JP2002359639A - 自律連携型ＱｏＳ制御システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リアルタイムなＱｏＳ制御を行ってネットワ
ーク全体のスループットの向上を図ること。 【解決手段】 サービスサーバ２０１は、サーバ内のサ
ービスを利用する上で必要なネットワークＱｏＳパラメ
タを含むサービス情報を生成してネットワーク管理装置
２０３に送信し、ネットワーク管理装置２０３は、サー
ビスサーバ２０１からサービス情報を受信して格納し、
格納されたサービス情報と、サービスＱｏＳポリシー
と、サーバ−クライアントＱｏＳポリシーと、ネットワ
ーク管理情報とに基づいて、個々のネットワークノード
ごとに設定すべきＱｏＳパラメタ生成し、生成されたＱ
ｏＳパラメタを個々のネットワークノードに配信し、ネ
ットワークノード２０２は、ネットワーク管理装置２０
３からＱｏＳパラメタを受信し、受信したＱｏＳパラメ
タに応じてＱｏＳ制御を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、インターネッ
ト、イントラネット等のネットワーク上のＱｏＳ（Ｑｕ
ａｌｉｔｙ ｏｆ ｓｅｒｖｉｃｅｓ）を制御する自律
連携型ＱｏＳ制御システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、ネットワーク上で提供される
サービスとそのネットワークを構成するネットワーク機
器は、独立に管理、運営されている。このため、ＱｏＳ
を提供可能なネットワークにおいて、サービスを提供す
るサーバへのクライアントのアクセスに対する帯域、遅
延などのＱｏＳポリシーは、ネットワーク管理者により
静的なサーバ−クライアントＱｏＳポリシーとして定義
されており、このサーバ−クライアントＱｏＳポリシー
に基づいてネットワーク管理装置から個別に各ノードに
対しＱｏＳパラメタの設定が行なわれていた。

【０００３】ここで、従来のＱｏＳ制御システムの構成
を図３に示す。図３ではネットワークサービスサーバと
して動画配信サーバ１０１、ネットワーク管理装置１０
３、クライアント端末１０４、クライアント端末１０５
がネットワークノード１０２に接続されている。ここ
で、サーバ−ネットワークノード間、クライアント端末
１０４，１０５−ネットワークノード間の回線容量は１
５０ｋｂｐｓとなっているものとする。

【０００４】動画配信サーバは、最大１００ｋｂｐｓの
帯域を必要とするストリーム配信の画像サービスＡを提
供している。ネットワーク管理装置には静的なサーバ−
クライアントＱｏＳポリシー１０６として、以下が設定
されているものとする。

【０００５】［静的なサーバ−クライアントＱｏＳポリ
シー］ １．動画配信サーバ１０１とクライアント端末１０４，
１０５の通信に関し、それぞれ１００ｋｂｐｓの帯域保
証を行なう。 ２．ＱｏＳのプライオリティは、クライアント端末１０
４＞クライアント端末１０５が設定されている。この場
合、ネットワーク管理装置１０３は上記サーバ−クライ
アントＱｏＳポリシーに基づいて、ネットワークノード
１０２のＱｏＳパラメタの設定を実行する。このような
ネットワーク構成で、クライアント端末１０４，１０５
が同時に動画配信サーバ１０１から画像サービスＡを転
送しようとすると、ネットワークノード１０２はＱｏＳ
制御を行い、クライアント端末１０４に対し１００ｋｂ
ｐｓの帯域を確保し、クライアント端末１０５には残り
の５０ｋｂｐｓでストリームデータを配信するようにな
っている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のＱｏＳ制御システムではサーバのサービスと
ネットワークの管理とが独立しているため、設定するサ
ーバ−クライアントＱｏＳポリシーはある程度静的なも
のにならざるをえない。例えば、上述の従来のＱｏＳ制
御システムにおいて、動画配信サーバ１０１に最大７０
ｋｂｐｓの帯域を必要とする画像サービスＢが追加され
た場合を考える。この場合、クライアント端末１０４，
１０５が同時に動画配信サーバ１０１から画像サービス
Ｂを転送しようとすると、ネットワークノード１０２は
上記サーバ−クライアントＱｏＳポリシーの設定に従っ
てクライアント端末１０４に１００ｋｂｐｓの帯域を確
保し、クライアント端末１０５に５０ｋｂｐｓの帯域を
確保する。このため、画像サービスＢを同時に利用する
ために十分帯域が足りているのにも拘わらずクライアン
ト端末１０５は十分な品質でサービスを利用することが
出来なくなる。

【０００７】このように、既存のサービスサーバ上に別
のＱｏＳポリシーを必要とするコンテンツが追加された
場合、リアルタイムにネットワークノードに対し必要な
ＱｏＳパラメタの更新を行うことができない。このた
め、同一のサーバ上のサービスで、動画など、コンテン
ツごとに必要とされるＱｏＳパラメタ（帯域、遅延等）
が異なる場合でも、そのサーバへのアクセスに関する静
的なサーバ−クライアントＱｏＳポリシーに従った一律
なＱｏＳ制御が適用されてしまう。このため、ＱｏＳ制
御によって却って全体としてのスループットが低下する
場合があるという問題がある。

【０００８】また、従来のＱｏＳ制御システムにおいて
も、サーバ上の個々のコンテンツごとににサーバ−クラ
イアントＱｏＳポリシーをネットワーク管理者によって
静的に変更することはできるが、サーバ上のコンテンツ
が追加、削除、変更等された場合にリアルタイムなＱｏ
Ｓパラメタの変更を行うことは不可能である。また、ネ
ットワーク管理者は変更されたコンテンツに対するＱｏ
Ｓポリシーの設定を、その都度手作業で行なう必要があ
り、ネットワーク管理者の作業負担が過大になるという
問題がある。

【０００９】この発明は上記に鑑みてなされたもので、
サービスサーバの個々のサービスやコンテンツに対応し
たＱｏＳパラメタを自立的に調整してネットワークノー
ドにリアルタイムに配信することにより、ネットワーク
全体のスループットの向上を図ることができる自律連携
型ＱｏＳ制御システムを得ることを主な目的とする。ま
た、この発明は、ネットワーク管理の簡便化を図ること
ができる自律連携型ＱｏＳ制御システムを得ることを目
的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明にかかる自律連携型ＱｏＳ制御システム
は、ネットワーク上に配置されたネットワークノード
と、該ネットワークノードを管理するネットワーク管理
装置と、そのネットワーク上に、動的に配置および削除
されるサービスを提供するサービスサーバとを備え、ネ
ットワークノードに設定されるＱｏＳパラメタを制御す
る自律連携型ＱｏＳ制御システムにおいて、前記サービ
スサーバは、サーバ内のサービスを利用する上で必要な
ネットワークＱｏＳパラメタを含むサービス情報を生成
し、生成されたサービス情報をネットワーク管理装置に
送信するサービス情報通知部を備え、前記ネットワーク
管理装置は、管理すべきサービスサーバおよびサービス
サーバによるサービスの利用に関するサービスＱｏＳポ
リシーと、サーバ−クライアントＱｏＳポリシーとを管
理するＱｏＳポリシー管理部と、ネットワーク管理情報
を格納するネットワーク管理情報格納部と、サービスサ
ーバから前記サービス情報を受信して、受信したサービ
ス情報を格納するサービス情報受信部と、格納されたサ
ービス情報と、前記サービスＱｏＳポリシーと、前記サ
ーバ−クライアントＱｏＳポリシーと、前記ネットワー
ク管理情報とに基づいて、個々のネットワークノードご
とに設定すべきＱｏＳパラメタ生成して、格納するＱｏ
Ｓパラメタ生成部と、生成されたＱｏＳパラメタを個々
のネットワークノードに配信するＱｏＳパラメタ配信部
とを備え、前記ネットワークノードは、前記ネットワー
ク管理装置からＱｏＳパラメタを受信し、受信したＱｏ
Ｓパラメタに応じてＱｏＳ制御を実行するＱｏＳ制御部
を備えたことを特徴とする。

【００１１】この発明によれば、サービスサーバによっ
てサービスを利用する上で必要なサービス情報を生成し
ているので、サービス内容に変更があった場合でも変更
後のサービスを利用するのに必要なサービス情報がリア
ルタイムで生成される。そして、ネットワーク管理装置
によって、このサービス情報と、サーバ−クライアント
ＱｏＳポリシーと、サービスＱｏＳポリシーと、ネット
ワーク管理情報とに基づいて個々のネットワークノード
ごとに設定すべきＱｏＳパラメタを生成し、ネットワー
クノードでこのＱｏＳパラメタに基づいたＱｏＳ制御を
行っているので、リアルタイムで適正なＱｏＳ制御が可
能となる。このため、ネットワーク資源を有効に利用す
ることができ、その結果としてネットワーク全体のスル
ープットの向上を図ることができる。また、リアルタイ
ムなＱｏＳ制御が可能となるため、サービスサーバのサ
ービス内容に変更があった場合にもネットワークの再設
定作業を行う必要がなくなり、ネットワーク管理者の作
業負担の軽減が図られる。

【００１２】つぎの発明にかかる自律連携型ＱｏＳ制御
システムは、上記の発明において、前記サービスサーバ
のサービス情報通知部は、サービスサーバ内のサービス
コンテンツの更新を検知するサービス変更監視装置と、
サービスコンテンツと該コンテンツに必要なネットワー
クＱｏＳパラメタを含むサービス情報を生成するサービ
ス情報生成装置と、サービス情報を送信するネットワー
ク管理装置を予め記憶する通知管理装置記憶装置と、生
成されたサービス情報を、前記通知管理装置記憶装置に
記憶されたネットワーク管理装置に通知するサービス情
報送信装置とを備えたことを特徴とする。

【００１３】この発明によれば、サービスサーバのサー
ビス情報通知部は、サービスサーバ内のサービスコンテ
ンツの更新を検知するサービス変更監視装置を備えてい
るため、サービスコンテンツの変更を検知した時点で、
検知したコンテンツの利用に必要なサービス情報が生成
され、自動的にネットワーク管理装置に送信できる。こ
のため、ネットワークサービスとネットワーク管理との
連携が自動的に行なわれ、より効率的にリアルタイムに
ＱｏＳ制御を行うことが可能となる。また、この発明に
よれば、サービスサーバはサービス情報を送信するネッ
トワーク管理装置を予め記憶する通知管理装置記憶装置
を備えているので、サービスサーバを利用するユーザが
複数のドメインにまたがって存在する場合でも、それぞ
れのドメインのネットワーク管理装置にサービス変更に
よる新たなサービス情報を送信することができる。

【００１４】つぎの発明にかかる自律連携型ＱｏＳ制御
システムは、上記の発明において、前記ネットワーク管
理装置のＱｏＳポリシー管理部は、サーバ−クライアン
トＱｏＳポリシーを管理するサーバ−クライアントＱｏ
Ｓポリシー編集格納装置と、サービスサーバのサービス
を利用する際に基準とすべきサービスＱｏＳポリシーを
管理するサービスＱｏＳポリシー編集格納装置とを備え
たことを特徴とする。

【００１５】この発明によれば、従来と同様の静的なサ
ーバ−クライアントＱｏＳポリシーに加え、ネットワー
ク管理装置のサービスＱｏＳポリシー編集格納部によっ
て、サービスサーバのサービスを利用する際に基準とす
べきサービスＱｏＳポリシーを生成しているので、サー
ビスサーバの特性を考慮したサービスＱｏＳポリシーを
定義することができる。このため、クライアント−サー
バ間のＱｏＳポリシーをＱｏＳパラメタ生成時の範囲条
件とし、サービスＱｏＳポリシーを範囲内での絞込み条
件として利用することができ、サービスサーバの提供す
るサービスやコンテンツごとに、無駄の無い適正なＱｏ
Ｓパラメタを生成でき、より効率的なＱｏＳ制御を行う
ことができる。

【００１６】つぎの発明にかかる自律連携型ＱｏＳ制御
システムは、上記の発明において、前記ネットワーク管
理情報は、ネットワークのトポロジー情報とネットワー
クノード情報とを含み、前記ネットワーク管理装置のＱ
ｏＳパラメタ生成部は、前記ネットワーク管理情報格納
部に格納されたトポロジー情報およびネットワークノー
ド情報と、前記ＱｏＳポリシー管理部に登録されたサー
バ−クライアントＱｏＳポリシーおよびサービスＱｏＳ
ポリシーと、前記サービスサーバから受信したサービス
情報とからサービスサーバに関連のあるノードのＱｏＳ
パラメタを自動生成するＱｏＳパラメタ生成装置と、生
成されたＱｏＳパラメタを格納するＱｏＳパラメタ格納
装置とを備えたことを特徴とする。

【００１７】この発明によれば、ネットワーク管理情報
がネットワークのトポロジー情報とネットワークノード
情報とを含み、ネットワーク管理装置がトポロジー情報
およびネットワークノード情報とサーバ−クライアント
ＱｏＳポリシーおよびサービスＱｏＳポリシーとサービ
ス情報とからサービスサーバに関連のあるノードのＱｏ
Ｓパラメタを自動生成するＱｏＳパラメタ生成装置を備
えたことで、サービスサーバが提供するコンテンツごと
に設定の必要なネットワークノードに対する適正なＱｏ
Ｓパラメタを自動生成することができ、サービスサーバ
ごとではなく、サービスコンテンツごとの細かなＱｏＳ
制御が可能となる。

【００１８】つぎの発明にかかる自律連携型ＱｏＳ制御
システムは、上記の発明において、前記サービスＱｏＳ
ポリシーは、サービスサーバが提供するサービスに適用
されるＱｏＳパラメタの生成基準を定義したものである
ことを特徴とする。

【００１９】この発明によれば、実際のＱｏＳ制御を行
なうネットワークノードやネットワークの構成に依存す
ることなく、サービスに関するＱｏＳを定義することが
できる。このため、サービスが複数ドメインのネットワ
ークから提供される場合でも、ドメインごとにサービス
ＱｏＳポリシーを用意する必要はなく、サービスＱｏＳ
ポリシーをサーバごとに一元化することができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる自律連携型ＱｏＳ制御システムの好適な実
施の形態を詳細に説明する。

【００２１】図２はこの発明の実施の形態である自律連
携型ＱｏＳ制御システムのネットワーク構成を示すシス
テム構成図である。本実施の形態の自律連携型ＱｏＳ制
御システムのネットワーク構成は、図２に示すように、
ネットワークノード２０２と、ネットワークノード２０
２に接続されたネットワークサービスサーバとしての動
画配信サーバ２０１と、ネットワーク管理装置２０３と
から構成され、ネットワーク管理情報２０９とサービス
情報２０８とサービスＱｏＳポリシー２０７とサーバ−
クライアントＱｏＳポリシー２０６がネットワーク管理
装置２０３の記憶媒体に格納された構成となっている。
以上の動画配信サーバ２０１とネットワークノード２０
２とネットワーク管理装置２０３及びこれに格納される
ネットワーク管理情報２０９とサービス情報２０８とサ
ービスＱｏＳポリシー２０７とサーバ−クライアントＱ
ｏＳポリシー２０６がこの発明の自律連携型ＱｏＳ制御
システムを構成するものである。また、ネットワークノ
ード２０２には、クライアント端末２０４と、クライア
ント端末２０５が接続されている。

【００２２】図１は、本実施の形態の自律連携型ＱｏＳ
制御システムの機能的構成を示すブロック図である。本
実施の形態の自律連携型ＱｏＳ制御システムの動画配信
サーバ２０１（サービスサーバ）は、サービス情報通知
部１を備えており、このサービス情報通知部１は、サー
ビス変更監視装置８と、通知管理装置記憶装置９と、サ
ービス情報送信装置１０と、サービス情報生成装置２３
とから構成される。

【００２３】サービス変更監視装置８は、動画配信サー
バ２０１内のサービス内容の追加、変更、削除等の更新
を検知するものである。サービス情報生成装置２３は、
サービスコンテンツとこのコンテンツに必要なネットワ
ークＱｏＳパラメタを含むサービス情報２０８を生成す
るものである。通知管理装置記憶装置９は、ハードディ
スク等の記憶媒体であり、サービス情報２０８を通知す
るネットワーク管理装置２０３のネットワーク上のアド
レス等を記憶したものである。サービス情報送信装置１
０は、サービス情報生成装置２３によって生成されたサ
ービス情報２０８を、通知管理装置記憶装置９に記録さ
れているネットワーク管理装置２０３に通知するもので
ある。

【００２４】ネットワーク管理装置２０３は、サービス
情報受信部２と、ＱｏＳポリシー管理部３と、ＱｏＳパ
ラメタ生成部４と、ネットワーク管理情報格納部６と、
ＱｏＳパラメタ配信部１７とを備えている。

【００２５】サービス情報受信部２は、動画配信サーバ
２０１からサービス情報２０８（ネットワークＱｏＳパ
ラメタ）を受信するサービス情報受信装置１１と、受信
したサービス情報を格納するサービス情報格納装置１２
とから構成される。

【００２６】ＱｏＳポリシー管理部３は、サーバ−クラ
イアントＱｏＳポリシーの生成、登録、編集等を行うサ
ーバ−クライアントＱｏＳポリシー編集格納装置１４
と、サービスＱｏＳポリシーの生成、登録、編集等を行
うサービスＱｏＳポリシー編集格納装置１３とから構成
される。ネットワーク管理情報格納部６は、ハードディ
スク等の記憶媒体であり、トポロジー情報１９とノード
情報２０からなるネットワーク管理情報２０９を格納す
るものである。

【００２７】ＱｏＳパラメタ生成部４は、ＱｏＳパラメ
タ生成装置１５と、ＱｏＳパラメタ格納装置１６とから
構成される。ＱｏＳパラメタ生成装置１５は、トポロジ
ー情報１９とノード情報２０からなるネットワーク管理
情報２０９と、サーバ−クライアントＱｏＳポリシー編
集格納装置１４に登録されたサーバ−クライアントＱｏ
ＳポリシーとサービスＱｏＳポリシー編集格納装置１３
に登録されたサービスＱｏＳポリシーと、動画配信サー
バ２０１から受信したサービス情報２０８（ネットワー
クＱｏＳパラメタ）とから、動画配信サーバ２０１に関
連のあるノードのＱｏＳパラメタを自動生成するもので
ある。ＱｏＳパラメタ格納装置１６は、生成されたＱｏ
Ｓパラメタを格納するハードディスク等の記憶媒体等で
ある。

【００２８】ＱｏＳパラメタ配信部１７は、ＱｏＳパラ
メタ格納装置１６に格納されたＱｏＳパラメタを読み出
して、そのＱｏＳパラメタに対応するネットワークノー
ド２０２に送信するＱｏＳパラメタ送信装置１８から構
成される。

【００２９】ネットワークノード２０２はＱｏＳパラメ
タ制御部７を備えており、このＱｏＳパラメタ制御部７
は、ＱｏＳパラメタをネットワーク管理装置２０３から
受信するＱｏＳパラメタ受信装置２１と、ＱｏＳパラメ
タに基づいてネットワークのＱｏＳ制御を行うＱｏＳ制
御実行装置２２とから構成される。

【００３０】ここで、サービス情報（ネットワークＱｏ
Ｓパラメタ）とは、動画配信サーバ２０１により動画配
信サービスを受けるために必要な帯域保証や通信速度保
証に関するパラメタである。サーバ−クライアントＱｏ
Ｓポリシーとは、サービスサーバとクライアント端末間
の通信における帯域保証等に関するパラメタや帯域保証
のクライアント端末に対する優先順位に関するパラメタ
等の従来のＱｏＳ制御システムで使用されていたパラメ
タと同様の静的なパラメタである。サービスＱｏＳポリ
シーとは、動画配信サーバ２０１の配信サービスを利用
する際に基準とすべき帯域保証、通信速度保証等のパラ
メタであり、ネットワーク管理装置で生成されるＱｏＳ
パラメタの生成基準となっている。

【００３１】つぎに、以上のように構成された本実施の
形態の自律連携型ＱｏＳシステムによるＱｏＳ制御処理
について説明する。この実施の形態において、サーバ−
ネットワークノード間、クライアント端末２０４，２０
５−ネットワークノード間の回線容量は１５０ｋｂｐｓ
とする。また、ネットワーク管理装置２０３のサーバ−
クライアントＱｏＳポリシー編集格納装置１４には、以
下の設定のサーバ−クライアントＱｏＳポリシー２０６
が生成され格納されているものとする。 ［サーバ−クライアントＱｏＳポリシー］ １．動画配信サーバ２０１とクライアント端末２０４，
２０５の通信に関し、それぞれ１００ｋｂｐｓの帯域保
証を行なう。 ２．ＱｏＳのプライオリティはクライアント端末２０４
＞クライアント端末２０５が設定されている。

【００３２】また、ネットワーク管理装置２０３のサー
ビスＱｏＳポリシー編集格納装置１３には、以下の設定
がなされているサービスＱｏＳポリシー２０７が生成さ
れ格納されているものとする。 ［サービスＱｏＳポリシー］ １．動画配信サーバ２０１の動画配信サービスごとに必
要な最大帯域を確保する。

【００３３】このような状況で、動画配信サーバ２０１
に最大７０ｋｂｐｓの帯域を必要とする画像サービスＢ
が追加された場合、以下のようなＱｏＳ制御が行われ
る。動画配信サーバ２０１のサービス変更監視装置８
は、画像サービスＢが追加されたことを検知し、サービ
ス情報生成装置２３に画像サービスＢのサービス情報
（ネットワークＱｏＳパラメタ）の生成を要求する。サ
ービス情報生成装置２３は画像サービスＢを利用するの
に必要なサービス情報を以下のような設定で生成する。 ［サービス情報（ネットワークＱｏＳパラメタ）］ １．画像サービスＢ：最大必要帯域７０ｋｂｐｓ。

【００３４】サービス情報送信装置１０は、通知管理装
置記憶装置９に格納されているネットワーク管理装置
（この実施の形態の場合は、ネットワーク管理装置２０
３）に対して上記で生成したサービス情報を送信する。

【００３５】ネットワーク管理装置２０３のサービス情
報受信部２では、サービス情報受信装置１１が動画配信
サーバ２０１のサービス情報送信装置１０から上記サー
ビス情報を受信し、サービス情報格納装置１２に記憶す
る。

【００３６】一方、ＱｏＳパラメタ生成部４のＱｏＳパ
ラメタ生成装置１５では、サーバ−クライアントＱｏＳ
ポリシー編集格納装置１４から「サーバ−クライアント
ＱｏＳポリシー」を、サービスＱｏＳポリシー編集格納
装置１３から「サービスＱｏＳポリシー」を、サービス
情報格納装置１２から「サービス情報」を、ネットワー
ク管理情報格納部６からトポロジー情報１９とノード情
報２０（「ネットワーク管理情報」）を、それぞれ読み
出して、これらのデータに基づいて画像サービスＢに対
するＱｏＳパラメタを生成する。

【００３７】具体的には、以下のようにＱｏＳパラメタ
が生成される。「サーバ−クライアントＱｏＳポリシ
ー」の上記設定内容からクライアント端末２０４，２０
５に対して確保する帯域は１００ｋｂｐｓとなるが、
「サービスＱｏＳポリシー」の「動画配信サーバの画像
サービス毎に必要な最大帯域を確保する」という設定内
容と「サービス情報」に登録された画像サービスＢの
「最大必要帯域７０ｋｂｓ」の設定内容が抑制条件とな
り、その結果ＱｏＳパラメタは以下の設定内容で生成さ
れる。 ［ＱｏＳパラメタ］ １．クライアント端末２０４，２０５の画像サービスＢ
に対するアクセスは７０ｋｂｐｓの帯域を確保する。

【００３８】生成されたＱｏＳパラメタは、ＱｏＳパラ
メタ送信装置１８によって、ネットワークノード２０２
に送信される。ネットワークノード２０２では、ＱｏＳ
パラメタ受信装置２１によってネットワーク管理装置２
０３からＱｏＳパラメタを受信し、ＱｏＳ制御実行装置
２２によってネットワークノードのＱｏＳ設定が実行さ
れる。

【００３９】この後、クライアント端末２０４，２０５
が同時に動画配信サーバ２０１から画像サービスＢを転
送しようとすると、ネットワークノード２０２はクライ
アント端末２０４に７０ｋｂｐｓ、クライアント端末２
０５に７０ｋｂｐｓの帯域を確保する。このため、従来
のＱｏＳ制御システムとは異なり、両方のクライアント
端末とも必要十分な帯域で動画配信サービスを利用でき
ることになる。このため、ネットワークリソースの有効
利用が可能になり、この結果、ネットワーク全体として
のスループットが向上する。また、ネットワーク管理者
は一度ＱｏＳポリシーを設定すれば、そのサービスサー
バに関してはコンテンツ単位に自動的に適正なＱｏＳパ
ラメタが生成、更新されるため、ネットワーク管理者の
作業負担が軽減し、この結果、ネットワーク管理コスト
も低減する。

【００４０】なお、本実施の形態の自律連携型ＱｏＳ制
御システムでは、サービスサーバとして動画配信サーバ
を用いているが、これに限られず、クライアントに対し
て何らかのサービスを提供するサーバであれば、本発明
を適用することは可能である。

【００４１】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、サービスサーバのサービス内容に変更があった場合
でも提供するサービスごとに必要十分なＱｏＳ制御がで
きるので、ネットワークの資源の有効活用を図られ、そ
の結果ネットワーク全体のスループットを向上させるこ
とができるという効果を奏する。また、サービスサーバ
のサービス内容に変更があった場合にもネットワークの
再設定作業を行う必要がなくなり、ネットワーク管理者
の作業負担の軽減が図られるという効果を奏する。

【００４２】つぎの発明によれば、ネットワークサービ
スとネットワーク管理との連携が自動的に行なわれ、サ
ービスサーバでコンテンツの変更があった場合でも、よ
り効率的にリアルタイムにＱｏＳ制御を行うことができ
るという効果を奏する。また、サービスサーバを利用す
るユーザが複数ドメインにまたがっていた場合も、それ
ぞれのドメインのネットワーク管理装置にサービス変更
による新たなサービス情報を送信することができるとい
う効果を奏する。

【００４３】つぎの発明によれば、サービスサーバの提
供するサービスやコンテンツごとに、無駄の無い適正な
ＱｏＳパラメタを生成でき、より効率的で適正なＱｏＳ
制御を行えるという効果を奏する。

【００４４】つぎの発明によれば、サービスサーバごと
ではなく、サービスコンテンツごとの細かなＱｏＳ制御
ができるという効果を奏する。

【００４５】つぎの発明によれば、実際のＱｏＳ制御を
行なうネットワークノードやネットワークの構成に依存
することなく、サービスが複数ドメインのネットワーク
から提供される場合でも、ドメインごとにサービスＱｏ
Ｓポリシーを用意する必要はなく、サービスＱｏＳポリ
シーをサーバごとに一元化することができるという効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施の形態である自律連携型Ｑｏ
Ｓ制御システムの機能的構成を示すブロック図である。

【図２】 この発明の実施の形態である自律連携型Ｑｏ
Ｓ制御システムのネットワーク構成を示す説明図であ
る。

【図３】 従来のＱｏＳ制御システムのネットワーク構
成を示す説明図である。

【符号の説明】

１ サービス情報通知部、２ サービス情報受信部、３
ＱｏＳポリシー管理部、４ ＱｏＳパラメタ生成部、６
ネットワーク管理情報格納部、７ ＱｏＳパラメタ制御
部、８ サービス変更監視装置、９ 通知管理装置記憶装
置、１０ サービス情報送信装置、１１ サービス情報受
信装置、１２ サービス情報格納装置、１３ サービスＱ
ｏＳポリシー編集格納装置、１４ サーバ−クライアン
トＱｏＳポリシー編集格納装置、１５ ＱｏＳパラメタ
生成装置、１６ ＱｏＳパラメタ格納装置、１７ ＱｏＳ
パラメタ配信部、１８ ＱｏＳパラメタ送信装置、１９
トポロジー情報、２０ ノード情報、２１ ＱｏＳパラメ
タ受信装置、２２ ＱｏＳ制御実行装置、２３ サービス
情報生成装置、１０１ 動画配信サーバ（サービスサー
バ）、１０２ ネットワークノード、１０３ ネットワー
ク管理装置、１０４，１０５ クライアント端末、１０
６ 静的ＱｏＳポリシー、２０１ 動画配信サーバ、２０
２ ネットワークノード、２０３ ネットワーク管理装
置、２０４，２０５ クライアント端末、２０５ クライ
アント端末、２０６ サーバ−クライアントＱｏＳポリ
シー、２０７ サービスＱｏＳポリシー、２０８ サービ
ス情報、２０９ ネットワーク管理情報。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネットワーク上に配置されたネットワー
   クノードと、該ネットワークノードを管理するネットワ
   ーク管理装置と、そのネットワーク上に、動的に配置お
   よび削除されるサービスを提供するサービスサーバとを
   備え、ネットワークノードに設定されるＱｏＳパラメタ
   を制御する自律連携型ＱｏＳ制御システムにおいて、 前記サービスサーバは、 サーバ内のサービスを利用する上で必要なネットワーク
   ＱｏＳパラメタを含むサービス情報を生成し、生成され
   たサービス情報をネットワーク管理装置に送信するサー
   ビス情報通知部を備え、 前記ネットワーク管理装置は、 管理すべきサービスサーバおよびサービスサーバによる
   サービスの利用に関するサービスＱｏＳポリシーと、サ
   ーバ−クライアントＱｏＳポリシーとを管理するＱｏＳ
   ポリシー管理部と、 ネットワーク管理情報を格納するネットワーク管理情報
   格納部と、 サービスサーバから前記サービス情報を受信して、受信
   したサービス情報を格納するサービス情報受信部と、 格納されたサービス情報と、前記サービスＱｏＳポリシ
   ーと、前記サーバ−クライアントＱｏＳポリシーと、前
   記ネットワーク管理情報とに基づいて、個々のネットワ
   ークノードごとに設定すべきＱｏＳパラメタ生成して、
   格納するＱｏＳパラメタ生成部と、 生成されたＱｏＳパラメタを個々のネットワークノード
   に配信するＱｏＳパラメタ配信部とを備え、 前記ネットワークノードは、 前記ネットワーク管理装置からＱｏＳパラメタを受信
   し、受信したＱｏＳパラメタに応じてＱｏＳ制御を実行
   するＱｏＳ制御部を備えたことを特徴とする自律連携型
   ＱｏＳ制御システム。
2. 【請求項２】 前記サービスサーバのサービス情報通知
   部は、 サービスサーバ内のサービスコンテンツの更新を検知す
   るサービス変更監視装置と、 サービスコンテンツと該コンテンツに必要なネットワー
   クＱｏＳパラメタを含むサービス情報を生成するサービ
   ス情報生成装置と、 サービス情報を送信するネットワーク管理装置を予め記
   憶する通知管理装置記憶装置と、 生成されたサービス情報を、前記通知管理装置記憶装置
   に記憶されたネットワーク管理装置に通知するサービス
   情報送信装置と、 を備えたことを特徴とする請求項１に記載の自律連携型
   ＱｏＳ制御システム。
3. 【請求項３】 前記ネットワーク管理装置のＱｏＳポリ
   シー管理部は、 サーバ−クライアントＱｏＳポリシーを管理するサーバ
   −クライアントＱｏＳポリシー編集格納装置と、 サービスサーバのサービスを利用する際に基準とすべき
   サービスＱｏＳポリシーを管理するサービスＱｏＳポリ
   シー編集格納装置と、 を備えたことを特徴とする請求項１に記載の自律連携型
   ＱｏＳ制御システム。
4. 【請求項４】 前記ネットワーク管理情報は、ネットワ
   ークのトポロジー情報とネットワークノード情報とを含
   み、 前記ネットワーク管理装置のＱｏＳパラメタ生成部は、 前記ネットワーク管理情報格納部に格納されたトポロジ
   ー情報およびネットワークノード情報と、前記ＱｏＳポ
   リシー管理部に登録されたサーバ−クライアントＱｏＳ
   ポリシーおよびサービスＱｏＳポリシーと、前記サービ
   スサーバから受信したサービス情報とからサービスサー
   バに関連のあるノードのＱｏＳパラメタを自動生成する
   ＱｏＳパラメタ生成装置と、 生成されたＱｏＳパラメタを格納するＱｏＳパラメタ格
   納装置と、 を備えたことを特徴とする請求項１に記載の自律連携型
   ＱｏＳ制御システム。
5. 【請求項５】 前記サービスＱｏＳポリシーは、サービ
   スサーバが提供するサービスに適用されるＱｏＳパラメ
   タの生成基準を定義したものであることを特徴とする請
   求項３に記載の自律連携型ＱｏＳ制御システム。