JP2002346413A - ボールミル装置 - Google Patents

ボールミル装置

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JP2002346413A
JP2002346413A JP2001156663A JP2001156663A JP2002346413A JP 2002346413 A JP2002346413 A JP 2002346413A JP 2001156663 A JP2001156663 A JP 2001156663A JP 2001156663 A JP2001156663 A JP 2001156663A JP 2002346413 A JP2002346413 A JP 2002346413A
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magnet
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powder
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JP2001156663A
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Matahiro Komuro
又洋 小室
Masaji Kitamura
正司 北村
Junya Kaneda
潤也 金田
Teruyoshi Abe
輝宜 阿部
Motoya Ito
元哉 伊藤
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性体を含む粉末と球体を収納する容器内の
磁界の大きさおよび方向を一定にして磁気特性のばらつ
きを抑制すること。 【解決手段】 ボールミル容器10の外周側に複数の磁
極からなるリング状磁石14を配置し、磁石14の各磁
極の着磁方向を周方向で異なる方向に設定し、磁石14
により空間部12内に均一な磁界を印加し、磁石の磁気
特性のばらつきを抑制し、空間部12内に磁性体粉末と
球体とが投入されてボールミル容器10が回転されたと
きに、この回転によって得られる磁性体粉末として高残
留磁束密度また高誘電率の磁気特性を示す磁性体粉末を
作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールミル装置に
係り、特に、磁性体を含む粉末と球体とを容器内で混合
させて高残留磁束密度または高誘電率の磁気特性を示す
磁性体粉末を作製するに好適なボールミル装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、永久磁石粉末を作製するに際して
は、磁界中でメカニカルグライディングあるいはメカニ
カルアロイングを行う手法が採用されている。また希土
類磁石粉末で微細組織を異方化するために、磁界中のメ
カニカルアロイングという手法を用いることが、例えば
特開2000−195712号公報に記載されている。
【0003】永久磁石粉末などの磁性体粉末を作製する
に際しては、高残留磁束密度または高誘電率の磁気特性
を示すものが望まれており、上記公知例においては、磁
界中でメカニカルアロイングを行う手法を採用してい
る。しかし、上記公知例には、永久磁石のNS両極が交
互に並ぶように配置する方が好ましいという記載はある
が、密封容器内でどのような磁界を形成することが望ま
しいことなど関しては何ら開示されていない。また磁界
印加のための磁石形状や着磁方向に関する技術について
も何ら開示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、ボール
ミル中の磁性体粉末に対して磁界を印加するに際して、
磁界の大きさや方向については何ら配慮されていないの
で、単に磁石を容器に配置しても十分な磁界の効果は得
られない。
【0005】また、磁石を成形するに際して、磁石の材
料に磁界を印加するようにしたものとして、特開昭55
−141710号公報、特開平1−175705号公報
が挙げられるが、これらの技術を単に磁性体粉末を作製
するときに適用しても、高残留磁束密度または高誘電率
の磁気特性を示す磁性体粉末を作製することはできな
い。
【0006】すなわち、従来技術では、誘導磁気異方性
が最も高くなる磁界の方向とその磁界を与えるための磁
石配置および磁石の着磁方向を決定することについては
何ら配慮されておらず、磁気特性のばらつきを十分に抑
制することはできない。
【0007】本発明の課題は、磁性体を含む粉末と球体
を収納する容器内の磁界の大きさおよび方向を一定にし
て磁気特性のばらつきを抑制することができるボールミ
ル装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】磁性体を含む粉末と球体
を収納する容器(空間部)内に磁界を印加するに際し
て、磁界の方向と大きさを検討したところ、容器の中に
一方向の磁界を印加することにより、磁性体粉末に効果
的に誘導磁気異方性が付与されることが判明した。そし
て磁性体粉末の磁気異方性を評価したところ、磁性体粉
末(磁粉)をボールミリングするときに、磁界を容器内
に一方向に印加したときには、空間部または容器内に円
弧状磁界や回転磁界を印加したときよりも優れているこ
とが分かった。
【0009】したがって、前記課題を解決するために、
本発明は、磁性体を含む粉末と球体を収納する空間部を
有する容器を備え、前記容器のうち前記空間部を囲む部
位に複数の磁極からなる磁石を配置し、前記磁石の各磁
極の着磁方向を周方向で相異なる方向に設定し、前記磁
石により前記空間部内に均一な磁界を印加し、前記容器
の回転または前記磁石の回転により前記粉末を加工して
なるボールミル装置を構成したものである。
【0010】前記ボールミル装置を構成するに際して
は、粉末加工時に粉末に誘導磁気異方性を付与すること
ができるとともに、以下の要素を付加することができ
る。
【0011】(1)前記磁石は環状の磁石として構成さ
れ、前記環状の磁石は複数個に分割された分割形状また
は一体形状で形成されてなる。
【0012】(2)前記磁石はリング状の磁石として構
成され、前記リング状の磁石は複数個に分割された分割
形状または一体形状で形成されてなる。
【0013】(3)前記磁石の各磁極は、磁化平行型の
ハルバック着磁または磁化分布型のハルバック着磁に従
った方向に着磁されてなる。
【0014】(4)前記磁石の各磁極は、前記空間部に
隣接した内周側の磁束密度が前記空間部より離れた外周
側の磁束密度よりも高く着磁されてなる。
【0015】また、本発明は、前記いずれかのボールミ
ル装置により作製されて高残留磁束密度または高透磁率
の磁気特性を示す磁性体粉末を構成したものである。
【0016】前記した手段によれば、容器の回転または
磁石の回転により粉末を加工するときに、容器の空間部
内に均一な磁界を印加するようにしているため、磁性体
を含む粉末に効果的に誘導磁気異方性が付与され、粉末
に付加される異方性にばらつきが生じるのを抑制するこ
とができ、磁石の磁気特性のばらつきを抑制することが
できる。すなわち、空間部(容器)内に印加される磁界
の大きさが空間部内で不均一になると磁性体粉末に付加
される異方性にばらつきが生じ、このばらつきは磁石の
磁気特性が不均一となったり、軟磁性材料の異方性分散
などに影響を与える。これに対して、磁石の各磁極の着
磁方向が周方向で相異なる方向に設定された磁石によ
り、空間部内に均一な磁界を印加することで、空間部内
の磁界の大きさおよび方向を一定にし、磁石の磁気特性
のばらつきを抑制することができる。
【0017】なお、磁界の大きさとしては、20kOe
から10Oe(エルステッド)の範囲のものを用いるこ
とが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す
ボールミル装置の平面図、図2は図1に示すボールミル
装置の縦断面図である。図1および図2において、ボー
ルミル装置は、ボールミル容器10を備えており、この
ボールミル容器10は円筒状に形成され、一端が閉塞さ
れ、他端が開口され、内部には磁性体を含む粉末(磁性
体粉末)と球体(ボール)を収納する空間部12が形成
されている。ボールミル容器10の外周側にはリング状
磁石14が配置されて固定されており、リング状磁石1
4の外周側にはリング状の外壁16が配置されている。
【0019】ボールミル容器10と外壁16の材料とし
ては、非磁性材料を用いる方がボールミル容器10およ
び外壁16を貫く磁界を強くすることは容易であるが、
非磁性材料以外の強磁性材料を用いることもできる。た
だし、後述するように、磁石14を構成するに際して、
磁石14の外周側の磁束密度を低くし、内周側の磁束密
度を高くしているため、磁束密度の低い領域に配置され
ている外壁16としては、特に材料が限定されないのに
対して、ボールミル容器10は強磁性材料であれば、空
間部12内の磁界ベクトルが強磁性材料の磁気特性とボ
ールミル容器10の厚さに影響される。このため、ボー
ルミル容器10の厚さが厚くなると、ボールミル容器1
0の壁を貫く磁界は小さくなる。このため、できるだけ
強い磁界がボールミル容器10内を貫くことが必要な場
合は、ボールミル容器10の材料としては、SUS30
4などのオーステナイト系ステンレスやAl合金、Mg
合金、Cu合金、セラミックスを使用することが望まし
い。一方、磁石14の材料としては、NdFeB系、フ
ェライト系、SmFeN系およびSmCo系のものを用
いることができる。
【0020】ここで、磁石14より、空間部12内に均
一な磁界を印加し、すなわち空間部12内の磁界の大き
さおよび方向を一定にし、磁石14の磁気特性のばらつ
きを抑制するために、磁石14には、ハルバック着磁法
が適用されている。
【0021】具体的には、磁石14として、複数の磁極
(NS)からなるもの(NSによる磁極を複数組を備え
たもの)用い、各磁極(各組の磁極)の着磁方向を磁石
14の周方向で相異なる方向に設定している。この場
合、図3(a)に示すように、各磁極の磁化方向が互い
に平行となる磁化平行型のハルバック着磁法または図3
(b)に示すように、特定の磁極の磁化方向を基準に、
この磁極と相隣接する他の磁極の磁化方向が傾斜した磁
化分布型のハルバック着磁法を採用することができる。
【0022】また、本実施形態は、いずれかのハルバッ
ク着磁法によって磁石14を着磁するに際しては、空間
部12に隣接した内側の磁束密度を空間部12より離れ
た外周側の磁束密度よりも高く着磁することとしてい
る。さらに空間部12内における磁界の大きさは1Oe
(エルステッド)以上であり、磁界の方向のばらつきは
空間部12の中心から半径の2分の1の位置において、
±45度に設定されている。
【0023】上記構成において、ボールミル装置を用い
て磁性体粉末を作製するに際しては、ボールミル容器1
0の空間部12に球体(ボール)として、球状の金属あ
るいはセラミックス、セラミックスと金属との混合体を
投入するとともに、磁性体粉末からなる被加工物を空間
部12内に投入し、ボールミル容器10、磁石14、外
壁16とともに、これらを試料台上に配置し、試料台を
回転駆動することによって、ボールミル容器10を、そ
の軸心を中心として回転させる。この回転により、球体
と被加工物とが当りながら、磁性体粉末が作製される。
この場合、空間部12には磁石14によって磁界の大き
さおよび方向が一定にされた磁界が印加されているた
め、磁石14の磁気特性のばらつきを抑制した状態で被
加工物を加工(合金化を含む)することができる。
【0024】ボールミル容器10全体を一定速度で回転
する代わりに、ボールミル容器10と磁石14との間に
間隙を設け、ボールミル容器10を固定し、磁石14を
回転させ、磁石14の回転により被加工物と球体とを混
合させることも可能である。
【0025】また、磁性体粉末を作製するに際しては、
ボールミル容器10内に被加工物を投入後、不活性ガス
で置換したり、アルコール系の液体を混合させることが
できるとともに、反応性ガスを注入することも可能であ
る。不活性ガスとしては、Ar、Nなどを用いること
ができ、エタノールやイソプロピルアルコールを混合で
きる。またボールミル容器10の一部に反応性ガス注入
孔を設け、反応性ガス注入孔から注入された反応性ガス
を用いて磁気特性を向上させることも可能である。また
反応性ガスを用い加熱が必要な場合には、コイルや赤外
線を熱源として加熱することができる。このとき、加熱
温度が200℃を超える場合は、磁石14として、Sm
Co系磁石を用いることが望ましい。
【0026】前記実施形態においては、リング状磁石1
4として、一体形状のものを用いたものについて述べた
が、図4に示すように、リング状磁石14を径方向にお
いて2分割した分割形状の分割リング磁石18、20を
用いることができる。分割リング磁石18、20を用い
ることにより、着磁のばらつきの低減、焼結などの磁石
形成工程での歩留まりの改善、加工歩留まりの改善が可
能になる。
【0027】分割リング磁石18、20を構成する場
合、分割リング磁石18、20を予めボールミル容器1
0の外周面に接着しておき、その後、着磁ヨークを用い
て着磁することも可能であり、焼結磁石ばかりではなく
ボンド磁石も使用することが可能である。また分割リン
グ磁石18、20は互いにその接着面が接着材で固定さ
れているが、両者の間に薄い強磁性板を挟むことも可能
である。また磁界の大きさと方向の分布を満足できれ
ば、各磁石18、20間の隙間は非磁性体でも良い。
【0028】分割リング磁石18、20を着磁した後
は、これらの外周側に外壁16を固定する。この場合
は、図1に示すものと同様に、ボールミル容器10内の
磁界は1Oe以上で角度のばらつきを±45度以下にす
ることが可能である。
【0029】またリング状磁石14を分割するに際して
は、2分割する他に、6分割以上に分割したり、5分割
以下に分割したりすることもできる。6分割以上に分割
したときには、分割された1つの磁石内の磁化方向を一
方向にした磁石を利用することが可能である。一方、分
割しない場合や5分割以下の場合にはリング状磁石を構
成する1つの磁石内の磁化方向は磁石内で方向を変えた
方が良い。例えば、分割なしのリング状磁石の場合、極
異方性磁石を用いることが可能である。また分割された
極異方性磁石を用いることも可能である。
【0030】リング状磁石14をボールミル容器10の
径方向の位置に配置する他に、ボールミル容器10の軸
方向の位置に磁石を配置することも可能である。例え
ば、図5に示すように、ほぼ筒状に形成されたボールミ
ル容器22の軸と直交する方向にリング状磁石24を配
置し、空間部26内に鉛直方向に沿った磁界を印加する
ことができる。この場合、図1に示すボールミル装置と
は異なる誘導磁気異方性を有する磁性体粉末を作製する
ことができる。
【0031】次に、図1に示すボールミル装置を用いて
作製した磁粉(磁性体粉末)の磁気特性を測定したとこ
ろ図6ないし図8に示すような結果が得られた。この場
合、ボールミル容器10の内径は約50mmであり、リ
ング状磁石14の厚さは約5mmである。磁石14には
NdFeB系リング磁石を用い、各磁極の着磁方向を周
方向で変えている。ボールミル容器10内の磁束密度は
0.1T以上、外側では0.05T以下になっている。
ボールミル容器10内にはNdFeB系の平均粉末径1
00μmの磁粉とR(Rは希土類元素)FeNb系の磁
粉(平均粉末径50μm)を入れ、Arガスでボールミ
ル容器10内を置換している。ここではRにGdを用い
ている。またボールミルに用いた球体(ボール)にはS
US304の5mm径の玉にNbでコーティングしたも
のを用いている。
【0032】室温でボールミルを進めると、リング状磁
石14から均一な磁界が付加された場合と、無磁界中の
場合とでは、図6に示すように、残留磁束密度Brに差
が生じる。すなわち、磁粉に均一な磁界が付加される
と、磁界方向に揃った磁粉の加工中に強い誘導磁気異方
性が付加され、異方性の強い磁粉がさらに多くなって、
誘導磁気異方性が付加される。特に磁粉が形状異方性を
持つ磁粉の場合は、磁界中にこのような磁粉を挿入した
ときに、磁界方向に磁粉の特定方向(形状から決定され
る方向)に揃い、さらに、このような磁粉は、加工中に
誘導磁気異方性が強くなる。このため、均一磁界中でボ
ールミルを実行した場合には、ボールミル(ボールグラ
ンディング、メカニカルアロイニングと同じ処理)時間
が長くなる程、高い残留磁束密度Br特性を示すことが
分かる。
【0033】図6の残留磁束密度Brの値は室温で測定
した値であるが、ボールミル時間が20時間の磁粉の温
度依存性を測定した結果が図7である。図7では、Gd
Fe11.4Nb0.6とNdFeB系磁粉を用いた場
合、200℃で1.2Tの残留磁束密度Brを示し、無
磁界中の磁粉よりも温度依存性が小さい。このような小
さな温度依存性が得られたのは、ボールミル中の誘導磁
界の付与によるものと考えられる。このような磁界中に
おいてボールミルによる残留磁束密度Brの上昇の効果
は、以下のような材料の組合わせ(A/B:AとBの材
料の組合わせ)でも確認された。
【0034】Nd2Fe17B/Fe、Nd2Fe17
B/Fe3B、NdFe17B/RFe11.3Nb
0.7(R=Gd、Tn、Dy、Ho、Er)、Nd2
Fe17B/GdFe11.4T0.6(T=Ti、N
b、V、Mo、W、Si)、Sm3(Fe、V)29N
/Fe、Nd2Fe17T(T=Ga、Si、In、G
e、Al)/Fe、Sm2Fe17N/Fe4N、Sm
2Fe17N/Feこのような温度依存性が小さくかつ
残留磁束密度Brが高い磁粉は室温以上で動作する回転
子の磁石に用いることが可能である。例えば、図9に示
すように、モータの回転子として、シャフト28の外周
面に固定された円盤状のコア30に長方形形状の磁石3
2を埋め込む場合、この磁石32として、上記磁粉を焼
結して加工した磁石や上記磁粉と有機物のバインダとを
混合して形成したボンド磁石を用いることができる。
【0035】また軟磁気特性を示す磁粉に対しても磁界
中ボールミリング法が有効である。すなわち、図8に示
すように、平均粒径20−100μmのFe粉と平均粒
径10−100μmのAl粉(Fe90%、Al
10%)をボールミル容器10内に挿入してAl
主成分の玉でボールミリングすると、磁界中でボ
ールミリングした磁粉は無磁界中ボールミリングした粉
よりも透磁率が高くなる。これは、ボールミリング中に
誘導磁界が強く付加されるためである。このような高い
透磁率を示す磁粉は電磁シールド材料に適している。な
お、上記実施形態において、ボールミル前後での磁粉の
挿入、回収時に付加磁界を小さくすることは可能であ
る。
【0036】以上のように、本実施形態によれば、ボー
ルミル容器10、22の外部にリング状の磁石14、2
4を配置することによりボールミル容器10、22内に
均一な磁界を印加し、磁界を適正化することで磁石の磁
気特性の向上、軟磁性粉の磁気特性の向上を図ることが
できる。この結果、このようなボールミル装置で作製さ
れた磁粉をモータ、発電機、電磁シールドに採用するこ
とができる。
【0037】また、前記各実施形態では、磁石14、2
4として、リング状のものについて述べたが、磁石1
4、24としては、6角形など多角形形状のものを用い
ることができる。さらに、ボールミル容器10、22と
しては、断面形状が円形状以外の形状のもの、例えば、
断面形状が多角形形状のものを用いることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁石の磁気特性のばらつきを抑制することができ、磁性
体粉末の磁気特性の向上に寄与することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すボールミル装置の平
面図である。
【図2】図1に示すボールミル装置の縦断面図である。
【図3】(a)は磁化平行型のハルバック着磁法を説明
するための図、(b)は磁化分布型のハルバック着磁法
を説明するための図である。
【図4】分割リング磁石を用いたときのボールミル装置
の平面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示すボールミル装置の
縦断面図である。
【図6】磁石粉末の残留磁束密度の特性図である。
【図7】磁石粉末の残留磁束密度の温度依存性を示す特
性図である。
【図8】軟磁性粉の透磁率を示す特性図である。
【図9】モータ回転子の一部断面を含む正面図である。
【符号の説明】
10 ボールミル容器 12 空間部 14 リング状磁石 16 外壁 18、20 分割リング磁石 22 ボールミル容器 24 リング状磁石 26 空間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金田 潤也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 阿部 輝宜 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 伊藤 元哉 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 4D063 FF02 FF21 FF35 GA02 GA10 GB02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体を含む粉末と球体を収納する空間
    部を有する容器を備え、前記容器のうち前記空間部を囲
    む部位に複数の磁極からなる磁石を配置し、前記磁石の
    各磁極の着磁方向を周方向で相異なる方向に設定し、前
    記磁石により前記空間部内に均一な磁界を印加し、前記
    容器の回転または前記磁石の回転により前記粉末を加工
    してなるボールミル装置。
  2. 【請求項2】 磁性体を含む粉末と球体を収納する空間
    部を有する容器を備え、前記容器のうち前記空間部を囲
    む部位に複数の磁極からなる磁石を配置し、前記磁石の
    各磁極の着磁方向を周方向で相異なる方向に設定し、前
    記磁石により前記空間部内に均一な磁界を印加し、前記
    容器の回転または前記磁石の回転により前記粉末を加工
    し、この粉末加工時に前記粉末に誘導磁気異方性を付与
    してなるボールミル装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のボールミル装
    置において、前記磁石は環状の磁石として構成され、前
    記環状の磁石は複数個に分割された分割形状または一体
    形状で形成されてなることを特徴とするボールミル装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のボールミル装
    置において、前記磁石はリング状の磁石として構成さ
    れ、前記リング状の磁石は複数個に分割された分割形状
    または一体形状で形成されてなることを特徴とするボー
    ルミル装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4のうちいずれ
    か1項に記載のボールミル装置において、前記磁石の各
    磁極は、磁化平行型のハルバック着磁または磁化分布型
    のハルバック着磁に従った方向に着磁されてなることを
    特徴とするボールミル装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5のうちい
    ずれか1項に記載のボールミル装置において、前記磁石
    の各磁極は、前記空間部に隣接した内周側の磁束密度が
    前記空間部より離れた外周側の磁束密度よりも高く着磁
    されてなることを特徴とするボールミル装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のうちいずれか1項に記載
    のボールミル装置により作製されて高残留磁束密度また
    は高透磁率の磁気特性を示す磁性体粉末。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110165847A (zh) * 2019-06-11 2019-08-23 深圳市瑞达美磁业有限公司 不同宽度波形的径向各向异性多极实心磁体的生产方法
CN115318393A (zh) * 2022-08-25 2022-11-11 平湖南方水泥有限公司 一种成品水泥熟料球磨机

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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