JP2002336876A - 排水処理装置およびその方法 - Google Patents

排水処理装置およびその方法

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JP2002336876A
JP2002336876A JP2001143696A JP2001143696A JP2002336876A JP 2002336876 A JP2002336876 A JP 2002336876A JP 2001143696 A JP2001143696 A JP 2001143696A JP 2001143696 A JP2001143696 A JP 2001143696A JP 2002336876 A JP2002336876 A JP 2002336876A
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exhaust gas
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water
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JP2001143696A
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Muneyoshi Sebe
宗義 瀬部
Mamoru Ito
護 伊東
Norifumi Imamura
憲史 今村
Yoshimori Cho
義守 長
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Aquas Corp
IHI Corp
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Aquas Corp
IHI Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/32Direct CO2 mitigation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス流量の多いコージェネレーションからの
排ガスを用いても、処理対象となる排水の飛散を抑えて
排ガス中の炭酸ガスで中和することのできる排水処理装
置およびその方法を得る。 【解決手段】 ボイラから排出された排水を前記ボイラ
から排気された排ガスに接触させて前記排水を中和処理
する排水処理装置において、前記排水を受けて溜める排
水受水槽4と、排水受水槽4に溜められた排水を前記排
気された排ガスに散水しながら前記排水受水槽4に戻す
スプレーノズル8と、スプレーノズル8と排水受水槽4
との間で排水を循環させる循環ポンプ5と、循環中の排
水の中和度を測定するpHメータ6と、排水の中和度が
放出範囲内に入った時に循環中の排水を放出する電磁弁
7とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コージェネレーシ
ョン設備における廃熱ボイラより排出されるアルカリ性
の排水を、同コージェネレーション設備より排気される
排ガス中の炭酸ガスにより中和して外部に排水する排水
処理装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の排水処理装置としては、例えば、
特開平8−47693号公報に記載されたものがある。
図6は従来の排水処理装置の構成を示す図である。従来
の排水処理装置は、図示しないボイラより排水されたブ
ロー水を溜めておく処理水タンク4、溜められたブロー
水を中和塔1cに揚水するポンプ5、揚水されたブロー
水を中和塔1c内において液滴径20μmから120μ
mの霧とし、中和塔1cと一体に形成された煙道中の燃
焼排ガス(以下、排ガスと記載する。)に噴霧する噴霧
ノズル8、排ガス中の酸性成分、例えば炭酸ガス(CO
2)により中和されたブロー水を中和塔1cより排出す
る電磁バルブ7をそれぞれ設けている。
【0003】この構成において、ポンプ5によって中和
塔1cに揚水されたアルカリ性のブロー水は噴霧ノズル
8により液滴径20μmから120μmの霧として煙道
に注ぎ込まれる。煙道には炭酸ガスを含む排ガスが送り
込まれているため、ブロー水は排ガス中の炭酸ガスによ
って中和され、中和塔1cの底部よりpH5.8〜8.
6の基準値内に処理された中和水が電磁バルブ7を通し
て排水される。
【0004】また他の従来の排水中和装置としては、図
7に示す炭酸ガスボンベを使用した排水中和装置があ
る。この排水中和装置は、図示しないボイラより排水さ
れるブロー水を溜めておく原水槽71、ブロー水温度が
80℃程度と高いため原水槽71に20℃程度の冷却水
を導入するライン72、炭酸ガスボンベ式の中和装置7
4に40℃程度に減温されたブロー水を導入するポンプ
73、pH5.8〜8.6に中和された排液を排水する
排水ライン76より構成される。尚、中和装置74には
炭酸ガスボンベ75より炭酸ガスが供給される。
【0005】この従来装置は、冷却水に稀釈され40℃
程度に減温されたブロー水をポンプ73により炭酸ボン
ベ式の中和装置74に導入し、そこで炭酸ガスボンベ7
5から供給された炭酸ガスにより中和され、pH5.8
〜8.6の基準値内に中和処理された排水が排水ライン
76より排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来装置は排ガス流速
が低いためアルカリ性のブロー水を液滴径20μmから
120μm程度の霧にして排ガスに噴霧することでブロ
ー水を中和している。しかしながら、コージェネレーシ
ョン用廃熱ボイラより排出される排水を霧にして、コー
ジェネレーション用ガスタービンの排ガス中の炭酸ガス
と接触させて中和させる場合、例えばコージェネレーシ
ョン設備の負荷変動により煙道に送り込まれる排ガスの
流速が最大になると、スプレーノズルの水滴径を形成す
る大きさに限界があることと、液滴径を十分大きくして
も、水滴径の粒度分布のうち微細なものは霧状のブロー
水と排ガスとの間にフラッチング現象が発生し噴霧した
ブロー水は飛散して中和されないという問題点があっ
た。
【0007】図4に示すように液滴径が小さいほどフラ
ッチング現象を起こさせる排ガスの流速は小さい。例え
ば、液滴径が0.8mmであると排ガスの流速が約3.
4m/sでフラッチング現象が発生するが、液滴径が
0.4mmになると排ガスの流速が約1.6m/sでも
フラッチング現象が発生してしまう。この結果、従来の
煙道噴霧式中和装置は、コージェネレーション設備から
の排ガスの様にガス流速が早い燃焼装置より排気される
ガスを用いて排水を中和しようとすると満足のいった中
和処理がなされず、むしろ排水を霧状にして大気中に放
出させる結果となる。
【0008】また、排水の大気中への飛散を防止する目
的でエリミネータを煙道出口に設けると大気中への飛散
を防ぐことができるが、圧力損失が大きくなって肝心の
コージェネレーション設備の稼働効率が低下するという
問題点がある。
【0009】更に、従来の煙道噴霧式中和装置は、噴霧
ノズルの孔径が小さいため、目詰まりが起きやすく、定
期的な清掃が必要となる。
【0010】炭酸ガスボンベ式の中和装置は、ブロー水
を冷却水で稀釈して減温させた後、中和装置において炭
酸ガスボンベから供給される炭酸ガスを溶解させること
で中和を行っている。しかし、この方法は冷却水に用い
る水道料金、排水の下水道料金、炭酸ガスボンベのラン
ニングコストなど諸々の経費がかかるという問題点があ
った。
【0011】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、例えば、ガス流量の多いコージ
ェネレーション設備からの排ガスを用いても、処理対象
となる排水の飛散を抑えて排ガス中の炭酸ガスで中和処
理を行うことができる排水処理装置およびその方法を得
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る排水処理
装置は、ボイラから排出された排水をコージェネレーシ
ョン設備から排気された排ガスに接触させて前記排水を
中和処理する排水処理装置において、前記排水を受けて
溜める排水受水槽と、前記排水受水槽に溜められた排水
を前記排気された排ガスに散水しながら前記排水受水槽
に戻す排水散水手段と、この排水散水手段と排水受水槽
との間で排水を循環させる排水循環手段と、前記循環中
の排水の中和度を測定する中和測定手段と、排水の中和
度が放出範囲内に入った時に循環中の排水を放出する排
水放出手段とを備えている。
【0013】この発明に係る排水処理装置の排水散水手
段は、ボイラから排出された排ガスを大気中に排出する
煙道内に備えられ、排ガスの流動方向と逆方向に排水を
散水するものである。
【0014】この発明に係る排水処理装置の排水散水手
段と排水受水槽は、同一筐体内に上下方向に配置して中
和塔を構成し、この中和塔にボイラの煙道より煙管を通
して排ガスを一部導くものである。
【0015】この発明に係る排水処理装置は、煙管の途
中に、煙道より導いた排ガスの流量を一定量に調整して
中和塔に送る排ガス調整手段を設けたものである。
【0016】この発明に係る排水処理装置は、中和塔に
導入した排ガスを再びコージェネレーション設備の煙道
に排気するものである。
【0017】この発明に係る排水処理装置は、中和塔に
おける排ガス排出口に、排水の液滴を排ガスより除去す
るエリミネータを備えたものである。
【0018】この発明に係る排水処理方法は、ボイラよ
り中和塔内に導入された排ガスに対し、外部より導入さ
れた中和処理対象となる排水を散水して接触させると共
に、接触させた排水を排水受水槽に一旦受けた後に、再
度、前記中和塔内に送り排ガスを散水させて、排水を中
和するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本実施の形態1で
は、図1の(a)の左図に示すようにコージェネレーシ
ョンより排気される排ガスを外部に排出する煙道1中で
湾曲形状したコーナ部を直角形状に成型した後、煙道1
aの底部の一部に排液溜まりを形成するように煙道1a
の内面より下方に向けて凹部を形成する。このように形
成された煙道1aの内部には、同図の(b)に示すよう
に排ガスに対して排水をシャワー状に散水するスプレー
ノズル8が配置されている。
【0020】煙道1aの下方にはコージェネレーション
からの排水を受けるとともに、煙道1a内部の排液溜ま
りからの排液に関しては配管を通して、一旦、水封部2
で受水して収納する排水受水槽4が配置されている。排
水受水槽4から循環ポンプ5により排水を汲み上げてス
プレーノズル8に送る。スプレーノズル8よりシャワー
状に放出された排水は、排ガスと接触しながら排液溜ま
りに落下した後に、排水受水槽4に送られる。このよう
に排水は循環ポンプ5によりスプレーノズル8と排水受
水槽4との間を循環する。
【0021】循環ポンプ5とスプレーノズル8をつなぐ
配管の途中には循環する中和処理中の排水の一部を導入
し、排水の中和の度合いを測定するpHメータと、pH
測定結果に基づいて循環する排水を外部に廃棄する電磁
弁7が接続されている。また、排水受水槽4には受水さ
れた排水の水位を測定するレベルスイッチが配置されて
いる。このレベルスイッチ3で測定された水位にもとづ
いて循環ポンプ5の稼働を制御する。
【0022】以上の構成において、コージェネレーショ
ンを構成する廃熱ボイラのアルカリ排水を排水受水槽4
に受けて循環ポンプ5によりスプレーノズル8に揚水す
る。スプレーノズル8からシャワー状に散水される排液
の液滴径は排ガス流速に応じてフラッチングが発生しな
い程度とし、例えば300〜4000μm程度であり、
この排液を煙道1a中で排ガス中の炭酸ガスと接触させ
て中和を行い、接触後の排水を排液溜まりに溜め、廃熱
ボイラ側に逆流防止を行いながら配管を通して排水受水
槽4に送る。排水受水槽4では送られてきた排水を、一
旦、水封部2で受けた後に、実際に受水する。
【0023】受水された排水は、その水位をレベルスイ
ッチ3に測定され、水が所定のレベルに達すると循環ポ
ンプ5を駆動して排水を再びスプレーノズル8に揚水す
ることで、排水を排水受水槽4とスプレーノズル8との
間を配管を通して循環させる。この循環水量は排水受入
量の5倍以上、及び排水受水槽でのターン数が5ターン
以上を必要とする。排水はその循環過程で排ガス中の炭
酸ガスと繰り返し接触し、そのpHを下げて行く。
【0024】炭酸ガスと接触した排水は、配管の途中に
設けられたpHメータに一部導入されてそのpHが5.
6〜8.6となり外部に放流可能範囲となったことが測
定されたならば、電磁弁7の開度を調整して循環水の一
部をボイラ排水受入量以上、中和処理済みの水として外
部に放出する。
【0025】このように排水の液滴径が多少大きくて
も、排水を循環させて繰り返し炭酸ガスと接触させるこ
とで、炭酸ガス濃度が10%と低く、且つ、排ガスの温
度が排水にとってガス吸収に不利な150℃と高温であ
り、しかも送り込まれた排水の温度が40℃を越えても
冷却することなくアルカリ性排水の中和が可能となる。
【0026】このように、排ガスおよび排水の温度がガ
ス吸収に不利な条件にあっても中和が可能となるのは、
排ガスと排水が接触する際の蒸発潜熱で温度が下がるこ
とにより炭酸ガスの溶解効率が上がることと、排水を循
環させ繰り返し炭酸ガスに接触させ効率を上げることで
中和条件に達するものと思われる。図3に見られるよう
に、排気受入量200l/hに対して排水の循環量3m
3/hのときはpHが放流範囲の8.6以下にも達しな
い。
【0027】しかし、循環量5m3/hおよび8m3/h
のときは時間の経過と共にpHが徐々に低下して行き、
放流範囲のpH8.6以下に達する。このようにアルカ
リ性排水を中和するためには、循環量は排水を排水受水
槽にブロー装置より連続に送り込む量の25倍以上必要
である。
【0028】循環量と図3に見られるpHテスト結果と
ポンプ循環量との関係を表1に示す。表中、テスト1の
結果は図3の循環流量3m3/h、テスト2の結果は図
3の循環流量5m3/h、テスト3の結果は図3の循環
流量8m3/hの場合である。
【0029】
【表1】
【0030】また、排ガスの流速が大きい場合は、スプ
レーノズル8から散水される排液の液滴径が小さいほ
ど、フラッチングが起こる排ガスの流速は低くなる。即
ち、液滴径が小さいほど僅かな排ガスの流速でフラッチ
ング現象が始まり排水は飛散してしまう。しかし、図5
に示すように、液滴径が大きくなるほど排ガスの流速が
大きくならないとフラッチング現象を引き起こすことは
ない。
【0031】排水循環量と飛散量との関係を表2に示
す。
【0032】
【表2】
【0033】このようにスプレーノズル8のノズルを変
更し液滴径1000μmから4000μmと4倍に大き
くすることで、各ポンプ循環量5m3/h、8m3/hに
おいて、飛散量はノズル径を変更前に比べ約50%に減
少する。
【0034】実施の形態2.上記実施の形態1は、煙道
内にスプレーノズルを配置し、廃熱ボイラから排出され
た排ガスに、中和処理対象となる排水を散水させたが、
本実施の形態2は、図2に示すように廃熱ボイラより排
出される排ガスを外部に出す煙道1より排ガスの一部
を、中和剤として、送風ファン9、排ガス調整ダンパ1
0を管途中に設けた排ガス配管を通して中和塔1bに導
入する。尚、請求項4中に記載した排ガス調整手段は、
送風ファン9および排ガス調整ダンパ10からなり、ま
た、送風ファン9及びその電気的調整手段からなる。
【0035】中和塔1bは図示しない廃熱ボイラからブ
ロー水路を通して排水を導入して排水受水槽11に受け
る。排水受水槽11に受けられた排水は循環ポンプ5に
より中和塔1bより取り出され、中和塔1b内部におい
て上方に配置されたスプレーノズル8に揚水され、スプ
レーノズル8より中和塔1bに導入された排ガスに散水
される。
【0036】循環ポンプ5からスプレーノズルに向けて
配設された配管の途中には循環する中和処理中の排水の
一部を導入し、排水の中和の度合いを測定するpHメー
タ6と、pH測定結果に基づいて循環する排水を中和処
理水として外部に廃棄する電磁弁7が接続されている。
また、中和塔1bの上方における排ガス排出口には処理
済みの排水が、排ガスと共に大気中に散霧しないように
エリミネータ12が配置されている。
【0037】本実施の形態の動作としては、煙道1より
一部、外部に排出された排ガスは、送風ファン9、排ガ
ス調整ダンパ10によりガス流量が調整されて中和塔1
bに導入される。一方、廃熱ボイラから排出されて排水
は中和塔1bに送られ、一旦、排水受水槽11に受けら
れた後に、循環ポンプ5の稼働により排水受水槽11よ
り配管に送り出されてスプレーノズル8に揚水される。
このスプレーノズル8から、排水は液滴がフラッチング
する粒径で上昇してくる排ガス流動方向と逆方向に散水
される。
【0038】この時、排水は排ガス中の酸成分、例えば
炭酸ガスと接触して中和され、接触後の排水は排水受水
槽11に受けられ、再び循環ポンプ5でスプレーノズル
8に送られて循環される。排ガスはエリミネータ12で
液滴が除去された後に外部に排出される。この排ガスよ
り液滴を除去することで排水が大気中に放出されること
が阻止される。
【0039】排水は循環の途中で配管の途中に設けられ
たpHメータに一部取り込まれてpH測定がなされ、p
H5.8〜8.6の放出範囲に入ったならば、電磁弁7
を開放し、中和処理水として外部に放出される。
【0040】以上のように本実施の形態は、煙道1より
直接中和塔1bに排ガスを送り込むのではなく、煙道よ
り排出された排ガスは排ガス調整ダンパ10でフラッチ
ング現象を阻止できる一定排ガス量(Nm3/h)に調
整されながら中和塔に送り込む。そして、中和塔1b内
において、循環する排水に排ガスを接触させてpHを下
げて行き中和処理する。この結果、フラッチングを起こ
さず排ガスと接触して中和される。更に、霧状となった
排液はエリミネータ12に排ガスと共に外部に放出され
るのが阻止される。
【0041】このようにボイラの煙道に対してエリミネ
ータを設けるのではなく、別途設けた中和塔の排ガス出
口にエリミネータ12を設けることでコージェネレーシ
ョン設備の効率が落ちることはない。また、ガス流量を
低く中和塔に導入することで排液の液滴径を極力小さく
できるため、中和処理効率が向上すると共に、循環水量
や循環ポンプを小型化できる。また、煙道に直接排液を
噴霧する場合に比べて、中和塔内にスラッジが溜まる等
のメンテナンス時やスプレーノズルのメンテナンスが容
易であり、メンテナンス時にコージェネレーション設備
を停止する必要がない。また、コージェネレーションの
負荷変動で排ガスの量が変化しても中和塔に導かれる排
ガス量が一定のため中和処理が安定する。更に、排水の
量、排ガスの量、排ガス(CO2)の温度等のさまざま
なファクターが変化しても排水の循環量を調整すること
で中和が可能となる。
【0042】
【発明の効果】この発明によれば、ボイラから排出され
た排水をコージェネレーション設備から排気された排ガ
スに接触させて前記排水を中和処理する排水処理装置に
おいて、前記排水を受けて溜める排水受水槽と、前記排
水受水槽に溜められた排水を前記排気された排ガスに散
水しながら前記排水受水槽に戻す排水散水手段と、この
排水散水手段と排水受水槽との間で排水を循環させる排
水循環手段と、前記循環中の排水の中和度を測定する中
和測定手段と、排水の中和度が放出範囲内に入った時に
循環中の排水を放出する排水放出手段とを備え、排水を
循環させることで排水および排ガスの量、排ガス及び排
水の温度などが変化しても中和が可能となるという効果
がある。
【0043】この発明によれば、排水散水手段はボイラ
から排出された排ガスを大気中に排出する煙道内に備え
られ、排ガスの流動方向と逆方向に排水を散水すること
で、排ガスに対して直接、排水を接触させることができ
るため、装置を簡易化できるという効果がある。
【0044】この発明によれば、排水散水手段と排水受
水槽は、同一筐体内に上下方向に配置して中和塔を構成
し、この中和塔にコージェネレーション設備の煙道より
煙管を通して排ガスを一部導くことで、中和塔に対する
排ガスの流量を容易に調整できるという効果がある。
【0045】この発明によれば、煙管の途中に、煙道よ
り導いた排ガスの流量を一定量に調整して中和塔に送る
排ガス調整手段を設けたことで、排ガスの流量を調整し
た後に、この排ガスに排水を噴霧した場合にフラッチン
グを防止できるという効果がある。
【0046】この発明によれば中和塔に導入した排ガス
を再びコージェネレーション設備の煙道に排気すること
により、排ガスの出口が1本化できるため従来のコージ
ェネレーション設備から排出される排ガス量に変動がな
くなるという効果がある。
【0047】この発明によれば、中和塔における排ガス
排出口に、排水の液滴を排ガスより除去するエリミネー
タを備えたことで、未処理の排水が排ガスと共に大気中
に放出されるのを防止できるという効果がある。
【0048】この発明によれば、ボイラより中和塔内に
導入された排ガスに対し、外部より導入された中和処理
対象となる排水を散水して接触させると共に、接触させ
た排水を排水受水槽に一旦受けた後に、再度、前記中和
塔内に送り排ガスを散水させて、排水を中和すること
で、排水および排ガスの量、排ガス及び排水の温度など
が変化しても中和が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の実施の形態1に係る排水処理
装置の構成図である。
【図2】図2はこの発明の実施の形態2に係る排水処理
装置の構成図である。
【図3】図3はこの発明の排水処理方法における排水循
環量とpHの変化を説明する図である。
【図4】図4は散水する排液の液滴径とフラッチング速
度の関係を示す図である。
【図5】図5は散水する排液の液滴径とフラッチング速
度の関係を示す図である。
【図6】図6は従来の排水処理装置の構成図である。
【図7】図7は従来の排水中和装置の構成図である。
【符号の説明】
1,1a 煙道 1b 中和塔 4,11 排水受水槽 5 循環ポンプ 6 pHメータ 7 電磁弁 8 スプレーノズル 9 送風ファン 10 排ガス調整ダンパ 12 エリミネータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/66 ZAB C02F 1/66 ZAB B01D 53/14 102 B01D 53/14 102 53/18 53/18 E 53/62 F22B 37/50 F22B 37/50 B01D 53/34 135Z F23J 15/04 F23J 15/00 E (72)発明者 伊東 護 東京都目黒区洗足2−22−6 アクアス株 式会社内 (72)発明者 今村 憲史 茨城県つくば市緑ケ原4−4 アクアス株 式会社つくば総合研究所内 (72)発明者 長 義守 東京都江東区豊洲2−1−1 石川島播磨 重工業株式会社東京第一工場内 Fターム(参考) 3K070 DA06 DA33 DA37 DA43 DA46 4D002 AA09 AB01 AC10 BA02 CA01 DA01 DA66 4D020 AA03 BA01 BB03 CB25 CD01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラから排出された排水をコージェネ
    レーション設備から排気された排ガスに接触させて前記
    排水を中和処理する排水処理装置において、前記排水を
    受けて溜める排水受水槽と、前記排水受水槽に溜められ
    た排水を前記排気された排ガスに散水しながら前記排水
    受水槽に戻す排水散水手段と、この排水散水手段と排水
    受水槽との間で排水を循環させる排水循環手段と、前記
    循環中の排水の中和度を測定する中和測定手段と、排水
    の中和度が排水放出範囲内に入った時に循環中の排水を
    放出する排水放出手段とを備えたことを特徴とする排水
    処理装置。
  2. 【請求項2】 前記排水散水手段はボイラから排出され
    た排ガスを大気中に排出する煙道内に備えられ、排ガス
    の流動方向と逆方向に排水を散水することを特徴とする
    請求項1に記載の排水処理装置。
  3. 【請求項3】 前記排水散水手段と排水受水槽は同一筐
    体内に上下方向に配置して中和塔を構成し、この中和塔
    にコージェネレーション設備の煙道より煙管を通して排
    ガスを一部導くことを特徴とする請求項1に記載の排水
    処理装置。
  4. 【請求項4】 前記煙管の途中に、煙道より導いた排ガ
    スの流量を一定量に調整して中和塔に送る排ガス調整手
    段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の排水処理
    装置。
  5. 【請求項5】 前記中和塔に導入した排ガスを再びコー
    ジェネレーション設備の煙道に排気することを特徴とす
    る請求項3または4に記載の排水処理装置。
  6. 【請求項6】 前記中和塔における排ガス排出口に、排
    水の液滴を排ガスより除去するエリミネータを備えたこ
    とを特徴とする請求項3または4に記載の排水処理装
    置。
  7. 【請求項7】 ボイラより中和塔内に導入された排ガス
    に対し、外部より導入された中和処理対象となる排水を
    散水して接触させると共に、接触させた排水を排水受水
    槽に一旦受けた後に、再度、前記中和塔内に送り排ガス
    を散水させて、排水を中和することを特徴とする排水処
    理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007144263A (ja) * 2005-11-24 2007-06-14 Sasakura Engineering Co Ltd アンモニア含有廃液の中和処理装置及び中和処理方法
CN105396423A (zh) * 2015-11-23 2016-03-16 金川集团股份有限公司 一种废气废水的处理系统及方法
CN106152143A (zh) * 2016-08-17 2016-11-23 湖南润漠环保科技发展有限公司 一种生活垃圾磁化热解处理站
JP2018038979A (ja) * 2016-09-08 2018-03-15 株式会社東芝 二酸化炭素の分離回収装置、分離回収方法および液体捕捉装置

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