JP2002361653A - レンズシートの製造方法 - Google Patents

レンズシートの製造方法

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JP2002361653A
JP2002361653A JP2001176768A JP2001176768A JP2002361653A JP 2002361653 A JP2002361653 A JP 2002361653A JP 2001176768 A JP2001176768 A JP 2001176768A JP 2001176768 A JP2001176768 A JP 2001176768A JP 2002361653 A JP2002361653 A JP 2002361653A
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Japan
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active energy
energy ray
lens
curable composition
light
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Application number
JP2001176768A
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English (en)
Inventor
Yasuto Tokoro
靖人 所
Makoto Okawa
真 大川
Munehisa Yoneda
宗央 米田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出射面側と入射面側の凹凸形状の軸ずれの発
生を抑止し、光学特性に優れたレンズシートを安定して
製造する方法を提供する。 【解決手段】 活性エネルギー線硬化性組成物を用いて
第1の円筒形型により透光性基材の一方の面に第1の凹
凸形状を形成した後、第2の円筒形型により透光性基材
の他方の面に第2の凹凸形状を形成しレンズシートの製
造する際に、第1の円筒形型と第2の円筒形型の少なく
とも一方に形成された凹凸パターンのピッチを補正し、
第1の注入工程前および第1の硬化工程後から第2の注
入工程までの間の少なくとも一方の工程において透光性
基材に付与する張力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロジェクション
テレビやマイクロフィルムリーダー等の画面として用い
られる投写スクリーンに使用されるレンチキュラーレン
ズシート等のレンズシートの製造方法に関するものであ
り、さらに詳しくは、視野角特性、カラーバランス、色
ムラ等の光学特性に優れたレンズシートを安定して提供
できるレンズシートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プロジェクションテレビやマイクロフィ
ルムリーダー等の投写スクリーンにおいては、良好な画
像を得るために、少なくとも一方の面にレンチキュラー
レンズを形成したレンチキュラーレンズシートが使用さ
れている。従来、このようなレンチキュラーレンズシー
トは、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、スチレン樹脂等の透明樹脂材料を用いて、これ
らの樹脂を射出成型する方法、樹脂板とレンズ型とを当
接させ、これを加熱加圧することによりレンズ型のレン
チキュラーレンズパターンを転写する押圧成型法等が知
られている。
【0003】しかしながら、射出成型法においては大き
なサイズのレンチキュラーレンズシートの成型は難し
く、比較的小さなサイズのレンチキュラーレンズシート
の成型にしか使用できない。また、押圧成型法では樹脂
板およびレンズ型の加熱冷却サイクルに長時間を要する
ため、レンチキュラーレンズシートの大量生産を行うた
めには多数のレンズ型が必要となり、大型のレンチキュ
ラーレンズシートを製造するためには生産装置に莫大な
費用がかかる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、活性エ
ネルギー線硬化性組成物をレンズ型内に注入した後、活
性エネルギー線を照射して該組成物を硬化させる方法に
より、成型時間を短縮でき生産性を向上させる提案がな
されている。例えば、特開平3−64701号公報等で
は、紫外線硬化性組成物を用いて透光性基材の両面にレ
ンチキュラーレンズを順次形成する両面レンチキュラー
レンズシートの製造方法が提案されている。
【0005】しかしながら、このような紫外線硬化性組
成物によって透光性基材の両面に順次レンチキュラーレ
ンズを形成する方法においては、両面に形成したレンチ
キュラーレンズの全体幅(画像を投影する有効領域ある
いはレンズ形成領域におけるレンズ本数が同一である
幅)に差が生じることによる両面の一対のレンズ単位内
における軸ずれが生じ、スクリーンとしての視野角特
性、カラーバランス、色ムラ等のスクリーン特性に悪影
響を及ぼすという問題点を有していた。このような製造
方法においては、先に形成されるレンチキュラーレンズ
が透光性基材の一方の面に形成されるのに対して、後か
ら形成されるレンチキュラーレンズはレンズが形成され
た透光性基材の他方の面に形成されるため、レンチキュ
ラーレンズ形成時の透光性基材の弾性係数等の物性が異
なる状態でそれぞれのレンチキュラーレンズが形成され
ること等に起因するためであると考えられる。
【0006】近年、プロジェクションテレビ等の高精細
化、高品位化に伴い、それに使用されるレンチキュラー
レンズにおいてもファインピッチ化が要求されるように
なっており、一対の出射面側のレンチキュラーレンズと
入射面側のレンチキュラーレンズとの軸ずれをレンズピ
ッチの1〜3%程度に抑えることが要求されてきてい
る。
【0007】そこで、本発明の目的は、レンチキュラー
レンズシート等のレンズシートの製造において、出射面
側および入射面側に形成されるレンズパターン等の凹凸
形状の軸ずれの発生を抑制し、視野角特性、カラーバラ
ンス、色ムラ等の光学特性に優れたレンズシートを安定
して製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決させるための手段】本発明者等は、このよ
うな状況に鑑み、円筒形型に形成する凹凸形状のピッチ
補正を行うこと、透光性基材に付与する張力の制御を行
うことによって、両面に形成したレンチキュラーレンズ
の全体幅の差を小さくし、全体幅の差に起因する両面の
一対のレンズ単位内における軸ずれを抑止することがで
きることを見出し、本発明に到達したものである。
【0009】すなわち、本発明のレンズシートの製造方
法は、第1の凹凸パターンが形成された第1の円筒形型
の凹凸パターン形成面と透光性基材との間に活性エネル
ギー線硬化性組成物を注入する第1の注入工程、透光性
基材を通して活性エネルギー線を照射して活性エネルギ
ー線硬化性組成物を硬化し透光性基材の一方の面に第1
の凹凸形状を形成する第1の硬化工程、第2の凹凸パタ
ーンが形成された第2の円筒形型の凹凸パターン形成面
と透光性基材との間に活性エネルギー線硬化性組成物を
注入する第2の注入工程、透光性基材を通して活性エネ
ルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物を硬
化し透光性基材の他方の面に第2の凹凸形状を形成する
第2の硬化工程からなるレンズシートの製造方法におい
て、レンズシートの第1の凹凸形状と第2の凹凸形状の
全体幅の差が所定範囲内となるように第1の円筒形型と
第2の円筒形型の少なくとも一方に形成された凹凸パタ
ーンのピッチが補正されていることを特徴とするもので
ある。
【0010】また、本発明のレンズシートの製造方法
は、第1の凹凸パターンが形成された第1の円筒形型の
凹凸パターン形成面と透光性基材との間に活性エネルギ
ー線硬化性組成物を注入する第1の注入工程、透光性基
材を通して活性エネルギー線を照射して活性エネルギー
線硬化性組成物を硬化し透光性基材の一方の面に第1の
凹凸形状を形成する第1の硬化工程、第2の凹凸パター
ンが形成された第2の円筒形型の凹凸パターン形成面と
透光性基材との間に活性エネルギー線硬化性組成物を注
入する第2の注入工程、透光性基材を通して活性エネル
ギー線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物を硬化
し透光性基材の他方の面に第2の凹凸形状を形成する第
2の硬化工程からなるレンズシートの製造方法におい
て、第1の注入工程前および第1の硬化工程後から第2
の注入工程までの間の少なくとも一方の工程において透
光性基材に付与する張力を制御することを特徴とするも
のである。
【0011】また、本発明のレンズシートの製造方法
は、第1の凹凸パターンが形成された第1の円筒形型の
凹凸パターン形成面と透光性基材との間に活性エネルギ
ー線硬化性組成物を注入する第1の注入工程、透光性基
材を通して活性エネルギー線を照射して活性エネルギー
線硬化性組成物を硬化し透光性基材の一方の面に第1の
凹凸形状を形成する第1の硬化工程、第2の凹凸パター
ンが形成された第2の円筒形型の凹凸パターン形成面と
透光性基材との間に活性エネルギー線硬化性組成物を注
入する第2の注入工程、透光性基材を通して活性エネル
ギー線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物を硬化
し透光性基材の他方の面に第2の凹凸形状を形成する第
2の硬化工程からなるレンズシートの製造方法におい
て、レンズシートの第1の凹凸形状と第2の凹凸形状の
全体幅の差が所定範囲内となるように第1の円筒形型と
第2の円筒形型の少なくとも一方に形成された凹凸パタ
ーンのピッチが補正されているとともに、第1の注入工
程前および第1の硬化工程後から第2の注入工程までの
間の少なくとも一方の工程において透光性基材に付与す
る張力を制御することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】まず、本発明の製造方法によって
得られるレンズシートについて、図1を参照して説明す
る。図中、(a)と(b)は、出射面側および入射面側
にレンチキュラーレンズ2、3が形成された両面レンチ
キュラーレンズシートであり、それぞれ出射面側に形成
されたレンチキュラーレンズ3の形状が異なるものであ
る。(a)は、出射面側に形成されたレンチキュラーレ
ンズ単位間の谷部に光吸収層4を形成したものである。
(b)は、出射面側に形成されたレンキュラーレンズ単
位間に凸部を形成して、その凸部の上面に光吸収層4を
形成したものである。(c)は、入射面側にレンチキュ
ラーレンズ2が形成され、出射面側に凸状の光透過部3
と光吸収層4が形成された片面レンチキュラーレンズシ
ートである。
【0013】図1に示したように、本発明の製造方法に
よって得られるレンズシートは、透光性基材1の一方の
面にレンチキュラーレンズ等の第1の凹凸形状2が活性
エネルギー線硬化樹脂により形成され、他方の面にレン
チキュラーレンズや光透過部等の第2の凹凸形状3が活
性エネルギー線硬化樹脂により形成されている。透光性
基材1の表面に形成される凹凸形状2、3としては、少
なくとも一方がレンズパターンであり、レンチキュラー
レンズ、フライアイレンズ、プリズムレンズ、フレネル
レンズ等の種々のレンズパターンを目的に応じて形成す
ることができる。他方の凹凸形状としては、レンズパタ
ーンの他に図1(c)に示したような規則的な凸状形状
等が形成される。
【0014】本発明のレンズシートの製造方法につい
て、両面レンチキュラーレンズシートの製造工程を示し
た図2を参照して説明する。図中5および5’は、レン
チキュラーレンズパターンが刻印されたレンズパターン
を表面に有する円筒形レンズ型であり、アルミニウム、
黄銅、鋼等の金属製の金属型や、シリコン樹脂、ポリウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、フッソ樹脂、
ポリメチルペンテン樹脂等の合成樹脂製の樹脂型、Ni
電鋳法で作製した電鋳型等が使用される。特に、耐熱性
や強度等の観点から金属型を使用することが望ましい。
円筒形レンズ型5、5’は、円筒形ロールの表面に直接
レンズパターンを形成してもよいし、レンズパターンが
形成された薄板レンズ型を円筒状ロールに巻き付けて固
定したものを使用することもできる。このような円筒形
レンズ型5、5’には、各種腐食防止のために銅やニッ
ケル等のメッキを表面に施すことが好ましい。さらに、
切削素材粒子の均一化および微細化のために、銅やニッ
ケル等のメッキを厚肉に形成して、メッキ層部分にレン
ズパターンを形成することも可能である。
【0015】円筒形レンズ型5、5’に形成するレンズ
パターンは、両面レンチキュラーレンズシートのそれぞ
れの面に形成されたレンチキュラーレンズの全体幅の差
が所定範囲内となるように少なくとも一方の円筒形レン
ズ型に形成されたレンズパターンのレンズピッチが補正
されている。このレンチキュラーレンズの全体幅の差
は、一対の出射面側のレンチキュラーレンズと入射面側
のレンチキュラーレンズとの軸ずれをレンズピッチの1
〜3%程度に抑えることから、同様にレンズピッチの1
〜3%の範囲とすることが好ましい。
【0016】レンズピッチの補正は、レンズパターンの
ピッチ補正が行われていない円筒形レンズ型を用いて製
造されたレンチキュラーレンズシートの出射面側のレン
チキュラーレンズと入射面側のレンチキュラーレンズの
全体幅の差に基づいて行われる。レンズピッチの補正方
法としては、例えば、図3に示したように一方の円筒形
レンズ型のレンズパターンのレンズピッチを一様に変化
させる方法、図4に示したように一方の円筒形レンズ型
のレンズパターンのレンズピッチを連続的あるいは断続
的に変化させる方法等が挙げられる。なお、レンズピッ
チの補正は、少なくとも一方の円筒形レンズ型に形成さ
れたレンズパターンに施せばよいが、レンチキュラーレ
ンズの全体幅の差をできるだけ小さくするためには、両
方の円筒形レンズ型に形成されたレンズパターンにレン
ズピッチの補正を施すことが好ましい。
【0017】第1の円筒形レンズ型5には、そのレンズ
パターン形成面に沿って透光性基材6が供給されてお
り、第1の円筒形レンズ型5と透光性基材6の間に第1
の活性エネルギー線硬化性組成物7が樹脂タンクから供
給ノズル8を通して供給される。透光性基材6の外側に
は、供給された第1の活性エネルギー線硬化性組成物7
の厚さを均一にさせるためのニップロール9が設置され
る。ニップロール9としては、金属製ロール、ゴム製ロ
ール等が使用される。また、第1の活性エネルギー線硬
化性組成物7の厚さを均一にさせるためには、ニップロ
ール9の真円度、表面粗さ等について高い精度で加工さ
れたものが好ましく、ゴム製ロールの場合にはゴム硬度
が60度以上の高い硬度のものが好ましい。このニップ
ロール9は、活性エネルギー線硬化性組成物7の厚さを
正確に調整することが必要であり、圧力調整機構によっ
て操作されるようになっている。圧力調整機構として
は、油圧シリンダー、空気圧シリンダー、各種ネジ機構
等が使用できるが、機構の簡便さ等の観点から空気圧シ
リンダーが好ましい。空気圧は、圧力調整弁等によって
制御される。
【0018】第1の活性エネルギー線硬化性組成物7を
第1の円筒形レンズ型5と透光性基材6の間に供給した
後、第1の活性エネルギー線硬化性組成物7が第1の円
筒形レンズ型5と透光性基材6の間に挟まれた状態で、
活性エネルギー線照射装置10から活性エネルギー線を
透光性基材6を通して照射して、第1の活性エネルギー
線硬化性組成物7を重合硬化しレンズ型に形成されたレ
ンズパターンの転写を行い、透光性基材6の一方の表面
に第1のレンチキュラーレンズを形成する。活性エネル
ギー線照射装置10としては、化学反応用ケミカルラン
プ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライド
ランプ、可視光ハロゲンランプ等が使用される。活性エ
ネルギー線の照射量としては、200〜600nmの波
長の積算エネルギーが0.1〜50J/cmとなる程
度とすることが好ましい。また、活性エネルギー線の照
射雰囲気としては、空気中でもよいし、窒素やアルゴン
等の不活性ガス雰囲気下でもよい。
【0019】次いで、一方の表面にレンチキュラーレン
ズが形成された透光性基材6は、第2の円筒形レンズ型
5’のレンズパターン形成面に他方の面が沿って当接す
るように供給される。第2の円筒形レンズ型5’と透光
性基材6の間に第2の活性エネルギー線硬化性組成物
7’が樹脂タンクから供給ノズル8’を通して供給され
る。透光性基材6の外側には、供給された第2の活性エ
ネルギー線硬化性組成物7’の厚さを均一にさせるため
の圧力調整機構によって操作されるニップロール9’が
設置される。第2の活性エネルギー線硬化性組成物7’
を第2の円筒形レンズ型5’と透光性基材6の間に供給
した後、第2の活性エネルギー線硬化性組成物7’が第
2の円筒形レンズ型5’と透光性基材6の間に挟まれた
状態で、活性エネルギー線照射装置10’から活性エネ
ルギー線を透光性基材6を通して照射して、第2の活性
エネルギー線硬化性組成物7’を重合硬化しレンズ型に
形成されたレンズパターンの転写を行い、透光性基材6
の一方の表面に第2のレンチキュラーレンズを形成す
る。その後、透光性基材6の両面にレンチキュラーレン
ズが形成された両面レンチキュラーレンズシート11を
第2の円筒形レンズ型5’から剥離する。得られた両面
レンチキュラーレンズシート11の出射面側のレンチキ
ュラーレンズ間に光吸収層を形成する。
【0020】本発明においては、第1のレンチキュラー
レンズが透光性基材6の一方の面に形成されるのに対し
て、第2のレンチキュラーレンズは第1のレンチキュラ
ーレンズが形成された透光性基材6の他方の面に形成さ
れるため、第1のレンチキュラーレンズと第2のレンチ
キュラーレンズを形成する際の透光性基材6の弾性係数
等の物性が異なる状態となるため、第1の活性エネルギ
ー線硬化性組成物7を第1の円筒形レンズ型5と透光性
基材6の間に供給するまでの段階、および、透光性基材
6の一方の表面に第1のレンチキュラーレンズを形成し
た後から第2の活性エネルギー線硬化性組成物7’を第
2の円筒形レンズ型5’と透光性基材6の間に供給する
までの段階の少なくとも一方の段階において、透光性基
材6に付与する張力を制御し、透光性基材6の弾性係数
等の物性が第1のレンチキュラーレンズと第2のレンチ
キュラーレンズとの形成時においてほぼ等しい状態と
し、第1および第2のレンチキュラーレンズの全体幅の
差を小さくし軸ずれを最小限に抑える。
【0021】このため、本発明においては、透光性基材
6が巻き出される巻き出し装置12および巻き出し装置
から巻き出された後に第1の活性エネルギー線硬化性組
成物7を第1の円筒形レンズ型5と透光性基材6の間に
供給するまでの工程のいずれかに第1の張力制御装置1
3が設置されており、第1の活性エネルギー線硬化性組
成物7を第1の円筒形レンズ型5と透光性基材6の間に
供給するまでの段階で透光性基材6に付与される張力が
制御される。巻き出し装置12に第1の張力制御装置1
3を設ける場合には、透光性基材6が巻き出されるに従
い巻き径が小さくなっていくのに合わせて巻き出しトル
クを制御する。また、巻き出された透光性基材6の張力
を測定する張力測定装置14を設け、測定された張力デ
ータを第1の張力制御装置13にフィードバックして張
力制御を調整することが好ましい。張力制御装置13と
しては、サービモータ、トルクモータ、パウダクラック
ブレーキ、ヒステリシスクラッチブレーキ、エアクラッ
チブレーキ等を用いることができ、これらを組み合わせ
て使用することもできる。
【0022】また、第1の円筒形レンズ型5および第2
の円筒形レンズ型5’の少なくとも一方には、円筒形レ
ンズ型を回転させるための駆動モータ(図示しない)が
取り付けられており、この駆動モータの回転速度、トル
クを制御することにより、透光性基材6の一方の表面に
第1のレンチキュラーレンズを形成した後から第2の活
性エネルギー線硬化性組成物7’を第2の円筒形レンズ
型5’と透光性基材6の間に供給するまでの段階で、透
光性基材6に付与される張力が制御される。
【0023】本発明においては、第1の活性エネルギー
線硬化性組成物7を第1の円筒形レンズ型5と透光性基
材6の間に供給するまでの段階、および、透光性基材6
の一方の表面に第1のレンチキュラーレンズを形成した
後から第2の活性エネルギー線硬化性組成物7’を第2
の円筒形レンズ型5’と透光性基材6の間に供給するま
での段階の少なくとも一方の段階において透光性基材6
に付与する張力の制御を行えばよいが、透光性基材6の
弾性係数等の物性が第1のレンチキュラーレンズと第2
のレンチキュラーレンズとの形成時においてより等しい
状態とし、第1および第2のレンチキュラーレンズの全
体幅の差を小さくし軸ずれを最小限に抑えるためには、
第1の活性エネルギー線硬化性組成物7を第1の円筒形
レンズ型5と透光性基材6の間に供給するまでの段階、
および、透光性基材6の一方の表面に第1のレンチキュ
ラーレンズを形成した後から第2の活性エネルギー線硬
化性組成物7’を第2の円筒形レンズ型5’と透光性基
材6の間に供給するまでの段階の双方で透光性基材6に
付与する張力を制御することが好ましい。さらに、本発
明においては、第2のレンチキュラーレンズが形成され
た後においても透光性基材6に付与される張力を制御す
ることが、第1の硬化工程後から第2の注入工程までの
張力変動要因を少なくするために好ましい。この場合に
も、張力測定装置14’を用いて測定された張力データ
を張力制御装置にフィードバックして張力制御を調整す
ることが好ましい。
【0024】本発明においては、得られた両面レンチキ
ュラーレンズシートの入射面側および出射面側のレンチ
キュラーレンズシートの全体幅の差を測定し、その結果
に応じて透光性基材6に付与する張力の調整を行う作業
を繰り返し、入射面側および出射面側のレンチキュラー
レンズの全体幅の差が所望範囲内に収まるようにする。
入射面側および出射面側のレンチキュラーレンズの全体
幅の差は、両面レンチキュラーレンズシートを連続して
製造している間に変化する場合があるため、この透光性
基材6に付与する張力の調整作業は両面レンチキュラー
レンズシートを製造している間は継続して行うことが好
ましい。透光性基材6に付与する張力の調整は、レンチ
キュラーレンズの全体幅を広げる場合には透光性基材6
に付与する張力を大きくし、レンチキュラーレンズの全
体幅を狭める場合には透光性基材6に付与する張力を小
さくする。
【0025】透光性基材6に付与する張力は、いずれも
0.1〜50Kgの範囲とすることが好ましく、より好
ましくは1〜30Kgの範囲である。これは、張力を
0.1以上とすることによって、透光性基材6が円筒形
レンズ型5、5’に活性エネルギー線硬化性組成物7、
7’を介して巻きついた状態で透光性基材6の全面にわ
たって張力を一定に付与することができやすくなるため
であり、50Kg以下とすることにより透光性基材6に
圧縮応力が殆ど付与されることなくレンチキュラーレン
ズを成型することができ、得られた両面レンチキュラー
レンズシートへのたわみがの発生を抑止できるためであ
る。
【0026】本発明において、透光性基材6の表面に形
成された凹凸形状を構成する活性エネルギー線硬化物と
しては、紫外線、電子線等の活性エネルギー線で硬化さ
せたものであれば特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリエステル類、エポキシ系樹脂、ポリエステル
(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリ
レート系樹脂等が挙げられる。中でも、(メタ)アクリ
レート系樹脂がその光学特性等の観点から特に好まし
い。このような硬化樹脂に使用される活性エネルギー線
硬化性組成物7、7’としては、取扱い性や硬化性等の
点で、多価アクリレートおよび/または多価メタクリレ
ート(以下、多価(メタ)アクリレートと記載)、モノ
アクリレートおよび/またはモノメタクリレート(以
下、モノ(メタ)アクリレートと記載)、および活性エ
ネルギー線による光重合開始剤を主成分とするものが好
ましい。代表的な多価(メタ)アクリレートとしては、
ポリオールポリ(メタ)アクリレート、ポリエステルポ
リ(メタ)アクリレート、エポキシポリ(メタ)アクリ
レート、ウレタンポリ(メタ)アクリレート等が挙げら
れる。これらは、単独あるいは2種以上の混合物として
使用される。また、モノ(メタ)アクリレートとして
は、モノアルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステ
ル、ポリオールのモノ(メタ)アクリル酸エステル等が
挙げられる。円筒形レンズ型5、5’に供給する際の活
性エネルギー線硬化性組成物7、7’の粘度は、20〜
3000mPa・Sの範囲の粘度とすることが好まし
く、さらに好ましくは100〜1000mPa・Sの範
囲である。
【0027】また、本発明で使用される透光性基材6
は、紫外線、電子線等の活性エネルギー線を透過する材
料であれば特に限定されず、柔軟な硝子板等を使用する
こともできるが、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリ
メタクリルイミド系樹脂等の透明樹脂シートやフィルム
が好ましい。特に、表面反射率の低いポリメチルメタク
リレート、ポリメチルアクリレートとポリフッ化ビニリ
デン系樹脂との混合物、ポリカーボネート系樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂からな
るものが好ましい。透光性基材6の厚さは、その用途に
よっても異なるが、通常、50μm〜5mm程度のもの
が使用され、好ましくは50〜500μm程度である。
なお、透光性基材6には、凹凸形状との密着性を向上さ
せるために、その表面にアンカーコート処理等の密着性
向上処理を施したものが好ましい。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。 (円筒形レンズ型のピッチ補正)熱処理を施した機械構
造用炭素鋼管を直径300mm、肉厚15mm、長さ9
00mmのロールに仕上げロール本体とし、ロール本体
に接続する軸および端面のフランジ等の部品を取り付け
た。得られたロール本体の外表面に厚さ150μm、ビ
ッカース硬度210Hvの硬質銅めっき処理を行い、表
面にピッチ380μmの出射面レンチキュラーレンズ形
状を幅800mmに渡り切削した後、レンズ加工部に厚
さ1μmの無電解ニッケルめっき処理を行い、第1の円
筒形レンズ型5を得た。同様にして、ピッチ380μm
の入射面レンチキュラーレンズ形状を切削した第2の円
筒形レンズ型5’を得た。なお、入射面レンチキュラー
レンズおよび出射面レンチキュラーレンズの断面形状
は、次式(1)で表す形状であり入射面レンチキュラー
レンズではK=−0.43、C=−1.16となる形状
とし、出射面レンチキュラーレンズではK=−0.8
0、C=−1.37となる形状とした。
【0029】
【数1】 なお、式中、Cは曲率、Kは円錐定数である。
【0030】図3に示したように、円筒形レンズ型5、
5’を0.2mmの間隔を設けて平行に対設した。円筒
形レンズ型5、5’には、それぞれサーボモータを取り
付けた。また、円筒形レンズ型5、5’に近接するよう
にゴム硬度80°のNBR製ゴムロール9を配置した。
第1の円筒形レンズ型5より若干幅の広い厚さ188μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム6を、パウダ
ークラッチ付きブレーキ13を取り付けた基材巻き出し
装置12から供給し、第1の円筒形レンズ型5と第1の
ゴムロール9との間に第1の円筒形レンズ型5に沿って
通し、第1のゴムロール9に接続した空気圧シリンダー
により、第1のゴムロール9と第1の円筒レンズ型5の
間で透光性基材6をニップした。この時の空気圧シリン
ダーの動作圧は0.1MPaであった。空気圧シリンダ
ーには、エアチューブ直径32mmのSMC製エアシリ
ンダーを使用した。なお、基材巻き出し装置12から第
1の円筒形レンズ型5までの間にポリエチレンテレフタ
レートフィルム6の張力を測定するための張力測定装置
14を設置した。基材巻き出し部から第1の円筒形レン
ズ型5までのポリエチレンテレフタレートフィルム6の
張力は3.5Kgであった。
【0031】第1の紫外線硬化性組成物7は、屈折率調
整用成分および触媒等を予め混合し樹脂タンクに投入し
た。樹脂タンクは、第1の紫外線硬化性組成物7に接す
る部分は全てSUS304とした。また、第1の紫外線
硬化性組成物7の液温度を40℃±1℃に制御するた
め、温水ジャケット層が設置されており、温調機により
40℃に調整された温水を温水ジャケット層に供給し、
樹脂タンク内の紫外線硬化性組成物7の液温を一定にし
た。さらに、投入時に発生した泡を真空ポンプにより樹
脂タンク内を真空状態にすることにより脱泡し、除去し
た。
【0032】第1の紫外線硬化性組成物7は以下の通り
で、粘度は600mPa・S/25℃ フェノキシエチルアクリレート 45重量部 (大阪有機化学工業社製ビスコート#192) ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリレート 55重量部 (共栄社油脂化学工業社製エポキシエステル3000A) 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン (チバガイギー社製ダロキュア1173) 1.5重量部 重量平均粒子径8μmの架橋メタクリル系樹脂微粒子 (積水化成品工業社製MBX−5) 5重量部 に調整した。
【0033】一旦、樹脂タンク内を常圧に戻し密閉した
後、樹脂タンク内に0.02MPaの空気圧をかけ、樹
脂タンクの下部にあるバルブを開くことにより、第1の
紫外線硬化性組成物7を温度制御された配管を通し、同
じく温度制御された第1の供給ノズル8から第1の円筒
形レンズ型5とポリエチレンテレフタレートフィルム6
の間に供給した。第1の供給ノズル8は、岩下エンジニ
アリング社製のMN−18−G13ニードルを取り付け
た同社製のAV101バルブを使用した。毎分1.0m
の速度で第1の円筒形レンズ型5を回転させながら、第
1の紫外線硬化性組成物7が第1の円筒形レンズ型5と
ポリエチレンテレフタレートフィルム6の間に挟まれた
状態で、第1の紫外線照射装置10から紫外線を照射
し、第1の紫外線硬化性組成物7を重合硬化させ出射面
レンチキュラーレンズをポリエチレンテレフタレートフ
ィルム6の一方の面に形成させた。第1の紫外線照射装
置10は、120W/cmの紫外線強度を持ち、容量
9.6kWのウエスタンクォーツ社製の紫外線照射ラン
プとコールドミラー型平行光リフレクター及び電源から
なるものを使用した。
【0034】次いで、一方の面に出射面レンチキュラー
レンズを形成したポリエチレンテレフタレートフィルム
6を、第2の円筒形レンズ型5’のレンズパターン形成
面にポリエチレンテレフタレートフィルム6の他方の面
が当接するように第2の円筒レンズ型5’に沿って供給
し、第2のゴムロール9’に接続した空気圧シリンダー
により、第2のゴムロール9’と第2の円筒形レンズ型
5’の間でポリエチレンテレフタレートフィルム7をニ
ップした。この時の空気圧シリンダーの動作圧は0.1
MPaであった。なお、第1の円筒形レンズ型5から第
2の円筒形レンズ型5’までの間に出射面レンチキュラ
ーレンズが形成されたポリエチレンテレフタレートフィ
ルム6の張力を測定するための張力測定装置14’を設
置した。第1の円筒形レンズ型5から第2の円筒形レン
ズ型5’までのポリエチレンテレフタレートフィルム6
の張力は4.0Kgであった。
【0035】上記第1の紫外線硬化性組成物7と同一の
第2の紫外線硬化性組成物7’は、屈折率調整用成分お
よび触媒等を予め混合しておき、樹脂タンクに投入し
た。さらに、投入時に発生した泡を真空ポンプにより樹
脂タンク内を真空状態にすることにより脱泡し、除去し
た。
【0036】一旦、樹脂タンク内を常圧に戻し密閉した
後、樹脂タンク内に0.02MPaの空気圧をかけ、樹
脂タンクの下部にあるバルブを開くことにより、第2の
紫外線硬化性組成物7’を温度制御された配管を通し、
同じく温度制御された第2の供給ノズル8’から第2の
円筒形レンズ型5’とポリエチレンテレフタレートフィ
ルム6の間に供給した。三菱電機製0.2kWギアドモ
ーター(減速比1/200)で毎分2.0mの速度で第
2の円筒形レンズ型5’を回転させながら、第2の紫外
線硬化性組成物7’が第2の円筒形レンズ型5’とポリ
エチレンテレフタレートフィルム6の間に挟まれた状態
で、第2の紫外線照射装置10’から紫外線を照射し、
第2の紫外線硬化性組成物7’を重合硬化させ入射面レ
ンチキュラーレンズをポリエチレンテレフタレートフィ
ルム6の一方の面に形成させた。その後、第2の円筒形
レンズ型5’より離型し、両面レンチキュラーレンズシ
ート11を得た。
【0037】なお、入射面レンチキュラーレンズの形成
工程で使用されるゴムロール9’、空気シリンダー、樹
脂タンク、供給ノズル8’および紫外線照射装置10’
としては、出射面レンチキュラーレンズの形成工程で使
用したものと同様のものを使用した。また、入射面レン
チキュラーレンズを形成した後に、張力制御装置(図示
しない)を用いて、透光性基材6に付与される張力の制
御を行った。さらに、張力測定装置14、14’を用い
て測定された張力データを張力制御装置にフィードバッ
クしてポリエチレンテレフタレートフィルム6に付与さ
れる張力の制御を行った。
【0038】得られた両面レンチキュラーレンズシート
11の入射面レンチキュラーレンズと出射面レンチキュ
ラーレンズの全体幅の差を求めたところ入射面レンチキ
ュラーレンズが170μm短かった。この全体幅の差を
考慮して、第1の円筒形レンズ型5として表面にピッチ
379.92μmの出射面レンチキュラーレンズ形状を
幅800mmに渡り切削したものを前述した方法と同様
にして作製した。
【0039】(両面レンチキュラーレンズシートの光軸
ズレ調整)上記のようにして作製した第1の円筒形レン
ズ型5と前述と同様の第2の円筒形レンズ型5’を使用
して、基材巻き出し装置12から第1の円筒形レンズ型
5までのポリエチレンテレフタレートフィルム6の張力
を5.0Kgとし、第1の円筒形レンズ型5から第2の
円筒形レンズ型5’までのポリエチレンテレフタレート
フィルム6の張力を10.0Kgとした以外は、上記と
同様にして両面レンチキュラーレンズシート11を作製
した。
【0040】得られた両面レンチキュラーレンズシート
11の入射面レンチキュラーレンズと出射面レンチキュ
ラーレンズの全体幅のを測定したところ、入射面レンチ
キュラーレンズの全体幅が出射面レンチキュラーレンズ
の全体幅よりも20μm長くなっていた。そこで、基材
巻き出し装置12から第1の円筒形レンズ型5までのポ
リエチレンテレフタレートフィルム6の張力を7.0K
gとして、同様にして両面レンチキュラーレンズシート
11を作製した。この張力調整を5回行い、最終的に基
材巻き出し装置12から第1の円筒形レンズ型5までの
ポリエチレンテレフタレートフィルム6の張力を6.0
Kgとし、第1の円筒形レンズ型5から第2の円筒形レ
ンズ型5’までのポリエチレンテレフタレートフィルム
6の張力を7.0Kgとすることによって、入射面レン
チキュラーレンズと出射面レンチキュラーレンズの全体
幅の差を2μmとすることができ、この条件で同様にし
て両面レンチキュラーレンズシート11を作製した。
【0041】得られた両面レンチキュラーレンズシート
11の両方のレンズ断面を走査型電子顕微鏡(日本電子
社製JSM−840A、2000倍)で確認したとこ
ろ、出射面側と入射面側のレンチキュラーレンズの軸ず
れは、ピッチの2%以内に収まっていた。
【0042】次いで、光吸収層形成用紫外線硬化性組成
物をスクリーン印刷機(東海スクリーン社製SSP86
0AN)を用いて、レンチキュラーレンズシートの出射
面端部に適量供給し、シリコンゴム製のスキージナイフ
でシート全体に紫外線硬化性組成物を展延しながら隣接
するレンチュキュラーレンズ間の凹部に注入した。次い
で、出射面レンチキュラーレンズ側から、80W/c
m、照射強度6.4kWの3本の紫外線ランプ(ウエス
タンクオーツ社製)で紫外線を照射し紫外線硬化性組成
物を硬化させるとともに、レンチキュラーレンズへの密
着を行った。得られた両面レンチキュラーレンズシート
をフレネルレンズシートと組合せて、プロジェクション
TVのスクリーンとして使用したところ、優れた視野角
特性、カラーバランスを有し、色ムラの発生も認められ
ず、解像度が高く、コントラストの高い高品位な画像が
得られた。
【0043】
【発明の効果】本発明は、円筒形型に形成する凹凸形状
のピッチ補正および/または透光性基材に付与する張力
の制御を行うことによって、両面に形成したレンチキュ
ラーレンズの全体幅の差を小さくし、出射面側と入射面
側の凹凸形状の軸ずれを抑止することができ、視野角特
性、カラーバランス、色ムラ等の光学特性に優れたレン
ズシートを安定して製造する方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズシートの模式的部分断面図であ
る。
【図2】本発明のレンズシートの製造方法を示す概略図
である。
【図3】本発明の円筒形型の凹凸パターンのピッチ補正
例を示すグラフである。
【図4】本発明の円筒形型の凹凸パターンのピッチ補正
例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 透光性基材 2 入射面レンチキュラーレンズ 3 出射面レンチキュラーレンズ 3’ 光透過部 4 光吸収層 5、5’ 円筒形レンズ型 6 ポリエチレンテレフタレートフィルム 7、7’ 紫外線硬化性組成物 8、8’ 供給ノズル 9、9’ ゴムロール 10、10’ 紫外線照射装置 11 両面レンチキュラーレンズシート 12 巻き出し装置 13 張力制御装置 14、14’ 張力測定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 101:00 B29K 101:00 105:24 105:24 105:32 105:32 B29L 11:00 B29L 11:00 Fターム(参考) 2H021 BA23 BA29 BA32 4F204 AA20 AA24 AB03 AD08 AG01 AG03 AG05 AH75 AR04 AR07 EA03 EB02 EB11 EB29 EF01 EF05 EF27 EF36 EK03 EK17 EK18 EK27

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の凹凸パターンが形成された第1の
    円筒形型の凹凸パターン形成面と透光性基材との間に活
    性エネルギー線硬化性組成物を注入する第1の注入工
    程、透光性基材を通して活性エネルギー線を照射して活
    性エネルギー線硬化性組成物を硬化し透光性基材の一方
    の面に第1の凹凸形状を形成する第1の硬化工程、第2
    の凹凸パターンが形成された第2の円筒形型の凹凸パタ
    ーン形成面と透光性基材との間に活性エネルギー線硬化
    性組成物を注入する第2の注入工程、透光性基材を通し
    て活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性
    組成物を硬化し透光性基材の他方の面に第2の凹凸形状
    を形成する第2の硬化工程からなるレンズシートの製造
    方法において、レンズシートの第1の凹凸形状と第2の
    凹凸形状の全体幅の差が所定範囲内となるように第1の
    円筒形型と第2の円筒形型の少なくとも一方に形成され
    た凹凸パターンのピッチが補正されていることを特徴と
    するレンズシートの製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の凹凸パターンが形成された第1の
    円筒形型の凹凸パターン形成面と透光性基材との間に活
    性エネルギー線硬化性組成物を注入する第1の注入工
    程、透光性基材を通して活性エネルギー線を照射して活
    性エネルギー線硬化性組成物を硬化し透光性基材の一方
    の面に第1の凹凸形状を形成する第1の硬化工程、第2
    の凹凸パターンが形成された第2の円筒形型の凹凸パタ
    ーン形成面と透光性基材との間に活性エネルギー線硬化
    性組成物を注入する第2の注入工程、透光性基材を通し
    て活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性
    組成物を硬化し透光性基材の他方の面に第2の凹凸形状
    を形成する第2の硬化工程からなるレンズシートの製造
    方法において、第1の注入工程前および第1の硬化工程
    後から第2の注入工程までの間の少なくとも一方の工程
    において透光性基材に付与する張力を制御することを特
    徴とするレンズシートの製造方法。
  3. 【請求項3】 第1の凹凸パターンが形成された第1の
    円筒形型の凹凸パターン形成面と透光性基材との間に活
    性エネルギー線硬化性組成物を注入する第1の注入工
    程、透光性基材を通して活性エネルギー線を照射して活
    性エネルギー線硬化性組成物を硬化し透光性基材の一方
    の面に第1の凹凸形状を形成する第1の硬化工程、第2
    の凹凸パターンが形成された第2の円筒形型の凹凸パタ
    ーン形成面と透光性基材との間に活性エネルギー線硬化
    性組成物を注入する第2の注入工程、透光性基材を通し
    て活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化性
    組成物を硬化し透光性基材の他方の面に第2の凹凸形状
    を形成する第2の硬化工程からなるレンズシートの製造
    方法において、レンズシートの第1の凹凸形状と第2の
    凹凸形状の全体幅の差が所定範囲内となるように第1の
    円筒形型と第2の円筒形型の少なくとも一方に形成され
    た凹凸パターンのピッチが補正されているとともに、第
    1の注入工程前および第1の硬化工程後から第2の注入
    工程までの間の少なくとも一方の工程において透光性基
    材に付与する張力を制御することを特徴とするレンズシ
    ートの製造方法。
  4. 【請求項4】 第1の円筒形型または第2の円筒形型の
    凹凸パターンのピッチが、凹凸パターンのピッチ補正が
    行われていない第1の円筒形型および第2の円筒形型を
    用いて製造されたレンズシートの第1の凹凸形状と第2
    の凹凸形状の全体幅の差に基づいて定めることを特徴と
    する請求項1または3に記載のレンズシートの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 レンズシートの第1の凹凸形状と第2の
    凹凸形状の有効領域における全体幅の差が凹凸形状のピ
    ッチの1〜4%であることを特徴とする請求項1、3お
    よび4のいずれかに記載のレンズシートの製造方法。
  6. 【請求項6】 第2の硬化工程後に透光性基材に付与す
    る張力を制御することを特徴とする請求項2または3に
    記載のレンズシートの製造方法。
  7. 【請求項7】 第1の注入工程前あるいは第1の硬化工
    程後から第2の注入工程までの間での透光性基材の張力
    が0.1〜50Kgの範囲内で制御されることを特徴と
    する請求項2、3および6のいずれかに記載のレンズシ
    ートの製造方法。
  8. 【請求項8】 第1の円筒形型および第2の円筒形型の
    いずれか一方の凹凸パターンがレンズパターンであるこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のレンズ
    シートの製造方法。
  9. 【請求項9】 第1の円筒形型および第2の円筒形型の
    両方の凹凸パターンがレンズパターンであることを特徴
    とする請求項1〜8のいずれかに記載のレンズシートの
    製造方法。
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