JP2002349968A - 一缶多回路式潜熱回収熱交換装置 - Google Patents

一缶多回路式潜熱回収熱交換装置

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JP2002349968A
JP2002349968A JP2001162207A JP2001162207A JP2002349968A JP 2002349968 A JP2002349968 A JP 2002349968A JP 2001162207 A JP2001162207 A JP 2001162207A JP 2001162207 A JP2001162207 A JP 2001162207A JP 2002349968 A JP2002349968 A JP 2002349968A
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JP
Japan
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heat transfer
transfer tube
heat
circuit
heat exchanger
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JP2001162207A
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English (en)
Inventor
Tatsumura Mo
立群 毛
Hideo Tomita
英夫 富田
Fumitaka Kikutani
文孝 菊谷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潜熱を回収して熱効率を向上させ省エネを実
現する。 【解決手段】 一缶多回路式熱交換器22と、燃焼ガス
通路25に設けた缶体31と、缶体31を貫通する第一
伝熱管26と、缶体31を貫通する第二伝熱管27とを
備えている。これによって燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜
熱までを回収することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用又は業務用
の潜熱回収熱交換装置に関し、更に詳しくは給湯と風
呂、または給湯と暖房などの複合使用に用いられる一缶
多回路式潜熱回収熱交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の潜熱回収熱交換装置とし
て、例えば、特開平10−267414号公報に記載さ
れているようなものがあった。図11は、前記公報に記
載された従来の潜熱回収熱交換装置を示すものである。
【0003】図11において、1はバーナ、2はバーナ
1に燃料ガスを供給するガス管、3はバーナ1に燃焼用
空気供給するファン、4はバーナ1の燃焼によって発生
する燃焼ガスの下流に位置する給湯熱交換器、5は給湯
熱交換器4と上下に重ね合わせて配設される追い炊き熱
交換器、6は給湯熱交換器4を形成する給湯伝熱管、7
は追い炊き熱交換器を形成する追い炊き伝熱管である。
8は給湯熱交換器4の燃焼ガス下流側に設置される給湯
潜熱回収熱交換器、9は給湯潜熱回収熱交換器を形成す
る給湯潜熱伝熱管、10は給湯潜熱伝熱管9の出口9b
と給湯伝熱管6の入口6aとを結ぶ温水管である。ま
た、11は給湯潜熱伝熱管9の入口9aに接続する給水
管、12は給湯伝熱管6の出口6bに接続する給湯管、
13は追い炊き伝熱管7の入口に接続する風呂戻り管、
14は追い炊き伝熱管7の出口に接続する風呂行き管で
ある。
【0004】給湯熱交換器4と追い炊き熱交換器5は共
通のバーナ1によって加熱され、給水管11からの給水
が給湯潜熱回収熱交換器8に入り、給湯熱交換器4と追
い炊き熱交換器を経た燃焼ガスによって加熱され、温水
管10を通じて、給湯熱交換器4に入り、バーナ1によ
って発生する燃焼ガスにさらに加熱され、所定の温度に
なって、給湯管12から流出する。この給湯潜熱回収熱
交換器8では、主に燃焼ガス中の水蒸気に含まれる凝縮
潜熱を回収することになる。また、風呂戻り管13から
風呂水槽(図示せず)風呂水などが追い炊き熱交換器5
に入り、燃焼ガスによって加熱された後、風呂行き管1
4を通じて、風呂水槽(図示せず)へ流れる。
【0005】このように、給湯潜熱回収熱交換器8を設
けたことにより、給湯運転時、燃焼ガス中の水蒸気の凝
縮潜熱まで回収でき、高い熱効率が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、給湯熱交換器4と追い炊き熱交換器5の下
流側に設けられていた給湯潜熱回収熱交換器8は、給湯
熱交換器4の給湯伝熱管6と連通する給湯潜熱伝熱管9
が設けられたため、給湯側の熱効率を高めることができ
るが、追い炊き運転時、追い炊き側の水は風呂水槽(図
示せず)から風呂戻り間13を経て追い炊き熱交換器5
に入り、加熱された後、風呂行き管14から上記風呂水
槽へ流れるため、燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱までは
回収できず、追い炊き側の熱効率が低いという課題があ
った。
【0007】本発明は、前記従来の課題を解決するもの
で、高効率の一缶多回路式とした潜熱回収熱交換装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の課
題を解決するために、一缶多回路式熱交換器と、前記一
缶多回路式熱交換器の下流側の燃焼ガス通路と、前記燃
焼ガス通路に設けた缶体と、前記缶体を貫通する第一伝
熱管と、前記缶体を貫通する第二伝熱管とを備えてなる
燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱までを回収する一缶多回
路式潜熱回収熱交換装置を提供する。
【0009】上記一缶多回路式潜熱回収熱交換装置にお
いて、第一回路単独運転時、第一伝熱管を流れる第一給
水は一缶多回路式熱交換器を経た燃焼ガスによって加熱
された後、第一伝熱管と連通する一缶多回路式熱交換器
の第一主伝熱管へ流れ、さらに燃焼ガスによって所定の
温度まで加熱され、一缶多回路式熱交換器から流出す
る。缶体内においては、主に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮
潜熱を回収することになっている。
【0010】第二回路単独運転時、第二伝熱管を流れる
第二給水は一缶多回路式熱交換器を経た燃焼ガスによっ
て加熱された後、第二伝熱管と連通する一缶多回路式熱
交換器の第二主伝熱管へ流れ、さらに燃焼ガスによって
所定の温度まで加熱され、一缶多回路式熱交換器から流
出する。缶体内においては、主に燃焼ガス中の水蒸気の
凝縮潜熱を回収することになっている。
【0011】第一回路、第二回路同時に運転する時、第
一伝熱管を流れる第一給水は一缶多回路式熱交換器を経
た燃焼ガスによって加熱された後、第一伝熱管と連通す
る一缶多回路式熱交換器の第一主伝熱管へ流れ、さらに
燃焼ガスによって所定の温度まで加熱され、一缶多回路
式熱交換器を流出する。同時に、第二伝熱管を流れる第
二給水は一缶多回路熱交換器を経た燃焼ガスによって加
熱された後、第二伝熱管と連通する一缶多回路式熱交換
器の第二主伝熱管へ流れ、さらに燃焼ガスによって所定
の温度まで加熱され、一缶多回路式熱交換器を流出す
る。
【0012】このように、一缶多回路式熱交換器と、一
缶多回路式熱交換器の下流側の燃焼ガス通路と、燃焼ガ
ス通路に設けた缶体と、缶体を貫通する第一伝熱管と、
缶体を貫通する第二伝熱管とを設けることによって、高
効率の一缶多回路式の潜熱回収熱交換装置を提供するこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】請求項1に係る一缶多回路式潜熱
回収熱交換装置は、一缶多回路式熱交換器と、前記一缶
多回路式熱交換器の下流側の燃焼ガス通路と、前記燃焼
ガス通路に設けた缶体と、前記缶体を貫通する第一伝熱
管と、前記缶体を貫通する第二伝熱管とを備えている。
【0014】上記一缶多回路式潜熱回収熱交換器装置に
おいて、第一回路単独運転時、所定の第一燃焼部が作動
し、第一伝熱管を流れる第一給水は一缶多回路式熱交換
器を経た燃焼ガスによって加熱された後、第一伝熱管と
連通する一缶多回路式熱交換器の第一主伝熱管へ流れ、
さらに燃焼ガスによって所定の温度まで加熱され、一缶
多回路式熱交換器から流出する。缶体内においては、主
に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する。
【0015】第二回路単独運転時、所定の第二燃焼部が
作動し、第二伝熱管を流れる第二給水は一缶多回路式熱
交換器を経た燃焼ガスによって加熱された後、第二伝熱
管と連通する一缶多回路式熱交換器の第二主伝熱管へ流
れ、さらに燃焼ガスによって所定の温度まで加熱され、
一缶多回路式熱交換器から流出する。缶体内において
は、主に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する。
【0016】第一回路、第二回路同時に運転時、第一伝
熱管を流れる第一給水は一缶多回路式熱交換器を経た燃
焼ガスによって加熱された後、第一伝熱管と連通する一
缶多回路式熱交換器の第一主伝熱管へ流れ、さらに燃焼
ガスによって所定の温度まで加熱され、一缶多回路式熱
交換器を流出する。同時に、第二伝熱管を流れる第二給
水は一缶多回路式熱交換器を経た燃焼ガスによって加熱
された後、第二伝熱管と連通する一缶多回路式熱交換器
の第二主伝熱管へ流れ、さらに燃焼ガスによって所定の
温度まで加熱され、一缶多回路式熱交換器から流出す
る。
【0017】このように、一缶多回路式熱交換器と、前
記一缶多回路式熱交換器の下流側の燃焼ガス通路と、前
記燃焼ガス通路に設けた缶体と、前記缶体を貫通する第
一伝熱管と、前記缶体を貫通する第二伝熱管とを設ける
ことによって、一缶多回路式の潜熱回収熱交換装置が提
供でき、高効率の複合回路式熱源装置が提供できる。
【0018】請求項2に係る一缶多回路式潜熱回収熱交
換装置は、請求項1の構成に加え、第一伝熱管と第二伝
熱管を近接して構成されるペア伝熱管を少なくとも一ヶ
所に設けている。
【0019】上記一缶多回路式潜熱回収熱交換器装置に
おいて、第一回路単独運転時または第二回路単独運転
時、運転停止になっている第二伝熱管または第一伝熱管
の中にある滞留水は燃焼ガスの熱を受け取り、温度上昇
する。ペア伝熱管構成によって、第一回路単独運転時、
温度上昇した第二伝熱管内滞留水は通水されている第一
伝熱管へ放熱できるため、第二伝熱管内滞留水温度上昇
を抑制し沸騰が防止できる。同様に、第二回路運転時、
温度上昇した第一伝熱管内滞留水は通水されている第二
伝熱管へ放熱できるため、第一伝熱管内滞留水温度上昇
を抑制し沸騰が防止できる。
【0020】このように、一缶多回路式熱交換器と、一
缶多回路式熱交換器の下流側の燃焼ガス通路と、燃焼ガ
ス通路に設けた缶体と、缶体を貫通する第一伝熱管と、
缶体を貫通する第二伝熱管と、少なくとも一ヶ所の第一
伝熱管と第二伝熱管を近接によって構成されるペア伝熱
管とを設けることによって、滞留水沸騰を防止し、一缶
多回路式の潜熱回収熱交換装置が提供でき、高効率の複
合回路式熱源装置が提供できる。
【0021】請求項3に係る一缶多回路式潜熱回収熱交
換装置は、一缶多回路式熱交換器と、第二熱交換器と、
前記一缶多回路式熱交換器と前記第二熱交換器の下流側
にある共通燃焼ガス通路と、前記共通燃焼ガス通路に設
けた缶体と、前記缶体を貫通する第一伝熱管と、前記缶
体を貫通する第二伝熱管と、前記缶体を貫通する第三伝
熱管とを備えている。
【0022】上記一缶多回路式潜熱回収熱交換装置にお
いて、第一回路単独運転時、所定の第一燃焼部が作動
し、第一伝熱管を流れる第一給水は一缶多回路式熱交換
器を経た燃焼ガスによって加熱された後、第一伝熱管と
連通する一缶多回路式熱交換器の第一主伝熱管へ流れ、
さらに燃焼ガスによって所定の温度まで加熱され、一缶
多回路式熱交換器から流出する。缶体内においては、主
に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する。
【0023】第二回路単独運転時、所定の第二燃焼部が
作動し、第二伝熱管を流れる第二給水は一缶多回路式熱
交換器を経た燃焼ガスによって加熱された後、第二伝熱
管と連通する一缶多回路式熱交換器の第二主伝熱管へ流
れ、さらに燃焼ガスによって所定の温度まで加熱され、
一缶多回路式熱交換器から流出する。缶体内において
は、主に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する。
【0024】第三回路単独運転時、所定の第三燃焼部が
作動し、第三伝熱管を流れる第三給水は第二熱交換器を
経た燃焼ガスによって加熱された後、第三伝熱管と連通
する第二熱交換器の第三主伝熱管へ流れ、さらに燃焼ガ
スによって所定の温度まで加熱され、第二熱交換器から
流出する。缶体内においては、主に燃焼ガス中の水蒸気
の凝縮潜熱を回収する。
【0025】第一回路と第二回路同時に運転時、同様
に、第一伝熱管を流れる第一給水、第二伝熱管を流れる
第二給水は缶体内で加熱された後、一缶多回路式熱交換
器へ流入し、さらに加熱され所定の温度となり流出す
る。
【0026】第一回路と第三回路同時に運転時、同様
に、第一伝熱管を流れる第一給水は缶体内で加熱された
後、一缶多回路式熱交換器へ流入し、さらに加熱され所
定の温度となり流出する。第三伝熱管を流れる第三給水
は缶体内で加熱された後、第二熱交換器へ流入し、さら
に加熱され、所定の温度となり流出する。
【0027】第一伝熱管と第二伝熱管と第三伝熱管同時
に運転時、同様に、第一伝熱管を流れる第一給水、第二
伝熱管を流れる第二給水、第三伝熱管を流れる第三給水
は潜熱回収熱交換器で加熱される後、それぞれ一缶多回
路式第一熱交換器と第二熱交換器へ流入し、さらに加熱
され流出する。
【0028】このように、一缶多回路式熱交換器と、第
二熱交換器と、一缶多回路式熱交換器と第二熱交換器の
下流側にある共通燃焼ガス通路と、共通燃焼ガス通路に
設けた缶体と、缶体を貫通する第一伝熱管と、缶体を貫
通する第二伝熱管と、缶体を貫通する第三伝熱管とを設
けることによって、一缶多回路式の潜熱回収熱交換装置
が提供でき、高効率の複合回路式熱源装置が提供でき
る。
【0029】請求項4に係る一缶多回路式潜熱回収熱交
換装置は、請求項3の構成に加え、第一伝熱管と第二伝
熱管とを近接して構成されるペア伝熱管が少なくとも一
ヶ所に設けている。
【0030】上記一缶多回路式潜熱回収熱交換器装置に
おいて、第一回路単独運転時または第二回路単独運転
時、運転停止になっている第二伝熱管または第一伝熱管
の中にある滞留水は燃焼ガスの熱を受け取り、温度上昇
する。ペア伝熱管構成によって、第一回路単独運転時、
温度上昇した第二伝熱管内滞留水は通水されている第一
伝熱管へ放熱できるため、第二伝熱管内滞留水温度上昇
を抑制し沸騰が防止できる。同様に、第二回路運転時、
温度上昇した第一伝熱管内滞留水は通水されている第二
伝熱管へ放熱できるため、第一伝熱管内滞留水温度上昇
を抑制し沸騰が防止できる。
【0031】このように、一缶多回路式熱交換器と、第
二熱交換器と、一缶多回路式熱交換器と第二熱交換器の
下流側にある共通燃焼ガス通路と、共通燃焼ガス通路に
設けた缶体と、缶体を貫通する第一伝熱管と、缶体を貫
通する第二伝熱管と、缶体を貫通する第三伝熱管と、少
なくとも一ヶ所の第一伝熱管と第二伝熱管を近接して構
成されるペア伝熱管とを設けることによって、第一伝熱
管または第二伝熱管の滞留水沸騰を防止し、一缶多回路
式の潜熱回収熱交換装置が提供でき、高効率の複合回路
式熱源装置が提供できる。
【0032】請求項5に係る一缶多回路式潜熱回収熱交
換装置は、請求項3または請求項4の構成に加え、第一
伝熱管と第二伝熱管と第三伝熱管とを近接して構成され
るトリプル伝熱管が少なくとも一ヶ所に設けている。
【0033】上記一缶多回路式潜熱回収熱交換器装置に
おいて、第一回路単独運転または第二回路単独運転また
は第三回路単独運転または第一第二回路運転時または第
一第三回路運転時、第一伝熱管と第二伝熱管と第三伝熱
管とを近接して構成されるトリプル伝熱管によって、運
転停止の伝熱管内温度上昇した滞留水が近接の通水して
いる伝熱管へ放熱できるため、滞留水温度上昇を抑制
し、沸騰防止できる。
【0034】このように、一缶多回路式熱交換器と、第
二熱交換器と、一缶多回路式熱交換器と第二熱交換器の
下流側にある共通燃焼ガス通路と、共通燃焼ガス通路に
設けた缶体と、缶体を貫通する第一伝熱管と、缶体を貫
通する第二伝熱管と、缶体を貫通する第三伝熱管と、少
なくとも一ヶ所の第一伝熱管と第二伝熱管と第三伝熱管
とを近接して構成されるトリプル伝熱管とを設けること
によって、いずれの回路運転においても、伝熱管の滞留
水沸騰を防止し、一缶多回路式の潜熱回収熱交換装置が
提供でき、高効率の複合回路式熱源装置が提供できる。
【0035】請求項6に係る潜熱回収熱交換装置は、請
求項3〜5に記載の一缶多回路式潜熱回収熱交換装置の
構成に加え、一缶多回路式熱交換器の出水管路を第一伝
熱管または第二伝熱管と連通させるバイパス管路を設け
ている。
【0036】第三回路単独運転時、第一伝熱管と第二伝
熱管内の滞留水が温度上昇し、第三伝熱管への放熱によ
って温度上昇を抑制しているが、第一伝熱管または第二
伝熱管を一缶多回路式熱交換器の第一主伝熱管の出口と
を連通するバイパス管路を設けることによって、温度上
昇した上記滞留水は自然対流によって、バイパス管路を
通じて、上部に位置する運転停止の一缶多回路式熱交換
器を経た後、潜熱回収熱交換器内へ戻ってくるように循
環するため、より確実に滞留水の沸騰が防止でき、一缶
多回路式潜熱回収熱交換装置を提供し、高効率の複合回
路式熱源装置が提供できる。
【0037】請求項7に係る潜熱回収熱交換装置は、請
求項3〜6に記載の一缶多回路式潜熱回収熱交換装置の
構成に加え、第二熱交換器の出水管路を第三伝熱管と連
通させるバイパス管路を設けている。
【0038】第一回路または第二回路単独運転または第
一回路第二回路同時に運転した時、第三伝熱管内の滞留
水が温度上昇し、第一伝熱管または第二伝熱管への放熱
によって温度上昇を抑制しているが、第三伝熱管を第二
熱交換器の第三主伝熱管の出口とを連通するバイパス管
路を設けることによって、温度上昇した上記滞留水は自
然対流によって、バイパス管路を通じて、上部に位置す
る運転停止の第二熱交換器を経た後、潜熱回収熱交換器
内へ戻ってくるように循環するため、より確実に滞留水
の沸騰が防止でき、一缶多回路式潜熱回収熱交換装置を
提供し、高効率の複合回路式熱源装置が提供できる。
【0039】請求項8に係る潜熱回収熱交換器は、請求
項1〜7に記載の一缶多回路式潜熱回収熱交換装置の構
成に加え、伝熱管は高耐食性材料で形成されている。
【0040】缶体内において、燃焼ガス中の水蒸気が凝
縮し、酸性のドレン水になるため、伝熱管は高耐食性材
料で形成されることによって、腐食することなく、耐久
性のある一缶多回路式潜熱回収熱交換装置が提供でき
る。
【0041】請求項9に係る潜熱回収熱交換装置は、請
求項1〜7に記載の一缶多回路式潜熱回収熱交換装置の
構成に加え、伝熱管は高熱伝導性材料からなり、伝熱管
表面にメッキなど耐食処理が施されている。
【0042】缶体内において、燃焼ガス中の水蒸気が凝
縮し、酸性のドレン水になるため、伝熱管は高熱伝導性
材料で形成され、表面にメッキなど耐食処理を施したこ
とによって、腐食することなく、耐久性のある高効率一
缶多回路式潜熱回収熱交換装置が提供できる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0044】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける一缶多回路式潜熱回収熱交換装置のシステム斜視図
で、図2は図1に示す一缶多回路式潜熱回収熱交換装置
のシステム断面構成を示している。図1、2において、
20は燃焼用空気を供給するファンで、21aは第一回
路運転時に作動する第一燃焼部、21bは第二回路運転
時に作動する第二燃焼部21bである。22は第一主伝
熱管23と第二主伝熱管24を有する一缶多回路式熱交
換器である。一缶二回路式熱交換器22の下流側に位置
する燃焼ガス通路25の下流側に、第一伝熱管26と第
二伝熱管27を有する一缶多回路式潜熱回収熱交換器2
8が設けられている。第一伝熱管出口26bと第一主伝
熱管入口23aとは第一温水管29で接続され、第二伝
熱管出口27bと第二主伝熱管入口24aとは第二温水
管30で接続されている。
【0045】一缶多回路式熱交換器22は、例えば主伝
熱管に銅の複数の伝熱フィンが植えられるフィンチュー
ブ式熱交換器が用いられている。一缶多回路式潜熱回収
熱交換器28は缶体31と缶体を貫通するシングルの第
一伝熱管26とシングルの第二伝熱管27とペア32管
とからなっている。ペア伝熱管32は第一伝熱管26と
第二伝熱管27とを近接して構成されている。第一伝熱
管26と第二伝熱管27とペア伝熱管32に複数の伝熱
フイン33が植えられている。一缶多回路式潜熱回収熱
交換器28では、燃焼ガス中の水蒸気凝縮によるドレン
水が酸性のため、例えば、スズメッキなど施し、第一伝
熱管26と第二伝熱管27とペア伝熱管32とフィン3
3の上に被膜を覆うことで耐食性を高める。
【0046】以上のように構成された一缶多回路式潜熱
回収熱交換装置について、以下動作、作用を説明する。
【0047】第一回路単独運転時、所定の第一燃焼部2
1aが作動し、燃焼ガスは一缶多回路式熱交換器22を
加熱通過し、燃焼ガス通路25を経た後、一缶多回路式
潜熱回収熱交換器28に導入される。第一給水は第一伝
熱管入口26aより一缶多回路式潜熱回収熱交換器内2
8へ流入し、一缶多回路式熱交換器22を経た燃焼ガス
Aによって加熱され、やや常温より高い温水になり、第
一伝熱管出口26bより一缶多回路式潜熱回収熱交換器
28から流出し、第一温水管29を通じて、一缶多回路
式熱交換器22の第一主伝熱管入口23aから一缶多回
路式熱交換器22内へ流れ、さらに燃焼ガスによって所
定の温度まで加熱され、第一温水となり第一主伝熱管出
口23bから流出する。一缶多回路式潜熱回収熱交換器
28は、主に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収する
ことになっている。この際、第二伝熱管27内の滞留水
は燃焼ガスの熱によって温度上昇するが、第一伝熱管2
6と第二伝熱管27とを近接して構成されるペア伝熱管
32によって、第二伝熱管27内から通水されている第
一伝熱管26へ放熱が図れるため、第二伝熱管27内の
滞留水沸騰が抑制できる。
【0048】第二回路単独運転時、所定の第二燃焼部2
1bが作動し、燃焼ガスは一缶多回路式熱交換器22を
加熱通過し、燃焼ガス通路25を経た後、一缶多回路式
潜熱回収熱交換器28に導入される。第二給水は第二伝
熱管入口27aより一缶多回路式潜熱回収熱交換器内2
8へ流入し、一缶多回路式熱交換器22を経た燃焼ガス
Aによって加熱され、やや常温より高い温水になり、第
二伝熱管出口27bより一缶多回路式潜熱回収熱交換器
28から流出し、第二温水管30を通じて、一缶多回路
式の熱交換器22の第二主伝熱管入口24aから一缶多
回路式熱交換器22内へ流れ、さらに燃焼ガスによって
所定の温度まで加熱され、第二温水となり第二主伝熱管
出口24bから流出する。一缶多回路式潜熱回収熱交換
器28は、主に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収す
ることになっている。この際、第一伝熱管26内の滞留
水は燃焼ガスの熱によって温度上昇するが、第一伝熱管
26と第二伝熱管27とを近接して構成されるペア伝熱
管32によって、第一伝熱管26内から通水されている
第二伝熱管27へ放熱が図れるため、第一伝熱管26内
滞留水沸騰が抑制できる。
【0049】第一、第二回路同時に運転した時、上述と
同様に、第一給水と第二給水は一缶多回路式潜熱回収熱
交換器28を経て一缶多回路式熱交換器22から第一温
水と第二温水として供給することができる。
【0050】このように、いずれの回路を運転した時
も、一つの一缶多回路式の潜熱回収熱交換器28を設け
ることによって、複数の回路における燃焼ガス中の水蒸
気凝縮潜熱が回収でき、高い熱効率が図れる。
【0051】なお、本実施例では、一缶多回路式潜熱回
収熱交換器28の伝熱管とフィンはスズメッキなど加工
を施すると記したが、耐食性を高めるために、耐食性の
よい材料例えばチタン、ステンレスを用いても、同様な
効果が得られる。
【0052】また、ペア伝熱管32は第一伝熱管26と
第二伝熱管27とを近接して構成しているが、局所の熱
伝達状況に応じて、ペア伝熱管の第一伝熱管と第二伝熱
管は密接した構成にしても、伝熱フィンを介してやや離
れる構成にしても、同様な効果が得られる。
【0053】また、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28
は一缶多回路式熱交換器22などの燃焼ガス下流側に設
置されるため、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28を通
過する燃焼ガスは比較的過酷高温でないので、伝熱管と
フィンの接合加工は溶接を使用せず、拡管を施するのみ
でもよい。
【0054】(実施例2)図3は本発明実施例2におけ
る一缶多回路式潜熱回収熱交換装置の要部側面図であ
る。
【0055】本実施例において、実施例1の構成と異な
るところは、潜熱回収熱交換器内において、第一伝熱管
26と第二伝熱管27とを近接して構成されるペア伝熱
管32のみを設けたことである。なお、実施例1で用い
たはシングルの第一伝熱管26とシングルの第二伝熱管
27は本実施例で廃棄する。
【0056】以上のように構成された熱交換装置につい
て、以下動作、作用を説明する。第一回路単独運転また
は第二回路単独運転または第一、第二回路同時運転する
場合、燃焼ガスと水の流れは実施例1と同様のため、こ
こでの説明は省略する。
【0057】一缶多回路式熱交換器22から一缶多回路
式潜熱回収熱交換器28に至るまでの燃焼ガス通路25
は場合によって、屈曲部が設けられ、または長くなるこ
とがある。この場合、第一伝熱管26または第二伝熱管
27単独運転時、第一燃焼部21aまたは第二燃焼部2
1bによって発生する燃焼ガスは一缶多回路式熱交換器
22を通過した後、上記燃焼ガス通路25で広がるた
め、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28内において、幅
広く全ての伝熱管を加熱するようになる。第一伝熱管2
6と第二伝熱管27とを接近して構成されるペア伝熱管
32のみを設けることによって、燃焼ガス通路25は例
えば長くなった場合においても、第一回路、または第二
回路単独運転時、全ての伝熱管はペア伝熱管によって近
接の伝熱管へ放熱効果があるため、伝熱管内の滞留水沸
騰が防止でき、より適切な一缶多回路式潜熱回収熱交換
装置を提供し、高効率の複合回路式熱源装置が提供でき
る。
【0058】なお、本実施例では、一缶多回路式潜熱回
収熱交換器28の伝熱管とフィンはスズメッキなど加工
を施すると記したが、耐食性を高めるために、耐食性の
よい材料例えばチタン、ステンレスを用いても、同様な
効果が得られる。
【0059】また、ペア伝熱管32は第一伝熱管26と
第二伝熱管27とを近接して構成しているが、局所の熱
伝達状況に応じて、ペア伝熱管の第一伝熱管と第二伝熱
管は密接した構成にしても、伝熱フィンを介してやや離
れる構成にしても、同様な効果が得られる。
【0060】また、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28
は一缶多回路式熱交換器22などの燃焼ガス下流側に設
置されるため、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28を通
過する燃焼ガスは比較的過酷高温でないので、伝熱管と
フィンの接合加工は溶接を使用せず、拡管を施するのみ
でもよい。
【0061】(実施例3)図4は本発明の実施例3にお
ける一缶多回路式潜熱回収熱交換装置の要部断面図であ
る。本実施例において、実施例1の構成と異なるところ
は、潜熱回収熱交換器28内において、シングルの第一
伝熱管26と、第一伝熱管26と第二伝熱管27を近接
して構成されるペア伝熱管32を設けたことである。な
お、実施例1で用いたはシングルの第二伝熱管27は本
実施例で廃棄する。
【0062】以上のように構成された一缶多回路式熱交
換装置について、以下動作、作用を説明する。第一回路
単独運転または第二回路単独運転または第一、第二回路
同時運転する場合、燃焼ガスと水の流れは実施例1と同
様のため、ここでの説明は省略する。
【0063】一缶多回路式潜熱回収熱交換器28の缶体
31内において、燃焼ガス通路25から導入される燃焼
ガス流れAの分布によって、第一伝熱管26単独運転
時、シングルの第二伝熱管27内の滞留水は近接の第一
伝熱管26への放熱がなければ、沸騰してしまうことが
ある。この場合、シングルの第一伝熱管26と、第一伝
熱管26と第二伝熱管27に近接して構成されるペア3
2管を設けることによって、いずれの第二伝熱管27も
第一伝熱管26とを近接しペア伝熱管32構成になって
いるため、第一伝熱管26単独運転時において、全ての
第二伝熱管27はペア伝熱管32構成によって第一伝熱
管へ放熱できるため、第二伝熱管27内の滞留水の沸騰
が防止でき、多様な設置に対応する適切な一缶多回路式
の潜熱回収熱交換器を提供し、高効率の複合回路式熱源
装置が提供できる。
【0064】なお、本実施例では、一缶多回路式潜熱回
収熱交換器28の伝熱管とフィンはスズメッキなど加工
を施すると記したが、耐食性を高めるために、耐食性の
よい材料例えばチタン、ステンレスを用いても、同様な
効果が得られる。
【0065】また、ペア伝熱管32は第一伝熱管26と
第二伝熱管27とを近接して構成しているが、局所の熱
伝達状況に応じて、ペア伝熱管の第一伝熱管と第二伝熱
管は密接した構成にしても、伝熱フィンを介してやや離
れる構成にしても、同様な効果が得られる。
【0066】また、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28
は一缶多回路式熱交換器22などの燃焼ガス下流側に設
置されるため、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28を通
過する燃焼ガスは比較的過酷高温でないので、伝熱管と
フィンの接合加工は溶接を使用せず、拡管を施するのみ
でもよい。
【0067】(実施例4)図5は本発明の実施例4にお
ける一缶多回路式潜熱回収熱交換装置のシステム斜視図
で、図6は一缶多回路式潜熱回収熱交換装置のシステム
構成模式図で、図7は一缶多回路式潜熱回収熱交換装置
の要部断面図である。本実施例において、実施例1の構
成と異なるところは、潜熱回収熱交換器28内におい
て、シングルの第三伝熱管33と、第一伝熱管26と第
二伝熱管27と第三伝熱管33とを近接して構成される
トリプル伝熱管34を設けたことと、第三主伝熱管39
を有する第二熱交換器35を新設したことである。な
お、実施例1で用いたは第一伝熱管26と第二伝熱管2
7を近接して構成されるペア伝熱管32は本実施例で廃
棄する。
【0068】図示のように、本実施例では、第二熱交換
器35に対応する第二バーナ36が設けられ、第二熱交
換器排ガス通路37は排ガス導入通路38を通じて燃焼
ガス通路25と連通し共通燃焼ガス通路25aと連通し
ている。第三伝熱管出口33bと第二熱交換器35の第
三主伝熱管入口39aとは第三温水管40を介して接続
している。
【0069】以上のように構成された一缶多回路式潜熱
回収熱交換装置について、以下動作、作用を説明する。
【0070】第一回路単独運転時、所定の第一燃焼部2
1aが作動し、第一伝熱管26を流れる第一給水は一缶
多回路式熱交換器22を経た燃焼ガスAによって加熱さ
れた後、第一温水管29を通じて一缶多回路式熱交換器
22の第一主伝熱管23へ流れ、さらに燃焼ガスによっ
て所定の温度まで加熱され、一缶多回路式熱交換器22
から流出する。一缶多回路式潜熱回収熱交換器28は、
主に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収することにな
っている。第二伝熱管27、第三伝熱管33内の滞留水
は燃焼ガスの熱によって温度上昇するが、第一伝熱管2
6と第二伝熱管27と第三伝熱管33を近接して構成さ
れるトリプル伝熱管34によって、第二伝熱管27と第
三伝熱管33から通水されている第一伝熱管26へ放熱
が図れるため第二伝熱管27と第三伝熱管33内の滞留
水沸騰が抑制できる。
【0071】第二回路単独運転時、所定の第二燃焼部2
1bが作動し、第二伝熱管27を流れる第二給水は一缶
多回路式熱交換器22を経た燃焼ガスAによって加熱さ
れた後、第二温水管30を通じて熱交換器22の第二主
伝熱管24へ流れ、さらに燃焼ガスによって所定の温度
まで加熱され、一缶多回路式熱交換器22から流出す
る。一缶多回路式潜熱回収熱交換器28は、主に燃焼ガ
ス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収することになっている。
第一伝熱管26と第三伝熱管33内の滞留水は燃焼ガス
の熱によって温度上昇するが、第一伝熱管26と第二伝
熱管27と第三伝熱管33とを近接して構成されるトリ
プル伝熱管34によって、第一伝熱管26内と第三伝熱
管33内から通水されている第二伝熱管27へ放熱が図
れるため、第一伝熱管26と第三伝熱管33内の滞留水
沸騰が抑制できる。
【0072】第三回路単独運転時、所定の第三燃焼部で
ある第二バーナ36が作動し、第三伝熱管33を流れる
第三給水は第二熱交換器35を経た燃焼ガスBによって
加熱された後、第三温水管40を通じて第二熱交換器3
5の第三主伝熱管入口39aから第二熱交換器35内へ
流れ、さらに燃焼ガスによって所定の温度まで加熱さ
れ、第二熱交換器35から流出する。一缶多回路式潜熱
回収熱交換器28は、主に燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜
熱を回収することになっている。第一伝熱管26と第二
伝熱管27内の滞留水は燃焼ガスの熱によって温度上昇
するが、第一伝熱管26と第二伝熱管27と第三伝熱管
33とを近接して構成されるトリプル伝熱管34によっ
て、第一伝熱管26と第二伝熱管27から通水されてい
る第三伝熱管33へ放熱が図れるため、第一伝熱管26
と第二伝熱管27内の滞留水沸騰が抑制できる。
【0073】第一回路と第二回路同時に運転時、同様
に、第三伝熱管33内の滞留水は燃焼ガスの熱によって
温度上昇するが、第一伝熱管26と第二伝熱管27と第
三伝熱管33とを近接して構成されるトリプル伝熱管3
4によって、第三伝熱管33から通水されている第一伝
熱管26と第二伝熱管27へ放熱が図れるため、第三伝
熱管33内の滞留水沸騰が抑制できる。
【0074】第一回路と第二回路と第三回路同時に運転
時、同様に、第一伝熱管26を流れる第一給水、第二伝
熱管27を流れる第二給水、第三伝熱管33を流れる第
三給水は潜熱回収熱交換器28で加熱される後、それぞ
れ一缶多回路式熱交換器22、第二熱交換器35へ流入
し、さらに加熱され、流出する。
【0075】このように、第一伝熱管26と、第二伝熱
管27と、第三伝熱管33と、第一伝熱管26と第二伝
熱管27と第三伝熱管33とを近接して構成されるトリ
プル伝熱管34とを備える一缶多回路式潜熱回収熱交換
器28を設けることによって、一缶多回路式潜熱回収熱
交換装置が提供でき、高効率の複合回路式熱源装置が提
供できる。
【0076】なお、本実施例では、一缶多回路式潜熱回
収熱交換器28の伝熱管とフィンはスズメッキなど加工
を施すると記したが、耐食性を高めるために、耐食性の
よい材料例えばチタン、ステンレスを用いても、同様な
効果が得られる。
【0077】また、トリプル伝熱管34は第一伝熱管2
6と第二伝熱管27と第三伝熱管とを近接して構成して
いるが、局所の熱伝達状況に応じて、トリプル伝熱管3
4は第一伝熱管26と第二伝熱管27と第三伝熱管33
とを互いに密接した構成にしても、伝熱フインを介して
やや離れる構成にしてもよい。
【0078】また、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28
は一缶多回路式熱交換器22などの燃焼ガス下流側に設
置されるため、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28を通
過する燃焼ガスは比較的過酷高温でないので、伝熱管と
フィンの接合加工は溶接を使用せず、拡管を施するのみ
でもよい。
【0079】(実施例5)図8は本発明の実施例5にお
ける一缶多回路式潜熱回収熱交換装置の要部断面図であ
る。本実施例において、実施例4の構成と異なるところ
は、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28内において、第
一伝熱管26と第二伝熱管27と第三伝熱管33とを近
接して構成されるトリプル伝熱管34のみを設けたこと
である。なお、実施例4で用いたはシングルの第一伝熱
管26とシングルの第二伝熱管27とシングルの第三伝
熱管33は本実施例で廃棄する。
【0080】以上のように構成された一缶多回路式潜熱
回収熱交換装置について、以下動作、作用を説明する。
第一回路単独運転または第二回路単独運転または第三回
路単独運転または第一、第二同時運転または第一、第三
同時運転の場合、燃焼ガスと水の流れは実施例4と同様
のため、ここでの説明は省略する。
【0081】燃焼ガスは一缶多回路式熱交換器22から
一缶多回路式潜熱回収熱交換器28に至るまでが燃焼ガ
ス通路25と共通燃焼ガス通路25aを通過し、第二熱
交換器35から潜熱回収熱交換器28に至るまでが排ガ
ス通路37と排ガス導入通路38と共通燃焼ガス通路2
5を通過することになっている。場合によって、これら
の燃焼ガス通路には屈曲部が設けられ、または長くなる
ことがある。この場合、燃焼ガスは一缶多回路式熱交換
器22または第二熱交換器35を通過した後、例えば上
記共通燃焼ガス通路25aで広がるため、一缶多回路式
潜熱回収熱交換器28の缶体31内において、幅広く全
ての伝熱管を加熱するようになる。第一伝熱管26と第
二伝熱管27と第三伝熱管33とを接近して構成される
トリプル伝熱管34のみを設けることによって、いずれ
の回路を運転した時において、燃焼ガス通路25、第二
熱交換器排ガス通路37、共通燃焼ガス通路25aは例
えば長くなった場合においても、滞留水は近接している
伝熱管へ放熱できるため、滞留水の沸騰が防止でき、よ
り多様な設置に対応する適切な一缶多回路式潜熱回収熱
交換装置を提供し、高効率の複合回路式熱源装置が提供
できる。
【0082】なお、本実施例では、一缶多回路式潜熱回
収熱交換器28の伝熱管とフィンはスズメッキなど加工
を施すると記したが、耐食性を高めるために、耐食性の
よい材料例えばチタン、ステンレスを用いても、同様な
効果が得られる。
【0083】また、トリプル伝熱管34は第一伝熱管2
6と第二伝熱管27と第三伝熱管33とを近接して構成
しているが、局所の熱伝達状況に応じて、トリプル伝熱
管34は第一伝熱管26と第二伝熱管27と第三伝熱管
33とを互いに密接した構成にしても、伝熱フインを介
してやや離れる構成にしてもよい。
【0084】また、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28
は一缶多回路式熱交換器22などの燃焼ガス下流側に設
置されるため、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28を通
過する燃焼ガスは比較的過酷高温でないので、伝熱管と
フィンの接合加工は溶接を使用せず、拡管を施するのみ
でもよい。
【0085】(実施例6)図9は本発明の実施例6にお
ける一缶多回路式潜熱回収熱交換装置のシステム斜視図
である。本実施例において、実施例5の構成と異なると
ころは、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28の第一伝熱
管入口26aと一缶多回路式熱交換器22の第一主伝熱
管出口23bとを連通させるバイパス通路41を設けた
ことである。
【0086】以上のように構成された一缶多回路式潜熱
回収装置について、以下動作、作用を説明する。第一回
路単独運転または第二回路単独運転または第三回路単独
運転または第一、第二同時運転または第一、第三同時運
転の場合、燃焼ガスと水の流れは実施例5と同様のた
め、ここでの説明は省略する。
【0087】第三回路単独運転時、第一伝熱管26と第
二伝熱管27内の滞留水が温度上昇し、近接の第三伝熱
管33への放熱によって温度上昇を抑制しているが、第
一伝熱管入口26aを一缶多回路式熱交換器22の第一
主伝熱管出口23bとを連通するバイパス管路41を設
けることによって、温度上昇した上記滞留水は自然対流
によって、Cに示すように、バイパス管路41を通じ
て、上部に位置する運転停止の一缶多回路式熱交換器2
2を経た後、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28内へ戻
ってくるように循環するため、より確実に滞留水の沸騰
が防止でき、一缶多回路式の潜熱回収熱交換装置を提供
し、高効率の複合回路式熱源装置が提供できる。
【0088】なお、本実施例では、一缶多回路式潜熱回
収熱交換器28の伝熱管とフィンはスズメッキなど加工
を施すると記したが、耐食性を高めるために、耐食性の
よい材料例えばチタン、ステンレスを用いても、同様な
効果が得られる。
【0089】また、トリプル伝熱管34は第一伝熱管2
6と第二伝熱管27と第三伝熱管33とを近接して構成
しているが、局所の熱伝達状況に応じて、トリプル伝熱
管34は第一伝熱管26と第二伝熱管27と第三伝熱管
33とを互いに密接した構成にしても、伝熱フインを介
してやや離れる構成にしてもよい。
【0090】また、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28
は一缶多回路式熱交換器22などの燃焼ガス下流側に設
置されるため、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28を通
過する燃焼ガスは比較的過酷高温でないので、伝熱管と
フィンの接合加工は溶接を使用せず、拡管を施するのみ
でもよい。
【0091】(実施例7)図10は本発明の実施例7に
おける一缶多回路式潜熱回収熱交換装置のシステム斜視
図である。本実施例において、実施例5の構成と異なる
ところは、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28の第三伝
熱管入口33aと第二熱交換器35の第三主伝熱管出口
39bとを連通させるバイパス通路42を設けたことで
ある。
【0092】以上のように構成された一缶多回路式潜熱
回収熱交換装置について、以下動作、作用を説明する。
第一回路単独運転または第二回路単独運転または第三回
路単独運転または第一、第二同時運転または第一、第三
同時運転の場合、燃焼ガスと水の流れは実施例5と同様
のため、ここでの説明は省略する。
【0093】第一回路または第二回路単独運転または第
一第二回路同時に運転した時、第三伝熱管33内の滞留
水が温度上昇し、近接の第一伝熱管26または第二伝熱
管27への放熱によって温度上昇を抑制しているが、第
三伝熱管入口33aを第二熱交換器35の第三主伝熱管
出口39bとを連通するバイパス管路42を設けること
によって、温度上昇した上記滞留水は、Dに示すよう
に、バイパス管路42を通じて、運転停止の第二熱交換
器35を経た後、潜熱回収熱交換器28内へ戻ってくる
ように循環するため、より確実に滞留水の沸騰が防止で
き、一缶多回路式潜熱回収熱交換装置を提供し、高効率
の複合回路式潜熱回収熱交換装置が提供できる。
【0094】なお、本実施例では、一缶多回路式潜熱回
収熱交換器28の伝熱管とフィンはスズメッキなど加工
を施すると記したが、耐食性を高めるために、耐食性の
よい材料例えばチタン、ステンレスを用いても、同様な
効果が得られる。
【0095】また、トリプル伝熱管34は第一伝熱管2
6と第二伝熱管27と第三伝熱管33とを近接して構成
しているが、局所の熱伝達状況に応じて、トリプル伝熱
管34は第一伝熱管26と第二伝熱管27と第三伝熱管
33とを互いに密接した構成にしても、伝熱フインを介
してやや離れる構成にしてもよい。
【0096】また、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28
は一缶多回路式熱交換器22などの燃焼ガス下流側に設
置されるため、一缶多回路式潜熱回収熱交換器28を通
過する燃焼ガスは比較的過酷高温でないので、伝熱管と
フィンの接合加工は溶接を使用せず、拡管を施するのみ
でもよい。
【0097】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜9に記載の発
明によれば、高効率の一缶多回路式熱潜熱回収熱交換装
置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における一缶多回路式潜熱回
収熱交換装置の斜視図
【図2】同装置の断面図
【図3】本発明の実施例2における一缶多回路式潜熱回
収熱交換装置の要部断面図
【図4】本発明の実施例3における一缶多回路式潜熱回
収熱交換装置の要部断面図
【図5】本発明の実施例4における一缶多回路式潜熱回
収熱交換装置の斜視図
【図6】同装置のシステム構成を示す模式図
【図7】同装置の要部断面図
【図8】本発明の実施例5における一缶多回路式潜熱回
収熱交換装置の要部断面図
【図9】本発明の実施例6における一缶多回路式潜熱回
収熱交換装置の斜視図
【図10】本発明の実施例7における一缶多回路式潜熱
回収熱交装置の斜視図
【図11】従来の潜熱回収熱交換装置の構成図
【符号の説明】
22 一缶多回路式熱交換器 25 燃焼ガス通路 25a 共通燃焼ガス通路 26 第一伝熱管 27 第二伝熱管 31 缶体 32 ペア伝熱管 33 第三伝熱管 34 トリプル伝熱管 35 第二熱交換器 41、42 バイパス管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊谷 文孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L036 AA04 AA41 3L103 AA12 AA37 BB43 CC02 CC27 DD08 DD22 DD87

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一缶多回路式熱交換器と、前記一缶多回
    路式熱交換器の下流側の燃焼ガス通路と、前記燃焼ガス
    通路に設けた缶体と、前記缶体を貫通する第一伝熱管
    と、前記缶体を貫通する第二伝熱管とを備えてなる燃焼
    ガス中の水蒸気の凝縮潜熱までを回収する一缶多回路式
    潜熱回収熱交換装置。
  2. 【請求項2】 第一伝熱管と第二伝熱管とを近接して構
    成されるペア伝熱管が少なくとも一ヶ所に設けられた請
    求項1記載の一缶多回路式潜熱回収熱交換装置。
  3. 【請求項3】 一缶多回路式熱交換器と、第二熱交換器
    と、前記一缶多回路式熱交換器と前記第二熱交換器の下
    流側にある共通燃焼ガス通路と、前記共通燃焼ガス通路
    に設けた缶体と、前記缶体を貫通する第一伝熱管と、前
    記缶体を貫通する第二伝熱管と、前記缶体を貫通する第
    三伝熱管とを備えてなる燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱
    までを回収する一缶多回路式潜熱回収熱交換装置。
  4. 【請求項4】 第一伝熱管と第二伝熱管とを近接して構
    成されるペア伝熱管が少なくとも一ヶ所に設けられた請
    求項3記載の一缶多回路式潜熱回収熱交換装置。
  5. 【請求項5】 第一伝熱管と第二伝熱管と第三伝熱管と
    を近接して構成されるトリプル伝熱管が少なくとも一ヶ
    所に設けられた請求項3又は4記載の一缶多回路式潜熱
    回収熱交換装置。
  6. 【請求項6】 一缶多回路式熱交換器の出水管路を第一
    伝熱管または第二伝熱管と連通させるバイパス管路を設
    けた請求項3、4又は5記載の一缶多回路式潜熱回収熱
    交換装置。
  7. 【請求項7】 第二熱交換器の出水管路を第三伝熱管と
    連通させるバイパス管路を設けた請求項3〜6のいずれ
    か1項に記載の一缶多回路式潜熱回収熱交換装置。
  8. 【請求項8】 伝熱管は高耐食性材料で形成される請求
    項1〜7のいずれか1項に記載の一缶多回路式潜熱回収
    熱交換装置。
  9. 【請求項9】 伝熱管は高熱伝導性材料からなり、前記
    伝熱管の表面にメッキなどの耐食処理を施した請求項1
    〜7のいずれか1項に記載の一缶多回路式潜熱回収熱交
    換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7647897B2 (en) * 2004-03-25 2010-01-19 Noritz Corporation Heating apparatus
US8721981B2 (en) 2009-11-30 2014-05-13 General Electric Company Spiral recuperative heat exchanging system
JP2017044437A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 パーパス株式会社 熱交換器および熱源機

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