JP2002363256A - ロール表面層形成用樹脂組成物 - Google Patents
ロール表面層形成用樹脂組成物Info
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Abstract
カレンダーロール用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂(a)と脂肪族ポリアミ
ン、脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン、数平均分
子量800以下ポリアミドポリアミン、数平均分子量
1,000以下のポリエーテルポリアミン及びシアノエ
チル化ポリアミンからなる群から選ばれる1種又は2種
以上のアミン系硬化剤(b)からなるロール表面層形成
用樹脂組成物を使用する。
Description
用樹脂組成物に関する。
熱硬化性樹脂を注型、硬化させて表面層を得、その表面
を研磨し製造される。この際使用される表面層を形成す
る樹脂としては、ポリイソシアヌレート樹脂、ウレタン
樹脂、エポキシ樹脂等が知られている(特公平3−50
038号)。このエポキシ樹脂としては、耐熱性、機械
的強度の観点から酸無水物や芳香族アミンを硬化剤とし
たエポキシ樹脂組成物が使用されてきた。
硬化剤を用いたエポキシ樹脂においては、ゲル化に高温
を要するため、初期の硬化温度を上げざるを得ず、硬化
後の冷却過程における歪みが原因で、鉄芯等の表面と表
面層の界面剥離や割れが起こりやすいという問題があっ
た。また、ロール走行時における熱サイクルにともなう
クラックの発生にも悪影響を及ぼすことがあった。
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の組成を有するロ
ール表面層形成用樹脂組成物を使用することにより、適
度な可使時間を有しながら室温〜50℃程度でゲル化
し、且つ硬化物の耐熱性、耐クラック性に優れることを
見いだし、本発明に到達した。すなわち本発明は、エポ
キシ樹脂(a)と脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミ
ン、複素環式ポリアミン、数平均分子量800以下ポリ
アミドポリアミン、数平均数平均分子量1,000以下
のポリエーテルポリアミン及びシアノエチル化ポリアミ
ンからなる群から選ばれる1種又は2種以上のアミン系
硬化剤(b)からなるロール表面層形成用樹脂組成物で
ある。
樹脂(a)としては、分子中に2〜10個のエポキシ基
を有していれば特に限定されず、用途、目的に応じて適
宜選択することができる。好ましいのは、分子中にエポ
キシ基を2〜6個有するものであり、エポキシ樹脂のエ
ポキシ当量(エポキシ基1個当たりの数平均分子量)
は、通常65〜500であり、好ましいのは90〜30
0である。エポキシ当量が500以下であると、架橋構
造がルーズにならず硬化物の耐熱性、機械的強度等の物
性が良好となり、一方、エポキシ当量が65以上である
と、硬化物の靭性が良好である。エポキシ樹脂の例とし
ては、例えば特願平11−256623号に記載された
ものと同じものでよいが、例えば、下記1)〜7)等が
挙げられる。 1)グリシジルエーテル (i)2価フェノール類のジグリシジルエーテル 炭素数6〜30の2価フェノール類のジグリシジルエー
テル例えば、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、
ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ジクロロビス
フェノールAジグリシジルエーテル、テトラクロロビス
フェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシ
ジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、
テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応か
ら得られるジグリシジルエーテル等;
多価フェノール類のポリグリシジルエーテル 炭素数6〜50又はそれ以上で数平均分子量250〜5
000の3〜6価又はそれ以上の多価フェノール類のポ
リグリシジルエーテル例えば、ピロガロールトリグリシ
ジルエーテル、ジヒドロキシナフチルクレゾールトリグ
リシジルエーテル、トリス(ヒドロキシフェニル)メタ
ントリグリシジルエーテル、ジナフチルトリオールトリ
グリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタンテトラグリシジルエーテル、p−グリシジ
ルフェニルジメチルトリールビスフェノールAグリシジ
ルエーテル、トリスメチル−tert−ブチル−ブチル
ヒドロキシメタントリグリシジルエーテル、フェノール
又はクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、
リモネンフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテ
ル、レゾルシンとアセトンの縮合反応によって得られる
数平均分子量400〜5000のポリフェノールのポリ
グリシジルエーテル等が挙げられる。
グリシジルエーテル 炭素数2〜100、数平均分子量150〜5000のジ
オールのジグリシジルエーテル例えば、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、ブチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテ
ル、ポリエチレングリコール(数平均分子量150〜4
000)ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコ
ール(数平均分子量180〜5000)ジグリシジルエ
ーテル、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量
200〜5000)ジグリシジルエーテル、ネオペンチ
ルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA
のアルキレンオキシド〔炭素数2〜4、例えばエチレン
オキシド又はプロピレンオキシド(1〜20モル)〕付
加物のジグリシジルエーテル等; (iv)3官能〜6官能又はそれ以上の脂肪族アルコー
ルのポリグリシジルエーテル 炭素数6〜50又はそれ以上で数平均分子量290〜1
0000の3価〜6価又はそれ以上の多価アルコール類
のグリシジルエーテル例えば、トリメチロールプロパン
トリグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジル
エーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエー
テル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテル、ポリ
(n=2〜5)グリセロールポリグリシジルエーテル等
が挙げられる。
上の官能基数をもつ芳香族モノ又はポリカルボン酸のグ
リシジルエステルおよび炭素数6〜20又はそれ以上
で、1価〜6価又はそれ以上の官能基数をもつ脂肪族も
しくは脂環式モノ又はポリカルボン酸のグリシジルエス
テル等が挙げられる。具体的には下記のものが挙げられ
る。 (i)フタル酸類のグリシジルエステル フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシ
ジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル等; (ii)脂肪族若しくは脂環式モノ又はポリカルボン酸
のグリシジルエステル# 上記フェノール系のグリシジルエステルの芳香核水添加
物、ダイマー酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルオ
キサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスク
シネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルア
ジペート、ジグリシジルピメレート、グリシジル(メ
タ)アクリレートの(共)重合体、脂肪酸(炭素数8〜
30)のグリシジルエステル等;が挙げられる。
以上の官能基数をもつ芳香族アミン類のグリシジルアミ
ンおよび脂肪族アミンのグリシジルアミン等が挙げられ
る。 (i)芳香族アミン類のグリシジルアミン N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル
トルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジ
アミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラ
グリシジルジアミノジフェニルスルホン、N,N,
N’,N’−テトラグリシジルジエチルジフェニルメタ
ン、N,N,O−トリグリシジルアミノフェノール、ト
リグリシジルp−アルキルアミノフェノール等; (ii)脂肪族アミンのグリシジルアミン N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジア
ミンおよびその芳香核の水添化合物、N,N,N’,
N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン、トリ
スグリシジルメラミン等;が挙げられる。
られる。 5)その他の脂環式エポキサイド 炭素数6〜50又はそれ以上で、数平均分子量90〜2
500、エポキシ基の数1〜4又はそれ以上の脂環式エ
ポキサイド例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド、
リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシ
ド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテ
ル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチル
エーテル、3,4エポキシ−6−メチルシクロヘキシル
メチル3’、4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキ
サンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−
メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、およびビス
(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)ブチルアミン等が挙げられる。また、前記フェノー
ル類のエポキシ化合物の核水添化物も含む。 6)構造中にウレタン結合を持つウレタン変性エポキシ
樹脂 ポリエーテルウレタンオリゴマーとグリシドールの反応
物等があげられる。 7)樹脂マトリクス中にアクリロニトリル−ブタジエン
ゴム(NBR)、カルボキシル基末端ブタジエン−アク
リロニトリル共重合体(CTBN)、アミノ基末端ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体(ATBN)、シリ
コーンゴム等を分散されたエポキシ樹脂。
水素と反応可能なグリシジル基を2個以上もつエポキシ
樹脂であれば使用できる。これらの内で好ましくはグリ
シジルエーテル、グリシジルアミンであり、さらに好ま
しくは2価フェノール類のジグリシジルエーテルであ
る。また、エポキシ樹脂としては上記の2価フェノール
のジグリシジルエーテル及びグリシジルアミンからなる
ものが特に好ましい。ジグリシジルエーテルとグリシジ
ルアミンの配合割合は質量比で好ましくは30:70〜
90:10であり、さらに好ましくは60:40〜9
0:10である。グリシジルアミンが70以下であると
耐熱性が良好であり、10以上であると可使時間が十分
確保できて好ましい。
ポリアミン、脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン、
数平均分子量800以下ポリアミドポリアミン、数平均
分子量1,000以下のポリエーテルポリアミン及びシ
アノエチル化ポリアミンからなる群から選ばれる1種又
は2種以上のアミン系硬化剤である。これらは用途、目
的に応じて適宜選択することができる。具体的には下記
のものが挙げられる。 (1)脂肪族ポリアミン類(炭素数2 〜18):例え
ば炭素数2〜6のアルキレンジアミン〔エチレンジアミ
ン,プロピレンジアミン,トリメチレンジアミン,テト
ラメチレンジアミン,ヘキサメチレンジアミン等〕,ポ
リアルキレン(炭素数2〜6)ポリアミン〔ジエチレン
トリアミン,イミノビスプロピルアミン,ビス(ヘキサ
メチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン,テト
ラエチレンペンタミン,ペンタエチレンヘキサミン
等〕;これらのアルキル(炭素数1〜4)又はヒドロキ
シアルキル(炭素数2〜4)置換体〔ジアルキル(炭素
数1〜3)アミノプロピルアミン,トリメチルヘキサメ
チレンジアミン,アミノエチルエタノールアミン,メチ
ルイミノビスプロピルアミン等〕;脂環又は複素環含有
脂肪族ポリアミン、例えば3,9−ビス(3−アミノプ
ロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン等;芳香環含有脂肪族アミン類
(炭素数8 〜15)、例えばキシリレンジアミン,テ
トラクロル−p−キシリレンジアミン等; (2)脂環式ポリアミン(炭素数4 〜15)、例えば
1,3−ジアミノシクロヘキサン,イソホロンジアミ
ン,メンセンンジアミン,4,4´−メチレンジシクロ
ヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)、ビス
(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン
等; (3)複素環式ポリアミン(炭素数4 〜15)例えば
ピペラジン,N−アミノエチルピペラジン,1,4−ジ
アミノエチルピペラジン等;
ドポリアミン[例えばジカルボン酸(ダイマー酸等)と
過剰の(カルボン酸1モル当り2〜4モル又はそれ以上
の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン,ポリアル
キレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量
ポリアミドポリアミン]等、例えば、市販のポリマイド
L−4051(三洋化成工業社製)、トーマイド#25
5(富士化成工業社製)、アンカマイド350A(エア
ープロダクツ社製)等が使用できる。 (5)数平均分子量1000までのポリエーテルポリア
ミン[ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコ
ールなど)のシアノエチル化物の水素化物等]; (6)シアノエチル化ポリアミン[例えばアクリロニト
リルとポリアミン類(上アルキレンジアミン、ポリアル
キレンポリアミン等)との付加反応により得られるシア
ノエチル化ポリアミン,例えばビスシアノエチルジエチ
レントリアミン等]等が挙げられ、これらは単独または
1種以上混合して使用できる。これらのアミン系硬化剤
のうち好ましくは、35℃における粘度が1〜300m
Pa・sのものであり、硬化性の面からさらに好ましく
は上記(1)、(2)、(5)及び(6)であり、特に
好ましくは(1)、(2)であり、耐熱性、機械的強度
の面から最も好ましくは(2)である。
ンを上記の他のアミンと併用して使用してもよい。芳香
族系アミンの量はアミン系硬化剤全体に対して30質量
部以下であることが好ましい。30質量部以下である
と、粘度が高くなりすぎず、硬化性も問題ない。芳香族
系アミンとしては下記の(i)〜(iii)のものが挙
げられる。 (i)非置換芳香族ポリアミン 1,2−,1,3−及び1,4−フェニレンジアミン,
2,4´−及び4,4´−ジフェニルメタンジアミン,
クルードジフェニルメタンジアミン[ポリフェニルポリ
メチレンポリアミン],ジアミノジフェニルスルホン,
ベンジジン,チオジアニリン,ビス(3,4−ジアミノ
フェニル)スルホン,2,6−ジアミノピリジン,m−
アミノベンジルアミン,トリフェニルメタン−4,4
´,4”−トリアミン,ナフチレンジアミン等;
ル,エチル,n−及びi−プロピル,ブチル等の炭素数
1〜炭素数4アルキル基)を有する芳香族ポリアミン 2,4−及び2,6−トリレンジアミン,クルードトリ
レンジアミン,ジエチルトリレンジアミン,4,4´−
ジアミノ−3,3´−ジメチルジフェニルメタン,4,
4´−ビス(o−トルイジン),ジアニシジン,ジアミ
ノジトリルスルホン,1,3−ジメチル−2,4−ジア
ミノベンゼン,1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベ
ンゼン,1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼ
ン,1,4−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン,
1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン,
1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン,2,4
−ジアミノメシチレン,1,3,5−トリエチル−2,
4−ジアミノベンゼン,1,3,5−トリイソプロピル
−2,4−ジアミノベンゼン,1−メチル−3,5−ジ
エチル−2,4−ジアミノベンゼン,1−メチル−3,
5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン,2,3−ジ
メチル−1,4−ジアミノナフタレン,2,6−ジメチ
ル−1,5−ジアミノナフタレン,2,6−ジイソプロ
ピル−1,5−ジアミノナフタレン,2,6−ジブチル
−1,5−ジアミノナフタレン,3,3´,5,5´−
テトラメチルベンジジン,3,3´,5,5´−テトラ
イソプロピルベンジジン,3,3´,5,5´−テトラ
メチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン,3,3
´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノジフ
ェニルメタン,3,3´,5,5´−テトライソプロピ
ル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン,3,3´,
5,5´−テトラブチル−4,4´−ジアミノジフェニ
ルメタン,3,5−ジエチル−3´−メチル−2´,4
−ジアミノジフェニルメタン,3,5−ジイソプロピル
−3´−メチル−2´,4−ジアミノジフェニルメタ
ン,3,3´−ジエチル−2,2´−ジアミノジフェニ
ルメタン,4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジ
フェニルメタン,3,3´,5,5´−テトラエチル−
4,4´−ジアミノベンゾフェノン,3,3´,5,5
´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノベンゾフ
ェノン,3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´
−ジアミノジフェニルエーテル,3,3´,5,5´−
テトライソプロピル−4,4´−ジアミノジフェニルス
ルホン等;及びこれらの異性体の種々の割合の混合物;
l,Br,I,F等のハロゲン; メトキシ,エトキシなどのアルコキシ基;ニトロ基等)
を有する芳香族ポリアミン メチレンビス−o−クロロ
アニリン,4−クロロ−o−フェニレンジアミン,2−
クロル−1,4−フェニレンジアミン,3−アミノ−4
−クロロアニリン,4−ブロモ−1,3−フェニレンジ
アミン,2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミ
ン,5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン,3−ジ
メトキシ−4−アミノアニリン;4,4´−ジアミノ−
3,3´−ジメチル−5,5´−ジブロモ−ジフェニル
メタン,3,3´−ジクロロベンジジン,3,3´−ジ
メトキシベンジジン,ビス(4−アミノ−3−クロロフ
ェニル)オキシド,ビス(4−アミノ−2−クロロフェ
ニル)プロパン,ビス(4−アミノ−2−クロロフェニ
ル)スルホン,ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニ
ル)デカン,ビス(4−アミノフェニル)スルフイド,
ビス(4−アミノフェニル)テルリド,ビス(4−アミ
ノフェニル)セレニド,ビス(4−アミノ−3−メトキ
シフェニル)ジスルフイド,4,4´−メチレンビス
(2−ヨードアニリン),4,4´−メチレンビス(2
−ブロモアニリン),4,4´−メチレンビス(2−フ
ルオロアニリン),4−アミノフェニル−2−クロロア
ニリン等; (iv)2級アミノ基を有する芳香族ポリアミン[上記
芳香族ポリアミンの−NH2 の一部又は全部が−NH
−R´(R´はアルキル基例えばメチル,エチルなどの
低級アルキル基)で置き換ったもの]例えば4,4´−
ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン,1−メチル−2
−メチルアミノ−4−アミノベンゼン等;
シ基1当量に対して(b)の活性水素基が好ましくは
0.7〜1.5当量であり、さらに好ましくは0.8〜
1.2当量である。0.7以上1.5以下であると、硬
化不良または未反応化合物による耐熱性や機械的強度の
低下がない。
には、強度、弾性率等の性能、耐久性、導伝性、熱伝導
性等の機能に代表される物性の改良、流動性、収縮性等
の成形加工性の向上、あるいは、増量、省資源といった
経済面の改善を目的に、充填剤を添加してもよい。充填
剤は無機系と有機系があるが、その何れを使用してもよ
い。無機系充填剤としては、アルミナ、ガラスビーズ、
フォラストナイト、酸性白土、酸化鉄、シリカ、クロム
酸鉛、ニッケルスラグ、水酸化アルミニウム、炭酸カル
シウム、カーボンブラック、クレー、タルク、酸化チタ
ン、生石灰、カオリン、ゼオライト、ケイソウ土等が挙
げられる。有機系充填剤としてはコールタール、ポリエ
チレン粉末、粉末繊維、塩化ビニルペーストレジン、塩
化ビニリデン樹脂バルーン等が挙げられ、強度、内部応
力の観点から無機系充填剤が好ましく、シリカ、酸性白
土、カーボンブラックが特に好ましい。これらの充填剤
は、単独で、または混合して使用することができ、その
使用量は、樹脂100質量部に対して好ましくは10〜
110質量部、さらに好ましくは20〜90質量部、特
に好ましくは40〜80質量部である。10質量部以上
であると樹脂強度が向上し、110質量部以下である
と、充填剤による内部応力の増大がなく、また、粘度も
高くなりすぎないため注入しやすい。尚、これらの充填
剤は、2種以上併用して使用しても差し支えがない。
めに硬化促進剤が加えられてもよい。これらの例として
は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノー
ル、アルキルフェノール、カテコール、レゾルシン、ハ
イドロキノン、キシレノール、サリチル酸、トルエンス
ルホン酸メチル等が挙げられる。これらを加える場合、
組成物中の含有率は組成物全体を100質量部として、
好ましくは0〜10質量部、さらに好ましくは、0〜5
質量部である。また、本発明の組成物中には他にも各種
の添加剤が加えられても良く、例えば酸化防止剤(ヒン
ダードアミン類、ハイドロキノン類、ヒンダードフェノ
ール類、硫黄含有化合物等)、シランカップリング剤
(アミノシラン、メルカプトシラン、エポキシシラン
等)、消泡剤(アルコール系、鉱物油系、シリコーン
系、各種界面活性剤等)、チクソ化剤(ベントナイト系
の無機系、水添ヒマシ油ワックス、ステアリン酸カルシ
ウム等の有機系等)、沈降防止剤(ポリカルボン酸塩等
の有機系、ケイ酸マグネシウム等の無機系)等を添加し
てもよい。これらを加える場合、組成物中の含有率は組
成物全体を100質量部として、好ましくは0〜3質量
部である。
は、通常(a)を含有する主剤及び(b)を含有する硬
化剤の2液より構成されるが、上記充填剤、硬化促進
剤、及び他の添加剤は主剤成分、硬化剤成分いずれに加
えられてもよい。これらは、それぞれ従来法に従い配合
し製造されるが、一般には下記のようにして得られる。
すなわち、主剤の場合は、上記成分(主剤成分、充填剤
等)を所定量、通常高粘度用混合撹拌機等に投入し、2
0℃〜150℃、好ましくは20℃〜100℃にて撹拌
し、目的の主剤を得る。得られた主剤は、好ましくは3
5℃での粘度が5〜8,000mPa・sの液状混合物
である。一方、硬化剤の場合は、上記成分(硬化剤成
分、硬化促進剤等)を所定量、通常混合攪拌機等に投入
し、20℃〜150℃、好ましくは50℃〜100℃の
温度で混合撹拌し、目的の硬化剤を得る。得られた硬化
剤は、通常35℃での粘度が1〜300mPa・sの液
状混合物である。こうして得た主剤と硬化剤を、室温あ
るいは必要により加熱して、通常三本ロール等で混合
し、本発明のロール表面層形成用樹脂組成物を得る。こ
の組成物は、35℃での粘度が好ましくは5,000m
Pa・s以下であり、さらに好ましくは3,000mP
a・s以下である。
て層を形成することにより、カレンダーロールを製造す
ることが出来るが、上記のように樹脂粘度が低いため
に、フィラー等の高充填が可能であり、繊維等への含浸
性もよい。また、室温〜50℃程度での注型及びゲル化
が可能であるため、初期注入時の液比重と硬化物の室温
での固体比重との差が小さく、硬化後冷却したときの歪
みも小さくなると考えられる。本発明のロール表面層形
成用樹脂組成物を用いたカレンダーロールの製造法とし
ては特に限定されないが、例えば直接注型法、遠心注型
法が挙げられる。直接注型法では、表面をブラスト処理
した後、接着剤塗布あるいはガラスクロス、カーボンフ
ァーバー等を含浸させた接着剤層処理した鉄芯を樹脂注
型用モールドにセットし、通常20℃〜50℃に温調し
た本発明の樹脂組成物を注入し、硬化させ、最後に樹脂
ロールの表面研磨を行いカレンダーロールを得る。該組
成物の注入温度が50℃以下であると、組成物の注入が
終了する前にゲル化することがなく、可使時間も十分確
保できる。また、注入温度が20℃以上であると粘度が
低く、注入速度が遅くなったり、気泡が入ったりするこ
とがない。該組成物の硬化は段階的に行うことが好まし
く、一段階目は好ましくは20℃〜50℃で2〜48時
間行い、最終段階目は好ましくは80℃〜180℃で2
〜24時間行う。遠心成型法においては、遠心成形機中
で上記の表面層を好ましくは直接注型法と同様の条件で
硬化させ、得られた円筒状の表面層を上記のごとく処理
した鉄芯に接着し、表面研磨を経てカレンダーロールを
得る。
成する樹脂は、第一段階目硬化後の硬化物の粘弾性スペ
クトルにおける損失正接がピークを示す温度(Tg1)
は、好ましくは第一段階硬化温度(T1)以上であり、
さらに好ましくはTg1≧T1+15である。Tg1が
T1以上であると、次の硬化温度に昇温する際、軟化あ
るいは流動化しにくいので好ましい。また、最終段階目
硬化後の硬化物の粘弾性スペクトルにおける損失正接が
ピークを示す温度(Tgf)は、好ましくは140℃以
上であり、さらに好ましくは160℃以上である。Tg
fが140℃以上であると、100℃以上の高温でのロ
ール走行にも耐えうる。粘弾性スペクトルにおける損失
正接がピークを示す温度の測定法の一例を下記に示す。
−25FP(エーアンドディー社製:動的粘弾性測定装
置)を用い、引っ張りモード、加重50kgf、振動周
波数10Hz、温度幅30〜200℃で、粘弾性スペク
トルにおける損失正接がピークを示す温度(Tg1及び
下記のTgf)を測定する。
表面層を形成された樹脂ロールは、耐熱性、耐クラック
性、熱サイクル等の耐久性に優れ、製紙カレンダーロー
ル、水切りロール、圧延ロール、さらには樹脂注型品、
FRP材料等に非常に有効に使用できる。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお本文中の部は質量部を表す。 製造例1 2Lのガラス製容器に、エピコート828(ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ社製)80
部、GOT(N,N−ジグリシジルトルイジン;日本化
薬社製)10部、GAN(N,N−ジグリシジルアニリ
ン;日本化薬社製)10部を投入し、80℃にて30分
撹拌したところ、粘度1,100mPa・s(35℃)
淡黄色透明液体を得た。これを主剤(1)とした。
100(トリグリシジルp−アルキルアミノフェノー
ル;住友化学社製)10部を投入し、製造例1と同様に
して、粘度850mPa・s(35℃)淡褐色透明液体
を得た。これを主剤(2)とした。
ノジシクロヘキサン;サンアプロ社製)47部、アンカ
ミン2049(3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミ
ノジシクロヘキサン;エアープロダクツ社製)53部を
中粘度用混合攪拌機に投入し、50℃、にて30分撹拌
・均一溶解し、粘度60mPa・s(35℃)の淡桃色
透明液体を得た。これを硬化剤(1)とした。
アミノジフェニルメタン;日本化薬社製)50部、MD
A−150(ジアミノジフェニルメタン;三井化学社
製)50部を高粘度用混合撹拌機に投入し、80℃、7
60mmHgにて60分溶解撹拌し、1,800mPa
・s(35℃)の褐色液体を得た。これを硬化剤(2)
とした。
ルA−8(龍森社製;シリカ、平均粒径2.2μm)を
表1に示す配合比で加え、混合撹拌機に投入し、十分撹
拌することによりロール表面層形成用樹脂組成物を作成
した。B型回転粘度計を用いて粘度を測定後、2枚のガ
ラス板の間に8mm厚のシリコーンゴムを挟んで作成し
た注型板に上記組成物を注入し、35℃で24時間一段
階目の硬化を行った。次に、100℃で4時間硬化し、
さらに180℃で4時間最終段階目の硬化を行った。一
段階目硬化後の硬化物についてTg1、最終段階目硬化
後の硬化物についてTgf及びショアD硬度を以下の方
法で評価した。結果を表2に示す。
粘弾性測定に基づいて行った。 [ショアD硬度]ASTM2240に従って測定した。
と同様にして実施例2、3及び比較例1のTg1及びT
gfを測定した。結果を表2に示す。
い、以下に示す方法で耐寒クラック性を評価した。結果
を表2に示す。 [耐寒クラック性]50mmφ×50mmのステンレス
製円柱容器の底面中央に、ねじ部分10mmφ×50m
mのボルトを接着剤で立てて取り付けた。次に、組成物
を流し込み、前記実施例1と同じ条件で硬化した。常温
まで冷却後、円筒状に成型された樹脂硬化物の外周面
に、長さ3mm、深さ1mmの傷を付け、−20℃の冷
媒中に浸して、クラックの成長をみた。一時間後冷媒か
ら取り出して傷の状態を観察し、クラックの成長がない
ものを○、クラックが成長したものを×とした。
によるロール表面層形成用樹脂組成物は、従来のロール
表面層形成用樹脂に比べ低粘度であり、耐寒クラック性
に優れることがわかる。
は、下記の優れた効果を奏する。 (1)低粘度であるため、作業性に優れる。 (2)低温での注型及びゲル化が可能であり、耐寒クラ
ック性が優れるので、ロール製造時、及びロール走行時
における熱サイクルによる樹脂ロールの割れや破壊の発
生割合が大きく低減できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂(a)と脂肪族ポリアミ
ン、脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン、数平均分
子量800以下ポリアミドポリアミン、数平均分子量
1,000以下のポリエーテルポリアミン及びシアノエ
チル化ポリアミンからなる群から選ばれる1種又は2種
以上のアミン系硬化剤(b)からなるロール表面層形成
用樹脂組成物。 - 【請求項2】 前記(b)が脂肪族ポリアミン及び/若
しくは脂環式ポリアミンである請求項1記載のロール表
面層形成用樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記(a)が2価フェノールのジグリシ
ジルエーテル及びグリシジルアミンからなる請求項1又
は2記載のロール表面層形成用樹脂組成物。 - 【請求項4】 前記(a)中のグリシジルアミンの割合
が質量で10〜70%である請求項3記載のロール表面
層形成用樹脂組成物。 - 【請求項5】 35℃において5,000mPa・s以
下の粘度を有する請求項1〜4の何れか記載のロール表
面層形成用樹脂組成物。 - 【請求項6】 さらに充填剤を添加してなる請求項1〜
5の何れか記載のロール表面層形成用樹脂組成物。 - 【請求項7】 前記請求項1〜6の何れか記載の組成物
で表面層を形成されてなる樹脂ロール。
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