JP2002363275A - 不飽和結合を有するカーボネート化合物及び生分解性樹脂組成物 - Google Patents

不飽和結合を有するカーボネート化合物及び生分解性樹脂組成物

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JP2002363275A
JP2002363275A JP2001167826A JP2001167826A JP2002363275A JP 2002363275 A JP2002363275 A JP 2002363275A JP 2001167826 A JP2001167826 A JP 2001167826A JP 2001167826 A JP2001167826 A JP 2001167826A JP 2002363275 A JP2002363275 A JP 2002363275A
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carbonate
compound
unsaturated bond
carbonate compound
polyhydric alcohol
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JP2001167826A
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Takahisa Sugioka
卓央 杉岡
Hideyuki Kanbe
英行 神戸
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性を有し、しかも、重合性のある不飽
和結合を有して機能性が高いカーボネート化合物及びこ
れを含有してなる組成物を提供する。 【解決手段】 水酸基を3個以上有する脂肪族多価アル
コール及び/又は脂環式多価アルコールの2分子以上を
必須とし、かつ該多価アルコールの少なくとも2分子が
カーボネート結合により互いに結合してなる構造をもつ
カーボネート化合物であって、該多価アルコールどうし
の結合にあずからない水酸基の3個以上が、下記一般式
(1); 【化1】 (式中、R1は、同一又は異なって、炭素数1〜8のア
ルキレン鎖を表す。mは、1〜20の整数である。)で
表される官能基に置換された構造となっている不飽和結
合を有するカーボネート化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和結合を有す
るカーボネート化合物及びこれを含有してなる組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】カーボネート化合物は、成形品やコーテ
ィング、フィルム材料として工業的に広く用いられてお
り、各種の化学製品を製造するために不可欠な工業材料
であるが、その分子内の−O−CO−O−結合に由来し
て生分解性を示すことから、近年では、自然環境の中で
分解する環境適合性の機能性材料でとして注目されてい
る。
【0003】このようなカーボネート化合物は、通常、
ビスフェノールAとホスゲンを原料として脱塩酸するこ
とにより製造されることになる。すなわちビスフェノー
ルAから形成される骨格を有することになる。しかしな
がら、このような化合物では、その生分解性を向上させ
たり、新たな機能性を付与したりすることにより、工業
材料としての価値が向上されたものとし、様々な用途に
応用できるように研究する余地があった。
【0004】特開平10−88029号公報には、ポリ
カーボネート(メタ)アクリレート化合物(A)とアル
キル(メタ)アクリレート(B)とビニルエーテル化合
物(C)及び光重合開始剤(D)を含有する誘電体用塗
料に関し、2官能のビニルエーテル化合物(C)が開示
されている。しかしながら、ビニルエーテル化合物の官
能数やその構造を特定することにより、ビニルエーテル
基の反応性を高め、新たな機能性を付与して様々な工業
材料に適用することができるように工夫する余地があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑みてなされたものであり、生分解性を有し、しかも、
重合性のある不飽和結合を有して機能性が高いカーボネ
ート化合物及びこれを含有してなる組成物を提供するこ
とを目的とするものである
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カーボネ
ート化合物について種々検討するうち、カーボネート化
合物が、水酸基を3個以上有する脂肪族多価アルコール
及び/又は脂環式多価アルコールの2分子以上を必須と
してなる構造をもつこと、及び、2分子以上の多価アル
コールがカーボネート結合により互いに結合しており、
かつ該結合にあずからない水酸基の3個以上が、不飽和
結合を有する特定の官能基に置換された構造をもつこと
により、カーボネート結合に由来して生分解性を有する
ことになり、また、不飽和結合が末端構造となることに
より重合性を有する等の機能性が発揮されることを見い
だし、上記課題をみごとに解決することができることに
想到した。また、このような不飽和結合を有するカーボ
ネート化合物は、種々の形態を有し、これを含有してな
る組成物は、高い機能性を発揮する工業材料として有用
であることも見いだした。更に、カーボネート化合物
が、芳香環を有しない構造であると、−O−CO−O−
結合に起因して生分解性を有することに加えて脂肪族で
あることに起因して良好な生分解性を有することが考え
られ、本発明に到達したものである。
【0007】すなわち本発明は、水酸基を3個以上有す
る脂肪族多価アルコール及び/又は脂環式多価アルコー
ルの2分子以上を必須とし、かつ該多価アルコールの少
なくとも2分子がカーボネート結合により互いに結合し
てなる構造をもつカーボネート化合物であって、上記多
価アルコールどうしの結合にあずからない水酸基の3個
以上が、下記一般式(1);
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1は、同一又は異なって、炭素
数1〜8のアルキレン鎖を表す。mは、1〜20の整数
である。)で表される官能基に置換された構造となって
いる不飽和結合を有するカーボネート化合物である。
【0010】本発明はまた、上記不飽和結合を有するカ
ーボネート化合物を、5重量%以上含有してなる生分解
性樹脂組成物でもある。以下に、本発明を詳述する。
【0011】本発明の不飽和結合を有するカーボネート
化合物は、水酸基を3個以上有する脂肪族多価アルコー
ル及び/又は脂環式多価アルコールの2分子以上を必須
とし、かつ該多価アルコールの少なくとも2分子がカー
ボネート結合により互いに結合してなる構造をもつ。す
なわち本発明では、カーボネート化合物を構成する2分
子以上の水酸基を3個以上有する脂肪族多価アルコール
及び/又は脂環式多価アルコールどうしが互いに結合し
た構造をもつが、該多価アルコールの一部又は全部が水
酸基の部位でカーボネート結合により互いに結合してな
る構造をもつことになる。このような構造は、水酸基を
3個以上有する脂肪族多価アルコール及び/又は脂環式
多価アルコールを必須とする製造原料により形成される
構造に限定されるものではない。このような構造を形成
する水酸基を3個以上有する脂肪族多価アルコール及び
/又は脂環式多価アルコールの好ましい形態は、水酸基
を4個以上有することである。また、多価アルコールの
全部がカーボネート結合により互いに結合してなる構造
であることが好ましい。なお、このような構造を形成す
る多価アルコールは、全て同じものであってもよく、異
なったものであってもよい。本発明の不飽和結合を有す
るカーボネート化合物では、上記構造を必須とするが、
その他の構造を有していてもよく有していなくてもよ
い。
【0012】本発明では、上記多価アルコールどうしの
結合にあずからない水酸基の3個以上が、上記一般式
(1)で表される官能基に置換された構造となってい
る。すなわち2分子以上の多価アルコールどうしが互い
に結合した構造をもつが、2分子以上の多価アルコール
が有する全ての水酸基のうち多価アルコールどうしの結
合にあずからないの3個以上の水酸基が、上記一般式
(1)で表される官能基に置換された構造となってい
る。このような構造は、本発明の不飽和結合を有するカ
ーボネート化合物の末端構造を形成するものであり、ま
た、不飽和結合を有して重合性を有することになること
から、これにより多官能性等の機能が付与されることに
なる。上記一般式(1)で表される官能基に置換された
構造となっている水酸基が1個又は2個であると、多官
能性等の機能が様々な用途において充分に発揮されない
こととなる。本発明の好ましい形態では、上記多価アル
コールどうしの結合にあずからない水酸基の4個以上
が、上記一般式(1)で表される官能基に置換された構
造となる。また、水酸基が上記一般式(1)で表される
官能基に置換された多価アルコールは、カーボネート結
合により他の多価アルコールと結合しているものである
ことが好ましい。
【0013】上記一般式(1)で表される末端構造にお
いて、−O−CO−O−結合の一方が−(RO)m−
CH=CH2に結合しているが、他方は炭素鎖により構
成される原子団等に結合することになる。上記一般式
(1)において、Rの炭素数や、mの数が上記範囲を
超えると、一般式(1)で表される末端構造を有する化
合物の調製が困難となり、カーボネート化合物のコスト
が上昇して工業材料として適さないものとなる。
【0014】本発明の不飽和結合を有するカーボネート
化合物が1分子中に有する、一般式(1)で表される官
能基、すなわち一般式(1)で表される末端構造の数と
しては3〜20個であることが好ましく、より好ましく
は4〜20個である。末端構造は全て同じであってもよ
く、異なっていてもよい。なお、当該化合物中に存在す
る末端構造の全てが一般式(1)で表される末端構造と
なっていることが好ましいが、一部が一般式(1)で表
される末端構造となっていてもよい。また、一般式
(1)で表される末端構造の全てが、上記多価アルコー
ルの少なくとも2分子がカーボネート結合により互いに
結合してなる構造における末端構造であることが好まし
い。
【0015】本発明の不飽和結合を有するカーボネート
化合物は、芳香環を有しないことが好ましい。これによ
り、−O−CO−O−結合に起因して生分解性を有する
ことに加えて脂肪族及び/又は脂環族骨格であることに
起因して良好な生分解性を有すると考えられ、より工業
材料としての価値を高めることが可能となる。
【0016】本発明の不飽和結合を有するカーボネート
化合物は、上記末端構造が同一若しくは異なる炭素数1
〜20のアルキル基又はオキシアルキレン基に3個以上
結合し、かつ同一の炭素数1〜20のアルキル基又はオ
キシアルキレン基に1〜12個結合した構造を有するこ
とが好ましい。これにより、生分解性が向上し、多官能
性等の機能性が向上することになる。このような化合物
は、炭素数1〜20のアルキル基又はオキシアルキレン
基を2個以上有することになるが、当該炭素数1〜20
のアルキル基又はオキシアルキレン基のうち1個以上に
上記末端構造が3個以上結合し、かつ同一の炭素数1〜
20のアルキル基又はオキシアルキレン基に上記末端構
造が1〜12個結合した構造をもつことになる。
【0017】本発明の不飽和結合を有するカーボネート
化合物の一例として、脂肪族4価アルコールの2分子以
上を必須としてなる構造をもつ化合物を下記一般式
(2)に示す。この一般式では、全ての末端構造が上記
一般式(1)で表される官能基となっている。
【0018】
【化3】
【0019】上記式中、Xは、同一又は異なって、上記
一般式(1)を表す。なお、上記一般式(2)では、上
記一般式(1)で表される末端構造が炭素数1のアルキ
ル基に6個結合した構造となっている。
【0020】本発明の不飽和結合を有するカーボネート
化合物の製造方法としては特に限定されず、例えば、不
飽和結合を有する脂肪族アルコール並びに水酸基を3個
以上有する脂肪族多価アルコール及び/又は脂環式多価
アルコールと、アルキルカーボネートとを必須成分とす
る反応原料をI族金属化合物及び/又はII族金属化合物
の存在下で反応させる製造方法であって、不飽和結合を
有する脂肪族アルコールとして下記一般式(3);
【0021】
【化4】
【0022】(式中、R1及びmは、上記と同様であ
る。)で表される化合物を用いる製造方法等が好適に適
用されることになる。この製造方法では、アルコールと
アルキルカーボネートとがエステル交換してカーボネー
ト化合物が製造されることになることから、カーボネー
ト化合物と共にアルコールが副生することになるが、従
来のホスゲンを用いる製造方法に比べて反応原料や副生
物の毒性は低く、また、副生するアルコールは蒸留等に
より容易に除去できることから、安全性が高くかつ廉価
に製造することができることになる。また、アルコール
として不飽和結合を有するアルコールを必須とし、かつ
脂肪族多価アルコール及び/又は脂環式多価アルコール
を用いることから、不飽和結合を有するカーボネート化
合物が生成することになり、このような生成物は、カー
ボネート化合物が有する機能性に加えて不飽和結合を有
することや脂肪族及び/又は脂環族骨格であることの有
用性を有することになる。
【0023】上記製造方法では、一般式(3)で表され
る化合物以外の不飽和結合を有する脂肪族及び/又は脂
環族アルコールを用いることもできる。このような脂肪
族及び/又は脂環族アルコールとしては特に限定され
ず、例えば、1価アルコール、多価アルコール等を用い
ることができるが、末端に不飽和結合を有することが好
ましく、また、不飽和結合が重合性を有することが好ま
しい。このような化合物としては、例えば、1,14−
テトラデカンジオールビニルエーテル、1,3−ブタン
ジオールビニルエーテル、1,4−ブタンジオールビニ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールビニルエーテ
ル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロ
キシプロピルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピル
ビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテ
ル、3−(メタ)アクリロイロキシ−2−ヒドロキシプ
ロピルビニルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピルビニルエーテル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメ
チルプロピルビニルエーテル、エチレングリコールビニ
ルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ト
リエチレングリコールビニルエーテル、テトラエチレン
グリコールビニルエーテル、ポリエチレングリコールビ
ニルエーテル、プロピレングリコールビニルエーテル、
ジプロピレングリコールビニルエーテル、トリプロピレ
ングリコールビニルエーテル、テトラプロピレングリコ
ールビニルエーテル、ポリプロピレングリコールビニル
エーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、
ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ジペンタエ
リスリトールペンタビニルエーテルが挙げられが、特に
限定されるものではない。これらの化合物は1種のみを
用いてもよいし、適宜2種類以上を混合して用いてもよ
い。
【0024】上記製造方法において用いることができる
水酸基を3個以上有する脂肪族多価アルコール及び/又
は脂環式多価アルコールとしては、例えば、多価アルコ
ール、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオー
ル等のポリヒドロキシ化合物等を用いることができる
が、特に限定されるものではない。これらの化合物は1
種のみを用いてもよいし、適宜2種類以上を混合して用
いてもよい。これらの中でも、本発明では、多価アルコ
ール、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオー
ル等のポリヒドロキシ化合物を用いることが好ましい。
【0025】上記多価アルコールとしては、例えば、
1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリ
ン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエ
リスリトール、水添ビスフェノールA;グルコースやフ
ルクトース等の単糖類;マンニトール、ソルビトール、
マルチトール、ラクトース、セルロース等の多糖類等が
挙げられる。これらと併用して、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、テトラプ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、2−
メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、ビスフェノールAとプロピレンオキシド又はエ
チレンオキシドとの付加物、1,3−プロパンジオー
ル、ビシクロヘキシル−4,4′−ジオール、1,14
−テトラデカンジオール、3−(メタ)アクリロイロキ
シ−1,2−プロパンジオール、3−クロロ−1,2−
プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパ
ンジオール、シクロヘキサンジメタノール、1,2−シ
クロヘキサングリコール、1,3−シクロヘキサングリ
コール、1,4−シクロヘキサングリコール、パラキシ
レングリコール、2,6−デカリングリコール、2,7
−デカリングリコール、等も用いることができる。
【0026】上記ポリエステルポリオールやポリエーテ
ルポリオール等のポリヒドロキシ化合物としては、例え
ば、上記多価アルコールが多塩基酸と反応して得られる
ポリエステルグリコールや、上記多価アルコールがグリ
コール類と反応して得られるポリエーテルポリオールが
挙げられ、更に、グリセリン−エチレンオキシド付加
物、グリセリン−プロピレンオキシド付加物、グリセリ
ン−テトラヒドロフラン付加物、グリセリン−エチレン
オキシド−プロピレンオキシド付加物、トリメチロール
プロパン−エチレンオキシド付加物、トリメチロールプ
ロパン−プロピレンオキシド付加物、トリメチロールプ
ロパン−テトラヒドロフラン付加物、トリメチロールプ
ロパン−エチレンオキシド−プロピレンオキシド付加
物、ペンタエリスリトール−エチレンオキシド付加物、
ペンタエリスリトール−プロピレンオキシド付加物、ペ
ンタエリスリトール−テトラヒドロフラン付加物、ペン
タエリスリトール−エチレンオキシド−プロピレンオキ
シド付加物、ジペンタエリスリトール−エチレンオキシ
ド付加物、ジペンタエリスリトール−プロピレンオキシ
ド付加物、ジペンタエリスリトール−テトラヒドロフラ
ン付加物、ジペンタエリスリトール−エチレンオキシド
−プロピレンオキシド付加物等が挙げられる。これらポ
リヒドロキシ化合物の中でも、水酸基を3つ以上有する
脂肪族及び/又は脂環式多価アルコールを用いることが
好ましい。
【0027】上記製造方法において用いることができる
アルキルカーボネートとしては、例えば、アルキル基の
炭素数が1〜12であることが好ましい。このようなア
ルキルカーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネー
ト、ジイソブチルカーボネート、ジ−tert−ブチル
カーボネート、ジアリルカーボネート、ジ−tert−
アミルカーボネート、ジペンチルカーボネート、ジヘキ
シルカーボネート、ジドデシルカーボネート、エチレン
カーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカー
ボネート等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これらの化合物は1種のみを用いてもよいし、適宜
2種類以上を混合して用いてもよい。
【0028】上記反応原料中の必須成分の重量割合とし
ては、得られるカーボネート化合物に所望される物性や
用途等に応じて適宜設定すればよい。例えば、一般式
(3)で表わされる不飽和結合を有する脂肪族アルコー
ル、脂肪族多価アルコール及び/又は脂環式多価アルコ
ール並びにアルキルカーボネートのモル比を、10/1
/10〜1/10/1とすることが好ましい。より好ま
しくは、8/1/8〜1/8/1であり、更に好ましく
は、5/1/5〜1/5/1である。
【0029】上記製造方法では、上記反応原料をI族金
属化合物及び/又はII族金属化合物の存在下で反応させ
ることになる。これらの金属化合物はそれぞれ1種又は
2種以上を用いることができ、その種類としては特に限
定されず、I族及びII族金属の酸化物、水酸化物、炭酸
塩、炭酸水素塩、アルコレート、フェノレート、金属石
鹸、アセチルアセトネート、等が挙げられる。これらの
中でもナトリウム及び/又はカリウムの化合物を用いる
ことが好ましい。このような化合物としては、水酸化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナト
リウムメトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシ
ド、ナトリウムフェノレート、酢酸ナトリウム、オクテ
ン酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸
水素カリウム、カリウムメトキシド、カリウム−ter
t−ブトキシド、カリウムフェノレート、酢酸カリウ
ム、オクテン酸カリウム等が挙げられる。
【0030】上記I族金属化合物及び/又はII族金属化
合物の使用量としては、例えば、反応原料100重量%
に対して、0.01〜5重量%とすることが好ましい。
これにより、効率的に不飽和結合を有するカーボネート
化合物を製造することができる。より好ましくは、0.
05〜2重量%である。
【0031】上記製造方法ではまた、不飽和結合を有す
る脂肪族アルコールや、重合性のある不飽和結合を有す
るカーボネート化合物の重合を防止して安定して製造す
ることが可能となることから、重合禁止剤を用いること
が好ましい。このような重合禁止剤としては、例えば、
N−オキシル類等が好適であり、例えば、1−オキシル
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−オキ
シル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−
オール、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン−1−オキシル、1−オキシル−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−アセテー
ト、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−4−イル−2−エチルヘキサノエート、1−オ
キシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4
−イル−ステアレート、1−オキシル−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン−4−イル−4−t−ブチル
ベンゾエート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン−4−イル)コハク酸エステ
ル、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−4−イル)アジピン酸エステル、ビス
(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−4−イル)セバケート、ビス(1−オキシル−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)
n−ブチルマロン酸エステル、ビス(1−オキシル−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)
フタレート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン−4−イル)イソフタレート、ビ
ス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−4−イル)テレフタレート、ビス(1−オキシ
ル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イ
ル)ヘキサヒドロテレフタレート、N,N′− ビス
(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−4−イル)アジパミド、N−(1−オキシル−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)
カプロラクタム、N−(1−オキシル−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン−4−イル)ドデシルサクシ
ンイミド、2,4,6−トリス−[N−ブチル−N−
(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−4−イル)]−s−トリアジン、1−オキシル−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン等
が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。
【0032】上記重合禁止剤の使用量としては、例え
ば、反応原料100重量%に対して、0.001〜1重
量%とすることが好ましい。より好ましくは、0.00
5〜0.5重量%である。また、重合禁止剤の使用方法
としては、反応を行う前に反応原料と混合しておくこと
が好ましい。
【0033】上記製造方法における反応方法としては、
例えば、反応原料、I族金属化合物及び/又はII族金属
化合物、並びに、重合禁止剤をそれぞれ所定量混合した
反応原料の混合物を調製し、これを加熱することにより
行うことができる。反応温度や圧力等の反応条件として
は、使用する反応原料の組成や触媒等に応じて適宜設定
すればよく、例えば、反応温度を50〜300℃とする
ことが好ましい。より好ましくは、80〜220℃であ
る。また、常圧、加圧、真空条件等により反応を行うこ
とができ、各種溶媒中で反応を行うこともできる。
【0034】上記製造方法では、反応中にアルコールが
生成することから、反応効率を向上するために、生成す
るアルコールを反応系から除去することが好ましい。生
成するアルコールを反応系から除去する方法としては、
例えば、コンデンサで分離回収する方法、各種反応溶媒
との共沸により反応系外に留去する方法、減圧下での反
応により留去する方法等が好適に適用される。また、得
られる生成物中に未反応原料や他の副生物が含まれる場
合には、例えば、反応後の生成物を水洗し、乾燥して、
エバポレータ等で未反応原料等を回収することもでき
る。これにより、純度の高い不飽和結合を有するカーボ
ネート化合物を得ることができる。
【0035】上記製造方法においては、不飽和結合を有
するカーボネート化合物の用途や所望される物性等に応
じて、反応原料中の一般式(3)で表わされる不飽和結
合を有する脂肪族アルコールや脂肪族多価アルコール及
び/又は脂環式多価アルコールの種類や量等を適宜設定
することになる。また、I族金属化合物及び/又はII族
金属化合物の種類や量、反応条件等を適宜設定すること
により、不飽和結合を有するカーボネート化合物の末端
構造の全てを一般式(1)で表される構造としたり、一
部を水酸基やアルコキシル基としたりすることが可能で
ある。
【0036】本発明のカーボネート化合物は、−O−C
O−O−結合に起因して良好な生分解性を有し、しか
も、重合性のある不飽和結合を有することから、機能性
の高い材料として用いることが可能である。また、上記
化合物を脂肪族カーボネート化合物とすることにより、
生分解性を向上させることが可能である。また、I族金
属化合物及び/又はII族金属化合物の存在下で反応させ
て得ると、着色の少ないものとすることができる。
【0037】本発明の生分解性樹脂組成物は、上記不飽
和結合を有するカーボネート化合物5重量%以上含有し
てなり、該化合物は1種又は2種以上用いることができ
る。5重量%未満であると、生分解性が劣ることにな
り、好ましくは、10〜95重量%であり、より好まし
くは、15〜90重量%であり、更に好ましくは、20
〜90重量%である。なお、上記カーボネート化合物の
重量割合は、組成物全量を100重量%としたときの重
量割合である。
【0038】本発明の生分解性樹脂組成物では、一般式
(1)で表される末端構造を有する化合物が−O−CO
−O−結合を有するカーボネート化合物であることか
ら、これに起因して生分解性を有することになる。ま
た、一般式(1)で表される末端構造が重合性のある不
飽和結合を有することから、重合性等の機能性を発揮す
ることができる組成物として有用である。このように、
本発明の生分解性樹脂組成物では、重合性のある不飽和
結合を有するカーボネート化合物を含有し、その機能性
を有することになる。従って、本発明の生分解性樹脂組
成物は、例えば、硬化性を有する組成物として、また、
多官能化合物を含有する組成物として様々な用途に用い
ることが可能である。その適用用途としては、良好な生
分解性を有することから、医療用等が挙げられる。
【0039】
【実施例】以下に実施例を揚げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0040】得られた化合物の同定は、FT−NMR
UNITY PLUS 400(Varian社製)を
用いてH−NMR、13C−NMRを測定することによ
り行った。測定溶媒として0.05%テトラメチルシラ
ン含有のCDCl3を用いた。なお、H−NMRスペ
クトルの測定結果は、ケミカルシフト、スピン結合定数
(s:一重線、d:二重線、t:三重線、q:四重線、
m:多重線、br:ブロードなピーク)、水素原子の相
対数を、13C−NMRスペクトルの測定結果は、ケミカ
ルシフトを、マススペクトル(MALDI−TOF−M
S)の測定結果は、分子イオンピークを、元素分析の結
果は、化合物中の炭素原子、水素原子及び酸素原子の重
量割合(百分率)を示す。
【0041】更にMALDI−TOF−MS(マススペ
クトル)の測定と、Elem.Anal.(元素分析)
とにより構造を確認した。マス(質量)スペクトルの測
定条件を以下に示す。 (マススペクトル(質量分析))質量スペクトルの測定
は、マトリックス添加レーザー脱離イオン化法により飛
行時間型質量分析計 Kompact MALDI−II
I TOF 質量スペクトルメーター(Kratos社
製)を用いて行った(MALDI−TOF−MS)。マ
トリックスとしてα−シアノ桂皮酸を、イオン化剤とし
て臭化リチウムをそれぞれ用いた。
【0042】実施例1 ガスインレット、コンデンサ、温度計、攪拌装置を備え
付けた4つ口フラスコ中に以下の化合物を仕込んだ。 トリメチロールプロパン 13.4g ジエチレングリコールビニルエーテル 43.6g ジエチルカーボネート 39.0g 水酸化ナトリウム 0.1g 4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−1−オキシル 0.05g 乾燥窒素流通下、100℃で8時間攪拌し、発生するエ
タノールのみをコンデンサで分離回収した。反応後、生
成物を水洗及び乾燥し、エバポレータで未反応原料を回
収した。53gの無色透明の粘稠な液体が得られた。得
られた粘稠な液体に含まれる化合物のH−NMR、
13C−NMRを測定したところ、H−NMRからは
ビニルエーテル基に帰属される6.47ppmのピーク
が、13C−NMRからはビニルエーテル基に帰属され
る86.2ppm、152.1ppmのピーク及びカー
ボネート結合に帰属される151.5ppmのピークが
それぞれ確認された。
【0043】実施例1で得られた粘稠な液体に含まれる
化合物の分析結果(Characterization
Data) H−NMR:0.96(t,3H)、1.25(m,
2H)、3.55−3.80(m,12H)、3.95
−4.40(m,24H)、6.47(t,3H)13 C−NMR:8.7、20.1、31.0、69.
5、70.6、70.7、71.3、71.5、86.
2、151.5、152.1 MALDI−TOF−MS:608.6(M)、61
5.5(M+Li) Elem.Anal.:C,53.3;H,7.3;
O,39.4
【0044】実施例2 ガスインレット、コンデンサ、温度計、攪拌装置を備え
付けた4つ口フラスコ中に以下の化合物を仕込んだ。 グリセリン 9.20g 1,4−ブタンジオールビニルエーテル 38.2g ジメチルカーボネート 29.7g 炭酸カリウム 0.4g 乾燥窒素流通下、100℃で8時間攪拌し、発生するメ
タノールのみをコンデンサで分離回収した。反応後、生
成物を水洗及び乾燥し、エバポレータで未反応原料を回
収した。46gの無色透明の粘稠な液体が得られた。得
られた粘稠な液体に含まれる化合物のH−NMR、
13C−NMRを測定したところ、H−NMRからは
ビニルエーテル基に帰属される6.47ppmのピーク
が、13C−NMRからはビニルエーテル基に帰属され
る82.9ppm,151.2ppmのピーク及びカー
ボネート結合に帰属される151.8ppmのピークが
それぞれ確認された。
【0045】実施例2で得られた粘稠な液体に含まれる
化合物の分析結果(Characterization
Data) H−NMR:1.57(m,6H)、1.66(m,
6H)、3.85−4.30(m,18H)、4.40
(d,4H)、5.15(m,1H)、6.47(t,
3H)13 C−NMR:26.0、27.3、69.6、7
0.8、71.0、78.3、82.9、151.2、
151.8 MALDI−TOF−MS:518.5(M)、52
5.4(M+Li) Elem.Anal.:C,55.6;H,7.4;
O,37.0
【0046】実施例3 ガスインレット、コンデンサ、温度計、攪拌装置を備え
付けた4つ口フラスコ中に以下の化合物を仕込んだ。 ジペンタエリスリトール 25.4g エチレングリコールビニルエーテル 58.2g ジエチルカーボネート 78.0g 酢酸ナトリウム 0.49g 4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−1−オキシル 0.05g 乾燥窒素流通下、100℃で8時間攪拌し、発生するエ
タノールのみをコンデンサで分離回収した。反応後、生
成物を水洗及び乾燥し、エバポレータで未反応原料を回
収した。84gの無色透明の粘稠な液体が得られた。得
られた粘稠な液体に含まれる化合物のH−NMR、
13C−NMRを測定したところ、H−NMRからは
ビニルエーテル基に帰属される6.47ppmのピーク
が、13C−NMRからはビニルエーテル基に帰属され
る86.2ppm,152.1ppmのピーク及びカー
ボネート結合に帰属される151.5ppmのピークが
それぞれ確認された。
【0047】実施例3で得られた粘稠な液体に含まれる
化合物の分析結果(Characterization
Data) H−NMR:3.29(s,4H)、3.95−4.
30(m,36H)、4.53(t,12H)、6.4
7(t,6H)13 C−NMR:29.5、67.8、67.9、6
9.2、71.6、86.2、151.5、152.1 MALDI−TOF−MS:938.9(M)、94
5.8(M+Li) Elem.Anal.:C,51.2;H,6.2;
O,42.6
【0048】実施例4 ガスインレット、コンデンサ、温度計、攪拌装置を備え
付けた4つ口フラスコ中に以下の化合物を仕込んだ。 ソルビトール 18.2g 1,4−シクロヘキサンジメタノールビニルエーテル
112.4g ジエチルカーボネート 78.0g カリウムアセチルアセトネート ヘミハイドレート
0.92g 乾燥窒素流通下、100℃で8時間攪拌し、発生するエ
タノールのみをコンデンサで分離回収した。反応後、生
成物を水洗及び乾燥し、エバポレータで未反応原料を回
収した。121gの無色透明の粘稠な液体が得られた。
得られた粘稠な液体に含まれる化合物のH−NMR、
13C−NMRを測定したところ、H−NMRからは
ビニルエーテル基に帰属される6.47ppmのピーク
が、13C−NMRからはビニルエーテル基に帰属され
る82.9ppm,151.2ppmのピーク及びカー
ボネート結合に帰属される151.8ppmのピークが
それぞれ確認された。
【0049】実施例4で得られた粘稠な液体に含まれる
化合物の分析結果(Characterization
Data) H−NMR:1.40(m,48H)、1.74
(t,6H)、2.03(t,6H)、3.92(d,
12H)、3.95−4.25(m,24H)、4.4
0(d,4H)、5.05−5.20(m,4H)、
6.47(t,6H)13 C−NMR:25.6、28.9、31.9、3
3.4、68.8、73.0、74.3、74.7、7
5.2、82.9、151.2、151.8 MALDI−TOF−MS:1359.6(M)、13
46.5(M+Li) Elem.Anal.:C,63.6;H,8.2;
O,28.2
【0050】実施例5 ガスインレット、コンデンサ、温度計、攪拌装置を備え
付けた4つ口フラスコ中に以下の化合物を仕込んだ。 ラクトース 34.2g エチレングリコールビニルエーテル 77.5g ジメチルカーボネート 79.3g ナトリウムフェノレート 3水和物 1.36g 4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−1−オキシル 0.05g 乾燥窒素流通下、100℃で8時間攪拌し、発生するエ
タノールのみをコンデンサで分離回収した。反応後、生
成物を水洗及び乾燥し、エバポレータで未反応原料を回
収した。112gの無色透明の粘稠な液体が得られた。
得られた粘稠な液体に含まれる化合物のH−NMR、
13C−NMRを測定したところ、H−NMRからは
ビニルエーテル基に帰属される4.04ppm、6.4
7ppmのピークが、13C−NMRからはビニルエー
テル基に帰属される86.2ppm、152.1ppm
のピーク及びカーボネート結合に帰属される151.5
ppmのピークがそれぞれ確認された。
【0051】実施例5で得られた粘稠な液体に含まれる
化合物の分析結果(Characterization
Data) H−NMR:3.53(d,1H)、4.04(d,
8H)、4.10−4.30(m,28H)、4.54
−4.70(m,18H)、4.78(s,1H)、
4.98(t,2H)、5.25(d,2H)、5.5
4(d,1H)、6.66(d,1H)、6.47
(t,8H)13 C−NMR:61.2、63.8、65.4、6
9.2、69.3、70.0、70.2、70.9、7
1.6、71.7、74.9、76.5、86.2、9
2.2、98.7、151.5、152.1 MALDI−TOF−MS:1255.1(M)、12
72.0(M+Li) Elem.Anal.:C,49.8;H,5.7;
O,44.5
【0052】比較例1 ガスインレット、コンデンサ、温度計、攪拌装置を備え
付けた4つ口フラスコ中に以下の化合物を仕込んだ。 トリメチロールプロパン 9.39g 1,4−ブタンジオールビニルエーテル 25.2g ホスゲン 21.5g トリエチルアミン 22.0g 乾燥空気流通下、40℃で8時間攪拌した。反応中は系
外にでてきたホスゲンガスを補集した。反応後、生成物
を水洗及び乾燥し、エバポレータで未反応原料を回収し
た。
【0053】比較例2 ガスインレット、コンデンサ、温度計、攪拌装置を備え
付けた4つ口フラスコ中に以下の化合物を仕込んだ。 ジペンタエリスリトール 25.4g ジエチレングリコールビニルエーテル 87.2g トリホスゲン 65.2g トリエチルアミン 104.5g 乾燥空気流通下、40℃で8時間攪拌した。反応中は系
外にでてきたホスゲンガスを補集した。反応後、生成物
を水洗及び乾燥し、エバポレータで未反応原料を回収し
た。
【0054】
【発明の効果】本発明の不飽和結合を有するカーボネー
ト化合物は、上述のような構成よりなるため、生分解性
を有し、しかも、重合性を有することにより、高い機能
性を発揮する工業材料として様々な用途に適用すること
が期待できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J027 AC02 AC07 AH03 AJ04 CD01 4J029 AA09 AB01 AB07 AC02 AC04 AE01 AE18 BA07 BA08 BA10 GA01 GA02 GA31 GA65 GA66 HC03 HC04A HC04C JF031

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基を3個以上有する脂肪族多価アル
    コール及び/又は脂環式多価アルコールの2分子以上を
    必須とし、かつ該多価アルコールの少なくとも2分子が
    カーボネート結合により互いに結合してなる構造をもつ
    カーボネート化合物であって、該多価アルコールどうし
    の結合にあずからない水酸基の3個以上が、下記一般式
    (1); 【化1】 (式中、R1は、同一又は異なって、炭素数1〜8のア
    ルキレン鎖を表す。mは、1〜20の整数である。)で
    表される官能基に置換された構造となっていることを特
    徴とする不飽和結合を有するカーボネート化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不飽和結合を有するカー
    ボネート化合物を、5重量%以上含有してなることを特
    徴とする生分解性樹脂組成物。
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