JP2002347841A - 首掛けラベル付き容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 首掛けラベルの襟巻き部分から上方に折り曲
げて設けられる表示片を安定した状態で立設させて、表
示片の破損を防止できると共に表示片による表示機能を
効果的に発揮させることのできる首掛けラベル付き容器
を提供する。 【解決手段】 ボトル容器１１の首部１３に首掛けラベ
ル１５が装着された首掛けラベル付き容器１０であっ
て、首掛けラベル１５は、首掛け開口１９が形成された
襟巻き片２０と、襟巻き片２０から略垂直上方に折れ曲
がって立設する表示片２１とを備え、襟巻き片２０又は
表示片２１には、表示片２１の基端部を支えて背面側に
傾倒するのを防止する支え片２２が設けられている。ま
た、首掛けラベル１５は、襟巻き片２０における表示片
２１と反対側から下方に延設するスカート片２１を備え
ている。首掛けラベル１５は、一枚のシート材２４を折
り曲げて形成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ボトル容器の首部に首
掛けラベルが装着された首掛けラベル付き容器に関す
る。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】液体洗
剤や飲料水、化粧品等を内容物として収容するボトル容
器は、内容物を充填収容した後、首部にポンプ装置やキ
ャップ等をキャッピングすることによって製品化され
る。また、これらのボトル容器は、容器の表面に印刷等
による表示や装飾を施して購入者に内容物の種類を識別
させると共に、他の同類の商品と明確に区別させ、商品
の信頼性を向上させたり、販売の促進を図っている。

【０００３】一方、例えば新製品の販売時や、特別な販
売キャンペーンの最中には、商品の広告宣伝効果をさら
に高めることを目的として、首部に首掛けラベルを装着
してボトル容器を販売する場合がある。このような首掛
けラベルは、合成樹脂製の薄板や板紙等からなるシート
材に折り曲げ加工等を施して形成され、首掛け用の開口
部に容器の首部を挿入しつつ装着することによって、ボ
トル容器の胴部の外周面を部分的に覆って取り付けられ
る。また、首掛けラベルによって容器の胴部に施された
表示や装飾が覆い隠されるのを回避するために、首掛け
用の開口が形成された首掛けラベルの襟巻き部分から延
設する表示片を、上方に折り曲げて立設させることによ
り、特に容器の胴部の正面に施された表示や装飾が首掛
けラベルによって覆われないようにした首掛けラベル付
き容器が開発されている。

【０００４】しかしながら、表示片を上方に折り曲げて
立設させた首掛けラベルは、表示片の立設状態が安定せ
ず、ボトル容器の製造、運搬時や、陳列時等に斜めに傾
倒し易くなって、当該表示片の破損や表示機能の障害を
招きやすい。特に、首掛けラベル付き容器の製造工程に
おいて、首掛けラベルを装着した後、ボトル容器の首部
を把持装置により把持して箱詰めする際には、表示片が
首部側に傾倒していると、表示片を巻き込みながら把持
装置が首部を把持することになって当該表示片を破損さ
せやすくなる。

【０００５】本発明は、首掛けラベルの襟巻き部分から
上方に折り曲げて設けられる表示片を安定した状態で立
設させて、表示片の破損を防止できると共に表示片によ
る表示機能を効果的に発揮させることのできる首掛けラ
ベル付き容器の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、ボトル容器の
首部に首掛けラベルが装着された首掛けラベル付き容器
であって、前記首掛けラベルは、首掛け開口が形成され
た襟巻き片と、該襟巻き片から略垂直上方に折れ曲がっ
て立設する表示片とを備え、前記襟巻き片又は前記表示
片には、前記表示片の基端部分を支えて背面側に傾倒す
るのを防止する支え片が設けられている首掛けラベル付
き容器を提供することにより、上記目的を達成したもの
である。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態に係る
首掛けラベル付き容器１０は、内容物として例えばシャ
ンプー・リンスをボトル容器１１の容器本体１２に収容
した容器であって、図１及び図２に示すように、ボトル
容器１１の首部１３には、内容物を取り出すためのノズ
ル１８の付いたポンプ装置１４がキャッピングされてい
ると共に、このポンプ装置１４がキャッピングされた首
部１３には、首掛けラベル１５が装着されている。

【０００８】本実施形態によれば、ボトル容器１１は、
合成樹脂からなり、射出成形やブロー成形等の公知のプ
ラスチック成形加工方法によって、容器本体１２と首部
１３が一体として成形される。ボトル容器１１の上端部
に突出配置される首部１３には雄ねじが設けられてお
り、これにポンプ装置１４のキャップ部１６の雌ねじを
螺合して装着することにより、当該ポンプ装置１４がボ
トル容器１１に一体として取り付けられる。ポンプ装置
１４は、ボトル容器１１に収容された内容物を汲み上げ
る機能を有する公知のもので、押圧部１７を押圧するこ
とにより、容器本体１２の内部に挿入配置した汲み上げ
管を介して内容物を汲み上げ、ノズル１８から吐出させ
る。

【０００９】また、本実施形態によれば、首掛けラベル
１５は、図３（ａ）及び（ｂ）にも示すように、首掛け
開口１９が形成された襟巻き片２０と、この襟巻き片２
０から略垂直上方に折れ曲がって立設する表示片２１と
を備え、且つ、襟巻き片１８には、表示片２１の基端部
分を支えて背面側に傾倒するのを防止する支え片２２が
設けられている。また本実施形態によれば、首掛けラベ
ル１５は、襟巻き片２０における首掛け開口１９を挟ん
だ表示片２１と反対側から下方に折れ曲がって延設する
スカート片２３を備えている。

【００１０】本実施形態によれば、首掛けラベル１５
は、一枚のシート材２４を折り曲げて形成され、また支
え片２２は、シート材２４に切り込み２５，２５’を入
れて折り曲げることにより設けられる。すなわち、シー
ト材２４は、合成樹脂製の薄板や板紙等からなり、例え
ば長さ１５０ｍｍ、巾６０ｍｍの矩形形状を有してい
る。そして長さ６５ｍｍの中間部分の襟巻き片２０を挟
んでその両側に、長さ３０ｍｍの表示片２１と長さ５５
ｍｍのスカート片２３とが、ミシン目や半切線等からな
る罫線２６を挟んで接続していると共に、この罫線２６
に沿って表示片２１を略垂直上方に、スカート片２３を
略垂直下方に各々折り曲げる。また、襟巻き片２０と表
示片２１との間の罫線２６には、両側縁部から当該罫線
２６に沿って６ｍｍの長さの切り込み２５が各々設けれ
らると共に、表示片２１の基端部分における罫線２６か
ら６ｍｍ離れた位置には、この切り込み２５と平行に延
設された切り込み２５’が同じ長さで各々設けられてい
る。そして切り込み２５，２５’の先端をつなぐ罫線２
８に沿って、各切り込み２５，２５’に挟まれる部分を
表示片２１の背面方向に略垂直に折り曲げることによ
り、支え片２２が設けられ、これらによって首掛けラベ
ル１５が形成される。このように首掛けラベル１５を一
枚のシート材２４を折り曲げ加工して形成することによ
り、余計な部材が不要となってラベル１５のコストを低
く抑えることができる。

【００１１】襟巻き片２０の中央部分には、これを円形
にくり抜いて、直径３７ｍｍ程度の大きさの首掛け開口
１９が開口形成されており、この首掛け開口１９に、ポ
ンプ装置１４が取り付けられたボトル容器１１の首部１
３を挿入しつつ、首掛けラベル１５がボトル容器１１に
装着される。なお、首掛け開口１９の開口縁部には、内
側に延出する複数の位置決め片２７が設けられており、
この位置決め片２７を首部１３に取り付けたポンプ装置
１４の外周面に接触させることにより、首掛け開口１９
の中央部分にボトル容器１１の首部１３を配置できると
共に、表示片２１の外側への過度の傾倒を防止しつつ首
掛けラベル１５を装着できるようになっている。

【００１２】表示片２１には、その立設状態における外
側面に、例えば「新発売」等の装飾文字がカラフルな色
彩で描かれて、購入者の注意を喚起するような工夫が施
されている。また表示片２１は、その基端部分が内側に
折り曲げられた支え片２２によって支えられて、ボトル
容器１１の首部１３側である内側に過度に傾倒しないよ
うになっている。すなわち、支え片２２は内側に略垂直
に折り曲げられてその下端辺の略全体が襟巻き片２０の
表面に当接していることにより、表示片２２を効果的に
支持してこれの内側への過度の傾倒を防止できるように
なっている。

【００１３】スカート片２３には、下方への延設状態に
おける外側面に、ボトル容器１１の取り扱い説明や注意
書き、内容物の成分表示等が描かれている。またスカー
ト片２１が設けられていることにより、首掛けラベル１
５がボトル容器１１に装着された際に、立設状態にある
表示片２１のバランスを安定させ、モーメント力を支持
して当該表示片２１が外側に過度に傾倒するのを効果的
に防止することが可能になる。

【００１４】このような構成を有する首掛けラベル１５
は、当該表示片２１の外側面を、首掛けラベル付き容器
１０が陳列された際の正面側を向かせるようにしてボト
ル容器１１に取り付けられる（図１及び図２参照）。こ
れによって、表示片２１に描かれた装飾文字等が人目に
付きやすくなると共に、表示片２１は、襟巻き片２０か
ら略垂直上方に立設していることから、ボトル容器１１
の容器本体１２の正面側に描かれた印刷等による表示や
装飾を覆い隠すことがなく、これらの表示等による相乗
効果によって、首掛けラベル付き容器１０の広告宣伝効
果を一層向上させることが可能になる。

【００１５】本実施形態の首掛けラベル付き容器１０
は、図４に示すように、機械化された一連の製造工程に
おいて、以下のようにして自動的に製造され、箱詰めさ
れる。すなわち、ベルトコンベア等を介した製造ライン
において、工程で各ハカマ３０にボトル容器１１が各
々挿入配置された後、工程で各ボトル容器１１に内容
物が充填収容される。次に工程で各ボトル容器１１の
首部１３にキャッピングすることにより、ポンプ装置１
４がボトル容器１１に取り付けられる。さらに、工程
でポンプ装置１４を取り付けた首部１３に取付装置によ
って首掛けラベル１５を自動的に装着して、本実施形態
の首掛けラベル付き容器１０が得られる。さらにまた、
工程では、首部把持用のツメ３１を備える把持装置に
よって首掛けラベル付き容器１０を把持しながら移動
し、工程で展開した状態のダンボールシート３２の上
に例えば９本づつ並べて配置する。そして、工程でダ
ンボールシート３２を箱状に折り込むことにより、ダン
ボール箱３３の内部に９本の首掛けラベル付き容器１０
が一まとめにした状態で箱詰めされる。

【００１６】本実施形態によれば、上述の首掛けラベル
付き容器１０の製造工程においてボトル容器１１の首部
１３をポンプ装置１４でキャッピングした後、首部１３
を把持装置によって把持して箱詰めする間に装着された
首掛けラベル１５の、表示片２１の破損を効果的に防止
することができる。すなわち、表示片２１は、支え片２
２によってその基端部分が支えられて背面側、すなわち
内側に過度に傾倒することが効果的に防止されるので、
図５に示すように、表示片２１の背面側のポンプ装置１
４が取り付けられた首部１３との間に、把持装置のツメ
３１が入り込むための相当のスペースＳが保持されるこ
とになる。したがって表示片２１を巻き込みながら把持
装置のツメ３１が首部１３を把持することが確実に回避
され、これによって表示片２１の破損を容易に防ぐこと
が可能になる。

【００１７】そして、本実施形態の首掛けラベル付き容
器１０によれば、首掛けラベル１５の表示片２１は、支
え片２２によってその基端部分が支えられて安定した状
態で立設しているので、上記製造工程の後の搬送時や陳
列時においても、表示片２１の破損が効果的に防止され
ると共に、陳列時における表示片２１による表示機能が
効果的に発揮されることになる。

【００１８】図６（ａ）及び（ｂ）は、首掛けラベル４
０の表示片２１を支える支え片４１の他の態様を示すも
のである。すなわち、図６に示す首掛けラベル４０によ
れば、襟巻き片２０と表示片２１との間の罫線２６に
は、両側縁部から当該罫線２６に沿って切り込み４２が
形成されると共に、両側縁部から襟巻き片２０の中央部
に向かって斜めに延設する切り込み４２’が襟巻き片２
０に形成される。そして、切り込み４２，４２’の先端
をつなぐ罫線４３に沿って、略直角三角形状の部分を上
方に略垂直に折り曲げることにより支え片４１が設けら
れ、この支え片４１の外側端辺を表示片２１の基端部分
の背面側に当接させることにより、表示片２１の立設状
態を支えるようになっている。

【００１９】図７（ａ）及び（ｂ）もまた、首掛けラベ
ル４４の表示片２１を支える支え片４５の他の態様を示
すものである。すなわち、図７に示す首掛けラベル４４
によれば、襟巻き片２０と表示片２１との間の罫線２６
に近接する襟巻き片２０及び表示片２１の基端部分に
は、両側縁部から罫線２６と平行な切り込み４６，４
６’が各々形成されると共に、表示片２１に形成した切
り込み４６’の先端から上方に延設して垂直切り込み４
７が形成されている。そして、切り込み４６，４６’の
先端をつなぐ罫線４８に沿って、矩形状の部分を上方に
略垂直に折り曲げることにより支え片４５が設けられ、
この支え片４５に、表示片２１に形成した垂直切り込み
４７をはめ込むように係止することにより、表示片２１
の立設状態を支えるようになっている。

【００２０】図８（ａ）及び（ｂ）もまた、首掛けラベ
ル４９の表示片２１を支える支え片５０の他の態様を示
すものである。すなわち、図８に示す首掛けラベル４９
によれば、襟巻き片２０と表示片２１との間の罫線２６
には、両側縁部から当該罫線２６に沿って切り込み５１
が形成されると共に、表示片２１の基端部分には、罫線
２６と平行な切り込み５１’が設けれている。そして、
切り込み５１，５１’の先端をつなぐ罫線５２に沿っ
て、矩形帯状の部分を内側に折り曲げることにより支え
片５０が設けられ、一方の支え片５０の上端辺から下方
に切り込まれた垂直切り込み５３と、他方の支え片５０
の下端辺から上方に切り込まれた垂直切り込み５３’と
を相互にはめ込むように係止すると共に、各支え片５０
の下端辺を襟巻き片２０の表面に当接させることによ
り、表示片２１の立設状態を支えるようになっている。

【００２１】そして、これらの支え片４１，４５，５０
を備えた首掛けラベル４０，４４，４９を装着した首掛
けラベル付き容器によっても、上記実施形態の首掛けラ
ベル付き容器１０と同様の作用効果が奏されると共に、
特に図７に示す首掛けラベル４４を装着した首掛けラベ
ル付き容器によれば、支え片４５によって、表示片２１
の内側への傾倒のみならず、外側への傾倒をも支えるこ
とができるので、さらに安定した状態で表示片２１を立
設させることが可能になる。

【００２２】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
ることなく種々の変更が可能である。例えば、首掛けラ
ベルはスカート片を備えている必要は必ずしもなく、首
掛け開口の開口縁部に位置決め片を設ける必要は必ずし
もない。また、首掛けラベルは、一枚のシート材から形
成する必要は必ずしもなく、支え片を別体として設ける
こともできる。さらに、襟巻き片、表示片、スカート片
は矩形形状のものである必要は必ずしもない。さらにま
た、ボトル容器は合成樹脂製以外の、例えばガラス製の
容器であってもよく、また首部にポンプ装置を取り付け
ることなく単にキャップを装着したものであっても良
い。

【００２３】

【発明の効果】本発明の首掛けラベル付き容器によれ
ば、首掛けラベルの襟巻き部分から上方に折り曲げて設
けられる表示片を安定した状態で立設させて、表示片の
破損を防止できると共に表示片による表示機能を効果的
に発揮させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る首掛けラベル付き容
器の要部を示す斜視図である。

【図２】本発明の一実施形態に係る首掛けラベル付き容
器の要部を示す側面図である。

【図３】（ａ）は首掛けラベルの一実施態様を示す展開
平面図、（ｂ）は斜視図である。

【図４】本発明の一実施形態に係る首掛けラベル付き容
器の製造工程の説明図である。

【図５】首掛けラベル付き容器の首部を把持装置により
把持する状況を示す要部斜視図である。

【図６】（ａ）は首掛けラベルの他の実施態様を示す展
開平面図、（ｂ）は斜視図である。

【図７】（ａ）は首掛けラベルの他の実施態様を示す展
開平面図、（ｂ）は斜視図である。

【図８】（ａ）は首掛けラベルの他の実施態様を示す展
開平面図、（ｂ）は斜視図である。

【符号の説明】 １０ 首掛けラベル付き容器 １１ ボトル容器 １２ 容器本体 １３ 首部 １４ ポンプ装置 １５，４０，４４，４９ 首掛けラベル １９ 首掛け開口 ２０ 襟巻き片 ２１ 表示片 ２２，４１，４５，５０ 支え片 ２３ スカート片 ２４ シート材 ２５，２５’ 切り込み ２６ 罫線 ３１ 首部把持用のツメ ３３ ダンボール箱

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボトル容器の首部に首掛けラベルが装着
   された首掛けラベル付き容器であって、 前記首掛けラベルは、首掛け開口が形成された襟巻き片
   と、該襟巻き片から略垂直上方に折れ曲がって立設する
   表示片とを備え、 前記襟巻き片又は前記表示片には、前記表示片の基端部
   分を支えて背面側に傾倒するのを防止する支え片が設け
   られている首掛けラベル付き容器。
2. 【請求項２】 前記首掛けラベルは、一枚のシート材を
   折り曲げて形成され、前記支え片は、前記シート材に切
   り込みを入れて折り曲げることにより設けられる請求項
   １記載の首掛けラベル付き容器。
3. 【請求項３】 前記首掛けラベルは、当該首掛けラベル
   付き容器の製造工程において、前記ボトル容器の首部を
   キャッピングした後、該首部を把持装置により把持して
   箱詰めするのに先立って、前記ボトル容器の首部に装着
   されるものである請求項１又は２に記載の首掛けラベル
   付き容器。