JP2002340499A - 自走車用地雷除去装置 - Google Patents

自走車用地雷除去装置

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JP2002340499A
JP2002340499A JP2002119923A JP2002119923A JP2002340499A JP 2002340499 A JP2002340499 A JP 2002340499A JP 2002119923 A JP2002119923 A JP 2002119923A JP 2002119923 A JP2002119923 A JP 2002119923A JP 2002340499 A JP2002340499 A JP 2002340499A
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vehicle
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    • F41WEAPONS
    • F41HARMOUR; ARMOURED TURRETS; ARMOURED OR ARMED VEHICLES; MEANS OF ATTACK OR DEFENCE, e.g. CAMOUFLAGE, IN GENERAL
    • F41H11/00Defence installations; Defence devices
    • F41H11/12Means for clearing land minefields; Systems specially adapted for detection of landmines
    • F41H11/16Self-propelled mine-clearing vehicles; Mine-clearing devices attachable to vehicles
    • F41H11/20Self-propelled mine-clearing vehicles; Mine-clearing devices attachable to vehicles with ground-penetrating elements, e.g. with means for removing buried landmines from the soil
    • F41H11/26Self-propelled mine-clearing vehicles; Mine-clearing devices attachable to vehicles with ground-penetrating elements, e.g. with means for removing buried landmines from the soil the elements being rotary ground-penetrating elements

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  • Soil Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不整地であっても適用でき、操作作業が簡単
で特殊技能を要せず、安全で効率的にかつ確実に地雷を
除去することができ、除去処理後の土地が農地等として
有効利用可能な自走車用地雷除去装置を提供する。 【解決手段】 トラクター等エンジン動力取出し軸(P
TO)を備えた自走車100の前方または後方に装着さ
れ、PTO軸の回転をロータリーティラー様の伝達機構
により回転ドラム20に伝え、その回転ドラム20の周
側面に複数本設けられた地雷除去ブレード30が高速で
回転することにより、対人地雷を爆発させずに破壊する
自走車用地雷除去装置10である。回転ドラム20の幅
は自走車100の車幅より広く、かつ掘削された土砂・
地雷破片から操縦者を守る安全カバー40、並びに安全
カバー下部に落下する土砂等を左右に排除して自走車1
00の円滑な走行を確保する排土板70とを備えている
態様などが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクター等の自
走車に簡単に接続可能であり、対人地雷を効率良く除去
可能な自走車用地雷除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アンゴラ、アフガニスタン、ボスニア・
ヘルツェゴビナ、カンボジア、クロアチア、エチオピ
ア、イラク、モザンビーク、ルワンダ、ソマリア、スー
ダン、ユーゴスラビア等の国々をはじめとした多くの国
で毎年、対人地雷が多数埋設されている。これらの対人
地雷による被害者の数は、月に2000人とも言われて
おり、未だに減る傾向にない。従来では、このような対
人地雷を除去するのに手作業で行っていた。しかし、手
作業による除去作業は、作業者の安全性に問題がある上
に苦痛をも伴い、更に一定時間内に除去できる面積は限
られ、効率的ではないという問題があった。
【0003】このような問題を解消するものとして、特
開平11−183095号公報においては、ショベルカ
ー等の重機車両において使用するアーム先端に、バケッ
トの代りにロータリーカッターを取付けた地雷除去装置
が提案されている。また、特開2001−91200号
公報には、アームの先端部に、複数のセグメントの集合
体からなる丸鋸を取り付けた地雷除去装置が提案されて
いる。しかし、これらの場合には以下の問題がある。即
ち、車体が大き過ぎかつ重過ぎるため、湿地帯等では移
動不能となり使用できず使用場所が限られてしまい、小
回りが効かず植生物を必要以上に無駄に伐採等してしま
い、また、地雷の除去処理後の土地が強固に踏み固めら
れる結果、農地等として利用することができない。ま
た、地雷を除去するためのロータリーカッターが車幅よ
りも狭いため、車体が誤って地雷を踏んでしまうおそれ
があり、アームを左右に旋回させて少なくとも該車体の
車幅分だけ地雷除去作業を行った後でなければ該車体を
前進させることができず作業速度が遅く効率的でない。
また、作業者はショベルカー等の重機車両を自在に運転
操作することができる特殊技能取得者に限られ、汎用性
に乏しい、等の問題がある。したがって、上記問題がな
く、除去する場所に制限がなく、操作作業が簡単で特殊
技能を要せず、安全で効率的にかつ確実に地雷を除去す
ることができ、除去処理後の土地が農地等として有効利
用可能な自走車用地雷除去装置は未だに提供されていな
いのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来におけ
る前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、トラクター等の自走車に簡
単に接続可能であり、除去する場所に制限がなく、操作
作業が簡単で特殊技能を要せず、安全で効率的にかつ確
実に地雷を除去することができ、除去処理後の土地が農
地等として有効利用可能な自走車用地雷除去装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 自走車の前方又は後方に配置され、該自走車の
車幅よりも幅が広く、地雷除去ブレードが周側面上に複
数本設けられ、かつ該自走車の走行に伴って回転可能で
ある回転ドラムと、該回転ドラムの表面を覆う安全カバ
ーとを少なくとも備えたことを特徴とする自走車用地雷
除去装置である。前記<1>に記載の自走車用地雷除去
装置は、自走車の前方(後方に配置する場合は後進させ
る)であって該自走車の近くに配置されるため、該自走
車の運転者は、地雷除去処理の場所、状況等を目視で把
握することができ、該自走車用地雷除去装置によると、
地雷除去の処理し残し等が防止され、また、植生物の無
用な伐採等が防止される。該自走車用地雷除去装置を装
備した自走車を走行させると、その走行に伴って回転ド
ラムが回転する。該回転ドラムの周側面には地雷除去ブ
レードが複数本設けられているので、該回転ドラムが地
形の起伏に合せて昇降しながら地面上を回転移動する。
その際、該地雷除去ブレードが該地面を掘削すると共に
埋設された地雷を破砕し除去する。その結果、埋設され
た地雷は、作動不能な状態で破砕され除去される。この
とき、該自走車用地雷除去装置は、前記自走車の車幅よ
りも幅が広いので、ショベルカー等の重機車両における
アーム等に取付けられた地雷除去装置とは異なり、該ア
ームを左右に移動させて地雷除去処理を完了してから前
進(後方に設置する場合は後進)する必要がないので効
率的であり、また、該自走車が走行する際、該自走車の
車輪は、常に該自走車用地雷除去装置によって地雷の除
去処理がされた地面の上を走行するので、誤って地雷を
踏む等の危険がなく安全である。また、該自走車用地雷
除去装置は、前記回転ドラムの表面を覆う安全カバーを
備えているので、地雷除去処理中に万が一、地雷が作動
してしまっても、該安全カバーにより前記自走車の運転
者の安全が確保される。 <2> 回転ドラムが、安全カバーに回転可能に軸支さ
れた回転軸を有し、自走車のエンジンにより回転される
PTOシャフト(動力取出軸)の回転に伴って回転する
前記<1>に記載の自走車用地雷除去装置である。前記
<2>に記載の自走車用地雷除去装置を備えた自走車を
走行させると、該自走車のエンジンの回転力が前記PT
Oシャフトに伝達されて該PTOシャフトが回転し、該
PTOシャフトの回転に伴って前記回転ドラムが回転す
る。その結果、該回転ドラムは、安全カバーに回転可能
に軸支された回転軸をその回転軸として、該自走車のエ
ンジンの回転に連動して回転する。このため、該自走車
が走行中であっても、停車中であっても、地雷除去処理
が可能である。前記自走車用地雷除去装置を装着した自
走車においては、該自走車用地雷除去装置を駆動させる
ための動力源等が一切不要となり、装置構造を簡単にす
ることができ、低価格化、軽量化、低燃費化、取扱性や
メインテナンス性の向上等が図られる。 <3> 回転軸にPTOシャフトの回転力を伝達する回
転力伝達手段を備えた前記<2>に記載の自走車用地雷
除去装置である。前記<3>に記載の自走車用地雷除去
装置においては、前記回転力伝達手段により前記PTO
シャフトの回転力が前記回転軸に伝達され該回転軸が回
転し前記回転ドラムが回転する。 <4> PTOシャフトが自走車の進行方向に平行に配
置され、先端に歯車を有してなり、回転力伝達手段が、
安全カバーに回転可能に軸支され、PTOシャフトにお
ける該歯車と噛合可能な噛合部を有し該PTOシャフト
の回転に伴って回転する回転力伝達部材と、該回転力伝
達部材の回転と連動して回転し回転ドラムの回転軸を回
転させる輪状部材とを有してなる前記<3>に記載の自
走車用地雷除去装置である。前記<4>記載の自走車用
地雷除去装置においては、前記PTOシャフトが回転す
ると、その回転力が該PTOシャフトに設けられた歯車
を介して、該歯車と噛合可能な前記回転力伝達部材にお
ける噛合部に伝達され、該回転力伝達部材が回転する。
このとき、該回転力伝達部材は、回転可能に安全カバー
に軸支されているので、該安全カバーに軸支された状態
で回転する。すると、該回転力伝達部材の回転に伴って
輪状部材が回転する。該輪状部材の回転により、前記回
転ドラムの回転軸が回転される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の自走車用地雷除去装置
は、回転ドラムと、安全カバーとを備えてなり、更に回
転力伝達手段、必要に応じて適宜選択したその他の部材
を備えてなる。
【0007】−回転ドラム− 前記回転ドラムとしては、その周側面に地雷除去ブレー
ドを設けることができれば特に制限はなく、その形状、
構造、大きさ、材質等については目的に応じて適宜選択
することができる。前記形状としては、回転可能である
限り特に制限はないが、通常、円柱形状である。前記構
造としては、回転軸を有している限り特に制限はない
が、中実構造、中空構造、二重構造等のいずれであって
もよいし、また、単独の部材により形成されていてもよ
いし、二以上の部材により形成されていてもよい。これ
らの中でも軽量化の観点からは、中空構造等が好まし
い。前記大きさとしては、その回転軸方向の長さとして
は、該自走車用地雷除去装置が装着される自走車の車輪
幅(車幅)よりも長ければ特に制限はなく、目的に応じ
て適宜選択することができるが、該自走車の車輪の内輪
差をも考慮してその長さを決定するのが好ましく、ま
た、その直径としては、該自走車用地雷除去装置を装着
させる自走車の車高等に応じて適宜選択することができ
る。なお、前記回転軸方向の長さが前記自走車の車輪幅
(車幅)よりも長いと、該自走車の前方についてひと通
り地雷除去処理を行ってから該自走車を前進させる必要
がなくなり、効率良く地雷除去処理を行うことができる
点で有利である。前記材質としては、高強度であるもの
が好ましく、金属等で形成されているのが好ましい。
【0008】前記回転ドラムは、その周側面に地雷除去
ブレードを複数本有してなる。前記地雷除去ブレートと
しては、特に制限はなく、回転力が付加された際に地面
を掘削すると共に、埋設された地雷等を破砕処理を行う
ことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜
選択することができる。
【0009】前記地雷除去ブレードとしては、その大き
さ、形状、構造、材質等について特に制限はなく、例え
ば、ロータリーカッターとして公知のものの中から適宜
選択することができ、市販品を使用することができる。
【0010】前記大きさとしては、地雷除去処理の効率
や確実性の観点からは地面下深さ20cm以上掘削可能
である程度の大きさが好ましい。前記形状としては、地
面を掘削可能であり、かつ埋設された地雷を掘り出すと
共に該地雷除去ブレードの回転力で該地雷を打撃して変
形させ、火薬に接続された電気系を破砕し切断すること
ができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択す
ることができるが、公知のロータリーカッターと同様の
ものが好適に挙げられる。前記構造としては、特に制限
はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例え
ば、単独の部材により形成されていてもよいし、2以上
の部材により形成されていてもよい。前記材質として
は、地雷が爆破した際でも破損することがない高強度な
材質であるのが好ましく、例えば、タングステン、炭化
タングステン、窒化チタン、窒化アルミニウム等が好適
に挙げられる。
【0011】前記地雷除去ブレードの本数としては、特
に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる
が、地雷除去の処理し残しが生じないように選択するこ
とが必要である。
【0012】前記地雷除去ブレードが設けられる位置と
しては、前記回転ドラムの周側面を長方形に展開した場
合に、該長方形の縦方向及び横方向に対し、複数本の地
雷除去ブレードが互いにほぼ一定の間隔で配置されてい
るのが好ましい。この場合、地雷除去処理の確実性に優
れる点で有利である。
【0013】前記地雷除去ブレードは、前記回転ドラム
の周側面に溶接で着脱不能に設けられていてもよいし、
該地雷除去ブレードを着脱自在に装着可能なブレードホ
ルダーを前記回転ドラムの周側面に設けておき、該ブレ
ードホルダーに着脱可能に設けられていてもよい。後者
の場合、地面の状態、土の種類、地雷の種類、地雷除去
処理の目的等に応じて地雷除去ブレードを適宜選択し変
更することができ、また、磨耗、損傷等が生じた際のメ
インテナンス等が容易である点で有利である。
【0014】前記地雷除去ブレードの回転数としては、
特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ
るが、例えば、通常100〜1000rpm程度であ
り、400〜600rpm程度が好ましく、前記地雷除
去ブレードの最大トルクとしては、特に制限はなく、目
的に応じて適宜選択することができるが、例えば、通常
50〜200kg・m程度であり、100〜150kg
・m程度が好ましく、前記地雷除去ブレードの掘削速度
としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択する
ことができるが、例えば、先端速度で通常50〜200
km/h程度であり、80〜100km/h程度が好ま
しい。
【0015】前記回転ドラムを回転させるための駆動力
としては、特に制限はなく、モータ、エンジン等の駆動
源による駆動力などが好適に挙げられる。前記駆動源
は、前記自走車用地雷除去装置に備えられていてもよい
し、該自走車用地雷除去装置が装備される自走車に備え
られていてもよいが、後者の場合、該自走車用地雷除去
装置の構造の簡単化、低価格化、軽量化、低燃費化、取
扱性の向上、メインテナンス性の向上等の点で好まし
い。
【0016】前記回転ドラムが、前記自走車用地雷除去
装置が装備される自走車に備えられている前記駆動源の
駆動力により回転される場合、該回転ドラムは、該自走
車のエンジンの駆動力がPTOシャフト、ユニバーサル
ジョイント軸を介して伝達されるように設計されている
のが好ましい。この場合、該自走車のエンジンの回転が
該PTOシャフトに伝達され、該PTOシャフトの回転
が前記回転ドラムに伝達される。
【0017】前記PTOシャフトは、例えば、PTOト
ランスミッション等により駆動力を変化させることがで
きるように設計されているのが好ましい。この場合、該
PTOシャフトから前記回転ドラムに伝達する回転力乃
至回転数を自在に変化させることができる点で有利であ
る。
【0018】前記PTOシャフトは、前記自走車の進行
方向に平行に配置されるのが好ましく、その回転力を伝
達可能な伝達手段を有しているのが好ましい。前記伝達
手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択
することができるが、前記PTOシャフトの回転軸方向
を前記自走車の進行方向から別方向、例えば該自走車の
進行方向に対し略直交方向に変化させる場合には、かさ
歯車などが特に好適に挙げられる。
【0019】前記PTOシャフトにより前記回転ドラム
を回転させる場合には、該PTOシャフトの回転力を前
記回転ドラムにおける前記回転軸に伝達可能な回転力伝
達手段を備えていることが好ましい。
【0020】前記回転力伝達手段としては、特に制限は
なく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、
農耕用トラクターにおけるロータリーティラーなどにお
いて採用されている手段などが好適に挙げられ、具体的
には、回転力伝達部材と輪状部材との組合せ、回転力伝
達部材と1個又は複数個の歯車との組合せ、などが挙げ
られる。
【0021】前記回転力伝達部材としては、例えば、前
記PTOシャフトに設けられた前記歯車と噛合可能な噛
合部を有する棒状部材、などが好適に挙げられる。前記
噛合部としては、前記PTOシャフトに設けられた前記
歯車に噛合可能である限り特に制限はなく、目的に応じ
て適宜選択することができるが、例えば、前記PTOシ
ャフトに設けられた歯車がかさ歯車である場合には、該
かさ歯車に噛合可能なかさ歯車などが好適に挙げられ
る。前記噛合部の前記回転力伝達部材に設けられる位置
としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択する
ことができる。
【0022】前記回転力伝達部材の好ましい配置例とし
ては、一端にかさ歯車を有する棒状の回転力伝達部材の
2つを互いに、該かさ歯車が対向するようにかつ前記P
TOシャフトにおける前記かさ歯車と噛合するようにし
て、略同一直線上に位置するような配置が挙げられる。
この場合、前記PTOシャフトの回転力を、2つの該回
転力伝達部材に同時に伝達させることができ、更に該回
転力伝達部材から前記回転ドラムにおける前記回転軸の
両端部に伝達させることができ、該回転ドラムに対し十
分な回転力を伝達させることができ、また、該回転ドラ
ムへの捻り応力を均一にさせることができる点で有利で
ある。
【0023】前記輪状部材としては、前記回転ドラムの
回転軸を回転させることができる限り特に制限はなく、
目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前
記回転力伝達部材に対し、噛合可能なチェーン、係合可
能なベルト、等が好適に挙げられる。
【0024】前記輪状部材が前記回転ドラムを回転させ
る際、該回転ドラムの回転軸と接続される部位として
は、該回転軸における端部であってもよいし、略中央部
であってもよい。前者の場合、該部位としては、該回転
軸の一端部だけであってもよく、この場合を「シングル
サイドドライブ方式」と称することがあり、また、両端
部であってもよく、この場合を「ダブルサイドドライブ
方式」と称することがある。また、後者の場合を「セン
タードライブ方式」と称することがある。前記センター
ドライブ方式の場合、前記回転ドラムと自走車との距離
を短くすることができ、結果として、該自走車の前輪に
過剰な荷重がかかることを防ぐことができる点で有利で
あり、前記ダブルサイドドライブ方式の場合、前記回転
ドラムの回転軸に捻り応力を均一に付加することができ
る点で有利である。
【0025】−安全カバー− 前記安全カバーとしては、前記回転ドラムの表面を覆う
ことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選
択することができるが、前記自走車側に対向する回転ド
ラムの表面部分を覆うことができるものが好ましい。な
お、前記安全カバーにより、地雷除去処理中に万が一、
地雷が作動してしまったとしても前記自走車の運転者の
安全が確保される。前記安全カバーは、前記回転ドラム
の前記回転軸を回転可能に軸支可能な構造を有するのが
好ましい。この場合、前記安全カバーと前記回転ドラム
とを一体化することができ、構造の簡略化等が可能とな
る。
【0026】前記安全カバーとしては、その大きさ、形
状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に
応じて適宜選択することができるが、前記大きさとして
は、通常、前記回転ドラムの大きさ等に応じて選択する
ことができ、前記形状としては、特に制限はないが前記
回転ドラムの周側面に沿った形状等が好適であり、前記
構造としては、単独の部材により形成されていてもよい
し、2以上の部材で形成されていてもよく、前記材質と
しては、高強度であるのが好ましく、例えば、金属等が
挙げられる。
【0027】前記安全カバーは、油圧式等により昇降等
可動に設計されるのが特に好ましい。この場合、地形の
起伏等の如何にかかわらず前記自走車を走行させること
ができ、該自走車用地雷除去装置を破損させてしまうお
それがない点で有利である。前記安全カバーは、前記回
転ドラムの回転軸を回転可能に軸支した状態で前記自走
車に直装されるのが好ましい。この場合、該安全カバー
が該自走車に直装される際、該自走車が該安全カバーを
支持する点数(接続箇所の個数)としては、特に制限は
なく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、
1点支持であってもよいし、左右2箇所等の2点支持で
あってもよいし、左右及び中心上部又は下部等の3点支
持であってもよい。
【0028】なお、前記3点支持は、3点リンク方式と
して知られており、JIS規格で0形、1形、2形及び
3形が存在する。該3点支持の構造としては、例えば、
中央に位置するトップリンク(アッパーリンク)、下方
左右に位置するロアーリンク、該ロアーリンクを揺動可
能に可動させるリフトロッド、該リフトロッドを可動さ
せるレベリングクランク等を有してなる構造、などが好
適に挙げられる。
【0029】本発明の自走車用地雷除去装置は、自走車
の前方または後方に装着されるため、該自走車と該自走
車用地雷除去装置との距離が近く、該自走車の運転者
は、地雷除去処理の場所・状況等を目視で把握すること
ができ、地雷除去の処理し残し等を確実に防止すること
ができ、また、植生物の無用な伐採等を防止し、地雷除
去処理後の土地の自然状態を可能な限り維持し、また、
農地等として有効に利用することができる。
【0030】前記自走車としては、特に制限はなく、目
的に応じて適宜選択することができるが、PTOシャフ
ト(動力取出軸)を有しているものが好ましく、該PT
Oシャフトを車体前方に配置した車両がより好ましい。
該PTOシャフトを車体後方に配置した車両を使用する
場合は自走車用地雷除去装置は車体後方に設置され、地
雷除去作業は自走車を後進させながら行われる。前記自
走車がPTOシャフトを有している場合、該自走車にお
けるエンジン等の駆動源の駆動力により該PTOシャフ
トが回転され、該PTOシャフトの回転力により前記回
転ドラムが回転される。該回転ドラムを、前記自走車の
走行に伴う自然な回転力ではなく、前記駆動源による強
制的な駆動力によって回転させることができるため、地
雷除去処理において処理し残し等を確実に防止すること
ができる。また、該自走車用地雷除去装置を駆動させる
ための独立した動力源等を一切不要にし、前記自走車に
おけるエンジン等の駆動源により駆動させることができ
るため、装置構造の簡単化、低価格化、軽量化、低燃費
化、取扱性の向上、メインテナンス性の向上、等を図る
ことができる。
【0031】前記自走車の具体例としては、トラクター
が好適に挙げられる。該トラクターの場合、ショベルカ
ー等の大型重機車両が進入不可能な狭い場所にも容易に
進入して効果的に地雷除去処理を行うことができ、運転
操作に特殊技能を要せず処理性、取扱性に優れ、また、
既存の車体との互換性を有することになるので便利であ
り、また、車体が軽量であるので、前記ショベルカー等
の場合と異なり対戦車地雷を作動させてしまうことがな
く、更に、操縦席からリンクを介して自走車用地雷除去
装置の相対位置を昇降させて所望の位置にコントロール
することができる、自走車用地雷除去装置を外せば通常
の農作業にも使用できる、等の点で有利である。該トラ
クターとしては、車輪式、クローラ(無限軌道)式等の
いずれであってもよいし、前記車輪式の場合には二輪駆
動、四輪駆動等のいずれであってもよく、前記クローラ
ー式の場合にはハーフクローラ式、フルクローラ式のい
ずれであってもよい。
【0032】前記自走車は、1つの車体で形成されてい
てもよいし、2以上の車体で形成されていてもよい。後
者の場合、2以上の車体が直列されるのが好ましく、例
えば、荷台車等が連結されたトラクター等が好適に挙げ
られる。なお、この場合、該荷台車等の車輪幅が前記ト
ラクター等の車輪幅と同等かそれ以下になるように選択
するのが好ましい。なお、前記トラクター等に前記荷台
車が直列されている場合、該荷台車には、地雷除去の処
理作業の補助者が乗車したり、地雷除去処理に必要な地
雷探知機、予備燃料、予備部品、工具等を搭載すること
ができる。
【0033】なお、前記自走車の運転席の前面ガラス
(自走車用地雷除去装置を車体後方に設置する場合は後
方ガラス)としては、防弾ガラス、強化ガラス等である
のが好ましい。
【0034】前記自走車の接地圧としては、対戦車地雷
が作動しない範囲の接地圧、例えば、車輪式の場合には
軸荷重100kg/軸以下、クローラー式の場合には1
kg/cm以下となるように設計するのが好ましい。
なお、市販のトラクター等は、対戦車地雷が作動しない
範囲の接地圧となっている。前記自走車の車幅、馬力等
については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択す
ることができる。
【0035】前記自走車は、例えば、前記地雷除去ブレ
ードによって掘削された土砂等を進行方向に対し側方に
排する排土板、エンジン部を守るための車体腹部保護
板、運転席の前面ガラスの破損を防ぐための防護網、地
雷センサー、高強度予備タイヤなどを備えることができ
る。
【0036】前記排土板としては、その大きさ、形状、
構造、材質等について特に制限はなく、目的に応じて適
宜選択することができ、また、その配置位置としては、
前記回転ドラムと該車体の前輪(自走車用地雷除去装置
を車体後方に設置する場合は後輪)との間に配置するの
が好ましい。該排土板を備えていると、地雷除去処理時
に前記回転ドラムの前記地雷除去ブレードにより掘削さ
れ、車体側に飛ばされる土砂、地雷の破砕片等を、該排
土板により車体の側方に排除可能であるので、該地雷除
去車の円滑な走行を確保することができる点で有利であ
る。
【0037】前記排土板としては、その向きを車体左側
及び車体右側のいずれかに傾斜配置可能に設計されてい
るのが好ましい。この場合、地雷除去処理の際に掘削さ
れた地面の土砂等を地雷除去処理を行っていない側に順
次移動させることができる点で有利である。
【0038】前記防護網としては、その大きさ、形状、
構造、材質等について特に制限はなく、目的に応じて適
宜選択することができるが、その網目としては、10〜
150mmメッシュ程度であり、その材質としては金属
等であるのが好ましい。
【0039】本発明の自走車用地雷除去装置が除去する
対象である地雷としては、例えば、圧力作動式、電気接
触式、信管触発式、張力作動式等の各種対人地雷が挙げ
られる。
【0040】本発明の自走車用地雷除去装置によると、
前記地雷除去ブレードにより、地雷除去処理場所等が狭
い等の如何に関わらず地雷除去処理を行うことができ、
特別な熟練等を要せず、容易にかつ確実に埋設された地
雷を掘り出すと共に該地雷除去ブレードの回転力で該地
雷を打撃して変形させ、火薬に接続された電気系を破砕
し切断し地雷としての機能を喪失させた状態で除去する
ことができる。その結果、人道目的から求められる9
9.6%の地雷除去率を達成し得る。また、地雷除去処
理後の土地を農地として有効利用することができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例につき図面を用いて具
体的に説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定され
るものではない。
【0042】図1は、本発明の自走車用地雷除去装置を
装着した自走車の一実施例を示す概略説明図であり、図
2は、図1の平面図である。図1及び2に示すように、
地雷除去車1は、自走車100が自走車用地雷除去装置
10を備えてなる。なお、自走車100は、車体102
と前輪104と後輪106とを有するトラクターであ
る。
【0043】地雷除去装置10は、回転ドラム20と安
全カバー40とを備える。回転ドラム20は、円柱形状
であり、図2に示すように、その軸方向の長さAが自走
車100の最大車輪幅(最大車幅)Bよりも長くなって
いる。回転ドラム20の周側面には、炭化タングステン
製の地雷除去ブレード30が複数互いに重なり合わない
ように略等間隔に配置され着脱可能に設けられている。
回転ドラム20の周側面における地雷除去ブレード30
が設けられる部位には、地雷除去ブレード30を着脱自
在にボルトで固定するブレードホルダーが設けられてい
る。安全カバー40は、ここでは金属製であり、回転ド
ラム20の回転軸(図3における回転軸24)を回転可
能に軸支しつつ回転ドラム20における自走車100に
対向する側を覆うように配置される。
【0044】安全カバー40は、支持機構41により自
走車100の前方に支持されている。支持機構41は、
支持板42と支持枠44と上方リンク46と下方リンク
48とを有してなる。この支持機構41においては、安
全カバー40における自走車100に対向する側に、地
面に対し略垂直に配置された支持枠44が固定されてい
る。支持枠44の下部には、それぞれ一端が自走車10
0の前面に固定された2本の下方リンク48の他端が着
脱可能に接続されており、支持枠44の上部には、一端
が自走車100の前面に固定された上方リンク46の他
端が着脱可能に接続されている。支持枠44の上部であ
って上方リンク46が接続された側とは反対側には、そ
れぞれ一端が安全カバー40の上部に接続された支持板
42の他端が接続されている。なお、上方リンク46と
下方リンク48とは、互いに連動して支持枠44乃至安
全カバー40を昇降可能である。
【0045】回転ドラム20は、PTOシャフト(図示
せず)、ユニバーサルジョイント軸60を介して伝達さ
れる自走車100のエンジンの駆動力(回転力)が回転
力伝達手段50により伝達されて回転される。ユニバー
サルジョイント軸60には、自走車100のエンジンの
動力がPTOトランスミッション、PTOシャフトを介
して伝達される。ユニバーサルジョイント軸60は、該
PTOトランスミッションによりその回転速度が自在に
変化可能に設計されている。ユニバーサルジョイント軸
60の先端には、図6に示すように、かさ歯車が設けら
れている。
【0046】回転力伝達手段50は、回転力伝達部材5
2、輪状部材54およびスプロケット22から成る。回
転力伝達部材52は、ユニバーサルジョイント軸60の
先端に設けられたかさ歯車(図6におけるかさ歯車60
a)と噛合可能なかさ歯車(図6におけるかさ歯車52
a)と、スプロケット52bとを有してなり、安全カバ
ー40に回転可能に軸支されている。輪状部材54は、
ここでは、回転力伝達部材52におけるスプロケット5
2b(図3)と、かつ回転ドラム20の回転軸の端部に
設けられたスプロケット22(図3)とに張設され、回
転力伝達部材52の回転をスプロケット22に伝達する
チェーンである。なお、回転力伝達手段50は、収納ケ
ース内(図示せず)に収容されている。このため、回転
力伝達手段50は、土砂を被ることがない。
【0047】地雷除去車1は、自走車用地雷除去装置1
0と自走車100の前面(自走車用地雷除去装置を車体
後方に設置する場合は後面)との間に排土板70を2枚
有する。排土板70は、金属製の板状部材であり、その
内の1枚は、一端が安全カバー40の下部または支持枠
44に固定され、他端が自走車100の前輪104の内
の左前輪側に向かって延設されており、他の1枚は、一
端が安全カバー40の下部または支持枠44に固定さ
れ、他端が自走車100の前輪104の内の右前輪側に
向かって延設されている。なお、2枚の排土板70それ
ぞれの略中央部には、一端が安全カバー40に接続され
た支持棒72が接続されており、排土板70は、地面に
対しては垂直ではなく、船の舳先のように傾斜して配置
されることで効率よく土砂等を左右に排除する。
【0048】図3は、図1及び2における自走車用地雷
除去装置10の拡大図である。ユニバーサルジョイント
軸60は地雷除去車1の進行方向に平行に配置されてお
り、ユニバーサルジョイント軸60の回転力の伝達を受
ける回転力伝達部材52は、ユニバーサルジョイント軸
60とは略直交方向に配置される。回転ドラム20は回
転軸24を有し、回転軸24を軸にして回転可能であ
る。回転軸24は、安全カバー40に回転可能に軸支さ
れており、回転力伝達部材52と略平行に配置されてい
る。
【0049】ユニバーサルジョイント軸60が、図3に
おける矢印方向に回転すると、その回転力が回転力伝達
部材52に伝達され、このとき回転力伝達部材52は図
3における矢印方向に回転する。そして、回転力伝達部
材52の回転に連動して輪状部材54が回転し、輪状部
材54の回転に連動して回転軸24のスプロケット22
に伝達され、このとき回転ドラム20は図3における矢
印方向に回転する。その結果、回転ドラム20の回転に
より地雷除去ブレード30が回転軸24を軸にして回転
する。
【0050】図4は、地雷除去車1を自走車用地雷除去
装置10側の正面から観た正面図である。安全カバー4
0が開口した状態で回転ドラム20を回転可能に軸支し
ている。回転ドラム20の周側面には、回転軸24の方
向に平行にかつ互いに略等間隔に5本の地雷除去ブレー
ドが配置された列が複数設けられている。即ち、回転ド
ラム20の周側面を回転軸24と平行な方向で展開した
場合、地雷除去ブレード30は、その横方向に5本整列
して配置されている。このため、回転ドラム20が少な
くとも1回転すれば、地雷除去ブレード30により埋設
されている地雷を略確実に掘削し破砕し除去することが
できる。
【0051】なお、回転ドラム20の後方であって上方
には、安全カバー40が設けられているので、地雷除去
ブレード30が地面を掘削した際に自走車100側に飛
ばされる土砂、破砕された地雷片等は、安全カバー40
によって自走車100への移動が遮られ、その後、重力
により地面に落下する。落下した土砂等は、安全カバー
40の後方であって自走車100側に設けられた排土板
70(図4では、安全カバー40の下方にV字状に突出
している)により、地雷除去車1の左右に排される結
果、地雷除去車1の走行を害することはない。
【0052】なお、回転ドラム20は、図4において点
線で示されているように、軽量化の観点から内部が中空
構造になっている。回転ドラム20の内部は、回転軸2
4が貫通した状態で配置されており、回転軸24には、
回転軸24に対し直交方向に複数本の骨材26が接続さ
れている。骨材26は、回転ドラム20の内周面の対向
する2点を接続し、回転ドラム20の強度を維持し補強
材として機能している。
【0053】図5は、自走車用地雷除去装置10を自走
車100側から観た背面図である。安全カバー40の略
中央部に開孔部があり、該開孔部にはユニバーサルジョ
イント軸60の先端に設けられたかさ歯車62が貫通し
た状態で配置されている。かさ歯車62と、回転力伝達
部材52に設けられたかさ歯車52aとが互いに噛合し
ている。このため、ユニバーサルジョイント軸60が回
転すればかさ歯車62を介してその回転がかさ歯車52
aに伝達される。図の略中央に上部にトップリンク、下
部左右にロアーリンクを備える支持枠44を設けてあ
る。
【0054】ここで、ユニバーサルジョイント軸60に
よる駆動力(回転力)を回転ドラム20に伝達する回転
力伝達手段50について、図6から図8を参照しながら
説明する。
【0055】図6に示す回転力伝達手段50は、回転力
伝達部材52と、輪状部材54とを有する。回転力伝達
部材52は、棒状部材であり、ユニバーサルジョイント
軸60に設けられたかさ歯車60aと噛合可能なかさ歯
車52aと、スプロケット52bとを有してなり、安全
カバー40に回転可能に軸支されている。この回転力伝
達部材52は片持ち支持にならないように、かさ歯車6
0aとの交点の延長線上まで延ばし、軸の両側で支える
のが望ましい。輪状部材54は、回転力伝達部材52に
おけるスプロケット52bと、回転ドラム20の回転軸
24の端部に設けられたスプロケット22とにより張設
されたチェーンである。
【0056】このため、図6に示す回転力伝達手段50
においては、ユニバーサルジョイント軸60が矢印方向
に回転すると、その回転力が回転力伝達部材52に伝達
され、回転力伝達部材52が回転する。すると、その回
転力が輪状部材54に伝達され、スプロケット22に伝
達され、回転軸24が矢印方向に回転し、回転ドラム2
0が矢印方向に回転する。なお、図6は、上述の「シン
グルサイドドライブ方式」に相当する。
【0057】図7に示す回転力伝達手段50は、回転力
伝達部材52を2つと、輪状部材54を2つを有する。
なお、図7は、上述の「ダブルサイドドライブ方式」に
相当する。2つの回転力伝達部材52は、かさ歯車52
aが互いに対向した状態でかつ略一直線上に配置されて
いる。このため、図7に示す回転力伝達手段50におい
ては、ユニバーサルジョイント軸60が矢印方向に回転
すると、その回転力が2つの回転力伝達部材52に同時
に伝達され、2つの回転力伝達部材52がそれぞれ回転
する。図面上側の回転力伝達部材52は下側の回転力伝
達部材52とは逆方向に回転するため、平歯車52cと
スプロケット53により、車体両側の輪状部材54の回
転方向を等しくする。すると、その回転力が2つの輪状
部材54に伝達され、2つのスプロケット22にそれぞ
れ伝達され、回転軸24が矢印方向に回転し、回転ドラ
ム20が矢印方向に回転する。なお、この場合、回転ド
ラム20の回転軸24にその両端から回転力を伝達する
ので、回転軸24に負荷される捻り応力を両側で均一に
することができる。
【0058】図8に示す回転力伝達手段50は、回転力
伝達部材52を1つと、輪状部材54とを有する。回転
力伝達部材52は、図6及び図7における場合よりも長
さが短い棒状部材であり、ユニバーサルジョイント軸6
0に設けられたかさ歯車60aと噛合可能なかさ歯車5
2aと、スプロケット56とを有してなり、該棒状部材
の両端が安全カバー40に回転可能に軸支されている。
輪状部材54は、回転力伝達部材52におけるスプロケ
ット56と、回転ドラム20の回転軸24の略中心部に
設けられたスプロケット22とにより張設されたチェー
ンである。ここでは、スプロケット22が回転軸24の
略中心部に設けられているため、回転ドラム20は、連
続した1つの円柱形状ではなく、2つの円柱形状が、ス
プロケット22を介して直列された構造を有する。そし
て、回転ドラム20上に設けられた地雷除去ブレード3
0の内、スプロケット22の最も近傍に配置された地雷
除去ブレード30は十手状に分岐した形状の十手形ブレ
ード30aに設計されているため、スプロケットの略下
方の地雷に対しても除去処理し忘れ(し残し)がない。
【0059】このため、図8に示す回転力伝達手段にお
いては、ユニバーサルジョイント軸60が矢印方向に回
転すると、その回転力が回転力伝達部材52に伝達さ
れ、回転力伝達部材52が回転する。すると、その回転
力が輪状部材54に伝達され、スプロケット22に伝達
され、回転軸24が回転し、回転ドラム20が矢印方向
に回転する。なお、図8は、上述の「センタードライブ
方式」に相当する。
【0060】この実施例に係る地雷除去車1は、自走車
用地雷除去装置10を自走車100の車体前方に備えて
おり、自走車100の車体と自走車用地雷除去装置10
との距離が近く、運転者は地雷除去処理の場所・状況等
を目視で容易に把握することができるので、処理し忘れ
等を確実に防止することができる。回転ドラム20が地
面上を回転移動する際に地雷除去ブレード30が該地面
を掘削すると共に埋設された地雷を破砕し作動不能な状
態で除去するが、このとき、地雷除去車1における自走
車用地雷除去装置10の回転ドラム20は、地雷除去車
1の車幅よりもその軸方向の長さが長いので、ショベル
カー等の重機車両におけるアーム等に取付けられた地雷
除去装置と異なり該アームを左右に移動させて地雷除去
処理を完了してから前進する必要がないので効率的であ
る。また、地雷除去車1が走行する際、地雷除去車1の
前輪104及び後輪106は、常に自走車用地雷除去装
置10によって地雷の除去処理がされた地面の上を走行
するので、誤って地雷を踏む等の危険がなく安全であ
る。また、自走車100はトラクターであるため、操縦
席からリンクを介して自走車用地雷除去装置の相対位置
を昇降させて所望の位置にコントロールすることがで
き、また、小型で車体総重量が軽量であり、対戦車地雷
を作動させない接地圧以下に保ったまま、狭い土地でも
容易に地雷除去処理を行うことができ、地雷除去処理を
行った地面を強固に踏み固めることがなく、地雷除去処
理後の土地を農地等として有効に利用することができ
る。また、自走車100の運転には特殊技能を要しない
ため、操作性に優れる。また、車輪式、クローラー式
等、二輪駆動、四輪駆動等の別の如何に関わらず、地雷
除去処理を行う土地、地雷原等に応じて適当なトラクタ
ーを選択することにより、適切な地雷除去処理を行うこ
とができる。また、運転者は運転席から自走車100の
車体前方の自走車用地雷除去装置10を目視しながら地
雷除去処理を行うことができ、その結果、植生物を必要
以上に伐採等するのを効果的に防止し、また地面の凹凸
に対処すること、岩石を避けることができる。更に、地
雷除去車1は、回転ドラム20と前輪104との間に、
回転ドラム20による堀削物を側方に排させる排土板7
0を備えているので、地雷除去処理時に回転ドラム20
に設けられた地雷除去ブレード30により掘削され、自
走車100の車体102側に飛ばされる土砂、地雷の破
砕片等が、排土板70により自走車100の車体102
の側方に排されるので、その円滑な走行が害されること
がない。
【0061】図9は、本発明の地雷除去処理装置10を
装備した自走車1による地雷除去処理の一例を示す概略
説明図であり、図9に示すように、地雷除去車1は、低
木200が茂っている狭い土地であっても、地雷除去処
理が容易である。しかも、ショベルカーのアームに取付
けた地雷除去装置の場合のように、該アームを左右に移
動させながら地雷除去を行ってから重機車両を少しずつ
前進させる必要がないため、効率良く地雷除去処理を行
うことができる。
【0062】図10は、上述の実施例において、排土板
70を1枚の板状部材で形成した変形例である。この変
形例においては、排土板70を、一端側を安全カバー4
0側に他端側を自走車100側に配置させ、回転ドラム
20の回転軸24に対し傾斜させて使用する。なお、該
傾斜の向きは自在に変更することができる。この場合、
図11に示すように、自走車100側に位置する排土板
70側から地雷除去車1の側方に向かって地雷除去処理
に伴う土砂等が排される。地雷除去車1を往復させて平
坦かつ広範囲の地雷除去処理を行う場合には、Uターン
する毎に排土板70の傾斜の向きを変更させると、地雷
除去処理に伴う土砂等を既に地雷除去処理した側にのみ
排させることができる。したがって、従来におけるよう
に、未処理地面上に処理済の土砂が被さり、処理し難く
なるようなことがない。
【0063】この場合、排土板の角度を変えるには、操
縦席から油圧等で操作してもよいし、運転者または補助
作業者が地面に降りて手作業で角度を変える、あるいは
逆向きの排土板に付け替えてもよい。自走車としてトラ
クターを用いる場合、多くのトラクターはその車体内部
に油圧ポンプおよび油圧作業力取出し口を備えているの
で好適である。
【0064】図12は、上述の実施例の変形例であり、
自走車100の後部に荷台車110を連結させている。
この変形例においては、荷台車110上に人や地雷除去
処理に必要な機器等を載せたまま地雷除去処理を行うこ
とができる。
【0065】本発明においては、本発明の効果を害しな
い範囲内において更に適宜の変更を加えて変形例とする
ことができ、該変形例においても上記実施例と同様の作
用効果が奏される。
【0066】
【発明の効果】本発明によると、従来における前記諸問
題を解決することができ、トラクター等の自走車に簡単
に接続可能であり、除去する場所に制限がなく、操作作
業が簡単で特殊技能を要せず、安全で効率的にかつ確実
に地雷を除去することができ、除去処理後の土地が農地
等として有効利用可能な自走車用地雷除去装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の自走車用地雷除去装置を装着
した自走車の一実施例を示す概略説明図である。
【図2】図2は、図1の平面図である。
【図3】図3は、図1及び2の一部拡大概略図であるで
ある。
【図4】図4は、自走車用地雷除去装置を自走車の正面
側から観た概念図である。
【図5】図5は、自走車用地雷除去装置を自走車の背面
側から観た概念図である。
【図6】図6は、回転力伝達手段の一例を示す概略説明
図である。
【図7】図7は、回転力伝達手段の他の一例を示す概略
説明図である。
【図8】図8は、回転力伝達手段の他の一例を示す概略
説明図である。
【図9】図9は、地雷除去処理の一例を示す概略説明図
である。
【図10】図10は、排土板の変形例を示す概略説明図
である。
【図11】図11は、図10に示す排土板を用いた場合
の地雷除去処理の一例を示す概略説明図である。
【図12】図12は、自走車の後部に荷台車を連結した
変形例を示す概略説明図である。
【符号の説明】 1 地雷除去車 10 自走車用地雷除去装置 20 回転ドラム 22 スプロケット 24 回転軸 30 地雷除去ブレード 30a 十手形ブレード 40 安全カバー 41 支持機構 42 支持板 44 支持枠 46 上方リンク 48 下方リンク 50 回転力伝達手段 52 回転力伝達部材 52a かさ歯車 52b スプロケット 52c 平歯車 53 スプロケット 54 輪状部材 60 ユニバーサルジョイント軸 60a かさ歯車 70 排土板 72 支持棒 100 自走車 102 車体 104 前輪 106 後輪 110 荷台車 200 低木

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自走車の前方又は後方に配置され、該自
    走車の車幅よりも幅が広く、地雷除去ブレードが周側面
    上に複数本設けられ、かつ該自走車の走行に伴って回転
    可能である回転ドラムと、該回転ドラムの表面を覆う安
    全カバーとを少なくとも備えたことを特徴とする自走車
    用地雷除去装置。
  2. 【請求項2】 回転ドラムが、安全カバーに回転可能に
    軸支された回転軸を有し、自走車のエンジンにより回転
    されるPTOシャフトの回転に伴って回転する請求項1
    に記載の自走車用地雷除去装置。
  3. 【請求項3】 回転軸にPTOシャフトの回転力を伝達
    する回転力伝達手段を備えた請求項2に記載の自走車用
    地雷除去装置。
  4. 【請求項4】 PTOシャフトが自走車の進行方向に平
    行に配置され、先端に歯車を有してなり、回転力伝達手
    段が、安全カバーに回転可能に軸支され、PTOシャフ
    トにおける該歯車と噛合可能な噛合部を有し該PTOシ
    ャフトの回転に伴って回転する回転力伝達部材と、該回
    転力伝達部材の回転と連動して回転し回転ドラムの回転
    軸を回転させる輪状部材とを有してなる請求項3に記載
    の自走車用地雷除去装置。
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