JP2002340673A - 光スペクトルアナライザー及び光スペクトル検出方法 - Google Patents
光スペクトルアナライザー及び光スペクトル検出方法Info
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Abstract
クトルアナライザー及びその使用方法に関し、受光素子
アレイを構成する受光素数を増やさずに、常に各受光素
子の中心に光ビームを入射させる。 【解決手段】音響光学素子による出射光又は回折光の波
長を検出する受光素子アレイが検出した光の、割当波長
に対する波長偏差を検出して音響光学素子の回折角度を
フィードバック制御する。また、フィードバック制御を
用いずに、二つの受光素子アレイにより、音響光学素子
からの出射光及び回折光をそれぞれ受光して、互いに間
隙を補うように配置された各受光素子においても同様に
受光素子の中心と光ビームのピークとを一致させて受光
する。さらには、分光器の出力が、波長分割多重信号の
各波長が順次少なくとも1波長成分を検出する受光素子
アレイに与えられるように音響光学素子アレイの回折角
度を制御回路により制御することができる。
Description
イザー及び光スペクトル検出方法に関し、特に波長分割
多重(WDM)された光伝送信号の各波長の光パワーをモニ
ターする機能を有する光スペクトルアナライザー及び光
スペクトル検出方法に関するものである。
ライザーとしては、分光器と受光素子(PD)アレイとで構
成されたものが知られており(例えば特開平9-210783号
公報)、このような光スペクトルアナライザーは、機械
的可動部を有するものに比べて信頼性が高く、長期間の
使用が要求される光伝送装置に適用することが好ましい
ものとしてその重要性が増して来ている。
無い従来の光スペクトルアナライザーが示されている。
同図において、1は光ファイバーであり、この光ファイ
バー1からの出力光は、偏光補償板2によってP偏光及びS
偏光に分離され、以って偏光依存性が抑圧され、レンズ
3を通り分光器としての回折格子4に送られる。
光伝送信号における波長成分毎に空間的に分離し、レン
ズ5を介して反射ミラー60で反射した後、受光素子アレ
イ7に入力される。このような構成により、波長分割多
重された信号光が回折格子4で波長毎に分離され、測定
精度を上げるために反射ミラー60を経由することによ
り、より長い経路が形成され、予め波長が割り当てられ
た複数の受光素子(図示せず)から成る受光素子アレイ
7に入射し、この入射した信号光の波長とそのパワーが
出力されて測定されることになる。
ペクトルアナライザーにおいては、受光素子アレイによ
って、波長分割多重された光伝送信号を検出する構成を
備えているため、波長及び光パワーの分解能が制限さ
れ、高精度の測定が困難であるという課題があった。
テムにおいては、波長分解能として、1波長の検出用に
割り当てられる受光素子数は物理的に3素子程度が限度
であり、波長測定において受光素子アレイに光ビームの
中心(ピーク)が入射しない場合にはその測定精度が劣
化するという課題があった。
光素子アレイ7が、例えば受光素子PD1〜PD5…で構成さ
れている場合、反射ミラー60からの入射光がパワー分布
を有するような場合、この入射光のピークが受光素子
PD2とPD3との間に形成され、受光素子の中心と光ビーム
の中心とが合わない結果、例えば受光素子PD3に割り当
てられた波長λ3を検出すべきであるにも関わらず、隣
接した受光素子PD2に割り当てられた波長λ2を誤って検
出してしまうということになる。
とで構成される光スペクトルアナライザー及びその光ス
ペクトル検出方法において、受光素子アレイを構成する
受光素子数を増やさずに、常に各受光素子の中心に光ビ
ームを入射させるようにすることを目的とする。
め、本発明[1]に係る光スペクトルアナライザーは、分
光器と、該分光器の出力光を回折可能な音響光学素子
と、該音響光学素子による回折光又は非回折光の波長を
検出する受光素子アレイと、該受光素子アレイが検出し
た光の、割当波長に対する波長偏差を検出して該音響光
学素子の回折角度を制御する制御回路とを備えたことを
特徴としている(請求項1/付記1)。
アナライザーでは、図17に示した従来の光スペクトルア
ナライザーにおける反射ミラー60の代わりに、音響周波
数を変調することにより屈折率(回折角)が変化する物
質を有する音響光学素子を用い、受光素子アレイが検出
した光の、割当波長に対する波長偏差を制御回路が検出
して音響光学素子の回折角度を制御するようにしてい
る。
学素子を用いなかった場合の入射光のパワー分布の状
態(同図(1)に対応)から、パワー分布の状態に波長
シフトされる。従って、この例では受光素子PD3の中心
と入射光のピークとが一致するようになり、以ってこの
入射光の波長(及びパワー)は、予め受光素子PD3に割
り当てられた波長λ3として測定されることになる。
成する各受光素子毎に予め割り当てられている波長と該
受光素子が検出した光の波長との波長偏差を検出する波
長偏差検出回路と、該波長偏差から該割り当てられてい
る波長に対応した該受光素子に入射させるためのビーム
回折角を算出するビーム回折角算出回路と、該ビーム回
折角から該音響周波数を算出して該音響光学素子に与え
る音響周波数算出回路と、で構成することができる(付
記2)。
素子アレイが検出した光のピーク波長を算出する算出部
と、該ピーク波長と該受光素子アレイにおける受光素子
の内の最も近いものとの波長偏差を検出する検出部とで
構成することができる(付記3)。
度を求めて該強度からガウス分布を求めることにより該
ピーク波長を算出することができる(付記4)。ここ
で、上記の光スペクトルアナライザーは、受光素子アレ
イから音響光学素子までのフィードバックループを用い
て音響光学素子の回折光の角度調整を行っているが、こ
のようなフィードバックループを用いない光スペクトル
アナライザーも本発明により実現可能である。
回折光をそれぞれ入射するとともに互いに各受光素子の
間隙を補うように2つの受光素子アレイを設ければ、い
ずれか一方の受光素子アレイにより正確な波長検出を行
うことができる(請求項2/付記5)。
型又は透過型いずれのものを用いてもよく(付記6)、
出射光及び/又は回折光を用いて受光素子アレイで波長
検出を行うことができる。なお、上記の光スペクトルア
ナライザーには、該波長分割多重入力信号を直交成分に
分離する偏光補償板をさらに含めることができる(付記
7)。
償板の出力光を波長成分毎に空間分離する回折格子を用
いることができる(付記8)。また、本発明[1]では、上
記の目的を達成するため、分光器の出力光を音響光学素
子を介して、受光素子アレイで検出する際に、該受光素
子アレイが検出した光の、割当波長に対する波長偏差を
検出して該音響光学素子の回折角度を制御することを特
徴とした光スペクトル検出方法が提供される(請求項3/
付記9)。
素子アレイを構成する各受光素子毎に予め割り当てられ
ている波長と該受光素子が検出した光の波長との波長偏
差を検出し、該波長偏差から該割り当てられている波長
に対応した該受光素子に入射させるためのビーム回折角
を算出し、該ビーム回折角から該音響周波数を算出して
該音響光学素子に与えることにより行うことができる
(付記10)。
イが検出した光のピーク波長を算出し、該ピーク波長と
該受光素子アレイにおける受光素子の内の最も近いもの
との波長偏差を検出することにより行うことができる
(付記11)。また、上記ピーク波長の算出は、各受光素
子の強度を求めて該強度からガウス分布を求めることに
より行うことができる(付記12)。
素子アレイによって波長分割多重された光伝送信号を全
波長成分について同時に検出する構成を備えているた
め、波長及び光パワーの分解能を高精度化するためには
受光素子アレイのチャネル数、すなわち受光素子数の増
加が必須となり、受光素子アレイの多チャネル化に伴う
歩留まりの問題によるコストアップが生じてしまう。
ャネル以上にもなり、受光素子アレイの数は数100素
子、或いは1000素子を越えるものが必要になって来てい
る。このようなことに鑑み、本発明[2]に係る光スペク
トルアナライザーでは、波長分割多重信号を入力する分
光器と、該分光器の出力光を回折可能な音響光学素子
と、該音響光学素子による回折光又は非回折光の少なく
とも1波長分を検出する受光素子アレイと、該分光器の
出力光が、該波長分割多重信号の各波長が順次該受光素
子アレイに与えられるように該音響光学素子の回折角度
を制御する制御回路とを備え、受光素子アレイとして最
小限度の受光素子数を設けることにより波長分割多重信
号光の検出を行うようにしている(請求項4/付記13)。
音響光学素子による回折光または非回折光の少なくとも
1波長分を検出するもので良い。そして、制御回路は、
分光器の出力光である波長分割多重信号の各波長が例え
ば1波長成分又は2波長成分づつ順次受光素子アレイに
与えられるように該音響光学素子の回折角度を制御して
いる。
光Linは音響光学素子6によって波長λ1,λ2,λ3,…λn
の波長分散した反射光Loutになるが、この場合、受光素
子アレイ7は例えば一つの波長成分のみを検出できるだ
けの受光素子を備えていれば良い。
御することにより、最初は図示の如く受光素子アレイ7
がλ1の反射光を検出するが、制御回路15が音響光学素
子6を周波数制御することにより、受光素子アレイ7は、
順次、波長λ2,λ3,…λnを検出できるようになり、以
って最終的に波長分割多重信号の全ての波長が小さな受
光素子アレイ7によって検出できることになる。
イは、複数の適用システムの波長間隔(波長差)に選択
的に対応できる数の受光素子を備えることができる(付
記14)。さらに本発明[2]では、上記の複数の適用シス
テムの波長間隔を、C band及びLbandの間隔にすること
ができる(付記15)。
明[1]で示したフィードバック機能を利用して、制御回
路は、受光素子アレイが検出した光の、割当波長に対す
る波長偏差を検出して該音響光学素子の回折角度を制御
することが可能である(請求項5/付記16)。
分割多重信号を入力する分光器の出力光を音響光学素子
が回折するとき、その回折光又は非回折光の少なくとも
1波長分を受光素子アレイで検出し、該波長分割多重信
号の各波長成分が順次該受光素子アレイに与えられるよ
うに、制御回路が、該音響光学素子の回折角度を制御す
る光スペクトル検出方法が提供される(付記17)。
た全体構成の実施例を示したものである。この構成例に
おいては、図17の従来例と比較すれば分かるように、反
射ミラー60の代わりに変調電圧を印加することにより屈
折率(回折角)が変化する音響光学素子6を用いると共
に、受光素子アレイ7から音響光学素子6に至るフィード
バックループに制御回路10を設けている点が異なってい
る。
ビーム回折角算出回路12と変調周波数算出回路13と変調
回路14との直列回路で構成されており、波長偏差検出回
路11はさらにピーク波長算出部111と波長偏差検出部112
との直列回路で構成されている。
各回路毎に順次説明する。まず、波長偏差検出回路11に
ついて説明する。図4は、波長偏差検出回路11を構成す
るピーク波長算出部111の実施例を示したものである。
このピーク波長算出部111においては、まず、受光素子
アレイ7を構成する各受光素子への入力信号光の強度を
検出する(ステップS1)。
における例えば受光素子PD1〜PD3における入力信号光の
強度が図示のように、それぞれ強度a〜cとして測定され
たことが示されている。このように検出された強度a〜c
に基づいて、そのガウス分布を求める(ステップS2)。
これにより、図示の如く、ガウス分布Gが得られる。
点Pが求められる(ステップS3)。そして、受光素子PD1
〜PD3にそれぞれ予め割り当てた波長λ1〜λ3に基づい
て、ピーク点Pの波長λpを算出する(ステップS4)。な
お、受光素子アレイ7の各受光素子に対する割当波長
は、音響光学素子6に対して変調電圧を印加しない初期
状態で初期値としての波長を割り当てておく必要があ
る。
ており、今、割当波長の数をnとすると、これに対応し
てn個のコンパレータC1〜Cnを設け、それぞれに、図4及
び5で求めたピーク波長λpを共通に入力すると共に、
各コンパレータC1〜Cnの他方の端子に割当波長λ1〜λn
を入力する。
力信号は差分値として差分検出部D1〜Dnでそれぞれ検出
され、これが最小値抽出部Eに与えられることにより、
この最小値抽出部Eにおいて最小差分値を波長偏差Δλ
として抽出される。このようにして、波長偏差Δλが検
出された後、この波長偏差Δλを用いて、図3に示した
ビーム回折角算出回路12においてビーム回折角θが算出
される。
波長偏差Δλと、ビーム回折角θとの関係が示されてお
り、最も近い受光素子に入射させるためのビーム回折角
θは、音響光学素子6と受光素子アレイ7との距離、波長
偏差Δλに相当する位置ずれなどを幾何学的に考慮する
ことにより容易に求めることができる。
でビーム回折角θが求められると、このビーム回折角θ
に基づいて変調周波数算出回路13において変調周波数fa
が算出される。すなわち、光ビームの回折角θと音響周
波数faとの関係は、次式によって与えられることが既に
知られている。
式のようになる。
値であるので、上記のようにビーム回折角算出回路12で
求めた回折角θを代入すれば音響周波数faが得られるこ
とになる。
変調周波数faが求められると、この周波数faが変調回路
14に与えられることにより、変調回路14は音響光学素子
6を周波数faによって駆動することとなり、その出射ビ
ームの回折角を制御することができる。
子PD2とPD3の中間に光ビームが入射されたような場合
(パワー分布)でも、波長偏差Δλ分だけ波長シフト
することにより、最も近い、予め割り当てた波長の受光
素子PD3の中心に入射光のビーム中心(パワー分布)
が来るように制御されることとなる。
性に基づいてフィードバック制御を行い、以って光ビー
ムが割当受光素子の中心に来るように制御しているが、
このようなフィードバック制御を行わない場合の実施例
が図8に示されている。すなわち、この実施例の場合に
は二組の受光素子アレイ71及び72を用意し、図示の如
く、受光素子アレイ71を構成する受光素子PD1〜PD4の間
隙を他の受光素子アレイ72における受光素子PD5〜PD7が
補えるような関係に各受光素子PD1〜PD7を配置したもの
である。
に対して、透過光α2と回折光α3とが回折角θで分離さ
れて出力されることを利用し、透過光α2は、例えば、
同図(1)に示した受光素子アレイ71を照射するように
し、他方、回折光α3は同図(2)に示す受光素子アレイ72
を照射するように配置させている。
が受光素子PD2とPD3の間隙に位置するような場合でも、
回折光α3の中心が受光素子PD6と一致するので、この回
折光α3によって正確な波長を測定することが可能とな
る。なお、上記の実施例において、図3に示した場合に
は反射型の音響光学素子を示し、図8の実施例では透過
型の音響光学素子6を示したが、図9に示すように、同図
(1)に示す透過型の音響光学素子でも、同図(2)に示す反
射型の音響光学素子のいずれでも、それぞれの実施例に
適用することが可能である。
素子を変調させる周波数を求めるためにビーム回折角を
求めたが、波長偏差検出回路11で求めた波長偏差Δλに
基づいて屈折率を求め、これによって変調周波数faを求
めてもよい。本発明[2]の実施例 図10に示すこの実施例では、図3に示した本発明[1]の実
施例と比較すれば分かるように、受光素子アレイ7が波
長分割多重(WDM)信号の全て又は多くを同時に受光する
のではなく、1波長成分又はそれ以上の少ない波長成分
だけ検出できる数の受光素子を備えたものとなってお
り、制御回路15は、この受光素子アレイ7で音響光学素
子からの回折光が受光できるように順次波長をシフトし
て行くように制御する点が異なっている。
から制御回路15に同期信号SYNが与えられているが、こ
れは受光素子アレイ7で受光したことを検出したことを
制御回路15に知らせるものであり、制御回路15はこれに
基づいて次の波長が受光素子アレイ7で検出されるよう
に変調回路15を介して音響光学素子6を制御するように
なっている。
を設定しておけば、特にこのような同期信号SYNを用い
なくてもよいので点線で図示されている。図11には、制
御回路15から変調回路14を経て音響光学素子6に与える
変調周波数を制御した場合の受光素子アレイの反射光Lo
utの波長の変化が示されている。
おいては、図2に示したように例えば受光素子アレイ7に
は反射光Lout(λ1,λ2,…λn)の内の波長λ1成分のみが
入射するようになっているが、この状態から、図11(1)
〜(3)に示すように変調回路14の出力周波数をf1からf3
にステップ的に変化させている。
1によって入射光Linが音響光学素子6から反射光Lout(λ
1,λ2,…λn)として反射されるとき、その内の波長λ2
成分のみが受光素子アレイ7に入射されるように構成し
ている。また、同図(2)の場合には、上記の式(1)に示す
如く、制御回路15が変調回路14の音響波周波数faを大き
くすると、回折角θは多くなることに伴い、周波数f1か
らf2に増大させているので、受光素子アレイ7には入射
光Linに対する反射光Loutの波長λ3成分のみが入射され
るようになる。
記の周波数f2よりさらに高くしたことに伴い、受光素子
アレイ7は、反射光Loutの波長λ4成分のみを入射するよ
うにしている。図12(1)〜(3)には、図11(1)〜(3)に示し
たそれぞれの場合における受光素子アレイ7への信号入
力状態が示されている。
の場合には、受光素子アレイ7には、反射光Loutの内の
波長λ2成分のみが入射された状態が示されており、同
図(2)の時刻T2(周波数f2)の場合には、反射光Loutの
波長λ3成分のみ、そして同図(3)の時刻T3(周波数f3)
の場合には反射光Loutの波長λ4成分のみが入射するよ
うに構成されている。
を、制御回路15が逐次ステップ的に変えることにより、
同図(4)に一般的に示すように、時刻Tn(周波数fn)の
場合には、受光素子アレイ7に反射光Loutの波長λn成分
のみが入射されることとなる。
シフトする場合には、受光素子アレイ7は2波長成分の長
さに相当する受光素子の数を備えていれば良い。また、
このように周波数を変えた場合に1波長成分シフトする
周波数について求める。
長λ=1.5μm、音響波周波数fa=10MHz、そして音響波
速度Va=3Km/s(リチウムナイオベートの場合)とする
と、 θ=0.005rad=0.3° ……式(3) となる。
と、下記の表に示す如く、波長間隔(波長差)は0.4nm
となることが分かる。
(光速)/λ(光波長)=3×108/1.55×10-6=193,000G
Hzから求められた値に相当している。上記の表における
チャネルCH30とCH30.5を比較すると、周波数は各々193,
000GHzと193,050GHzであり、その周波数差は50GHzとな
る。この値が周波数間隔50GHzに対応すると共に、波長
間隔0.4nmに対応している。
波長同士間の間隔を示すものであるが、この波長間隔は
実際には図13に示すようなビームずれ量Δlとして表わ
される。すなわち、図13に示すように、音響光学素子6
と受光素子アレイ7との距離をdとし、波長間隔をΔλと
したとき、ビームずれ量Δlは下記の式によって与えら
れる。
長間隔0.4nmと、図13に示した音響光学素子6と受光素子
アレイ7との距離d=10cmを上記の式(4)に代入し、且つ
定数aを種々の条件によって与えることにより、ビーム
ずれ量Δlは図示の如く約100μmとして得られる。
°となる。上記の式(3)でθ=0.3°が得られているの
で、10MHzで0.3°であるから、図13の例の場合における
θ=0.06°の5倍となるので、必要ビームのシフトを行
うためには、変調周波数を10/5=2MHzシフトすれば良い
ことが分かる。
場合には、変調回路14からの周波数は2MHz毎にステップ
的にシフトさせて行けば良いことになる。上記の図11及
び図12に示した実施例では、反射光Loutを1波長成分だ
け受光素子アレイ7に入射させているが、図14に示した
実施例では、同じ1波長成分シフトさせる点で基本的な
光学設計は図11及び図12の場合と同じではあるものの、
同時に受光素子アレイ7上に入射する信号を1チャネル
(波長成分)から2チャネルに増やした点が異なってい
る。すなわち、受光素子アレイ7の受光素子の数を2チャ
ネル分に増やしている。
図15に示されている。すなわち、入射光Linの周波数間
隔が上記の50GHzの場合には、図14に示した実施例のよ
うに波長λ1,λ2,λ3,λ4,…というように0.4nmの波長
間隔でビームが受光素子アレイ7上に形成され且つシフ
トされて行くが、入射光Linが50GHzから100GHzの周波数
間隔に切り替わったような場合(システム切替時)に
は、上記の表に示す如く、周波数間隔100GHzの場合には
波長間隔が0.8nmとなるので、図15に示す如く、周波数
間隔50GHzの一つ置きにビームを形成すれば良いことに
なる。
1)の場合、受光素子アレイ7には、周波数間隔50GHzで
は2波長成分λ'2,λ2ビームが入射され、100GHzの場合
には右側の1波長成分λ2ビームのみ入射されることにな
る。図16には、図15に示したような50GHzと100GHzの周
波数間隔を切り替える場合の反射光の状態が示されてい
る。すなわち、点線が周波数間隔50GHzの反射光Loutで
あるとすると、実線は100GHzの周波数間隔の反射光Lout
を示しており、100GHz適用システムと50GHz適用システ
ムとを切り替えた時に図15に示すように一つの受光素子
アレイ7で両方のシステムについて対応することが可能
となる。
長間隔はITU-Tグリッド波長として0.8nm,0.4nmなどが決
められており、音響光学素子の屈折率はこの波長間隔に
合わせて変化させれば良いことが分かる。また、光ビー
ムの出射位置の変化はITU-Tグリット波長の1波長成分だ
けでなく2波長成分でも3波長成分でも自由に選択するこ
とが可能となり、必要な波長精度及びコストとの兼合い
で設計を行うことが可能となる。
band及びL bandに共用させることができる。また、受光
素子アレイの動作状態を確認しておけば、動作不良の受
光素子アレイの素子があってもその素子への入射を避け
るようにフィードバックすることで、動作不良の受光素
子アレイ素子があっても完全に波長分割多重(WDM)信号
の測定が可能となる。
ては本発明[1]のような構成を特に備えていないものと
して説明したが、本発明[1]を同様に適用することによ
り、少ない数の受光素子の受光素子アレイにおいても、
受光素子アレイが検出した光の割当波長に対する波長偏
差を検出して音響光学素子の回折角度をフィードバック
制御すれば、より好ましい形で各受光素子の中心と光ビ
ームのピークとを一致させることが可能となり、正確な
光信号波長の検出が可能となる。
回折可能な音響光学素子と、該音響光学素子による回折
光又は非回折光の波長を検出する受光素子アレイと、該
受光素子アレイが検出した光の、割当波長に対する波長
偏差を検出して該音響光学素子の回折角度を制御する制
御回路と、を備えたことを特徴とする光スペクトルアナ
ライザー。
が、該受光素子アレイを構成する各受光素子毎に予め割
り当てられている波長と該受光素子が検出した光の波長
との波長偏差を検出する波長偏差検出回路と、該波長偏
差から該割り当てられている波長に対応した該受光素子
に入射させるためのビーム回折角を算出するビーム回折
角算出回路と、該ビーム回折角から該音響周波数を算出
して該音響光学素子に与える音響周波数算出回路と、で
構成されていることを特徴とした光スペクトルアナライ
ザー。
出回路が、該受光素子アレイが検出した光のピーク波長
を算出する算出部と、該ピーク波長と該受光素子アレイ
における受光素子の内の最も近いものとの波長偏差を検
出する検出部と、で構成されたことを特徴とする光スペ
クトルアナライザー。
受光素子の強度を求めて該強度からガウス分布を求める
ことにより該ピーク波長を算出することを特徴とした光
スペクトルアナライザー。 (付記5)分光器と、該分光器の出力光を回折させる音
響光学素子と、該音響光学素子による出射光及び回折光
をそれぞれ入射するとともに互いに各受光素子の間隙を
補うように設けられた2つの受光素子アレイと、を備え
たことを特徴とする光スペクトルアナライザー。
て、該音響光学素子が、反射型又は透過型のものである
ことを特徴とした光スペクトルアナライザー。 (付記7)該波長分割多重入力信号を直交成分に分離す
る偏光補償板をさらに含んでいることを特徴とした光ス
ペクトルアナライザー。
該偏光補償板の出力光を波長成分毎に空間分離する回折
格子であることを特徴とした光スペクトルアナライザ
ー。 (付記9)分光器の出力光を音響光学素子を介して、受
光素子アレイで検出する際に、該受光素子アレイが検出
した光の、割当波長に対する波長偏差を検出して該音響
光学素子の回折角度を制御することを特徴とした光スペ
クトル検出方法。
の制御が、該受光素子アレイを構成する各受光素子毎に
予め割り当てられている波長と該受光素子が検出した光
の波長との波長偏差を検出し、該波長偏差から該割り当
てられている波長に対応した該受光素子に入射させるた
めのビーム回折角を算出し、該ビーム回折角から該音響
周波数を算出して該音響光学素子に与えることにより行
われることを特徴とした方法。
差の検出が、該受光素子アレイが検出した光のピーク波
長を算出し、該ピーク波長と該受光素子アレイにおける
受光素子の内の最も近いものとの波長偏差を検出するこ
とにより行われることを特徴とした方法。
波長の算出が、各受光素子の強度を求めて該強度からガ
ウス分布を求めることにより行われることを特徴とした
方法。 (付記13)波長分割多重信号を入力する分光器と、該
分光器の出力光を回折可能な音響光学素子と、該音響光
学素子による回折光又は非回折光の少なくとも1波長成
分を検出する受光素子アレイと、該分光器の出力光が、
該波長分割多重信号の各波長成分が順次該受光素子アレ
イに与えられるように該音響光学素子の回折角度を制御
する制御回路と、を備えたことを特徴とする光スペクト
ルアナライザー。
子アレイが、複数の適用システムの波長間隔に選択的に
対応できる数の受光素子を備えたことを特徴とする光ス
ペクトルアナライザー。 (付記15)付記14において、該複数の適用システム
の波長間隔が、C band及びL bandであることを特徴とす
る光スペクトルアナライザー。
一つにおいて、該制御回路が、該受光素子アレイが検出
した光の、割当波長に対する波長偏差を検出して該音響
光学素子の回折角度を制御することを特徴とする光スペ
クトルアナライザー。
分光器の出力光を音響光学素子が回折するとき、その回
折光又は非回折光の少なくとも1波長分を受光素子アレ
イで検出し、該波長分割多重信号の各波長成分が順次外
受光素子アレイに与えられるように制御回路が、該音響
光学素子の回折角度を制御する光スペクトル検出方法。
ペクトルアナライザー及びその光スペクトル検出方法に
よれば、音響光学素子による出射光又は回折光の波長を
検出する受光素子アレイが検出した光の、割当波長に対
する波長偏差を検出して音響光学素子の回折角度をフィ
ードバック制御するように構成したので、受光素子アレ
イの受光素子数を増やさずに、常に各受光素子の中心と
光ビームのピークとを一致させることが可能となり、正
確な光信号波長のモニタが可能となる。
用いずに、二つの受光素子アレイにより、音響光学素子
からの出射光及び回折光をそれぞれ受光して、互いに間
隙を補うように配置された各受光素子においても同様に
受光素子の中心と光ビームのピークとを一致させること
が可能となる。
光又は非回折光の少なくとも1波長成分を受光素子アレ
イで検出し、分光器の出力光が、波長分割多重信号の各
波長が順次該受光素子アレイに与えられるように該音響
光学素子の回折角度を制御回路が制御するようにするこ
とで、次のような効果が得られる。
ャネルさらには100チャネル以上と要求が増大してお
り、この要求に対応するための受光素子アレイの素子も
増大しているが、受光素子アレイの素子数は256素子又
は512素子が現実的な値である。これらの素子数の受光
素子アレイを得るためには歩留まり、1ウエハーから取
れるチップ数などの問題から受光素子アレイ素子の価格
がアップしてしまうが、本発明では受光素子アレイの素
子数を1チャネルの測定ができる程度の素子数とし、音
響光学素子で受光素子アレイに入射する信号光を選択す
ることにより、素子数を大幅に削減することが可能とな
り、大幅なコストダウンが可能となる。
アナライザーの作用を説明するための図である。
原理を説明するための図である。
体構成例を示したブロック図である。
いられるピーク波長算出部の実施例を示したブロック図
である。
るためのグラフ図である。
用いられる波長偏差検出部の実施例を示したブロック図
である。
求めるビーム回折角と波長偏差との関係を示した概略図
である。
他の実施例を示したブロック図である。
用いられる音響光学素子の種類を示したブロック図であ
る。
の一実施例を示したブロック図である。
数と受光素子アレイへの入射波長との関係を示した図で
ある。
への信号入力状態(1波長成分シフト例)を示した図で
ある。
折角との関係を説明するための図である。
への信号入力状態(2波長成分シフト例)を示した図で
ある。
用した場合の各時刻の受光素子アレイへの信号入力状態
を示した図である。
ときの音響光学素子からの出力光を示した図である。
ロック図である。
Claims (5)
- 【請求項1】分光器と、 該分光器の出力光を回折可能な音響光学素子と、 該音響光学素子による回折光又は非回折光の波長を検出
する受光素子アレイと、 該受光素子アレイが検出した光の、割当波長に対する波
長偏差を検出して該音響光学素子の回折角度を制御する
制御回路と、 を備えたことを特徴とする光スペクトルアナライザー。 - 【請求項2】分光器と、 該分光器の出力光を回折させる音響光学素子と、 該音響光学素子による出射光及び回折光をそれぞれ入射
するとともに互いに各受光素子の間隙を補うように設け
られた2つの受光素子アレイと、 を備えたことを特徴とする光スペクトルアナライザー。 - 【請求項3】分光器の出力光を音響光学素子を介して、
受光素子アレイで検出する際に、該受光素子アレイが検
出した光の、割当波長に対する波長偏差を検出して該音
響光学素子の回折角度を制御することを特徴とした光ス
ペクトル検出方法。 - 【請求項4】波長分割多重信号を入力する分光器と、 該分光器の出力光を回折可能な音響光学素子と、 該音響光学素子による回折光又は非回折光の少なくとも
1波長成分を検出する受光素子アレイと、 該分光器の出力光が、該波長分割多重信号の各波長成分
が順次該受光素子アレイに与えられるように該音響光学
素子の回折角度を制御する制御回路と、 を備えたことを特徴とする光スペクトルアナライザー。 - 【請求項5】請求項4において、 該受光素子アレイが、複数の適用システムの波長間隔に
選択的に対応できる数の受光素子を備えたことを特徴と
する光スペクトルアナライザー。
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JP2002065079A JP3693971B2 (ja) | 2001-03-16 | 2002-03-11 | 光スペクトルアナライザー及び光スペクトル検出方法 |
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JP2002340673A5 JP2002340673A5 (ja) | 2004-11-25 |
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---|---|---|---|---|
JP2007132794A (ja) * | 2005-11-10 | 2007-05-31 | Olympus Corp | 多光子励起型観察装置および多光子励起型観察用光源装置 |
US7230691B2 (en) | 2003-08-08 | 2007-06-12 | Advantest Corporation | Photometer |
-
2002
- 2002-03-11 JP JP2002065079A patent/JP3693971B2/ja not_active Expired - Fee Related
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