JP2002339512A - 鉄筋ブロックにおける環状の鉄筋の配置取付方法および部品 - Google Patents

鉄筋ブロックにおける環状の鉄筋の配置取付方法および部品

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JP2002339512A JP2001142617A JP2001142617A JP2002339512A JP 2002339512 A JP2002339512 A JP 2002339512A JP 2001142617 A JP2001142617 A JP 2001142617A JP 2001142617 A JP2001142617 A JP 2001142617A JP 2002339512 A JP2002339512 A JP 2002339512A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鉄筋ブロックに使用される環状補強筋を簡易に
所定の間隔で主鉄筋に密着させて取り付ける。 【解決手段】予め所定の径より小さな径に製作しておい
た補強枠の径を、所定の工事時点で所定の径に伸長させ
ることにより、また補強枠の伸長に伴う主鉄筋の移動を
容易にすることにより、環状補強筋と主鉄筋を密着させ
るとともに、さらに、環状補強筋相互の間隔保持用の部
品を使用することにより環状補強筋相互の間隔を精度よ
く等間隔に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本願発明は、建造物の鉄筋工事に用いられ
る鉄筋かごや連壁ブロック等の構造材である補強筋を、
主鉄筋に密着させかつ該補強筋相互の間隔を所定の間隔
に位置決めし得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建造物の鉄筋工事に用いられる鉄筋かご
10は、図11に示すように、一般的には主鉄筋11を
補強枠13に番線15で括って固定し、さらに主鉄筋の
外側から曲げ加工された補強筋14を所定の間隔になる
ように複数配置し、該曲げ加工された補強筋を主鉄筋に
密着させて両者を番線で括って固定した後、該曲げ加工
された補強筋の端部を環状になるように一体化させて、
製作される。
【0003】すなわち、主鉄筋(複数)が構成する鉄筋
ブロックの断面形状は製作仕様上所定の形状であること
が求められることから、先ず補強枠が一定の形状で製作
され、該形状に合わせて主鉄筋は配置・取り付けられ
る。さらに、こうして所定の断面形状を構成した主鉄筋
に密着するように曲げ加工された補強筋が配置・取り付
けされ、その後該曲げ加工された補強筋の端部を環状に
なるように一体化される。
【0004】一方、環状の補強筋は環状体としての強度
を要求されることから、環状体にする際の継手は、その
継手部の強度が補強筋の素材と同等の強度が得られる継
手、たとえば溶接継手、が望まれている。
【0005】しかしながら、前述のように、製作上の制
約から補強筋を環状体にするのは鉄筋ブロック製作の最
終段階であるため環状体にするのに溶接継手を採用する
のは困難であり、このため機械的な接続工法、たとえば
電線どうしを結合する工法と同様な方法、すなわち補強
筋端部相互を重ね合わせてそれに専用の結合部品を外側
からはめ込みそれらを専用工具で圧着する工法、が採用
されてきた。
【0006】従って、前もって環状に製作され形状が一
定の補強筋(以下「環状補強筋」という。)を用いて鉄
筋ブロックを製作する方法は、環状の補強筋を主鉄筋に
密着させることが困難なため、実用化されていない。
【0007】なお、上記問題を解決する工法の一とし
て、曲げ加工された補強筋の代わりにつる巻き状に巻い
た鉄筋、通称にいうスパイラル鉄筋、を用いる工法につ
いて、発明者・出願人による特願2000ー40069
1による発明があるが、該発明は上述の従来工法より強
度上および工法としては優れた効果を有するものの、ス
パイラル鉄筋であるがゆえに、環状補強筋に比べ強度が
やや減少するのは否なめず、従って、本願発明は鉄筋ブ
ロックの強度としては上記特願以上の効果を期待できる
ものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本願発明
の主たる目的は、既製の環状補強筋および既製の補強枠
を用いて鉄筋ブロックを製作する場合において、該環状
補強筋と主鉄筋を密着させることを可能にする方法を提
供することにある。
【0009】本願発明のさらなる目的は、環状補強筋を
用いて鉄筋ブロックを製作する場合において、該環状補
強筋相互の間隔を所定寸法の間隔に簡易に設定し得る方
法およびその方法に使用される部品を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1記載の発
明は、鉄筋ブロックが建て起こされた後、予め所定の寸
法または径(以下説明の便宜上、単に「所定径」とい
う。)より小さな寸法または径(以下説明の便宜上、単
に「縮小径」という。)に製作しておいた該環状補強枠
の寸法または径を所定の工事段階に来た時点で所定径に
伸長させることにより、該環状補強筋と主鉄筋を密着さ
せることを可能にしたものである。
【0011】本願の請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明を実施して補強枠を伸長する際、支持材で支持
されかつ補強枠で結束された主鉄筋を補強枠の伸長に伴
い移動させる必要があるが、主鉄筋が支持材の支持面方
向に移動し得る機能を有する機構を用いることにより、
主鉄筋の移動を可能にしたものである。
【0012】本願の請求項3記載の発明は、予め環状補
強筋に固定し畳んでおいた部品を、鉄筋ブロック建て起
こし後に所定の寸法に伸ばすことにより、該環状補強筋
相互の間隔を所定の間隔にすることを可能にしたもので
ある。
【0013】本願の請求項4記載の発明は、請求項3記
載の発明に使用される部品であって、鉄筋ブロックの組
立時には畳まれていて環状補強筋をひとつに纏めるのに
支障がないようにしておき、鉄筋ブロックが建て起こさ
れた後、所定の寸法に伸長することにより、該環状補強
筋相互の間隔を所定の間隔にすることを可能にしたもの
である。
【0014】
【発明の実施の形態】鉄筋ブロックとしては、図11に
示すような、かご断面が円形の鉄筋かご10の他に、か
ご断面が矩形・楕円形・長円形のもの、主鉄筋11が対
向する2面にしか存在しないいわゆる連壁ブロック等が
あるが、以下では説明の便宜のため、かご断面が円形の
鉄筋かごの場合を取り上げ、この場合に用いられる円環
状の補強枠を単に「補強枠」、また円環状補強筋を単に
「環状補強筋」と称して説明する。もちろん本願発明
は、かご断面が矩形・楕円形・長円形のものや連壁ブロ
ックにも程度の差はあれ、適用できるものである。
【0015】構成、材料:鉄筋かご10は、図1に示す
ように、主鉄筋11と補強枠13と環状補強筋17から
構成され、これら構成材相互の固定には一般に番線15
が用いられる。主鉄筋と環状補強筋の材料には主として
鉄筋コンクリート用棒鋼(JIS G3112)が使用
され、それも棒鋼に突起(節、リブ)のある異形棒鋼が
使用される。また補強枠には軟鋼材が使用され、番線1
5には、通常、10番程度のなまし鉄線(JIS G3
532)が使用される。
【0016】鉄筋ブロック組立手順:鉄筋かご10は、
先ず、縮小径の補強枠13に主鉄筋11が結束固定され
て円筒状のブロックが形成され、次に、該円筒状ブロッ
クに下部支持材19・環状補強筋17が順次嵌められ、
請求項4記載の環状補強筋相互を所定の間隔にする部品
を使用する場合には該部品を用いて環状補強筋どうしが
固定され、さらに上部支持材18が嵌められ、環状補強
筋と下部支持材、環状補強筋と上部支持材が各々固定さ
れ一体化されて、構成部材は整えられて半完成する。な
お、下部支持材は省略することもでき、さらに重りを使
用することもできる。また、請求項4記載の環状補強筋
相互を所定の間隔にする部品を使用する場合には、該部
品を用いて環状補強筋どうしを前もって固定し一括りに
したものを鉄筋ブロック組立時に使用して工期を短縮す
ることもできる。
【0017】環状補強筋:本願発明で使用する環状補強
筋17には、製作仕様に基づいた所定径となるように円
形に曲げ加工され溶接によって環状に予め製作されたも
のが用いられる。環状補強筋は溶接によって環状にされ
たものであるから、その継手部は、素材と同等かあるい
はそれ以上の強度を有するものであり、従って、本願発
明に使用される環状補強筋は、鉄筋ブロックの素材とし
ては、最も強度の優れた補強筋である。
【0018】補強枠:環状補強筋17は一定の径に製作
されていて径を増減させることは不可能であるから、製
作仕様に基づく所定の径で製作された補強枠に主鉄筋1
1が固定されて構成された円筒状ブロックに環状補強筋
を組み込むことは困難である。従って、環状補強筋を使
用して鉄筋ブロックを製作するには、主鉄筋群が構成す
る円筒状ブロックの外径と環状補強筋の内径との間には
それ相当量の隙間が必要である。そこで本願発明では、
補強枠13を所定径より小さな径(縮小径)で製作し所
定の工事段階に来た時点で所定径に伸長させることがで
きる機構(以下「補強枠伸長機構」という。)を採用し
た補強枠を使用している。補強枠伸長機構については、
その実施例の一例を図9および図10に示す(説明は後
述する。)。なお、補強枠の円周長さを所定の長さより
6.28cm小さく製作し、所定の工事段階に来た時点
で所定の円周長さに伸長させれば、補強枠の径を2cm
大きくすることができることから、補強枠伸長機構の必
要とする伸長量としては実用上はこの程度で足りるもの
である。
【0019】補強枠と主鉄筋の結束:また、主鉄筋11
相互の間隔は、図4に示すように、縮小径の補強枠13
が所定径になったときに等間隔となるように、番線15
で補強枠に結束固定される。従って、この時の主鉄筋群
が構成する径は縮小された径(以下「主鉄筋群の縮小
径」という。)26となっている。
【0020】上部支持材と擦動・滑動機構:上部支持材
18は鉄筋ブロックが工事現場で主鉄筋どうしが結合さ
れるまで主鉄筋11を支持する仮部材である。補強枠1
3が所定径に伸長されるに伴い主鉄筋は移動し主鉄筋群
の構成する径が主鉄筋群の縮小径26から所定の径(以
下「主鉄筋群の所定径」という。)25(図2)となる
ので、主鉄筋の移動を円滑にするための擦動・滑動機構
(説明は後述する。)をこの上部支持材に設けることが
必要となる場合がある。
【0021】下部支持材:下部支持材19は上部支持材
18と同様仮部材であり、鉄筋ブロックが完成したとき
には容易に取り外せるように、分割しておくことが望ま
しく、図3に示す実施例では、継手24を設けてボルト
等で環状に一体化して使用する型式のものを採用してい
る。
【0022】擦動・滑動機構:請求項2記載の発明に使
用される機構としては、上部支持材と主鉄筋を一体化す
ることができ、かつ補強枠の伸長に伴い移動する主鉄筋
を上部支持材面で擦動・滑動させ得る機能を有し、主鉄
筋の移動の際に生ずる抵抗力を低減し得るものならよ
い。このような機能を有する機構の実施例の一例として
は、図2に示すような上部支持材に設けた長孔23と、
図6に例示するような固定部品90または図7に例示す
るような接触圧力・間隙量調整部品60とから構成され
るものがある。
【0023】上部支持材に設ける長孔23の長短(図
2)は、補強枠13が所定径に伸長されるに伴い主鉄筋
は移動し主鉄筋群は主鉄筋群の所定径25となるので、
主鉄筋の移動の際に生ずる抵抗力ができるだけ少なくな
るように、少なくとも各主鉄筋の位置に応じた移動量を
考慮しておくことが必要である。
【0024】固定部品90は、主鉄筋の外径に対応した
内径のねじ付き円筒片61にねじ孔を設け、該ねじ孔に
ボルト64を螺合し、さらにねじ付き円筒片にねじ付き
固定片68を(図7、F-F断面図と同様)螺合したも
のである。ねじ付き円筒片の一端は、上部支持材18に
設けられた長孔23を介しかつ上部支持材と間に隙間を
有しつつ、ねじ付き固定片と螺合される。上部支持材に
隙間を有しつつ固定された固定部品は隙間を利用して上
部支持材面で擦動・滑動し得ることから、鉄筋ブロック
組立時には固定部品を容易に主鉄筋の一端に嵌め込むこ
とができ(図1)、さらにボルトを主鉄筋に螺着するこ
とにより、固定部品を主鉄筋の一端に固定することがで
きる。さらに、この擦動・滑動の機構は、補強枠13が
所定径に伸長されて主鉄筋が移動する際に生ずる抵抗力
の低減に大きな効果を奏するものである。
【0025】また、固定部品90と同様に使用し得るも
のとして接触圧力・間隙量調整部品60があるが、この
接触圧力・間隙量調整部品を使用した鉄筋ブロックの現
場における結合方法については、発明者・出願人による
特願2000ー372463がある。これは、主鉄筋1
1の外径に対応した内径の円筒片62と下部円筒片65
とをスプリング63で固着し、円筒片62にねじ孔を設
けこれにボルト64を螺合し、さらに下部円筒片にねじ
付き固定片68を螺合したものである。主鉄筋との固定
および上部支持材18と取り合いは固定部品90の場合
と同じである。当該部品の場合は、当該部品に設けられ
たスプリングによって主鉄筋の自重を支えたり、主鉄筋
に荷重を加えることができる。当該部品の場合は、当該
部品と主鉄筋の螺着位置に関連するスプリングの長さと
スプリングのばね力との関係を利用することにより、主
鉄筋の他端である現場結合箇所16(図1)において、
主鉄筋の結合端部と対向する主鉄筋相互の間隙量を任意
に制御でき、また主鉄筋の結合端部の接触圧力を所定の
接触圧力に設定することができ、後者の場合にはその接
触圧力を利用して誘導加熱法・ガス圧接溶接法および機
械式結合の施工を容易にすることができる。なお、スプ
リングの代わりにゴム・プラスチック等の弾性体を使用
することもできる。
【0026】間隔保持部品:請求項3記載の発明に使用
される請求項4記載の環状補強筋17相互を所定の間隔
にする部品は、鉄筋かご10組立時には畳まれ、環状補
強筋・上部支持材18・下部支持材19をひとつに纏め
るのに支障がなく、環状補強筋等の自重が利用できる工
事時点で所定の寸法に伸ばされて、環状補強筋の間隔を
所定の間隔に配置する機能を有するものならよい。この
機能を有する間隔保持部品100を、実施例の一例とし
て、図8に挙げる。図例の間隔保持部品は、多数の鐶付
き部材101からなり、鐶付き部材は両端に長円状の鐶
を有し、両鐶は互いに90度の角度をなすように構成さ
れ、他の鐶付き部材と鐶で連結され、さらに鐶付き部材
の一つ置きごとに固定用鉄線102が設けられている。
この固定用鉄線を用いて環状補強筋を固定するが、他の
固定専用の部品を使用してもよい。また、この間隔保持
部品は、環状補強筋相互の間隔を精度良く保持するた
め、鉄筋かご10に3本以上用いるのが効果的である。
間隔保持部品の材質としては一般に金属が使用される
が、これに限定されるものではなく、プラスチック等の
非金属材料も使用される。なお、本実施例からも想到で
きるように、市販の日常使用される鐶状の鎖でも流用可
能であるが、この場合には環状補強筋の間隔を一定の間
隔に保つための施工管理に充分な配慮を要する。
【0027】環状補強筋の支持方法:環状補強筋17を
下部支持材19・上部支持材18に支持させる簡便な支
持方法の一例を図2および図3に示す。この方法は、各
支持材に間隔保持部品取り付け用孔22を開口し、その
開口を利用して間隔保持部品100を取付け、さらに該
間隔保持部品を利用して環状補強筋を支持する方法であ
るが、他の方法でも間隔保持部品を各支持材に支持する
ことができ最終的に各支持材から間隔保持部品を分離で
きる方法なら良い。なお、一体化された上部支持材・環
状補強筋・下部支持材は、環状補強筋が自由に伸長しな
いように、上部支持材・下部支持材と共に紐・鉄線等
(図示省略)でひと纏めにしておく。
【0028】設置現場での適用方法:このように組み立
てられた鉄筋かご10においては、図1に示すように、
環状補強筋17・上部支持材18・下部支持材19・重
り(図示省略)を紐・鉄線等でひとつに纏めておき、こ
れらの自重が利用できる状態になった時に、例えば鉄筋
ブロックが建て起こされた後に、ひとつに纏めておいた
紐・鉄線等を外すことにより、環状補強筋および下部支
持材を自重および重りの作用で落下させることが可能に
なる。
【0029】請求項4記載の環状補強筋17相互を所定
の間隔にする間隔保持部品100を使用すると、環状補
強筋を落下させた際環状補強筋相互の間隔を精度よくか
つ等間隔にすることができる。
【0030】補強枠伸長機構:請求項1記載の発明を実
施するには、環状補強筋17が所定の間隔で配置された
後、環状補強筋と主鉄筋11を密着させることが必要と
なることから、縮小径の補強枠13の径を所定径に大き
くする機構(補強枠伸長機構)が必要である。その補強
枠伸長機構の実施例の一例を図9および図10に示す。
本実施例の補強枠伸長機構120は、補強枠に設けた円
孔、長孔およびボルト・ナットから構成され、補強枠は
縮小径となるように伸長用ボルト・ナット121で固定
されており、必要に応じ仮止用ボルト・ナット122で
固定される。なお、伸長用ボルト・ナットの場合は補強
枠に開口された2孔のうちの1孔は円孔であり他1孔は
伸長用長孔124である。なお、仮止用ボルト・ナット
の場合も、伸長用ボルト・ナットの場合と同様にし、伸
長用長孔を共有すれば長孔を一つで済ますことができ、
また円孔間の距離を補強枠の移動距離にしておけば、ナ
ットが多少緩んだときでも補強枠の縮小径は保持できる
という利点が得られる。環状補強筋が所定の間隔で配置
された後、仮止用ボルト・ナットを使用している場合は
これを取り外し、伸長用ボルト・ナットを緩め、手動あ
るいは油圧工具等で、伸長用ボルト・ナットを伸長用長
孔に沿って移動させて円周長さを伸長させ、環状補強筋
と主鉄筋が密着した状態になったら、ナットを締めて補
強枠の径を所定径に維持する。なお、環状補強筋と主鉄
筋とが密着した状態では、主鉄筋群が構成する径は主鉄
筋群の所定径25(図4、図5)となるが、固定部品9
0等は上部支持材18との間で擦動・滑動するようにし
てあることから、所定径となるのに大きな抵抗力が生じ
ないことは前述の通りである。また、図例では、伸長用
ボルト・ナットを1個、仮止用ボルト・ナットを1個使
用した例を示したが、各々に複数個使用しても良い。な
お、一つの補強枠に補強枠伸長機構を複数使用すること
もでき、特にかご断面が矩形・楕円形・長円形のものや
連壁ブロックの場合には、必要とする補強枠伸長方向に
応じて複数使用することが望ましい。
【0031】上記施工後、環状補強筋17と主鉄筋11
とが密着した状態で、両者を番線15で括って固定し、
所定の鉄筋ブロックは完成する。
【0032】なお、上記の工事は、環状補強筋17・上
部支持材18・下部支持材19の自重・重りが利用でき
る状態になった時に可能となることから、鉄筋かご10
の製作現場でも行なうことができ、この場合は鉄筋かご
を製作現場で立て起こすことが必要となる。しかし、鉄
筋かごの設置現場では鉄筋かごを建て起こすことから、
該工事を設置現場で行なうと、主鉄筋11の現場接合箇
所の調整期間と合わせ行なうことができ、また設置現場
の既設の足場を流用できることもあって好都合である。
【0033】
【発明の効果】本願発明は、以上説明したような形態で
実施され以下に記載されるような顕著な効果を奏する。
【0034】従来の方法では、曲げ加工された補強筋を
主鉄筋に密着させて両者を番線で括って固定した後、該
曲げ加工された補強筋の端部相互を重ね合わせてそれに
専用の結合部品を外側からはめ込みそれらを専用工具で
圧着して一体化していたため、一体化した継手部は補強
筋素材の強度と同等な強度が得られず、かつ一体化工事
がコスト高の一因となっていたが、本願発明によれば、
工場で精度良く製作されかつ継手強度の良好な環状補強
筋を補強筋として使用できることから、強度的に優れた
鉄筋ブロックを安価に供給することが可能となった。
【0035】予め所定の径より小さな径に製作しておい
た環状補強枠の径を所定の工事時点で所定の径に伸長さ
せ得る補強枠伸長機構を用いた補強枠を使用することに
より、環状補強筋と主鉄筋を密着させることが可能とな
ったことから、強度的に優れた環状補強筋を用いた強度
の高い鉄筋ブロックを安価に供給することが可能となっ
た。
【0036】また、補強枠の伸長に伴い移動する主鉄筋
の移動の際に生ずる抵抗力を低減し得る擦動・滑動機構
を設けたことから、簡易に補強枠を伸長することが可能
となった。
【0037】また、環状補強筋の間隔を保持するのに間
隔保持部品を使用することにより、短時間に環状補強筋
の間隔を精度良く所定の間隔にして位置決めして、環状
補強筋を主鉄筋に密着固定できることから、強度的に均
一性の高い鉄筋ブロックを安価に提供することが可能と
なった。
【0038】さらに、環状補強筋の間隔を所定の間隔に
して位置決めしながらかつ主鉄筋に密着させる工事を鉄
筋ブロックの設置現場で行なう場合には、設置現場の既
設の足場を使用でき、また主鉄筋の現場接合箇所の調整
期間と合わせ行なうことができるので、工期の短縮・工
数の低減を図ることが可能となった。
【0039】なお、本願の実施例に示す間隔保持部品の
場合は、多数の鐶付き部材を鐶で連結することができる
ことから、間隔保持部品を電線と同様巻線の状態で入手
でき、使用時に任意の長さに切断して使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鉄筋かごに上部支持材・環状補強筋・下部支
持材を取り付け番線等で一括りにした状況を示す側面図
である。なお、主鉄筋と補強枠の結束固定状態を示すた
め、環状補強筋の一部を窓状にカットしてある。
【図2】 上部支持材等を示す平面図である。
【図3】 下部支持材を示す平面図である。
【図4】 補強枠の伸長前における、補強枠・主鉄筋・
環状補強筋の関係を示す平面図である。
【図5】 補強枠を伸長した後における、補強枠・主鉄
筋・環状補強筋の関係を示す平面図である。
【図6】 上部支持材に緩着され主鉄筋を固定するため
に使用される部品の一例を示す斜視図である。
【図7】 主鉄筋の現場継手の接触圧力・間隙量を調整
する機能を持たせた、上部支持材に緩着され主鉄筋を固
定するために使用される部品の一例を示す斜視図および
断面図である。
【図8】 間隔保持部品を示す側面図である。
【図9】 補強枠を伸長させる機構で、伸長前の状態を
示す平面図および側面図である。
【図10】 補強枠を伸長させる機構で、伸長後の状態
を示す平面図である。
【図11】 鉄筋かごを示す斜視図である。
【符号の説明】
10 鉄筋かご 11 主鉄筋 13 補強枠 14 補強筋 15 番線 16 現場結合箇所 17 環状補強筋 18 上部支持材 19 下部支持材 22 間隔保持部品取り付け用孔 23 長孔 24 継手 25 主鉄筋群の所定径 26 主鉄筋群の縮小径 60 接触圧力・間隙量調整部品 61 ねじ付き円筒片 62 円筒片 63 スプリング 64 ボルト 65 下部円筒片 68 ねじ付き固定片 90 固定部品 100 間隔保持部品 101 鐶付き部材 102 固定用鉄線 120 補強枠伸長機構 121 伸長用ボルト・ナット 122 仮止用ボルト・ナット 124 伸長用長孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】補強枠、主鉄筋および環状に製作された補
    強筋を主たる構造材とする鉄筋ブロックの製作におい
    て、所定の寸法より小さな寸法に予め製作しておいた該
    補強枠の寸法を所定の工事時点で所定の寸法に伸長させ
    ることにより、該主鉄筋を該環状補強筋に密着させるこ
    とを特徴とする環状補強筋の配置取付方法
  2. 【請求項2】支持材で支持されかつ補強枠で結束された
    主鉄筋が補強枠の伸長に伴い該支持材の支持面方向に移
    動し得る機能を有する機構を用いたこと、を特徴とする
    請求項1記載の環状補強筋の配置取付方法
  3. 【請求項3】環状に製作された補強筋を複数用いる鉄筋
    ブロックの製作において、該環状補強筋に固定され、鉄
    筋ブロック組立時には畳まれているが所定の工事時点で
    所定の寸法に伸ばされて、該環状補強筋相互の間隔を所
    定の間隔に配置する機能を有する部品を用いたこと、を
    特徴とする請求項1および請求項2記載の環状補強筋の
    配置方法
  4. 【請求項4】請求項3記載の発明に使用する部品であっ
    て、該環状補強筋に固定され、鉄筋ブロック組立時には
    畳まれているが所定の工事時点で所定の寸法に伸ばされ
    て、該環状補強筋相互の間隔を所定の間隔に配置する機
    能を有する部品
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104153299A (zh) * 2014-08-21 2014-11-19 中交一航局第五工程有限公司 大型墩柱混凝土钢筋的整体对接方法
CN113202310A (zh) * 2021-05-06 2021-08-03 王权民 一种轻支附着式模板施工工艺

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