JP2002350378A - 熱制御プレート - Google Patents

熱制御プレート

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JP2002350378A
JP2002350378A JP2001153682A JP2001153682A JP2002350378A JP 2002350378 A JP2002350378 A JP 2002350378A JP 2001153682 A JP2001153682 A JP 2001153682A JP 2001153682 A JP2001153682 A JP 2001153682A JP 2002350378 A JP2002350378 A JP 2002350378A
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thermal conductivity
plate
control plate
thermal
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JP2001153682A
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Norio Yabe
範夫 谷辺
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な温度分布の熱制御プレートを提供す
る。 【解決手段】 複数の熱源を埋設し、上面に載置される
電子部品の熱制御をする熱制御プレートにおいて、電子
部品と上面との接触面の温度分布が均一になるように、
平面方向熱伝導率が垂直方向熱伝導率よりも大きい熱伝
導率異方性プレートとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面プレートを熱
インタフェースとして機器又は部品の熱的特性を評価す
る試験機、大きな設備では人工衛星搭載機器等の性能を
評価する熱真空試験機、部品、ユニットを温度試験、バ
ーイン装置等の機器・部品にインタフェース平面内が均
一な温度で制御する必要がある試験装置又は部品・部材
のロー材の溶融接合、接着剤の加熱重合接合に適用する
ホットプレート等の熱制御プレートの表面温度分布、重
量及び熱応答の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信衛星、移動体通信基地
局等では、情報量の拡大、信号の高速化に伴い、フェイ
ズドアレー方式等半導体デバイスを用いた高周波ユニッ
トが多く使用されるようになった。これらのユニット
は、半導体デバイスが実装される筐体のベース面から熱
放射が行われるために、該ユニットの温度特性測定及び
調整は、ベースプレート面を熱的なインタフェースとし
て行う必要がある。その際、温度雰囲気或いはシュラウ
ド温度を制御する恒温漕或いはスペースチャンバ(熱真
空試験装置)ではベースプレートをインタフェースとす
ることができないために、現実との差異が生じる。ま
た、差異が許容できる範囲の場合でも、ユニット周辺か
ら対流或いは熱輻射による熱交換でインタフェース面の
熱制御に多くの時間が必要で、且つ正確な温度設定が困
難である。このような問題点を配慮したのが熱真空試験
試験装置(スペースチャンバ)或いは専用のユニット試
験装置である。
【0003】図11は熱真空試験装置の概念図である。
図11(a)は正面図、図11(b)は側面図である。
熱真空試験装置のチャンバ2内に被試験ユニット4のユ
ニットベース面6と接触する熱制御プレート8に、複数
のヒータ10を埋め込み、外部の冷凍機12で冷却した
冷媒がループ状にプレート8の下部を循環するように冷
媒管14を配設する。そして、ヒータ10で加熱、冷媒
管14で冷却し、熱制御プレート8を所望に熱制御す
る。このように構成した熱制御プレート8で、特に、高
周波ユニットを試験する設備は、試験信号がフレキシビ
リティの小さい導波管或いは同軸線で高周波ユニットを
接続するために、試験端子のフィードスルーを設けたチ
ャンバー蓋16と一体で構成した可動測定器台18がチ
ャンバー2の外側に設けられている。
【0004】チャンバー2の内側は、熱制御プレート8
との接触を少なくしてヒータ10や冷媒管12からの熱
制御プレート8への熱伝導を効率良く行うために、熱制
御プレート8がチャンバー蓋16からプレート支持部2
0によって、片持ち支持されている。チャンバー蓋16
のフィードスルーを通して可動測定台18により支持さ
れた測定器22と被試験ユニット6が接続される。チャ
ンバー2内の温度による被試験ユニット4への影響を防
止するべく真空排気系24がチャンバー2の外部に設け
られている。また、雰囲気よりも大幅に高い温度で長時
間の動作試験を行うバーイン試験装置が有る。
【0005】図12はバーイン試験装置を示す図であ
る。図12(a)は正面図であり、図12(b)は側面
図である。バーイン試験装置では、熱制御プレート30
に複数のヒータ32を埋め込み、ヒータ32により熱制
御プレート30が所望の加熱温度に制御されている。熱
制御プレート30に載置された被試験モジュール34に
RFユニット36からモジュール34に試験信号を送っ
て、信号取り出し部37より信号を取り出して試験を行
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱制御プレートには、以下の問題点があった。
【0007】図13は、熱制御プレートの厚みがヒータ
間隔に比べて薄い場合の従来の問題点を示す図である。
熱制御プレートの構成材料が一体材料では、水平方向と
垂直方向の熱伝導率が均一となる。熱伝導率が均一であ
る場合、熱制御プレートの等温度線は、熱源を中心とし
て、同心円となる。そのため、熱制御プレート上におい
ては、熱源からの距離が最も近い熱源の真上が最も温度
が高く、熱源の真上から離れるに従って温度が低くな
る。これを熱流の伝達から見ると、熱流は、近似的に熱
プレート上面へ熱源から90度(1/4周囲)に伝達す
ると考えられる。
【0008】熱制御プレート40の厚みhがヒータ42
間の間隔Lに比べて薄いとき、図13に示すように、温
度分布は、ヒータ42の真上の点Pの温度が最大であ
り、ヒータ42の真上直線から45度のなす直線の熱制
御プレート40上の点Qでは、ヒータ42からの熱流が
殆ど伝達されず、温度が最低となる。このような点Qで
は、左右の2個のヒータ42からの熱流が殆ど伝達され
ないため、均一なインタフェースが得られない。このよ
うに、熱制御プレート40の厚みが薄いと、ヒータ42
の配置がそのまま温度分布として現れて、均一なインタ
フェースが得られないという問題点があった。
【0009】図14は、熱制御プレートの厚みがヒータ
間隔に比べて厚い場合の従来の問題点を示す図である。
図14に示すように、熱制御プレート40の厚みhがヒ
ータ42間の間隔Lと略等しいとき、熱制御プレート4
0上面の任意の点は、下方に配設されている左右の2個
のヒータ42からの熱流により加熱される。そのため、
その点の温度は2つの熱流の合成となるが、熱流は、近
似的に熱プレート上面へ熱源から90度(1/4周囲)
に伝達すると考えられるので、温度は図14に示すよう
に一定となる。しかし、熱制御プレートの厚みを厚くす
ると、重量、熱容量が大きくなり応答速度が遅くなる。
また、重量の増加は設備への制約が大きくなり、設備コ
ストの上昇につながる等の問題があった。同様に熱伝導
率の小さいステンレス鋼等を用いた場合も或程度の均一
化は得られるものの、熱抵抗が大きくなりより大きな熱
源が必要となると共に、重量、熱容量が大きくなり熱制
御応答が遅くなるという問題点があった。
【0010】また、バーイン試験装置で試験するモジュ
ールは、半導体素子の発生熱を排熱し易いように熱伝導
性の優れたアルミニウム合金で筐体が製作されている。
このため熱制御プレートの温度分布の影響をそのまま受
けて、熱制御プレートの温度分布は半導体への負荷温度
に不具合検出に影響を受ける。そのため、熱制御プレー
トの温度分布が不均一では、試験の信頼性が問題とな
る。
【0011】本発明は、上記を鑑みてなされたものであ
り、均一な温度分布の熱制御プレートを提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理図で
あり、熱制御プレート46の垂直断面図を示している。
図1に示すように、複数の熱源44#i(i=1〜n)
が一定のピッチLで熱制御プレート46に埋め込まれて
いる。熱源44#i(i=1〜n)は、プレート上面4
8を加熱するヒータ等である。熱制御プレート46は、
プレート上面48の温度分布を均一にするべく、横方向
の熱伝導率と縦方向の熱伝導率が異なるものである。横
方向の熱伝導率と縦方向の熱伝導率が同じであるとき、
上述したように、熱流は、熱プレート上面48におい
て、近似的に、熱源44#iとその真上の熱プレート上
面48の点とを結ぶ直線から左右90度(1/4周囲)
まで伝達すると考えられるが、横方向の熱伝導率が縦方
向の熱伝導率より大きいときには、横方向により多くの
熱流が伝達される。即ち、90度よりも広い範囲の熱プ
レート上面48まで熱流が伝達される。
【0013】熱制御プレート46の垂直断面において、
熱源44#iの真上に位置するプレート上面48の点と
熱源44#iからの熱流が伝達される限界の点との間の
距離に対する熱源44#iとその真上のプレート上面4
8との間の距離の比率は、近似的に横方向の熱伝導率に
対する縦方向の熱伝導率の比率に等しいものと考えられ
る。図1に示すように、プレート上面44上で温度分布
が図1に均一となるには、近似的に、各熱源40#iに
ついて、その熱流が伝達される限界の点が隣接熱源44
#(i+1)の真上に点であれば良いといえる。
【0014】図2は、プレート上面48の温度分布を説
明するための図であり、熱制御プレート46の垂直断面
における熱源48#1,48#2からの熱流によるプレ
ート上面48の温度分布を示している。図2に示すよう
に、熱源44#1について、その熱流が伝達される限界
の点P2が隣接熱源44#2の真上に点であるとする。
点P1を熱源44#1の真上のプレート上面48の点と
する。Q1をP1の温度とする。Q2をP2の温度とす
る。線分Q1,P2は、熱源44#1による温度分布、
線分Q2,P1は、熱源44#2による温度分布、線分
P1,P2上の任意の点Pの温度分布は、Pの真上の線
分Q1,P2及びQ2,P1の交点とPを結ぶ線分T
1,T2の合成となる。熱源44#1,44#2の温度
は同じなので、三角形Q1,P1,P2と三角形Q2,
P2,P1と合同である。よって、近似的に点Pの温度
は一定であるといえる。これが成り立つには、近似的
に、熱源44#1とP1との距離h、熱源44#1と4
4#2との距離L、横方向の熱伝導率Rh、縦方向の熱
伝導率Rvとすると、次式(1)が成り立てば良い。
【0015】 L/h≒Rh/Rv ・・・(1) このように、式(1)が成り立つように、平面方向の熱
伝導率Rhと垂直方向熱伝導率を有する熱制御プレート
46を構成することにより、プレート上面48の温度分
布が近似的に均一となる。熱制御プレート46は、横方
向と縦方向の熱伝導率の異なる同一の材料により構成し
ても良いし、異なる部材を積層することにより構成して
も良い。
【0016】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図3は、本発明の第1実施形態による熱真空試験装置の
構成図であり、図11中の構成要素と実質的に同一の構
成要素には同一の符号を附している。図3(a)は正面
図、図3(b)は側面図である。図3(a)に示すよう
に、熱真空試験装置のチャンバ2内に熱制御プレート5
0が配設されている。熱制御プレート50は、ヒータ埋
込部52及び熱伝導率異方性プレート54から成る。ヒ
ータ埋込部52に、複数のヒータ10が一定のピッチで
埋め込まれている。ヒータ10は、被試験ユニット4を
加熱するための熱源であり、例えば、丸棒ヒータが図3
(b)に示す紙面に垂直に埋め込まれている。
【0017】ヒータ埋込部52は、ヒータ10を埋め込
み支持するためのものであり、ヒータ10の熱により
溶融しないこと、熱伝導率が高いこと、加工が容易
なこと等の条件を満足するものである。熱伝導異方性プ
レート54が上記条件を満足する場合は、ヒータ埋込部
52は熱伝導異方性プレート54と同じ材料を使用する
ことにより熱伝導率異方性プレート54と一体的に形成
することができるが、熱伝導率異方性プレート54をカ
ーボンより構成していることから、ヒータ埋込部52
は、熱伝導異方性プレート54の材料と異なる材料、例
えば、アルミニウム合金を使用している。
【0018】熱伝導率異方性プレート54は、被試験ユ
ニット4のユニットベース面6の温度分布が均一になる
ようにヒータ10からの熱流を制御するものであり、水
平方向熱伝導率と垂直方向熱伝導率とが異なる同一の材
料からなるプレートである。上述したように熱制御プレ
ート50を厚くすると、重量、熱容量が大きくなり、応
答速度が遅くなること、重量の増加は設備への制約が大
きくなることから、ヒータ10の間隔Lと、ヒータ10
の中心とユニットベース面6との間の距離hには、一般
に、L>hの関係が成り立つ。L>hの場合、熱制御プ
レートの熱伝導率が横方向と縦方向で等しいとき、上述
した問題点が生じるため、水平方向の熱伝導率が垂直方
向の熱伝導率よりも大きな熱伝導率異方性材料を熱制御
プレート50の材料とすることにより、ユニットベース
面6の温度分布が均一になるように制御する。
【0019】熱伝導率異方性プレート54の材料とし
て、カーボン(グラファイト)繊維が上げられる。カー
ボン繊維の長繊維方向の熱伝導率は、生成方法、燒結密
度(比重:1.40〜2.26;黒鉛単結晶)等によっ
て異なるが50〜600W/m・K)の熱伝導率を得る
ことができるが、繊維を積層した方向の熱伝導率は15
〜50W/m・K)で、高い異方性比率(3.3〜1
2)を得ることができる。また、軽量であるがために熱
容量が小さく構成できて温度制御速度が速くなる。上記
カーボン繊維の特性より、本実施形態では、熱伝導率異
方性プレート54の材料としてカーボン繊維を用いてい
る。
【0020】図4は、カーボンを材料とする熱伝導率異
方性プレート54の斜視図である。図4に示すように、
長繊維方向をヒータ埋込部52と熱伝導率異方性プレー
ト54との界面と平行になるように、複数のカーボン繊
維60が厚み方向に織られている。カーボン繊維60を
厚み方向に織ることにより、熱伝導率異方性プレート5
4の横方向の熱伝導率が50〜600W/m・K、縦方
向の熱伝導率が15〜50W/m・Kの高い異方性比率
(3.3〜12)を得ることができる。
【0021】熱伝導率異方性プレート54の厚みh、ヒ
ータ10の間隔L、熱伝導率異方性プレート54の水平
方向の熱伝導率Rh、垂直方向の熱伝導率Rvとすると、
ユニットベース面6の温度分布が略均一になるには、例
えば、ヒータ埋込部52を薄くすることにより、ヒータ
埋込部52の影響を無視したとき、式(1)が成り立て
ば良い。尚、ヒータ埋込部52の影響を考慮する必要が
ある場合、これを考慮した水平方向の熱伝導率Rh、垂
直方向の熱伝導率Rvとする。
【0022】ヒータ10及び熱伝導率異方性プレート5
4の重さの制限より、h,Lが与えられているとき、カ
ーボン繊維の生成方法、燒結密度を変えることにより、
(1)式を満足するRh,Rvとなる熱伝導率異方性プレ
ート54とすることができる。また、Rh,Rvが与え
られているとき、(1)式を満足する熱伝導率異方性プ
レート54の厚みhとすることができる。尚、カーボン
繊維の比重は、2前後とアルミニウム合金(比重2.
7)と比較し非常に軽いので、厚みhを最適にするため
に増減することによる重量増加の影響は少ない。
【0023】また、カーボン繊維に加圧鋳造によりアル
ミ合金等を含浸するグラファイト強化複合金属は、繊維
配向を水平軸とすることにより、前述の如くカーボン繊
維の燒結密度により異なるが、軸方向が585W/m・
Kのグラファイト強化複合金属が開発されている。この
複合材は非常に高い異方性比率(13)を得ることがで
きる。また、この材料もカーボン繊維と同様に熱伝導率
異方性プレートの軽量化が可能である。よって、熱伝導
率異方性プレート54として、グラファイト強化複合金
属を用いても良い。
【0024】図5は、ヒータ埋込部52と熱伝導率異方
性プレート54の界面56を示す図である。熱伝導率異
方性プレート54がヒータ埋込部52と一体形成されて
いるときは、界面56が生じることがないので問題がな
いが、そうでないときは、界面56に空隙が発生して熱
抵抗が大きくなる恐れがある。そこで、図5に示すよう
に、界面56に空隙の発生を防止するべく、ヒータ埋込
部52と熱伝導率異方性プレート54とを熱伝導率の高
いペースト62により接着している。ペースト62は、
例えば、シリコーンにアルミニウムパウダとの混合物に
より形成する。
【0025】冷媒管14は、外部の冷凍機12で冷却し
た冷媒がループ状に熱制御プレート50の下部を循環す
るように配設する。冷媒管14は、冷媒を流すことによ
りユニットベース面6の温度が所望になるように制御す
るものであるが、ヒータ10の場合と同様に、ユニット
ベース面6の温度分布が均一になるように、式(1)に
おいて、Hの代わりに、冷媒管14の中心とユニットベ
ース面9との距離、Lの代わりに、冷媒管14間の距離
として、式(1)が成り立つように、冷媒管14間の距
離を調節する。
【0026】試験信号がフレキシビリティの小さい導波
管或いは同軸線で高周波ユニットを接続するために、試
験端子のフィードスルーを設けたチャンバー蓋16と一
体で構成した可動測定器台18がチャンバー2の外側に
設けられている。チャンバー2の内側は、熱制御プレー
ト50との接触を少なくしてヒータ10や冷媒管12か
らの熱制御プレート50への熱伝導を効率良く行うため
に、熱制御プレート50がチャンバー蓋16からプレー
ト支持部20によって、片持ち支持されている。このと
き、熱伝導率異方性プレート54が比重の軽いカーボン
繊維より形成されているので、プレート支持部20への
過重な負荷とならない。
【0027】チャンバー蓋16のフィードスルーを通し
て可動測定台18により支持された測定器22と被試験
ユニット6が接続される。チャンバー2内の温度による
被試験ユニット4への影響を防止するべく真空排気系2
4がチャンバー2の外部に設けられている。ヒータ10
で加熱又は冷媒管14で冷却し、熱伝導率異方性プレー
ト54によりユニットベース面9の温度分布が均一にな
るよう熱制御されるので、高周波ユニット等の被試験ユ
ニット4を実稼動環境に近い環境で試験を行うことがで
き、試験の信頼性が向上する。しかも、熱伝導率異方性
プレート54が軽量であるために熱容量が小さく構成で
きるので、温度制御速度が速くなる。
【0028】以上説明した第1実施形態によれば、比重
2前後とアルミニウム合金(比重2.7)と比較し非常
に軽く、垂直方向に対して水平方向の熱伝導比が5倍程
度の積層繊維カーボン製プレートを介在することにより
ユニットベース面9の温度分布を±1℃程度に改善する
ことができると共に重量の負荷が問題となることがな
い。
【0029】第2実施形態 図6は、本発明の第2実施形態によるバーイン試験装置
を示す図であり、図12中の構成要素と実質的に同一の
構成要素には同一の符号を附している。図6(a)は正
面図であり、図6(b)は側面図である。バーイン試験
装置は半導体ジャンクション温度の90%程度の負荷を
動作状態で加え、不良部品を排除する試験装置である。
高周波モジュールバーイン装置は、モジュール34を加
熱する熱制御プレート70と、高周波信号をモジュール
34に供給するRFユニット36と、特性変化を監視す
る信号取り出し部37等から構成されている。
【0030】熱制御プレート70は、ヒータ埋込部72
と熱伝導率異方性プレート74より構成されている。ヒ
ータ埋込部72の上面に熱伝導率異方性プレート74が
形成されている。熱伝導率異方性プレート74は、横方
向と縦方向の熱伝導率の異なる熱伝導率異方性材料を熱
制御プレートの材料とすることにより、モジュールベー
ス面76の温度分布が均一になるように制御する点にお
いて、第1実施形態の熱伝導率異方性プレート54と同
じである。
【0031】熱伝導率異方性プレート74は、第1実施
形態と同様にカーボン繊維、或いはカーボン繊維に加圧
鋳造によりアルミ合金等を含浸するグラファイト強化複
合金属より構成する。ヒータ32の間隔L、ヒータ32
の中心とモジュールベース面76との距離h、熱伝導率
異方性プレート74の水平方向の熱伝導率Rh、垂直方
向の熱伝導率Rvの関係は式(1)と同様である。ヒー
タ埋込部72と熱伝導率異方性プレート74は、熱伝導
性の良好なペーストにより接着されることも第1実施形
態と同様である。
【0032】バーイン試験では、ヒータ32により熱制
御プレート70が加熱されるが、温度に制御されてい
る。熱伝導率異方性プレート74により熱制御プレート
70の上面の温度分布が均一になるよう熱制御される。
モジュール34は、半導体素子の発生熱を排熱し易いよ
うに熱伝導性の優れたアルミニウム合金で筐体が製作さ
れている。このため熱制御プレート70の温度分布の影
響をそのまま受ける。熱制御プレート70の温度分布は
半導体への負荷温度に不具合検出に影響を受けるが、熱
制御プレート70の上面の温度分布が均一になるよう熱
制御されるので、不具合検出に影響を及ぼすことを抑制
でき、試験の信頼性が向上する。
【0033】第3実施形態 図7は、本発明の第3実施形態による熱真空試験装置の
構成図であり、図3中の構成要素と実質的に同一の構成
要素には同一の符号を附している。図7(a)は正面
図、図7(b)は側面図である。熱伝導率異方性プレー
トは、入手性の優れた単一金属で大きな垂直/水平異方
性熱伝導の部材は少ないが、熱伝導率の大小の部材を積
層し構成することにより熱伝導率異方性プレート84を
構成する。
【0034】図8は、図7中の熱伝導率異方性プレート
84の一般的な構成を示す図である。図8(a)は、熱
伝導率異方性プレート84の断面図である。図8(b)
は、垂直方向の熱抵抗を示す図である。図8(c)は水
平方向の熱抵抗を示す図である。図8(a)に示すよう
に、熱伝導率異方性プレート84が複数の材料90#1
〜90#nが積層・形成されている。熱伝導率異方性プ
レート82の垂直方向の熱抵抗は、図8(b)に示すよ
うに、材料90#i(i=1〜n)の熱抵抗Riの直列
接続となり、熱抵抗Ri(i=1〜n)の和に等しくな
る。一方、熱伝導率異方性プレート84の水平方向の熱
抵抗は、図8(c)に示すように、材料90#i(i=
1〜n)の熱抵抗Riの並列接続となる。よって、異種
材料を積層することにより、熱伝導率が異方性の熱伝導
率異方性プレート84を構成することができる。
【0035】しかし、異種材料を積層接合する場合に
は、それぞれの材料の熱/機械特性(膨張率、弾性率、
接合断面、厚さ等)の違いにより反りが発生する。熱伝
導率異方性プレート84が反ると、被試験ユニット4の
ユニットベース面6が熱伝導率異方性プレート84の面
上に密着せずに、ユニットベース面6と熱伝導率異方性
プレート84との間に空隙が発生して、ユニットベース
面6の温度分布が均一とならなくなってしまう。そこ
で、熱伝導率異方性プレート84の反りを防ぐために、
積層部材を構成する際に、熱伝導率異方性プレート84
の表裏面に同一品種、厚さの部材を配設することによ
り、熱/機械特性により発生する曲げモーメントを、反
対方向の曲げモーメントが相殺して、熱伝導率異方性プ
レート82の反りを防止することができる。
【0036】図9は、熱伝導率異方性プレート84の一
例を示す図である。図9(a)は、断面図である。図9
(b)は、曲げモーメントを示す図である。図9(a)
に示すように、熱伝導率異方性プレート84は、3層の
部材100#1〜100#3が積層されている。1層目
の部材100#1と3層目の部材100#3は、同一品
種且つ同一厚さである。部材100#1〜100#3を
積層接合する場合には、それぞれの材料の熱/機械特性
(膨張率、弾性率、接合断面、厚さ等)の違いにより反
りが発生するが、部材100#1と部材100#3は、
同一品種且つ同一厚さであるので、部材100#1と部
材100#2の界面102に反対方向の曲げモーメント
M1,M2が相殺するので、熱伝導率異方性プレート8
4の反りを防止することができる。
【0037】部材100#1〜部材100#3を積層し
た熱伝導率異方性プレート84の垂直方向の熱抵抗は、
上述したように、部材100#1〜100#3の熱抵抗
の直列和である。一方、水平方向の熱抵抗は、部材10
0#1〜100#3の熱抵抗並列接続されたものであ
る。従って、部材100#1,100#3の熱抵抗が部
材100#2の熱抵抗に比べて大きいとき、水平方向へ
の熱抵抗は熱抵抗の小さい部材100#2に略等しくな
り、垂直方向の熱抵抗は部材100#1,100#3の
和に略等しくなる。
【0038】例えば、部材100#1,100#3をス
テンレスにすると、その熱伝導率は16W/m・K程
度、部材100#2を銅にすると、その熱伝導率は38
5W/m・K程度となるので、部材100#1〜100
#3の厚みを制御することにより、水平方向と垂直方向
の熱抵抗の比率を所望のものにすることができる。よっ
て、式(1)と同様の議論により、熱伝導率異方性プレ
ート84の上面の温度分布を均一にすることができる。
また、界面56に空隙の発生を防止するべく、ヒータ埋
込部82と熱伝導率異方性プレート84とを熱伝導率の
高いペーストにより接着する。以上説明した第3実施形
態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる上
に、複数の部材を積層することにより、各種熱伝導率異
方性プレートを使用することが可能となる。
【0039】第4実施形態 図10は、本発明の第4実施形態によるバーイン試験装
置を示す図であり、図6中の構成要素と実質的に同一の
構成要素には同一の符号を附している。図10(a)は
正面図であり、図10(b)は側面図である。第4実施
形態は、バーイン試験装置の熱伝導率異方性プレート1
12に第3実施形態で説明した複数の部材を積層するこ
とにより熱伝導率異方性プレートを形成することを適用
したものである。熱伝導率異方性プレート112は、複
数の部材を積層することにより、横方向と縦方向の熱伝
導率の異なる熱制御プレートである。以上説明した第4
実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果がある。
【0040】本発明は以下の付記を含むものである。
【0041】(付記1) 複数の熱源を埋設し、上面に
載置される電子部品の熱制御をする熱制御プレートにお
いて、前記電子部品と前記上面との接触面の温度分布が
均一になるように、平面方向熱伝導率が垂直方向熱伝導
率よりも大きい熱伝導率異方性プレートとしたとを特徴
とする熱制御プレート。
【0042】(付記2) 前記熱源が同一間隔で埋設さ
れており、前記平面方向熱伝導率に対する前記垂直方向
熱伝導率の比率が、熱源と熱制御プレートの上面との間
の距離に対する前記熱源の間隔の比率に等しいことを特
徴とする付記1記載の熱制御プレート。
【0043】(付記3) 前記熱制御プレートは、熱伝
導率の異なる複数の材料が積層されていることを特徴と
する付記1記載の熱制御プレート。
【0044】(付記4) 前記熱制御プレートは、同一
品種且つ同一厚みの第1及び第2材料並びに前記第1及
び第2材料に挟まれた第3材料からなることを特徴とす
る付記3記載の熱制御プレート。
【0045】(付記5) 前記熱制御プレートは、繊維
積層カーボン板を含むことを特徴とする付記1記載の熱
制御プレート。
【0046】(付記6) 前記熱制御プレートは、カー
ボン繊維強化複合金属を含むことを特徴とする付記1記
載の熱制御プレート。
【0047】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、横方向と
縦方向の熱伝導率の異なる熱伝導率異方性プレートとす
るので、プレート上面の温度分布を均一にすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】プレート上面の温度分布を説明するための図で
ある。
【図3】本発明の第1実施形態による熱真空試験装置の
構成図である。
【図4】図3中の熱伝導率異方性プレートを示す図であ
る。
【図5】ヒータ埋込部と熱伝導率異方性プレートの界面
を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態によるバーイン試験装置
の構成図である。
【図7】本発明の第3実施形態による熱真空試験装置の
構成図である。
【図8】図7中の熱伝導率異方性プレートの一般的な構
成図である。
【図9】図7中の熱伝導率異方性プレートの具体的な構
成図である。
【図10】本発明の第4実施形態によるバーイン試験装
置の構成図である。
【図11】従来の熱真空試験装置の構成図である。
【図12】従来のバーイン試験装置の構成図である。
【図13】従来の問題点を示す図である。
【図14】従来の問題点を示す図である。
【符号の説明】
44#i(i=1〜n) 熱源 46 熱制御プレート 48 プレート上面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の熱源を埋設し、上面に載置される
    電子部品の熱制御をする熱制御プレートにおいて、 前記電子部品と前記上面との接触面の温度分布が均一に
    なるように、平面方向熱伝導率が垂直方向熱伝導率より
    も大きい熱伝導率異方性プレートとしたとを特徴とする
    熱制御プレート。
  2. 【請求項2】 前記熱源が同一間隔で埋設されており、
    前記平面方向熱伝導率に対する前記垂直方向熱伝導率の
    比率が、前記熱源の間隔に対する熱源と熱制御プレート
    の上面との間の距離の比率に等しいことを特徴とする請
    求項1記載の熱制御プレート。
  3. 【請求項3】 前記熱制御プレートは、熱伝導率の異な
    る複数の材料が積層されていることを特徴とする請求項
    1記載の熱制御プレート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013148591A (ja) * 2007-10-26 2013-08-01 Toppan Printing Co Ltd 遺伝子処理装置用温度調節機構及び遺伝子処理装置
CN111338401A (zh) * 2020-03-06 2020-06-26 北京卫星环境工程研究所 基于大温差环境的多温区控温装置

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