JP2002362940A - セラミックカラー組成物、セラミックカラーペーストおよび曲面ガラス板の製造方法 - Google Patents

セラミックカラー組成物、セラミックカラーペーストおよび曲面ガラス板の製造方法

Info

Publication number
JP2002362940A
JP2002362940A JP2001141929A JP2001141929A JP2002362940A JP 2002362940 A JP2002362940 A JP 2002362940A JP 2001141929 A JP2001141929 A JP 2001141929A JP 2001141929 A JP2001141929 A JP 2001141929A JP 2002362940 A JP2002362940 A JP 2002362940A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic color
color composition
powder
glass plate
lead
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001141929A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Taguchi
修二 田口
Shiro Otaki
史郎 大滝
Tsuneo Manabe
恒夫 真鍋
Hiroshi Usui
寛 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2001141929A priority Critical patent/JP2002362940A/ja
Publication of JP2002362940A publication Critical patent/JP2002362940A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions
    • C03C8/16Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions with vehicle or suspending agents, e.g. slip
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】鉛を含有せず、ガラス板の強度の低下が小さ
く、耐酸性および型離れ性の両者において優れるセラミ
ックカラー組成物の提供。 【解決手段】質量百分率表示で、無鉛ガラス粉末:63
〜78.99%、耐熱ウィスカ:5〜12%、三酸化二
ビスマス粉末:0.01〜1%、耐熱顔料粉末:16〜
26%、からなるセラミックカラー組成物であって、無
鉛ガラス粉末が、質量百分率表示で、Bi23:50〜
62%、SiO2:25〜40%、TiO2:5〜8%、
Li2O:3〜6%、K2O:0〜3%、CeO2:0〜
3%、からなるセラミックカラー組成物。好ましくは耐
熱顔料粉末の質量平均粒径は1.2〜2.5μm。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックカラー
組成物、セラミックカラーペーストおよびセラミックカ
ラー組成物が焼き付けられた曲面ガラス板の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の窓ガラスの車内側周縁部には不
透明着色層であるセラミックカラー層が形成されてい
る。該セラミックカラー層は、窓ガラスと該窓ガラスを
その周縁で車内側から保持するウレタンシーラントとの
間に介在して該ウレタンシーラントの紫外線による劣化
を防止し、また、窓ガラスの車内側周縁部に設けられた
電熱線等の端子が車外側から見えないようにするために
設けられる。さらに、近年は意匠性向上のために、微小
なドットパターンをグラデーション状に形成したセラミ
ックカラー層も広く用いられている。
【0003】セラミックカラー層は、セラミックカラー
組成物をペースト化し、ガラス板に塗布、乾燥後焼成す
ることによりガラス板上に焼き付けて形成される。前記
セラミックカラー組成物は、ガラス粉末、耐熱顔料粉末
を必須成分として含有し、必要に応じて耐火物粉末をフ
ィラーとして含有する。なお、耐熱顔料粉末としては通
常黒色のものが用いられる。
【0004】このような用途に用いられるセラミックカ
ラー組成物には、鉛を含有しないこと、および、セラミ
ックカラー層形成によるガラス板の強度低下が小さいこ
とが求められる。
【0005】さらに、近年雨水が酸性であることが問題
となっており、セラミックカラー層がこの酸性雨水と接
触すると白化等の変色が起る可能性がある。この変色を
防止するためにセラミックカラー層の耐酸性が高いこと
が求められる。
【0006】また、セラミックカラー組成物をガラス板
上に焼き付けるときに同時にガラス板をプレス曲げ加工
して曲面ガラス板を製造する場合には、該プレス曲げ加
工に用いられるプレス型にセラミックカラー層が付着し
ないこと、すなわち型離れ性が良好であることが求めら
れる。
【0007】このような要求を満たすセラミックカラー
組成物、すなわち、鉛を含有せず、ガラス板の強度の低
下が小さく、かつ耐酸性および型離れ性にも優れるセラ
ミックカラー組成物として、特開2000−15403
8には、ホウ酸アルミニウムウィスカ等の耐熱ウィスカ
を含有するセラミックカラー組成物が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来、セラミックカラ
ー層はガラス板のエッジ部に余白を設けてガラス板周縁
部に形成されていたが、ガラス板のエッジぎりぎりまで
形成されることはなかった。しかし近年、意匠性をより
高めるためにセラミックカラー層をガラス板のエッジぎ
りぎりまで形成することが求められている。
【0009】ところが、セラミックカラー層をガラス板
のエッジぎりぎりまで形成することによりセラミックカ
ラー層が酸性雨水と接触する可能性がより高くなる。そ
の結果、耐酸性がより優れたセラミックカラー組成物が
求められるようになった。本発明は、上記課題を解決
し、鉛を含有せず、ガラス板の強度の低下が小さく、耐
酸性および型離れ性の両者において優れるセラミックカ
ラー組成物、セラミックカラーペーストおよび曲面ガラ
ス板の製造方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、質量百分率表
示で本質的に、無鉛ガラス粉末:63〜78.99%、
耐熱ウィスカ:5〜12%、三酸化二ビスマス粉末:
0.01〜1%、耐熱顔料粉末:16〜26%、からな
るセラミックカラー組成物であって、無鉛ガラス粉末
が、下記酸化物基準の質量百分率表示で本質的に、 Bi23 50〜62%、 SiO2 25〜40%、 TiO2 5〜8%、 Li2O 3〜6%、 K2O 0〜3%、 CeO2 0〜3%、 からなるセラミックカラー組成物を提供する(第1の態
様のセラミックカラー組成物)。
【0011】また、質量百分率表示で本質的に、無鉛ガ
ラス粉末:63〜78.99%、耐熱ウィスカ:5〜1
2%、三酸化二ビスマス粉末:0〜1%、耐熱顔料粉
末:16〜26%、からなるセラミックカラー組成物で
あって、無鉛ガラス粉末が、下記酸化物基準の質量百分
率表示で本質的に、 Bi23 50〜62%、 SiO2 25〜40%、 TiO2 5〜8%、 Li2O 3〜6%、 K2O 0〜3%、 CeO2 0〜3%、 からなり、耐熱顔料粉末の質量平均粒径が1.2〜2.
5μmであるセラミックカラー組成物を提供する(第2
の態様のセラミックカラー組成物)。
【0012】また、バインダ、有機溶剤および前記第1
または第2の態様のセラミックカラー組成物を含有する
セラミックカラーペーストを提供する。また、前記第1
または第2の態様のセラミックカラー組成物をペースト
化してガラス板に塗布し、該ペースト化されたセラミッ
クカラー組成物が塗布されたガラス板を加熱し、前記第
1または第2の態様のセラミックカラー組成物を該ガラ
ス板に焼き付け、かつ該ガラス板を曲面形状とする曲面
ガラス板の製造方法を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1または第2の態様の
セラミックカラー組成物(以下これらをあわせて本発明
のセラミックカラー組成物という。)は、通常、エチル
セルロース等のバインダおよびα−テルピネオール等の
有機溶剤と混練してペースト化され、ガラス板に塗布、
乾燥後焼成され、ソーダライムシリカガラス板上に焼き
付けられたセラミックカラー層とされる。なお、前記ペ
ースト化されたものは本発明のセラミックカラーペース
トである。
【0014】典型的には、前記塗布はスクリーン印刷に
よって行われ、前記乾燥は80〜140℃で5〜15分
間行われ、前記焼成は630〜700℃で3〜8分間行
われる。なお、前記焼成によってガラス板上に本発明の
セラミックカラー組成物を焼き付けるときに、同時に該
ガラス板をプレス曲げ加工して曲面ガラス板としてもよ
く、このときの焼成条件は、典型的には670℃×4分
である。
【0015】本発明のセラミックカラー組成物の各成分
について、質量百分率表示を用いて以下に説明する。無
鉛ガラス粉末はセラミックカラー層をガラス板に焼き付
ける成分であり必須である。63%未満では焼き付けが
不充分になる。好ましくは65%以上である。78.9
9%超では他の成分の含有量が小さくなる。好ましくは
75%以下である。
【0016】無鉛ガラス粉末の軟化点TSは540〜5
80℃、50〜350℃における平均線膨張係数αG
50×10-7〜130×10-7/℃であることがそれぞ
れ好ましい。ソーダライムシリカガラス板(典型的に
は、TS=730℃、αG=87×10-7/℃。)に焼き
付ける場合、TSが上記範囲外であると良好な焼き付け
が困難になり、αGが上記範囲外であるとガラス板の強
度の低下が大きくなる。
【0017】また、無鉛ガラス粉末は焼成時に結晶化す
るものでなければならない。焼成時に結晶化しないもの
であると、型離れ性が低下する。前記焼成時に析出する
結晶として、Bi2SiO5結晶が例示される。前記焼成
時に結晶化する無鉛ガラス粉末の結晶化温度TCは58
0〜650℃であることが好ましい。ここでいう結晶化
温度は示差熱分析によって求められる結晶化ピーク温度
である。
【0018】次に、無鉛ガラス粉末の成分について、質
量百分率表示を用いて説明する。Bi23は軟化点を低
下させる成分であり必須である。50%未満では軟化点
が高くなり焼き付けが不充分になる、または焼成時にB
2SiO5等の結晶が析出しにくくなる。好ましくは5
2%以上、より好ましくは54%以上である。62%超
では耐酸性が低下する。好ましくは60%以下、より好
ましくは58%以下、特に好ましくは56%以下であ
る。
【0019】SiO2は耐酸性を向上させる成分であり
必須である。25%未満では耐酸性が低下する、または
焼成時にBi2SiO5等の結晶が析出しにくくなる。好
ましくは29%以上である。40%超では軟化点が高く
なり焼き付けが不充分になる。好ましくは35%以下で
ある。
【0020】TiO2は耐酸性を向上させる成分であり
必須である。5%未満では耐酸性が低下する。好ましく
は5.5%以上である。8%超では軟化点が高くなり焼
き付けが不充分になる。好ましくは7%以下である。
【0021】Li2Oは、焼成時のBi2SiO5等の結
晶析出を促進して型離れ性を向上させる成分であり必須
である。3%未満では型離れ性が低下する。好ましくは
3.5%以上である。6%超ではαGが大きくなりガラ
ス板の強度の低下が大きくなる。好ましくは5%以下で
ある。
【0022】K2Oは必須ではないが、バスバー部分が
青色等に変色する現象を防止するために3%まで含有し
てもよい。3%超ではαGが大きくなりガラス板の強度
の低下が大きくなる。好ましくは2.5%以下である。
2Oを含有する場合、その含有量は、好ましくは0.
5%以上、より好ましくは1%以上、特に好ましくは
1.5%以上である。なお、前記バスバー部分の変色現
象とは、自動車の窓ガラス上のセラミックカラー層に重
ねて形成されたバスバーから銀等が当該セラミックカラ
ー層内をマイグレーションして窓ガラス面に到達し、該
窓ガラス面上でコロイド発色する現象と考えられてい
る。
【0023】CeO2は必須ではないが、ガラス溶解に
通常使用される白金ルツボの損傷を抑制するために3%
まで含有してもよい。3%超では軟化点が高くなり焼き
付けが不充分になる。好ましくは2.5%以下、より好
ましくは2%以下である。CeO2を含有する場合、そ
の含有量は、好ましくは0.3%以上、より好ましくは
0.5%以上である。
【0024】無鉛ガラス粉末は本質的に上記成分からな
るが、本発明の目的を損なわない範囲でその他の成分を
含有してもよい。前記その他の成分の含有量の合計は3
%以下であることが好ましい。なお、B23およびNa
2Oは耐酸性を低下させるので、BaOはαGを大きくし
ガラス板の強度の低下が大きくなるので、それぞれ含有
しないことが好ましい。また、鉛は含有しない。
【0025】次に、無鉛ガラス粉末以外の成分について
説明する。耐熱ウィスカはセラミックカラー層形成にと
もなうガラス板の強度低下を抑制する成分であり必須で
ある。5%未満ではガラス板の強度低下が大きくなる。
好ましくは6%以上である。12%超では焼成時の流動
性が低下し焼き付けが不充分になる。好ましくは11%
以下である。
【0026】耐熱ウィスカは、融点が700℃以上であ
り、繊維径が0.1〜10μm、繊維長が0.5〜10
0μm、繊維径/繊維長が0.001〜2である無機物
ウィスカである。典型的には、融点は1000℃以上、
繊維径は0.5〜5μm、繊維長は5〜50μm、繊維
径/繊維長が0.01〜0.1である。
【0027】耐熱ウィスカは、ホウ酸アルミニウム、α
−アルミナ、チタン酸カリウム、酸化亜鉛、酸化マグネ
シウム、ホウ酸マグネシウム、塩基性硫酸マグネシウム
および二ホウ化チタンからなる群から選ばれた1種以上
の無機物のウィスカであることが好ましく、ホウ酸アル
ミニウムウィスカであることがより好ましい。
【0028】三酸化二ビスマス粉末(Bi23粉末)
は、耐酸性の低下を小さくでき、かつ型離れ性を向上さ
せ得る成分であり、第1の態様のセラミックカラー組成
物(以下単に第1の態様という。)においては必須であ
る。0.01%未満では型離れ性向上が不充分である。
好ましくは0.05%以上である。1%超では耐酸性が
低下する。好ましくは0.9%以下、より好ましくは
0.5%以下、特に好ましくは0.3%以下である。
【0029】三酸化二ビスマス粉末は第2の態様のセラ
ミックカラー組成物(以下単に第2の態様という。)に
おいては必須ではないが、耐酸性の低下を小さくし、か
つ型離れ性を向上させるために1%まで含有してもよ
い。1%超では耐酸性が低下する。好ましくは0.9%
以下、より好ましくは0.5%以下、特に好ましくは
0.3%以下である。第2の態様において三酸化二ビス
マス粉末を含有する場合、その含有量は、好ましくは
0.01%以上、より好ましくは0.05%以上であ
る。
【0030】耐熱顔料粉末は、紫外線を遮蔽し、また可
視光も遮蔽する成分であり必須である。16%未満では
紫外線遮蔽効果または可視光遮蔽効果が不充分になる。
好ましくは18%以上である。26%超では焼き付けが
不充分になる。好ましくは24%以下である。
【0031】耐熱顔料粉末として、銅−クロム複合酸化
物、鉄−マンガン複合酸化物、マグネタイト等の粉末を
主成分とする黒色顔料粉末、チタニア粉末等の白色顔料
粉末、が例示される。
【0032】第2の態様においては耐熱顔料粉末の質量
平均粒径D50は1.2〜2.5μmである。1.2μm
未満ではセラミックカラー層の表面が平滑になりすぎ型
離れ性が低下する。好ましくは1.4μm以上である。
2.5μm超ではガラス板の非印刷面(セラミックカラ
ー層が焼き付けられている面と反対側の面)から見たセ
ラミックカラー層の色が白っぽくなる。好ましくは2.
3μm以下である。
【0033】第1の態様においては耐熱顔料粉末のD50
は限定されないが、型離れ性をより向上させたい場合は
50は1.2〜2.5μmであることが好ましい。D50
はより好ましくは1.4μm以上である。また、D50
より好ましくは2.3μm以下である。
【0034】本発明のセラミックカラー組成物は本質的
に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲
でその他の成分を含有してもよい。前記その他成分とし
て、Si粉末、融点が700℃以上であって無機物ウィ
スカではない耐火物粉末、等が挙げられる。前記耐火物
粉末として、融点が700℃以上であって無機物ウィス
カではないホウ化物粉末、窒化物粉末またはケイ化物粉
末、さらに、α−アルミナ、α−石英、ジルコン、コー
ディエライト、β−ユークリプタイト、フォルステライ
ト、ムライト、ステアタイト等の酸化物の粉末であって
無機物ウィスカではないものが例示される。前記その他
成分の含有量の合計は、好ましくは5%以下、より好ま
しくは3%以下である。
【0035】本発明の曲面ガラス板の製造方法において
は、本発明のセラミックカラー組成物の使用が必須であ
る。これにより、セラミックカラー組成物が塗布された
ガラス板をプレス曲げ加工すると同時に該セラミックカ
ラー組成物をガラス板に焼き付けることができ、かつ、
セラミックカラー層とプレス型の付着を防止できる。た
とえば、セラミックカラー組成物の塗布はスクリーン印
刷によって行われ、ソーダライムシリカガラス板の場
合、ガラス板は630〜700℃に3〜8分間加熱さ
れ、セラミックカラー組成物がガラス板に焼き付けられ
ると同時にプレス型を用いてガラス板はプレス加工され
曲面形状とされる。
【0036】
【実施例】表のBi23からCeO2までの欄に質量百
分率表示で示す組成となるように原料を調合、混合し、
1250℃で溶解後、急冷してフレーク状のガラスを得
た。次に、該フレーク状のガラスをボールミルで粉砕し
て、質量平均粒径が4.5μmのガラス粉末を得た。得
られたガラス粉末のTS(単位:℃)、TC(単位:
℃)、αG(単位:10- 7/℃)を表に示す。また、こ
れらガラス粉末を670℃で熱処理したときの析出結晶
は、X線回折法によれば、いずれもBi2SiO5結晶で
あった。
【0037】次に、これらガラス粉末と、ホウ酸アルミ
ニウムウィスカ、三酸化二ビスマス粉末、耐熱顔料粉末
を、表に質量百分率表示で示すように調合、混合してセ
ラミックカラー組成物を得た。例1、2、3、4、6、
7は実施例、例5、8は比較例である。
【0038】前記ホウ酸アルミニウムウィスカとして、
四国化成工業社製アルボレックスY(商品名)を使用し
た。アルボレックスYの組成は9Al23・2B23
あり、その繊維径は0.5〜5μm、繊維長は5〜50
μm、繊維径/繊維長は0.01〜1である。
【0039】前記耐熱顔料粉末として、例1〜3、5〜
8においては銅−クロム複合酸化物系顔料である大日精
化工業社製黒色耐熱顔料9510(D50=0.6μm)
を、例4においては銅−クロム複合酸化物系顔料である
シェパードカラー社製黒色耐熱顔料ブラックNo.1
(D50=1.7μm)をそれぞれ使用した。
【0040】次に、前記セラミックカラー組成物80質
量部に、質量百分率表示で10%のエチルセルロースを
溶解したα−テルピネオール溶液20質量部を加えて混
練し、三本ロールミルにより均質分散させてセラミック
カラーペースト(以下単にペーストという。)とした。
このようにして得られたペーストを、厚さ3.5mm、
大きさ10cm×10cmのソーダライムシリカガラス
板の全面にスクリーン印刷し、乾燥した。
【0041】ペーストが塗布された前記ガラス板を67
0℃に4分間保持して焼成した後、常温に冷却し、セラ
ミックカラー層付ガラス板を得た。このセラミックカラ
ー層付ガラス板について、強度(単位:N)および耐酸
性指標ΔEを次のようにして測定した。結果を表に示
す。
【0042】強度:試料の印刷面を下にして直径100
mmの円筒形の治具の上に固定し、該固定された試料の
中心に上から荷重をかけ、破壊荷重を測定し強度とし
た。好ましくは390N以上、より好ましくは450N
以上、特に好ましくは490N以上である。
【0043】ΔE:まず、基準着色ガラス板(L*=2
0.98、a*=0.70、b*=−0.26)と試料・
非印刷面との色差ΔE1を色彩色差計(ミノルタ社製、
CR−200)を用いて測定した。次に、試料を80
℃、0.05モル/Lの硫酸に140時間浸漬後、同様
にして色差ΔE2を測定し、ΔE=|ΔE1−ΔE2|を
算出した。ΔEは、好ましくは4.0以下、より好まし
くは1.0以下、特に好ましくは0.7以下、最も好ま
しくは0.55以下である。
【0044】また、前記ペーストを、厚さ3.5mm、
大きさ10cm×10cmのソーダライムシリカガラス
板上の9cm×9cmの部分にスクリーン印刷によりベ
タ状に塗布し、乾燥した。ペーストが塗布された前記ガ
ラス板を、加熱炉内に置かれその内部が耐熱ガラス繊維
によって被覆されたプレス型の下方に置き、670℃に
4分間保持後プレスし、該ガラス板を曲面形状とした。
【0045】この曲面形状ガラス板すなわち曲面ガラス
板の前記プレス型からの離れやすさによって型離れ性を
評価した。また、ステンレス繊維によって被覆されたプ
レス型を使用した以外は上記と同様にして型離れ性を評
価した。
【0046】結果を表に示す。◎は、いずれの被覆繊維
にもセラミックカラー層は付着しておらず型離れ性が特
に優れていることを、○は、いずれの被覆繊維にもセラ
ミックカラー層したがってガラス板が付着しているが該
ガラス板はピンセットで容易にはがすことができ型離れ
性が優れていることを、×は、いずれの被覆繊維にもセ
ラミックカラー層したがってガラス板が付着しており該
ガラス板はピンセットでは容易にはがせず型離れ性が劣
っていること、をそれぞれ示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、セラミックカラー層が
プレス型と付着することなくセラミックカラー層付き曲
面ガラス板を製造でき、該セラミックカラー層を付ける
ことによる曲面ガラス板の強度低下を小さくでき、耐酸
性に優れているので該セラミックカラー層を曲面ガラス
板のエッジぎりぎりまで形成しても酸性雨水によるセラ
ミックカラー層の白化等の変色が起りにくく、かつ、セ
ラミックカラー層が鉛を含有していないので環境面から
も好ましい。特に、三酸化二ビスマス粉末を含有させる
ことにより、または耐熱顔料粒度の質量平均粒径を限定
することにより、前記プレス型との付着をより起りにく
くしている。
フロントページの続き (72)発明者 臼井 寛 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G062 AA10 AA15 DA04 DA05 DB02 DC06 DD01 DE01 DF01 EA03 EB01 EC01 EC02 EC03 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FB03 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 FL02 FL03 GA06 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM40 NN13 PP01 PP10 PP13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】質量百分率表示で本質的に、無鉛ガラス粉
    末:63〜78.99%、耐熱ウィスカ:5〜12%、
    三酸化二ビスマス粉末:0.01〜1%、耐熱顔料粉
    末:16〜26%、からなるセラミックカラー組成物で
    あって、 無鉛ガラス粉末が、下記酸化物基準の質量百分率表示で
    本質的に、 Bi23 50〜62%、 SiO2 25〜40%、 TiO2 5〜8%、 Li2O 3〜6%、 K2O 0〜3%、 CeO2 0〜3%、 からなるセラミックカラー組成物。
  2. 【請求項2】質量百分率表示で本質的に、無鉛ガラス粉
    末:63〜78.99%、耐熱ウィスカ:5〜12%、
    三酸化二ビスマス粉末:0〜1%、耐熱顔料粉末:16
    〜26%、からなるセラミックカラー組成物であって、 無鉛ガラス粉末が、下記酸化物基準の質量百分率表示で
    本質的に、 Bi23 50〜62%、 SiO2 25〜40%、 TiO2 5〜8%、 Li2O 3〜6%、 K2O 0〜3%、 CeO2 0〜3%、 からなり、耐熱顔料粉末の質量平均粒径が1.2〜2.
    5μmであるセラミックカラー組成物。
  3. 【請求項3】質量百分率表示の三酸化二ビスマス粉末含
    有量が0.01%以上である請求項2に記載のセラミッ
    クカラー組成物。
  4. 【請求項4】質量百分率表示の三酸化二ビスマス粉末含
    有量が0.01〜0.9%である請求項1、2または3
    に記載のセラミックカラー組成物。
  5. 【請求項5】無鉛ガラス粉末における質量百分率表示の
    Bi23含有量が52〜58%である請求項1、2、3
    または4に記載のセラミックカラー組成物。
  6. 【請求項6】無鉛ガラス粉末における質量百分率表示の
    2O含有量が0.5〜3%である請求項1〜5のいず
    れかに記載のセラミックカラー組成物。
  7. 【請求項7】無鉛ガラス粉末における質量百分率表示の
    CeO2含有量が0.5〜3%である請求項1〜6のい
    ずれかに記載のセラミックカラー組成物。
  8. 【請求項8】耐熱ウィスカが、ホウ酸アルミニウムウィ
    スカである請求項1〜7のいずれかに記載のセラミック
    カラー組成物。
  9. 【請求項9】バインダ、有機溶剤および請求項1〜8の
    いずれかに記載のセラミックカラー組成物を含有するセ
    ラミックカラーペースト。
  10. 【請求項10】請求項1〜8のいずれかに記載のセラミ
    ックカラー組成物をペースト化してガラス板に塗布し、
    該ペースト化されたセラミックカラー組成物が塗布され
    たガラス板を加熱し、該ガラス板に前記セラミックカラ
    ー組成物を焼き付け、かつ該ガラス板を曲面形状とする
    曲面ガラス板の製造方法。
JP2001141929A 2001-04-02 2001-05-11 セラミックカラー組成物、セラミックカラーペーストおよび曲面ガラス板の製造方法 Pending JP2002362940A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001141929A JP2002362940A (ja) 2001-04-02 2001-05-11 セラミックカラー組成物、セラミックカラーペーストおよび曲面ガラス板の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-103632 2001-04-02
JP2001103632 2001-04-02
JP2001141929A JP2002362940A (ja) 2001-04-02 2001-05-11 セラミックカラー組成物、セラミックカラーペーストおよび曲面ガラス板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002362940A true JP2002362940A (ja) 2002-12-18

Family

ID=26612975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001141929A Pending JP2002362940A (ja) 2001-04-02 2001-05-11 セラミックカラー組成物、セラミックカラーペーストおよび曲面ガラス板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002362940A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013146264A1 (ja) 2012-03-29 2013-10-03 三ツ星ベルト株式会社 セラミックカラーペースト及びセラミックカラー並びにセラミックカラー付きガラス及びその製法
EP2931671A4 (en) * 2012-12-14 2016-08-10 Ferro Corp METHOD FOR PRODUCING A MULTILAYER GLASS STRUCTURE

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013146264A1 (ja) 2012-03-29 2013-10-03 三ツ星ベルト株式会社 セラミックカラーペースト及びセラミックカラー並びにセラミックカラー付きガラス及びその製法
EP2931671A4 (en) * 2012-12-14 2016-08-10 Ferro Corp METHOD FOR PRODUCING A MULTILAYER GLASS STRUCTURE

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2368859B1 (en) Durable glass enamel composition
EP0987227B1 (en) Ceramic color composition and process for producing a curved glass plate
US5643636A (en) Ceramic color composition and method for producing a glass sheet
JP2002020140A (ja) セラミックカラー組成物及び板ガラスの曲げ加工方法
US5618764A (en) Colored ceramic composition and method for producing curved glass plate using the same
JP3748614B2 (ja) 調理器用トッププレート
JP3858292B2 (ja) 低膨張結晶化ガラス装飾用組成物および装飾低膨張結晶化ガラス板
JP4347796B2 (ja) 耐久性ガラスエナメル組成物
JP2003146696A (ja) セラミックカラー組成物およびセラミックカラーペースト
JP3342114B2 (ja) セラミックカラー組成物およびそれを使用する曲面ガラス板の製造法
JP4453355B2 (ja) 導体付き車両用窓ガラスおよびその製造方法
JP2004269322A (ja) セラミックカラー組成物、セラミックカラーペースト、セラミックカラー層付きガラス板の製造方法
JPH09227214A (ja) セラミックカラー組成物
JP2003026444A (ja) セラミックカラー組成物、セラミックカラーペースト、およびセラミックカラー層付きガラス板の製造方法
JP2002362940A (ja) セラミックカラー組成物、セラミックカラーペーストおよび曲面ガラス板の製造方法
JP3941153B2 (ja) セラミックカラー組成物およびガラス板
JP3577749B2 (ja) セラミックカラー組成物、それを使用する曲面ガラス板の製造法およびガラス板
JPH11157873A (ja) セラミックカラー組成物、成形板ガラス及びその成形方法
JP2000154038A (ja) セラミックカラー組成物および曲面ガラス板の製造方法
JP2005089285A (ja) セラミックカラー組成物、セラミックカラーペースト、セラミックカラー層付きガラス板の製造方法
JP2002338299A (ja) セラミックカラー組成物、セラミックカラーペーストおよび曲面ガラス板の製造方法
JP2004075520A (ja) セラミックカラー組成物、セラミックカラーペースト、セラミックカラー層付きガラス板の製造方法
JP3085729B2 (ja) セラミックカラー組成物及びそれを使用した板ガラスの製造方法
JP3557684B2 (ja) セラミックカラー組成物および板ガラスの製造方法
WO2004000746A1 (ja) セラミックカラー組成物