JP2002348752A - シャンブレ織物及びその製造方法 - Google Patents

シャンブレ織物及びその製造方法

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JP2002348752A
JP2002348752A JP2001159998A JP2001159998A JP2002348752A JP 2002348752 A JP2002348752 A JP 2002348752A JP 2001159998 A JP2001159998 A JP 2001159998A JP 2001159998 A JP2001159998 A JP 2001159998A JP 2002348752 A JP2002348752 A JP 2002348752A
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Tadahiro Shibata
忠弘 柴田
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中希現象を解消したシャンブレ織物及びその
製造方法に提供する。 【解決手段】 経糸および緯糸に互いに染色性が異なる
糸条を使用して染色されたシャンブレ織物であって、両
耳部領域の経糸の織物面方向の平均幅wmeと中央領域の
経糸の織物面方向の平均幅wmcとの差(wme−wmc)が
前記中央領域の経糸の平均幅wmcの1.4%以内であ
る。互いに染色性が異なる経糸と緯糸から製品織物の織
幅よりも9〜15%広い織幅の生機を織製し、該生機を
染色加工により前記製品織物の織幅と同じ織幅まで収縮
させることにより製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシャンブレ織物及び
その製造方法に関し、さらに詳しくは、シャンブレ織物
特有の中希現象を解消したシャンブレ織物及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シャンブレ織物は、経糸と緯糸に互いに
染色性が異なる糸条を使用し、染色加工により経糸と緯
糸が異なる色に染まるようにした染色織物のことであ
る。例えば、経糸にアニオン可染性の糸条を使用し、緯
糸にカチオン可染性の糸条を使用して製織した生機をア
ニオン染料で染色すると、染色後の製品織物は経糸だけ
が染色される。この製品織物の見る方向を、正面から斜
め側方へ変えていくと、その織物の色調が玉虫色調に変
化するという特徴がある。
【0003】しかし、上記シャンブレ織物を、特にウォ
ータジェットルーム等の高速織機で製織した製品では、
染色後の製品織物の色調が織幅の両端部領域では濃く、
中央領域では薄く染まったように見えるという、染色の
不均一現象(この染色不均一現象を「中希」と称する)
があることが従来から指摘されている。
【0004】従来、この中希は染色工程に原因があると
考えられ、染色工程の面からいろいろな改良検討が試み
られてきた。しかしながら、現在までのところ、信頼性
の高い解決策は見当たっておらず、そのためシャンブレ
織物のユニークさは認められるものの、品質面で課題を
抱えたままになっているのが実情である。
【0005】本発明者は、上記シャンブレ織物に発生す
る中希の原因について多面的に検討した結果、その原因
が従来の多くの技術者が考えていた染色工程にあるので
はなく、織物の構造に原因があることを突き止め、本発
明をなすに至った。
【0006】すなわち、織機(ウォータジェットルー
ム)で製織された生機を詳細に調べてみると、両耳部領
域では経糸張力が低く、中央領域では経糸張力が高くな
っており、両耳領域と中央領域との間でかなりの張力差
が生じていることが観察された。そして、この生機を染
色加工して製品織物にした後の経糸の断面を調べてみる
と、両耳部領域の経糸は扁平化して幅広寸法になってい
るのに対し、中央領域の経糸は円形に近い状態で、幅狭
寸法になっていた。
【0007】このように織物の状態にしたときの経糸の
幅が、中央領域と両耳部領域とで異なっていることか
ら、両耳部領域で経糸が表面に露出する面積は中央領域
で露出する面積よりも広くなっており、その結果とし
て、両耳部領域では染色した色が濃く見えるのに対し
て、中央領域では薄く見える現象が生じていたのであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の問題を解消し、中希現象を解消したシャンブ
レ織物及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のシャンブレ織物は、経糸および緯糸に互いに
染色性の異なる糸条を使用して染色した織物であって、
該織物の両耳部領域の経糸の織物面方向の平均幅wme
中央領域の経糸の織物面方向の平均幅 wmcとの差(w
me−wmc)が、前記中央領域の経糸の平均幅wmcの1.
4%以内にしたことを特徴とするものである。
【0010】このように染色加工後の織物の両耳部領域
の経糸と中央領域の経糸とで、その平均幅に殆ど差がな
い状態になっているため、従来のシャンブレ織物におい
て経糸の表面積の差から生じていた濃淡差がなくなり、
中希現象を解消することができる。
【0011】また、本発明のシャンブレ織物の製造方法
は、互いに染色性が異なる経糸と緯糸を使用して製品織
物の織幅よりも9〜15%広い織幅を有する生機を織製
し、該生機を染色加工により前記製品織物の織幅と同じ
織幅まで収縮させることを特徴とするものである。
【0012】このように生機の織幅を、製品織物の織幅
よりも9〜15%も広幅に製織することことにより、染
色加工で経糸を収縮させるときに十分な歪み調整の自由
度を与え、中央部の経糸と両耳部域の経糸との間で張力
差による歪みが調整され、中央部の経糸と両耳部域の経
糸とをほぼ同じ大きさの扁平状態にすることによって表
面積の差をなくすため、中希現象を解消することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のシャンブレ織物は、経糸
および緯糸に互いに染色性が異なる糸条を使用したもの
であって、同一染料で染色したものでありながら経糸と
緯糸が異色に染色され、それにより織物を見る角度によ
って色調が変化する玉虫効果を奏するようにしたもので
ある。経糸および緯糸に使用する糸条の好ましい組合せ
としては、一方にアニオン可染性糸条を使用するのに対
し、他方にカチオン可染性糸条を使用するようにしたも
のがよい。
【0014】本発明において、織物の織組織は特に限定
されるものではなく、平織、綾織、朱子織、その他の変
わり織などいずれであってもよい。
【0015】上記織物の生機をウォータジェットルー
ム、エアジェットルームなどの高速織機で製織する場
合、経糸張力が織幅の中央領域では高く、両耳部領域で
は低いという現象がある。そのため製織後の生機を染色
加工すると、その収縮時に上記経糸の張力差が、両耳部
領域の経糸は扁平化するのに対して、中央領域の経糸は
円形に近い状態を保ち、その結果として、両耳部領域の
経糸は表面積が広くなって色が濃く見えるのに対して、
中央領域の経糸は表面積が小さくなって薄く見えること
によって、所謂中希の現象が表れていたのである。
【0016】本発明のシャンブレ織物の製造方法は、染
色性が互いに異なる経糸と緯糸とを使用して生機を製織
するとき、その生機の織幅Wo を、染色加工後の製品織
物の織幅Ws よりも9〜15%、好ましくは10〜12
%広くしたものを製織する。そして、この広幅の生機を
染色加工に際し、製品織物の織幅Ws を同じ幅まで収縮
させるようにしたのである。
【0017】従来のシャンブレ織物においては、生機の
織幅は製品織物の織幅の高々8%程度までであったが、
上記のように生機の織幅Wo を製品織物の織幅Ws の9
〜15%という広い幅に拡大したことにより、生機を染
色加工により収縮させるとき、経糸から歪みが除去され
るのに余裕が与えられ、中央領域の経糸と両耳部領域の
経糸との張力差をほぼ均等になるように調整し、両領域
の経糸をほぼ同じ程度の扁平状態に揃えることができ
る。
【0018】生機の織幅を製品織幅の9%よりも小さく
したのでは、上記のように経糸張力差をほぼ均等にする
ことが難しくなる。また、生機の織幅を製品織幅の15
%よりも大きくしたのでは、ヨコ曲がり構造が大きくな
りすぎるため、タテ・ヨコのバランスが崩れ、目的とす
る織物から外れてしまうという不具合が生ずるようにな
る。
【0019】したがって、上述した本発明の製造方法に
よれば、シャンブレ織物の両耳部域の経糸の平均幅wme
と中央域の経糸の平均幅wmcとの差(wme−wmc)を、
下記の式(1)に規定するように、中央域の経糸の平均
幅wmcの1.4%以内にすることができる。
【0020】 〔(wme−wmc)/wmc〕×100 ≦1.4(%) ・・・(1) ここで経糸の幅とは、図1に示すように経糸1と緯糸2
とからなる織物Fを経糸1に直交する方向の断面にした
とき、その経糸1の織幅方向の長さwをいう。両耳部領
域の経糸の平均幅wmeとは、図2に示すように、織物F
に展開した状態において、織物端部から織幅方向の長さ
Le=50mm内に存在する経糸の幅wを、全本数につ
いて測定したときの平均値をいい、また中央領域の経糸
の平均幅wmcとは、展開された織物Fの織幅中心Cから
両側へ25mmずつ測定した合計長さLc=50mm内
に存在する経糸の幅wを全本数について測定したときの
平均値をいう。
【0021】上記(1)式のように、本発明のシャンブ
レ織物は、織物の両耳部領域の経糸の平均幅wmeが、中
央領域の経糸の平均幅wmcと殆ど差のない状態になって
いるため、従来のシャンブレ織物で発生していた両耳部
領域と中央領域との経糸の表面積の差に基づいて視覚に
生ずる濃淡差がなくなり、シャンブレ織物特有の中希が
解消されるようになる。
【0022】本発明のシャンブレ織物の製造方法におい
て、さらに好ましくは、生機の織幅を上記のように製品
織幅の9〜15%にした上に、生機を製織する織機の筬
密度を65〜69羽/鯨寸(1鯨寸=38mm)の範囲
に、従来の織機で採用されていたものよりも粗にすると
よい。このように粗の筬密度に設定することにより、前
述した経糸の歪み調整を一層良好に行うことができ、中
希の発生防止を一層良好に行うことができる。
【0023】
【発明の効果】上述したように本発明のシャンブレ織物
によれば、染色加工後の織物の両耳部領域の経糸と中央
領域の経糸とが、その織物表面方向の平均幅を殆ど差の
ない状態になるため、従来のシャンブレ織物においてそ
の表面積の差から発生していた濃淡差に基づく中希を解
消することができる。
【0024】また、本発明のシャンブレ織物の製造方法
によれば、生機を製品織物よりも9〜15%も広幅に製
織するため、染色加工で収縮させるときの経糸に対して
歪み調整の自由度を多く与えて、中央部の経糸と両耳部
域の経糸との間の張力差を調整し、ほぼ同じ大きさの扁
平状態にすることにり表面積の差をなくすため、中希現
象を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャンブレ織物における経糸の幅に関
する説明図である。
【図2】本発明のシャンブレ織物における経糸の平均幅
に関する説明図である。
【符号の説明】 1 経糸 2 緯糸 w 経糸の幅 F 織物

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経糸および緯糸に互いに染色性の異なる
    糸条を使用して染色した織物であって、該織物の両耳部
    領域の経糸の織物面方向の平均幅wmeと中央領域の経糸
    の織物面方向の平均幅 wmcとの差(wme−wmc)が、
    前記中央領域の経糸の平均幅wmcの1.4%以内にした
    シャンブレ織物。
  2. 【請求項2】 前記経糸および緯糸の一方がアニオン可
    染性の糸条からなり、他方がカチオン可染性の糸条から
    なる請求項1に記載のシャンブレ織物。
  3. 【請求項3】 互いに染色性が異なる経糸と緯糸を使用
    して製品織物の織幅よりも9〜15%広い織幅を有する
    生機を織製し、該生機を染色加工により前記製品織物の
    織幅と同じ織幅まで収縮させるシャンブレ織物の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記経糸および緯糸の一方がアニオン可
    染性の糸条からなり、他方がカチオン可染性の糸条から
    なる請求項3に記載のシャンブレ織物の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記生機を製織する際の筬密度が65〜
    69羽/鯨寸である請求項3又は4に記載のシャンブレ
    織物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102978786A (zh) * 2012-11-16 2013-03-20 周丰林 一种宽幅双绉绸生产工艺的改进
CN102978784A (zh) * 2012-11-16 2013-03-20 周丰林 一种中幅双绉绸生产工艺的改进

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