JP2002336256A - 乳房用超音波計測装置 - Google Patents

乳房用超音波計測装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳房の水中軽度圧迫法を容易に実現する超音
波計測装置を提供する。 【解決手段】 乳房26を受け入れる水槽10の上縁部
に滑り止め部材20を取り付ける。滑り止め部材20
は、シリコンベースのゲル状材で構成され、水槽10の
上部開口に懸け渡されたシート22を剥離自在に密着す
る。滑り止め部材20は、シート22との接触面に沿っ
た方向の力に対して粘着力や摩擦力により抗して、シー
ト22に乳房26を押圧したときにシート22がずれる
ことを防止する。被検者24が上半身をシート22の上
に屈めて乳房26を押しつけると、乳房26はシート2
2により適度な押圧で包まれた状態で、水槽10内の水
中に挿入される。この状態で超音波診断装置6は超音波
探触子12を電子走査し、乳房26の超音波断層画像を
生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水槽内に挿入され
た乳房についての断層画像の生成等による超音波計測に
用いられる乳房用超音波計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】乳腺集団検診において、乳房の断層画像
を生成する超音波診断システムが用いられている。この
従来の超音波診断システムは、水槽内に超音波振動子を
配置した超音波計測用の水槽の上部開口から水中に懸垂
された乳房を断層撮像するものである。
【0003】この他に乳房を超音波計測し診断する方法
として、乳房に水嚢を介して超音波探触子をあてがう方
法があるが、この方法では乳房の圧迫や変形が生じ、自
然な形態での画像が得られない。これに対して、乳房の
水中懸垂法による断層撮像は、自然な形態のままでの断
層像が得られ好都合である。しかし、水中懸垂法では、
乳頭直下の領域が、超音波の無反射領域として描写さ
れ、診断に不都合であるという問題もある。
【0004】この問題点は、薄膜を乳房に当てて軽い圧
迫を加えて水中での断層撮像を行う水中軽度圧迫法によ
り改善されることが報告されている(日本超音波医学会
講演論文集,昭和57年5月,40−D−50)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】水中軽度圧迫法では、
薄膜を乳房に当てることが必要となり、特に集団検診に
おいては、その作業を容易かつ迅速に行うことが求めら
れる。また、薄膜は、被検者の素肌に接するものである
ため、衛生的な配慮から清浄化や交換が容易であること
も求められる。
【0006】本発明はこのような課題を解決しようとす
るためになされたもので、水中軽度圧迫法を容易に行う
ことができる乳房用超音波計測装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る乳房用超音
波計測装置は、乳房を受け入れる上部開口を有し、内部
に配置された超音波振動子と前記乳房との間の超音波伝
達を行う水を溜める水槽と、前記水槽の上部開口を覆
い、被検者が当該上部開口に覆い被さることにより、そ
の乳房を押し当てられ水中にて抱持する柔軟シートと、
前記水槽の上縁部に配置され、上面が前記柔軟シートに
対し剥離自在に密着して当該柔軟シートの横滑りを防止
する滑り止め部材とを有する。
【0008】本発明によれば、乳房の計測時には柔軟シ
ートが水槽の上縁部に密着され、水槽の上部開口に懸け
渡される。柔軟シートの水槽の上縁部への密着は、上縁
部に設けられた滑り止め部材により実現される。柔軟シ
ートに対して滑り止め部材との接合面に水平方向の引っ
張り力を加えた場合には、力がシートと滑り止め部材と
の接合面全体に分散し、それら接合面全体での粘着力や
摩擦力によって柔軟シートのずれが防止される。しかし
滑り止め部材から柔軟シートをその端部から捲り上げ引
き剥がそうとした場合には、剥離は容易に行われる。ま
た、このような特性は滑り止め部材自体により発揮さ
れ、柔軟シートの貼り替えごとに粘着剤の塗布作業など
は不要である。柔軟シートが上部開口を覆うように張ら
れた状態で、被検者が水槽の上部開口に覆い被さると、
自ずと柔軟シートが乳房にあてがわれる。このとき、柔
軟シートが水槽の上縁部に対してずれることが防止され
るので、柔軟シートは水槽上部開口に保持されたまま、
乳房に押圧力を及ぼす。柔軟シートはその柔軟性により
乳房を包むように圧迫し、軽度圧迫法が実現される。
【0009】本発明の好適な態様は、前記柔軟シート
が、伸縮可能なゴム膜で構成された乳房用超音波計測装
置である。柔軟シートが伸縮性を有することで、乳房の
大小にかかわらず乳房に適度な押圧力を及ぼすことがで
きる。
【0010】本発明の好適な態様は、前記滑り止め部材
が、シリコンベースのゲル状材で構成された乳房用超音
波計測装置である。ゴム膜をシリコンベースのゲル状材
に押し付けることで密着し、柔軟シートの滑り止めに好
適である。また、水槽の上縁部は、被検者の体が当たる
ので、柔らかく構成されることが望ましいが、滑り止め
部材をゲル状材とすることでこのことも実現される。
【0011】他の本発明に係る乳房用超音波計測装置に
は、前記水槽の上縁部に、前記水槽から溢れる水を前記
水槽の外へ導く流水路が形成される。
【0012】本発明によれば、水槽の上縁部に流水路が
設けられ、水槽から溢れ出る水を、主としてこの流水路
から受水部へ落とすことができる。溢れ出る水の流路を
制御することにより、水槽上縁部に被検者が覆い被さっ
た状態で、被検者の体が不用意に濡れることが防止され
る。
【0013】別の本発明に係る乳房用超音波計測装置
は、前記水槽の外周に付設され、前記流水路から流れ出
る水を受ける凹部が形成された受水部を有する。
【0014】水槽に溜められる水は、超音波伝達媒体と
なるため、柔軟シートを介して乳房に接することが必要
である。これが乳房の大小にかかわらず実現されるため
には、水槽の比較的上の方まで水が溜められる。そのた
め、乳房を水槽に入れたときに水が水槽から溢れること
がある。本発明によれば、流水路から流れ出た水が受水
部の凹部にて受けられるので、装置の設置場所の周辺を
濡らすことが避けられ、装置の取り扱いが容易となる。
受水部は水槽の周りを取り囲んで設けられ、水が水槽上
縁部のどの方向から溢れても、それを受けることができ
る。
【0015】また別の本発明に係る乳房用超音波計測装
置は、前記柔軟シートが前記水槽の上部開口を覆った状
態にて、当該柔軟シートの縁が、前記水槽の上縁部から
外側に垂れ下がり、前記受水部の前記凹部が、前記柔軟
シートの縁の鉛直下方に配置される。
【0016】水槽から溢れる水は、水槽の上縁部又は流
水路から水槽の外側へ或る程度の勢いで吹き出すことが
あり得る。本発明によれば、水は流水路から横方向に吹
き出しても、上縁部から外側に垂れ下がった柔軟シート
の内側(下側)の面に当たって落下する。柔軟シートの
縁の鉛直下方に受水部の凹部が配置され、柔軟シートか
ら落下した水はこの凹部で受け止められる。これによ
り、溢れた水が装置周囲へ飛散することが防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0018】図1は、本発明の実施形態である乳房用超
音波診断システムの概略の構成図である。本システム
は、乳房用超音波計測装置(以下、計測装置)2、制御
装置4、及び超音波診断装置6を含んで構成される。図
1において、計測装置2は縦断面図を示している。
【0019】計測装置2は、水を溜める水槽10、水槽
10内の水中に配置される超音波探触子12、超音波探
触子12を機械的に移動させる駆動機構14、水槽10
の外側周囲に設けられた受水部16、水槽10の外壁に
設けられ水槽10内の水を暖めるヒータ18、水槽10
の上縁部に配置された滑り止め部材20、水槽10の上
部開口を覆うシート22を有する。計測装置2の水槽1
0上には被検者24がうつぶせとなり、乳房26がシー
ト22に押し当てられる。シート22は例えばラテック
ス等のゴム膜で形成されて柔軟性と共に伸縮性を有し、
押し当てられた乳房26を適当な押圧力で包んで保持
し、シート22に包まれた乳房26は水槽10の上部開
口から水槽10内に挿入され、シートを介して水浸され
る。なお、ここで水槽10内の水は超音波探触子12と
乳房26との間での超音波の伝達媒体としての役目を果
たす。同様にシート22も超音波伝達の役目を担い、水
から乳房26への超音波の入射、及び乳房26から水へ
の反射波の透過が良好に行われるようにシート22の材
質、厚さなどに関して配慮がされる。また、超音波画像
を得るために、計測時にはシート22と乳房26との間
の超音波の伝達媒体として、乳房26が接するシート2
2の面に例えば水を張ることなどが必要である。
【0020】制御装置4は、駆動機構14を構成するモ
ータ(図示せず)を駆動させて、超音波探触子12を水
平方向に移動させる。超音波探触子12の移動量は、モ
ータへの駆動制御信号によって検知することが可能であ
る。また駆動機構14にエンコーダ等を設け、その出力
信号に基づいて制御装置4が超音波探触子12の位置を
検知する構成とすることもできる。また制御装置4は、
ヒータ18へ電力を供給し、水槽10内の水を暖める。
なお、計測装置2に水温センサを設け、制御装置4はそ
の出力を利用して、水温が被検者に快適な範囲に保たれ
るように制御を行っても良い。
【0021】超音波診断装置6は、超音波探触子12に
よる超音波の送受波を制御する。超音波探触子12は振
動子アレイで構成され、超音波診断装置6は振動子アレ
イの電子走査を制御して、超音波断層画像を生成するこ
とができる。超音波診断装置6は、制御装置4により移
動される超音波探触子12の各位置にて超音波の送受波
を行って、リアルタイムで断層画像を表示することがで
きる。また超音波診断装置6に録画機能を備え、生成さ
れた断層画像を録画してオフラインでの診断に供するよ
うに構成することもできる。超音波診断装置6は制御装
置4から超音波探触子12の位置情報を取得して、当該
情報を断層画像と共に表示、又は記録することができ
る。
【0022】図2、図3はそれぞれ、計測装置2の模式
的な斜視図であり、図2はシート22を被せていない状
態、図3はシート22を被せた状態を示している。ま
た、図4は、計測装置2の模式的な上面図である。
【0023】図2に示すように、水槽10の上縁部の一
部が切り欠かれて、流水路30が形成されている。すな
わち、流水路30は他の上縁部分より高さが低く構成さ
れ、水槽10に乳房26を挿入して水位が上昇した場合
に、もっぱらこの部分から水槽10の外側へ水を溢れ出
させることができる。流水路30は、そこから溢れ出る
水が被検者を濡らさない位置に設けるのが好適である。
ここで計測時において、被検者は計測装置2の傍らに立
ち、上半身を屈めて水槽10の上部に覆い被さり、腕は
下に降ろす体勢をとる。そのため、被検者が立つ水槽1
0の手前側面、及び両側面は被検者の腰や腕が触れるこ
ともある。このような点を配慮し、ここでは流水路30
は、被検者から見て水槽10の奥側、つまり被検者の頭
部が位置する側の辺の端部に配置している。図4の上面
図において、被検者が立つ位置は左側であり、受水部1
6の側面はこの部分において、被検者の体にフィットす
るようにカーブ形状32に構成されている。そして、流
水路30は被検者の立ち位置とは反対側(図において右
側)の水槽10の上縁部に配置されている。
【0024】図5は、水槽10に対する被検者の上半身
の位置を示す説明図であり、計測装置2の下からの透視
図である。水槽10の上部開口は、片方の乳房26を受
け入れるのに十分な間口を有している。一方、被検者は
その上半身を水槽10の上縁部で支えられると楽であ
り、その機能を好適に実現するように水槽10の開口形
状は配慮され、例えば不必要に上部開口は大きくならな
いように構成される。また、上述のように計測時には被
検者の腕は下に、つまり自分の体の前方にあるのが楽で
あると共に、乳房26が自然な形状となり観察に都合が
良いと考えられる。その観点からは、水槽10の上部開
口のほぼ中央に乳房26を配置した状態で、水槽10の
上縁部が被検者の腕を下に降ろすことを妨げないことが
好ましく、水槽10の幅は不必要に大きくならないよう
に構成される。
【0025】受水部16は水槽10を取り囲んで設けら
れる。流水路30を設けたことにより、水槽10から溢
れ出る水はもっぱら流水路30から受水部16へ流れ落
ちることとなる。しかし、被検者が水槽10上部に屈む
動作が速い場合などには、流水路30からの排水が追い
つかずに他の上縁部とシート22との間を通って水が溢
れ出る可能性もある。この場合にも、水槽10の全周に
沿って配置された受水部16は、溢れた水を逃すことな
く回収することができる。ここで、受水部16は水槽1
0の下方周囲に配置される。もし、受水部16を水槽1
0の上縁部付近の高い位置に設けると、被検者が腕を下
に降ろすのに妨げとなったり、また水槽10の手前側に
て受水部16が被検者の腰に当たって、乳房26を水槽
10の上部開口の中央に置こうとする際にじゃまになる
といったことが起こり得るが、受水部16を低い位置と
することによりそれら不都合を防ぐことができる。
【0026】シート22は、図2に示すように、上部か
ら被せるようにして水槽10に装着される。図6は、水
槽10の上縁部の断面図である。水槽10の上縁部に
は、滑り止め部材20が固着されている。滑り止め部材
20は流水路30の部分を除いて基本的に水槽10の上
縁部全体に配置される。滑り止め部材20は、シート2
2を押し付けることによって粘着力を発揮する。その粘
着性は、シート22を滑り止め部材20から剥離自在な
程度に弱いものであると共に、繰り返してシート22を
密着することができるものである。例えば、そのような
粘着性は、シリコンベースのゲル状物質に見られ、ここ
ではそのような物質を用いて滑り止め部材20が構成さ
れる。
【0027】ここで、シート22に滑り止め部材20と
の接合面に水平方向の引っ張り力を加えた場合には、力
がシートと滑り止め部材との接合面全体に分散する。よ
って、滑り止め部材20がシート22を剥離自在な程度
の弱い粘着力しか有さないものであっても、滑り止め部
材20とシート22との間の粘着力や摩擦力により、乳
房26がシート22に押し当てられた際にシート22が
ずれることを防止することができ、乳房26に適度の押
圧力が作用し水中軽度圧迫法が実現される。
【0028】水槽10の上縁部には、シート22のずれ
を防止するに足るだけのシート22と滑り止め部材20
との接触面を確保するために必要に応じて、断面が逆L
字型(図6に図示)やT字型のデッキを設け、この上を
滑り止め部材20で覆うことにより、接触面の拡大を図
る。
【0029】シート22は基本的に水槽10の上部開口
全面及び滑り止め部材20の上面を覆う形状及び大きさ
を有すれば十分である。しかし、より好適には図3に示
すように、シート22が水槽10の上部開口に装着され
た状態にて、シート22の縁が水槽10の上縁部から外
側に垂れ下がるように、シート22の形状及び大きさが
定められる。このシート22が外側に垂れ下がる構成
は、以下に説明するように一つにはシート22のずれ防
止に有効であり、もう一つには溢れる水の飛散防止に有
効である。
【0030】まず、シート22のずれ防止という面に関
しては、シート22の縁が滑り止め部材20の外側端部
から下に垂れ下がることにより、シート22の垂れ下が
った部分の重みが滑り止め部材20の当該端部に作用す
る。つまりシート22と滑り止め部材20との間の押圧
力がこの端部で高まることにより、シート22の滑り止
め部材20への密着度が増し、粘着力や摩擦力が増大す
る。
【0031】これに関連して、図6に示すように、デッ
キ部の端部を下に傾斜した傾斜面40又は曲面とする構
造として、シート22が滑り止め部材20に巻き付くよ
うに接触させることもずれ防止という点で有効である。
この構造では、シート22と滑り止め部材20との接触
面の拡大を図ることができるだけではなく、さらにシー
ト22を水槽10の内側に引き込もうとする張力と垂れ
下がったシート22の重みに起因する外側への張力とが
合成され、傾斜面40においてシート22と滑り止め部
材20との間の押圧力が高まり、粘着力や摩擦力が増大
することが期待できる。
【0032】次に水の飛散防止という面に関しては、シ
ート22を垂れ下げる構成とすると共に、シート22の
縁の真下には受水部16の溝が位置するように構成され
る。この構成では、水槽10の流水路30から水が横方
向に勢いを持って溢れ出ても、シート22の内側(下
側)の面に当たって遮られるので受水部16の外側に水
が落ちることが防止される。シート22に当たった水は
その内側面を伝って降下し、その縁から受水部16の溝
に落ちて回収される。
【0033】滑り止め部材20の要件は、シート22を
剥離自在に、かつ横方向のずれを防止できるように密着
する特性を有する部材であることであり、基本的にはこ
の要件を満たすものであれば、上述した物質には限られ
ない。しかし、上述したように水槽10の上縁部は被検
者の上半身に接触して支えるので、その点では水槽10
の上縁部に配置される滑り止め部材20は弾力性を有す
るものの方が被検者に好ましい感触を与える。また上述
のように上縁部の端部を傾斜させたり曲面とする構成
は、ずれを好適に防止できると共に、被検者に接触する
部分の角を和らげるという点でも好適である。
【0034】
【発明の効果】本発明の乳房用超音波計測装置によれ
ば、乳房を軽度圧迫するための柔軟シートは、計測装置
の水槽の上縁部に取り付けられ、計測時には被検者がこ
の柔軟シートに乳房を押し当てることにより軽度圧迫が
容易に実現される。水槽の上縁部に設けた滑り止め部材
は、乳房を押圧時に柔軟シートがずれることを防止する
一方、柔軟シートを剥離自在に保持する。剥離自在であ
ることにより、柔軟シートの取り付け、交換が容易とな
る効果が得られる。このように本発明によれば軽度圧迫
が容易に実現されると共に、柔軟シートの取り付け、交
換作業が容易となり、特に多数人を短時間で検査する集
団検診等において、迅速な検査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である乳房用超音波診断シ
ステムの概略の構成図である。
【図2】 シートを被せていない状態での計測装置の模
式的な斜視図である。
【図3】 シートを被せた状態での計測装置の模式的な
斜視図である。
【図4】 計測装置の模式的な上面図である。
【図5】 水槽に対する被検者の上半身の位置を示す説
明図であり、計測装置の下からの透視図である。
【図6】 水槽の上縁部の断面図である。
【符号の説明】
2 計測装置、4 制御装置、6 超音波診断装置、1
0 水槽、12 超音波探触子、14 駆動機構、16
受水部、20 滑り止め部材、22 シート、30
流水路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳房を受け入れる上部開口を有し、内部
    に配置された超音波振動子と前記乳房との間の超音波伝
    達を行う水を溜める水槽と、 前記水槽の上部開口を覆い、被検者が当該上部開口に覆
    い被さることにより、その乳房を押し当てられ水中にて
    抱持する柔軟シートと、 前記水槽の上縁部に配置され、上面が前記柔軟シートに
    対し剥離自在に密着して当該柔軟シートの横滑りを防止
    する滑り止め部材と、 を有することを特徴とする乳房用超音波計測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の乳房用超音波計測装置に
    おいて、 前記柔軟シートは、伸縮可能なゴム膜で構成されること
    を特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の乳房用超
    音波計測装置において、 前記滑り止め部材は、シリコンベースのゲル状材で構成
    されることを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の乳房用超音波計測装置において、 前記水槽の上縁部に、前記水槽から溢れる水を前記水槽
    の外へ導く流水路が形成されることを特徴とする装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の乳房用超音波計測装置に
    おいて、 前記水槽の外周に付設され、前記流水路から流れ出る水
    を受ける凹部が形成された受水部を有することを特徴と
    する装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の乳房用超音波計測装置に
    おいて、 前記柔軟シートが前記水槽の上部開口を覆った状態に
    て、当該柔軟シートの縁は、前記水槽の上縁部から外側
    に垂れ下がり、 前記受水部の前記凹部は、前記柔軟シートの縁の鉛直下
    方に配置されること、を特徴とする装置。
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