JP2002339840A - 車両の油圧式エンジン始動装置 - Google Patents

車両の油圧式エンジン始動装置

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JP2002339840A
JP2002339840A JP2001145461A JP2001145461A JP2002339840A JP 2002339840 A JP2002339840 A JP 2002339840A JP 2001145461 A JP2001145461 A JP 2001145461A JP 2001145461 A JP2001145461 A JP 2001145461A JP 2002339840 A JP2002339840 A JP 2002339840A
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pump
hydraulic
hydraulic motor
mph
engine
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Junya Tachikawa
純也 立川
Ryuichi Mori
隆一 森
Koichi Fushimi
宏一 伏見
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の油圧式エンジン始動装置の油圧モータ
・ポンプに、油圧モータとしての機能および油圧ポンプ
としての機能の両方を効果的に発揮させる。 【解決手段】 車両の油圧式エンジン始動装置Sは、油
圧モータの機能および油圧ポンプの機能を有する油圧モ
ータ・ポンプMPhを備え、電気モータMe1で油圧モ
ータ・ポンプMPhを駆動して油圧ポンプとして機能さ
せることでアキュムレータ30を蓄圧し、アキュムレー
タ30に蓄圧した油圧で油圧モータ・ポンプMPhを駆
動して油圧モータとして機能させることでエンジンEを
始動する。可変容量型のアキシャルピストン式油圧モー
タ・ポンプMPhは、油圧ポンプとして機能するときに
は容量が減少して電気モータMe1の負荷を軽減し、油
圧モータとして機能するときには容量が増加して大きな
トルクでエンジンEをクランキングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧モータの機能
および油圧ポンプの機能を有する油圧モータ・ポンプを
備え、駆動源で前記油圧モータ・ポンプを駆動して油圧
ポンプとして機能させることでアキュムレータを蓄圧
し、前記アキュムレータに蓄圧した油圧で前記油圧モー
タ・ポンプを駆動して油圧モータとして機能させること
でエンジンを始動する車両の油圧式エンジン始動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】車両の駆動輪に接続された油圧モータ・
ポンプと、この油圧モータ・ポンプに接続されたアキュ
ムレータとを備え、車両の減速時の運動エネルギーで油
圧モータ・ポンプを駆動して油圧ポンプとして機能させ
ることでアキュムレータを蓄圧し、車両の発進時にアキ
ュムレータに蓄圧した油圧で油圧モータ・ポンプを駆動
して油圧モータとして機能させることで発進をアシスト
するものが、特開平9−71228号公報により公知で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジンの
自動停止・始動機能を備えた車両において、エンジンの
始動時にアキュムレータに蓄圧した油圧で油圧モータ・
ポンプを油圧モータとして機能させてエンジンを始動す
るとともに、駆動源で油圧モータ・ポンプを油圧ポンプ
として機能させて前記アキュムレータを蓄圧することが
考えられる。この場合、油圧モータ・ポンプを油圧モー
タとして機能させるときには、その容量が大きいほど出
力トルクが大きくなってエンジンの始動性を高めること
ができ、逆に油圧モータ・ポンプを油圧ポンプとして機
能させるときには、その容量が小さいほど必要駆動トル
クが小さくなって駆動源の小型化を図ることができる。
しかしながら、上記特開平9−71228号公報に記載
された油圧モータ・ポンプのような固定容量型のもので
は、上記した容量の切り換えを行うことができず、油圧
モータとしての機能および油圧ポンプとしての機能の両
方を効果的に両立させることが困難である。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、車両の油圧式エンジン始動装置の油圧モータ・ポン
プに、油圧モータとしての機能および油圧ポンプとして
の機能の両方を効果的に発揮させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、油圧モータの
機能および油圧ポンプの機能を有する油圧モータ・ポン
プを備え、駆動源で前記油圧モータ・ポンプを駆動して
油圧ポンプとして機能させることでアキュムレータを蓄
圧し、前記アキュムレータに蓄圧した油圧で前記油圧モ
ータ・ポンプを駆動して油圧モータとして機能させるこ
とでエンジンを始動する車両の油圧式エンジン始動装置
であって、前記油圧モータ・ポンプは、油圧ポンプとし
て機能するときには容量が減少し、油圧モータとして機
能するときには容量が増加する可変容量型であることを
特徴とする車両の油圧式エンジン始動装置が提案され
る。
【0006】上記構成によれば、油圧モータおよび油圧
ポンプとして機能する油圧モータ・ポンプが可変容量型
であるため、アキュムレータの蓄圧時に油圧ポンプとし
て機能するときには、容量を減少させることで油圧モー
タ・ポンプを駆動する駆動源の必要トルクを軽減するこ
とができ、逆にエンジンの始動時に油圧モータとして機
能するときには、容量を増加させることでエンジンを大
きなトルクでクランキングすることができ、これにより
油圧モータとしての機能および油圧ポンプとしての機能
の両方を効果的に発揮させることができる。
【0007】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、前記エンジンの状態もしくは
前記油圧モータ・ポンプの状態を検出する作動状態検出
手段と、前記作動状態検出手段の検出結果に基づいて、
油圧モータ・ポンプが油圧モータとして機能するときの
容量を変化させる制御手段とを備えたことを特徴とする
車両の油圧式エンジン始動装置が提案される。
【0008】上記構成によれば、油圧モータ・ポンプが
油圧モータとして機能するときの容量をエンジンの状態
もしくは油圧モータ・ポンプの状態に応じて変化させる
ので、エンジンをクランキングするのに必要かつ充分な
トルクを油圧モータ・ポンプに発生させてエネルギーの
節減を図ることができる。
【0009】また請求項3に記載された発明によれば、
請求項1または請求項2の構成に加えて、前記駆動源は
電気モータから構成され、前記電気モータを前記油圧モ
ータ・ポンプに減速機構を介して接続したことを特徴と
する車両の油圧式エンジン始動装置が提案される。
【0010】上記構成によれば、駆動源を構成する電気
モータを、減速比を確保できる減速機構を介して油圧モ
ータ・ポンプに接続したので、電気モータの負荷を一層
軽減することができる。
【0011】尚、実施例の第1電気モータMe1は本発
明の駆動源に対応し、実施例の電子制御ユニットUは本
発明の制御手段に対応し、実施例の温度センサS2およ
びエンジン回転数センサS3は本発明の作動状態検出手
段に対応し、実施例のウオームギヤ41は本発明の減速
機構に対応する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0013】先ず、図1に基づいて本発明の第1実施例
を説明する。
【0014】図1に示すように、自動停止・始動機能を
備えた車両用のエンジンEにトランスミッションTが一
体に結合されており、エンジンEに始動装置Sが設けら
れる。始動装置Sはスタータシャフト11と、スタータ
シャフト11に設けられた周知の飛び込み式のドライブ
ギヤ12と、スタータシャフト11を一方向クラッチ1
3を介して駆動する油圧モータ・ポンプMPhと、油圧
モータ・ポンプMPhを駆動する第1電気モータMe1
と、スタータシャフト11を一方向クラッチ14を介し
て駆動する第2電気モータMe2とを備える。油圧モー
タ・ポンプMPhの入・出力軸15は、2個のギヤ1
6,17を介して前記一方向クラッチ13に接続され、
第1電気モータMe1の出力軸18は、2個のギヤ1
9,20および電磁クラッチ21を介して油圧モータ・
ポンプMPhの入・出力軸15に接続される。
【0015】可変容量型のアキシャルピストン式油圧モ
ータ/ポンプMPhは周知の構造のもので、入・出力軸
15と一体に回転するシリンダブロック22に軸方向に
延びる複数のシリンダ23…を備えており、これらシリ
ンダ23…にそれぞれ摺動自在に嵌合するピストン24
…の先端が、トラニオン軸25回りに傾転角を調整可能
な斜板26に当接する。回転するシリンダブロック22
が摺動可能に当接するバルブブロック27は、油路L1
を介してリザーバ28に連通するとともに、チェックバ
ルブ29を備えた油路L2を介してアキュムレータ30
に連通する。
【0016】バルブブロック27とアキュムレータ30
とを接続する油路L3にチェックバルブ31およびソレ
ノイドバルブ32が設けられており、チェックバルブ3
1およびソレノイドバルブ32間から延びる油路L4が
油圧モータ/ポンプMPhの容量可変機構33に連通す
る。ソレノイドバルブ32、電磁クラッチ21および第
1電気モータMe1の作動は、アキュムレータ30の内
圧を検出する圧力センサS1からの信号が入力される電
子制御ユニットUにより制御される。容量可変機構33
はシリンダ34と、シリンダ34に摺動自在に嵌合する
ピストン35と、シリンダ34およびピストン35間に
区画された油室36と、ピストン35を油室36に向け
て付勢するリターンスプリング37とを備えており、ピ
ストン35に斜板26が連結される。
【0017】しかして、自動停止・始動機能を備えたエ
ンジンEは、交差点等で車両が減速して停止したときに
燃料供給の遮断により自動的に停止し、車両を発進させ
るべくドライバーがアクセルペダルを踏み込んだときに
自動的に始動する。このエンジンEの始動は油圧モータ
/ポンプMPhにより行われるもので、電子制御ユニッ
トUからの指令でソレノイドバルブ32が励磁して開弁
すると、アキュムレータ30に蓄圧された油圧がソレノ
イドバルブ32およびチェックバルブ31を介して油圧
モータ/ポンプMPhに供給され、油圧モータ/ポンプ
MPhを油圧モータとして機能させる。その結果、油圧
モータ/ポンプMPhの入・出力軸15の回転がギヤ1
6、ギヤ17および一方向クラッチ13を介してスター
タシャフト11に伝達され、スタータシャフト11に設
けたドライブギヤ12がクランクシャフトCに設けたド
リブンギヤ38に噛み合うことで、クランクシャフトC
がクランキングされてエンジンEが始動する。
【0018】このとき、ソレノイドバルブ32を通過し
た油圧が容量可変機構33の油室36に伝達され、ピス
トン35をリターンスプリング37に抗して右動させる
ことで斜板26の傾転角を増加させるため、油圧モータ
として機能する油圧モータ/ポンプMPhの出力トルク
を増加させてエンジンEの始動性能を向上させることが
できる。
【0019】尚、第2電気モータMe2は油圧モータ/
ポンプMPhやその駆動系が正常に作動できない環境の
ときなどにエンジンEを始動するためのもので、通常時
には使用されない。また油圧モータ/ポンプMPhを駆
動したとき、その駆動力は一方向クラッチ14で遮断さ
れて第2電気モータMe2に伝達されることはなく、逆
に第2電気モータMe2を駆動したとき、その駆動力は
一方向クラッチ13で遮断されて油圧モータ/ポンプM
Phに伝達されることはない。
【0020】アキュムレータ30の内圧が閾値以下に減
少したことが圧力センサS1により検出されると、電子
制御ユニットUからの指令で電磁クラッチ21が係合し
て第1電気モータMe1が起動することで、油圧モータ
/ポンプMPhの入・出力軸15を前述したエンジンE
の始動時と逆方向に駆動する。その結果、油圧モータ/
ポンプMPhが油圧ポンプとして機能し、リザーバ28
のオイルをチェックバルブ29を介してアキュムレータ
30に供給して該アキュムレータ30を蓄圧する。そし
てアキュムレータ30の内圧が閾値以上に増加したこと
が圧力センサS1により検出されると、電子制御ユニッ
トUからの指令で電磁クラッチ21が係合解除して第1
電気モータMe1が停止する。このアキュムレータ30
の蓄圧時に、油圧モータ/ポンプMPhの入・出力軸1
5はエンジンEの始動時と逆方向に回転するため、一方
向クラッチ13がスリップして入・出力軸15の回転が
スタータシャフト11に伝達されることはない。
【0021】このように第1電気モータMe1で油圧モ
ータ/ポンプMPhを駆動して油圧ポンプとして機能さ
せるとき、ソレノイドバルブ32は閉弁しているため、
リターンスプリング37の弾発力でピストン35が左動
して斜板26の傾転角が減少し、油圧モータ/ポンプM
Phの必要駆動トルクが減少して第1電気モータMe1
の負荷が軽減される。これにより、第1電気モータMe
1に小型軽量で安価なものを使用することができる。
【0022】次に、図2に基づいて本発明の第2実施例
を説明する。
【0023】第2実施例は第1実施例を改良したもの
で、第1電気モータMe1から電磁クラッチ21までの
動力伝達系が第1実施例と異なっている。即ち、第1実
施例では第1電気モータMe1の出力軸18の回転をギ
ヤ19およびギヤ20を介して電磁クラッチ21に伝達
しているが、第2実施例ではウオーム39およびウオー
ムホイール40よりなるウオームギヤ41を介して電磁
クラッチ21に伝達している。このようにウオームギヤ
41を採用することにより、少ないギヤ数で大きな減速
比を確保して第1電気モータMe1の負荷を更に軽減す
ることができる。
【0024】次に、図3および図4に基づいて本発明の
第3実施例を説明する。
【0025】第3実施例は第1電気モータMe1の配置
と、油圧モータ/ポンプMPhの油圧回路とが第2実施
例と異なっている。即ち、スタータシャフト11の外周
に一方向クラッチ13を介して支持した前記ギヤ17の
スリーブ42と、第1電気モータMe1の出力軸18と
が、ウオーム39およびウオームホイール40よりなる
ウオームギヤ41と、一方向クラッチ43とを介して接
続される。また油路L3のソレノイドバルブ32および
チェックバルブ31間と、油路L2のバルブブロック2
7およびチェックバルブ29間とが油路L5,L6で接
続されており、両油路L5,L6間に配置したシャトル
バルブ44が油路L1を介してリザーバ28に連通す
る。
【0026】しかして、電子制御ユニットUからの指令
でソレノイドバルブ32が励磁して開弁すると、アキュ
ムレータ30に蓄圧された油圧がソレノイドバルブ32
およびチェックバルブ31を介して油圧モータ/ポンプ
MPhに供給され、油圧モータ/ポンプMPhが油圧モ
ータとして機能する。その結果、油圧モータ/ポンプM
Phの入・出力軸15の回転がギヤ16、ギヤ17およ
び一方向クラッチ13を介してスタータシャフト11に
伝達され、スタータシャフト11に設けたドライブギヤ
12がクランクシャフトCに設けたドリブンギヤ38に
噛み合うことで、クランクシャフトCがクランキングさ
れてエンジンEが始動する。
【0027】このとき、図4(a)に示すように、シャ
トルバルブ44のスプール45が下動して油路L2が油
路L1に連通し、油圧モータ/ポンプMPhから排出さ
れたオイルがリザーバ28に戻される。またソレノイド
バルブ32を通過した油圧が容量可変機構33の油室3
6に伝達され、ピストン35をリターンスプリング37
に抗して右動させることで斜板26の傾転角を増加させ
るため、油圧モータとして機能する油圧モータ/ポンプ
MPhの出力トルクを増加させてエンジンEの始動性能
を向上させることができる。
【0028】尚、油圧モータ/ポンプMPhを駆動した
とき、その駆動力は一方向クラッチ43,14で遮断さ
れて第1、第2電気モータMe1,Me2に伝達される
ことはない。また油圧モータ/ポンプMPh等のフェイ
ル時にエンジンEを始動すべく第2電気モータMe2を
駆動したとき、その駆動力は一方向クラッチ43,13
で遮断されて第1電気モータMe1および油圧モータ/
ポンプMPhに伝達されることはない。
【0029】アキュムレータ30の内圧が減少すると電
子制御ユニットUからの指令で第1電気モータMe1が
駆動され、第1電気モータMe1の出力軸18の回転が
ウオームギヤ41、一方向クラッチ43、スリーブ4
2、ギヤ17およびギヤ16を介して油圧モータ/ポン
プMPhの入・出力軸15に伝達され、油圧モータ/ポ
ンプMPhが前述したエンジンEの始動時と同方向に駆
動されて油圧ポンプとして機能する。このとき、第1電
気モータMe1の駆動力は一方向クラッチ14で遮断さ
れて第2電気モータMe2に伝達されることはない。こ
のとき飛び込み機構は作動せず、ドライブギヤ12とド
リブンギヤ38とは噛み合っていない。
【0030】油圧モータ/ポンプMPhが油圧ポンプと
して機能すると、図4(b)に示すように、シャトルバ
ルブ44のスプール45が上動して油圧モータ/ポンプ
MPhが吐出するオイルが油路L2に設けたチェックバ
ルブ29を通ってアキュムレータ30に蓄圧され、かつ
リザーバ28のオイルが油路L1、油路L5および油路
L3のチェックバルブ31を通って油圧モータ/ポンプ
MPhに吸入される。このときソレノイドバルブ32は
閉弁しているため、リターンスプリング37の弾発力で
ピストン35が左動して斜板26の傾転角を減少させ、
油圧モータ/ポンプMPhの必要駆動トルクが減少して
第1電気モータMe1の負荷が軽減される。これによ
り、減速比の大きいウオームギヤ41を採用したことと
相俟って、第1電気モータMe1に小型軽量で安価なも
のを使用することができる。
【0031】次に、図5〜図7に基づいて本発明の第4
実施例を説明する。
【0032】第4実施例はエンジンEを始動するための
第2電気モータMe2を廃止し、その機能を第1電気モ
ータMe1に持たせたものである。即ち、油圧モータ/
ポンプMPhの入・出力軸15に設けたギヤ46と、ス
タータシャフト11に一方向クラッチ13を介して支持
したギヤ47とがギヤ48を介して接続されており、前
記ギヤ47は電磁クラッチ49を介してスタータシャフ
ト11に結合可能である。また第1電気モータMe1の
出力軸18はギヤ50、ギヤ51、ギヤ52および一方
向クラッチ13を介してスタータシャフト11に接続さ
れる。
【0033】油圧モータ/ポンプMPhの斜板26は、
例えばリニアソレノイドよりなるアクチュエータ53に
接続されて傾転角を無段階に変更可能である。アキュム
レータ30の内圧を検出する圧力センサS1に加えて、
エンジン温度(冷却水温度)を検出する温度センサS2
と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサS
3とが電子制御ユニットUに接続されており、電子制御
ユニットUは前記各センサS1〜S3からの信号に基づ
いてソレノイドバルブ32、電磁クラッチ49およびア
クチュエータ53の作動を制御する。
【0034】しかして、電子制御ユニットUからの指令
でソレノイドバルブ32が励磁して開弁すると、アキュ
ムレータ30に蓄圧された油圧がソレノイドバルブ32
およびチェックバルブ31を介して油圧モータ/ポンプ
MPhに供給され、油圧モータ/ポンプMPhが油圧モ
ータとして機能する。その結果、油圧モータ/ポンプM
Phの入・出力軸15の回転がギヤ46、ギヤ48、ギ
ヤ47および一方向クラッチ13を介してスタータシャ
フト11に伝達され、スタータシャフト11に設けたド
ライブギヤ12がクランクシャフトCに設けたドリブン
ギヤ38に噛み合うことで、クランクシャフトCがクラ
ンキングされてエンジンEが始動する。このとき、一方
向クラッチ14がスリップすることで、スタータシャフ
ト11の回転が第1電気モータMe1に伝達されること
が防止される。
【0035】アキュムレータ30の内圧が減少すると電
子制御ユニットUからの指令で電磁クラッチ49が係合
するとともに第1電気モータMe1が起動し、第1電気
モータMe1の出力軸18の回転がギヤ50、ギヤ5
1、ギヤ52、一方向クラッチ14、スタータシャフト
11、電磁クラッチ49、一方向クラッチ13、ギヤ4
7、ギヤ48およびギヤ46を介して油圧モータ/ポン
プMPhの入・出力軸15に伝達され、油圧モータ/ポ
ンプMPhが前述したエンジンEの始動時と同方向に駆
動される。このとき油圧モータ/ポンプMPhは、斜板
26の傾転角が反転することで油圧ポンプとして機能す
る。
【0036】また図示せぬアクチュエータでドライブギ
ヤ12の飛び出しを抑制することで、第1電気モータM
e1の駆動力がクランクシャフトCに伝達されるのを防
止することができる。また油圧モータ/ポンプMPhが
正常に作動できない環境のときなどに、電磁クラッチ4
9の係合を解除した状態で第1電気モータMe1を駆動
し、かつ図示せぬアクチュエータでドライブギヤ12を
飛び出させることで、クランクシャフトCをクランキン
グしてエンジンEを始動することができる。
【0037】電子制御ユニットUからの指令でアクチュ
エータ53が作動することで、油圧モータ/ポンプMP
hが油圧モータとして機能するときは、斜板26の傾転
角を増加させて油圧モータ/ポンプMPhの出力トルク
を増加させ、油圧モータ/ポンプMPhが油圧ポンプと
して機能するときは、斜板26の傾転角を減少させかつ
反転させて第1電気モータMe1の必要トルクを減少さ
せる。更に本第4実施例では、油圧モータ/ポンプMP
hが油圧モータとして機能するときに、エンジン温度お
よびエンジン回転数(あるいは油圧モータ/ポンプMP
hの作動油温)に基づいて斜板26の傾転角が制御され
る。
【0038】図6に示すように、温度センサS2で検出
されるエンジン温度が上昇するに伴ってエンジンEのフ
リクションが減少し、図7に示すように、エンジン回転
数センサS3で検出されるエンジン回転数が上昇するに
伴ってエンジンEのフリクションが減少する。従って、
エンジン温度が低いときほど大きいフリクションに対抗
してエンジンEをクランキングする必要があるため、斜
板26の傾転角を増加方向に制御し、エンジン温度が高
いときほど小さいフリクションに対抗してエンジンEを
クランキングれば良いため、斜板26の傾転角を減少方
向に制御する。またクランキングを開始するエンジン停
止時にはフリクションが大きいので斜板26の傾転角を
大きくし、クランキング中にエンジン回転数が増加する
に伴って斜板26の傾転角を小さくしてゆく。これによ
り、油圧モータ/ポンプMPhの消費エネルギーを最小
限に抑えることができる。
【0039】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0040】例えば、実施例では油圧モータ/ポンプM
Phとして斜板式のアキシャルピストン型油圧モータ/
ポンプを例示したが、斜軸式のアキシャルピストン型油
圧モータ/ポンプや、偏心量可変式のラジアルピストン
型油圧モータ/ポンプ等を採用することができる。但
し、実施例の斜板式のアキシャルピストン型油圧モータ
/ポンプが、構造が簡単で低コストである点で優れてい
る。
【0041】また実施例では駆動源としての第1電気モ
ータMe1と油圧モータ/ポンプMPhとの間にウオー
ムギヤ41を介在させているが、その他の減速機構を採
用しても良い。しかし種々の減速機構のうちで、ウオー
ムギヤ41はコンパクトな構造で大きな減速比を確保で
きる点で優れている。
【0042】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、油圧モータおよび油圧ポンプとして機能する
油圧モータ・ポンプが可変容量型であるため、アキュム
レータの蓄圧時に油圧ポンプとして機能するときには、
容量を減少させることで油圧モータ・ポンプを駆動する
駆動源の必要トルクを軽減することができ、逆にエンジ
ンの始動時に油圧モータとして機能するときには、容量
を増加させることでエンジンを大きなトルクでクランキ
ングすることができ、これにより油圧モータとしての機
能および油圧ポンプとしての機能の両方を効果的に発揮
させることができる。
【0043】また請求項2に記載された発明によれば、
油圧モータ・ポンプが油圧モータとして機能するときの
容量をエンジンの状態もしくは油圧モータ・ポンプの状
態に応じて変化させるので、エンジンをクランキングす
るのに必要かつ充分なトルクを油圧モータ・ポンプに発
生させてエネルギーの節減を図ることができる。
【0044】また請求項3に記載された発明によれば、
駆動源を構成する電気モータを、減速比を確保できる減
速機構を介して油圧モータ・ポンプに接続したので、電
気モータの負荷を一層軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る油圧式エンジン始動装置の全
体構成図
【図2】第2実施例に係る油圧式エンジン始動装置の全
体構成図
【図3】第3実施例に係る油圧式エンジン始動装置の全
体構成図
【図4】第3実施例のシャトルバルブの作用説明図
【図5】第4実施例に係る油圧式エンジン始動装置の全
体構成図
【図6】エンジン温度とエンジンフリクションとの関係
を示すグラフ
【図7】エンジン回転数とエンジンフリクションとの関
係を示すグラフ
【符号の説明】
E エンジン MPh 油圧モータ・ポンプ Me1 第1電気モータ(駆動源) S2 温度センサ(作動状態検出手段) S3 エンジン回転数センサ(作動状態検出手
段) U 電子制御ユニット(制御手段) 30 アキュムレータ 41 ウオームギヤ(減速機構)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F15B 21/14 F15B 11/00 B (72)発明者 伏見 宏一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3H084 AA06 AA16 AA45 AA51 BB12 BB15 BB16 BB19 BB30 CC32 CC48 CC50 CC63 3H089 CC09 DA03 DA04 GG02 JJ12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧モータの機能および油圧ポンプの機
    能を有する油圧モータ・ポンプ(MPh)を備え、駆動
    源(Me1)で前記油圧モータ・ポンプ(MPh)を駆
    動して油圧ポンプとして機能させることでアキュムレー
    タ(30)を蓄圧し、前記アキュムレータ(30)に蓄
    圧した油圧で前記油圧モータ・ポンプ(MPh)を駆動
    して油圧モータとして機能させることでエンジン(E)
    を始動する車両の油圧式エンジン始動装置であって、 前記油圧モータ・ポンプ(MPh)は、油圧ポンプとし
    て機能するときには容量が減少し、油圧モータとして機
    能するときには容量が増加する可変容量型であることを
    特徴とする車両の油圧式エンジン始動装置。
  2. 【請求項2】 前記エンジン(E)の状態もしくは前記
    油圧モータ・ポンプ(MPh)の状態を検出する作動状
    態検出手段(S2,S3)と、 前記作動状態検出手段(S2,S3)の検出結果に基づ
    いて、油圧モータ・ポンプ(MPh)が油圧モータとし
    て機能するときの容量を変化させる制御手段(U)と、
    を備えたことを特徴とする、請求項1に記載の車両の油
    圧式エンジン始動装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動源(Me1)は電気モータから
    構成され、前記電気モータを前記油圧モータ・ポンプ
    (MPh)に減速機構(41)を介して接続したことを
    特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両の油
    圧式エンジン始動装置。
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