JP2002362117A - タイヤ状態検知方法、タイヤ状態検知装置およびタイヤ状態検知プログラム - Google Patents

タイヤ状態検知方法、タイヤ状態検知装置およびタイヤ状態検知プログラム

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JP2002362117A
JP2002362117A JP2001174716A JP2001174716A JP2002362117A JP 2002362117 A JP2002362117 A JP 2002362117A JP 2001174716 A JP2001174716 A JP 2001174716A JP 2001174716 A JP2001174716 A JP 2001174716A JP 2002362117 A JP2002362117 A JP 2002362117A
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tire
speed data
measured diameter
vehicle
detecting
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Masafumi Miyamoto
雅史 宮本
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Horiba Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両のタイヤの摩耗度および空気圧の低
下を自動的にチェックすることによりタイヤ状態の安全
性を検知したり、車両に搭載する積荷の有無などをタイ
ヤ状態から自動的に検知するタイヤ状態検知方法、タイ
ヤ状態検知装置およびタイヤ状態検知プログラムを提供
する。 【解決手段】 車両に取り付けられたECU9から求め
られる速度データV1をGPSユニット4から得られる
速度データV2 と比較することにより、タイヤ6の軸芯
7から接地面8までの距離を実測径r’として算出し、
これによってタイヤ6の状態を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タイヤの状態に
よってタイヤの摩耗度や空気圧の低下、および積荷の有
無などを自動的にチェックするタイヤ状態検知方法、タ
イヤ状態検知装置およびタイヤ状態検知プログラムに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両を用いる場合、車両の安
全状態の点検を行う必要がある。基本的な安全点検の一
つとして、タイヤの摩耗度を見る場合、運転手は目視に
よる確認、または、溝計測用のゲージによる確認を行な
うことが考えられる。また、タイヤの空気圧は圧力ゲー
ジによる確認またはタイヤの側面を指で押して確認を行
っていた。
【0003】ところで、車両を用いて運送業務を行なう
場合には、車両に運行記録計などの運行内容の記録機器
を搭載し、時間、エンジン回転数、速度データ、積荷の
積載状態を記録することが行われている。図12は従来
より用いられている運行記録計31の一例を示してい
る。図12に示す、運行記録計31は、本体32と、運
行内容の記録対象となるメモリカード33と、運転手が
操作する登録ターミナル34とを有している。登録ター
ミナル34は積荷の積込みを記録する積込キー35a、
積荷の荷卸しを記録する荷卸キー35b、バーコードリ
ーダ35cのような入力部35を有しており、運転手は
これらの入力部35を操作することにより、運行内容を
メモリーカード33などの記録部に記録する。
【0004】一方、運行記録計31は車両の速度データ
やエンジン回転数などのセンサ36に加えて、GPSレ
シーバ37などの車両状態の検出部と接続されており、
これらの検出部36,37によって測定された各測定値
を用いて、例えば0.5秒間隔などの短い所定時間ごと
に車両の速度、エンジン回転数、現在地などを前記メモ
リーカード33に記録していた。運転手はこのメモリー
カード33に記録された、一連の運行業務データを事務
所のパソコン(図示省略)等を利用して所定の帳票で出
力することにより、例えば日報として報告することがで
き、省力化を達成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の運行記録計31では、運転手による操作に依存する
入力が多いため、これが記録の正確さを低下させたり、
安全性の確保を困難にすることがある。すなわち、例え
ば運転手が積荷の積込みや荷卸しを入力し忘れた場合に
は、これが記録部33に記録できなくなることがあっ
た。
【0006】また、車両の安全点検についても、運転手
がこれを怠った場合には、タイヤの摩耗が生じていた
り、空気圧が低下している危険な状態の車両をそのまま
業務に用いることもあり、これが事故発生の原因となる
ことも考えられる。さらに、たとえ運転手が目視や触感
によって、定期的にタイヤ摩耗度や空気圧を確認してい
たとしても、これらを定量的に測定することは不可能で
あるから、これが確実な危険認知につながることはなか
った。加えて、走行中に生じた何らかの原因によってタ
イヤの状態が悪化している場合には、運転手がこれを識
別することは極めて困難であり、この面においてさらな
る改善が求められる。
【0007】本発明は、上述の事柄を考慮に入れてなさ
れたものであって、車両のタイヤの摩耗度および空気圧
の低下を自動的にチェックすることによりタイヤ状態の
安全性を検知したり、車両に搭載する積荷の有無などを
タイヤ状態から自動的に検知するタイヤ状態検知方法、
タイヤ状態検知装置およびタイヤ状態検知プログラムを
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のタイヤ状態検知方法は、GPSユニットか
ら得られる速度データを車両に取り付けられた速度セン
サから求められる速度データと比較することにより、タ
イヤの軸芯から接地面までの距離を実測径として算出
し、これによってタイヤの状態を検知することを特徴と
している。
【0009】このタイヤ摩耗度検知方法を用いることに
より、タイヤの実測径の変化からタイヤ状態の変化を容
易に検知することができ、安全性の確保を行うことがで
きる。とりわけ、従来より用いられている運行記録計に
も速度センサから求められる速度データと、GPSユニ
ットから得られる速度データとの両方が入力されて、こ
れらが運行記録に利用されている。したがって、本発明
のタイヤ状態検知方法は、装置のハード的な構成要素に
一切追加することなく実施できる方法であるから製造コ
ストを上げることなく適用することができる。
【0010】前記速度データに、車両が所定時間以上停
止したことによって区切りを設け、この区切りによって
区切られた各区間において、速度センサから得られる複
数の速度データとGPSユニットから得られる複数の速
度データとの関係を用いてタイヤの実測径を求める場合
には、区間内の一連の運行によって得られた複数の両速
度データの関係を用いてタイヤの実測径を求めることに
より精度を向上でき、タイヤの実測径をより正確に求め
ることができる。したがって、タイヤの実測径に現れる
タイヤの状態変化がごく僅かであったとしても、これを
確実に検出することができる。
【0011】なお、前記区切りとして、積荷の積込みお
よび荷卸しを行なうのに必要な停止時間を検出する場合
には、各積荷の運搬を行なうための運行を一連の運行と
して、その間のタイヤの実測径をより正確に求めること
ができる。一方、前記区切りとしてもっと長い停止時間
を検出するものとした場合には、例えば1日または半日
の運行を一つの区間として、その一連の運行におけるタ
イヤの実測径をより正確に求めることができる。あるい
は、ある目的地から別の目的地までの運行を一つの区間
として、その間におけるタイヤの実測径をより正確に求
めることができる。
【0012】前記区切りの前の区間におけるタイヤの実
測径と区切りの後の区間におけるタイヤの実測径との比
較によって積荷の積載状況を検出する場合には、たとえ
運転手が積荷の積込みおよび荷卸しの記録を忘れていた
としても積荷の積載状況を検出できるので、これを運行
記録計が自動的に記録することにより、運転手の負担を
最小限に抑えることができる。なお、積荷の積載状況の
入力はタイヤの実測径の変化によって自動的に行うよう
にしても、積荷の積載状況の入力を基本的に運転手の操
作に任せて行い、タイヤの実測径の変化による積荷の積
載状況の入力は補助的に行うようにしてもよい。
【0013】前記区切りの前後におけるタイヤの実測径
の変化量に基づいて、積み荷の重量を求める場合には、
積荷の積載量を容易に確認でき、積込みまたは荷卸しし
た積荷の判別をある程度行うことができる。
【0014】前記両速度データの比較によって得られる
タイヤの実測径のうち空車時における実測径を基に、タ
イヤの摩耗度を検出する場合には、タイヤの摩耗度によ
るタイヤの安全性確認を自動的に行うことができる。ま
た、このタイヤの摩耗度の記録を運行記録計を用いて記
録することにより、各運転手の経済的運転の評価を行う
ことも可能である。
【0015】前記両速度データの比較によって得られた
実測径から、所定時間内におけるタイヤの実測径の変化
量を求め、その変化量を変化に要した時間で除算し、こ
れが所定値以上であるときにタイヤの空気漏れを検出す
る場合には、タイヤの空気圧の低下を自動的に検出で
き、車両の安全確認をより確実に行うことができる。と
りわけ、走行中の何らかの原因により空気漏れが発生し
ている場合においても、これを検出することができるの
で、空気漏れによって危険な状態になったタイヤをその
まま使用して事故の発生の原因となることを防止でき
る。
【0016】本発明のタイヤ状態検知装置は、車両に取
り付けられてタイヤの回転数に比例する速度データを出
力する速度センサと、人工衛星との通信により求められ
る車両の速度データを出力するGPSユニットと、速度
センサおよびGPSユニットからの両速度データを比較
することにより、タイヤの軸芯から接地面までの距離を
実測径として算出し、これによってタイヤの状態を検知
する演算処理部とを有することを特徴としている。
【0017】前記演算処理部が、前記速度データに、車
両が所定時間以上停止したことによって区切りを設け、
この区切りによって区切られた各区間において、速度セ
ンサから得られる複数の速度データとGPSユニットか
ら得られる複数の速度データとの関係を用いてタイヤの
実測径を求める精度向上機能を有するものであってもよ
い。
【0018】前記演算処理部が、区切りの前の区間にお
けるタイヤの実測径と区切りの後の区間におけるタイヤ
の実測径との比較によって積み荷の積載状況を検出する
積載状況検出機能を有するものであってもよい。
【0019】前記演算処理部が、区切りの前後における
タイヤの実測径の変化量に基づいて、積み荷の重量を求
める積み荷重量管理機能を有するものであってもよい。
【0020】前記演算処理部が、両速度データの比較に
よって得られるタイヤの実測径のうち空車時における実
測径を基に、タイヤの摩耗度を検出するタイヤ摩耗度検
知機能を有するものであってもよい。
【0021】前記演算処理部が、両速度データの比較に
よって得られた実測径から、所定時間内におけるタイヤ
の実測径の変化量を求め、その変化量を変化に要した時
間で除算し、これが所定値以上であるときにタイヤの空
気漏れを検出する空気漏れ検知機能を有するであっても
よい。
【0022】本発明のタイヤ状態検知プログラムは、演
算処理部に、GPSユニットから出力される速度データ
と、車両に取り付けられた速度センサから出力される速
度データとを入力し、速度センサおよびGPSユニット
からの両速度データを比較することにより、タイヤの軸
芯から接地面までの距離を実測径として算出すると共
に、この実測径によってタイヤの状態を判断する処理を
実行させることを特徴としている。
【0023】前記タイヤ状態検知プログラムは、演算処
理部に、前記速度データに、車両が所定時間以上停止し
たことによって区切りを設け、この区切りによって区切
られた各区間において、速度センサから得られる複数の
速度データとGPSユニットから得られる複数の速度デ
ータとの関係を用いてタイヤの実測径を求める精度向上
処理を実行させるものであってもよい。
【0024】前記タイヤ状態検知プログラムは、演算処
理部に、区切りの前の区間におけるタイヤの実測径と区
切りの後の区間におけるタイヤの実測径との比較によっ
て積み荷の積載状況を検出する積載状況検出処理を実行
させるものであってもよい。
【0025】前記タイヤ状態検知プログラムは、演算処
理部に、区切りの前後におけるタイヤの実測径の変化量
に基づいて、積み荷の重量を求める積み荷重量管理処理
を実行させるものであってもよい。
【0026】前記タイヤ状態検知プログラムは、演算処
理部に、両速度データの比較によって得られるタイヤの
実測径のうち空車時における実測径を基に、タイヤの摩
耗度を検出するタイヤ摩耗度検知処理を実行させるもの
であってもよい。
【0027】前記タイヤ状態検知プログラムは、演算処
理部に、両速度データの比較によって得られた実測径か
ら、所定時間内におけるタイヤの実測径の変化量を求
め、その変化量を変化に要した時間で除算し、これが所
定値以上であるときにタイヤの空気漏れを検出する空気
漏れ検知処理を実行させるものであってもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明のタイヤ状態検知装
置1の全体的な構成を示す図である。図1において、2
は例えば運送業に用いられる車両であり、3はこの車両
3に搭載される運行記録計、4は車両2の現在地Lを検
出するためのGPSユニット、5はこのGPSユニット
4が用いるGPSシステムの人工衛星である。
【0029】6は前記車両2のタイヤ、7はこのタイヤ
6の軸芯、8は車両2が走行する路面(接地面)、9は
車両2の制御を行なう制御ユニット(ECU)である。
ECU9はタイヤ6の駆動軸の回転に伴って発生するパ
ルスをカウントすることにより車両2の速度V1 を求め
る機能を有しており、また、エンジン回転数Rなど車両
2に関する様々な制御や監視を行っている。
【0030】そして、運行記録計2はECU9からの出
力信号を用いて車両2の速度データV1 やエンジン回転
数Rなどの情報を得ることができる。なお、本例では車
両2の速度データV1 はECU9の出力信号を用いるこ
とにより、車両2に備付けの車速センサ(図外)を用い
る例を示し、このECU9がタイヤ6の回転数に比例す
る速度データを出力する速度センサとして機能している
が、本発明はこれに限られるものではなく、トランスミ
ッションに別途の速度センサを取り付けるものであって
もよい。
【0031】一方、前記GPSユニット4は車両2の現
在地Lのみならず、車両2の速度データV2 などの付加
的な情報も出力する機能を有している。
【0032】図2は本発明のタイヤ状態検知装置1の詳
細な構成を示す図である。図2において、3aは記憶部
の一例としてのメモリーカード、3bはアラーム発生器
としてのスピーカ、3’は運行記録システムの一部であ
りメモリーカード3aから運行記録データを入力してこ
れを分析するパソコン、10は速度データV1 ,V2
現在地Lおよびエンジン回転数Rなどの様々な情報を例
えば0.5秒間隔で前記メモリーカード3aに記録する
運行記録プログラムである。また、本発明の運行記録計
2は、タイヤ6の状態を監視して、運転者(本例の場合
乗務員)に対して何らかの出力を出すためのタイヤ状態
検知プログラム11を有している。
【0033】なお、前記プログラム10,11は図示し
ないROMやRAMなどの記憶媒体に記憶されたもので
あり、図示しない運行記録計3内のCPUまたはパソコ
ン3’内のCPUによって実行されることによって、C
PUに一連の処理を実行させるものであるが、図2では
説明を簡略化するために、運行記録計3内のみにプログ
ラム10,11をブロック図として表わして、その機能
を説明している。すなわち、本例においては運行記録計
3およびパソコン3’が前記処理を実行する演算処理部
である。
【0034】ところで、図1に示す、rは未使用のタイ
ヤ6の無負荷時における規定の半径(タイヤ径)、r’
は車両2を使用している状態における軸芯7と接地面8
との距離すなわち実測径である。なお、タイヤ6の実測
径r’は車両2の車重、タイヤ溝の摩耗、空気漏れによ
る空気圧の低下、さらには、積荷の積載などによって、
規定のタイヤ径rよりも小さくなる。すなわち、その径
の比r’/rはその状態によって所定の割合で1よりも
小さくなり、同じ回転数であっても径r’が小さければ
小さいほど実際の速度は低くなる。
【0035】言い換えるなら、摩耗やパンクによりタイ
ヤの実測径r’が小さくなったり、荷物を積み込んでタ
イヤの実測径r’が小さくなった場合には、タイヤ6の
回転数から得られた速度データV1 は、実際の速度より
大きな値となる。これに対し、GPSユニット4から入
力する速度データV2 はタイヤの状態に影響されること
がない。したがって、前記GPSユニット4から入力す
る速度データV2 は、タイヤ6の回転数から求められた
速度データV1 に比べて小さくなる。
【0036】そこで、運行記録計3に入力された速度デ
ータV1 とGPSユニット4から出力される速度データ
2 を受信し、双方の速度データV1 ,V2 をメモリカ
ード3aに記録し、走行が完了すると、メモリーカード
3aに記録されたそれぞれの速度データV1 ,V2 を情
報処理装置に読み取ることにより、タイヤ6の状態を容
易に確認することができる。
【0037】つまり、前記タイヤ状態検知プログラム1
1はGPSユニット4から求めた車両2の速度V2 を車
載センサを用いて求めた速度V1 で除算することによ
り、タイヤ6の実測径r’を規定のタイヤ径rによって
除算した相関値として求めることができる。そこで、以
下の説明では、タイヤ6の実測径r’の代わりに速度V
1 ,V2 の相関値V2 /V1 を用いて説明するが、これ
は基本的にはタイヤ6の実測径r’の変化を判断の対象
にしていることになる。すなわち、以下の説明ではGP
Sユニット4を含め各部の測定誤差を無視できれば以下
の式(1)が成り立つものとして説明している。 r’/r=V2 /V1 … 式(1)
【0038】図3は、前記タイヤ状態検知プログラム1
1を用いたタイヤ状態検知方法の一例を示す図である。
図3において、横軸は時間を示しており、縦軸は前記相
関値r’/rを示している。また、符号12に示す複数
の小さな黒丸は各時点における速度V1 ,V2 から求め
た速度の相関値V2 /V1 、13は複数の速度データV
2 の平均を取ることにより測定誤差を軽減して、各相関
値12のほぼ真ん中となるように求められた折れ線であ
る。
【0039】本例に示す折れ線13ではタイヤ6の相関
値r’/rは午前8頃まではほゞ一定であり、タイヤ6
の状態に大きな変化が起きていないことを知ることがで
きる。しかしながら、午前8時の時点から前記折れ線は
一様に降下しはじめており、所定時間T1 が経過したと
きの変化量Dを、その変化に要した時間T1 で除算して
得られた傾きβが、所定値βlim 以上であることが分か
る。したがって、運行記録計3上で実行される前記タイ
ヤ状態検知プログラム11はこの所定時間T1内の相関
値r’/rの変化の速さを見て、これが所定値βlim
越えるときに、パンクなどの原因によって空気漏れが生
じていることをアラーム警告Ar(図2参照)を用いて
出力することにより運転手に通知する。
【0040】したがって、運転手はこのアラーム警告A
rによってタイヤ6の空気圧低下を知ることができ、そ
のパンク修理を行うことができる。つまり、空気圧の低
下をできるだけ早い時期に見いだすことができるので、
パンク等によって危険な状態になっている車両2をその
まま使用することがなく、これに伴う危険を防止するこ
とができる。なお、パンクを検出するための所定時間T
1 の設定および許容限界となる所定値βlim の設定は、
周囲温度の変化などに起因するタイヤ6の加熱または冷
却による空気圧の変化を検出しない程度に設定すること
が望ましい。
【0041】図4は、前記タイヤ状態検知プログラム1
1による精度向上のための処理の一例を示す流れ図であ
り、図5,6は図4に示す処理を行ったときの実際の測
定結果の例を示す図である。なお、前記運行記録プログ
ラム10は車載センサによって求められる速度データV
1 と、GPSユニット4によって求められる速度データ
2 の両方をその時刻とともにメモリーカード3aに記
録しているものとする。また、図4に示す例では精度向
上処理を運行記録計3内で実行する例を示している。
【0042】まず、図4において、S1は速度記録の開
始処理を行うステップである。例えば、メモリーカード
3aが挿入されることにより、様々なデータの記録開始
を認識する。
【0043】次に、S2は走行区間開始時刻を記録する
ステップである。すなわち、車両2が走行を開始して速
度データV1 ,V2 が0で無くなるまで待ち続けるルー
プ処理を繰り返す。
【0044】S3は、車両2が走行を開始した時刻Aつ
まり速度データV1 ,V2 の入力が始まった時刻Aで、
走行開始を認識し、その時刻を区間開始の時刻として設
定するステップである。
【0045】また、S4は走行状態を監視する判断を行
うステップである。すなわち、車両2が走行中であるか
停止しているかを判断し、所定時間以上停止しない限
り、走行区間の継続中としてもう一度ステップS4に戻
ってループ処理を繰り返す。そして、この間に速度デー
タV1 ,V2 の記録を継続する。
【0046】S5は前記ステップS4において走行区間
が終了した、つまり、所定時間以上停止したと判断され
た時に実行されるステップであり、走行区間を終了した
時刻Bを設定する。すなわち、前記ステップS2〜S5
によって、車両2が走行を開始してから所定時間以上停
止するまでの間を一つの区間として設定している。
【0047】なお、区切りとして識別するための所定時
間をどの程度にするかは車両2の使用目的によっても異
なるが、例えば、本例のように運送業に使用する場合に
は、5分前後(例えば、3〜10分)に設定することに
よって積荷の積み卸しを一つの区切りとすることができ
る。また、10分以上の時間とすることにより、昼食の
時間を区切りとして、午前と午後に分けて処理をするこ
ともできる。さらに、数時間に設定すると一日の業務を
一区切りとして考えることもできる。
【0048】しかしながら、この所定時間を1分程度以
下に設定すると、信号待ちを区切りにしてしまうことが
あるので、この時間は使用条件に合わせて適宜調整する
ことが望ましい。
【0049】S6は前記時刻Aから時刻Bまでの間の区
切られた時間(区間)の全速度V1とV2 を用いてその
平均的な相関値αを求める演算を行なうステップであ
る。この演算は最小自乗法などを用いて行うことができ
る。このようにして複数の相関値V2 /V1 を用いて、
一つの区切られた区間内の平均的な相関値αを求めるこ
とにより、GPSユニット4の測定誤差など、誤差によ
る影響を小さくして、より正確な測定を行うことができ
る。
【0050】すなわち、前記ステップS2〜S6が本発
明の精度向上処理の内容を示している。
【0051】S7は記録を終了するかどうかの判断を行
なうステップであり、記録を続ける場合は前記ステップ
S2に処理が戻される。
【0052】図5,6は前記精度向上処理によって求め
られた相関値αと各速度データV1,V2 の関係を示す
図である。図5,6において、横軸は車載の速度センサ
によって求められた速度V1 を表わし、縦軸はGPSユ
ニットによって求められた速度V2 を表わしている。ま
た、図5は10トントラックに何も積荷を乗せないで走
行したときの実測値であり、図6は同トラックに900
kgの積荷を乗せた状態で同じ道を走行したときの実測
値を示している。
【0053】14,15はそれぞれメモリーカード3a
に記録された各速度データV1 ,V 2 を表わしており、
16,17は各データの最小自乗法によって求められた
近似直線である。近似直線16,17の関係式は、それ
ぞれ以下の式(2),式(3)に示すものとなった。 V2 =0.9878V1 … 式(2) V2 =0.9784V1 … 式(3)
【0054】前記式(2),式(3)から、積荷を乗せ
ていない状態における相関値αA は0.9878であ
り、900kgの積荷を乗せることにより、この相関値
αB が0.9784になったことを理解できる。すなわ
ち、900kgの積荷によってタイヤの実測径r’が1
%ほど小さくなったことを示している。
【0055】したがって、この関係を測定することによ
り、車両2に対する積荷の積み卸しを検出することがで
きる。また、積荷の重量と相関値αの変化量との関係を
測定することにより、どの程度の重量の積荷が積載また
は荷卸しされたかを推定することができる。また、積載
した全ての積荷による総重量を推定することの可能であ
る。
【0056】前記タイヤ状態検知プログラム11は、運
行管理計3上で実行されることを限定するものではな
い。すなわち、前記メモリーカード3aに記録された両
速度データV1 ,V2 を比較できれば、これを実行する
情報処理装置を運行記録計3内のCPUに限定しない。
この場合は、メモリーカード3aには運行記録計におい
ては速度データV1 ,V2 と、時刻A,Bを記録してお
けばよい。以下の説明では、メモリーカード3aを用い
て各乗務員からの日報を集計するための情報処理装置
3’においてタイヤ状態検知プログラム11が実行され
る例を示している。
【0057】図7は、積荷の積載状況または空気漏れの
検出処理の一例を示すフローチャートであり、図8はこ
のフローチャートに示される処理を行った時の動作の一
例を示す図である。なお、図7に示される処理は、1日
の業務の終了時など、一連の業務が終了した時に纏めて
行うものである。
【0058】図7において、S8は各区切りの前後の区
間における相関値αを比較するステップである。ここで
比較対象となっているのは、ある区切りの前にあるn番
目の区間における相関値αn を、この区切りの後の区間
における相関値αn+1 と比較している。
【0059】S9はこれらの相関値αn ,αn+1 の変化
量の大きさを判断するステップである。すなわち、変化
量があまりにも大きい(前述の傾きの所定値βlim より
も大きい)ときはこの変化が単なる積荷の積載によるも
のではなく、タイヤのパンクなどによる空気漏れが原因
であることを出力する次のステップS10にジャンプす
る。また、変化量が妥当な範囲内である場合には、別の
ステップS11にジャンプする。
【0060】ステップS10は空気漏れが生じているこ
とを車両2の管理者に通知するものであり、これによっ
て車両2の安全管理をより良く行うことができる。した
がって、これらのステップS9,S10に示す処理が、
本発明の空気漏れ検知処理である。
【0061】S11は前記相関値αの変化が増加してい
るものか、減少しているものかを判断するステップであ
る。すなわち、減少しているときは積荷の積込みが行わ
れたことを出力するステップS12にジャンプし、相関
値αが増大しているときは積荷の荷卸しが行われたこと
を出力するステップS13にジャンプする。
【0062】S12は積込みを出力するステップであ
る。したがって、作業者が行った積荷の積込みを前記相
関値αの比較によって自動的に検出することができ、作
業者はこれを毎回記録する必要はないので、その手間を
省くことができる。しかしながら、積荷の積載または荷
卸しを従来と同じようにキー入力するようにしておき、
作業者が入力し忘れたときの積込みまたは荷卸しを補足
(補助)するようにしてもよい。
【0063】S13は積荷の荷卸しを出力するステップ
である。つまり、作業者は積荷の荷卸しの際にも毎回キ
ー入力する必要はなく、メモリーカード3aに記録され
た運行記録データV1 ,V2 …から自動的にこれを検出
することができる。また、荷卸しの情報も一応入力する
ようにして、入力し忘れたときのために本発明による判
断を行ってもよい。
【0064】なお、これらのステップS12,S13に
おいて、相関値αの変化量を基に積荷の重量を推測する
ようにしてもよい。この場合、積荷の積込みまたは荷卸
しか検出できるだけでなく、その重量が推定できるの
で、どの程度の重量の荷物を積込み、あるいは荷卸しし
たのかをある程度判断することができる。
【0065】また、前記ステップS11〜S13に示す
処理が本発明の積載状況検出処理である。さらに、ステ
ップS12,S13において積込みまたは荷卸しされた
積荷の重量を判断する場合には、これらが積荷重量管理
処理となる。
【0066】図8は具体的な一例として、一日の運行内
容を例示する図である。図8において、横軸は時間、縦
軸は相関値αを示している。また、18a〜18gは車
両2が例えば5分以上の所定時間以上停車したことによ
る区切り、19a〜19hは各区切り18a〜18gに
よって区切られた区間に得られた相関値αの平均、20
a〜20gはこの平均相関値19a〜19hから判断し
て前記区切り18a〜18gに対応して判断された動
作、またαlim1は安全な走行を行うために許される最大
積載量の限界を示す相関値である。本例の場合、一日の
運行内の部分において積載量は安全な重量であることを
確認できる。
【0067】また、本例の場合、区切り18a,18
b,18eにおいて相関値αが減少しているから、前記
積載状況検出処理によってこの時に積荷の積載を行った
ことを判断することができる。また、その変化量から積
荷重量管理処理を行って、それぞれおよそ500kg,
900kg,1000kgの積荷を積載したことを判断
することができる。
【0068】同様に、区切り18d,18f,18gに
おいては相関値αが増大しているから、前記積載状況検
出処理によってこの時に積荷の荷卸しを行ったことを判
断し、その変化量から積荷重量管理処理によって、それ
ぞれおよそ500kg,900kg,1000kgの積
荷を荷卸ししたことを判断することができる。
【0069】一方、区切り18cにおいて相関値αが僅
かな変化Δαの増加をしているが、これは変化量Δαが
僅かであるから、この区切り18cにおいて積荷の積み
卸しは行われたとは判断しておらず、この部分の動作2
0cは「休憩」としている。なお、このような僅かな変
化量Δαは外気温やタイヤ6の表面温度の変化に依存す
るものが大きいので、これらの温度を計測して補正する
ことも可能である。
【0070】さらに、上述のような相関値αの変化から
積荷の積載による相関値αの変化分を差し引いて空車時
における相関値α0 を求めることも可能である。すなわ
ち、本例の場合空車時における相関値α0 は、例えば空
車状態の相関値19a,19hの平均とすることができ
る。あるいは、積載する積荷の重量が分かる場合には、
全ての相関値19a〜19hから積荷の重量による影響
分を差し引いて、その平均値を求めてもよい。
【0071】図9は、タイヤ6の摩耗度検出処理および
空気漏れの検出処理の一例を示すフローチャートであ
り、図10,11はこのフローチャートに示される処理
を行った時の動作の一例を示す図である。なお、図9に
示される処理は、一連の期間の業務が終了した時に纏め
て行うものである。
【0072】図9において、S14は運行日毎や半日毎
など、大きく区切られた各区間の一纏まりの運行記録に
おける空車時の相関値α0 を得るステップである。な
お、本例では空車時の相関値α0 として運行日毎の記録
開始時または終了時の相関値(図8の例では相関値19
aまたは19h)を用いている。また、図10に示す例
では、半日ごとに区切りを設けており、図11に示す例
では運行日毎に区切りを設けている。
【0073】ステップS15は各相関値α0 を基準とな
る相関値αlim2,αlim3(図10,11参照)と比較す
るステップである。この基準となる相関値αlim2,α
lim3はタイヤ6の摩耗度の限界および警告発生レベルを
示すものである。したがって、相関値α0 がこれらの基
準αlim2,αlim3より高いことを確認することにより、
タイヤ6の溝に関する車両2の安全確認を行うことがで
きる。
【0074】S16は相関値α0 が基準αlim2,αlim3
以下であるときにタイヤ摩耗警告を出力するステップで
ある。すなわち、車両2の管理者は目視やゲージによる
確認を行わなくてもタイヤ6の交換時期を認知できる。
また、これらのステップS15,S16は本発明のタイ
ヤ摩耗度検知処理の内容を示している。
【0075】S17は前記相関値α0 を、各区切りの前
後で比較するステップである。すなわち、相関値α0
変化比率を求めるものであり、これにより、タイヤ6に
発生した異常事態を知ることができる。
【0076】S18は前記相関値α0 の変化比率が最大
変化率に比べて大きいかどうかを判断するステップであ
る。そして、変化率がそれほど大きくない場合にはステ
ップS19に、大きい場合にはステップS20にジャン
プする。
【0077】S19はタイヤ6の摩耗や空気圧の低下な
どの異常が生じていないことを出力するステップであ
る。通常はこのステップS19によって処理が終了す
る。
【0078】S20は相関値α0 は急激に(前記所定値
βlim より大きな傾きで)減少したときにタイヤ6の空
気圧がパンクなどの原因に減少していることを警告する
ステップである。すなわち、車両2の管理者はこのステ
ップS20によってタイヤ6の異常減圧を認識でき、適
切なメンテナンスを行うことにより、危険な状態に陥っ
た車両2をそのまま運行に用いることを防止できる。な
お、前記ステップS17〜S20は本発明の空気漏検知
処理の内容を示している。
【0079】図10は図9に示した処理を用いて車両2
の状態を分析した分析例を示している。図10におい
て、横軸は時間、縦軸は相関値αを示している。また、
21a〜21eは車両2が例えば20分以上の所定時間
以上停車したことによる区切り、22a〜22fは各区
切り21a〜21eによって区切られた区間の空車時の
相関値α0 、23a〜23fは各区間22a〜22fに
おいて記録された速度データV1 の記録値、αlim2は安
全な走行を行うために許されるタイヤ6の摩耗限界を示
す相関値、αlim3はタイヤ6の摩耗限界が近づいている
ことを示す相関値である。
【0080】図10に示す例の場合、12日の運行にお
いて、その日の相関値22dが、前日の相関値22dに
比べて大きく減少していることが分かる。したがって、
図9に示した空気漏検知処理によってこの変化Δα1
捕らえ、これが通常の変化ではないことを認識し、パン
ク発生を検出することができる。また、午前中の運行に
おける相関値22eは妥当な範囲の変化をしているの
で、パンクが発生したのは午後であることを検出でき
る。
【0081】つまり、本発明はタイヤ6の状態検知を運
行記録計3によって行っているので、使用者は記録され
ている情報を通して、総合的に判断してタイヤ6の異常
発生原因を追求することができる。この場合、11日に
この車両2を運転した乗務員に安全運転のための指導を
行うことができる。
【0082】図11は図9に示した処理を用いて車両2
の状態を分析した別の分析例を示している。図11にお
いても横軸は日付、縦軸は空車時の相関値α0 を示して
いる。また、αlim2はタイヤ6の摩耗限界を示す相関
値、αlim3は摩耗限界が近づいていることを示す相関
値、24は各運行日に測定された空車時の相関値であ
り、25は各点を直線的に結んだ近似直線である。
【0083】図11が示すように、相関値α0 はタイヤ
6の溝が摩耗するにつれて日ごとに小さくなるものであ
り、いずれは摩耗限界の相関値αlim2に達して、交換を
必要とする。そして、本発明のタイヤ状態検知プログラ
ム11を用いることにより、各車両2のタイヤ6の摩耗
状況を確実に確認することができる。
【0084】例えば、前記直線25の傾きなどから、タ
イヤ6を交換するべき最も適切な時期を予測することも
可能である。また、これからタイヤ6の交換に必要な日
数を逆算してタイヤ6交換の準備を始めるための警告を
出す相関値αlim3を定めることも可能である。
【0085】また、10月の中旬頃に発生しているよう
に、相関値24の突発的な低下が生じた場合には、これ
をもってパンクの発生を検出して、適切な修理を行うこ
とができる。
【0086】なお、上述した各例では、主に車両2を運
送業務に用いる場合を例示しているので、従来より用い
られている運行記録計3に本発明のタイヤ状態検知プロ
グラム11を導入するだけで、本発明のタイヤ状態検知
方法を実施でき、ハード的な構成の追加をほとんどある
いは一切行なう必要がなく、それだけ、導入コストを削
減できている。すなわち、タイヤ状態検知プログラム1
1だけをCD−ROMなどの記録媒体に記録して、これ
を従来の運行記録計システムに導入するだけで実施可能
である。
【0087】加えて、上述した例に示すトラックのよう
に、タイヤ6の径が大きい車両2の場合には、積荷の積
載量によって実質径r’の変化する範囲が大きいので、
それだけ、正確な測定を行うことができる。また、トラ
ックのタイヤ6は溝が深いので、この溝の摩耗によって
生じる実質径r’の変化も大きくなるので、これを容易
に検出することが可能となる。
【0088】しかしながら、本発明は運行記録計システ
ムに導入することだけに限定するものではなく、GPS
システムを用いた車両の位置確認手段やタイヤの回転数
による速度データの検知手段を有するものであれば、あ
らゆるシステムに応用することが可能である。例えば、
一般車両の場合は、ジャイロセンサーを有するカーナビ
ゲーションシステムに本発明を導入することにより、日
毎の安全確認を自動的に行うことも可能となる。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のタイヤ状
態検知方法、タイヤ状態検知装置およびタイヤ状態検知
プログラムによれば、タイヤの摩耗度、空気圧などの安
全確認を自動的かつ正確に行なうことができると共に、
車両に対する積荷の積載および荷卸しを自動的に検出で
きる。すなわち、車両の運転手が行なう安全確認や運行
内容の入力動作を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ状態検知装置の構成を概略的に
示す図である。
【図2】前記タイヤ状態検知装置の要部を拡大しタイヤ
状態検知プログラムの働きを示す図である。
【図3】本発明のタイヤ状態検知方法の一例を示す図で
ある。
【図4】前記タイヤ状態検知プログラムの精度向上処理
の流れを示す図である。
【図5】前記精度向上処理による実測値の分析例を示す
図である。
【図6】前記精度向上処理による別の実測値の分析例を
示す図である。
【図7】前記タイヤ状態検知プログラムの空気漏れ検知
処理と積載状況検出処理の内容を示す図である。
【図8】前記積載状況検出処理による分析例を示す図で
ある。
【図9】前記タイヤ状態検知プログラムのタイヤ摩耗度
検知処理と空気漏れ検知処理を示す図である。
【図10】前記空気漏れ検知処理による分析例を示す図
である。
【図11】前記タイヤ摩耗度検知処理と空気漏れ検知処
理による別の分析例を示す図である。
【図12】従来の運行記録計の全体構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…タイヤ状態検知装置、2…車両、3…運行記録計
(演算処理部)、3’…演算処理部、4…GPSユニッ
ト、5…人工衛星、6…タイヤ、7…軸芯、8…接地
面、9…速度センサ、11…タイヤ状態検知プログラ
ム、18a〜18g,21a〜21e…区切り、19a
〜19h,22a〜22f…区間、20…積載状況、D
…変化量、r’…実測径、S2〜S6…精度向上処理、
S9,S10,S18,S20…空気漏れ検知処理、S
11〜S13…積載状況検出処理、S15,S16…タ
イヤ摩耗度検知処理、V1 ,V2 …速度データ、βlim
…所定値。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GPSユニットから得られる速度データ
    を車両に取り付けられた速度センサから求められる速度
    データと比較することにより、タイヤの軸芯から接地面
    までの距離を実測径として算出し、これによってタイヤ
    の状態を検知することを特徴とするタイヤ状態検知方
    法。
  2. 【請求項2】 前記速度データに、車両が所定時間以上
    停止したことによって区切りを設け、この区切りによっ
    て区切られた各区間において、速度センサから得られる
    複数の速度データとGPSユニットから得られる複数の
    速度データとの関係を用いてタイヤの実測径を求める請
    求項1に記載のタイヤ状態検知方法。
  3. 【請求項3】 前記区切りの前の区間におけるタイヤの
    実測径と区切りの後の区間におけるタイヤの実測径との
    比較によって積荷の積載状況を検出する請求項2に記載
    のタイヤ状態検知方法。
  4. 【請求項4】 前記区切りの前後におけるタイヤの実測
    径の変化量に基づいて、積荷の重量を求める請求項2ま
    たは3に記載のタイヤ状態検知方法。
  5. 【請求項5】 前記両速度データの比較によって得られ
    るタイヤの実測径のうち空車時における実測径を基に、
    タイヤの摩耗度を検出する請求項1〜4の何れかに記載
    のタイヤ状態検知方法。
  6. 【請求項6】 前記両速度データの比較によって得られ
    た実測径から、所定時間内におけるタイヤの実測径の変
    化量を求め、その変化量を変化に要した時間で除算し、
    これが所定値以上であるときにタイヤの空気漏れを検出
    する請求項1〜5の何れかに記載のタイヤ状態検知方
    法。
  7. 【請求項7】 車両に取り付けられてタイヤの回転数に
    比例する速度データを出力する速度センサと、人工衛星
    との通信により求められる車両の速度データを出力する
    GPSユニットと、速度センサおよびGPSユニットか
    らの両速度データを比較することにより、タイヤの軸芯
    から接地面までの距離を実測径として算出し、これによ
    ってタイヤの状態を検知する演算処理部とを有すること
    を特徴とするタイヤ状態検知装置。
  8. 【請求項8】 前記演算処理部が、前記速度データに、
    車両が所定時間以上停止したことによって区切りを設
    け、この区切りによって区切られた各区間において、速
    度センサから得られる複数の速度データとGPSユニッ
    トから得られる複数の速度データとの関係を用いてタイ
    ヤの実測径を求める精度向上機能を有する請求項7に記
    載のタイヤ状態検知装置。
  9. 【請求項9】 前記演算処理部が、区切りの前の区間に
    おけるタイヤの実測径と区切りの後の区間におけるタイ
    ヤの実測径との比較によって積荷の積載状況を検出する
    積載状況検出機能を有する請求項8に記載のタイヤ状態
    検知装置。
  10. 【請求項10】 前記演算処理部が、区切りの前後にお
    けるタイヤの実測径の変化量に基づいて、積荷の重量を
    求める積荷重量管理機能を有する請求項8または9に記
    載のタイヤ状態検知装置。
  11. 【請求項11】 前記演算処理部が、両速度データの比
    較によって得られるタイヤの実測径のうち空車時におけ
    る実測径を基に、タイヤの摩耗度を検出するタイヤ摩耗
    度検知機能を有する請求項7〜10の何れかに記載のタ
    イヤ状態検知装置。
  12. 【請求項12】 前記演算処理部が、両速度データの比
    較によって得られた実測径から、所定時間内におけるタ
    イヤの実測径の変化量を求め、その変化量を変化に要し
    た時間で除算し、これが所定値以上であるときにタイヤ
    の空気漏れを検出する空気漏れ検知機能を有する請求項
    7〜11の何れかに記載のタイヤ状態検知装置。
  13. 【請求項13】 演算処理部に、GPSユニットから出
    力される速度データと、車両に取り付けられた速度セン
    サから出力される速度データとを入力し、速度センサお
    よびGPSユニットからの両速度データを比較すること
    により、タイヤの軸芯から接地面までの距離を実測径と
    して算出すると共に、この実測径によってタイヤの状態
    を判断する処理を実行させることを特徴とするタイヤ状
    態検知プログラム。
  14. 【請求項14】 前記演算処理部に、前記速度データ
    に、車両が所定時間以上停止したことによって区切りを
    設け、この区切りによって区切られた各区間において、
    速度センサから得られる複数の速度データとGPSユニ
    ットから得られる複数の速度データとの関係を用いてタ
    イヤの実測径を求める精度向上処理を実行させる請求項
    13に記載のタイヤ状態検知プログラム。
  15. 【請求項15】 前記演算処理部に、区切りの前の区間
    におけるタイヤの実測径と区切りの後の区間におけるタ
    イヤの実測径との比較によって積荷の積載状況を検出す
    る積載状況検出処理を実行させる請求項14に記載のタ
    イヤ状態検知プログラム。
  16. 【請求項16】 前記演算処理部に、区切りの前後にお
    けるタイヤの実測径の変化量に基づいて、積荷の重量を
    求める積荷重量管理処理を実行させる請求項14または
    15に記載のタイヤ状態検知プログラム。
  17. 【請求項17】 前記演算処理部に、両速度データの比
    較によって得られるタイヤの実測径のうち空車時におけ
    る実測径を基に、タイヤの摩耗度を検出するタイヤ摩耗
    度検知処理を実行させる請求項13〜16の何れかに記
    載のタイヤ状態検知プログラム。
  18. 【請求項18】 前記演算処理部に、両速度データの比
    較によって得られた実測径から、所定時間内におけるタ
    イヤの実測径の変化量を求め、その変化量を変化に要し
    た時間で除算し、これが所定値以上であるときにタイヤ
    の空気漏れを検出する空気漏れ検知処理を実行させる請
    求項13〜17の何れかに記載のタイヤ状態検知プログ
    ラム。
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