JP2002364743A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP2002364743A
JP2002364743A JP2001174622A JP2001174622A JP2002364743A JP 2002364743 A JP2002364743 A JP 2002364743A JP 2001174622 A JP2001174622 A JP 2001174622A JP 2001174622 A JP2001174622 A JP 2001174622A JP 2002364743 A JP2002364743 A JP 2002364743A
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JP2001174622A
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Atsushi Nanba
篤史 難波
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御油内への混入空気量に基づく指示油圧の
設定を適切に行って良好なシフトクオリティを得ること
ができる自動変速機の制御装置を提供する。 【解決手段】 オイルポンプ3の回転数(エンジン回転
数NE)とATF温度TATFとに基づいて推定される
制御油内への混入空気量に応じた混入空気基本補正係数
KKARCを算出するとともに、前回設定された混入空
気補正係数KARC(K−1)に基づいて前回の混入空
気量の推定値に対する経時変化を考慮した経時補正係数
KDARCを算出する。混入空気基本補正係数KKAR
Cと経時補正係数KDARCのうち何れか大きい一方を
混入空気補正係数KARCとして設定し、基本指示油圧
PS_Bの補正を行うことで、ATF内の混入空気量に
応じた指示油圧PSの設定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチやブレー
キ等の摩擦係合要素に対する指示油圧を制御する自動変
速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動変速機の変速制御は、各
摩擦係合要素に供給する制御油(ATF)の油圧制御に
より行われることが一般的である。この種の自動変速機
において、各摩擦係合要素に対する適正な供給油量を得
るため、例えば特開平8−254362号公報には、オ
イルポンプ回転数に対応するエンジン回転数とATF温
度とに基づいて、摩擦係合要素の締結時におけるがた詰
時間を学習制御する技術が開示されている。すなわち、
この技術によれば、エンジン回転数によってはライン圧
が異なること、及び、自動変速機内でのATF漏れ量が
ATFの温度によって増減することに着目し、エンジン
回転数とATF温度に基づく学習制御を行うことにより
シフトレスポンスの悪化やシフトショックを低減する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動変速機
の変速動作時における油圧特性の変化は、ライン圧の変
化やATFの漏れ量だけでなく、ATF内への混入空気
によっても発生する。このATF内への空気の混入は、
オイルポンプの回転数が高くなるほど顕著となり、ま
た、ATF温度が高くなるほど顕著となることが一般に
知られている。
【0004】しかしながら、一旦ATF内に混入された
空気は所定時間残留され、ATF内の混入空気量はオイ
ルポンプの回転数やATF温度が低下された際に直ちに
減少されるものではないため、単にオイルポンプの回転
数とATF温度によって行う一意的な混入空気量の推定
ではATF内の混入空気量を精度良く推定することは困
難である。シフトクオリティの向上を図るためには、A
TF内の混入空気量に基づいて指示油圧(基本指示油
圧)の補正を行うことが望ましいが、上述のように、単
にオイルポンプの回転数とATF温度によって一意的に
推定した混入空気量に基づいて指示油圧の補正を行った
場合、その補正は不十分であり良好ななシフトクオリテ
ィを得ることが困難である。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、制御油内への混入空気量に基づく指示油圧の設定を
適切に行って良好なシフトクオリティを得ることができ
る自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、指示油圧に基づく制御油の
油圧によって摩擦係合要素の係脱を切り換えて多段の変
速段を得る自動変速機の制御装置において、オイルポン
プの回転数と制御油の温度とに基づいて推定される制御
油内への混入空気量に応じた混入空気基本補正係数を算
出する手段と、前回設定された混入空気補正係数に基づ
いて混入空気量減少の経時変化を考慮した経時補正係数
を算出する手段と、上記混入空気基本補正係数と上記経
時補正係数のうち何れか大きい一方を混入空気補正係数
として設定する手段と、上記混入空気補正係数に基づい
て上記摩擦係合要素の基本指示油圧を補正して上記指示
油圧を設定する手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の発明による自動変速
機の制御装置は、請求項1記載の発明において、上記経
時補正係数を算出する手段は、前回設定された上記混入
空気補正係数と、制御油内への混入空気量が減少する際
の時間遅れを考慮して設定された時間減少値とに基づい
て上記経時補正係数を算出することを特徴とする。
【0008】また、請求項3記載の発明による自動変速
機の制御装置は、請求項2記載の発明において、上記時
間減少値は、オイルポンプの回転数に応じて可変設定さ
れることを特徴とする。
【0009】また、請求項4記載の発明による自動変速
機の制御装置は、請求項1記載の発明において、上記経
時補正係数を算出する手段は、前回設定された上記混入
空気補正係数と、今回算出された上記混入空気基本補正
係数との加重平均に基づいて上記経時補正係数を算出す
ることを特徴とする。
【0010】また、請求項5記載の発明による自動変速
機の制御装置は、請求項4記載の発明において、上記加
重平均を行う際の重み係数は、オイルポンプの回転数に
応じて可変設定されることを特徴とする。
【0011】すなわち、請求項1記載の発明は、オイル
ポンプの回転数と制御油の温度とに基づいて推定される
制御油内への混入空気量に応じた混入空気基本補正係数
を算出し、前回設定された混入空気補正係数に基づいて
混入空気量減少の経時変化を考慮した経時補正係数を算
出する。そして、混入空気基本補正係数と上記経時補正
係数のうち何れか大きい一方を混入空気補正係数として
設定し、指示油圧を設定する手段において、混入空気補
正係数に基づいて上記摩擦係合要素の基本指示油圧を補
正して指示油圧を設定する。
【0012】この場合、請求項2記載の発明のように、
前回設定された上記混入空気補正係数と、制御油内への
混入空気量が減少する際の時間遅れを考慮して設定され
た時間減少値とに基づいて経時補正係数を算出すること
が望ましい。
【0013】また、請求項3記載の発明のように、請求
項2記載の発明における時間減少値は、オイルポンプの
回転数に応じて可変設定されることが望ましい。
【0014】また、請求項4記載の発明のように、前回
設定された混入空気補正係数と、今回算出された混入空
気基本補正係数との加重平均に基づいて経時補正係数を
算出することが望ましい。
【0015】また、請求項5記載の発明のように、請求
項4記載の発明における上記加重平均を行う際の重み係
数は、オイルポンプの回転数に応じて可変設定されるこ
とが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図12は本発明の第1の実
施の形態に係わり、図1は自動変速機における主要部の
概略的構造を示す図、図2は変速位置と摩擦係合要素の
係合状態の関係を示す図表、図3は自動変速機の制御機
構を示す説明図、図4は混入空気量に基づく指示油圧設
定ルーチンのフローチャート、図5はエンジン回転数と
回転数補正回数との関係を示すマップ、図6はATF温
度とATF温度補正係数との関係を示すマップ、図7は
指示油圧とソレノイド駆動パラメータとの関係を示すマ
ップ、図8はエンジン回転数と混入空気量推定係数との
関係を示すタイムチャートである。
【0017】図1において符号1は自動変速機を示す。
自動変速機1は、入力側から、トルクコンバータ2、オ
イルポンプ3、及び、多段変速機4が配設されて要部が
構成され、エンジン出力軸5からの駆動力はトルクコン
バータ2を経て多段変速機4の入力軸6に伝達される。
ここで、図示のように、オイルポンプ3は、トルクコン
バータ2のインペラ2a側に連結されており、エンジン
出力軸5と一体的に回転駆動される。
【0018】多段変速機4は、入力軸6の軸上に配設さ
れたフロントプラネタリギヤユニット7とリヤプラネタ
リギヤユニット8とを備えて構成されている。各プラネ
タリギヤユニット7(8)は、プラネタリキャリヤ7a
(8a)と、リングギヤ7b(8b)と、サンギヤ7c
(8c)と、プラネタリギヤ7d(8d)とを有して構
成され、リヤプラネタリギヤユニット8のプラネタリキ
ャリヤ8aは、フロントプラネタリギヤユニット7のリ
ングギヤ7bに連結されているとともに、出力軸16に
連結されている。
【0019】また、多段変速機4は、摩擦係合要素とし
ての、ハイクラッチ9と、リバースクラッチ10と、2
−4ブレーキ11と、ロークラッチ12と、ローアンド
リバース(L−R)ブレーキ13とを有し、さらに、ロ
ーワンウェイクラッチ14を有する。
【0020】ハイクラッチ9は、入力軸6とプラネタリ
キャリヤ7aとの間の動力伝達を係脱する。また、リバ
ースクラッチ10は、入力軸6とサンギヤ7dとの間の
動力伝達を係脱する。また、2−4ブレーキ11は、サ
ンギヤ7dと自動変速機ケース15との間を係脱する。
また、ロークラッチ12は、プラネタリキャリヤ7aと
リングギヤ8bとの間を係脱する。さらに、ローワンウ
ェイクラッチ14は、プラネタリキャリヤ7aと一体回
転するロークラッチドラム12aと、自動変速機ケース
15との間を一方向に係脱し、L−Rブレーキ13はロ
ークラッチドラム12aと自動変速機ケース15との間
を係脱する。
【0021】このような構成による多段変速機4は、図
2に示すように、各摩擦係合要素(ハイクラッチ9、リ
バースクラッチ10、2−4ブレーキ11、ロークラッ
チ12、及び、L−Rブレーキ13)が選択的に係脱さ
れることにより、前進4段、後進1段の変速段を実現す
る。
【0022】図3に示すように、多段変速機4の各摩擦
係合要素9〜13は、油圧制御機構20から供給される
油圧によって係合制御される。すなわち、油圧制御機構
20は、オイルポンプ3を介してオイルパン21から吸
入した制御油(ATF)を所定の油圧に調整するレギュ
レータバルブ22と、各摩擦係合要素9〜13にそれぞ
れ対応して設けられたリニアソレノイドバルブ23〜2
7とを有して構成され、リニアソレノイドバルブ23〜
27は、油圧制御回路30からの電流値に応じて、対応
する摩擦係合要素9〜13を直接的かつリニアに係合制
御する。
【0023】油圧制御回路30を制御するトランスミッ
ションコントロールユニット(TCU)31は、CPU
35と、ROM36と、RAM37と、入力回路38
と、出力回路39とを有し、これらがバスラインを介し
て互いに接続されて要部が構成されている。入力回路3
8には、スロットル開度センサ40、エンジン回転数N
Eを検出するエンジン回転数センサ41、タービン回転
数センサ42、出力軸回転数センサ43、ATF温度T
ATFを検出するATF温度センサ44等の各種センサ
類からの信号が入力される。そして、CPU35はこれ
らのセンサ情報に基づいて各摩擦係合要素に対する指示
油圧の演算等を行う。演算結果としての制御情報は、出
力回路39を介して油圧制御回路30に出力される。そ
して、油圧制御回路30は、出力回路39からの制御情
報に基づいて各リニアソレノイドバルブ23〜27を動
作させる電流値を求め、これを各々のリニアソレノイド
バルブ23〜27に供給する。
【0024】この場合、具体的には、CPU35は、制
御油(ATF)内に混入されたと推定される空気量から
設定される混入空気補正係数KARCに基づき、各種セ
ンサ類等からの情報に基づいて演算した各摩擦係合要素
の基本指示油圧PS_Bを補正して最終的な指示油圧P
Sを求める。そして、CPU35は、指示油圧PSに基
づくソレノイド駆動パラメータDUTYを算出し(DU
TY=f3(PS);図7参照)、算出結果を、出力回
路39を介してソレノイド駆動パラメータDUTYを油
圧制御回路30に出力する。
【0025】以下、TCU31のCPU35において実
行される、混入空気量に基づく指示油圧PSの設定処理
について、図4に示す混入空気量に基づく指示油圧設定
ルーチンのフローチャートを用いて説明する。
【0026】このルーチンは所定時間毎に実行されるも
ので、CPU35は、ステップS101においてエンジ
ン回転数NEを読み込み、ステップS102において、
図5に示すマップ(KNE=f1(NE))から、エン
ジン回転数NE(=オイルポンプの回転数)に基づく回
転数補正係数KNEを求める。この回転数補正係数KN
Eは、一定のATF温度下におけるオイルポンプ3の各
回転数において、オイルポンプ3がATFを汲み上げる
際に混入されることが予想される空気量に基づいて基本
指示油圧PS_Bを補正するための係数であり、各エン
ジン回転数NEにおける回転数補正係数KNEとの関係
は予め実験等により求められている。
【0027】CPU35は、続くステップS103にお
いてATF温度TATFを読み込み、ステップS104
において、図6に示すマップ(KTATF=f2(TA
TF))から、ATF温度TATFに基づく温度補正係
数KTATFを求める。この温度補正係数KTATF
は、一定のエンジン回転数NE下における各ATF温度
において、オイルポンプ3がATFを汲み上げる際に混
入されることが予想される空気量に基づいて基本指示油
圧PS_Bを補正するための係数であり、各ATF温度
TATFにおける温度補正係数KTATFとの関係は予
め実験等により求められている。
【0028】そして、CPU35は、ステップS105
において、 KKARC=KNE・KTATF により混入空気基本補正係数KKARCを算出する。す
なわち、CPU35は、ステップS101〜ステップS
105の処理により、オイルポンプの回転数(エンジン
回転数NE)とATF温度TATFとに基づいて推定さ
れるATF内への混入空気量に応じた補正係数である混
入空気基本補正係数KKARCを算出する。
【0029】次いで、CPU35は、ステップS106
において、前回設定された混入空気補正係数KARC
(K−1)に基づいて前回の混入空気量の推定値に対す
る経時変化を考慮した経時補正係数KDARCを、 KDARC=KARC(K−1)−DARC DARC;時間減少値により算出する。ここで、時間減
少値DARCは、ATF内に一旦混入された空気が時間
とともに徐々に減少する際の時間遅れを考慮して前回の
混入空気補正係数KARC(K−1)から経時補正係数
KDARCを算出するための定数であり、予め実験等に
より求められている。
【0030】続くステップS107において、CPU3
5は、混入空気基本補正係数KKARCと経時補正係数
KDARCとを比較し、混入空気基本補正係数KKAR
Cが経時補正係数KDARC以上であると判断した場合
にはステップS108に進み、混入空気基本補正係数K
KARCを混入空気補正係数KARCとして設定する。
一方、CPU35は、ステップS107において、混入
空気基本補正係数KKARCが経時補正係数KDARC
よりも小さいと判断した場合にはステップS109に進
み、経時補正係数KDARCを混入空気補正係数KAR
Cとして設定する。
【0031】次いで、CPU35は、ステップS110
において、混入空気補正係数KARCに基づき、油圧補
正係数KARを、 KAR=1+KARC により算出する。
【0032】そして、CPU35は、ステップS111
において摩擦係合要素に対する基本指示油圧PS_Bを
読み込み、ステップS112において、指示油圧PS
を、 PS=PS_B・KAR により算出した後、ルーチンを抜ける。
【0033】このような実施の形態によれば、オイルポ
ンプ3の回転数(エンジン回転数NE)とATF温度T
ATFとに基づいて推定される制御油内への混入空気量
に応じた混入空気基本補正係数KKARCを算出すると
ともに、前回設定された混入空気補正係数KARC(K
−1)に基づいて前回の混入空気量の推定値に対する経
時変化を考慮した経時補正係数KDARCを算出し、混
入空気基本補正係数KKARCと経時補正係数KDAR
Cのうち何れか大きい一方を混入空気補正係数KARC
として設定するので、ATF内の混入空気量に応じた基
本指示油圧PS_Bの補正を適切に行うことができ、良
好なシフトクオリティを得ることができる。
【0034】具体的には、例えばATF温度TATFが
一定の条件下で、図8(a)に示すようにエンジン回転
数NE(オイルポンプ3の回転数)が変化した場合にお
いて、図8(b)に示すように、ATF内に混入された
空気量が減少する際の時間遅れ成分を考慮して、基本指
示油圧PS_Bに対する混入空気補正係数KARCを設
定することができる。すなわち、本実施の形態によれ
ば、図8からも明らかなように、エンジン回転数NE
(オイルポンプ3の回転数)の増加時や定常時には、オ
イルポンプ3の回転数(及びATF温度TATF)によ
り求まる混入空気量に基づいて混入空気補正係数KAR
Cが設定され、一方で、ATF内に残留される空気の影
響が大きいエンジン回転数NE(オイルポンプ3の回転
数)の減少時には、前回の混入空気量の推定値に対する
経時変化を考慮した経時補正係数KDARCに基づいて
混入空気補正係数KARCが設定されるので、ATF内
の混入空気量に応じて精度良く混入空気補正係数KAR
Cを設定することができる。
【0035】次に、図9,10は本発明の第2の実施の
形態に係り、図9は混入空気量に基づく指示油圧設定ル
ーチンのフローチャート、図10はエンジン回転数と混
入空気量推定係数との関係を示すタイムチャートであ
る。なお、本実施の形態においては、経時補正係数KD
ARCを、前回設定された混入空気補正係数KARC
と、今回設定された混入空気基本補正係数KKARCと
の加重平均によって算出する点が上述の第1の実施の形
態と異なる。その他、上述の第1の実施の形態と同様の
点については説明を省略する。
【0036】以下、TCU31のCPU35において実
行される、混入空気量に基づく指示油圧PSの設定処理
について、図9に示す混入空気量に基づく指示油圧設定
ルーチンのフローチャートを用いて説明する。
【0037】このルーチンは所定時間毎に実行されるも
ので、CPU35は、ステップS101〜ステップS1
05において、上述の第1の実施の形態と同様の処理を
行うことで混入空気基本補正係数KKARCを算出す
る。
【0038】ステップS105からステップS120に
進むと、CPU35は、前回設定された混入空気補正係
数KARCと、ステップS101〜ステップS105の
処理により今回設定された混入空気基本補正係数KKA
RCとの加重平均を行うことで経時補正係数KDARC
を算出する。
【0039】すなわち、ステップS120において、C
PU35は、 KDARC=Cq・KKARC+(1−Cq)・KAR
C(K−1) によって経時補正係数KDARCを算出する。ここでC
qは加重平均の重み係数であり、0<Cq<1の定数で
ある。
【0040】続くステップS107〜ステップS112
の処理において、CPU35は、上述の第1の実施の形
態と同様の処理を行うことによって、混入空気補正係数
KARCの設定を行い、混入空気補正係数KARCに基
づいて基本指示油圧PS_Bを補正した後、ルーチンを
抜ける。
【0041】このような実施の形態によれば、上述の第
1の実施の形態と同様、ATF内の混入空気量に応じた
基本指示油圧PS_Bの補正を適切に行うことができ、
良好なシフトクオリティを得ることができる。
【0042】この場合、前回設定された混入空気補正係
数KARCと今回設定された混入空気基本補正係数KK
ARCとの加重平均を行うことで経時補正係数KDAR
Cを算出することにより、図10に示すように、エンジ
ン回転数NE(オイルポンプ3の回転数)の低下時にお
いて、混入空気補正係数KARC(=経時補正係数KD
ARC)は経過時間が大きくなるに従い混入空気量減少
の遅れ時間が大きくなるので、より的確な基本指示油圧
PS_Bの補正を行うことができる。
【0043】次に、図11,12は本発明の第3の実施
の形態に係り、図11は混入空気量に基づく指示油圧設
定ルーチンのフローチャート、図12はエンジン回転数
と混入空気量推定係数との関係を示すタイムチャートで
ある。なお、本実施の形態においては、時間減少値DA
RCを、エンジン回転数NE(オイルポンプ3の回転
数)に応じて可変設定する点が上述の第1の実施の形態
と異なる。その他、同様の点については説明を省略す
る。
【0044】以下、TCU31のCPU35において実
行される、混入空気量に基づく指示油圧PSの設定処理
について、図11に示す混入空気量に基づく指示油圧設
定ルーチンのフローチャートを用いて説明する。
【0045】このルーチンは所定時間毎に実行されるも
ので、CPU35は、ステップS101〜ステップS1
05において、上述の第1の実施の形態と同様の処理を
行うことで混入空気基本補正係数KKARCを算出す
る。
【0046】ステップS105からステップS130に
進むと、CPU35は、時間減少値DARCを、 DARC=f4(NE) によって算出する。ここで、時間減少値DARCは、図
12(b)に示すように、エンジン回転数NE(オイル
ポンプ3の回転数)が大きくなると小さな値に設定さ
れ、エンジン回転数NE(オイルポンプ3の回転数)が
小さくなると大きな値に設定されるものである。
【0047】ステップS130からステップS131に
進むと、CPU35は、前回設定された混入空気補正係
数KARC(K−1)に基づいて前回の混入空気量の推
定値に対する経時変化を考慮した経時補正係数KDAR
Cを、 KDARC=KARC(K−1)−DARC により算出する。
【0048】続くステップS107〜ステップS112
の処理において、CPU35は、上述の第1の実施の形
態と同様の処理を行うことによって、混入空気補正係数
KARCの設定を行い、混入空気補正係数KARCに基
づいて基本指示油圧PS_Bを補正した後、ルーチンを
抜ける。
【0049】このような実施の形態によれば、上述の第
1の実施の形態と同様、ATF内の混入空気量に応じた
基本指示油圧PS_Bの補正を適切に行うことができ、
良好なシフトクオリティを得ることができる。
【0050】この場合、エンジン回転数NE(オイルポ
ンプ3の回転数)が高回転域では混入空気量減少の遅れ
成分を大きくすることができ(すなわち、時間減少値D
ARCを小さくすることができ)、図12に示すよう
に、エンジン回転数NE(オイルポンプ3の回転数)の
低下時において、より的確な基本指示油圧PS_Bの補
正を行うことができる。
【0051】次に、図13,14は本発明の第4の実施
の形態に係り、図13は混入空気量に基づく指示油圧設
定ルーチンのフローチャート、図14はエンジン回転数
と混入空気量推定係数との関係を示すタイムチャートで
ある。なお、本実施の形態においては、加重平均の重み
係数Cqを、エンジン回転数NE(オイルポンプ3の回
転数)に応じて可変設定する点が上述の第2の実施の形
態と異なる。その他、同様の点については説明を省略す
る。
【0052】以下、TCU31のCPU35において実
行される、混入空気量に基づく指示油圧PSの設定処理
について、図13に示す混入空気量に基づく指示油圧設
定ルーチンのフローチャートを用いて説明する。
【0053】このルーチンは所定時間毎に実行されるも
ので、CPU35は、ステップS101〜ステップS1
05において、上述の第2の実施の形態と同様の処理を
行うことで混入空気基本補正係数KKARCを算出す
る。
【0054】ステップS105からステップS140に
進むと、CPU35は、加重平均の重み係数Cqを、 Cq=f5(NE) によって算出する。ここで、加重平均の重み係数Cq
は、図14(b)に示すように、エンジン回転数NE
(オイルポンプ3の回転数)が大きくなると小さな値に
設定され、エンジン回転数NE(オイルポンプ3の回転
数)が小さくなると大きな値に設定されるものである。
【0055】ステップS140からステップS141に
進むと、CPU35は、 KDARC=Cq・KKARC+(1−Cq)・KAR
C(K−1) によって経時補正係数KDARCを算出する。
【0056】続くステップS107〜ステップS112
の処理において、CPU35は、上述の第1の実施の形
態と同様の処理を行うことによって、混入空気補正係数
KARCの設定を行い、混入空気補正係数KARCに基
づいて基本指示油圧PS_Bを補正した後、ルーチンを
抜ける。
【0057】このような実施の形態によれば、上述の第
2の実施の形態と同様、ATF内の混入空気量に応じた
基本指示油圧PS_Bの補正を適切に行うことができ、
良好なシフトクオリティを得ることができる。
【0058】この場合、エンジン回転数NE(オイルポ
ンプ3の回転数)が高回転域では混入空気量減少の遅れ
成分を大きくすることができ(すなわち、加重平均の重
み係数Cqを小さくすることができ)、図14に示すよ
うに、エンジン回転数NE(オイルポンプ3の回転数)
の低下時において、より的確な基本指示油圧PS_Bの
補正を行うことができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、制
御油内の混入空気量が時間とともに徐々に減少すること
を考慮して設定された混入空気補正係数を用いて指示油
圧の設定を行うことにより、制御油内への混入空気量に
基づく指示油圧の補正を適切に行うことができ、良好な
シフトクオリティを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わり、自動変速
機における主要部の概略的構造を示す図
【図2】同上、変速位置と摩擦係合要素の係合状態の関
係を示す図表
【図3】同上、自動変速機の制御機構を示す説明図
【図4】同上、混入空気量に基づく指示油圧設定ルーチ
ンのフローチャート
【図5】同上、エンジン回転数と回転数補正回数との関
係を示すマップ
【図6】同上、ATF温度とATF温度補正係数との関
係を示すマップ
【図7】同上、指示油圧とソレノイド駆動パラメータと
の関係を示すマップ
【図8】同上、エンジン回転数と混入空気量推定係数と
の関係を示すタイムチャート
【図9】本発明の第2の実施の形態に係り、混入空気量
に基づく指示油圧設定ルーチンのフローチャート
【図10】同上、エンジン回転数と混入空気量推定係数
との関係を示すタイムチャート
【図11】本発明の第3の実施の形態に係り、混入空気
量に基づく指示油圧設定ルーチンのフローチャート
【図12】同上、エンジン回転数と混入空気量推定係数
との関係を示すタイムチャート
【図13】本発明の第4の実施の形態に係り、混入空気
量に基づく指示油圧設定ルーチンのフローチャート
【図14】同上、エンジン回転数と混入空気量推定係数
との関係を示すタイムチャート
【符号の説明】
1 自動変速機 3 オイルポンプ 9 ハイクラッチ(摩擦係合要素) 10 リバースクラッチ(摩擦係合要素) 11 2−4ブレーキ(摩擦係合要素) 12 ロークラッチ(摩擦係合要素) 13 L−Rブレーキ(摩擦係合要素) 31 TCU 44 温度センサ Cq 加重平均の重み係数 DARC 時間減少値 KARC 混入空気補正係数 KDARC 経時補正係数 KKARC 混入空気基本補正係数 NE エンジン回転数(オイルポンプの回転数) PS_B 基本指示油圧 PS 指示油圧

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指示油圧に基づく制御油の油圧によって
    摩擦係合要素の係脱を切り換えて多段の変速段を得る自
    動変速機の制御装置において、 オイルポンプの回転数と制御油の温度とに基づいて推定
    される制御油内への混入空気量に応じた混入空気基本補
    正係数を算出する手段と、 前回設定された混入空気補正係数に基づいて混入空気量
    減少の経時変化を考慮した経時補正係数を算出する手段
    と、 上記混入空気基本補正係数と上記経時補正係数のうち何
    れか大きい一方を混入空気補正係数として設定する手段
    と、 上記混入空気補正係数に基づいて上記摩擦係合要素の基
    本指示油圧を補正して上記指示油圧を設定する手段とを
    備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 上記経時補正係数を算出する手段は、前
    回設定された上記混入空気補正係数と、制御油内への混
    入空気量が減少する際の時間遅れを考慮して設定された
    時間減少値とに基づいて上記経時補正係数を算出するこ
    とを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 上記時間減少値は、オイルポンプの回転
    数に応じて可変設定されることを特徴とする請求項2記
    載の自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】 上記経時補正係数を算出する手段は、前
    回設定された上記混入空気補正係数と、今回算出された
    上記混入空気基本補正係数との加重平均に基づいて上記
    経時補正係数を算出することを特徴とする請求項1記載
    の自動変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】 上記加重平均を行う際の重み係数は、オ
    イルポンプの回転数に応じて可変設定されることを特徴
    とする請求項4記載の自動変速機の制御装置。
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