JP2002357716A - 偏光板及び反射型液晶表示装置 - Google Patents

偏光板及び反射型液晶表示装置

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JP2002357716A
JP2002357716A JP2001165044A JP2001165044A JP2002357716A JP 2002357716 A JP2002357716 A JP 2002357716A JP 2001165044 A JP2001165044 A JP 2001165044A JP 2001165044 A JP2001165044 A JP 2001165044A JP 2002357716 A JP2002357716 A JP 2002357716A
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light
liquid crystal
crystal display
reflective liquid
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JP2001165044A
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Keishin Handa
敬信 半田
Tatsuteru Ryu
龍輝 劉
Masafumi Nakamaru
雅史 中丸
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で安価であり、製造も容易な偏光板と、
この偏光板を用いた反射型液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 反射型液晶表示装置用の偏光板であっ
て、一方の板面に微細な凸条を所定ピッチにて設けてな
る偏光板。この偏光板は屈折率1.34〜1.75の透
明樹脂製であり、ピッチが0.1〜2μmであり、凸条
同士の間の凹条の開口幅が0.05〜1.5μmであ
り、凸条の高さが該開口幅の0.5〜10倍である。光
源と、該光源からの光が入射される偏光子と、該偏光子
から出射される偏光が入射され、これを反射する反射型
液晶表示素子30とを備え、該反射型液晶表示素子の反
射光が該偏光子を透過して投射される反射型液晶表示装
置において、該偏光子として上記偏光板20を備えた反
射型液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射型液晶表示装
置と、それに用いる偏光板とに関する。詳しくは、回折
格子により偏光スプリットを行う偏光板と、この偏光板
を用いた反射型液晶表示装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】反射型カラー液晶表示装置の一例につい
て図3を参照して説明する。
【0003】この画像表示装置は、表示したい画像のR
(赤)G(緑)B(青)3色の各色成分の強度を、RG
Bに対応した各反射型液晶表示素子6に書き込み光とし
て入力し、RGBの3色に分離した読み出し光によって
書き込まれた画像を読み出し、投射レンズ10によって
スクリーン11上に結像させることにより色を合成し、
フルカラーの画像を表示するものである。
【0004】読み出し光源2からの読み出し光は、偏光
ビームスプリッタ3によってs偏光とp偏光とに分離さ
れた後、s偏光の読み出し光のみがダイクロイックミラ
ー4に導かれることによってRGBの3色に分離され、
各反射型液晶表示素子6に入力する。読み出し光は、画
像の各色成分を表す書き込み光の強度に応じて光変調層
(液晶層)により変調され、反射層で反射した後、再度
光変調層を通過し、ダイクロイックミラー4を介して偏
光ビームスプリッタ3へ導かれる。特に、各色成分のピ
ーク信号が書き込まれた場合には、読み出し光は偏光ビ
ームスプリッタ3に対してp偏光の直線偏光となるよう
に変調される。偏光ビームスプリッタ3は、s偏光成分
の光を反射し、p偏光成分の光を透過させるため、変調
を受けた度合いに応じて偏光ビームスプリッタ3に対す
る読み出し光の透過率が変化する。RGBに対応した各
反射型液晶空間光変調素子6の読み出し光を投射レンズ
10によってスクリーン11上に結像させることによ
り、色合成を行ってフルカラーの画像を表示することが
できる。尚、図3中、7は書き込み用透過型液晶表示素
子、8は書き込み光源、9は結像レンズである。
【0005】上記のダイクロックプリズム3は、誘電体
多層膜をガラスプリズム内に形成したものであるが、ガ
ラスの高精度切削加工・研磨加工に手間が必要である。
また、誘電体多層膜を、可視領域全域、あるいはR、
G、B各色の波長帯域に対応させるためには真空プロセ
スにおいて30〜50層の積層が必要であり、大量生
産、コストダウンが難しいことに加え、コンパクト化・
軽量化が難しい。
【0006】これらの問題点を解決するために、特開平
9−33724号公報には、微細な金属ワイヤーグリッ
ドを偏光子サイズの中にサブミクロン間隔で一列に並べ
た偏光子が提案されている。この偏光素子はコントラス
ト、光源の光利用率では高い性能が期待できるが、その
製造プロセスは、偏光子サイズのLSIを製作する、あ
るいはパターニングしたレジスト樹脂上にアルミワイヤ
ーを形成する等の処理が必要であり、コスト面、耐久性
面で満足できるものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決し、コンパクト、軽量であり、耐久性に優
れ、製造が容易で安価な偏光板と、それを用いた反射型
液晶表示装置とを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の偏光板は、反射
型液晶表示装置用の偏光板であって、一方の板面に微細
な凸条を所定ピッチにて設けてなるものである。この偏
光板は屈折率1.34〜1.75の透明樹脂製であり、
ピッチが0.1〜2μmであり、凸条同士の間の凹条の
開口幅が0.05〜1.5μmであり、凸条の高さが該
開口幅の0.5〜10倍であることが好ましい。また、
偏光板の他方の板面に反射防止膜が設けられていること
が好ましい。
【0009】かかる本発明の偏光板及び反射型液晶表示
装置にあっては、板面に対し斜めに光を入射させると、
s波は微細凸条よりなる回析格子によって回析され、p
波は回析されることなく透過する。従って、この偏光板
によって従来のダイクロイックプリズムと同様の機能を
得ることができる。
【0010】本発明の偏光板は、微細凹凸格子を有して
おり、これにより偏光分離効果機能を有する。即ち、周
期的な微細凹凸格子部分は、屈折率n1(空気1.0)
の凹条部分と屈折率n2(アクリルの場合1.49)の
凸条部分とを持つ薄い層状の構造体とみることができ
る。この構造体の中を進む光波の伝搬速度(位相速度)
は、入射光の偏光状態に依存する。屈折率を真空中の光
速(伝播速度)と定義すると、偏光方向により屈折率が
異なるので、光学異方性が現れる。構造の方向性のため
に発生する光学異方性は、構造複屈折または形態異方性
と呼ばれる。従って、異方性結晶のように偏光分離効果
が発現する。
【0011】特定の入射光波長及び特定入射角度に対し
て、偏光分離効果を高くするため、凸条の形状、ピッ
チ、凹条の開口幅、深さなどのパラメーターを選択す
る。
【0012】この偏光板を形成する基板は、微細凹凸格
子を形成する部分は透明高分子材料であることが好まし
い。偏光板の凹凸格子以外の部分は、ガラスでもプラス
チックでも良いが、良好な偏光分離効果を達成するため
に、その面内複屈折位相差は5nm以内、好ましくは1
nm以内、最も好ましくは0.5nm以内とする。
【0013】本発明の反射型液晶表示装置は、偏光子と
してかかる本発明の偏光板を用いたものであり、光源
と、該光源からの光が入射される偏光子と、該偏光子か
ら出射される偏光が入射され、これを反射する反射型液
晶表示素子とを備え、該反射型液晶表示素子の反射光が
該偏光子を通って投射される反射型液晶表示装置におい
て、該偏光子が本発明の偏光板であることを特徴とする
ものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施の形態
について説明する。図1は実施の形態に係る反射型液晶
表示装置の概略的な構成図、図2は、実施の形態に係る
偏光板の拡大図である。
【0015】図2の通り、この偏光板20は、透明板の
一方の板面(以下表側ということがある。)に微細な凸
条21を平行に所定ピッチにて多数設けたものであり、
凸条21同士の間が凹条22となっている。偏光板20
の他方の板面(裏側面)は平滑となっており、反射防止
膜(図示略)が設けられている。
【0016】この偏光板は屈折率1.34〜1.75の
透明樹脂製であり、凸条21のピッチが0.1〜2μm
であり、凸条21同士の間の凹条22の開口幅が0.0
5〜1.5μmであり、凸条21の高さが該開口幅の2
〜8倍であること及び偏光板の裏側面に反射防止膜が設
けられていることが好ましく、かかる構成とすることに
より、可視光のs波の良好な回折特性を発揮するように
なる。
【0017】この反射型液晶表示装置は、この偏光板2
0の凸条21を有した表側の面に対し光源光(白色光又
はR(赤)、G(緑)、B(青)などの単色光)を入射
させる光源(図示略)を有する。
【0018】光源光のs波は、偏光板20によって回折
され(回析光A)、p波は回折されることなく偏光板2
0を直進状に透過する。
【0019】この透過光は、反射型液晶表示素子30に
入射される。この反射型液晶表示素子は公知の構成のも
のであり、素子30の画素のON又はOFFに対応して
入射光をs波に偏調させるか、又は偏調させることなく
反射する。この反射光が偏調されずにp波のまま偏光板
20の裏側の面に入射されると、偏光板20を直進状に
透過する。反射光が反射型液晶表示素子30によってs
波に偏調されて反射された場合、この光は偏光板20に
入射されて回折され、回折光Bとなる。この回折光B
は、色分散補正レンズ40を介して投射レンズ50から
偏光子80を通ってスクリーン60に投射される。従っ
て、反射型液晶表示素子30によって反射光の偏調を選
択することにより、該反射光の偏光板20の透過、回折
を切り替えることができ、所望の像をスクリーン60上
に結像させることができる。
【0020】以下、本発明の実施の形態についてさらに
詳細に説明する。
【0021】[1]偏光板20の凸条について 一般に、回折格子は格子周期の大きさで光波への作用の
形態が大きく異なる。波長より十分大きい周期を持つ格
子は偏光特性を示さず、透過光及び反射光の波面は格子
の凹凸や屈折率に比例した位相シフトを受け、ファーフ
ィールド(遠方領域)で回折波となる。このような回折
は、偏光状態を考慮する必要のないことからスカラー領
域の回折現象と呼ばれる。
【0022】格子ピッチが波長と同程度になると光波の
振る舞いは複雑になる。回折効率は入射光の偏光状態で
異なり、入射角度の変化にも敏感になり、電磁気的に厳
密な計算を必要とする。このような回折はベクトル領域
の回折現象と呼ばれる。本発明は、後者を利用して偏光
分離機能を制御するものである。微細回折格子を形成す
る凸条21は、実質的に平行な微細直線状凸条であり、
画像を形成する出射光の最大強度偏光面はこの凸条21
の長手方向で決めることが出来る。
【0023】凸条21は、偏光板20と実質的に一体で
あり、光学界面が無い方が界面での光の損失を抑制する
ことができ、望ましい。すなわち凸条21は、偏光板2
0の表面に直接形成されるか、あるいは凸条21と基材
とが屈折率、色分散等の光学特性の同一な材料から形成
されることが望ましい。
【0024】図2では、凸条21の断面形状は方形(短
形)であるが、三角形、台形、半円形、波形、鋸歯形、
逆半円形、ステップ形等であってもよい。
【0025】この凸条断面形状は、略矩形または略台形
であることが望ましいが、角部は鋭角である必要はな
く、丸みを帯びていてもよい。
【0026】設計及び製造の便宜を図る観点から、すべ
ての凸条21は同一の断面形状とすることが好ましく、
また、凸条21はほぼ一定の周期(ピッチ)で配置され
ることが好ましい。偏光分離機能はこの凸条21の空間
的配置に強く依存する。ここで、本発明の好ましい凸条
21の配置を特定するため、いくつかの語彙を下術の如
く定義する。 ・ ピッチ;基材面上に配置した凸条21の配列ピッチ ・ 凹条;隣り合う凸条21同士の間の凹条 ・ 開口幅;基材面と平行な面内における、凹条の幅。
矩形以外の断面形状の凹条の場合、開口幅は基材面から
の高さにより変化する。 ・ 最大開口幅;開口幅の最大値。ほとんどの場合、凹
条上端の開口幅 ・ 最小開口幅;開口幅の最小値。ほとんどの場合、凹
条の下端の開口幅 ・ 凸条高さ;基材面から凸条頂上までの距離 ・ 平均開口幅;最大開口幅と最小開口幅の単純平均値 ・ アスペクトレシオ;凸条高さを平均開口幅で除した
【0027】以下、好ましい凸条配置について説明す
る。
【0028】ピッチは0.1〜2μが好ましく、0.2
〜1μがより好ましい。凸条製造の便宜上、開口幅は上
方ほど大きく、下方ほど小さくすることが好ましい。平
均開口幅は0.05〜1.5μが好ましく、0.1μ〜
0.8μがより好ましい。アスペクトレシオは、0.5
〜10が好適であり、より好ましくは1.0〜10であ
り、さらに好ましくは1.5〜10、特に好ましくは2
〜8である。
【0029】一般に、透明固体物質内を無限個の電磁波
が進んで来て微細凹凸領域に到達している定常状態にあ
っては、微細凹凸領域の構造的因子により無限個の電磁
波はある固有の共鳴状態を形成する。
【0030】この状態は、空間調和波の重ね合わせ(Co
upled Wave)として表し、電磁振動を対象としたMaxwel
l方程式で記述される。この方程式では、回折効率は、
凸条高さ、凸条の幅、開口幅の透明固体物質ディメンジ
ョン、透明固体物質の屈折率及び入射光波長の関数であ
る。
【0031】実際には、透明固体物質内、微細凹凸領
域、気体または真空の各領域境界における位相整合条件
を基に設定した連立微分方程式を、計算機で解くことに
よって回折効率、回折角を求めることができる。
【0032】[2]偏光板20の構成材料及び成形方法
について 偏光板20は透明高分子材料よりなることが好ましい。
この透明高分子化合物としては、多価アクリレート、多
価メタクリレート、モノアクリレート、モノメタクリレ
ートから選ばれるモノマーから重合して得られるアクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂、あるいはポリカーボネート系樹
脂、ポリエステル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、
ポリスルフォン系樹脂、ポリエーテルスルフォン系樹
脂、ポリエーテルイミド系樹脂等の非晶質かつTg(ガ
ラス転移点)が高く、熱変形温度の高い硬化性あるいは
熱可塑性透明樹脂が好適に用いられる。
【0033】偏光板の成形方法には、高分子基材の場合
には、射出成形、注型成形、圧縮成形、熱プレス成形、
押出成形等が利用できるが、低複屈折を確保できればこ
れらに限定されるものでは無い。もちろんガラス板より
切り出して、研磨加工後、使用することも問題は無い。
【0034】なお、偏光板の少なくとも微細凸条を構成
する部分は、屈折率1.34〜1.75の透明高分子化
合物であることが好ましい。
【0035】微細凹凸の形成には、前述の通り、熱可塑
性高分子に対する金型凹凸面からの熱転写成形、あるい
は硬化性高分子に対するUVもしくは熱により金型凹凸
面を転写させた状態で硬化させた後に離型する方法が好
適に利用される。
【0036】上記の各種方法の中では、プロセスの簡便
さ、開口幅に対しての深さの大きい微細凹凸の確実な転
写、基板の低複屈折性確保を考慮すると、透明樹脂材料
の熱プレス成形が好ましい。
【0037】金型の製作にはLSI製造プロセスを流用
したフォトリソグラフィーを利用したプロセスが必要と
なるが、特開平9−33724号の如くミクロワイヤー
グリッドを偏光子毎に形成するのと異なり、この金型は
一回製作すれば数千回以上の転写が可能となり全体のコ
ストを低く抑制し、大量生産することが可能である。
【0038】[3]偏光板の反射防止膜について 偏光板20には、凸条21を設けた側と反対側の板面に
反射防止膜を設けるのが好ましい。この反射防止膜は、
例えば屈折率1.6〜2.3の高屈折率膜と屈折率1.
35〜1.45の低屈折率膜とを1〜10層交互に積層
したもの等を用いることができる。
【0039】[4]光の入射角度等の好ましい形態につ
いて 光源からの自然光はR,G,Bに分け、R(またはG,
B)は55°〜65°の入射角度で偏光板20に入射さ
れるのが好ましい。その内、使うTMモード光(電場は
入射面内にあるp偏光)の0次透過回折光は90%以上
を占め、使わないTEモード光(磁場は入射面内にあ
る、s偏光)の1次透過回折光は80%以上を占めるよ
うに偏光分離され、偏光板20の裏側面の反射防止膜に
よって屈折される。使わない1次のTE光の回折角度は
波長に依存するに対して、反射型液晶表示素子30に入
射する0次のTM光の回折角度は入射波長に依存しな
い。
【0040】反射型液晶表示素子30で反射されてきた
光は、反射型液晶表示素子30がONの場合、偏光(9
0度変調)され、TEになり、反射される。反射型液晶
表示素子30がOFFの時は、反射光はTMモード光
(p偏光)のままであり、この反射光は偏光板20によ
って裏側面の反射防止膜によって屈折され、微細凸条2
1よりなる回折格子に入射する。この、格子側への入射
した光は、35°〜45°の出射角度で格子側から空気
側に出射される。この際再び偏光分離が行われる。TM
の0次透過回折光は90%近く光源の方に戻り、TEの
1次回折光の80%ぐらいは回折光Bとして出射され
る。この場合、消光比は100:5まで得ることができ
る。
【0041】[5]色分散補正レンズについて 反射型液晶表示素子30への入射光は、回折角度の波長
依存性が無く、反射型液晶表示素子上への入射角に波長
依存が発生しない。この液晶表示素子30からの反射光
は再び偏光板20へ入射し、今度は一次回折光Bが画像
形成光として出射される。この出射光Bは回折角度の波
長依存性を有するが、既に画素のスイッチングが行われ
た後の色分散であり、通常の色分散(収差)補正レンズ
(例えばダブレットレンズ、ハイブリッドレンズ)によ
り容易に画像補正が可能である。
【0042】[6]本発明の反射型液晶表示装置のその
他の形態について 一般に、画像表示デバイスではRGBコントラスト、輝
度のバランスが取れていることが必要であり、このバラ
ンスに問題があると白表示の際、色温度が低かったり、
また黒表示の際、黒が青みがかったり、赤みがかったり
する問題がある。本発明の画像表示装置においては、こ
のバランスを調節するため、R,G,Bそれぞれの波長
範囲の最適波長に基準にして、設計するとバランスが確
保できる。また、本発明の反射型液晶表示装置では、色
分散補正レンズの後に二色色素型の吸収型偏光子70を
配置することによりR,G,B3色のコントラスト、光
源の光利用率のバランスを調節するようにしてもよい。
【0043】
【実施例】実施例1 材料としてJSR(日本合成ゴム(株))製非晶質ポリ
オレフィン(アートンD5023)(商品名)を使用し
た。まずこの材料を使用して5cm角、2mm厚の射出
成形板を製作した。次に図4の寸法を有する金型を用
い、この金型と鏡面金型を用い真空中で上記の射出成形
板を狭持し、パターンを熱転写した。転写時の温度は2
40℃とし、240℃での保持時間は10分とした。転
写時の圧力は2kgf/cmであった。その後、12
0℃まで10℃/分で冷却し、離型して取り出したとこ
ろ、金型表面パターンが転写された偏光板が得られた。
ついでこの透明プラスチック板(偏光板)を120℃で
1時間保持し、応力歪みを除去した。このプラスチック
板の複屈折位相差をオーク製作所製複屈折計により測定
したところ、金型の熱転写面以外の平面部分で全面で
0.5nm以下であった。
【0044】この偏光板のパターンが転写された面と反
対側の面にプラスチック面側から順にMgF:150
nm、CeF:150nm、TiO:300nm、
MgF:150nmからなる4層の反射防止膜を真空
蒸着プロセスにより形成した。この透明プラスチック板
を図1のレイアウトで配置し、波長ごとの偏光分離性能
を測定した。その結果は表1の通りである。
【0045】
【表1】
【0046】消光比50で、透過偏光の光線透過率90
%以上の二色色素の吸収型偏光子を色分散補正レンズの
後に配置することにより、家庭用デジタル画像デバイス
特に液晶プロジェクションテレビ用として必要とされ
る、消光比≧500、光利用率≧70%をRGB各色帯
域内で実現可能なことが確認され、偏光子として有用な
ことが確認された。このときの波長帯域が550nm〜
630nmであり、帯域幅が630nm/550nm=
1.15となる。すなわち R:580〜680nm 670/580=1.15 G:480〜550nm 550/480=1.15 B:420〜480nm 480/420=1.14 各色の帯域幅に対応可能である。
【0047】比較例1 実施例と同様の凹凸を刻んだ透明プラスチック板を図5
のレイアウトに配置したところ、最初の回折光が反射型
液晶表示素子上で色分散を起こしてしまい、結像部分で
の色分散の補正が困難であることより、画像デバイス用
としては問題があることが確認された。なお、図5にお
いて、光源80からの光は偏光板20によって1次回折
光となり、反射型液晶表示素子30に入射される。該素
子30の反射光が偏光板20を透過し、投射レンズ50
によって投射される。
【0048】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると、軽量で安
価であり、製造も容易な偏光板と、この偏光板を用いた
反射型液晶表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る反射型液晶表示装置の構成図
である。
【図2】実施の形態に係る偏光板の構成図である。
【図3】従来の反射型液晶表示装置の構成図である。
【図4】実施例1における偏光板型成用金型の裏面パタ
ーン図である。
【図5】比較例1における装置の構成図である。
【符号の説明】
20 偏光板 21 凸条 22 凹条 30 反射型液晶表示素子 40 色分散補正レンズ 50 投射レンズ 60 スクリーン 70 偏光子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 520 G02B 1/10 A (72)発明者 中丸 雅史 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社内 Fターム(参考) 2H049 AA03 AA13 AA39 AA40 AA43 AA60 AA64 BA05 BA45 BB48 BB65 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA14Y FA37X FD05 FD08 FD17 FD18 KA10 LA12 LA30 2K009 AA07 BB12 CC03 CC06 DD03 FF00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射型液晶表示装置用の偏光板であっ
    て、一方の板面に微細な凸条を所定ピッチにて設けてな
    る偏光板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、偏光板は屈折率1.
    34〜1.75の透明樹脂製であり、ピッチが0.1〜
    2μmであり、凸条同士の間の凹条の開口幅が0.05
    〜1.5μmであり、凸条の高さが該開口幅の0.5〜
    10倍であることを特徴とする偏光板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、偏光板の他方
    の板面に反射防止膜が設けられていることを特徴とする
    偏光板。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、偏光板の面内複屈折位相差が5nm以下であること
    を特徴とする偏光板。
  5. 【請求項5】 光源と、該光源からの光が入射される偏
    光子と、該偏光子から出射される偏光が入射され、これ
    を反射する反射型液晶表示素子とを備え、 該反射型液晶表示素子の反射光が該偏光子を通って投射
    される反射型液晶表示装置において、 該偏光子が請求項1ないし3のいずれか1項に記載の偏
    光板であることを特徴とする反射型液晶表示装置。
JP2001165044A 2001-05-31 2001-05-31 偏光板及び反射型液晶表示装置 Pending JP2002357716A (ja)

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