JP2002357101A - タービンロータ - Google Patents

タービンロータ

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JP2002357101A JP2001163873A JP2001163873A JP2002357101A JP 2002357101 A JP2002357101 A JP 2002357101A JP 2001163873 A JP2001163873 A JP 2001163873A JP 2001163873 A JP2001163873 A JP 2001163873A JP 2002357101 A JP2002357101 A JP 2002357101A
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    • F01D5/02Blade-carrying members, e.g. rotors
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    • F01D5/081Cooling fluid being directed on the side of the rotor disc or at the roots of the blades
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F01D5/02Blade-carrying members, e.g. rotors
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】タービンロータにおいて、ディスク状部材ごと
に分割して備えられた遮熱パイプを簡単な構造で固定し
て摩耗・損傷を防ぎ、かつシール構造を備える。 【解決手段】第1段タービンディスク11には冷却媒体
供給経路7が穿孔されており、その後方開口部には大き
い内径のザグリ穴76が形成されている。遮熱パイプ7
0の後方端部にはザグリ穴76に密接に嵌合可能なリン
グ状突出部71が形成されており、さらにリング状突出
部71の外周後方部には比較的弾性の大きいE型シール
部材が装着されており、第1段−第2段間スペーサディ
スク15の前方スタッキング面に接触されている。リン
グ状突出部が径方向・軸方向に拘束されていることによ
り、移動による摩耗・損傷を防ぐことができる。また加
工による応力集中の増加を回避したシール構造を備える
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸方向にディスク
状部材を重ね合わせて形成されたタービンロータに係わ
り、特にその内部の軸方向に冷却媒体流通経路を貫通穿
孔して遮熱パイプを挿入したタービンロータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に火力発電プラントにおけるガス
タービンは、空気(大気)を吸入し所定の圧力まで圧縮
する圧縮機、圧縮機で圧縮された空気を燃料と混合し燃
焼させ燃焼ガスを生成する燃焼器、高温高圧燃焼ガスが
膨張することで動力を発生させるタービン部から構成さ
れており、さらにタービンで発生した動力を電気的エネ
ルギーに変換する発電機を備えてガスタービン発電設備
が構成されている。
【0003】そのうちタービン部は、主に全体を収容す
るタービンケース、燃焼器により生成された燃焼ガスが
動作・流通する燃焼ガス流路、燃焼ガス流路内に交互に
配置された静翼及び動翼、ディスク状部材であるタービ
ンディスク及びスペーサディスクを重ね合わせて形成さ
れたタービンロータから構成されており、静翼はタービ
ンケースの内周に、動翼はタービンロータの外周にそれ
ぞれ固定設置されている。
【0004】このタービン部の構成において、高温燃焼
ガスが動静翼の配置された燃焼ガス流路を流れることに
よりタービンロータが高速回転して動力(軸回転力)を
発生する。従って、ガスタービンで高出力を得るために
は、タービン部入口における燃焼ガスの高温化とガスタ
ービンの高効率化が重要な点となる。
【0005】こういったガスタービンの高温・高効率化
に伴い、タービン動翼や燃焼ガス流路といったガスター
ビンの高温部を冷却することはガスタービン設備の信頼
性を確保するために必要不可欠である。よって、特にタ
ービン動翼においては、燃焼ガス流路を流れる高温燃焼
ガスの熱から翼部材を保護するために動翼冷却システム
が採用されている。
【0006】この動翼冷却システムには、ガスタービン
を構成している圧縮機から所定圧力で抽出した空気や、
または近年開発の進むコンバインド発電プラントにおい
て蒸気タービンから抽出した蒸気を動翼冷却用の冷却媒
体として用いるものがある。このような冷却媒体は、タ
ービンロータ内部に設けた冷却媒体供給経路を通って各
タービン動翼へ運ばれ、各動翼の内部に形成された動翼
冷却流路を流通することにより動翼を冷却するようにな
っている。
【0007】またこのような動翼冷却システムにおい
て、動翼冷却後の冷却媒体の取り扱い方による分類の1
つとして、動翼に設けられたスリットや細孔から冷却媒
体を燃焼ガス流路へ直接放出するオープン冷却方式があ
る。このオープン冷却方式は、動翼冷却後の冷却媒体が
燃焼ガス流路へ放出されるため、燃焼ガス温度の低下
や、冷却媒体と燃焼ガスとの混合損失が生じてタービン
の性能低下を招き、ガスタービンの効率を低下させる。
【0008】従って、ガスタービンの効率向上を図るた
めに、動翼冷却後の冷却媒体を燃焼ガス流路に放出せ
ず、タービンロータ内部に設けた冷却媒体回収経路を介
して燃焼室や蒸気タービンに回収するクローズド冷却方
式が提案されている。
【0009】このようなクローズド冷却方式による動翼
冷却システムの従来の構成としては、例えば特開平10
−220201号公報に開示されているようなものがあ
り、これは冷却媒体を動翼に供給する冷却媒体供給経
路、及び動翼冷却後の冷却媒体を回収する冷却媒体回収
経路(以下、両方合わせて冷却媒体流通経路という)が
タービンロータの内部で軸方向に貫通するよう穿孔され
ており、すなわち各ディスク状部材とそれらの接合面で
あるスタッキング面に対して直交するように設けられて
いる。
【0010】また特開平10−220201号公報に
は、遮熱パイプを冷却媒体流通経路の内部に各ディスク
状部材ごと分割して挿入する構成が開示されており、こ
れにより冷却媒体の流通による各ディスク状部材への熱
的影響を低減させている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には次のような問題がある。
【0012】前述したようにタービンロータの構成は、
外周に動翼を有するタービンディスクとそのタービンデ
ィスク間に配置されたスペーサディスクを重ね合わせ、
それらのスタッキング面に直交するようスタッキングボ
ルトを貫通して結合されている。また冷却媒体を流通さ
せる冷却媒体流通経路についても、各スタッキング面に
対して直交・貫通するよう穿孔されている。従ってター
ビンロータの結合の確実性および冷却媒体流通経路の気
密性の関係から、スタッキング面においてタービンディ
スクとスペーサディスクが隙間なく密接していることが
設計上理想とされている。
【0013】しかし、冷却媒体供給経路と冷却媒体回収
経路の両方がタービンディスク及びスペーサディスク内
に混在するとき、冷却媒体供給経路での冷却媒体の温度
が250℃前後であるのに対し、動翼冷却後、翼材の温
度を奪った冷却媒体回収経路における温度は500℃に
も上昇するため、このような温度差に起因してタービン
ディスク及びスペーサディスクの構成部材に熱応力が発
生し不均一な熱変形を起こす。これがディスク状部材間
のスタッキング面に隙間を発生させ、冷却媒体をスタッ
キング面にリークさせてしまう原因となる。このスタッ
キング面へのリークによって、タービン動翼へ所定流量
の冷却媒体を確保できず動翼材の信頼性と耐久性の低下
を招く。
【0014】特開平10−220201号公報に開示さ
れている遮熱パイプは、このように冷却媒体の供給経路
と回収経路の間の温度差に起因して各ディスク状部材に
発生する熱応力を低減するためのものであり、各冷却媒
体流通経路の内部にそれらの内径より小さい径の遮熱パ
イプを装着してパイプ内部から外部のディスク状部材へ
の熱的影響を低減させている。
【0015】またスタッキング面では、製作精度上、各
ディスク状部材間で冷却媒体流通経路の穿孔位置が周方
向および径方向にズレが生じてしまうため、各冷却媒体
流通経路内にそれぞれ一本の長い遮熱パイプを貫通させ
て装着する場合には、各遮熱パイプの外径を小さくして
おく必要がある。しかし、各ディスク状部材における冷
却媒体流通経路内では、このような遮熱パイプの外径と
冷却媒体流通経路の内径との間に隙間が発生してしま
い、この隙間が運転時において遮熱パイプに余計な応力
を発生させ、遮熱パイプの耐久性を低下させてしまう。
そのため一本の長い遮熱パイプを貫通させて装着するこ
とには問題があった。さらに、遮熱パイプは、翼冷却す
る冷却媒体を搬送しているため、各ディスク状部材に比
べ急速に熱くなり、熱伸びによって遮熱パイプの軸方向
に変位を引き起こす。そしてロータ回転の遠心力によっ
て遮熱パイプと各ディスク状部材の冷却媒体流通経路の
内径とが接触し、接触面では遮熱パイプの軸方向変位に
よって遮熱パイプが摩耗する。前記のように一本の長い
遮熱パイプを装着した場合には、その端部における遮熱
パイプの軸方向変位が大きくなり、各ディスク状部材と
の接触面で遮熱パイプの摩耗が増大する。この摩耗の増
大は遮熱パイプの耐用年数を低減させる要因となる。従
って冷媒流通経路に挿入される遮熱パイプについては、
特開平10−220201号公報の図2等に示されてい
るように、ディスク状部材ごとに分割して挿入する構成
が多く採用されている。
【0016】しかし、このように遮熱パイプをディスク
状部材ごとに分割して挿入する場合、各遮熱パイプは必
然的に小さい部材となるため、タービンロータの作動回
転時には遮熱パイプがそれ自体の径方向、軸方向及び軸
周りに移動・回転しやすいことから摩耗・損傷が激し
く、耐久性に問題があった。
【0017】また、製作精度の関係からスタッキング面
を高い平面度で形成して隙間を完全に取り除くことは困
難であり、さらにスタッキング面の平面度のバラツキや
スタッキングボルトの締付け力のバラツキによっても、
タービンディスク及びスペーサディスク間のスタッキン
グ面に周方向の部分的な隙間が生じてしまう。このよう
にわずかでも隙間が生じた場合、供給経路側の冷却媒体
は回収経路側に比べて圧力が高いため、供給経路から回
収経路へ冷却媒体がリークし、スペーサディスクに周方
向の熱アンバランスが生じる。この熱アンバランスは、
ロータ回転体の振動を増加させてしまう。
【0018】上記のように遮熱パイプを分割して備える
構成の場合、ディスクの熱応力及び熱変形は多少低減で
きるが、製作精度の関係によるスタッキング面の平面度
のバラツキや、スタッキングボルトの締付け力のバラツ
キによってスタッキング面に隙間が生じることまでは防
ぐことができない。さらに上述したようにタービン部の
作動回転時には分割した各遮熱パイプが移動してしまう
ため、それらの間からスタッキング面の隙間へ冷却媒体
がリークし、容易に熱アンバランスを生じさせてしまう
問題があった。
【0019】また上記2つの問題から、各遮熱パイプご
とに固定させる構造と各スタッキング面ごとに冷却媒体
のリークを防ぐ構造を設ける必要があるが、これらを個
別に設けた場合、各ディスク状部材の表面の加工箇所が
増えて複雑な形状となり応力集中が生じやすくなるため
強度的に好ましくない。
【0020】本発明の第1の目的は、ディスク状部材ご
とに分割して備えられた遮熱パイプを簡単な構造で固定
して摩耗・損傷を防ぐことのできるタービンロータを提
供することにある。
【0021】本発明の第2の目的は、遮熱パイプの固定
構造を活用することで、冷却媒体がスタッキング面へリ
ークするのを最小限に食い止めることのできるタービン
ロータを提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】(1)上記第1の目的を
達成するために、本発明は、複数のディスク状部材を軸
方向に重ね合わせて構成されたタービンロータの内部で
前記ディスク状部材間のスタッキング面に貫通するよう
穿孔された冷却媒体流通経路と、各ディスク状部材ごと
に分割して前記冷却媒体流通経路に挿入される遮熱パイ
プとを備えるタービンロータにおいて、前記ディスク状
部材のそれぞれ同じ側のスタッキング面上で各冷却媒体
流通経路の開口部にそれよりも大きい内径で同軸的に設
けたザグリ穴と、前記遮熱パイプの端部に前記ザグリ穴
へ嵌合可能に設けたリング状突出部とを備える。
【0023】このように冷却媒体流通経路の開口部にザ
グリ穴を設け、このザグリ穴に嵌合可能なリング状突出
部を遮熱パイプの端部に設けることにより、遮熱パイプ
を冷却媒体流通経路に設置している際にはリング状突出
部がザグリ穴に嵌合して径方向に拘束され、さらにディ
スク状部材を重ね合わせた状態ではリング状突出部が2
つのディスク状部材に軸方向に挟持される。従って、タ
ービンロータの作動回転時においても遮熱パイプがその
径方向、軸方向に固定され、移動による摩耗・損傷を防
ぐことができる。
【0024】(2)上記第1及び第2の目的を達成する
ために、上記(1)のタービンロータにおいて、前記リ
ング状突出部の外周部のうちのスタッキング面側に外径
を小さくした切り欠き段部が形成され、前記切り欠き段
部に環状シール部材を装着したものとする。
【0025】これにより、特別な加工をディスク状部材
に施すことなく、専ら遮熱パイプ側の固定構造を活用し
てさらにシール構造を設けることができるため、加工に
よる応力集中の増加を回避しつつ冷却媒体流通経路から
スタッキング面への冷却媒体のリークを低減させること
ができる。
【0026】(3)上記(2)のタービンロータにおい
て、好ましくは、前記遮熱パイプの材質は、前記ディス
ク状部材の材質よりも線熱膨張係数が大きいものとす
る。
【0027】これにより、タービン部作動中の高温時に
は遮熱パイプが熱膨張してディスク状部材よりも軸方向
に伸長し、それによりリング状突出部とそれに対向する
スタッキング面との間に挟持されている環状シール部材
は圧接されてシール性能を向上し、冷却媒体のリークを
最小限に抑えることができる。
【0028】(4)上記(1)〜(3)のタービンロー
タにおいて、好ましくは、前記リング状突出部の外周面
上の少なくとも2箇所に突起部を設け、前記ザグリ穴の
外周で前記突起部がそれぞれ一致する周方向位置に嵌合
可能なザグリ溝を設けたものとする。
【0029】これにより、タービンロータの作動回転時
においても遮熱パイプがその周方向に固定され、回転に
よる摩耗・損傷を防ぐことができる。
【0030】(5)上記(1)〜(4)のタービンロー
タにおいて、好ましくは、前記ディスク状部材の前記ザ
グリ穴を設けた側と反対側のスタッキング面上で前記冷
却媒体流通経路の開口部に、前記遮熱パイプの前記リン
グ状突出部を備えた側の反対側の端部の外径よりも小さ
い内径の突出段部を形成したものとする。
【0031】これにより、万一遮熱パイプの一部分に亀
裂が発生して破断した場合でも、その分離部分がディス
ク状部材から抜け出るのを防ぐことができ、ディスク重
心のずれによるアンバランス振動を回避できる。また抜
け出た分離部分による別部材の損傷を防ぐことができ信
頼性を向上させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従い説明する。
【0033】図1は、本発明の第1の実施の形態に係わ
るタービンロータの第1段目のタービンディスク内部に
おいて、遮熱パイプを備えた冷却媒体供給経路の軸方向
断面を拡大して示した図である。なお、以下において軸
方向とは、平行の関係にあるタービンロータ全体の軸方
向と冷却媒体供給経路自体の軸方向とを共通して称する
ものとし、また径方向とは冷却媒体供給経路自体の径方
向を称するものとする。また、図中の左側(図示しない
燃焼ガスの流通方向の上流側)を前方側とし、右側を後
方側とする。
【0034】図1において、11は第1段タービンディ
スクであり、その前方と後方のスタッキング面11f,
11rに結合されている3と15はそれぞれディスタン
トピース3と第1段−第2段間スペーサディスク15で
ある。第1段タービンディスク11には冷却媒体供給経
路7が軸方向に貫通して穿孔されており、その穿孔面7
2の内部には遮熱パイプ70とE型シール部材80を備
えている。また第1段−第2段間スペーサディスク15
にも冷却媒体供給経路7がほぼ同一直線上の配置で穿孔
されており、その穿孔面91の内部には遮熱パイプ92
を備えている。
【0035】第1段タービンディスク11は、その外周
に後述する第1段動翼21を備えたディスク状部材であ
り、また前方と後方にそれぞれ接触するディスタントピ
ース3と第1段−第2段間スペーサディスク15に挟ま
れて後述するスタッキングボルトにより強固に結合され
ている。また軸方向に貫通する冷却媒体供給経路7の前
方の開口部には、遮熱パイプ70の前方端部の外径より
小さい内径の突出段部81が形成されており、反対側の
後方の開口部には冷却媒体供給経路7よりも大きい内径
のザグリ穴76が同軸的に形成されている。
【0036】遮熱パイプ70は、その本体の殆どが冷却
媒体供給経路7の穿孔面72の内径よりも小さい外径の
略円筒形状のパイプ部材であり、その前方端部および軸
方向中間位置の2ヶ所には、冷却媒体供給経路7に密接
に嵌合可能な外径の嵌合突出部75が形成されており、
また遮熱パイプ70の後方端部には第1段タービンディ
スク11のザグリ穴76に密接に嵌合可能なリング状突
出部71が形成されている。さらにリング状突出部71
の外周部のうちの後方側部分には外径を小さくした切り
欠き段部77が形成されている。
【0037】また遮熱パイプ70が第1段タービンディ
スク11に完全に挿入された状態では、前方端部が突出
段部81に接触すると共にリング状突出部71がザグリ
穴76内に密接に嵌合して収容され、さらに第1段ター
ビンディスク11に第1段−第2段間スペーサディスク
15を重ね合わせた状態では、リング状突出部71が第
1段−第2段間スペーサディスク15の前方スタッキン
グ面と近接して対向する配置となる。
【0038】E型シール部材80は、比較的弾性の大き
い金属を材質とする環状シール部材であり、全体の形状
が遮熱パイプ70の切り欠き段部77に装着可能な環状
形状であって、断面形状がアルファベットのE字型に加
工成形されている。またE字型の断面形状は内周側に向
けて開いている形状となっており、切り欠き段部77に
装着した状態では軸方向に加えられた力に対して弾力的
に伸縮可能となっている。また軸方向に力を与えていな
い時のE型シール部材80の軸方向の幅(厚み)は、切
り欠き段部77の軸方向幅より多少大きいため、図1に
示すようなタービンロータ結合時にはE型シール部材8
0の後方側部が遮熱パイプ70の後方端面から少しだけ
突出して第1段−第2段間スペーサディスク15の前方
スタッキング面に接触される状態となる。
【0039】第1段−第2段間スペーサディスク15
は、上記第1段タービンディスク11及び後述する第2
段タービンディスクの間に配置されるディスク状部材で
あり、これらタービンディスク等と共に軸方向に重ねら
れてスタッキングボルトにより強固に結合されている。
またこの第1段−第2段間スペーサディスク15は、冷
却媒体供給経路7の前方開口部に突出段部が設けられて
いない以外、上記第1段タービンディスク11と同様に
リング状突出部71を有した遮熱パイプ70とE型シー
ル部材80を備えることのできる構成となっている。
【0040】ディスタントピース3は、第1段タービン
ディスク11の前方スタッキング面に重ね合わされて結
合され、さらにその前方には図示しない圧縮機ロータが
連結されている。またその後方スタッキング面には第1
段タービンディスク11の冷却媒体供給通路7と連通す
るスリット41が外周方向に伸びるように形成されてい
る。
【0041】なお、これらタービンロータを組み立てる
手順としては、まずディスタントピース3を基台とし、
最も前方側に位置する第1段タービンディスク11から
追って後方に位置するスペーサディスクおよびタービン
ディスクを順に重ね合わせ、最後にスタブシャフト2を
重ね合わせた後に、周方向に均等配置させた複数のスタ
ッキングボルトを貫通させて強固に結合させる。このよ
うな組立工程によれば、各ディスク状部材に挿入する遮
熱パイプ70は供給側、回収側にかかわらず常に後方側
から挿入されることになり、必然的にザグリ穴76及び
リング状突出部71は後方側に位置する構成となる。
【0042】また本実施の形態ではタービンディスク及
びスペーサディスクの材質に高クロム鋼を、遮熱パイプ
70(リング状突出部71も含む)の材質にニッケル基
鍛造超合金を使用している。
【0043】図2、図3は本発明の実施の形態に係わる
タービンロータであって冷却媒体供給経路及び冷却媒体
回収経路の両方(以下、両方合わせて冷却媒体流通経路
という)を備えた構成の軸方向断面図であり、図2は冷
却媒体供給経路の1つと周方向が一致し、図3は冷却媒
体回収経路の1つと周方向が一致した軸方向断面図であ
る。なお、図示の煩雑を避けるために図2、図3中にお
いて、遮熱パイプ及びその周囲の構成は省略してある。
【0044】図2において、1はタービンロータであ
り、タービンロータ1は第1段から第4段の4つのター
ビンディスク11,12,13,14と、それらタービ
ンディスク間に配置されたスペーサディスク15,1
6,17と、第4段タービンディスク14の後方側面に
配置されたタービン軸端であるスタブシャフト2と、及
び第1段タービンディスク11の前方側面に配置されて
図示しない圧縮機のロータに連結しているディスタント
ピース3とを備えて構成されており、これらは周方向均
等に配置された合計8本のスタッキングボルト4で強固
に締結されている。
【0045】タービンディスク11,12,13,14
の外周には、それぞれ第1段動翼21、第2段動翼2
2、第3段動翼23、第4段動翼24がダブティル25
を介して設置されている。このうち第1段動翼21及び
第2段動翼22には、翼内部に図示しない動翼冷却流路
が形成されている。
【0046】冷却媒体供給経路7は、スタブシャフト2
の後方端部に設けられた冷却媒体供給口5から連通し
て、スタブシャフト2、第4段タービンディスク14、
第3段−第4段間スペーサディスク17、第3段タービ
ンディスク13、第2段−第3段間スペーサディスク1
6、第2段タービンディスク12、第1段−第2段間ス
ペーサディスク15、そして第1段タービンディスク1
1を軸方向に貫通するよう穿孔され、周方向に均等な配
置で合計8本形成されている。
【0047】第1段タービンディスク11を貫通して穿
孔された冷却媒体供給経路7は、ディスタントピース3
の後方スタッキング面に形成されたスリット41を介し
て、第1段タービンディスク11とディスタントピース
3の間の外周側に形成されたキャビティ31に連通され
ている。キャビティ31は、第1段タービンディスク1
1の外周に形成された供給孔51と第1段動翼21のダ
ブティル25内に形成された導入口26を介して、第1
段動翼21の内部に形成された図示しない動翼冷却流路
に連通している。
【0048】また第2段動翼22に対しても同様に、第
2段−第3段間スペーサディスク16を貫通して穿孔さ
れた冷却媒体供給経路7は、第2段−第3段間スペーサ
ディスク16の前方スタッキング面に形成されたスリッ
ト42を介して、第2段タービンディスク12と第2段
−第3段スペーサディスク16の間の外周側に形成され
たキャビティ34に連通されている。キャビティ34
は、第2段タービンディスク12の外周に形成された供
給孔54と第2段動翼22のダブティル25内に形成さ
れた導入口29を介して、第2段動翼22の内部に形成
された図示しない動翼冷却流路に連通している。
【0049】この図2において、冷却媒体61が第1段
動翼21及び第2段動翼22にまで供給される過程とし
ては、冷却媒体供給口5から供給された冷却媒体61が
スタブシャフト内供給経路9及び冷却媒体供給経路7を
通過し、ディスタントピース3の後方スタッキング面に
設けられたスリット41及び第2段−第3段間スペーサ
ディスク16の前方スタッキング面に設けられたスリッ
ト42からそれぞれキャビティ31,34に入る。キャ
ビティ31,34から供給孔51,54、導入口26,
29を介し第1段動翼21、第2段動翼22内にそれぞ
れ形成された図示しない動翼冷却流路へと流入し、循環
流通することで各動翼を冷却する。
【0050】次に図3において、冷却媒体回収経路8
は、第1段−第2段間スペーサディスク15、第2段タ
ービンディスク12、第2段−第3段間スペーサディス
ク16、第3段タービンディスク13、第3段−第4段
間スペーサディスク17、第4段タービンディスク14
を貫通するよう穿孔され、周方向に均等な配置で合計8
本形成されており、図2における冷却媒体供給経路7と
周方向に交互に配置されている。その他、図2に示す部
分と同等の部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0051】第1段動翼21を冷却した冷却媒体62
は、第1段動翼21のダブティル25内部に形成された
排出口27及び第1段タービンディスク11の回収孔5
2を介し、第1段タービンディスク11と第1段−第2
段間スペーサディスク15の間の外周側に形成されたキ
ャビティ32へ導かれる。キャビティ32と冷却媒体回
収経路8は、第1段−第2段間スペーサディスク15の
前方スタッキング面に形成されたスリット43を介して
連通されており、動翼冷却後の冷却媒体62は、キャビ
ティ32からスリット43を経て冷却媒体回収経路8へ
流入する。冷却媒体回収経路8を通過した冷却媒体62
は、スタブシャフト2の前方スタッキング面に形成され
たスリット45を介し、スタブシャフト2内の軸中心部
に形成されたスタブシャフト内回収経路10を通過し、
冷却媒体回収口6より排出される。
【0052】また同様に、第2段動翼22を冷却した冷
却媒体62は、第2段動翼22のダブティル25内の排
出口28及び第2段タービンディスク12の回収孔53
を介し、第1段−第2段間スペーサディスク15と第2
段タービンディスク12の間の外周側に形成されたキャ
ビティ33へ導かれる。キャビティ33と冷却媒体回収
経路8は、第1段−第2段間スペーサディスク15の後
方スタッキング面に形成されたスリット44を経て冷却
媒体回収経路8へ流入し、スタブシャフト2を介して冷
却媒体回収口6より排出される。
【0053】また図4は図2、図3中のX−X断面を後
方から見た側面図である。
【0054】各ディスク状部材の比較的外周側には、周
方向に均等な配置で8本のスタッキングボルト4が貫通
しており、その内周側に冷却媒体供給経路7及び冷却媒
体回収経路8が、各8本づつ周方向に交互に配置されて
ディスク状部材を貫通するように穿孔されている。
【0055】また図4においては、冷却媒体流通経路
7,8間の温度偏差による熱応力・熱変形を低減するた
め、ディスク状部材に穿孔された全ての冷却媒体流通経
路内に前述の遮熱パイプ70が挿入されている状態を図
示している。
【0056】図1に戻り、本実施の形態の動作を説明す
る。
【0057】遮熱パイプ70の後方端部に一体に形成さ
れたリング状突出部71は、ザグリ穴76内に嵌合して
いることにより径方向に拘束され、またリング状突出部
71はザグリ穴76の側面76fと第1段−第2段間ス
ペーサディスク15の前方スタッキング面との間に密接
に挟まれていることにより軸方向に拘束されている。従
って、遮熱パイプ70は径方向・軸方向に固定され、タ
ービンロータ1の作動回転時に大流量の冷却媒体61が
遮熱パイプ70内を流通した場合でも径方向・軸方向の
移動が抑えられる。
【0058】また第1段タービンディスク11の穿孔面
72と遮熱パイプ70とは、遮熱パイプ70の前方端部
と軸方向中央部の2ヵ所に設けられた嵌合突出部75に
より周方向全体に渡って接触しており、遮熱パイプ70
の径方向が固定されている構造になっている。この2カ
所の嵌合突出部75以外のほとんどの部分では、遮熱パ
イプ70と穿孔面72の間に径方向隙間73を設けるこ
とができ、この径方向隙間73における遮熱作用によっ
て遮熱パイプ70内部から第1段タービンディスク11
への熱伝導を抑制できる。これにより第1段タービンデ
ィスク11の周方向に不均一な熱応力・熱変形の発生を
抑えることができ、冷却媒体供給経路7から第1段ター
ビンディスク11と第1段−第2段間スペーサディスク
15の間への冷却媒体61のリーク量が低減される。
【0059】またタービンロータ1の作動回転時に万一
遮熱パイプ70が破損し、遮熱パイプ70の強度的に一
番弱いパイプ本体部分とリング状突出部71の境目で破
断したとしても、リング状突出部71は第1段タービン
ディスク11のザグリ孔76の側面76fと第1段−第
2段間スペーサディスク15の前方スタッキング面に挟
まれていることで移動を抑制され、また遮熱パイプ70
のパイプ本体部分は、冷却媒体供給経路7の前方の開口
部に設けた突出段部81に接触することによって移動が
抑制される。
【0060】次に図5は図1中のC部の拡大図であり、
本実施の形態のシール構造をこの図5を参照して詳細に
説明する。
【0061】第1段タービンディスク11と第1段−第
2段間スペーサディスク15のスタッキング面の間にお
いては、製作制度上の問題や熱変形によっていくらかの
間隙82が生じてしまうのは避けられない。冷却媒体供
給経路7内の圧力は、隣合う冷却媒体回収経路8より高
圧なため、この間隙82を通って冷却媒体61が冷却媒
体供給経路7からスタッキング面の間へ、そして隣の冷
却媒体回収経路8へとリーク83する。これを抑制する
ために弾性変形可能なE型弾性体80が装備される。
【0062】本実施の形態では、上述したようにディス
ク状部材の材質に高クロム鋼が、遮熱パイプ70(リン
グ状突出部71も含む)の材質にニッケル基鍛造超合金
が使用されており、またE型シール部材80が、遮熱パ
イプ70のリング状突出部71外周の切り欠き段部77
に装着され、第1段−第2段間スペーサディスク15と
の間に軸方向に挟まれて接触している。250℃前後の
冷却媒体61が冷却媒体供給経路7内を通過することに
より、遮熱パイプ70(リング状突出部71を含む)及
び第1段タービンディスク11、第1段−第2段間スペ
ーサディスク15が熱膨張する。このとき遮熱パイプ7
0に用いたニッケル基鍛造超合金は、第1段タービンデ
ィスク11及び第1段−第2段間スペーサディスク15
に使用した高クロム鋼に比べ線熱膨張係数が高いため、
遮熱パイプ70及びリング状突出部71は第1段タービ
ンディスク11及び第1段−第2段間スペーサディスク
15よりもさらに熱膨張して伸張する。リング状突出部
71はその前方側面が第1段タービンディスク11のザ
グリ穴76の側面76fと接触しているため、熱膨張に
より軸方向後方に向けて伸長し、その結果E型シール部
材80を第1段−第2段間スペーサディスク15の前方
スタッキング面に圧接してさらに密着させる。
【0063】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、ディスク状部材ごとに分割して備えられた遮熱パイ
プ70であっても、タービンロータ1の作動回転時にお
いて径方向・軸方向に固定され、移動による摩耗・損傷
を防ぐことができる。
【0064】また、ディスク状部材の周方向に生じる不
均一な熱応力・熱変形の発生を抑え、さらにE型シール
部材80をタービンディスクとスペーサディスクの間に
圧接密着させることにより、タービンディスクとスペー
サディスクの間のシール性能が向上し、冷却媒体のリー
ク量を最小限に抑えることができる。このように冷却媒
体のリーク量を低減できることにより、動翼に所定流量
の冷却媒体を供給することを可能にし、また冷却媒体供
給経路7から冷却媒体回収経路8への漏れも低減される
ことでタービンディスク及びスペーサディスクの熱アン
バランスを回避することができる。
【0065】また、本実施の形態はタービンディスクや
スペーサディスクの表面にシール用の溝を特別に設け
ず、遮熱パイプの固定構造を活用することにより加工箇
所の少ない比較的単純な形状のシール構造を形成できる
ため、それらディスク状部材に余計な応力集中を生じさ
せることのない強度面での利点も有する。また、遮熱パ
イプ70がディスク状部材に比べて容易に加工できるこ
とから、製造コストを低減できるメリットもある。
【0066】また本実施の形態は、万一遮熱パイプ70
の一部分に亀裂が発生して破断した場合でも、その分離
部分が突出段部81により移動が抑制されてディスク状
部材から抜け出るのを防ぐことができ、ディスク重心の
ずれによるアンバランス振動を回避できる。また抜け出
た分離部分による別部材の損傷を防ぐことができ信頼性
を向上させることができる。
【0067】なお、本実施の形態では、ディスク状部材
と遮熱パイプ70(リング状突出部71を含む)に異な
る材質を使用したが、同じ材質あるいはタービンディス
クの方が線熱膨張係数の高い材質の場合であってもE型
シール部材80は適用できる。その場合には、タービン
ディスクの方がより軸方向後方に伸長したとしても、リ
ング状突出部71もまた後方に後押しされ、結果的にE
型シール部材80をスペーサディスクの前方スタッキン
グ面に圧接密着させてシール性能が向上する。
【0068】なお、本実施の形態についての上記説明
は、主に第1段タービンディスク11における冷却媒体
供給経路7の周囲の構成についてのみ説明したが、本実
施の形態は全てのディスク状部材及び全ての冷却媒体流
通経路(冷却媒体回収経路も含む)に同じ構成を適用す
ることが可能であり、また同様の効果が得られる。この
場合には、前述したようなタービンロータ1の組立工程
の関係上、各ザグリ穴76は各ディスク状部材の後方ス
タッキング面に形成され、各リング状突出部71は遮熱
パイプ70の本体後方側に形成される。
【0069】また突出段部81は第1段タービンディス
ク11のみに設ける構成に限られず、どのディスク状部
材にも設けることができる。それにより、遮熱パイプ7
0の分離部分を各ディスク状部材ごとに確実に固定し、
信頼性をより向上させることができる。
【0070】なお、本実施の形態では、環状シール部材
に断面形状がアルファベットのE字型に成形されたもの
を使用しているが、本発明はこれに限られず、他の断面
形状の環状シール部材を使用することも可能である。
【0071】例えば図6は図1中のC部の拡大図であっ
て、環状シール部材に断面形状が中実丸形のワイヤ10
1を用いた場合のものである。
【0072】この構成によってもある程度のシール機能
は得られるが、この中実丸形のワイヤ101は、軸方向
に加えられた力に対する弾力性に乏しく、剛性が高いた
め、ワイヤ101とリング状突出部71との間の強度上
の問題から予めリング状突出部71との間に軸方向の隙
間201を設ける必要があり、冷却媒体61がその隙間
201を通過する分だけシール性能の低い構成となって
いる。
【0073】また図7は図1中のC部の拡大図であっ
て、環状シール部材に断面形状がO型(中空丸形)のも
のを用いた場合のものである。
【0074】このようなO型シール部材102は軸方向
に対する弾力性を有しているため、強度上の問題なくリ
ング状突出部71と第1段−第2段間スペーサディスク
15の間に密着させて装着することができ、また遮熱パ
イプ70の熱膨張時にも追従して弾性変形することで高
いシール性能を維持できる構成となっている。
【0075】また図8は図1中のC部の拡大図であっ
て、環状シール部材に断面形状がC型のものを用いた場
合のものである。
【0076】このようなC型シール部材103もまた弾
力性を有しているため、密着させて装着することがで
き、遮熱パイプ70の熱膨張時にも弾性変形して高いシ
ール性能を維持できる構成となっている。
【0077】さらにこのC型シール部材103を用いる
場合は、例えば図1に示す冷却媒体供給経路7に備える
時、その断面形状の開口部を内周側に向けて開く形状と
することにより、リング突出部71と第1段−第2段間
スペーサディスク15との間を通過してリークしてきた
冷却媒体83がC型シール部材103の内部に流入し、
内部を押し広げられることによってさらなる弾性力が与
えられる。従って、C型シール部材103は、第1段−
第2段間スペーサディスク15及びリング状突出部71
に対してより密着するようになり、シール性能が向上す
る。
【0078】またこのC型シール部材を冷却媒体回収経
路に備えて上記のようなシール性能を得る場合には、図
9に示すように断面形状の開口部の向きを外周側に向け
て開く形状とする必要がある。これは、冷却媒体回収経
路8における冷却媒体62の圧力が、冷却媒体供給経路
7における冷却媒体61より低圧であることから、スタ
ッキング面における冷却媒体のリーク84の方向が常に
冷却媒体供給経路7から冷却媒体回収経路8へ向かって
いるためである。
【0079】同様にE型シール部材を冷却媒体回収経路
8に備える場合においても、上記のように内部に冷却媒
体を流入させるには、図10に示すようにリーク方向を
考慮して、E型シール部材105の断面形状を外周側に
向けて開いている形状とするのが望ましい。
【0080】本発明の第2の実施の形態を図11により
説明する。図11は本実施の形態のタービンロータにお
いて、第1段タービンディスクの冷却媒体供給経路7の
1つに、環状シール部材及び遮熱パイプを装着した状態
を後方側からみた側面図である。図中、図1に示す部分
と同等の部分には同じ符号を付し説明を省略する。本実
施の形態は、遮熱パイプ自体の周方向の回転を防止する
ための構造を備えたものである。
【0081】図11において、遮熱パイプ70Aのリン
グ状突出部71Aの外周面上には、中心軸に対して対称
な2ヶ所に同じ形状の突起部74が形成されており、ま
た第1段タービンディスク11Aの後方スタッキング面
には、ザグリ穴76Aの外周で2つの突起部74がそれ
ぞれ一致する周方向位置に各突起部74が嵌合可能なザ
グリ溝78が設けられている。
【0082】以上のように構成した本実施の形態による
と、タービンロータの作動回転時において遮熱パイプ7
0Aに遠心力が働いても、突起部74がザグリ溝78に
嵌合されていることにより、遮熱パイプ70A全体が周
方向に固定されてズレや回転を防ぐことができる。従っ
て、遮熱パイプ70Aのズレや回転による遮熱パイプ7
0A(リング状突出部71Aを含む)と環状シール部材
80の摩耗・損傷を抑制でき、シール性能の信頼性を向
上させることができる。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、リング状突出部がザグ
リ穴に嵌合して径方向に拘束され、リング状突出部が2
つのディスク状部材に軸方向に挟持されることにより、
タービンロータの作動回転時においても遮熱パイプがそ
の径方向、軸方向に固定され、移動による摩耗・損傷を
防ぐことができる。
【0084】また本発明によれば、特別な加工をディス
ク状部材に施すことなく、専ら遮熱パイプ側の固定構造
を活用してシール構造を設けることができるため、加工
による応力集中の増加を回避しつつ冷却媒体流通経路か
らスタッキング面への冷却媒体のリークを低減させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるビンロータの
第1段タービンディスク内部において、遮熱パイプを備
えた冷却媒体供給経路の軸方向断面を拡大して示した図
である。
【図2】第1の実施の形態によるタービンロータであっ
て、冷却媒体供給経路の1つと周方向が一致した軸方向
断面図である。
【図3】第1の実施の形態によるタービンロータであっ
て、冷却媒体回収経路の1つと周方向が一致した軸方向
断面図である。
【図4】図2、図3中のX−X断面を後方から見た側面
図である。
【図5】図1中のC部の拡大図である。
【図6】図1中のC部の拡大図であって、環状シール部
材に断面形状が中実丸形のワイヤを用いた場合のもので
ある。
【図7】図1中のC部の拡大図であって、環状シール部
材に断面形状がO型(中空丸形)のものを用いた場合の
ものである。
【図8】図1中のC部の拡大図であって、環状シール部
材に断面形状がC型のものを用いた場合のものである。
【図9】冷却媒体回収経路にC型シール部材を用いた場
合の拡大図である。
【図10】冷却媒体回収経路にE型シール部材を用いた
場合の拡大図である。
【図11】第2の実施の形態のタービンロータにおい
て、冷却媒体供給経路の1つに、環状シール部材及び遮
熱パイプを設置した状態を後方側から見た側面図であ
る。
【符号の説明】
1 タービンロータ 2 スタブシャフト 3 ディスタントピース 4 スタッキングボルト 5 冷却媒体供給口 6 冷却媒体回収口 7 冷却媒体供給経路 8 冷却媒体回収経路 9 スタブシャフト内供給経路 10 スタブシャフト内回収経路 11〜14 タービンディスク 15〜17 スペーサディスク 22〜24 動翼 25 タブティル 26,29 導入口 27,28 排出口 31〜34 キャビティ 41〜44 スリット 51,54 供給孔 52,53 回収孔 61 冷却媒体(冷却前) 62 冷却媒体(冷却後) 70 遮熱パイプ 71 リング状突出部 72 穿孔面 73 径方向隙間 74 突起部 75 嵌合突出部 76 ザグリ穴 77 切り欠き段部 78 ザグリ溝 80 E型シール部材(内周向き) 81 突出段部 82 隙間(スタッキング面間) 83 供給側からのリーク 84 回収側へ向かうリーク 101 ワイヤ(中実丸形シール部材) 102 O型シール部材(中空丸形) 103 C型シール部材(内周向き) 104 C型シール部材(外周向き) 105 E型シール部材(外周向き) 201 隙間(ワイヤとリング状突出部の間)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 眞一 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 高野 剛 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 Fターム(参考) 3G002 AA05 AA06 AA11 AB00 AB02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のディスク状部材を軸方向に重ね合わ
    せて構成されたタービンロータの内部で前記ディスク状
    部材間のスタッキング面に貫通するよう穿孔された冷却
    媒体流通経路と、各ディスク状部材ごとに分割して前記
    冷却媒体流通経路に挿入される遮熱パイプとを備えるタ
    ービンロータにおいて、 前記ディスク状部材のそれぞれ同じ側のスタッキング面
    上で各冷却媒体流通経路の開口部にそれよりも大きい内
    径で同軸的に設けたザグリ穴と、 前記遮熱パイプの端部に前記ザグリ穴へ嵌合可能に設け
    たリング状突出部とを備えることを特徴とするタービン
    ロータ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のタービンロータにおいて、
    前記リング状突出部の外周部のうちのスタッキング面側
    に外径を小さくした切り欠き段部が形成され、前記切り
    欠き段部に環状シール部材を装着したことを特徴とする
    タービンロータ。
  3. 【請求項3】請求項2記載のタービンロータにおいて、
    前記遮熱パイプの材質は、前記ディスク状部材の材質よ
    りも線熱膨張係数が大きいものであることを特徴とする
    タービンロータ。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項記載のタービ
    ンロータにおいて、前記リング状突出部の外周面上の少
    なくとも2箇所に突起部を設け、前記ザグリ穴の外周で
    前記突起部がそれぞれ一致する周方向位置に嵌合可能な
    ザグリ溝を設けたことを特徴とするタービンロータ。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項記載のタービ
    ンロータにおいて、前記ディスク状部材の前記ザグリ穴
    を設けた側と反対側のスタッキング面上で前記冷却媒体
    流通経路の開口部に、前記遮熱パイプの前記リング状突
    出部を備えた側の反対側の端部の外径よりも小さい内径
    の突出段部を形成したことを特徴とするタービンロー
    タ。
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