JP2002343200A - 遮断器とその組み立て方法 - Google Patents

遮断器とその組み立て方法

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JP2002343200A
JP2002343200A JP2001142570A JP2001142570A JP2002343200A JP 2002343200 A JP2002343200 A JP 2002343200A JP 2001142570 A JP2001142570 A JP 2001142570A JP 2001142570 A JP2001142570 A JP 2001142570A JP 2002343200 A JP2002343200 A JP 2002343200A
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contact pressure
closing
coil
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Masaru Tatemi
楯身  優
Ayumi Morita
歩 森田
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の電磁反発力を利用した遮断器は開極動作
をすべて電磁反発力に頼るため効率が悪かった。また、
投入動作に高速性が求められない場合でも電磁反発力を
用いるため電源設備が大きくなっていた。 【解決手段】電磁反発コイル18に通電して可動部を駆
動させ、可動部下端に取り付けた磁性体ロッド30aを
永久磁石33aによって吸引して開極保持する。投入動
作は投入用コイル31aに通電して磁性体ロッド30a
と開極保持機構70の吸引面の永久磁石による磁場を打
ち消し、接圧投入バネの力で行う。 【効果】開極動作に電磁反発力に加えて開極保持機構の
吸引力が利用できるため、効率の高い遮断器を得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高速遮断器に係わる
もので、特に遮断器の構造の簡素化と性能向上に関わ
る。
【0002】
【従来の技術】商用電源と分散電源の連係によって負荷
に電力が供給されているとき、商用電源側に短絡事故が
発生すると、分散電源から事故点に向かって大電流が流
れる。このとき、事故電流を遮断するまで線路の電圧降
下により負荷電圧が低下する。電圧低下は瞬時に解消し
なければ、分散電源側の負荷に悪影響を与える。
【0003】商用系統と分散系統は高速遮断器を介して
接続され、高速遮断器は商用電源側事故時に商用電源側
系統から高速に切り離して電圧低下を防ぐ。
【0004】また、商用系統である常用系統と予備系統
の2回線受電し、さらに分散電源と連係させる方式があ
る。通常時は分散電源と常用系統によって負荷に電力を
供給する。常用系統事故時には、常用系統を高速遮断器
にて高速遮断する。同時に予備系統と繋がる高速遮断器
を高速投入し、分散電源と予備系統によって分散電源の
負荷に電力を供給する。
【0005】遮断器の接点を開閉させる操作機構として
価格および安定性の面から普通はバネ操作器が用いられ
る。
【0006】しかし、バネ操作器では高速動作させるこ
とができない。遮断器の開閉に高速性を求める場合、操
作機構として電磁反発機構が用いられる。
【0007】従来の高速遮断器は、特開平7−6062
4号公報に記載のように開極保持機構が機械式ラッチと
なっていた。遮断器は接離自在な接点と、接点に接続さ
れたロッドと、接圧投入バネと、電磁反発力を用いた引
き外し機構と、開極を保持するための開極保持機構から
構成される。電磁反発力によって駆動された可動部は接
圧投入バネを蓄勢しながら開極動作をする。可動部が開
極位置になると、ロッド下端に取り付けられたローラ部
がラッチと係合して開極保持する。投入時には、電磁コ
イルを励磁して、ラッチをラッチ軸を中心に回転させて
係合を外し接圧投入バネの力によって投入される。
【0008】また、特開平9−326222号公報のよ
うに皿バネを用いて開極保持を行うものもある。遮断器
は接離自在な接点と接点に接続されたロッドと、電磁反
発力を利用した引き外し機構と、電磁反発力を利用した
投入機構と、接圧開極バネとしての皿バネで構成され
る。電磁反発力によって駆動された可動部は、皿バネに
よって開極保持される。投入時には電磁反発力を用いて
投入される。皿バネを用いるタイプは投入動作も開極動
作も電磁反発力を用いるのが特徴である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】開極保持機構として機
械式ラッチを用いる場合、開極動作時に接圧投入バネを
電磁反発機構により蓄勢していた。電磁反発機構の効果
はほぼ5%程度で効率が悪いため、電磁反発機構と電源
のサイズが大きくなり過大なエネルギーが必要となる。
また、重要負荷には無停電電源装置を用いて対応する場
合が多く、必ずしも高速投入可能な遮断器を必要としな
い。本発明の目的は、電磁反発機構に必要なエネルギー
が小さくできる効率のよい高速遮断器を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】接離自在な接点と、電磁
反発コイルと反発板から構成されて前記接点を開極動作
させる引き外し機構と、前記接点を接圧投入する接圧投
入バネを備え、永久磁石の吸引力で前記接点に連結され
た磁性体ロッドを吸引して開極状態を保持し、投入用コ
イルに通電して吸引面における永久磁石による磁場を打
ち消して投入動作させることを特徴とする遮断器。
【0011】接離自在な接点と、電磁反発コイルと反発
板から構成されて前記接点を開極動作させる引き外し機
構と、前記接点を開極状態に保持する開極保持機構と、
前記接点を投入動作させる投入機構を備え、前記接点を
接圧投入する接圧投入用のコイルバネの内部に前記引き
外し機構または開極保持機構を配置することを特徴とす
る遮断器。
【0012】接離自在な接点と、電磁反発コイルと反発
板から構成されて前記接点を開極動作させる引き外し機
構と、前記接点を開極状態に保持する開極保持機構と、
前記接点を投入動作させる投入機構と、前記接点を接圧
投入する接圧投入バネを備え、前記反発板と架台により
前記接圧投入バネを挟持することを特徴とする遮断器。
【0013】接離自在な接点と、電磁反発コイルと反発
板から構成される前記接点を開極動作させる引き外し機
構と、前記接点を開極状態に保持する開極保持機構と、
前記接点を投入動作させる投入機構と、前記接点を接圧
投入する接圧投入バネを備え、前記引き外し機構と、前
記接圧投入バネと、前記開極保持機構と、前記投入機構
をユニット化して開閉機構部を構成し、開閉機構部を接
点の一方から延びる絶縁ロッドに取り付けることを特徴
とする遮断器の組み立て方法。
【0014】
【発明の実施の形態】「実施例1」本発明の実施例1に
ついて図1から図9を用いて説明する。図1と図2は遮
断器25を側面から見たときの断面図で、それぞれ投入
状態と開極状態を表している。真空バルブ1内には、固
定接点2と可動接点3を配置し、それぞれ固定導体4と
可動導体5に接続する。可動導体5はフレキシブル導体
6を介して可動側外部導体7と接続する。固定導体4は
固定側外部導体8と接続する。固定側外部導体8は絶縁
支持物9と真空バルブ1によって挟持する。操作機構1
0は操作機構室11に収納してある。可動導体5は連結
金具12によって絶縁ロッド13の一端に接続する。絶
縁ロッド13の他端に接続した連結金具14は開極保持
機構70へと延びる。この連結金具14に反発板16と
接圧投入バネ20aの保持金具17を固定する。連結金
具14の下部に磁性体ロッド30aを取り付ける。開極
用コイル18を反発板16の上部に配置し、操作機構1
0の天板22に固定する。接圧投入バネ20aを操作機
構10の中板21と保持金具17によって挟持する。
【0015】図1の開極保持機構70を図3に示す。開
極保持機構70は固定鉄心32aと永久磁石33aから
構成される。開極保持機構70と磁性体ロッド30aを
取り巻くように、投入用コイル31aを設ける。
【0016】漏れ磁束を抑え、さらに永久磁石に磁性体
ロッドが直接当たらないようにするには図6から図8に
示した開極保持機構と磁性体ロッドの構造にすればよ
い。これらの開極保持機構は図3の開極保持機構に比べ
て磁気回路中に空気の間隙が小さくなるように工夫し
た。
【0017】図6に示した開極保持機構は鉄心32bと
永久磁石33bで構成する。永久磁石33bを取り巻く
ように投入用コイル31bを配置する。また、符号30
bは磁性体ロッドである。開極保持機構70と磁性体ロ
ッド30bをこの形状にした場合、開極動作直後には漏
れ磁束が多いので吸引力が小さいが、開極状態において
は2点以上で吸引できるため特に大きな吸引力が得られ
る。従って、所定の開極保持力を得るための開極保持機
構を小さくできる。また、磁気回路は磁石33b→空気
ギャップ34→磁性体ロッド30b→空気ギャップ35
→鉄心32b→磁石33bというループを描き、空気ギ
ャップを2度通るため、吸引力の減衰が著しく、可動部
の吸引力特性は開極位置近傍のみしか効かない。その結
果、接圧投入バネに蓄勢したエネルギーを最大限利用で
きるので、投入速度を速くできる。また、投入用コイル
が鉄心で囲まれているため、投入用コイルが発生する磁
束の磁気抵抗が小さくなるため、投入動作の効率が高く
なる。
【0018】図7に示した開極保持機構は鉄心32cと
永久磁石33cで構成する。鉄心32cの中央脚を取り
巻くように投入用コイル31cを配置する。また、符号
30cは磁性体ロッドである。開極保持機構70と磁性
体ロッド30cをこの形状にした場合、開極状態におい
ては1点の吸引力に頼るため、図6で示した開極保持機
構より開極状態における吸引力は小さいが、投入状態か
ら開極状態にかけて漏れ磁束が少なくなる構造のため、
遠距離から吸引力が働く。従って、必要な電磁反発力を
小さくできるため、電源サイズを小型化できる。また、
図7の構造の開極保持機構も投入用コイルが鉄心で囲ま
れるため、投入用コイルが発生する磁束の磁気抵抗が小
さくなり、投入時の効率が高くなる。
【0019】図8に示した開極保持機構は鉄心32dと
永久磁石33dで構成する。永久磁石33dを取り巻く
ように投入用コイル31dを配置する。磁性体ロッド3
0dに永久磁石36を固定する。永久磁石33dと36
の向き合う面は異極性として互いに吸引し合うようにす
る。この開極保持機構は図6の開極保持機構と類似であ
り、開極状態においては2点以上で磁性体ロッドを吸引
するため強い吸引力が得られる。従って、開極保持機構
を小さくすることができる。また、図6に示した開極保
持機構の永久磁石33bより起磁力が大きくなり、スト
ローク間の漏れ磁束を低減できるため、図6の構造と比
べて吸引力が長ギャップでも働くようになる。従って、
電磁反発機構の電源サイズを小さくできる。
【0020】図6から図8の開極保持機構の吸引力特性
を図9に示す。図9の開極保持機構の吸引力特性は、符
号40が図6に、符号41が図7に、符号43が図8に
それぞれ対応する。また、符号81は接圧投入バネ20
aの荷重を表す。
【0021】次に、電磁反発コイル18と投入用コイル
31の電源の回路図を図5に表す。符号91は直流電源
であるが、これは交流電源をダイオードなどで整流した
ものでもよい。符号94はコンデンサで、開極動作の電
源となる。符号93はダイオードで、コンデンサ94の
逆充電を防ぐために接続する。符号92は充電用抵抗、
符号95と符号89はそれぞれ投入用コイル31の内部
抵抗とインダクタンス、符号99と符号90はそれぞれ
電磁反発コイル18の内部抵抗とインダクタンスであ
る。スイッチ96,98,100の開閉およびサイリス
タ97の動作は図示しない制御回路によって行う。
【0022】開極動作について図1から図5を用いて説
明する。図1に示す投入状態において、遮断器25が開
極信号を受けると、図5に示すスイッチ96とサイリス
タ97がオンしてコンデンサ94に充電していた電荷が
電磁反発コイル18に立ち上がりの短いパルス状の電流
として放電される。電磁反発コイル18によって生じた
磁束は反発板16を貫き、反発板16に渦電流を生じさ
せる。この渦電流と磁束により電磁反発コイル18と反
発板16に電磁反発力が生じる。
【0023】電磁反発力が図4に示す接圧投入バネ20
aの初荷重85より大きくなると、可動部は接圧投入バ
ネ20aを蓄勢しながら開極動作を始める。開極動作が
始まると、磁性体ロッド30aと開極保持機構70のギ
ャップは小さくなるため、永久磁石33aを起磁力とし
た磁気回路が開極保持機構70と磁性体ロッド30aの
間に形成され、開極保持機構70と磁性体ロッド30a
の間の吸引力82が大きくなる。磁性体ロッド30aは
開極位置の近くまで移動すると吸引力82によって開極
保持機構70に接触して開極位置に保持される。通電電
流値が零になるとサイリスタ97はオフする。サイリス
タ97がオフした後にスイッチ100をオンしてコンデ
ンサ94を充電する。コンデンサ94の充電電圧が設定
値になるとスイッチ96と100はオフする。
【0024】次に投入動作について説明する。図2に示
す開極状態に於いて、投入信号が入ると図5に示す電源
回路のスイッチ98と100をオンして、開極保持機構
70に固定した投入用コイル31aに通電する。投入用
コイル31aに流れる電流は図3に示す開極保持機構7
0と磁性体ロッドの30a吸引面に永久磁石がつくる磁
場Hmを打ち消す磁場Hcが生じる。そのため、開極位
置に於いて磁性体ロッド20aに働く開極保持機構の吸
引力87が小さくなる。図4に示す接圧投入バネ20a
の終荷重86より開極保持機構70による吸引力87が
小さくなると、投入動作を開始する。投入動作は基本的
に開極動作時に接圧投入バネ20aに蓄勢したエネルギ
ーによって行われる。遮断器25が図1に示す投入状態
になるとスイッチ100と98はオフする。
【0025】次に本実施例の効果について説明する。
【0026】図4の縦軸は可動部に働く力、横軸は可動
部の位置を表す。符号81は可動部に上向きに働く接圧
投入バネの荷重、符号82は可動部に下向きに働く開極
保持機構による吸引力である。また、符号83は開極保
持機構に永久磁石を用いない場合、たとえば機械式ラッ
チで開極状態を保持する場合に必要な可動部へ下向きに
働く電磁反発力である。符号84は本実施例において必
要な電磁反発力である。
【0027】本実施例の遮断器25は永久磁石を用いな
い従来型の機械式ラッチによる開極保持機構と比べて開
極動作に開極保持機構の吸引力82を利用できるので、
必要な電磁反発力が減少する。その結果、電磁反発機構
に必要な電源サイズが縮小して、遮断器25が小型化す
る。また、投入動作には電磁反発力を用いないので、投
入動作のための新たな電源が不要となり、装置全体を縮
小できる。 「実施例2」実施例2の構成について、図10から図1
2を用いて説明する。実施例2では実施例1における接
圧投入バネ20aを20bに変更し、磁性体ロッド30
aと、開極保持機構70と、投入用コイル31aの位置
を変更した。その他の部分の構造は実施例1と同様であ
る。また、動作方法も実施例1と同様である。
【0028】本実施例の遮断器25の投入状態と開極状
態を図10と図11にそれぞれ表す。本実施例では、接
圧投入バネの直径20aを拡大して、接圧投入バネ20
bの内側の空間に開極保持機構70を配置する。図12
は実施例1の接圧投入バネ20aの荷重特性81と本実
施例の接圧投入バネ20bの荷重特性43を示すグラフ
である。
【0029】本実施例の効果について説明する。
【0030】本実施例によれば、開極動作において永久
磁石を用いた開極保持機構を用いることにより、電磁反
発機構に必要なエネルギーを小さくできる。その結果、
電磁反発機構の小型化と電磁反発機構に必要な電源設備
の縮小化を図れる。
【0031】また、本実施例では接圧投入バネ20bの
内部を有効に利用できるため、遮断器25の高さ寸法H
が縮小できる。また、バネの平均直径Dを拡大したこと
により、後述する理由により、バネ定数kが小さくなる
ので、遮断器25を投入状態から開極状態にするのに必
要なエネルギーを図12に示した斜線部44だけ小さく
できる。その結果、電磁反発機構で費やすエネルギーが
小さくできるので、電磁反発機構に用いる充電コンデン
サのサイズを縮小できる。また、バネ定数を小さくする
と、バネ定数が大きい場合に比べ接圧投入バネの高さ寸
法に対する荷重の変化の割合が小さい。それ故、接圧投
入バネの接圧調整時の高さ寸法公差を大きくできるた
め、従来に比べて組み立てが容易になる。また、後述す
る理由によりバネの自由長を短くできるので、遮断器2
5の高さ寸法Hを縮小できる。また、開極状態において
は実施例1に比べてより小さい吸引力で開極保持できる
ので、開極保持機構を縮小化できる。
【0032】次に、バネの平均直径Dの拡大によってバ
ネ定数kを小さく、さらにバネを短くできる理由につい
て述べる。バネを設計するときは、せん断応力τが素線
の許容せん断応力値を越えないように設計する。せん断
応力τは次式で表せる。
【0033】τ∝DP/d3 ここで、Pはバネにかかる荷重、dはバネの線直径、c
はバネ指数(D/d)である。また、バネ定数kは次式
で表せる。
【0034】k∝d/c3 バネの平均直径Dを拡大するとバネ指数cが大きくなる
ため、式よりバネ定数kが小さくなる。また、バネ指
数cが大きくなると、素線の許容せん断応力値が高くな
るので、バネの自由長を短くできる。 「実施例3」実施例3を図13と図14を用いて説明す
る。本実施例は実施例1の保持金具を反発板で代用して
いる点が異なり、その他の構成及び動作方法は同一であ
る。反発板には接圧投入バネがすれるのを防ぐために溝
を掘ってもよい。
【0035】本実施例では、保持金具を用いない構成を
とることにより、遮断器25の高さ寸法Hを短縮でき
る。また、部品数の低減による低コスト化が可能とな
る。 「実施例4」実施例4の構成について図15から図19
を用いて説明する。本実施例における遮断器25の投入
状態と開極状態を図15と図16にそれぞれ表す。本実
施例では図10に示す実施例2の遮断器25に於いて、
操作機構室11の内部の電磁反発コイル18と、反発板
16と、開極保持機構70と、投入用コイル31aと、
接圧投入バネ20bをモジュール化して図15に示す操
作ユニット50とした部分を変更した。絶縁ロッド13
から上部の絶縁支持物9で囲まれた部分の構造は同一な
ので説明を省略する。
【0036】遮断器25の組み立て時には、ストローク
長Lと所定接圧を得るための接圧投入バネ20bの高さ
寸法調整が必要となる。実施例1から実施例3までは、
電磁反発機構と、開極保持機構70と、投入用コイル3
1aと、接圧投入バネ20を遮断器25に接続した後
に、ストローク長Lと接圧投入バネ20の調整を行う。
本実施例の遮断器25では操作ユニット50を遮断器2
5と独立して組み立てる。さらに本実施例の遮断器25
では操作ユニット50の組み立て段階で所定のストロー
ク長Lと接圧の調整を行えることが特徴である。
【0037】図17を用いて操作ユニット50の組み立
て方法について説明する。鋼板52に開極保持機構70
と投入用コイル31を固定する。磁性体ロッド30を金
具57で貫通し、金具57に設けてある段差とナット5
4で挟持する。接圧投入バネ20bを鋼板52の上に載
せた後、磁性体ロッド30を開極保持機構70と密着さ
せる。反発板16は接圧投入バネ20bが投入状態にお
いて所定の接圧力を発生する高さ寸法H1になる様にナ
ット55と56で金具57に取り付ける。金具53を鋼
板52にナット58で固定する。電磁反発コイル18と
鋼板51とナット59により金具53に固定する。この
際スペーサなどを使って電磁反発コイル18と反発板1
6のギャップがL+δになるように調整する。Lはスト
ローク長を表し、δは投入位置に於ける電磁反発コイル
18と反発板16のギャップを表す。また、電磁反発コ
イル18と鋼板51を金具53に固定するための穴を共
通にしたのは、操作ユニット50をできるだけ小型化す
るためである。金具57の上下に取り付けたナット60
と61を同時に回転させて可動部を開極位置から投入位
置にする。開極保持機構70から磁性体ロッド30を引
き外すと接圧投入バネ20bの力によって図中上方向に
動こうとするが、ナット61がストッパーの役割を果た
すため、安全に投入位置に可動部を移動させる事ができ
る。
【0038】次に、操作ユニット50の遮断器25への
取り付け方法を図15によって説明する。操作ユニット
50から延びている金具57と絶縁ロッド13の下部の
ネジ穴とをターンバックル66によって接続する。図1
8に示すようにターンバックル66の両端はそれぞれ順
ネジ穴と逆ネジが設けてあるので、回転させる方向によ
って絶縁ロッド13と反発板16の距離を伸縮させるこ
とができる。ターンバックル66の逆ネジ側は絶縁ロッ
ド13下部に接続されるので絶縁ロッド13下部は逆ネ
ジ穴を設けてある。また、ターンバックル66は六角棒
を削って製作するためスパナで回転させることができ
る。操作ユニット50はナット62と63によって天板
22に固定する。操作ユニット50を固定した状態でタ
ーンバックル66を回転させて絶縁ロッド13と反発板
16の距離を調整し、反発板16と電磁反発コイル18
にギャップδを設ける。ナット60をターンバックル6
6に締め付けて金具57とターンバックル66を固定す
る。逆ネジ穴にしてあるナット64を絶縁ロッド13に
締め付けて絶縁ロッド13とターンバックル66を固定
する。この作業でターンバックル66は回転できなくな
るので、反発板16と電磁反発コイル18の高さ寸法δ
は変化しない。ヒンジ65を金具57の下部に接続す
る。ナット61によってヒンジ65を金具57に固定す
る。ヒンジ65はレバー67にピンによって接続する。
レバー67はシャフト68に固定してある。図19に示
すようにシャフト68に各相のレバー67を固定するの
で、各相の可動部の動作を同期させることができる。
【0039】次に本実施例の効果について説明する。
【0040】操作ユニット50と遮断器25は独立に組
み立て可能なので、組み立て時にそれらの作業を分担す
ることにより、組み立て時間を短縮できる。また、接圧
投入バネ及びストローク長の調整は操作ユニット50の
組み立て段階で行える。それ故、操作ユニット50を遮
断器25に取り付ける際には、電磁反発コイル18と反
発板16のギャップδを調整すればよく、組み立てが容
易である。また、電磁反発機構または開極保持機構70
の故障時に於いて、操作ユニット50を交換するだけで
よいので、故障時の対応が迅速化できる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、開極動作において永久
磁石を用いた開極保持機構を用いることにより、電磁反
発機構に必要なエネルギーを小さくできる。その結果、
電磁反発機構の小型化と電磁反発機構に必要な電源設備
の縮小化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による遮断器の投入状態を表
す図である。
【図2】本発明の実施例1による遮断器の開極状態を表
す図である。
【図3】本発明の実施例1による遮断器の開極保持機構
を示す図である。
【図4】本発明の実施例1による遮断器の開極動作の特
性図である。
【図5】本発明の実施例1による遮断器の電源の回路図
である。
【図6】本発明の実施例1で用いた開極保持機構の変形
例を示す図である。
【図7】本発明の実施例1で用いた開極保持機構の変形
例を示す図である。
【図8】本発明の実施例1で用いた開極保持機構の変形
例を示す図である。
【図9】本発明の実施例1の変形例で示した開極保持機
構の吸引力特性図である。
【図10】本発明の実施例2による遮断器の投入状態を
表す図である。
【図11】本発明の実施例2による遮断器の開極状態を
表す図である。
【図12】本発明の実施例2で用いた接圧投入バネの荷
重特性を示す図である。
【図13】本発明の実施例3による遮断器の投入状態を
表す図である。
【図14】本発明の実施例3による遮断器の開極状態を
表す図である。
【図15】本発明の実施例4による遮断器の投入状態に
おける操作ユニット内部の構成図である。
【図16】本発明の実施例4による遮断器の開極状態に
おける操作ユニット内部の構成図である。
【図17】本発明の実施例4による遮断器の操作ユニッ
トの構成図である。
【図18】本発明の実施例4による遮断器のターンバッ
クルを表す図である。
【図19】本発明の実施例4による遮断器の各相可動部
の動作説明図である。
【符号の説明】
2…固定接点、3…可動接点、9…絶縁支持物、10…操作
機構、11…操作機構室、13…絶縁ロッド、70…開極保持
機構、16…反発板、17…保持金具、18…電磁反発コイ
ル、20…接圧投入バネ、25…遮断器、30…磁性体ロッ
ド、31…投入用コイル、32…鉄心、33…永久磁石、50…
操作ユニット、65…ヒンジ、66…ターンバックル、67…
レバー、68…シャフト、91…直流電源、92…充電抵抗、
94…コンデンサ、97…サイリスタ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接離自在な接点と、電磁反発コイルと反
    発板から構成されて前記接点を開極動作させる引き外し
    機構と、前記接点を接圧投入する接圧投入バネを備え、
    永久磁石の吸引力で前記接点に連結された磁性体ロッド
    を吸引して開極状態を保持し、投入用コイルに通電して
    吸引面における永久磁石による磁場を打ち消して投入動
    作させることを特徴とする遮断器。
  2. 【請求項2】 接離自在な接点と、電磁反発コイルと反
    発板から構成されて前記接点を開極動作させる引き外し
    機構と、前記接点を開極状態に保持する開極保持機構
    と、前記接点を投入動作させる投入機構を備え、前記接
    点を接圧投入する接圧投入用のコイルバネの内側に前記
    引き外し機構または開極保持機構を配置することを特徴
    とする遮断器。
  3. 【請求項3】 接離自在な接点と、電磁反発コイルと反
    発板から構成されて前記接点を開極動作させる引き外し
    機構と、前記接点を開極状態に保持する開極保持機構
    と、前記接点を投入動作させる投入機構と、前記接点を
    接圧投入する接圧投入バネを備え、前記反発板と架台に
    より前記接圧投入バネを挟持することを特徴とする遮断
    器。
  4. 【請求項4】 接離自在な接点と、電磁反発コイルと反
    発板から構成されて前記接点を開極動作させる引き外し
    機構と、前記接点を開極状態に保持する開極保持機構
    と、前記接点を投入動作させる投入機構と、前記接点を
    接圧投入する接圧投入バネを備え、前記引き外し機構
    と、前記接圧投入バネと、前記開極保持機構と、前記投
    入機構をユニット化して開閉機構部を構成し、前記開閉
    機構部を前記接点の一方から延びる絶縁ロッドに取り付
    けることを特徴とする遮断器の組み立て方法。
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