクル性に優れる加圧流動層燃焼
装置における脱硫方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るために、本発明者は鋭意研究した結果、脱硫率が新た
に加圧流動層ボイラ内に供給した脱硫剤の外部表面積供
給速度に大きく依存していることを見出し、外部表面積
供給速度を用いた脱硫率の予測方法を開発した。さら
に、開発された予測方法を基に新しい脱硫方法を開発し
た。本発明の加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測
方法、及び加圧流動層燃焼装置における脱硫方法は、以
下の構成を有している。
【0009】本発明の請求項1に記載の加圧流動層燃焼
装置における脱硫率の予測方法は、硫黄分を含む燃料を
燃焼させる加圧流動層燃焼装置の加圧流動層ボイラ内へ
供給する脱硫剤の粒度分布を測定する工程と、測定され
た前記粒度分布から、次に記載の(a)〜(b)の範囲
の粒径を有する前記脱硫剤を任意の粒径範囲に区画して
各区画の平均粒径Dpiと、前記平均粒径Dpiに代表され
る各区画の前記脱硫剤の重量分率fiと、を求める工程
と、測定された前記粒度分布から、次に記載の(b)〜
(c)の範囲の粒径を有する脱硫剤を任意の粒径範囲に
区画して各区画の平均粒径Dpjと、前記平均粒径Dpj
代表される各区画の重量分率fjと、を求める工程と、
前記脱硫剤の前記加圧流動層ボイラ内への供給質量速度
Fと、前記脱硫剤の粒子密度ρと、前記平均粒径D
piと、前記重量分率fiと、により(数4)の演算式か
ら(a)〜(b)の範囲の粒径を有する前記脱硫剤の外
部表面積供給速度SFを求める工程と、前記供給質量速
度Fと、前記粒子密度ρと、前記平均粒径Dpjと、前記
重量分率fjと、により(数5)の演算式から(b)〜
(c)の範囲の粒径を有する前記脱硫剤の外部表面積供
給速度SDを求める工程と、前記工程で求めた前記外部
表面積供給速度SF及び前記外部表面積供給速度SDによ
り、(数6)の演算式から脱硫未反応率を求め、前記脱
硫未反応率から脱硫率を求める工程と、を備えた構成を
有している。 (a)前記加圧流動層ボイラで発生した燃焼ガスの脱塵
を行う粗脱塵装置で捕集される前記脱硫剤の最小粒径
(以下、サイクロンカットサイズという) (b)前記脱硫剤の終末速度が前記加圧流動層ボイラの
空塔速度と等しくなる粒径(以下、飛び出し粒径とい
う) (c)前記流動層へ供給する前記脱硫剤の最大粒径
【数4】
【数5】
【数6】 この構成によって、以下のような作用が得られる。 (1)制御可能な脱硫剤の加圧流動層ボイラ内への供給
質量速度と、脱硫剤の粒子密度と、脱硫剤の粒度分布
と、により脱硫率を予測することができるので、高い脱
硫率を得るための脱硫剤の供給条件を決定することがで
き、効果的に燃焼ガス中の硫黄酸化物の抑制を行うこと
ができる。また、この予測により的確な運転制御を極め
て容易に行うことができ作業性に優れる。 (2)加圧流動層ボイラの形状や粗脱塵装置の運転状態
等によって定めることができる脱硫剤の粒径や重量分率
によって脱硫率が予測できるので、運転制御が容易で作
業性に優れる。 (3)石炭やコークス等の燃料の種類や硫黄含有量に関
わらず、高い脱硫率を得るための脱硫剤の供給量等を簡
単な演算によって求めることができ、燃料種が変化して
も極めて容易に的確な運転制御を行うことができる。 (4)粒径が、サイクロンカットサイズ〜飛び出し粒径
の脱硫剤は、流動層を飛び出しフリーボード内を飛散し
て粗脱塵装置で捕捉される。この範囲の粒径を有する脱
硫剤を流動層に循環供給しない場合は、この範囲の粒径
を有する脱硫剤が脱硫反応に寄与しないとして、演算式
(数6)をSF=0として演算するために脱硫率が低下
する(脱硫未反応率が増加する)ことが示される。従っ
て、粗脱塵装置で捕捉される脱硫剤を流動層に循環供給
することにより、脱硫率を向上させる(脱硫未反応率を
低下させる)ことができるという運転指針が得られる。 (5)演算式(数6)は、脱硫率は脱硫剤の外部表面積
供給速度でほぼ決定されることを示している。これは、
硫黄酸化物との反応生成物層の薄い清浄な外部表面のみ
が脱硫反応に関与しており、長時間加圧流動層ボイラ内
に滞在している脱硫剤は、反応にほとんど関与していな
いことを示している。そのため、加圧流動層ボイラの炉
底部から抜き出した使用済み脱硫剤であっても、再び粉
砕して硫黄酸化物との反応生成物層の薄い新しい表面を
露出させれば、再び脱硫剤として使用できるという運転
指針が得られる。
【0010】ここで、硫黄分を含む燃料としては、石
炭,亜炭,褐炭,瀝青炭,コークス,石油コークス,オ
イルコークス,オイルサンド,重質油,石炭液化残渣,
ゴム,古タイヤ,廃油,一般ゴミ,一般廃棄物,木質
物,炭化物,RDFやその他の炭化物,木屑,産業廃棄
物,食品工場や農業等で排出される有機残渣物,下水汚
泥,し尿処理汚泥,工業廃水処理汚泥等や、これらの混
合物が用いられる。また、脱硫剤としては、CaCO3
(又は石灰石),MgCO3(又はドロマイト)の他、
CaO(生石灰),Ca(OH)2(消石灰),K2CO
3,貝殻等のカルシウムを含む水産廃棄物,セメントス
ラッジ,加圧・常圧流動層ボイラの炉底部から取り出さ
れた流動粒子等が用いられる。これらの脱硫剤は、燃料
や脱塩剤等と水と混合され燃料スラリーに調整されて加
圧流動層ボイラの流動層内へ供給される。または、燃料
や脱塩剤等と混合されずに別のスラリーとして調整さ
れ、燃料スラリーとは別に加圧流動層ボイラの流動層内
へ供給することもできる。また、スラリーに調整せずに
ロックホッパを用いて流動層ボイラ内へドライフィード
することもできる。
【0011】また、脱硫剤を任意の粒径範囲に区画して
各区画の平均粒径DpiやDpj、平均粒径DpiやDpjに代
表される各区画の重量分率fiやfjとしては、種々の粒
度測定法によって測定される粒度分布から求められる。
粒度測定法としては、篩い分けや脱硫剤の沈降速度を利
用して測定する重量沈降法,遠心力沈降法,水ひ等や、
脱硫剤の慣性力を利用して測定するカスケードインパク
タ法,サイクロン分級法等が用いられる。
【0012】また、空塔速度としては、粒子が底部に充
填された加圧流動層ボイラの底部から流される気体の流
量を粒子を取り除いた空塔容器の断面積で除したものが
用いられ、流動層に流れる見掛けの燃焼ガスの流速が用
いられる。また、終末速度としては、単一粒子が流体中
を重力の作用によって運動するときに、粒子に作用する
重力と逆に粒子が流体から受ける抵抗とが釣り合った状
態にある粒子の運動速度が用いられる。
【0013】また、粗脱塵装置としては、大量の粗粒灰
の除去能力に優れるサイクロン,重力沈降装置,ラビリ
ンス等が用いられる。また、精密脱塵装置としては、セ
ラミックチューブフィルタの他、セラミックキャンドル
フィルタやセラミックハニカムフィルタ,金属フィル
タ,多段式サイクロン,マルチサイクロン,グラニュラ
フィルタ,バグフィルタ,電気集塵機等が用いられる。
【0014】ここで、粒径が、飛び出し粒径〜流動層へ
供給する脱硫剤の最大粒径の脱硫剤は、流動層からフリ
ーボードに飛び出すことができないので、流動層に滞在
する。粒径が、サイクロンカットサイズ〜飛び出し粒径
の脱硫剤は、流動層を飛び出して加圧流動層ボイラのフ
リーボードに飛散した後、粗脱塵装置で捕捉される。粒
径がサイクロンカットサイズよりも小さな脱硫剤は、流
動層からフリーボードに飛び出した後、粗脱塵装置を通
過して精密脱塵装置に捕捉されて加圧流動層燃焼装置の
系外に排出されてしまう。そのためサイクロンカットサ
イズよりも小さな粒径を有する脱硫剤は、加圧流動層燃
焼装置内で脱硫反応を行うことができる時間が短いの
で、演算式(数6)ではその影響を考慮していない。同
様に、粗脱塵装置で捕捉される脱硫剤を流動層に循環供
給せずに系外に排出してしまうときは、演算式(数6)
においてSF=0として脱硫率の演算を行う。脱硫反応
を行うことができる時間が短く脱硫に寄与する影響が小
さいからである。なお、ks(hr/m2)は、温度
と、脱硫剤自体の反応性と、固体であるか気体であるか
といった硫黄の状態と、に依存する比例定数である。
【0015】ここで、演算式(数4)、(数5)及び
(数6)は以下のようにして導かれる。始めに、加圧流
動層ボイラ内での脱硫剤としてのCaCO3とSO2の反
応について説明する。10気圧以上に加圧した加圧流動
層ボイラ内では、炉内に供給されたCaCO 3は未反応
のCaCO3或いは脱硫反応後のCaSO4として存在
し、熱分解生成物であるCaOの存在量は極めて少ない
ことが「Ljungstorm, E., Lindqvist, O., Proc. 7th I
nt. Conf. On Fluidized Bed Combustion(Philadelphi
a, U.S.A), P.465, 1982」に記載されている。また、加
圧焼成条件下でのCaCO3の脱硫反応は未反応核モデ
ルで進行し、生成物(CaSO4)と未反応核(CaC
3)の界面の反応速度と、生成物層内SO2拡散の両方
が反応速度に影響を与え、CaCO3界面におけるSO2
分圧に対する反応次数は1次ではなく、0.4〜0.6
次であることが「K. Qui, O. Lindqvist, Chem. Eng. S
ci., 55, 3091-3100,2000」に記載されている。しか
し、反応が進行すると生成物(CaSO4)層の拡散抵
抗が支配的になるので、CaCO3のSO2分圧に対する
反応次数は1次とみなすことができる。
【0016】ここで、加圧流動層ボイラ内を流動層とフ
リーボードに分け、流動層におけるSO2の発生、流動
層とフリーボードにおける脱硫反応について説明する。
なお、フリーボードでのSO2の発生について検討しな
いのは、流動層で石油コークス等の燃料の燃焼に伴いゆ
っくりとSO2が発生し、フリーボードではSO2が発生
しないと仮定できるからである。
【0017】まず、流動層においては、流動層の気泡上
昇速度が燃焼ガス速度に比較して遅い場合、「Kunii,
D.; Levenspiel, O. (1991)"Fluidization Engineerin
g" (2nd Edition), Butterworth Heinemann: Stoneham,
MA, USA, 1991; Chapter 12」に、気固接触は、気泡−
エマルジョンの物質移動を考慮せずにプラグフローリア
クターとして取り扱うことができると記載されている。
また、流動層で発生するSO2のほとんどが揮発分の少
ない石油コークス等の燃料に由来するものであり、揮発
分として放出されるSの量は、チャー中のSに比べて少
ないと仮定できる。よって、SO2はチャーの燃焼に伴
って発生すると仮定できる。チャーが流動層内で高さ方
向に十分混合されていると仮定すると、SO2も高さ方
向に均一に発生すると仮定できる。従って、脱硫反応
は、プラグフローリアクターで高さ方向に一様に発生す
るSO2を、一次の反応次数で脱硫剤が吸収していると
みなすことができ、以下その場合の脱硫率を与える演算
式を求める。
【0018】流動層において、流動層上部表面から深さ
zの地点で発生したSO2が流動層上部に到達する割合
η(z)は、(数7)で表すことができる。
【数7】 次に、反応速度定数が0のとき(脱硫を行わないとき)
の流動層上部表面SO 2濃度をC0とすると、脱硫時の流
動層上部表面のSO2濃度C1は、C0を用いて(数8)
で表すことができる。
【数8】
【0019】次に、フリーボードにおいては、フリーボ
ード内に均一に分散した脱硫剤がプラグフローで流れて
いる燃焼ガスを脱硫すると仮定すると、フリーボード出
口SO2濃度C2は、フリーボード入口SO2濃度、即ち
流動層上部表面のSO2濃度C 1を用いて(数9)で表す
ことができる。
【数9】
【0020】従って、加圧流動層燃焼装置における(流
動層及びフリーボードにおける)脱硫未反応率C2/C0
は、(数9)に(数8)を代入して、(数10)で表す
ことができる。
【数10】
【0021】一般に、流動層ボイラ内に存在する脱硫剤
の外部表面積Aは(数11)で表すことができ、脱硫剤
を加圧流動層ボイラ内へ供給する外部表面積供給速度S
(単位時間あたりに加圧流動層ボイラへ供給される脱硫
剤各粒子の外部表面積の合計)(m2/hr)は(数1
2)で表すことができる。
【数11】
【数12】 ここで、脱硫剤の加圧流動層ボイラ内への供給質量速度
Fは、単位時間あたりに加圧流動層ボイラへ供給される
脱硫剤の供給量(kg/hr)を意味する。
【0022】本発明者が見出した、脱硫率が脱硫剤の外
部表面積供給速度でほぼ決定されるという事実(詳細は
実施例で説明する)から、硫黄酸化物と未反応の清浄な
外部表面のみが脱硫反応に関与しており、長時間加圧流
動層ボイラ内に滞在している脱硫剤は脱硫反応にほとん
ど関与していないことが示される。従って、(数10)
に記載のkDDとkFFとは、外部表面が清浄な脱硫剤
の外部表面積供給速度によってのみ決定されるとみなす
ことができる。従って、kDDは流動層ボイラ内に供給
された脱硫剤のうち流動層内に存在する脱硫剤の外部表
面積供給速度S D(単位時間あたりに加圧流動層ボイラ
に供給される飛び出し粒径〜流動層へ供給する脱硫剤の
最大粒径の範囲を有する脱硫剤各粒子の外部表面積の合
計)(m 2/hr)に比例すると仮定でき、kFFは流
動層ボイラ内に供給された脱硫剤のうち流動層から飛散
してフリーボード内に存在する脱硫剤の外部表面積供給
速度SF(単位時間あたりに加圧流動層ボイラに供給さ
れるサイクロンカットサイズ〜飛び出し粒径の範囲を有
する脱硫剤各粒子の外部表面積の合計)(m2/hr)
に比例すると仮定できるため、(数13)のように表す
ことができる。
【数13】
【0023】ここで、流動層から飛散してフリーボード
内に存在する脱硫剤の外部表面積供給速度SF、及び、
流動層内に存在する脱硫剤の外部表面積供給速度S
Dは、(数12)を基にして(数4)及び(数5)で表
すことができる。また、(数10)に(数13)を代入
すると、加圧流動層燃焼装置における(流動層及びフリ
ーボードにおける)脱硫未反応率C2/C0を表す(数
6)を導くことができる。以上のようにして得られた脱
硫未反応率C2/C0(%)を100(%)から減じて、
脱硫率(%)を導くことができる。
【0024】本発明の請求項2に記載の加圧流動層燃焼
装置における脱硫方法は、硫黄分を含む燃料を燃焼させ
る加圧流動層燃焼装置における脱硫方法であって、前記
加圧流動層ボイラの炉底部から使用済み脱硫剤を抜き出
す工程と、前記使用済み脱硫剤を粉砕する工程と、前記
工程で粉砕された前記使用済み脱硫剤を前記加圧流動層
ボイラへ供給する工程と、を備えた構成を有している。
この構成によって、以下のような作用が得られる。 (1)これまではセメント材料として利用したり廃棄し
たりしていた使用済み脱硫剤を、粉砕することによって
硫黄酸化物と未反応な清浄な表面を露出させ脱硫剤とし
て再利用することができるため、省資源性とリサイクル
性に優れる。 (2)使用済み脱硫剤を粉砕することで、燃料灰や脱硫
剤等が溶融して塊状化し使用済み脱硫剤に含有されるG
ehienite(2CaO・Al23・SiO 2)等
のシンター生成物も微粉化させることができるので、粉
砕後の使用済み脱硫剤をボイラ内に再供給した場合に、
流動層の活発な流動を維持するとともに溶融して炉内壁
等に付着してしまう等の弊害の発生も防止することがで
きる。投入する脱硫剤の粒径よりも大きく塊状化したG
ehienite等のシンター生成物は活発な流動化を
阻害するとともに、融点が低いため加圧流動層ボイラ内
に再び供給すると炉内壁等に付着してしまう等の弊害が
発生し易いからである。
【0025】ここで、使用済み脱硫剤としては、流動層
の高さが増加した場合等に、流動層の高さを調整するた
めに炉底部から抜き出される流動粒子が用いられる。
【0026】また、使用済み脱硫剤の粉砕には、遠心分
離型ミル,スクリーンミル,ローラーミル,ボールミ
ル,ジェット粉砕機等が用いられる。炉底部から抜き出
した使用済み脱硫剤の全部又は一部を粉砕したものが、
加圧流動層ボイラ内に供給される。なお、加圧流動層ボ
イラ内に投入する脱硫剤の粒径よりも大きな粒径を有す
るシンター生成物を、重力分級機,慣性分級機,遠心分
級機等の風力を利用した分級機や篩い分け機械等を用い
て分級し除去してから、使用済み脱硫剤を粉砕処理する
こともできる。これにより、融点が低いシンター生成物
の加圧流動層ボイラ内への供給量を減少させることがで
きるので、加圧流動層ボイラ内での溶融量を減少させる
ことができシンター生成物の生成量を減少させることが
できる。
【0027】本発明の請求項3に記載の加圧流動層燃焼
装置における脱硫方法は、請求項2に記載の前記使用済
み脱硫剤及び/又は未使用の脱硫剤を粉砕する工程と、
前記工程で粉砕された前記脱硫剤をサイクロンカットサ
イズ〜10mmの範囲、好ましくはサイクロンカットサ
イズ〜前記加圧流動層ボイラの空塔速度で流動化を開始
する前記脱硫剤の粒径(以下、流動化開始粒径という)
の範囲に分級する工程と、分級された前記脱硫剤を前記
加圧流動層燃焼装置の前記加圧流動層ボイラ内の前記流
動層へ供給する工程と、を備えた構成を有している。こ
の構成によって、請求項2に記載の作用に加え、以下の
ような作用が得られる。 (1)流動層内及びフリーボード内での高い脱硫率を得
るための脱硫剤を効率よく供給することができ、効果的
に燃焼ガス中の硫黄酸化物の抑制を行うことができる。 (2)特に、サイクロンカットサイズ〜流動化開始粒径
の粒径を有する脱硫剤を供給した場合には、フリーボー
ド内へ飛び出す表面積の大きなサイクロンカットサイズ
〜飛び出し粒径の脱硫剤と、流動層内で流動する飛び出
し粒径〜流動化開始粒径の脱硫剤による効率のよい脱硫
を行うことができ脱硫効果に優れる。
【0028】ここで、供給される脱硫剤の粒径として
は、サイクロンカットサイズ〜10mmの範囲、好まし
くはサイクロンカットサイズ〜流動化開始粒径の範囲と
される。粒径が、サイクロンカットサイズよりも小さく
なると、脱硫剤が流動層からフリーボードへ飛び出した
後に精密脱塵装置で捕捉され系外ヘ排出されてしまうた
め好ましくない。また、粒径が、流動化開始粒径よりも
大きくなるになるにつれ、脱硫剤の単位重量あたりの表
面積が小さくなり脱硫効率が低下する傾向がみられると
ともに、流動化し難くなる傾向がみられるため好ましく
ない。特に、粒径が10mmよりも大きくなると、それ
らの傾向が著しくなるため好ましくない。なお、分級
は、重力分級機,慣性分級機,遠心分級機等の風力を利
用した分級機や篩い分け機械等を用いて行うことができ
る。
【0029】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
3に記載の加圧流動層燃焼装置における脱硫方法であっ
て、前記加圧流動層ボイラ内の前記流動層に供給する前
記サイクロンカットサイズよりも小さい粒径を有する脱
硫剤を除く前記脱硫剤の外部表面積供給速度が、前記加
圧流動層ボイラの水平断面積1m2あたり200〜16
00m2/hr、好ましくは400〜800m2/hrで
ある構成を有している。この構成によって、請求項3で
得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)流動層に供給する脱硫剤の粒度分布を制御するこ
とによって、脱硫剤の供給重量あたりの脱硫率を高くす
ることができる。 (2)そのため同一の脱硫率を達成するのに必要な脱硫
剤の供給重量を低減でき、コスト性と生産性に優れる。
【0030】ここで、流動層に供給するサイクロンカッ
トサイズよりも小さい粒径を有する脱硫剤を除く脱硫剤
の外部表面積供給速度は、加圧流動層ボイラの水平断面
積1m2あたり200〜1600m2/hr、好ましくは
400〜800m2/hrとされる。サイクロンカット
サイズよりも小さい粒径を有する脱硫剤は、脱硫剤が流
動層からフリーボードへ飛び出した後に粗塵脱塵装置を
通過して精密脱塵装置で捕捉され系外ヘ排出されてしま
い脱硫反応にあまり寄与しないため好ましくない。ま
た、外部表面積供給速度が、400m2/hrよりも小
さくなるにつれ脱硫率が低下する傾向がみられ、800
2/hrよりも大きくなるにつれ脱硫剤が微細化し凝
集し易くなり取扱が困難になるとともに、フリーボード
内に飛び出した後に粗脱塵装置で捕捉される粒子が多く
なり、これを加圧流動層ボイラ内に循環供給すると流動
層の層密度が低下し流動層が不安定になりスラッギング
が発生し易くなる傾向がみられるため好ましくない。特
に、200m2/hrよりも小さくなるか1600m2
hrよりも大きくなると、この傾向が著しいため好まし
くない。なお、粗脱塵装置から加圧流動層ボイラに循環
供給される粒子が多くなった場合に、流動層の層密度が
低下して流動層が不安定になるのを防止するために、粗
脱塵装置に捕捉された粒子の一部を系外に排出して、循
環供給される粒子を減らすことができる。
【0031】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
2乃至4の内いずれか1に記載の加圧流動層燃焼装置に
おける脱硫方法であって、前記粗脱塵装置で脱塵された
粗粒灰を前記加圧流動層ボイラ内の前記流動層に循環供
給する構成を有している。この構成により、請求項2乃
至4の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のよう
な作用が得られる。 (1)粗脱塵装置で捕捉された未反応の脱硫剤を含むサ
イクロンカットサイズ〜飛び出し粒径の粗粒灰を加圧流
動層ボイラの流動層へ循環供給するので、未反応の脱硫
剤のリサイクルが容易で作業性に優れるとともにリサイ
クル性に優れる。 (2)脱硫剤の流動層ボイラ内への供給量を減らすこと
ができ、省資源性及びコスト性に優れる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1におけ
る加圧流動層燃焼装置のシステム構成図である。図1に
おいて、1は本実施の形態1における加圧流動層燃焼装
置、2はコンプレッサ16(後述する)からの空気で加
圧することにより酸素分圧を高めた状態のもとで燃料を
流動化させて燃焼させる加圧流動層ボイラ、2aは加圧
流動層ボイラ2の下部から注入された気体によって燃料
と脱硫剤とを有する流動媒体が流動化されている流動
層、2bは加圧流動層ボイラ2内の流動層23の上部の
空間であるフリーボード、2cは加圧流動層ボイラ2に
一端部が連通し加圧流動層ボイラ2内で流動化された燃
料が燃焼して発生した含塵排ガスをサイクロン3(後述
する)内に導く排ガス導入管、3は排ガス導入管2cの
他端部が連通し排ガス導入管2cによって導かれた含塵
排ガスから粗粒灰を分離する粗脱塵装置としてのサイク
ロン、4は加圧流動層ボイラ2及びサイクロン3を内設
しコンプレッサ16からの空気により内部を高圧状態に
保つ圧力容器、5はサイクロン3で分離された粗粒灰を
加圧流動層ボイラ2へ戻すための返流管、5aはサイク
ロン3で粗粒灰が分離された排ガス及び微粒灰を圧力容
器4の外部へ排出してセラミックチューブフィルタ8へ
導く排ガス排出管、5bは加圧流動層ボイラ2の底部に
配設され流動層2aを構成する粒子を加圧流動層ボイラ
2から抜き出す炉底抜出口である。6は粒径6mm程度
以下に調整された石油コークスや石炭等の燃料と、粒径
10mm程度以下に調整された石灰石やドロマイト等の
脱硫剤と、炭酸カリウムや水酸化カリウム等の脱塩剤
と、水等とを混合しスラリー状に調整し燃料スラリーを
作成するスラリータンク、7はスラリータンク6で作成
された燃料スラリーを加圧流動層ボイラ2内に供給する
スラリーポンプ、8はサイクロン3から排出され排ガス
排出管5aを通過した高温の排ガスが流入され排ガス中
の微粒灰の脱塵を行う精密脱塵装置としてのセラミック
チューブフィルタ、9はセラミックチューブフィルタ8
で捕集された微粒灰を受け入れる微粒灰タンク、10は
セラミックチューブフィルタ8の下流側に連通する排ガ
ス流路、11は排ガス流路10の下流側に連通して配設
され排ガス流路10からの排ガスにより回転するガスタ
ービン、11aはガスタービン11により回転駆動され
る発電機、12はガスタービン11の下流側に連通して
配設され選択的触媒還元法(SCR)により排ガス中の
NOxを触媒により接触還元する脱硝反応塔、12aは
ガスタービン11と脱硝反応塔12とを連通する排ガス
管、12bは排ガス管12aを流れる排ガス中のSOx
濃度を測定する非分散型赤外法等によるSOx検出器、
13は脱硝反応塔12の下流側に連通して配設され排ガ
スの有する熱により給水を予熱するエコノマイザ、14
はエコノマイザ13の下流側に連通して配設され排ガス
に残留する灰塵を除塵するバグフィルタ、15はバグフ
ィルタ14の下流側に連通して配設され排ガスを大気に
放出する煙突、16はガスタービン11により回転駆動
され圧力容器4内の気圧を昇圧するための空気を圧縮す
るコンプレッサである。17は加圧流動層ボイラ2内に
配設された熱交換器、17aは熱交換器17により発生
する蒸気が通気する蒸気管、18は蒸気管17aから送
気される蒸気により回転駆動される蒸気タービン、18
aは蒸気タービン18により回転駆動される発電機、1
9は蒸気タービン18から排出される蒸気を冷却し復水
する復水器、20は復水器19で復水された水を循環さ
せる復水ポンプ、21は復水ポンプ20からエコノマイ
ザ13へ送水する送水管、22はエコノマイザ13で加
熱された水を熱交換器17へ給水する給水管である。
【0033】以上のように構成された本実施の形態1の
加圧流動層燃焼装置について、以下その脱硫方法につい
て説明する。未使用の石灰石等の脱硫剤や炉底抜出口5
bから抜き出された使用済み脱硫剤を粉砕した後、遠心
分級機や篩い分け機械等を用いて分級してサイクロン3
で捕集される最小粒径(サイクロンカットサイズ)以上
10mm以下の粒径を有する脱硫剤に調整する。また、
加圧流動層ボイラ2に供給する脱硫剤の最大粒径(10
mm)で使用済み脱硫剤を分級して、使用済み脱硫剤に
含有される10mmよりも粒径の大きなシンター生成物
等を除去した後に粉砕する場合もある。粒径の大きなシ
ンター生成物は流動層の活発な流動化を阻害するととも
に、融点が低いためボイラ内で溶融し塊状化させる原因
となるからである。粒径が調整された脱硫剤を、スラリ
ータンク6で燃料スラリーに混合して加圧流動層ボイラ
2内の流動層2aの底部に供給すると、石炭や石油コー
クス等の燃料が600〜950℃で燃焼される。燃焼に
よって発生したSO2は、流動層2a内で脱硫剤の石灰
石−石膏反応によってCaSO4の形で捕捉される。飛
び出し粒径〜10mmの範囲の粒径を有する脱硫剤は、
フリーボード2bへ飛び出すことができないので、流動
層2a内でSO2を捕捉する。また、流動層2a内で激
しく流動化されて破砕されて粒径が飛び出し粒径よりも
小さくなった脱硫剤、及び、予めサイクロンカットサイ
ズ〜飛び出し粒径の範囲の粒径を有する脱硫剤は、燃焼
により発生する排ガスとともに流動層2aからフリーボ
ード2bへ飛び出し、フリーボード2b内でSO2を捕
捉する。燃焼により発生する排ガスは、排ガス導入管2
cを介してサイクロン3に送入され、排ガス中のサイク
ロンカットサイズ以上の粒径を有する粗粒灰が分離さ
れ、分離された粗粒灰は返流管5を通して再び加圧流動
層ボイラ2の流動層2aの底部に戻される。流動層2a
の底部に戻された粗粒灰に含まれる脱硫剤は、再びSO
2の捕捉を行う。なお、サイクロン3によって脱塵され
た排ガスは、排ガス排出管5aを介して圧力容器4の外
部に配設されたセラミックチューブフィルタ8に送入さ
れ、排ガスから微粒子の灰塵が除塵される。このとき、
排ガスに混入してセラミックチューブフィルタ8に流入
するサイクロンカットサイズ以下の脱硫剤も灰塵として
除塵され系外に排出される。また、セラミックチューブ
フィルタ8に送入され除塵された排ガスは、下流の排ガ
ス流路10に送出され、ガスタービン11を回転駆動さ
せた後に排ガス管12aへ送出される。排ガス管12a
に送出された排ガス中のSOx濃度は、排ガス管12a
内に配設されたSOx検出器12bによって測定され
る。
【0034】以上のように構成された本実施の形態1の
加圧流動層燃焼装置の脱硫方法によれば、以下のような
作用が得られる。 (1)流動層内及びフリーボード内での高い脱硫率を得
るための脱硫剤を効率よく供給することができ、効果的
に燃焼ガス中の硫黄酸化物の抑制を行うことができる。 (2)特に、サイクロンカットサイズ〜流動化開始粒径
の粒径を有する脱硫剤を供給した場合には、フリーボー
ド内へ飛び出す表面積の大きなサイクロンカットサイズ
〜飛び出し粒径の脱硫剤と、流動層内で流動する飛び出
し粒径〜流動化開始粒径の脱硫剤による効率のよい脱硫
を行うことができ脱硫効果に優れる。 (3)粗脱塵装置で捕捉された脱硫剤を加圧流動層ボイ
ラの流動層へ再供給するので、粗脱塵装置で捕捉された
未反応の脱硫剤を含む脱硫剤のリサイクルが容易で作業
性に優れるとともにリサイクル性に優れる。 (4)サイクロンカットサイズ〜飛び出し粒径の粒径を
有する外部表面積の大きな脱硫剤が、返流管を通って加
圧流動層ボイラとサイクロンとの間を循環するので、脱
硫率が向上する。
【0035】なお、本実施の形態においては、脱硫剤
は、石油コークスや石炭等の燃料等と水とを混合しスラ
リータンク6でスラリー状に調整した燃料スラリーに混
合して加圧流動層ボイラ2内に供給したが、燃料スラリ
ーを供給する配管とは別の配管を加圧流動層ボイラ2の
底部に連通して、燃料スラリーとは別の配管から加圧流
動層ボイラ2の流動層2aへ供給する場合もある。ま
た、スラリーに調整せずにロックホッパから加圧流動層
ボイラ2の流動層2aへドライフィードされる場合もあ
る。また、本実施の形態においては、サイクロン3が返
流管5を備えている場合について説明したが、返流管5
を備えないサイクロンを用いて、サイクロン3で捕集し
たサイクロンカットサイズ〜飛び出し粒径の脱硫剤を、
一旦系外に排出した後、再びドライフィード等によって
加圧流動層ボイラ2内の流動層2aに供給する場合もあ
る。この場合は、サイクロンが分級しているので、その
まま供給することができ好ましい。さらに、本実施の形
態においては、炉底抜出口5bから抜き出された使用済
み脱硫剤を粉砕して、再び加圧流動層ボイラ2内へ供給
する場合について説明したが、使用済み脱硫剤を加圧流
動層ボイラ2内へ供給しない場合もある。
【0036】
【実施例】以下、実施例と比較例を用いて、本発明を詳
細に説明する。 (実施例)加圧流動層燃焼装置としては、実施の形態1
のように構成された71MWe加圧流動層燃焼装置を用
いた。燃料としては高硫黄濃度の石油コークス(PC)
と低硫黄濃度のBA石炭とを混合したものを用い、脱硫
剤としては津久見産石灰石と船尾産石灰石とを粉砕混合
し種々の粒度分布にしたものを用いた。(表1)に石油
コークスとBA石炭の性状を示し、(表2)に津久見産
石灰石と船尾産石灰石の組成を示し、(表3)に種々の
脱硫剤の粒径と混合比を示し、(図2)に実測した種々
の脱硫剤の粒度分布を示す。
【表1】
【表2】
【表3】 なお、(表3)において、試料名の欄に記載された「F
1(5)+T3(5)」は、粒子径1mm未満に粉砕さ
れた船尾産の石灰石50wt%と粒子径3mm未満に粉
砕された津久見産の石灰石50wt%とを混合したもの
であることを示している。また、「1.5(T3+F
1)」は、粒子径3mm未満に粉砕された津久見産の石
灰石50wt%と粒子径1mm未満に粉砕された船尾産
の石灰石50wt%とを混合した後さらに粒子径1.5
mm未満に粉砕したものであることを示している。これ
らの燃料と脱硫剤とを水と混合してペースト状にして流
動層底部に供給した。流動層に供給する脱硫剤の量と炉
底抜出口から抜き出す脱硫剤の量を調整して流動層の高
さを調節することで、熱交換器が流動層に浸されている
割合を制御して出力を制御するとともに、流動層温度を
825〜865℃の間に制御した。また、圧力は、空塔
速度(流動層に流れる見掛けの燃焼ガスの流速)が0.
8±0.4m/sになるように一定に保った。
【0037】上記の条件下での加圧流動層燃焼装置にお
いて、飛び出し粒径は、脱硫剤の粒子密度や流体の密
度,流体の速度等を用いて演算することにより約250
μmと推定された。従って、約250μmよりも大きな
粒径の粒子は流動層内に留まり、それよりも小さな粒径
の粒子はフリーボード内へ飛び出し、フリーボードへ飛
び出した粒子はサイクロンで一部が捕集され、残りの粒
子は下流のセラミックチューブフィルタで捕集され系外
へ排出されると推察された(サイクロンで捕集された粒
子は、返流管によって流動層内へ戻される)。セラミッ
クチューブフィルタで捕集された粒子の粒度分布を実際
に測定したところ、約75μm以上の粒子が著しく少な
いことが確認された。従って、サイクロンで捕集される
最小粒径は約75μm(サイクロンカットサイズ約75
μm)であることがわかった。以上のことから、粒径が
約250μmよりも大きな粒子が流動層を構成し、約2
50μmよりも小さな粒子が流動層からフリーボードへ
飛び出し、そのうち約75〜250μmの粒子がサイク
ロンで捕集されて返流管によって流動層内へ戻され、約
75μm以下の粒子がサイクロンを通過してセラミック
チューブフィルタで捕集され系外へ排出されていると予
想された。従って、脱硫性能に影響を与えている脱硫剤
の粒径は、サイクロンカットサイズである約75μm以
上のものであると推察された。
【0038】ここで、サイクロンカットサイズ(75μ
m)以上の石灰石の外部表面積供給速度を(数12)を
使って求め、サイクロンカットサイズ以下の石灰石の外
部表面積供給速度Scと脱硫未反応率UR(unreacted
fraction of SO2〔%〕)との相関を調べた。その結果
を(図3)に示す。(図3)から、脱硫未反応率URは
(数14)によって近似できることがわかった。このこ
とから、脱硫率は、サイクロンカットサイズである約7
5μm以上の石灰石(脱硫剤)の外部表面積供給速度で
ほぼ決定されることが明らかになった。
【数14】 また、(図3)から、71MWe加圧流動層燃焼装置に
おいて、外部表面積供給速度が18000〜23000
2/hrの脱硫剤を供給した場合に、脱硫未反応率が
2%以下、すなわち98%以上の脱硫率が得られること
が明らかになった。これを加圧流動層ボイラの水平断面
積1m2あたりの外部表面積供給速度に換算すると、外
部表面積供給速度が200〜1600m2/hr、好ま
しくは400〜800m2/hrの場合に、98%以上
の脱硫率が得られることが明らかになった。
【0039】次に、サイクロンカットサイズである約7
5μm以上の粒径を有する石灰石について、約75〜2
50μmの粒子がフリーボード内に存在し、約250μ
m以上の粒子が流動層を構成すると仮定して導いた(数
4)(数5)及び(数6)から予測した脱硫未反応率
と、実測の脱硫未反応率との相関を調べた。その結果を
(図4)に示す。(図4)から、本発明の予測方法によ
る脱硫未反応率と、実測の脱硫未反応率との間に強い相
関がみられることがわかった。このときの比例定数ks
=2.77×10-4〔hr/m2〕であった。このこと
から、燃料や脱硫剤の種類等に関わらず、(数4)(数
5)及び(数6)を用いることにより、加圧流動層燃焼
装置における脱硫率が予測できることが明らかとなっ
た。
【0040】(比較例)実施例で説明したのと同様の7
1MWe加圧流動層燃焼装置を用いて、(表1)に示す
燃料と、(表2)(表3)に示す粒径の異なる種々の脱
硫剤とを加圧流動層ボイラ内に供給したときの脱硫率と
Ca/Sモル比との相関を調べた。その結果を(図5)
に示す。(図5)から、脱硫剤の粒径が異なる場合に
は、脱硫率とCa/Sモル比との間の相関がみられない
ことがわかった。従って、これまでのCa/Sモル比を
基準とした運転制御では、効果的な脱硫ができないこと
が明らかとなった。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば以下のよ
うな有利な効果が得られる。請求項1に記載の発明によ
れば、 (1)高い脱硫率を得るための脱硫剤の供給条件を決定
することができ、効果的に燃焼ガス中の硫黄酸化物の抑
制を行うことができる加圧流動層燃焼装置における脱硫
率の予測方法を提供することができる。また、的確な運
転制御を極めて容易に行うことができ作業性に優れた加
圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法を提供する
ことができる。 (2)加圧流動層ボイラの形状や粗脱塵装置の運転状態
等によって定められる脱硫剤の粒径や重量分率によって
脱硫率が予測できるので、運転制御が容易で作業性に優
れた加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法を提
供することができる。 (3)石炭やコークス等の燃料の種類や硫黄含有量に関
わらず、高い脱硫率を得るための脱硫剤の供給量等を簡
単な演算によって求めることができ、燃料種が変化して
も極めて容易に的確な運転制御を行うことができる加圧
流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法を提供するこ
とができる。 (4)粗脱塵装置で捕捉される脱硫剤を流動層に循環供
給することにより、脱硫率を向上(脱硫未反応率を低
下)させることができるという運転指針を得ることので
きる加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法を提
供することができる。 (5)加圧流動層ボイラの炉底部から抜き出した使用済
み脱硫剤であっても、再び粉砕して硫黄酸化物との反応
生成層の薄い新しい表面を露出させれば、再び脱硫剤と
して使用できるという運転指針を得ることのできる加圧
流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法を提供するこ
とができる。
【0042】請求項2に記載の発明によれば、 (1)これまでは廃棄していた使用済み脱硫剤を粉砕し
て再利用することができるため、省資源性とリサイクル
性に優れた加圧流動層燃焼装置における脱硫方法を提供
することができる。 (2)使用済み脱硫剤を粉砕することで、燃料灰や脱硫
剤等が溶融して塊状化し使用済み脱硫剤に含有されるG
ehienite(2CaO・Al23・SiO 2)等
のシンター生成物も微粉化させることができるので、粉
砕後の使用済み脱硫剤をボイラ内に再供給した場合に、
流動層の活発な流動を維持するとともに溶融して炉内壁
等に付着してしまう等の弊害の発生も防止することがで
きる加圧流動層燃焼装置における脱硫方法を提供するこ
とができる。
【0043】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
の効果に加え、 (1)流動層内及びフリーボード内での高い脱硫率を得
るための脱硫剤を効率よく供給することができ、効果的
に燃焼ガス中の硫黄酸化物の抑制を行うことができる加
圧流動層燃焼装置における脱硫方法を提供することがで
きる。 (2)特に、サイクロンカットサイズ〜流動化開始粒径
の粒径を有する脱硫剤を供給した場合には、フリーボー
ド内へ飛び出す表面積の大きなサイクロンカットサイズ
〜飛び出し粒径の脱硫剤と、流動層内で流動する飛び出
し粒径〜流動化開始粒径の脱硫剤による効率のよい脱硫
を行うことができ脱硫効果に優れた加圧流動層燃焼装置
における脱硫方法を提供することができる。
【0044】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
の効果に加え、 (1)流動層に供給する脱硫剤の粒度分布を制御するこ
とによって、脱硫剤の供給重量あたりの脱硫率を高くす
ることができる加圧流動層燃焼装置における脱硫方法を
提供することができる。 (2)そのため同一の脱硫率を達成するのに必要な脱硫
剤の供給重量を低減でき、コスト性と生産性に優れた加
圧流動層燃焼装置における脱硫方法を提供することがで
きる。
【0045】請求項5に記載の発明によれば、請求項2
乃至4の内いずれか1の効果に加え、 (1)粗脱塵装置で捕捉された未反応の脱硫剤を含むサ
イクロンカットサイズ〜飛び出し粒径の粗粒灰を加圧流
動層ボイラの流動層へ循環供給するので、未反応の脱硫
剤のリサイクルが容易で作業性に優れるとともにリサイ
クル性に優れた加圧流動層燃焼装置における脱硫方法を
提供することができる。 (2)脱硫剤の流動層ボイラ内への供給量を減らすこと
ができ、省資源性及びコスト性に優れた加圧流動層燃焼
装置における脱硫方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における加圧流動層燃焼
装置のシステム構成図
【図2】実測した種々の脱硫剤の粒度分布を示す図
【図3】外部表面積供給速度Scと脱硫未反応率URと
の相関を示す図
【図4】(数1)(数2)及び(数3)から予測した脱
硫未反応率と、実測の脱硫未反応率との相関を示す図
【図5】粒径の異なる種々の脱硫剤と燃料とを加圧流動
層ボイラ内に供給したときの脱硫率とCa/Sモル比と
の相関を示す図
【符号の説明】
1 加圧流動層燃焼装置 2 加圧流動層ボイラ 2a 流動層 2b フリーボード 2c 排ガス導入管 3 サイクロン 4 圧力容器 5 返流管 5a 排ガス排出管 5b 炉底抜出口 6 スラリータンク 7 スラリーポンプ 8 セラミックチューブフィルタ 9 微粒灰タンク 10 排ガス流路 11 ガスタービン 11a,18a 発電機 12 脱硫反応塔 12a 排ガス管 12b SOx検出器 13 エコノマイザ 14 バグフィルタ 15 煙突 16 コンプレッサ 17 熱交換器 17a 蒸気管 18 蒸気タービン 19 復水器 20 復水ポンプ 21 送水管 22 給水管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 5/50 F23C 11/02 304 (72)発明者 作野 慎一 神奈川県横浜市磯子区新磯子町37の2 電 源開発株式会社新磯子火力建設所内 (72)発明者 三沢 信博 神奈川県横浜市磯子区新磯子町37の2 電 源開発株式会社新磯子火力建設所内 (72)発明者 笹津 浩司 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 後藤 秀樹 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 清水 忠明 新潟県新潟市五十嵐二の町8050 Fターム(参考) 3K062 AA11 AB01 AC01 AC02 AC06 AC11 AC12 AC14 AC17 AC20 BA02 DA26 DB02 3K064 AA02 AB01 AC05 AD03 AD05 AD06 AD08 AE11 AF03 BA13 BA18 BA24 BB03 BB09 3K065 TA02 TB01 TB19 TC01 TD08 TE01 TE09 TF10 TG08 TL08 TM02 TM03 TN04 TN09 TN12 TN17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫黄分を含む燃料を燃焼させる加圧流動
    層燃焼装置の加圧流動層ボイラ内へ供給する脱硫剤の粒
    度分布を測定する工程と、 測定された前記粒度分布から、次に記載の(a)〜
    (b)の範囲の粒径を有する前記脱硫剤を任意の粒径範
    囲に区画して各区画の平均粒径Dpiと、前記平均粒径D
    piに代表される各区画の重量分率fiと、を求める工程
    と、 測定された前記粒度分布から、次に記載の(b)〜
    (c)の範囲の粒径を有する脱硫剤を任意の粒径範囲に
    区画して各区画の平均粒径Dpjと、前記平均粒径D pj
    代表される各区画の重量分率fjと、を求める工程と、 前記脱硫剤の前記加圧流動層ボイラ内への供給質量速度
    Fと、前記脱硫剤の粒子密度ρと、前記平均粒径D
    piと、前記重量分率fiと、により(数1)の演算式か
    ら(a)〜(b)の範囲の粒径を有する前記脱硫剤の外
    部表面積供給速度S Fを求める工程と、 前記供給質量速度Fと、前記粒子密度ρと、前記平均粒
    径Dpjと、前記重量分率fjと、により(数2)の演算
    式から(b)〜(c)の範囲の粒径を有する前記脱硫剤
    の外部表面積供給速度SDを求める工程と、 前記工程で求めた前記外部表面積供給速度SF及び前記
    外部表面積供給速度SDにより、(数3)の演算式から
    脱硫未反応率を求め、前記脱硫未反応率から脱硫率を求
    める工程と、 を備えていることを特徴とする加圧流動層燃焼装置にお
    ける脱硫率の予測方法。 (a)前記加圧流動層ボイラで発生した燃焼ガスの脱塵
    を行う粗脱塵装置で捕集される前記脱硫剤の最小粒径 (b)前記脱硫剤の終末速度が前記加圧流動層ボイラの
    空塔速度と等しくなる粒径 (c)前記流動層へ供給する前記脱硫剤の最大粒径 【数1】 【数2】 【数3】
  2. 【請求項2】 硫黄分を含む燃料を燃焼させる加圧流動
    層燃焼装置における脱硫方法であって、 前記加圧流動層ボイラの炉底部から使用済み脱硫剤を抜
    き出す工程と、 前記使用済み脱硫剤を粉砕する工程と、 前記工程で粉砕された前記使用済み脱硫剤を前記加圧流
    動層ボイラへ供給する工程と、 を備えていることを特徴とする加圧流動層燃焼装置にお
    ける脱硫方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の前記使用済み脱硫剤及
    び/又は未使用の脱硫剤を粉砕する工程と、 前記工程で粉砕された前記脱硫剤をサイクロンカットサ
    イズ〜10mmの範囲、好ましくはサイクロンカットサ
    イズ〜前記加圧流動層ボイラの空塔速度で流動化を開始
    する粒径の範囲に分級する工程と、 分級された前記脱硫剤を前記加圧流動層ボイラ内の前記
    流動層へ供給する工程と、 を備えていることを特徴とする加圧流動層燃焼装置にお
    ける脱硫方法。
  4. 【請求項4】 前記加圧流動層ボイラ内の前記流動層に
    供給する前記サイクロンカットサイズよりも小さい粒径
    を有する脱硫剤を除く前記脱硫剤の外部表面積供給速度
    が、前記加圧流動層ボイラの水平断面積1m2あたり2
    00〜1600m2/hr、好ましくは400〜800
    2/hrであることを特徴とする請求項3に記載の加
    圧流動層燃焼装置における脱硫方法。
  5. 【請求項5】 前記粗脱塵装置で脱塵された粗粒灰を前
    記加圧流動層ボイラ内の前記流動層に循環供給すること
    を特徴とする請求項2乃至4の内いずれか1に記載の加
    圧流動層燃焼装置における脱硫方法。
JP2001170200A 2001-06-05 2001-06-05 加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法、及び加圧流動層燃焼装置における脱硫方法 Withdrawn JP2002364810A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001170200A JP2002364810A (ja) 2001-06-05 2001-06-05 加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法、及び加圧流動層燃焼装置における脱硫方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001170200A JP2002364810A (ja) 2001-06-05 2001-06-05 加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法、及び加圧流動層燃焼装置における脱硫方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002364810A true JP2002364810A (ja) 2002-12-18

Family

ID=19012152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001170200A Withdrawn JP2002364810A (ja) 2001-06-05 2001-06-05 加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法、及び加圧流動層燃焼装置における脱硫方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002364810A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115301067A (zh) * 2022-10-10 2022-11-08 迁安市海纳环保设备有限公司 烟气脱硫装置及其脱硫方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115301067A (zh) * 2022-10-10 2022-11-08 迁安市海纳环保设备有限公司 烟气脱硫装置及其脱硫方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6203598B1 (en) Flue gas treating process and system
US5993765A (en) Process for the dry desulfurization of a combustion gas
Van Caneghem et al. Fluidized bed waste incinerators: Design, operational and environmental issues
EP1578518B1 (en) Method for separating gaseous pollutants from hot process gases by absorption and a mixer for moistening particulate dust
JP3650836B2 (ja) 固体脱硫剤利用湿式排煙脱硫装置と方法
CN1142198A (zh) 采用固体脱硫剂的湿式烟道气脱硫设备和方法
US20050201914A1 (en) System and method for treating a flue gas stream
EP0114477B1 (en) Method of and apparatus for removing sulfur oxides from hot flue gases
JP2573553B2 (ja) 流動床反応器
Bolen Modern air pollution control for iron ore induration
US20100202948A1 (en) Reverse Flow Reactor
US5770166A (en) Slurry thickening tank and absorption tower for use in wet flue gas desulfurization systems
US4207290A (en) Flue gas scrubber
US5551357A (en) Method and system for recycling sorbent in a fluidized bed combustor
JP2002364810A (ja) 加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法、及び加圧流動層燃焼装置における脱硫方法
JP2002174405A (ja) 加圧流動層燃焼装置における脱硫率の予測方法、及び加圧流動層燃焼装置における脱硫方法
JPH10505134A (ja) 酸化物含有物質の還元方法及びこの方法を実行するためのプラント
JP2002174406A (ja) 加圧流動層燃焼装置における流動粒子の磨耗速度の推定方法及び加圧流動層燃焼装置における流動粒子の粒度分布の予測方法
CN201791470U (zh) 一种中小型燃煤锅炉干法悬浮床式烟气脱硫系统
Jumah et al. Dryer emission control systems
JP2003004205A (ja) 炉底灰循環装置及び流動層ボイラの運転方法
EP0139352B1 (en) Treatment of flue gas
JP4050895B2 (ja) 加圧流動層燃焼装置における流動粒子の磨耗速度の推定方法及び加圧流動層燃焼装置における流動粒子の粒度分布の予測方法
JP3564296B2 (ja) 排煙処理方法
JP3306748B2 (ja) 循環する流動化床燃焼要求に応じて石灰石を処理する方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080805