JP2002346999A - 機能性ナノ構造体およびこれを用いた分子素子 - Google Patents

機能性ナノ構造体およびこれを用いた分子素子

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JP2002346999A JP2001155564A JP2001155564A JP2002346999A JP 2002346999 A JP2002346999 A JP 2002346999A JP 2001155564 A JP2001155564 A JP 2001155564A JP 2001155564 A JP2001155564 A JP 2001155564A JP 2002346999 A JP2002346999 A JP 2002346999A
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nanostructure
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Tsutomu Miyasaka
力 宮坂
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い方向性および/または選択性を示す機能
を高密度に発現可能な機能性ナノ構造体を提供する。 【解決手段】 開口部の口径が200nm以下で且つ深
さが20nm以上である互いに独立した複数の細孔を有
する支持体と、前記細孔の内部に少なくとも分子の一部
が導入された1種類以上の機能性有機化合物とを有する
ことを特徴とする機能性ナノ構造体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能性ナノ構造体
およびそれを用いた分子素子の技術分野に属し、より詳
細には、機能性有機分子を内包するナノ空間を規則的に
二次元配列させることによって構成される機能性ナノ構
造体およびそれを用いた分子素子の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】固体エレクトロニクス、オプティクスに
おける素子の微小チップ化は、薄膜化と積層化の技術、
そして光や電子線によるリソグラフィーを駆使した三次
元微細加工技術に支えられて着実に進歩してきた。その
先導技術である半導体DRAM(Dynamic Ra
ndom Access Memory)の微細加工
も、ムーア則に従い3年間におよそ4倍のペースで高集
積化を実現した。しかし、今後は、光加工技術における
線幅の物理限界(約100nm)の問題、また、この限
界を超えたサイズの固体薄膜や三次元構造体では目的と
する電気的特性などの性能の確保が困難となる問題な
ど、さらなる機能集積を固体接合素子のみに依存する方
法には技術開発の障壁が極めて大きいことが顕著であ
る。光加工の寸法限界を越えた極微小なナノ空間に信頼
性の高い機能を付与するには、従来の固体加工技術の延
長線上で極限を目指す「トップダウン」のやり方は困難
と考えられる。
【0003】ところで、固体材料の分野では、特定の機
能をナノメートルのサイズの粒子(数nm〜50nm)
に閉じ込める手段として、例えば、A.T. Wolde 編,Nano
technology, STT Netherlands Study Centre for Techn
ology Trends, pp146-214, 1998、T. O. Kimら, Aerosol
Sci. Techn., 29, pp111-125 (1998)などに記載されて
いる、無機半導体を含む種々の固体の超微粒子をゾルゲ
ル反応や気相分解法などで作製する技術が知られてい
る。しかし、固体の超微粒子はサイズが厳密に均等では
なくまた機能も電子伝導性、光学特性、発光性など物理
的、光学的な特性に限られるものが多い。さらに複雑な
化学的な機能あるいは物理化学的な機能をより小さなナ
ノ空間で発現させるには、無機材料を用いるよりも高機
能な化学反応を行う有機分子を分子素子として用いる方
法が優れている。
【0004】有機分子として高い三次元的反応機能が付
与されたものの多くは、生体中の巨大分子(高分子)に
見出される。これらは、機能部位が複合してできた超分
子構造体であり、例えば蛋白質類の中では、酵素分子や
イオンチャンネルを作る膜蛋白質、光反応中心を作る光
合成色素蛋白質などに代表される。また、遺伝子情報の
伝達にかかわるDNA、RNAなどにも代表される。こ
れらの巨大分子あるいは超分子はそれ自体が三次元有機
ナノ構造体として特徴づけられる分子素子である。これ
らは、構造が分子組成式によって限定されるためにサイ
ズと機能が均等であり、多くは非対称な三次元構造をも
ち、ナノ空間でベクトル的に方向制御された反応性や機
能を発現する。このベクトル的機能の発現のために、こ
れらの巨大分子は生体内においては近隣の分子どうしが
特定の幾何学的配列をもって固定化され、連携的な反応
を実現している。しかし、生体外に取り出したときは、
この幾何学的配列から逸脱する結果、十分な機能の引き
出しが困難となる。
【0005】生体分子のもつ自己組織性などを利用し、
これらの巨大分子を集団で基板上や粒子表面などサブミ
クロンサイズのマクロな空間に固定化する従来技術とし
ては、従来、例えば、P.Fromherz, Nat
ure 231, 267(1971)に記載される脂
質単分子膜への吸着固定、吉村英恭、応用物理、67、
1163(1998)に記載の蛋白質の二次元結晶化
法、旗野昌弘編、新タンパク質応用工学(フジテクノシ
ステム)、1996年に記載されている各種の固定化方
法が利用されている。しかし、巨大分子を集合状態でな
く1個から数個を単位として分子サイズに近いナノ空間
に配向固定化して、その機能をナノサイズ単位で引き出
すための手段は知られていない。また、比較的分子量の
小さい有機分子については、これらをナノサイズの構造
体に担持させて分子の機能を効率よく引き出す方法が知
られる。例えば、Nature, 353, 737
(1991)および米国特許4927721号等には色
素増感半導体超微粒子を光電変換に用いる技術が開示さ
れている。ここでは多孔質のナノ粒子凝集体の表面に色
素を吸着担持した薄膜が光電変換構造体として用いられ
ている。また、高田純、応用物理、64、695(19
95)には真空蒸着技術を使い光機能性有機分子と無機
材料を交互積層し複合させた有機−無機ヘテロナノシス
テムによる光電子機能の発現が示されている。しかし、
これらの既存の技術では、いずれも有機−無機ハイブリ
ッドナノ構造が二次元または三次元的に連続してできる
マクロな構造体が最終物として得られる。すなわち、従
来の技術では、ハイブリッドナノ構造体のナノ空間から
の機能引き出しを可能とする分子素子は実現されていな
いのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記諸問題
に鑑みなされたものであって、高度な機能や反応性を持
つ有機分子を微小ナノ空間に規則的配列をもって組織化
するための技術の構築を課題とするものであり、この技
術を用いて創製される生体高分子を含めた機能性有機分
子の高機能な特性が高密度二次元情報として入出力可能
な機能性ナノ構造体および分子素子を提供することを課
題とする。また、本発明は、高い方向性および/または
選択性を示す機能を高密度に発現可能な機能性ナノ構造
体および分子素子を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は本発明を
特定する下記の事項およびその好ましい態様により達成
された。 (1) 開口部の口径が200nm以下で且つ深さが2
0nm以上である互いに独立した複数の細孔を有する支
持体と、前記複数の細孔の内部に少なくとも分子の一部
が導入された1種類以上の機能性有機化合物とを有する
ことを特徴とする機能性ナノ構造体。 (2) 前記複数の細孔の口径が100nm以下で且つ
深さが20nm以上であることを特徴とする(1)に記
載の機能性ナノ構造体。 (3) 前記複数の細孔の口径が60nm以下で且つ深
さが20nm以上であることを特徴とする(1)に記載
の機能性ナノ構造体。 (4) 前記複数の細孔の口径が30nm以下で且つ深
さが20nm以上であることを特徴とする(1)に記載
の機能性ナノ構造体。 (5) 前記複数の細孔の深さが50〜1000nmで
あることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載
の機能性ナノ構造体。 (6) 前記複数の細孔の深さが50〜300nmであ
ることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の
機能性ナノ構造体。 (7) 前記複数の細孔の深さが50〜150nmであ
ることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の
機能性ナノ構造体。
【0008】(8) 前記支持体が前記複数の細孔の開
口部が二次元的に規則性をもって配列された多孔性の面
を有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに
記載の機能性ナノ構造体。 (9) 前記支持体の前記細孔内部の少なくとも一部を
構成している材料が絶縁体材料または半導体材料である
ことを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の機
能性ナノ構造体。 (10) 前記支持体の前記細孔内部の少なくとも一部
を構成している材料が金属酸化物であることを特徴とす
る(1)〜(9)のいずれかに記載の機能性ナノ構造
体。 (11) 前記支持体がポーラスアルミナであることを
特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の機能性
ナノ構造体。 (12) 前記支持体の前記細孔内部の少なくとも一部
を構成している材料が金属カルコゲナイドであることを
特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の機能性ナ
ノ構造体。 (13) 前記支持体の前記細孔内部の少なくとも一部
を構成している材料がSiであることを特徴とする
(1)〜(9)のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。 (14) 前記機能性有機化合物が生体高分子であるこ
とを特徴とする(1)〜(13)のいずれかに記載のナ
ノ多孔性構造体。 (15) 前記生体高分子が、生体機能性蛋白質、酵
素、RNAおよびDNAから選ばれる1種以上の高分子
であることを特徴とする(14)に記載のナノ多孔性構
造体。 (16) 前記生体高分子が、DNAまたはその化学修
飾誘導体であることを特徴とする(14)に記載のナノ
多孔性構造体。
【0009】(17) 前記機能性有機化合物が、低分
子および高分子の色素から選ばれる少なくとも1種の感
光性有機化合物であることを特徴とする(1)〜(1
3)のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。 (18) 前記高分子の色素がバクテリオロドプシン、
光合成反応中心蛋白質およびこれらの人工合成誘導体か
ら選ばれる1種以上の蛋白質であることを特徴とする
(17)に記載の機能性ナノ構造体。 (19) 前記支持体が平板形状を有することを特徴と
する(1)〜(18)のいずれかに記載の機能性ナノ構
造体。 (20) 前記機能性有機化合物と少なくとも接触する
導電性の層を有することを特徴とする請(1)〜(1
9)のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。 (21) 前記導電性の層が電極基板の導電性層を構成
していることを特徴とする(20)に記載の機能性ナノ
構造体。 (22) 前記複数の細孔が貫通孔であることを特徴と
する(1)〜(21)のいずれかに記載の機能性ナノ構
造体。 (23) 前記複数の細孔の開口部の投影面積の合計
が、前記開口部が配置された支持体の面の開口部を含め
た全投影面積に対して30%以上であることを特徴とす
る(1)〜(22)のいずれかに記載の機能性ナノ構造
体。
【0010】(24) 前記開口率が60%以上である
ことを特徴とする(23)に記載の機能性ナノ構造体。 (25) 前記細孔の開口部の口径(R)に対する前記
細孔の深さ(L)の比(L/R)が、2〜200である
ことを特徴とする(1)〜(24)のいずれかに記載の
機能性ナノ構造体。 (26) 前記比(L/R)が3〜80であることを特
徴とする(25)に記載の機能性ナノ構造体。 (27) 前記機能性有機化合物が、前記細孔の内部に
化学的結合によって固定されていることを特徴とする
(1)〜(26)のいずれかに記載の機能性ナノ構造
体。 (28) 前記機能性有機化合物が、前記細孔内の底部
を形成する材料に化学的に結合していることを特徴とす
る(27)に記載の機能性ナノ構造体。 (29) (1)〜(28)のいずれかに記載の機能性
ナノ構造体を用いて構成される分子素子。 (30) (1)〜(28)のいずれかに記載の機能性
ナノ構造体を用いて構成される入力情報の演算機能が付
与された演算出力素子。 (31) (1)〜(28)のいずれかに記載の機能性
ナノ構造体を用いて構成されるアレイセンサーおよびイ
メージングセンサー。 (32) 視覚情報の処理機能が付与され、網膜チップ
として機能する(31)に記載のアレイセンサーおよび
イメージングセンサー。 (33) (1)〜(28)のいずれかに記載の機能性
ナノ構造体を用いて構成される電極に導電性材料による
配線を結合して構成される光エレクトロニクス素子。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。尚、本明細書において「〜」はその前後に記載さ
れる数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲
を示す。本発明の機能性ナノ構造体は、開口部の口径が
200nm以下で且つ深さが20nm以下である互いに
独立した複数の細孔を有する支持体と、前記複数の細孔
の内部に少なくとも一部が導入された1種以上の機能性
有機化合物とを有することを特徴とする。
【0012】まず、本発明の機能性ナノ構造体の支持体
が有する細孔について説明する。本発明の機能性ナノ構
造体に用いられる支持体は、可視光の波長より小さい複
数の細孔(本明細書では「細孔」と表現するが、「小
孔」等、他の表現もある)を有する。支持体は、これら
の細孔が互いに近接し規則的に配列して集合してできた
ナノ構造体であり、典型的には平板状のナノ構造体であ
る。細孔の開口部の形状は、点対称形の円形や多角形、
線対称形の楕円形や多角形、非対称の無定形などいずれ
でもよく、目的に応じて適宜選択することができる。一
般的には、円形および点対称の多角形(特に、三角形お
よび六角形)である。前記細孔は、その深さ方向の全長
にわたって断面が等しい形状と断面積を有するものでも
よいし、深さとともに断面形状や断面積が変化する(連
続的変化および断続的変化を含む)ものでもよい。後者
の例としては、表面において断面積が大きく、深部にお
いて断面積が小さい細孔、表面において断面積が多角形
で、深部の断面が円形である細孔などが挙げられる。
【0013】細孔の口径とは、細孔の開口部のエッジ長
を意味し、開口部が円の場合は直径、楕円形や多角形の
場合は対角線を含めたエッジ間の長さのうち最も長い直
線長を意味する。前記細孔の口径は200nm以下であ
り、好ましくは100nm以下、より好ましくは60n
m以下、最も好ましい形態では30nm以下である。下
限値については、ナノ細孔の形成技術の限界に制限され
ることになるが、一般的には5nm以上である。前記細
孔の深さは、20nm以上であり、好ましい深さの範囲
は細孔内に挿入する機能性有機化合物の大きさ、および
用途によって異なるが、一般的には、50〜1000n
mであり、より好ましくは50〜300nmであり、最
も好ましくは50〜150nmである。前記細孔の口径
(R)に対する深さ(L)の比(L/R)をアスペクト
比と定義すると、前記細孔の好ましいアスペクト比は2
〜200であり、より好ましいアスペクト比は2〜80
である。尚、後述するように、細孔内に一次材料を電析
等で充填した後、前記細孔内に機能性有機化合物を導入
する場合は、前記一次材料を充填した後の細孔の深さお
よびアスペクト比が、前記好ましい深さおよび前記好ま
しいアスペクト比の範囲であるのが好ましい。
【0014】前記支持体が有する複数の細孔は、互いに
独立している、即ち、2以上の細孔に通じる連絡路を有
していないことを特徴とする。前記支持体は、前記複数
の細孔の開口部が、二次元的に規則性をもって配列され
た多孔性の面を有しているのが好ましい。「二次元的に
規則性をもった配列」とは、開口部が互いに等しい間隔
で二次元マトリクスを形成して配列している状態、また
は、細孔の開口部もしくは開口部の集団が二次元平面上
に一定の規則的配置をもって分布している状態を意味す
る。前記多孔性の面は、網目構造を形成しているのが好
ましい。前記二次元的に規則性をもった配列には、例え
ば、開口部が正三角形の頂点を占めるように規則的に網
目状に配置された配列、開口部が市松模様を形成するよ
うに規則的に網目状に配置された配列、開口部がハニカ
ム構造を形成するように網目状に配置された配列などが
含まれる。前記多孔性の面のこのような網目構造は電子
顕微鏡観察によって確認することができる。
【0015】前記多孔性の面における、細孔群の開口部
の面積の占める割合が高い程、効率的な機能発現が可能
となるので好ましい。前記多孔性の面の全投影面積(細
孔の開口部面積を含む)における、前記細孔群の開口部
の投影面積の合計の占める割合を開口率と定義すると、
好ましい開口率は30%以上であり、より好ましく60
%以上である。
【0016】前記多孔性の面における細孔の平面密度
(単位面積あたりの細孔数)は、通常、4×108〜5
×1011個/cm2であり、好ましくは2×109〜10
11個/cm2である。前記多孔性の面における細孔の開
口部間のピッチを中心間の距離で定義したとき、好まし
いピッチは20〜500nmであり、より好ましいピッ
チは30〜100nmである。
【0017】本発明において、前記支持体が有するナノ
メートルサイズの細孔の配列は、物理的手段において
は、光リソグラフィー法では加工することができず、電
子線リソグラフィー技術によってはじめて実験的には可
能となる。しかし、量産のために、広い面積にわたって
細孔ピッチを制御しながら加工することは、電子線リソ
グラフィーによっても困難である。このような細孔の配
列は、化学反応においてイオンや分子の拡散および輸送
がかかわる自己組織化反応を制御することで作製するこ
とができる。自己組織化によって規則的細孔配列を持つ
多孔質ナノ構造体を調製する方法として、H.Masu
daら、Science,268,1466(199
5)に報告されるアルミナ皮膜の陽極電解酸化合成法が
有用であり、本発明にも好ましく適用できる。また、
H.Masudaら、AdvancedMateria
ls,12,444(2000)に記載されるダイアモ
ンド多孔質ナノ構造体の作製の例など、この多孔質酸化
アルミナ膜を鋳型材料に用いて、アルミナ以外の各種の
無機多孔性構造体を作製することができ、本発明にも好
ましく適用できる。
【0018】例えば、特開平6−32675号公報に開
示されるように、自己組織化により作製した陽極酸化ア
ルミナ皮膜を用いて、細孔の凹凸構造をポリメタクリル
酸メチルなどの重合体に一度転写した後、転写体上にゾ
ルゲル反応などによって無機金属酸化物の層を形成させ
る方法によって、各種の材料からなる多孔性ナノ構造体
を作製することができる。これらの方法によって作製さ
れる多孔性ナノ構造体も、本発明において支持体として
用いることができる。さらに、特開平6−200378
号公報に開示される転写方法によって作られる金属など
の多孔性構造体、特開平8−186245号公報に示さ
れる方法で形成されるシリコンなどを主体とする多孔性
構造体も本発明の支持体として用いることができる。
【0019】支持体の作製法としてアルミナ皮膜の陽極
電解酸化合成法を利用すると、複数の細孔が二次元的な
規則性を有するとともに密な(開口率が高い)配列に配
置された多孔性アルミナが得られるので好ましい。通
常、前記方法で作製された多孔性アルミナは、アルミニ
ウム基板上に積層された多孔性膜として得られる。本発
明においては、アルミニウム基板と多孔性アルミナの積
層体を支持体として用いることもできるし、アルミニウ
ム基板を溶剤により除去した後、多孔性アルミナのみを
支持体として用いることもできる。アルミニウム基板を
除去することによって前記複数の細孔は底部にも開口部
を有する貫通孔となる。
【0020】本発明で用いる規則的細孔配列を持つ支持
体の材料としては、無機材料および有機材料のいずれも
用いることができる。好ましい材料としては、電気的に
絶縁性の無機材料としてアルミナ(特に陽極酸化アルミ
ナ)、シリカ、酸化ジルコニウム、SiC、ガラス、テ
フロン(登録商標)など;電気的に絶縁性の有機材料お
よび高分子樹脂として、ポリイミド、ポリスルホン酸、
ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカー
ボネートなど;半導体を含む金属酸化物材料として、T
iO 2、SrTiO3、ZnO、SnO2、InSnOx
Nb23、WO3、CuO、CoO2、MnO2、V25
など;化合物半導体を含む金属カルコゲナイドおよび多
元素複合化合物として、CdS、CdS、ZnS、Ga
P、GaAs、InP、FeS2、PbS、CuIn
2、CuInSe2などに代表されるいわゆる化合物半
導体、ペロブスカイト構造を有する化合物や複合化合物
等;金属および半金属材料として、金、白金、銀、銅、
クロム、亜鉛、スズ、チタン、タングステン、アルミニ
ウム、ニッケル、鉄、シリコン、ゲルマニウムなど;炭
素材料として、グラファイト、グラシーカーボン、ダイ
アモンドなど;が挙げられる。
【0021】本発明に用いられる前記支持体は、単一の
材料から構成されていてもよく、複数の材料から構成さ
れていてもよい。前記支持体が複数の材料から構成され
る場合は、細孔内の壁材と底材、または細孔の上部と下
部というように、構造体の部分によって材料を変えた構
成が好ましい。前記支持体の前記細孔内部の少なくとも
一部(好ましくは細孔の壁)を構成している材料は、絶
縁体材料または半導体材料であるのが好ましく、中でも
金属のカルコゲナイド(例えば酸化物、硫化物、セレン
化物等)が好ましく、金属酸化物がより好ましく、アル
ミナが最も好ましい。また、細孔の底部が塞がった構造
を有する支持体、即ち、複数の細孔を有する多孔性層
と、非多孔性層とを積層した構造を有する支持体では、
多孔性層と非多孔性層の材料とは異なっていてもよい。
非多孔性層の材料としては、導電性の材料が好ましく、
特に好ましい材料は導電性の金属もしくは炭素材料であ
る。さらに、前記非多孔性の層は、互いに異なる材料か
らなる2以上の層から構成されていてもよい。
【0022】前記支持体は、平板状の形状を有している
のが好ましい。前記支持体が平板形状を有する場合、前
記多孔性の面に対して垂直方向の支持体の厚みは、好ま
しくは100nm〜2mmであり、より好ましくは50
0nm〜1mmであり、さらに好ましくは1〜500μ
mであり、最も好ましくは10〜100μmである。前
記細孔は底部にも開口部を有する貫通孔であっても、底
部が閉じた非貫通孔であってもよい。前記細孔が貫通孔
である場合は、前記支持体の厚みは細孔の深さに一致
し、非貫通孔の場合は、前記細孔の深さとその下に配置
された非多孔性の層の厚みとの合計になる。前記支持体
が平板形状を有する場合、支持体の前記多孔性の面の投
影面積(開口部の面積も含む)は、好ましくは1mm2
〜100cm2であり、より好ましくは1mm2〜10c
2以下である。
【0023】次に、本発明の機能性ナノ構造体に用いら
れる機能性有機化合物について説明する。前記機能性有
機化合物は、外部の物理的または化学的刺激に対して、
物理的、光学的、化学的または生物化学的な性質の機能
や反応性を示す有機化合物である。尚、支持体となる多
孔性ナノ構造体を作製する工程(例えば、特開平6−2
00378号公報に示される工程)中において、転写用
またはマスク材として用いられる有機単量体や重合体等
の特定の機能性有機化合物は含まれない。
【0024】本発明に用いられる機能性有機化合物が有
する機能には、光化学反応性(光吸収による構造変化や
異性化、光誘起電荷移動反応、光イオン輸送、蛍光やリ
ン光などの発光性など)、光学的な特性(光学活性、円
偏向二色性、異方吸収特性、非線形光学特性など)、光
電的な特性(光伝導性、光電荷分離、光電子移動、光正
孔移動、Photovoltaicな特性など)、酸化
還元反応性(電子供与性、電子受容性などの電気化学活
性)、触媒反応機能(酸化還元、分解、重合、縮合など
の化学反応の触媒機能)、その他の化学的反応性(結合
反応、錯形成反応、解離反応、抱接反応など)、電気的
特性(半導体性、伝導性、超伝導性、充電特性、キャパ
シターとしての性能など)、誘電特性、磁性(常磁性有
機材料のもつ特性など)、生化学的および生物的活性
(酵素に代表される触媒機能、抗体やDNAの分子など
の機能に代表される生化学的な分子認識性など)等が含
まれる。
【0025】下記に、本発明の機能性ナノ構造体に利用
可能な機能性有機化合物の例を挙げる。 a.色素分子類:シアニン、メロシアニンなどのポリメ
チン系色素、キサンテン系色素、トリフェニルメタン系
色素、フタロシアニンおよび金属フタロシアニン誘導
体、Ruビピリジル錯体、クロロフィル類を含む金属ポ
ルフィリン誘導体、アゾベンゼン誘導体などアゾ色素
類、スピロピラン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、
クマリン誘導体、フルギドなど b.酸化還元性の骨格をもつ分子:キノン誘導体、アン
トラキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、ビオローゲン
誘導体、フェロセン誘導体、金属EDTA錯体、フラー
レン誘導体、TCNE、TCNQ、プルシアンブルーな
どのシアノ錯体、チオール類など c.抱接骨格を持つ環状化合物:クラウンエーテル、シ
クロデキストリン誘導体、カリックスアレンなど d.合成オリゴマーおよびポリマー:ポリイミド、ポリ
ピロール、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリスル
ホン、ポリエーテル、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリ(アルキルシロキサン)、ポリアニリン、ポリ
アセチレン、ポリチオフェン誘導体、ポリエン類、オリ
ゴシランおよびポリシランの誘導体、アルキルポリシラ
ン、ポリ(p−フェニレン)誘導体、ポリ( p−フェ
ニレンビニレン) 誘導体、合成ポリペプチドなど e.蛋白質:ヘム蛋白、フェリチン、チトクローム、ア
ズリンなどを含めた金属蛋白質、生体膜のイオンチャン
ネル、カルモジュリンを含めた能関連蛋白質、酵素類、
キノプロテイン、光合成反応中心やバクテリオロドプシ
ンなどの色素機能を有する蛋白質複合体、コラーゲンな
どの支持蛋白質など f.生体機能分子および生体高分子:抗体、DNA、R
NA、糖類、多糖類、糖蛋白質類、キチン、キトサン、
ビオチン、アビジン、神経細胞形成分子、およびこれら
の化学修飾誘導体など
【0026】前記機能性有機化合物は、低分子および高
分子化合物のいずれでもよいが、より高機能な性質をも
つ点で高分子化合物が好ましく、特に好ましくは機能性
の生体高分子である。また、複数種類の分子が相互作用
することによってはじめて機能を発現する場合は、1つ
の細孔内に2種類以上の化合物が導入されていてもよ
い。また、互いに異なる機能性有機化合物が導入された
細孔が配置された構成の態様であってもよい。
【0027】前記機能性有機化合物が高分子である場
合、前記支持体の細孔にモノマーを導入した後、該モノ
マーを細孔内部で重合してもよい。細孔内部での重合に
は、電解酸化重合法のほか、ラジカル重合、カチオン重
合、アニオン重合、付加重合および開環付加重合、重縮
合、脱離重合などの一般の重合反応様式を利用すること
ができる。前記の各種重合法により重合可能なモノマー
としては、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのア
ルケン類、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、
アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのニトリル
類、、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、スチレンとその誘導体、アクリルアミド、アルキ
ルビニルケトン類、エーテル類、エポキシ化合物など環
状エーテル類、アルキルビニルエーテル類、アルキルビ
ニルスルフィド類、ビニルピリジン、N−ビニルピロリ
ドン、N−ビニルカルバゾール、フェノール、尿素とそ
の誘導体、メラミン、イソシアナート類、イソチオシア
ナート類、カプロラクタム、カルボジイミド類、ジアミ
ン類、チオール類、スルフィン酸類、アルデヒド類、カ
ルボン酸、チオフェン、ピロール、アニリン、アセチレ
ン、ジアゾメタン類、シロキサン類、エチレンテレフタ
レートなどのフタレート、アミノ酸類、等が挙げられ
る。
【0028】本発明の機能性ナノ構造体では、前記機能
性有機化合物は前記細孔内部にその分子の少なくとも一
部が導入された状態で含まれる。本発明では、互いに独
立したナノオーダーの細孔に、機能性有機分子を導入す
ることにより、機能性有機分子が有する分子レベルでの
機能を引き出し、それによって、高い方向性および/ま
たは選択性を有する機能を高密度に発現可能としてい
る。従来、無機材料をナノ空間に閉じ込める技術が知ら
れているが、ナノ空間から引き出される機能は、原子の
集合体としての機能であり、本発明の効果である高い方
向性または選択性を示す機能の発現は達成できない。こ
こで、前記機能性有機化合物は、少なくとも分子の一部
が導入されていればよく、例えば、分子全体が導入され
ていてもよい。分子の一部のみが細孔内部に導入されて
いる場合は、分子の導入されていない部分は細孔の外に
露出し、互いに独立した状態であってもよいし、または
細孔の外で互いに静電的相互作用または化学的相互作用
を及ぼしている状態でもよく、具体的には、水素結合、
錯形成、または重合反応などの相互作用を及ぼしている
状態でもよい。
【0029】前記機能性有機化合物を細孔の内部に導入
する方法としては、前記機能性有機化合物の溶液または
分散液に前記支持体を浸漬する、または前記溶液または
分散液を前記支持体の多孔性面に塗布することによって
導入することができる。さらに、上記のように浸漬もし
くは塗布した後に、支持体を減圧雰囲気中に置いて脱気
する方法を用いることができる。また、他の方法とし
て、機能性有機物を含む溶液中で支持体に直流電場を与
えて該有機物を細孔中へ電着させる方法、化学反応を利
用して機能性有機物を細孔内の壁に化学結合する方法、
等を利用して機能性有機化合物を細孔内に導入すること
ができる。
【0030】前記機能性有機分子は、細孔の内部に固定
化されているのが好ましい。固定化は、化学的もしくは
物理的吸着による固定化であっても、化学的な共有結合
による固定化、およびこれらの組み合わせによる固定化
であってもよい。また、固定化は、細孔の内壁や底を構
成する材料に対する固定化であっても、あらかじめ細孔
内に化学的結合または化学的もしくは物理的吸着相互作
用によって担持された一次材料(例えば、有機シラン化
合物などのカップリング化合物、脂質ニ分子膜、合成高
分子、金等の金属材料など)が仲介する固定化であって
もよい。前記機能性有機化合物が、前記細孔の内部に化
学的結合によって固定されているのが好ましく、即ち、
前記細孔の内部に直接または前記一次材料を介して化学
的結合によって固定化されているのが好ましい。前記一
次材料を介した前記機能性有機化合物の固定化の方法と
しては、例えば、支持体の細孔内の底部に電析法を利用
して金からなる層を形成した後、チオール基を有する機
能性有機化合物の溶液または分散液に前記支持体を浸漬
する、または前記溶液等を塗布し、金とチオールとを反
応させ、前記機能性有機化合物をAU−S結合により細
孔内部に固定化する方法が挙げられる。その他、細孔内
の壁を形成する酸化物(アルミナなど)の表面に存在す
る水酸基に対して結合活性を持つ官能基(アルコキシシ
ラノ基など)によって置換された機能性有機化合物を細
孔内の酸化物表面と反応させて該化合物を固定化する方
法、などが挙げられる。
【0031】前記機能性有機化合物に効率的に刺激を供
与するため、または前記機能性有機化合物によって発現
された機能を効率的に引き出すためには、前記機能性有
機化合物は少なくとも一部が導電性材料に接している
(より好ましくは、支持体の細孔の内部において、特に
好ましくは細孔の底部において)のが好ましい。前記導
電性材料については特に制限はないが、好ましくは導電
性の高い金属材料または炭素材料である。前記金属材料
としては、抵抗の低いアルミニウムおよび銅なども好ま
しいが、特に好ましいものは、金、白金、銀、チタンな
どに代表される耐腐食性の金属もしくは合金である。前
記炭素材料としては、グラファイト、アセチレンブラッ
クなどのカーボンブラック、フラーレン、およびカーボ
ンナノチューブが有用である。例えば、前述のアルミナ
皮膜の陽極電解酸化合成法によって支持体を作製した場
合は、アルミニウム基板を陽極酸化することにより表面
に多孔性のアルミナ膜を形成するので、アルミナ膜内に
形成された細孔の底部には元々のアルミニウム基板が露
出している。従って、前述の陽極電解酸化合成法で作製
したアルミナ膜に前記機能性有機化合物を導入すること
により、細孔の底部において導電性材料であるアルミニ
ウムに接触した機能性ナノ構造体が得られる。また、本
発明の機能性ナノ構造体では、前記機能性有機化合物と
細孔内において物理的に接触している材料が、電極を構
成する導電性材料の一部すなわち端子としてはたらいて
いることが好ましく、前記電極端子は、電気的な等価回
路上、細孔ごとに電気的に絶縁され独立した端子を構成
しているのが好ましい。例えば、前記一次材料を介して
前記機能性有機化合物を細孔内に固定化する場合は、前
記一次材料として導電性材料を用いることで、前記機能
性有機化合物が細孔内部で導電性材料と接触し、細孔ご
とに電気的に絶縁され独立した端子を構成可能な機能性
ナノ構造体が得られる。
【0032】本発明の分子素子は、本発明の機能性ナノ
構造体を用いて構成され、その形態については特に限定
されない。本発明の分子素子の一実施形態としては、前
記機能性ナノ構造体と、前記機能性ナノ構造体に外部刺
激を供与する手段とを備えた分子素子が挙げられる。ま
た、本発明の分子素子の他の実施形態としては、前記機
能性ナノ構造体と、外部刺激が与えられたことによって
前記機能性ナノ構造体が発現した機能を外部に取り出す
ための手段とを備えた分子素子が挙げられる。外部刺激
を供与する手段は、機能性ナノ構造体に電流、光等を供
与する手段であり、機能性構造体が発現した機能を外部
に取り出す手段は、機能性ナノ構造体から発生する電子
を電流として取り出す手段、または機能性ナノ構造体か
ら発生する光を集光する手段である。
【0033】本発明の分子素子の好ましい実施形態とし
ては、記録材料として高密度光記録材料、磁気記録材料
など;光学機能素子として発光素子、レーザー発振素
子、光変調素子、空間変調素子、波長変換素子、光学フ
ィルターなど;光エレクトロニクス素子として光半導
体、光電変換素子など;が挙げられる。また、本発明の
機能性ナノ構造体を二次元受光アレイとして備えたアレ
イセンサーやイメージセンサーなどの画像センシング素
子、画像情報演算素子の形態も好ましい。さらに、本発
明の機能性ナノ構造体を、気体や溶液中の微量成分の検
出や濃度のモニタリング、生体関連物質の検出など、環
境センサーやバイオセンサーとして用いることも有用で
ある。また、1つの素子で多数の生体成分ターゲットの
同時検出を行うバイオチップとしての利用にも有用であ
る。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操
作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更する
ことができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体
例に制限されるものではない。 1.平面細孔配列を持つナノ多孔性支持体の作製 濃度68%のリン酸水溶液100mLに、温度5℃で攪
拌下、濃硫酸18mLを徐々に添加し、さらにエチレン
グリコール4mLを添加して電解液を調製した。得られ
た電解液に純度99.9%のアルミニウム基板(厚さ
0.5mm、電解の有効表面積4cm2)を作用極、お
よび炭素電極を対極として浸漬し、温度60℃で作用極
を正極として1Aの定電流を4分間流し、アルミニウム
基板の表面を電解エッチング処理し、光学的に平坦な鏡
面に仕上げた。
【0035】得られた鏡面アルミニウム基板を0.3m
ol/Lの硫酸水溶液に浸漬し、温度15℃で25Vの
電圧を5分間印加して、アルミニウム表面の陽極酸化処
理を行った。以上のようにして、アルミニウム基板の表
面に酸化アルミニウムの皮膜を形成した。走査型電子顕
微鏡(SEM)により皮膜表面を観察したところ、皮膜
表面には、平均の口径が60nmの円形の開口部が、中
心間距離100nmの等間隔で網目状に六方最密充填の
配置(開口部が正三角形の頂点を占める配置)で、二次
元的に規則性をもって配列していることが確認できた。
この表面における開口率は33%であった。また、前記
網目構造の面に対して垂直な破断面を観察した結果、前
記開口部を有する細孔の深さは約700nmであること
がわかった。
【0036】2.細孔の深さとアスペクト比の調整 多孔性の酸化アルミニウム皮膜が形成されたアルミニウ
ム基板と対極の炭素電極とを、1質量%のKAuCl4
溶液に浸漬し、前記アルミニウム基板を陰極として、温
度50℃で約1mA/cm2の一定電流密度で電解を行
い、細孔中の底に金の微粒子を析出させる操作を行っ
た。電解時間を変えることにより、金の析出量を制御し
た結果、金粒子の層が細孔の低部から550nmまで成
長し、細孔の最終的な深さは150nmとなった。こう
して、導電性の金微粒子層が底材として充填されたアス
ペクト比が2.5の細孔の規則的な配列からなる平板状
の多孔性構造体が得られた。
【0037】3.機能性有機分子の固定化 上記の多孔質基板に対して下記の1)〜3)の方法で、
機能性有機化合物を細孔中に固定化して機能性ナノ構造
体および分子素子を作製した。 1)酵素含有機能性ナノ構造体およびバイオセンサーの
作製 天然脂質として2質量%の卵黄レシチン、および0.5
質量%のオクタデシルアミンをふくむn−デカンの溶液
を、2で作製した平板状の多孔質構造体基板の表面に筆
で塗り付け、基板を空気中で乾燥させた。この操作によ
って多孔質構造体の細孔内に脂質分子膜が複数積層され
た多層脂質膜(lipid multilayer)が
形成された。次いで、脂質膜を担持した多孔質構造体
を、0.05%質量のグルコールオキシダーゼ(GO
D)を溶かした0.05mol/Lのリン酸緩衝水溶液
(pH6.4)に室温で1時間浸漬した。浸漬後の基板
を中性のリン酸緩衝水溶液でリンスし、乾燥させた。こ
のようにしてGOD分子が細孔内に脂質膜を介して固定
化された機能性ナノ構造体が得られた。機能性多孔性構
造体に固定化されたGOD分子の酵素活性を、グルコー
ス酸化にともなう過酸化水素の生成の速度をペルオキシ
ダーゼ共存下のロイコ色素の発色反応によって計測する
ことによって評価した。その結果、溶液中の遊離GOD
が与える活性に近い高い酵素活性が確認された。
【0038】次に、GODを内包させた多孔性基板の末
端の裏面(Al表面)に配線端子を取りつけ、基板を、
基質であるグルコースを含む生理食塩水中に銀/塩化銀
参照電極とともに浸漬して、センサー電極としての機能
を調べた。多孔質基板の電位を1.25Vvs.Ag/
AgClに制御して、酵素反応で副生する過酸化水素の
酸化の基づく電流をモニターし、グルコースの検出を行
った。この結果、グルコース濃度に対して高い検出感度
で直線的依存性を持った酸化電流が発生し、機能性ナノ
構造体がアンペロメトリックバイオセンサーとして有効
に機能することが示された。
【0039】比較実験として、GODを固定化しなかっ
た多孔性構造体の基板では、ロイコ色素の発色は検出さ
れず、酵素活性は得られなかった。また、前述の陽極酸
化の条件を変えて、細孔の開口率とアスペクト比が異な
る基板を作製し、これを用いて同様に酵素含有機能性ナ
ノ構造体を作製した。酸化時間を短くして、細孔の開口
部の開口率が30%より小さい基板は、細孔の口径がラ
ンダムで且つ細孔の形状が不定形となるため、作製した
機能性ナノ構造体の酵素活性も半減した。また、細孔中
の金の充填量を増加してアスペクト比を極端に小さくし
た(<2)基板を用いた場合は、GOD担持量が減少し
て十分な酵素活性が得られなかった。一方、陽極酸化時
間を延長してアルミナ層を厚くし、アスペクト比を極端
に大きくした(>200)基板を用いた場合は、酵素活
性は十分得られたもののアンペロメトリックバイオセン
サーとして用いたときの電流応答の立ち上がりが非常に
遅くなり、グルコースのセンシングにおいて直線的性能
が得られなかった。
【0040】2)色素含有機能性ナノ構造体および光エ
レクトロニクス素子の作製 感光性色素として末端にメルカプトアルキル基を導入し
た亜鉛テトラフェニルポルフィリン誘導体を合成し、ア
セトニトリルとDMF(ジメチルホルムアミド)の2:
1の混合溶媒に10-5mol/Lの濃度に溶解した。こ
の溶液中に、上記2で作製した多孔性構造体基板を浸漬
し40℃で1時間反応させた。この反応によって多孔質
構造体の細孔の底部を構成する金粒子層の表面に、色素
が化学結合(Au−S−)によって固定化された。色素
の固定化はESCAによって亜鉛を検出して確認した。
次に、色素が内包された多孔性構造体基板を、カプリン
グ剤である3−イソシアネートプロピルトリエトキシシ
ランの5%トルエン溶液に浸漬して細孔の壁材であるア
ルミナ表面を処理したのち、2−アミノプロピル−1,
4−ジヒドロキノンの1%アルコール溶液に浸漬してア
ルミナ表面に上記のシランカプリング剤を介してジヒド
ロキノンを結合させた。以上のようにして、細孔内部の
底部を構成する金粒子層に錯体色素、壁に電子供与分子
であるジヒドロキノンがそれぞれ位置特異的に共有結合
した機能性ナノ構造体が得られた。
【0041】図1に、作製した機能性ナノ構造体の部分
断面斜視図を示す。図1中、1は規則的二次元配列の細
孔をもつアルミナ層、2はアルミニウム層、3は金粒子
層、4は有機色素の集合体、5は電子供与分子の集合体
を示す。
【0042】上記の1)と同様に、色素含有機能性ナノ
構造体を端子で結線して電極とし、白金の対極ととも
に、0.1Mの塩化カリウムを支持塩電解質として含む
電解水溶液に浸漬して、セルを組み立てた。このセル中
の色素含有機能性ナノ構造体に対して、100Wキセノ
ン灯から光学フィルターを通じて400nm〜600n
mの可視光を照射した結果、アノード方向に整流された
過渡光電流(ピークにおいて約1mA/cm2)が観測
された。光電流の分光特性を測った結果、光電流の作用
スペクトルは色素(亜鉛テトラフェニルポルフィリン誘
導体)の薄膜の吸収率のスペクトルと一致した。過渡ア
ノード光電流は光照射の開始の瞬間に流れ、光を切る瞬
間には逆方向の過渡電流が流れた。すなわち、光量変化
に対して入力光強度が微分演算された光電流信号が、こ
の電気化学素子から出力されることが確認され、素子が
演算型光エレクトロニクス素子としての機能を持つこと
が示された。この素子は、高密度二次元情報の入出力媒
体として使用することができる。
【0043】比較実験として、感光性色素を細孔中に内
包しなかった多孔性構造体の基板では、光電流応答は得
られなかった。また、前述の陽極酸化の条件を変えて、
細孔の開口率とアスペクト比が異なる基板を作製し、こ
れを用いて同様に色素含有機能性ナノ構造体を作製し
た。酸化時間を短くして作った開口率が30%より小さ
い基板では、細孔の口径が一定に揃わず細孔の形状が不
定形となったことが影響して、色素の固定量と光電流が
大きく減少した。また、細孔中の金の充填量を増加して
アスペクト比を極端に小さくした(<2)基板を用いた
場合も、同様に機能性ナノ構造体の光電流は減少し、陽
極酸化時間を延長してアルミナ層を厚くしアスペクト比
を大きくした基板を用いて作製した機能性ナノ構造体で
は、アスペクト比とともに光電流値が増加する傾向を示
したが、極端に大きくした(>200)基板を用いて作
製した機能性ナノ構造体では、光電流は飽和するかむし
ろ減少する結果となった。
【0044】3)導電性合成ポリマーを含有する機能性
ナノ構造体の作製 多孔性ナノ構造体の細孔中に、導電性高分子を充填する
ことにより、細孔の形状(円筒状ロッド)に従って導電
性の配線部分を内包する構造体を作製することを試み
た。ここでは、2の金の電析による細孔の深さ(細孔
長)をより長く制御し、600nm(アスペクト比とし
て10)に設定した。多孔性ナノ構造体を反応性モノマ
ーを含む溶液中に浸漬し、モノマーを細孔中に導入した
後、重合することにより、細孔内に重合体を充填する実
験を行った。多孔性構造体基板を電解重合の作用電極、
白金電極を対極として用いた。モノマーとして、ピロー
ルおよびチオフェンを用いて、LiClO4を支持塩と
して含むアセトニトリルを電解液に用い、モノマーを
0.04Mの濃度に溶かしArガスを吹き込んで脱酸素
した。対極に対して作用電極に3.0〜3.5Vの電圧
を印加して10℃で電解酸化重合を行った結果、細孔中
にポリマーの形成が認められた。重合時間を制御するこ
とにより、細孔内部のみにポリマーの充填された構造を
作製することができた。同様の原理で、ポリアニリンを
細孔中に充填することもできた。
【0045】4.細孔を画素単位として用いる高密度情
報処理媒体の創製 上記の1)〜3)の方法によって作製した平面状の多孔
性構造体の基板は、細孔を形成するアルミナ製多孔質膜
の支持体として金属アルミニウムの基板が付随した構造
であるが、この金属アルミニウム支持体をアルミナ多孔
質膜から取り外し、シート状の多孔質膜のみを取り出す
ことができる。この目的では、1.の方法に従って多孔
性構造体基板を作った後に、例えば基板を塩化水銀の飽
和水溶液に浸漬し、金属アルミニウムから多孔質膜を剥
離する。こうして得られた多孔性構造体基板は、個々の
細孔がセルとなってセルごとに底部に金粒子層が導電性
電極の端子として存在し、アルミナによって隣どうしの
セルが電気的に絶縁された構造となる。この構造の多孔
質薄膜を使って、例えば2)の原理に従って色素分子を
個々の細孔に固定化させた光エレクトニクス素子では、
細孔のサイズが画素単位となって機能する高密度光情報
のセンシングが可能となる。細孔の底部の金電極層に入
力された電気信号は、アルミニウム層を酸溶液を使った
化学エッチング処理によって除去することにより、機能
性ナノ構造体外部へ電気的な特性として取り出すことが
できる。以上のように、本発明の多孔質構造体において
は、細孔に内包された機能性有機分子の行う化学的、物
理的反応を細孔のサイズを画素単位とし、高密度な二次
元情報として取り出すことが可能である。
【0046】例えば、図2は、前記方法によって作製可
能な高密度二次元情報の入出力媒体として用いることが
できる分子素子の一例の部分断面斜視図である。図2
中、1は規則的二次元配列の細孔をもつ絶縁性のアルミ
ナ層、3は導電性の金粒子層、4は有機色素の集合体、
5は電子供与分子の集合体、6は配線用端子材料を示
す。
【0047】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、生
体高分子を含めた機能性有機分子の高機能な特性が高密
度二次元情報として入出力可能な機能性ナノ構造体およ
び分子素子を提供することができる。また、本発明によ
れば、高い方向性および/または選択性を示す機能を高
密度に発現可能な機能性ナノ構造体および分子素子を提
供することを課題とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のナノ多孔性構造体の一実施例の部分
断面斜視図である。
【図2】 本発明の分子素子の一実施例の部分断面斜視
図である。
【符号の説明】
1 規則的二次元配列の細孔をもつ絶縁性のアルミナ層 2 導電性アルミニウム層 3 導電性金粒子層 4 有機色素の集合体 5 電子供与分子の集合体 6 配線用の端子材料

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部の口径が200nm以下で且つ深
    さが20nm以上である互いに独立した複数の細孔を有
    する支持体と、前記複数の細孔の内部に少なくとも分子
    の一部が導入された1種類以上の機能性有機化合物とを
    有することを特徴とする機能性ナノ構造体。
  2. 【請求項2】 前記支持体が前記複数の細孔の開口部が
    二次元的に規則性をもって配列された多孔性の面を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の機能性ナノ構造
    体。
  3. 【請求項3】 前記細孔の深さが50nm〜1000n
    mであることを特徴とする請求項1または2に記載の機
    能性ナノ構造体。
  4. 【請求項4】 前記支持体の前記細孔内部の少なくとも
    一部を構成している材料が絶縁体材料または半導体材料
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の機能性ナノ構造体。
  5. 【請求項5】 前記支持体の前記細孔内部の少なくとも
    一部を構成している材料が金属カルコゲナイドであるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の機能性
    ナノ構造体。
  6. 【請求項6】 前記機能性有機化合物が生体高分子、感
    光性有機分子またはそれらの誘導体であることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載の機能性ナノ構造
    体。
  7. 【請求項7】 前記支持体が平板形状を有することを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の機能性ナノ構
    造体。
  8. 【請求項8】 前記機能性有機化合物と少なくとも接触
    する導電性の層を有することを特徴とする請求項1〜7
    のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。
  9. 【請求項9】 前記複数の細孔の開口部の投影面積の合
    計が、前記多孔性の面の前記開口部を含めた全投影面積
    に対して30%以上であることを特徴とする請求項2〜
    8のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。
  10. 【請求項10】 前記細孔の開口部の口径(R)に対す
    る前記細孔の深さ(L)の比(L/R)が、2〜200
    であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載
    の機能性ナノ構造体。
  11. 【請求項11】 前記機能性有機化合物が、前記細孔の
    内部に化学的結合によって固定されていることを特徴と
    する請求項1〜10のいずれかに記載の機能性ナノ構造
    体。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の機
    能性ナノ構造体を用いて構成される分子素子。
  13. 【請求項13】 光学機能素子または光エレクトロニク
    ス素子であることを特徴とする請求項12に記載の分子
    素子。
  14. 【請求項14】 前記機能性ナノ構造体からなる二次元
    受光アレイを備えた、アレイセンサーまたは画像センシ
    ング素子であることを特徴とする請求項12に記載の分
    子素子。
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