JP2002360604A - レーザ光照射装置 - Google Patents

レーザ光照射装置

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JP2002360604A
JP2002360604A JP2001158197A JP2001158197A JP2002360604A JP 2002360604 A JP2002360604 A JP 2002360604A JP 2001158197 A JP2001158197 A JP 2001158197A JP 2001158197 A JP2001158197 A JP 2001158197A JP 2002360604 A JP2002360604 A JP 2002360604A
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laser beam
laser light
handpiece
optical fiber
imaging
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JP2001158197A
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Norio Daikuzono
則雄 大工園
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Abstract

(57)【要約】 【課題】治療に際して、治療者だけでなく第三者であっ
ても、治療状況を詳細かつ正確に観察することが可能な
医療用レーザ光照射装置を提供する。 【解決手段】レーザ光供給手段からのレーザ光が後端か
ら入射され、先端から出射される光ファイバー3と、こ
の光ファイバー3を保持するハンドピース1と、このハ
ンドピース1と一体化された、少なくともレーザ光照射
領域を臨む入光面21と、この入光面21を通して受け
入れた光に基づいて少なくともレーザ光照射領域を画像
化または映像化する撮像手段20と、この撮像手段20
による撮像結果を表示する表示用装置30と、入光面2
1の前方に気体を噴射する噴射手段40,40A,4
1,42とを備えたレーザ光照射装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外科用、歯科用等
のレーザ光照射装置に関し、特に内視鏡的手術装置を除
く外科用、歯科用に好適であり、ハンドピースに一体化
された撮像手段により治療状況を撮像することにより、
種々の利点がもたらされるようにしたレーザ光照射装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用レーザ光照射装置としては、従来
からレーザーメス等の外科用のものが多く知られている
が、近頃では歯科に応用することが行われている。例え
ば、米国特許第4,818,230号では、虫歯の治療
にパルスレーザ光を照射することを開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
医療用レーザ光照射装置による治療においては、治療者
(操作者)以外のものは、レーザ光が照射されている治
療部位の状況を観察しにくいという問題点があった。し
たがって、例えばアシスタントや指導者等の第三者が、
治療状況を詳細且つ正確に観察して、治療者に適切なア
ドバイスを与えるというようなことは非常に困難であっ
た。
【0004】また治療者自身も、治療部位によっては治
療状況を観察しにくいこともあった。
【0005】したがって、本発明の主たる課題は、治療
に際して、治療者だけでなく第三者であっても、治療状
況を詳細かつ正確に観察することが可能な医療用レーザ
光照射装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、レーザ
光供給手段からのレーザ光を治療に用いるレーザ光照射
装置において、レーザ光供給手段からのレーザ光が後端
から入射され、先端から出射される光ファイバーと、こ
の光ファイバーを保持するハンドピースと、このハンド
ピースと一体化された、少なくともレーザ光照射領域を
臨む入光面と、この入光面を通して受け入れた光に基づ
いて、少なくともレーザ光照射領域を画像化または映像
化する撮像手段と、この撮像手段による撮像結果を表示
する表示用装置と、入光面の前方に気体を噴射する噴射
手段とを備えた、ことを特徴とするレーザ光照射装置が
提供される。
【0007】本発明によれば、レーザ光照射中など、必
要に応じて、少なくともレーザ光照射領域を画像化また
は映像化して、コンピュータ等の表示用装置に表示させ
ることができるので、治療者(操作者)以外の者が、レ
ーザ光が照射されている治療部位の状況を詳細且つ正確
に観察することができ、したがって、例えばアシスタン
トや指導者等の第三者が、治療状況を詳細且つ正確に観
察して、治療者に適切なアドバイスを与えるというよう
なことが可能となる。また治療者自身も、込み入った治
療部位であっても表示用装置を見れば治療状況を詳細且
つ正確に観察することができるようになる。
【0008】また、レーザ光照射領域を画像化または映
像化するので、これをビデオテープレコーダやコンピュ
ータ等の公知の記録装置を用いて記録すれば、治療状況
を記録することができ、記録画像等を治療状況の確認や
患者への説明等に利用することができる。
【0009】このような本発明の撮像、表示、記録は、
常時あるいは必要に応じて逐一行うこともできる。例え
ば、レーザ光の照射スイッチと連動させて少なくともレ
ーザ光の照射中には撮像等を行うようにすることもでき
る。
【0010】さらに、本発明では、単にレーザ光照射領
域を撮像し表示する手段を有するだけでなく、入光面の
前方に気体を噴射する噴射手段を備えている。レーザ光
を対象組織に照射すると、通常、対象組織等が蒸散して
煙を発生したり、対象組織等が切除され飛散したりす
る。また冷却水等をレーザ光照射領域等に吹き付ける場
合には、これが飛び散る。そして、これら煙や飛散組織
片等が入光面に付着してしまうと、レーザ光照射領域の
鮮明な撮像が不可能になる。これに対して本発明では、
必要に応じて、入光面の前方に気体を噴射することがで
き、この噴射気体によって煙や飛散組織片等を吹き飛ば
し、これらを少なくとも入光面に到達させないようにす
ることができる。よって、レーザ光照射領域の鮮明な撮
像が可能となる。
【0011】本発明では、少なくともレーザ光の照射中
は、噴射手段による気体の噴射が持続されるように構成
されるのが望ましい。これによって、レーザ光照射に起
因する入光面への煙や飛散組織片等の付着を確実に防止
できる。
【0012】また、入光面および撮像手段が、ハンドピ
ースと一体化されたCCDカメラ等のカメラによって構
成されるのも望ましい。この場合、カメラがハンドピー
スに対して前後方向に移動自在なように構成されるのが
望ましく、更にこの場合には移動自在のカメラを固定す
る固定手段が設けられるのが望ましい。これによって、
治療中やその前後など必要に応じて、レーザ光照射領域
に対するカメラの位置を調節することにより、撮像の構
図を調節できる。
【0013】他方、治療対象の組織に対してレーザ光を
照射した場合、対象組織またはその周囲組織が発熱する
ため、これを冷却する必要がある。本発明では、光ファ
イバーの先端部に対して前方に気体を吹き付ける送気手
段と、光ファイバーの先端部に対して水を供給する送水
手段とのうち、少なくとも一方の手段が更に設けられ、
少なくともレーザ光照射領域にレーザ光、気体及び水が
投射されるように構成されているのが望ましい。
【0014】また本発明をさらに発展させて、撮像結果
を、通信ネットワークを介して他の表示用装置に送信す
るように構成することも可能である。これによって、治
療場所から遠く離れた場所においても、アシスタントや
指導者等の第三者が、治療状況を詳細且つ正確に観察で
きるようになり、遠隔地からでも適切な指導を行うこと
ができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照しながらさらに詳説する。まず、図1及び図2によ
って、本発明の基本的な思想について説明する。本発明
のレーザ光伝達部材としては、光ファイバー3が用いら
れ、レーザ光供給手段からのレーザ光は、光ファイバー
3の後端から入射され、内部を通って先端から出射さ
れ、治療対象領域(生体組織のほか生体内に配された人
工物等)に対して入射される。
【0016】光ファイバー3の先端部は、図8に示すよ
うに、クラッド3Bが切除されコア3Cが露出してい
る。コア3Cの露出部分があることにより、レーザ光は
前面のほか側面(円周面)からも出射するので治療対象
によっては簡易かつ効果的なレーザ治療を行うことがで
きる。クラッドを除去しコアを露出させるには、リング
カッターなどを用いて簡単に行うことができる。コア3
Cの露出部分に、レーザ光を吸収し発熱する粉体を有す
る層3Cを形成することができる。この場合、側面から
均一にレーザ光が出射する利点がある。また、光ファイ
バー3の先端部は、図4に示すように、円錐状等、適宜
の先鋭形状に形成することができる。
【0017】光ファイバー3は、ハンドピース1により
保持されている。ハンドピース1は内部が、隔壁9によ
って上下2つの室10,11に区画された空洞となって
おり、先端部にガイド管2を有する。このガイド管2は
ハンドピース1の内部の上室10と連通している。光フ
ァイバー3は、ハンドピース1の後部のガイド部分内を
通して、ハンドピース1の上室10内及びガイド管2内
を通って、ガイド管2の先端から突出されて露出されて
いる。
【0018】本例では、図3に明示されているように、
ガイド管2と光ファイバー3との間には間隙が形成され
ており、ハンドピース1の後方から可撓性のプラスチッ
ク製の送気管4,送水管5(図1参照)を通して送られ
てくる空気Aおよび/または水Wは、ハンドピース1の
上室10内を通り、ガイド管2と光ファイバー3との間
隙から光ファイバー3の周囲を前方に向かって同軸的に
対象領域Mに吹付られる。
【0019】光ファイバー3、送気管4及び送水管5
は、レーザ光照射ユニットU(詳細は図示せず)の接続
口に対して着脱自在に連結可能とされている。レーザ光
照射ユニットUは、レーザ光のレーザ光供給手段、すな
わちレーザ光の発生器6及びその出力のコントローラ
(図示せず)を含む。また、送気用コンプレッサー7及
び送水ポンプ8を備えている。
【0020】レーザ光照射ユニットUは、例えば制御盤
を有しており、その表示パネルの表示部を操作すること
により、レーザ光の、1パルス幅、1パルス当たりエネ
ルギー(mJ単位)、パルスの繰り返し速度、空気Aの
1分当たりの送気量、1分当たりの送気量及び1分当た
りの送水量を選択して設定できるように構成されてい
る。また、レーザ光照射ユニットUには送気用フットス
イッチ7A、及び送水用フットスイッチ8Aが接続さ
れ、医者がこれらの送気用フットスイッチ7A、及び送
水用フットスイッチ8Aをオンオフさせ、送気・停止形
態と送水・停止形態とをそれぞれ選択可能とされてい
る。さらに、ハンドピース1に設けたスイッチまたはフ
ットスイッチによりレーザ光照射のオンオフの選択が可
能とされている。使用するレーザ光の種類は治療対象に
応じて適宜選択することができる。
【0021】一方、ハンドピース1の下室11には、C
CDビデオカメラ等のカメラ20が、その入光面21が
光ファイバー3の先端部を臨む姿勢で内蔵されている。
特に図示のように、カメラ20のレンズ前面には、レー
ザ光を反射するフィルタ23を取り付けて、撮像結果が
レーザ光の影響を受けないようにするのが望ましい。こ
の場合、フィルタ23の前面が本発明の入光面21を構
成するが、フィルタ23を用いない場合にはカメラ20
のレンズ前面が入光面21を構成する。
【0022】本例では、ハンドピース1の下室11は、
上室10とは気密に隔離されるとともに、先端壁には図
示しない開口が形成されており、この開口を通してカメ
ラ20が突出自在となっている。図2にも示すように、
ハンドピース1の下室11と対応する側壁部には内外に
連通する長孔12が前後方向に沿って形成されるととも
に、このハンドピース1の長孔12と対応するカメラ2
0の基端部には、当該長孔12よりも小径のネジ孔21
が形成され、長孔12よりも大径の頭部を有するネジ部
材22が、ハンドピース1の外側から長孔12を通して
カメラ20のネジ孔21に螺合されている。したがっ
て、カメラ20は、ネジ部材22を若干緩めた状態で
は、当該長孔12の前後方向の長さ範囲にわたって移動
自在とされる一方、ネジ部材22を締め付けることによ
って、ハンドピース1に対して固定されるようになって
いる。かくして、治療中やその前後など必要に応じて、
レーザ光照射領域に対するカメラ20の位置を調節する
ことによって、撮像の構図を調節できる。
【0023】また本例では、カメラ20は、ハンドピー
ス1の下室11内を通り、ハンドピース1の後部を通し
てハンドピース1の外部に導出された撮像信号伝送用ケ
ーブル23を介してテレビやコンピュータ等の表示用装
置30に接続されている。
【0024】カメラ20による撮像結果は、図示しない
ビデオテープレコーダやコンピュータ等の公知の記録装
置を用いて記録することができる。カメラ20による撮
像、表示等は、治療装置の稼動中常に、または必要に応
じて逐一行うことができる。例えば、レーザ光の照射ス
イッチと連動させて少なくともレーザ光の照射中には撮
像等を行うようにすることもできる。カメラ20による
撮像、表示等は、コンピュータ30により制御すること
もできる。
【0025】さらに本例では、このカメラ20の下側
に、入光面21の汚れ防止用の噴射管40が設けられて
いる。図示例では、この噴射管40は、カメラ20の下
面に接着または溶接等により一体化されており、カメラ
の移動に伴って移動するように構成されている。噴射管
40の先端噴射口は、カメラ20の入光面21の近傍に
位置し、入光面21の前方の空間部分(図示例の場合、
入光面21と光ファイバー3の先端との間の部分)に向
けて開口している。噴射管40の基端側部分は、詳細は
図示していないが二重管構造や蛇腹構造とされ、それに
よって伸縮可能とされており、ハンドピース1の下室1
1内を通り、ハンドピース1の後部の接続部分において
可撓性の外部噴射管40Aと接続され、この外部噴射管
40Aが噴射スイッチ41を介して気体噴射用コンプレ
ッサ42に接続される。この噴射スイッチ41は、カメ
ラの作動スイッチや、先に述べたレーザ光の照射スイッ
チ、送気用フットスイッチ7A、送水用フットスイッチ
8Aと共通化したり、連動させたりすることもできる。
【0026】治療に際しては、カメラ20を作動させて
レーザ光照射領域を光ファイバー3の先端部分を含めて
撮像し、これを表示用装置30に常時または必要に応じ
て表示させるとともに、噴射スイッチ41をオンにして
噴射管40の先端から入光面21の前方に空気CA等の
汚れ防止気体を噴射させながら、図示しないレーザ光照
射スイッチを適宜オン又はオフして、例えば図3や図4
に示すようにレーザ光を対象領域M表面に照射する。
【0027】さらにこの一方で、常時または必要に応じ
て、送気用フットスイッチ7Aおよび送水用フットスイ
ッチ8Aを操作し、対象領域Mに冷却等用の空気Aおよ
び水Wの少なくとも一方を吹き付け、対象領域Mの冷却
および清浄化を図ることができる。
【0028】かくして、対象領域Mにおけるレーザ光が
照射された部分は、蒸散、切除、融解等による治療がな
され、その状況がカメラ20により撮像され、撮像結果
が表示用装置30に表示される。治療者(操作者)以外
の者は、この表示用装置30によってレーザ光が照射さ
れている治療部位の状況を詳細且つ正確に観察すること
ができ、したがって、例えばアシスタントや指導者等の
第三者が、治療状況を詳細且つ正確に観察して、治療者
に適切なアドバイスを与えることができる。また治療者
自身も、込み入った治療部位であっても表示用装置30
を見れば治療状況を詳細且つ正確に観察することができ
る。カメラ20としてはビデオカメラの他、スチルカメ
ラを用いることもできるが、ビデオカメラであるとリア
ルタイムで治療状況を観察できる。また前述のとおり撮
像結果は適宜の記録装置に記録したり、インターネット
等の通信ネットワークを介して、遠隔地に設置されたコ
ンピュータ等の他の表示用装置に送信することもでき
る。後者の場合、遠隔的な治療状況の観察および治療者
の指導を行うことができる。
【0029】さらに、治療中は組織等の蒸散による煙が
発生したり、対象組織等が切除され飛散したりする。ま
た冷却水W等をレーザ光照射領域等に吹き付ける場合に
は、これが飛び散る。しかしこれらは、カメラ20の撮
像範囲外となる入光面21の近傍位置にある噴射管40
の先端から入光面の前方に噴射された空気CA等の汚れ
防止気体によって吹き飛ばされ、少なくとも入光面21
に到達することがない。よって、これら煙や飛散組織片
等が入光面21に付着せず、レーザ光照射領域の撮像が
不鮮明になるといった事態が防止される。この入光面2
1の汚れ防止用の噴射気体としては空気が望ましいが、
撮像が不鮮明にならないような範囲の透明度を有するも
のであって無害なものであれば他の気体であっても良
い。
【0030】他方、以上に述べた例では、カメラ20を
ハンドピース1に一体化した構成を採用しているが、本
発明ではレンズ等の入光面のみをハンドピースに一体化
し、この入光面を通して受け入れた光をハンドピース外
部に導出する光ファイバー等の光学的伝達手段を設け、
この光学的伝達手段の基端部を、ハンドピースとは別体
のカメラに接続して撮像するように構成することも可能
である(図示せず)。カメラ20をハンドピース1に一
体化する場合、カメラ20のサイズに限度があるが、後
者の場合そのような限度がなくなる利点がある。
【0031】次に、本発明の他の付随的な形態について
述べる。上記例では、冷却等用に送気や送水を行う構成
を採用しているが、本発明においては、これらを省略す
ることができる。特に、上記例ではハンドピース1内以
降の送気経路や送水経路を共通化しているが、図5や図
6に示すように別経路とすることもできる。
【0032】図5に示す形態では、ハンドピース1及び
ガイド管2の上部には、これらに沿って細径の金属製の
送水管5が設けられ、接着剤や溶接などによりハンドピ
ース1及びガイド管2に一体化されている。送水管5の
後部は、可撓性のプラスチック製の送水管5Aと連結さ
れている。図示のように、送水管5の先端開口は光ファ
イバー3の先端より基部側に位置している。送水管5の
先端開口が、光ファイバー3の先端より基部側に位置し
ているので、光ファイバーの先端部の周囲から前方に向
かって実質的に同軸的に送水できる。
【0033】また図6に示す形態では、二重の同心管、
すなわち内管2Aと外管2Bとを有するガイド管2を用
意し、内管2A内に光ファイバー3を挿通し、これらの
間隙を通して水Wの送水路とし、内管2Aと外管2Bと
の間隙を空気Aの送気路となしている。
【0034】これらの例における冷却等用の送気及び送
水の形態を、大気中で観察してみると、光ファイバー3
を組織にパルスレーザ光の照射及び送気を開始し、同時
に水Wの送液も行うと、図5に示すように、水Wは光フ
ァイバー3の先端部に回り込みながら、空気Aの流れに
乗って前方に向かって流れる。この流れの過程で、水W
の一部は細かい霧状になり、同図に示すように、光ファ
イバー3前面の前方において集中するように縮流を生
じ、これより前方は拡散する。そして、図の有効照射領
域Zには水W及び空気Aは殆ど流れ込まない現象が見ら
れる。
【0035】したがって、パルスレーザ光Lの照射によ
り、組織Mの切除や蒸散、あるいは凝固を図る場合、図
4に示すように、組織M表面が有効照射領域Z内に入る
ように光ファイバー3の先端を組織Mに近づけた状態
で、パルスレーザ光Lの照射を行うと、有効照射領域Z
と交差する組織M表面の面積範囲が、水Mに冷却され
ず、かつ水Mにレーザ光が吸収されることなく、その面
積範囲にレーザ光が照射される。また、パルスレーザ光
Lの照射中心は空気Aの流速が一番大きく、周辺に向か
って空気Aが組織M表面に沿って拡散するので、組織M
表面の前記面積範囲の周辺では、空気Aの流れに沿って
水Wが同伴し、後続の新しい水Wに置換される。その結
果、組織M表面の面積範囲の周辺では、常に冷却作用が
なされる。その結果、組織M表面の前記面積範囲の周辺
が高温化することはない。
【0036】この現象は、光ファイバー3と組織との離
間距離を種々変えながら、現実の組織に対してパルスレ
ーザ光Lを照射するときの組織温度を熱赤外線カメラに
て測定した結果から推測できたものである。
【0037】レーザ光は、例えば歯科用途においては、
0.7〜1.7μmの波長を有するものを用いるものが好
ましい。好適なレーザ光はNd:YAGレーザ光であ
る。パルスレーザ光は、1パルス幅が100mS(ミリ
秒)以下、1パルス当たり300mJ以上のエネルギー
を有し、パルスの繰り返し速度は、1秒あたり50pp
s以下であるのが望ましい。この条件の範囲内で、軟組
織の止血・切除・蒸散、歯肉の止血・滅菌・排膿、感染
根管治療、歯石の除去、清掃、エナメル質の切削・孔開
け、象牙質の切削・孔開け、クラウン同士の接合、金属
インプラントネジの溶着による固定などが可能である。
【0038】歯のウ蝕部分を選択的な除去は、Nd:Y
AGレーザ光を使用する場合の独断場である。図7に
は、歯Mのエナメル質20部分から進行したウ蝕部分を
除去し、さらに象牙質21を通って歯髄22まで進行し
たウ蝕を、象牙質21を切削し、歯髄22において根管
治療を行っている状態を示している。歯髄22に対し
て、パルスレーザ光を照射しても、患者の痛みは殆どな
い。
【0039】本発明において、光ファイバーの先端にレ
ーザ光を透過させる導光チップを接続したり配置したり
することもできる。組織M表面に対して光ファイバー3
の前面を接触するか、離間させるかは、治療の種類によ
り選択できる。冷却に関しては、治療の種類によって、
送気のみの場合と、送気と送水を同時の行う場合と、送
水のみの場合と、いずれも行わない場合とを適宜選択で
きる。送気及び送水はレーザ光の照射部位を冷却する効
果が著しく高くなる。送気は、切除や切削したものや蒸
散・凝固物を排除し、新しい組織を現出させる。送気の
み又は送水のみとすることもできる。水に代えて、アル
コールなどの液体を用いることもできる。
【0040】送気する過程で、送水を連続的に行うこと
なく間欠的に行うことができる。この間欠的な送水のた
めには、ハンドピースまたはフットスイッチにより送水
管路をオンオフすることができる。本発明の形態におい
ては、必要な送水量はごく僅かであるので、たとえば送
水量を0.2〜10秒の間に送水管の先端から1滴程度
流出する低送水量とすることができる。いま、送水管の
先端から5秒の間に1滴流出する場合には、毎秒5回の
パルスレーザ光が出射する下で、4秒間は送気のみがな
され、1秒間が送気・送水期間となる。
【0041】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、治療に
際して、治療者だけでなく第三者であっても、治療状況
を詳細かつ正確に観察することが可能な医療用レーザ光
照射装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ光照射装置の概略的説明図であ
る。
【図2】そのII−II断面拡大概略図である。
【図3】拡大図である。
【図4】有効照射領域の説明図である。
【図5】空気及び水の流れとの関係で有効照射領域を説
明する図である。
【図6】先端部の他の例を示す一部破断正面図である。
【図7】歯に対する治療状態説明図である。
【図8】光ファイバーの先端部の例を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1…ハンドピース、2…ガイド管、3…光ファイバー、
4…送気管、5…送水管、6…レーザ光の発生器、7…
送気用コンプレッサー、7A…送気用フットスイッチ、
8…送水ポンプ、8A…送水用フットスイッチ、9…ス
イッチ、20…カメラ、40…噴射管、L…パルスレー
ザ光、A…空気、W…水、U…レーザ光照射ユニット、
CA…汚れ防止気体。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 3/00 B23K 26/08 K // B23K 26/08 A61B 17/36 350 Fターム(参考) 4C026 AA02 AA03 AA04 BB07 DD02 DD03 DD06 DD07 FF17 FF22 GG06 HH15 4C052 AA07 AA15 AA16 BB11 CC03 CC07 CC19 CC21 EE03 EE08 4E068 CC02 CE08 5F072 AB02 JJ11 KK21 RR01 SS06 YY02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光供給手段からのレーザ光を治療に
    用いるレーザ光照射装置において、 前記レーザ光供給手段からのレーザ光が後端から入射さ
    れ、先端から出射される光ファイバーと、 この光ファイバーを保持するハンドピースと、 このハンドピースと一体化された、少なくともレーザ光
    照射領域を臨む入光面と、 この入光面を通して受け入れた光に基づいて、前記少な
    くともレーザ光照射領域を画像化または映像化する撮像
    手段と、 この撮像手段による撮像結果を表示する表示用装置と、 前記入光面の前方に気体を噴射する噴射手段とを備え
    た、 ことを特徴とするレーザ光照射装置。
  2. 【請求項2】少なくとも前記レーザ光の照射中は、前記
    噴射手段による気体の噴射が持続されるように構成され
    た、請求項1記載のレーザ光照射装置。
  3. 【請求項3】前記入光面および撮像手段が、前記ハンド
    ピースと一体化されたカメラによって構成された、請求
    項1または2記載のレーザ光照射装置。
  4. 【請求項4】前記カメラが、前記ハンドピースに対して
    前後方向に移動自在なように構成された、請求項3記載
    のレーザ光照射装置。
  5. 【請求項5】前記移動自在のカメラを固定する固定手段
    が設けられた、請求項4記載のレーザ光照射装置。
  6. 【請求項6】前記光ファイバーの先端部に対して前方に
    気体を吹き付ける送気手段と、前記光ファイバーの先端
    部に対して水を供給する送水手段とのうち、少なくとも
    一方の手段が更に設けられ、 少なくともレーザ光照射領域に前記レーザ光、前記気体
    及び前記水が投射されるように構成された、請求項1〜
    4のいずれか1項に記載のレーザ光照射装置。
  7. 【請求項7】前記撮像結果を、通信ネットワークを介し
    て他の表示用装置に送信する手段を備えた、請求項1〜
    5のいずれか1項に記載のレーザ光照射装置。
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