JP2002335402A - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体

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JP2002335402A
JP2002335402A JP2001136947A JP2001136947A JP2002335402A JP 2002335402 A JP2002335402 A JP 2002335402A JP 2001136947 A JP2001136947 A JP 2001136947A JP 2001136947 A JP2001136947 A JP 2001136947A JP 2002335402 A JP2002335402 A JP 2002335402A
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Kazuyuki Hamada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テクスチャを抑制してより好ましい画像を再
現する画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及び
記録媒体の提供。 【解決手段】 画像処理装置1の階調再現処理部12
は、量子化処理手段15と、量子化誤差発生手段16
と、量子化誤差拡散手段17と、濃度判定部13と、ノ
イズマスク18とを備える。量子化誤差発生手段16が
量子化処理された量子化値と入力画像データとの差を量
子化誤差として生成する。濃度判定部13は入力画像デ
ータが所定の濃度範囲内にあるか否かの判断を行う。量
子化誤差拡散手段17は、濃度判定部13により入力画
像データが所定の濃度範囲内にあると判断された時、量
子化誤差とノイズとの比較を行い、その結果に基づいて
未量子化画素に拡散する誤差を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力画像データに
誤差拡散処理を施して中間調の出力画像データを生成す
る画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、プログ
ラム及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】誤差拡散処理に関する基本的説明として
は、Floyd−Steinbergによる文献“An
Adaptive Algorithm for S
patial Grey Scale” SID 75
Digestが種々特許、文献等で一般的に引用され
ており、また、この発展形として多階調画像の誤差拡散
処理に関する種々の態様の説明として、Proceed
ing of theIEEE, Vol 76, N
o1, January 1988, Robert
A. Ulichney “Dithering wi
th BlueNoise” pp.56−79等に代
表される文献等で種々多彩に述べられており、容易に誤
差拡散処理の概念を得ることが可能である。
【0003】これらは、入力画像信号を単位画素毎に時
系列的に処理するもので、任意の注目画素濃度に対して
設定された閾値と比較し、その大小関係により量子化値
を決定し、入力画像信号を該量子化値に変換する。この
時発生する量子化誤差を拡散マトリクスにより決定され
るマトリクス係数と乗算し、未量子化画素に拡散すると
いう一連の処理を繰り返すことにより必要な濃度階調数
を削減し、なおかつ画像全体としての濃度階調を維持す
るものである。
【0004】また、多値誤差拡散処理は、2値誤差拡散
処理における、量子化レベル数、量子化閾値等を多階調
に拡張することにより、容易に実現可能であることが想
像できる。
【0005】さらに、誤差拡散処理特有の縞模様テクス
チャや擬似輪郭の発生を抑制する方法として、特開平1
1−225273号公報に開示されているように、閾値
と量子化誤差を独立或いは非独立に制御するといった手
法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、多値誤差拡散
処理においては、複数の量子化値と閾値とを有し、入力
画像データの画素濃度値と閾値とを比較し、量子化及び
量子化に伴う量子化誤差(以後、単に誤差と言う)を未
量子化の周辺画素に拡散するという処理を画素毎に繰り
返して行う。
【0007】この時、その特性上、例えば入力画像デー
タの画素濃度がなだらかに低濃度から高濃度に変移する
時、量子化値と離れた画素濃度が連続する時には、誤差
量が大きく、これを周辺画素に拡散した場合、量子化値
が変動するが、量子化値付近の画素濃度値が連続して入
力された場合、誤差量が殆ど発生しないため、同じ量子
化値が連続することに起因して、画素濃度が量子化値近
傍にない画素の領域とのテクスチャの相違が顕著にな
り、誤差拡散処理後の画質として、視覚的に不快感を与
えるという課題があった。
【0008】また、特開平11−225273号公報に
開示されているように、閾値と量子化誤差を独立或いは
非独立に制御するといった手法においては、閾値と誤差
量の変動量を中間調部で大きく、ハイライト部・ダーク
部で小さくするように制御を行っているが、多値誤差拡
散においては、中間調・ハイライト・ダーク部に関係な
く、上記テクスチャが量子化値近辺に発生するため、上
記制御においては、多値誤差拡散で問題となるテクスチ
ャの発生を抑制することができないという課題があっ
た。
【0009】本発明の第1の目的は、上述した問題点に
対処して、通常の誤差拡散処理に加えて、入力濃度に応
じて誤差量とノイズ量とを切り換えて使用するように
し、多値誤差拡散処理で発生しやすかった、入力濃度が
量子化値近辺でなだらかに変化する時に発生するテクス
チャを抑制し、入力画像データの濃度値に応じたノイズ
を添加するようにし、人間の視覚特性上、感度の高い低
濃度部分では、粒状感が目立たないようにノイズ振幅を
小さく設定し、感度の低い高濃度部分では、ノイズ振幅
を大きく設定し、ノイズ添加による粒状感の発生を抑制
し、誤差拡散処理特有のテクスチャの発生を抑制し、よ
り好ましい画像を再現することが可能な画像処理装置を
提供することにある。
【0010】本発明の第2の目的は、多値誤差拡散を用
いた画像処理装置において、画質と処理時間のトレード
オフの関係を任意に選択することが可能で、多値誤差拡
散処理の欠点であった量子化値付近でのテクスチャの発
生を抑制し、より好ましい画質での出力を得ることが可
能な画像形成装置を提供することにある。
【0011】本発明の第3の目的は、多値誤差拡散処理
で発生しやすかった、量子化値近辺でのテクスチャの発
生を抑制するために、通常の誤差拡散処理に加えて、入
力濃度に応じて誤差量とノイズ量とを切り換えて使用す
るようにし、さらに誤差拡散処理に入力画像データの濃
度値を求め、この濃度値に応じてノイズを入力画像デー
タに加算するようにすることで、誤差拡散処理特有のテ
クスチャの発生を抑制し、より好ましい画像を再現する
ことが可能な画像処理方法を提供することにある。
【0012】本発明の第4の目的は、画像処理方法をコ
ンピュータが読み取り実行することが可能で、また、こ
の画像処理方法を汎用的なものとすることが可能なプロ
グラムを提供することにある。
【0013】本発明の第5の目的は、読み込まれた画像
に対して精度良く画像処理を施して画像を出力すること
が可能な記録媒体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、入力画像データに誤差拡散処理を施して中間調の出
力画像データを生成する階調再現処理手段を備えた画像
処理装置において、階調再現処理手段は、入力画像デー
タの各画素に対して閾値を用いて量子化を行う量子化処
理手段と、上記量子化処理された量子化値と入力画像デ
ータとの差を量子化誤差として生成する量子化誤差発生
手段と、上記生成された量子化誤差を予め定められる拡
散係数と拡散範囲に基づいて未量子化画素に拡散させる
量子化誤差拡散手段とを少なくとも備えており、さら
に、入力画像データが所定の濃度範囲内にあるか否かの
判断を行う濃度判定手段と、未量子化画素に拡散するノ
イズを格納するノイズ格納手段とを備え、上記量子化誤
差拡散手段は、濃度判定手段により入力画像データが所
定の濃度範囲内にあると判断された時、上記量子化誤差
とノイズとの比較を行い、その結果に基づいて未量子化
画素に拡散する誤差を決定することを特徴とする構成を
有する。
【0015】本発明では、前記課題を解決するために、
入力画像データの濃度を判定する濃度判定手段と、ノイ
ズ格納手段(ノイズマスク)と、誤差量を切り換える量
子化誤差発生手段とを設け、上記入力画像データの濃度
判定結果に基づき、誤差量とノイズマスクを参照し、拡
散する誤差量を、量子化誤差と、ノイズマスクによるノ
イズとを切り換える量子化誤差拡散手段を設けることに
より、多値誤差拡散処理で問題となり易かった量子化値
付近の入力濃度の多値誤差拡散処理によるテクスチャの
発生を低減することが可能となった。
【0016】本発明の画像処理装置は、入力画像データ
に誤差拡散処理を施して中間調の出力画像データを生成
する階調再現処理手段を備えた画像処理装置において、
階調再現処理手段は、入力画像データの各画素に対して
閾値を用いて量子化を行う量子化処理手段と、上記量子
化処理された量子化値と入力画像データとの差を量子化
誤差とし、この量子化誤差を予め定められる拡散係数と
拡散範囲に基づいて未量子化画素に拡散させる量子化誤
差拡散手段とを少なくとも備えており、さらに、入力画
像データに加算するノイズを格納するノイズ格納手段を
備え、入力画像データの濃度値に応じた上記ノイズを入
力画像データに加算することを特徴とする構成を有す
る。
【0017】本発明では、前記課題を解決するために、
量子化処理手段と、量子化誤差拡散手段、入力画像デー
タの濃度を判定する濃度判定手段と、ノイズ格納手段
(ノイズテーブル)とを設け、上記入力画像データの濃
度判定結果に基づき、ノイズテーブルを参照し、テクス
チャの発生しやすい画像濃度範囲において、添加するノ
イズテーブル値を画像濃度に応じて変化させるようにし
たため、ノイズ添加による粒状感を与えることなく、多
値誤差拡散処理で問題となり易かった量子化値付近の濃
度領域でのテクスチャの発生を抑制することが可能とな
った。
【0018】本発明の画像処理装置は、上記ノイズ格納
手段に格納されているノイズがブルーノイズであること
を特徴とする構成を有する。
【0019】本発明の画像処理装置は、上記誤差拡散処
理が多値誤差拡散処理であり、多値化のレベルが任意に
設定可能に構成されていることを特徴とする構成を有す
る。
【0020】本発明の画像処理装置は、濃度判定手段を
備えており、入力画像データが所定の濃度範囲内にある
か否かの判断を行い、入力画像データが所定の濃度範囲
内にあると判断された時、入力画像データの濃度値に応
じたノイズを加算することを特徴とする構成を有する。
【0021】本発明の画像処理装置は、ノイズ格納手段
が、入力画像データの濃度値のレベルに応じて入力画像
データに加算するノイズの大きさを変えることを特徴と
する構成を有する。
【0022】本発明の画像形成装置は、上記の何れかの
画像処理装置を備えたことを特徴とする構成を有する。
【0023】本発明の画像処理方法は、入力画像データ
に誤差拡散処理を施して中間調の出力画像データを生成
する階調再現処理を行う画像処理方法において、上記画
像処理方法は、入力画像データの各画素に対して閾値を
用いて量子化処理を施すと共に、上記量子化処理された
量子化値と入力画像データとの差を量子化誤差として求
め、この量子化誤差を予め定められる拡散係数と拡散範
囲に基づいて未量子化画素に拡散させる工程を含み、さ
らに、入力画像データが所定の濃度範囲内にあるか否か
の判断を行う第1の工程と、第1の工程において、入力
画像データが所定の濃度範囲内にあると判断された時、
上記量子化誤差とノイズとの比較を行い、その結果に基
づいて未量子化画素に拡散する誤差を決定する第2の工
程を備えることを特徴とする。
【0024】本発明の画像処理方法は、入力画像データ
に誤差拡散処理を施して中間調の出力画像データを生成
する階調再現処理を行う画像処理方法において、上記画
像処理方法は、入力画像データの各画素に対して閾値を
用いて量子化処理を施すと共に、上記量子化処理された
量子化値と入力画像データとの差を量子化誤差として求
め、この量子化誤差を予め定められる拡散係数と拡散範
囲に基づいて未量子化画素に拡散させる工程を含んでお
り、入力画像データの濃度値を求め、この濃度値に応じ
てノイズを入力画像データに加算することを特徴とす
る。
【0025】本発明のプログラムは、上記に記載の画像
処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とす
る。
【0026】本発明の記録媒体は、入力画像データに誤
差拡散処理を施して中間調の出力画像データを生成する
階調再現処理を行う際、入力画像データの各画素に対し
て閾値を用いて量子化処理を施すと共に、上記量子化処
理された値と入力画像データとの差を量子化誤差として
求め、この量子化誤差を予め定められる拡散係数と拡散
範囲に基づいて未量子化画素に拡散させる工程におい
て、さらに、入力画像データが所定の濃度範囲内にある
か否かの判断を行い、入力画像データが所定の濃度範囲
内にあると判断された時、上記量子化誤差と予め定めら
れたノイズとの比較を行い、その結果に基づいて未量子
化画素に拡散する誤差を決定する画像処理方法をコンピ
ュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0027】本発明の記録媒体は、入力画像データに誤
差拡散処理を施して中間調の出力画像データを生成する
階調再現処理を行う際、入力画像データの各画素に対し
て閾値を用いて量子化処理を施すと共に、上記量子化処
理された値と入力画像データとの差を量子化誤差として
求め、この量子化誤差を予め定められる拡散係数と拡散
範囲に基づいて未量子化画素に拡散させる工程におい
て、さらに、入力画像データが所定の濃度範囲内にある
か否かの判断を行い、入力画像データが所定の濃度範囲
内にあると判断された時、その結果に基づいて入力画像
データに加算するノイズ量を決定する画像処理方法をコ
ンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の画像処理装
置が適用されるカラー画像形成装置となるデジタルカラ
ー複写機の概略ブロック図を示す。
【0029】カラー画像処理装置1には、図1に示すよ
うに、カラー画像入力装置2とカラー画像出力装置3と
が接続されており、全体としてデジタルカラー複写機が
構成されている。カラー画像入力装置2・カラー画像処
理装置1・カラー画像出力装置3はデジタルカラー複写
機に備えられる操作パネル4より入力される信号に基づ
いて動作が制御される。カラー画像処理装置1は、A/
D(アナログ−デジタル)変換部5と、シェーディング
補正部6と、入力階調補正部7と、領域分離処理部8
と、黒生成/下色除去部9と、色補正部10と、空間フ
ィルタ処理部11と、入力画像データに誤差拡散処理を
施して中間調の出力画像データを生成する階調再現処理
手段である階調再現処理部12とを備えている。
【0030】カラー画像入力装置2は、例えばスキャナ
部より構成されており、原稿からの反射光像はRGB
(R:赤・G:緑・B:青)のアナログ信号としてCC
D(Charge Coupled Device)に
て読み取られ、まず、A/D変換部5によりアナログ信
号からデジタル信号に変換される。
【0031】そして、シェーディング補正部6にてカラ
ー画像入力装置2の照明系、結像系、撮像系で生じる各
種の歪みを取り除く処理が行われる。
【0032】その後、入力階調補正部7により、RGB
の反射率信号を、カラーバランスを整えるのと同時に、
濃度信号等の画像処理システムの扱いやすい信号に変換
する処理及びCMY信号への変換処理(RGBよりなる
入力画像データを補色反転してCMYデータを求める処
理)が施される。
【0033】次に、領域分離処理部8にて、文字及び写
真混在原稿における特に黒文字或いは色文字の再現性を
高め、写真領域においては、階調性を高めるために、入
力画像中の各画素を文字領域、写真領域、網点領域の何
れかに分離するものである。
【0034】領域分離処理部8は、分離結果に基づき、
画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、
黒生成/下色除去部9,色補正部10,空間フィルタ処
理部11及び階調再現処理部12へと出力すると共に、
入力階調補正部7より出力された入力信号をそのまま後
段の黒生成/下色除去部9に出力する。
【0035】次に、領域分離処理部8にて、黒文字とし
て抽出された画像領域は、黒生成/下色除去部9にて黒
生成量を高く調整し、写真領域として抽出された画像領
域は、黒生成/下色除去部9にて黒生成量をその画像処
理システムに応じて適量に調整され、CMY(C:シア
ン・M:マゼンタ・Y:イエロー)の3色信号はCMY
K(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー・K:
黒)の4色信号に変換される。
【0036】色補正部10では、色再現の忠実化実現の
ために、色補正部10で不要吸収成分を含むCMY
(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)色材の分
光特性に基づいた色濁りを取り除く処理及び原稿と複写
物(出力画像)間のカラーマッチング処理が行われる。
【0037】次に、空間フィルタ処理部11にて、得ら
れた画像信号に対して、デジタルフィルタによる空間フ
ィルタ処理が施され、空間周波数特性を補正することに
よって出力画像のボケや粒状性劣化を防ぐように処理さ
れる。
【0038】例えば、領域分離処理部8にて、文字及び
写真混在原稿における特に黒文字等の再現性を高めるた
めに、黒文字として抽出された画像領域は、空間フィル
タ処理における鮮鋭度強調処理で高域周波数の強調量が
大きくされる。
【0039】一方、領域分離処理部8にて写真(網点を
含む)と判別された領域に関しては、空間フィルタ処理
において、入力網点成分を除去するためのローパス・フ
ィルタ処理が施される。
【0040】階調再現処理部12では、誤差拡散処理を
用いて、領域識別信号を基に最適な2値化処理または多
値化処理が行われる。
【0041】上記誤差拡散処理は多値誤差拡散処理であ
り、多値化のレベルが任意に設定可能に構成されてい
る。
【0042】上述した各処理が施された画像データは、
一旦記憶手段に記憶され、所定のタイミングで読み出さ
れてカラー画像出力装置3に入力される。
【0043】このカラー画像出力装置3は、画像データ
を記録媒体(例えば紙等)上に出力するもので、例え
ば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたモノカ
ラー・カラー画像出力装置等を挙げることができるが特
に限定されるものではない。
【0044】図2は、本発明の第1の実施の形態の階調
再現処理手段の構成を示す概略ブロック図である。階調
再現処理部12は、入力画像データが所定の濃度範囲内
にあるか否かの判断を行う濃度判定手段である濃度判定
部13と、加算器14と、入力画像データの各画素に対
して閾値を用いて量子化を行う量子化処理手段15と、
量子化処理された量子化値と入力画像データとの差を量
子化誤差として生成する量子化誤差発生手段16と、生
成された量子化誤差を予め定められる拡散係数と拡散範
囲に基づいて未量子化画素に拡散させる量子化誤差拡散
手段17と、未量子化画素に拡散するノイズを格納する
ノイズ格納手段であるノイズマスク18と、閾値設定手
段19と、ラインメモリ20とを備えている。
【0045】量子化誤差拡散手段17は、濃度判定部1
3により入力画像データが所定の濃度範囲内にあると判
断された時、量子化誤差とノイズとの比較を行い、その
結果に基づいて未量子化画素に拡散する誤差を決定する
ようになっている。
【0046】ノイズマスク18に格納されているノイズ
はブルーノイズである。
【0047】図3は本発明の第1の実施の形態の画像処
理方法を示す処理フローであり、このフロー図に従って
画像処理方法について以下により詳しく説明する。処理
は図示しないCPU(Central Process
ing Unit)により行われる。
【0048】まず、濃度判定部13において、入力画像
データが所定の濃度範囲内にあるか否かを判定(ステッ
プ101)し、入力画像データが所定の濃度範囲内にあ
る時は、濃度判定部13が量子化誤差拡散手段17に有
効信号を出力(ステップ102)し、次いで、量子化誤
差拡散手段17がノイズマスク18に格納されているノ
イズと量子化誤差発生手段16で発生した誤差を比較
(ステップ103)し、その後、ノイズが誤差よりも大
きいか否かを判定(ステップ104)する。
【0049】また、入力画像データが所定の濃度範囲内
にない時は、濃度判定部13が量子化誤差拡散手段17
に非有効信号を出力(ステップ105)する。
【0050】ノイズが誤差よりも大きい時は、加算器1
4が拡散係数に基づきノイズを入力画像データに加算
(ステップ106)し、次いで、量子化処理手段15が
量子化処理(ステップ107)を行う。
【0051】ノイズが誤差よりも小さい時は、加算器1
4が拡散係数に基づき誤差を入力画像データに加算(ス
テップ108)する。
【0052】本発明の第1の実施の形態における入力画
像データに誤差拡散処理を施して中間調の出力画像デー
タを生成する階調再現処理を行う画像処理方法は、入力
画像データの各画素に対して閾値を用いて量子化処理を
施すと共に、量子化処理された量子化値と入力画像デー
タとの差を量子化誤差として求め、この量子化誤差を予
め定められる拡散係数と拡散範囲に基づいて未量子化画
素に拡散させる工程を含み、さらに、入力画像データが
所定の濃度範囲内にあるか否かの判断を行う第1の工程
と、第1の工程において、入力画像データが所定の濃度
範囲内にあると判断された時、上記量子化誤差とノイズ
との比較を行い、その結果に基づいて未量子化画素に拡
散する誤差を決定する第2の工程とを備えている。
【0053】濃度判定部13において、空間フィルタ処
理部11から入力されるCMYKの各々の画像データの
各画素毎に、濃度値が所定の濃度範囲内にあるか否か、
すなわち、濃度値が量子化処理手段15で量子化される
量子化値近傍の値であるか否かの判断がなされる(第1
の工程)。
【0054】そして、ある注目画素の濃度値が量子化値
近傍にある(量子化値に対して予め定められた範囲内に
ある)と判断された時は、量子化誤差拡散手段17に有
効信号を出力し、そうでない時は、量子化誤差拡散手段
17に非有効信号が出力する。上記量子化値及び量子化
値の範囲は、多値化のレベルに応じて、閾値設定手段1
9に予め複数格納されている。
【0055】加算器14は、予め定められている条件に
基づいて、注目画素の濃度値にラインメモリ20に格納
されている誤差1、あるいは、ブルーノイズ(誤差2)
を加算する(注目画素の濃度値に誤差1または誤差2を
加算した値を、以後、注目画素の新たな濃度値と称す
る)。上記条件については後述する。
【0056】量子化処理手段15は、注目画素の新たな
濃度値と上記予め定められた閾値とを比較し、量子化処
理(注目画素の新たな濃度値を予め定められた量子化値
に置き換える)を行う。
【0057】量子化誤差発生手段16は、上記量子化値
と注目画素の新たな濃度値との差を求め、この差を誤差
1として量子化誤差拡散手段17を介してラインメモリ
20に格納する。
【0058】量子化誤差拡散手段17には、周辺画素に
誤差1または誤差2を配分(拡散)するための拡散係数
が格納されており、この拡散係数により各未量子化画素
に配分する誤差を決定する。
【0059】また、量子化誤差拡散手段17は、ライン
メモリ20に格納されている誤差1とノイズマスク18
に格納されているブルーノイズとを比較し、どちらを誤
差として注目画素に加算するのかを決定する(第2の工
程)。
【0060】ノイズマスク18は、各画素に対応したブ
ルーノイズを格納しており、ラインメモリ20は既に処
理を終えた画素の誤差1を保持するものである。
【0061】以下、具体例を用いて本発明の説明を行
う。量子化処理の例としては、4値誤差拡散処理の場合
を考える。例えば、各色成分の画素の濃度値が256階
調で表現されるものとし、最低濃度を0、最高濃度を2
55で表現し、4値の誤差拡散処理を用い、閾値をそれ
ぞれ、64、128、192、量子化値を0、85、1
70、255に設定されているとする。
【0062】また、入力画像データの画素の濃度値が7
0とする(簡単化のため、加算器14によりこの画素に
付加される誤差は0とする)。
【0063】量子化処理手段15では、この画素の濃度
値と上記閾値とが比較される。画素の濃度値は、閾値6
4以上であり、128以下であるので、85に量子化さ
れ誤差として−15が発生する。この誤差−15(誤差
1)は上記拡散係数に基づき未量子化の周辺画素に拡散
される。
【0064】量子化誤差拡散手段17においては、前記
濃度判定部13の結果により、以下に示す2通りの異な
った処理が行われる。
【0065】濃度判定部13の処理は、以下のようなも
のである。入力画像データの画素の濃度値が量子化値近
辺にある時は、例えば、画素の濃度値が85±15、1
70±15の何れかの範囲にあることを指す。濃度判定
部13により、画素の濃度値が量子化値近辺に無いと判
断された時に量子化誤差拡散手段17は、通常通り、予
め設定された拡散係数に基づきラインメモリ20に格納
されている誤差を配分する。濃度判定部13により、画
素の濃度値が量子化値近辺にあると判断された時、誤差
と以下に示すブルーノイズとが比較され、誤差がブルー
ノイズよりも大きい時には、誤差がそのまま、予め設定
された拡散係数に基づき配分される。誤差が、ブルーノ
イズよりも小さい時には、ブルーノイズを誤差と置き換
え、予め設定された拡散係数に基づき配分される。
【0066】このように、画素の濃度値が量子化値近傍
にある場合は、ラインメモリ20に格納されている誤差
と、ノイズマスク18に格納されている画素に対応する
ブルーノイズとが比較され、その結果に基づいて誤差ま
たはブルーノイズが配分される。
【0067】単純に誤差拡散処理にランダムノイズを適
用して処理を行う場合と比較すると、誤差量にブルーノ
イズ特性を持った擾乱を与えることができるので、視覚
的に感知し易い低周波成分をカットして視覚的な不快感
を与えることなく、量子化値近傍でのテクスチャの発生
を防ぐことができる。
【0068】ブルーノイズの一例としては、図4に示す
ものが用いられ、ノイズの振幅に応じて規格化を行い使
用する。
【0069】この例では、4値誤差拡散処理を用いてい
るので、1/4に規格化して用いる。ここで用いる規格
化とは、以下の内容を指す。
【0070】図4に示すノイズでは、±127の範囲の
数値が用いられており、4値誤差拡散処理にそのまま用
いるには振幅が大きいため、最大値が閾値の間隔のほぼ
1/2程度になるように最大振幅を制御する必要があ
る。
【0071】そのため、各成分の振幅の対応関係を相似
的に保ったまま振幅の調整をするために、全ての成分の
数値を1/4倍して用いる。
【0072】規格化の数値(1/N)としては、全ての
ノイズに対して同一の値とする必要はなく、多値化のレ
ベルや閾値の間隔(例えば、閾値の間隔が広い時はNを
小さく、間隔が狭い時はNを大きく設定する。)に応じ
て振幅が大きすぎないように定めれば良い。
【0073】ノイズマスク18は、ハード化への容易さ
を考慮し、予め2のべき乗にマスクして使用することも
可能である。
【0074】ハードウエアを用いて数値の規格化処理を
行う場合においては、一般的にシフト演算を行うのが回
路規模を増大させることなく行える方法である。
【0075】例えば、1/2倍、1/4倍、1/8倍を
行う場合には、それぞれ1ビット、2ビット、3ビット
シフトを用いて行うのが効率的であることを考慮し、多
値化数に応じてブルーノイズの振幅の制御にシフト演算
を用いて処理することも可能である。
【0076】ノイズの読み出し方法としては、画素位置
に対応して順次、主走査方向、副走査方向にインクリメ
ントして行われる。
【0077】下記文献からも分かるように、ブルーノイ
ズを画像処理に適用する場合においては、ノイズマスク
18の要素と各画素位置とが1対1に対応するように設
定するのが効果的にブルーノイズを利用できるため、ブ
ルーノイズの読み出し方法としては、画素位置に対応し
て順次、主走査方向、副走査方向にインクリメントして
用いる。
【0078】ランダムノイズとブルーノイズの画質に対
する影響の簡単な比較に関しては、日本印刷学会誌第3
2巻第1号(1995)20頁〜30頁で簡単に述べら
れている。「印刷においては、砂目スクリーンによる網
掛けがちょうどホワイトノイズ(周波数0から∞まで一
様なレベルのスペクトルの広がる信号)と画像信号の積
を閾値処理したハーフトーンに相当し、“ざらつき”が
あって非常に見にくい。その理由は、原画像のスペクト
ルが存在する領域に、ホワイトノイズの成分も存在して
画像信号と相互変調(エイリアシング)を起こし、知覚
されやすい周波数領域に不要周波数成分が落ち込むため
であると考えられている。これを解消するために原画像
データのパワースペクトルの存在する周波数領域の2倍
の幅の低周波数領域にスペクトルの存在しないノイズ
(ブルーノイズ)を用いてハーフトーン化すれば画質は
劣化しない。」と述べられており、ブルーノイズを用い
ることの有効性は理論的に解明されつつある。
【0079】上記では図4に示すようにマトリクスサイ
ズの例として、64×64を用いているが、この値に限
定されるものではなく、128×128や256×25
6のサイズのものを用いても構わない。マトリクスサイ
ズは、コスト等の制限がなければ大きいほど好ましい。
【0080】上記では、量子化の例として4値の誤差拡
散処理の場合を述べたが、この多値のレベルを可変する
ようにしても構わない。
【0081】例えば、4値以外では、2値や16値が挙
げられる。この値を可変するには、図1に示した操作パ
ネル4(例えば、液晶ディスプレイ等の表示部と決定ボ
タン等より構成)より行われる。
【0082】操作パネル4には、階調再現処理を行うに
あたり、高速モード(画質にこだわらない場合。例え
ば2値。)、画質優先モード、高画質モード等の処
理モードの種類と簡単な処理内容が表示され、ユーザの
ボタン操作により処理モードが選択されるようになって
いる。
【0083】或いは、プロユースを念頭において、数値
を幾つか表示し、その中から選択するようにしても良
い。
【0084】多値化のレベルが選択されると、制御信号
が閾値設定手段19に出力され、対応する閾値が量子化
処理手段15に設定されると共に、濃度判定レベル及び
その範囲(量子化値及び量子化値の範囲)が濃度判定部
13に入力され、処理が行われる。
【0085】濃度判定レベルの範囲は、多値化のレベル
が小さい時は、量子化値の間隔が大きいので大きい値に
設定され、多値化のレベルが多くなると小さくなるよう
に設定される。
【0086】このように、ユーザの好みに応じて多値画
像を得ることができる。また、閾値の間隔も等間隔では
なく任意に変えて設定しても構わない。
【0087】上記発明によれば、多値誤差拡散処理にお
いて、量子化値近辺の濃度が入力された時、量子化によ
り発生した誤差量とブルーノイズマスクを参照し、誤差
量がノイズ量よりも小さい時には、ノイズ量を誤差とし
て処理し、誤差量がノイズ量よりも大きい時には、通常
どおりの誤差拡散処理を行うことで、従来多値誤差拡散
処理で問題となり易かった、量子化値近辺の入力値が連
続的に入力された場合のテクスチャの発生を低減し、画
質を向上させることが可能となった。
【0088】図5は、本発明の第2の実施の形態の画像
処理装置における階調再現処理手段の構成を示す概略ブ
ロック図である。階調再現処理部12は、加算器30
と、選択手段31と、濃度判定手段である濃度判定部3
2と、入力画像データに加算するノイズを格納するノイ
ズ格納手段であるノイズテーブル33と、加算器34
と、入力画像データの各画素に対して閾値を用いて量子
化を行う量子化処理手段35と、閾値設定手段36と、
量子化処理された量子化値と入力画像データとの差を量
子化誤差とし、この量子化誤差を予め定められる拡散係
数と拡散範囲に基づいて未量子化画素に拡散させる量子
化誤差拡散手段37とを備え、入力画像データの濃度値
に応じたノイズが入力画像データに加算されるようにな
っている。
【0089】さらに、量子化誤差拡散手段37は、乗算
器38と、拡散係数設定手段39と、ラインメモリであ
る誤差メモリ40とを備えている。
【0090】濃度判定部32は、入力画像データが所定
の濃度範囲内にあるか否かの判断を行い、入力画像デー
タが所定の濃度範囲内にあると判断された時、入力画像
データの濃度値に応じたノイズを加算するようになって
いる。
【0091】ノイズテーブル33に格納されているノイ
ズはブルーノイズである。
【0092】ノイズテーブル33は入力画像データの濃
度値のレベルに応じて入力画像データに加算するノイズ
の大きさを変えるようになっている。
【0093】図6は本発明の第2の実施の形態の画像処
理方法を示す処理フローであり、このフロー図に従って
画像処理方法について以下により詳しく説明する。処理
は図示しないCPU(Central Process
ing Unit)により行われる。
【0094】まず、加算器30が入力画像データに誤差
メモリ40に格納されている誤差を加算(ステップ20
1)し、次いで、選択手段31が画素毎に濃度値の判定
処理を行うか否かを判定(ステップ202)する。
【0095】画素毎に濃度値の判定処理を行う時は、濃
度判定部32において、誤差が加算された入力画像デー
タが所定の濃度範囲内にあるか否かを判定(ステップ2
03)し、誤差が加算された入力画像データが所定の濃
度範囲内にない時は、量子化処理手段35が量子化処理
(ステップ204)を行い、その後、量子化誤差拡散手
段37が量子化誤差拡散処理(ステップ205)を行
う。
【0096】画素毎に濃度値の判定処理を行わない時あ
るいは誤差が加算された入力画像データが所定の濃度範
囲内にある時は、ノイズテーブル33を参照して画素の
濃度値に応じて誤差が加算された入力画像データにノイ
ズを加算(ステップ206)する。
【0097】本発明の第2の実施の形態における入力画
像データに誤差拡散処理を施して中間調の出力画像デー
タを生成する階調再現処理を行う画像処理方法は、入力
画像データの各画素に対して閾値を用いて量子化処理を
施すと共に、量子化処理された量子化値と入力画像デー
タとの差を量子化誤差として求め、この量子化誤差を予
め定められる拡散係数と拡散範囲に基づいて未量子化画
素に拡散させる工程を含んでおり、入力画像データの濃
度値を求め、この濃度値に応じてノイズを入力画像デー
タに加算するようになっている。
【0098】空間フィルタ処理部11から入力されるC
MYKの各々の入力画像データは、加算器30により、
誤差メモリ40に格納されている誤差が加算され、選択
手段31により各画素毎に画素の濃度値が所定の範囲内
にあるか否か(量子化値近傍にあるか否か)の判定処理
を行うか否かの選択がなされる。
【0099】選択手段31には、デフォルトとして画素
の濃度値の判定処理を行うように設定されている。
【0100】この設定の変更は、図1に示した操作パネ
ル4(例えば、液晶ディスプレイ等の表示部と決定ボタ
ン等より構成)により行われる。操作パネル4には、階
調再現処理を行うにあたり、高速モード(画質にこだ
わらないモード)、画質優先モード、高画質モード
等の処理モードの種類と簡単な処理内容が表示され、ユ
ーザのボタン操作により処理モードが選択されるように
なっている。
【0101】この時、高速モードを選択すると選択信号
が出力され、画素毎に濃度値の判定処理を行わないモー
ドに設定され、誤差が加算された入力画像データは濃度
判定部32を介さずに直接、加算器34に入力される。
画質優先モード、高画質モードでは、各画素毎に濃
度値の判定処理がなされる。
【0102】濃度判定部32は、上述したように、誤差
が加算された入力画像データの濃度値が量子化値近傍に
あるか否かの判定処理を行うものである。
【0103】画素の濃度値が濃度判定部32により量子
化値近傍にあると判断されると、ノイズテーブル33が
参照され、濃度値に応じたノイズが加算器34に出力さ
れ、誤差が加算された入力画像データに加算される。
【0104】誤差が加算された入力画像データが量子化
値近傍にないと判断された時は、ノイズは加算されな
い。
【0105】また、前記した画素毎に濃度の判定処理を
行わない場合は、無条件に画素毎にノイズテーブル33
が参照され(この場合、選択手段31より入力画像デー
タの濃度値がノイズテーブル33に出力される。図5に
示す選択手段31からノイズテーブル33に向かう破線
の信号)、加算器34にて画素毎に濃度値に応じたノイ
ズが加算される。ノイズテーブル33については後述す
る。
【0106】加算器34から出力された画像データ(入
力画像データに誤差が加算された画像データ或いは入力
画像データに誤差とノイズが加算された画像データ)
は、量子化処理手段35により、予め定められた閾値と
比較され、量子化処理(画像データを予め定められた量
子化値に置き換える)が行われる。
【0107】上記閾値、量子化値及び量子化値の範囲
は、多値化のレベルに応じて、閾値設定手段36に予め
複数格納されている。
【0108】量子化処理された画像データは、出力画像
データとしてカラー画像出力装置3に出力されると共
に、量子化値と加算器34から出力された画像データ
(入力画像データに誤差が加算された画像データ或いは
入力画像データに誤差とノイズが加算された画像デー
タ)との差を求め、この差を誤差として量子化誤差拡散
手段37に出力する。
【0109】量子化誤差拡散手段37は、拡散係数設定
手段39に予め格納されている周辺画素に上記誤差配分
(拡散)するための拡散係数に基づき各未量子化画素
(周辺画素)に配分する各誤差を決定し、誤差メモリ4
0に格納する。この誤差メモリ40に格納されている誤
差が、前記加算器30により入力画像データに加算され
る。
【0110】ノイズテーブル33は各画素に対応したブ
ルーノイズを格納している。ブルーノイズの一例として
は、図7に示すものが用いられ、ノイズの振幅に応じて
規格化を行い使用することも可能である。
【0111】この例では、4値誤差拡散処理を用いてい
るので、1/4に規格化して用いる。ここで用いる規格
化とは、以下の内容を指す。
【0112】図7に示すノイズでは、±127の範囲の
数値が用いられており、4値誤差拡散処理にそのまま用
いるには振幅が大きいため、最大値が閾値の間隔のほぼ
1/2程度になるように最大振幅を制御する必要があ
る。そのため、各成分の振幅の対応関係を相似的に保っ
たまま振幅の調整をするために、全ての成分の数値を1
/4倍して用いる。
【0113】規格化の数値(1/N)としては、全ての
ノイズに対して同一の値とする必要はなく、多値化のレ
ベルや閾値の間隔(例えば、閾値の間隔が広い時はNを
小さく、間隔が狭い時はNを大きく設定する。)に応じ
て振幅が大きすぎないように定めれば良い。
【0114】ノイズテーブル33は、ハード化への容易
さを考慮し、予め2のべき乗にマスクして使用すること
も可能である。
【0115】ハードウエアを用いて数値の規格化処理を
行う場合においては、一般的にシフト演算を行うのが回
路規模を増大させることなく行える方法である。例え
ば、1/2倍、1/4倍、1/8倍を行う場合には、そ
れぞれ1ビット、2ビット、3ビットシフトを用いて行
うのが効率的であることを考慮し、多値化数に応じてブ
ルーノイズの振幅の制御にシフト演算を用いて処理する
ことも可能である。
【0116】ノイズの読み出し方法としては、画素位置
に対応して順次、主走査方向、副走査方向にインクリメ
ントして行われる。
【0117】ブルーノイズを画像処理に適用する場合に
おいては、ノイズテーブル33の要素と各画素位置とが
1対1に対応するように設定するのが効果的にブルーノ
イズを利用できるため、ブルーノイズの読み出し方法と
しては、画素位置に対応して順次、主走査方向、副走査
方向にインクリメントして用いる。
【0118】上記では図7に示すようにマトリクスサイ
ズの例として、64×64を用いているが、この値に限
定されるものではなく、128×128や256×25
6のサイズのものを用いても構わない。マトリクスサイ
ズは、コスト等の制限がなければ大きいほど好ましい。
【0119】以下、具体例を用いて本発明の説明を行
う。処理の例としては、4値誤差拡散処理の場合、各色
の濃度が256階調で表現されるもとのし、最低濃度を
0、最高濃度を255で表し、4値の誤差拡散処理を用
いて閾値をそれぞれ、64・128・192、量子化値
を0・85・170・255に設定し、濃度判定部32
では、画素の濃度値が85±15、170±15の何れ
かの範囲にある時、ブルーノイズ(ノイズテーブル3
3)が参照される(高速モード時は、画素の濃度値に関
わらず常時ブルーノイズが参照される)。
【0120】なお、濃度判定部32でブルーノイズを参
照する時の量子化値の範囲は、主として量子化値を基準
として決定されるが、濃度値に応じて±の上下幅を異な
らせる等、システム(カラー画像形成装置やカラー画像
入力装置2・カラー画像処理装置1(画像処理サーバ
ー)・カラー画像出力装置3がネットワーク等を介して
接続されている場合は、このシステム全体)に応じて範
囲を変更することは可能である。
【0121】以下では、濃度判定部32を介して処理が
行われる場合を例として説明する。今、画像データの濃
度値(加算器30から出力された画像データの濃度値)
が70であるとすると、この濃度値は量子化値近傍(8
5±15)であるので、ノイズテーブル33のブルーノ
イズを参照し、テーブル値(ノイズ)を上記濃度値に加
算する。
【0122】現在の処理画素が左上にある(図7の
(1,1)の位置)とすると、テーブル値は62であ
り、規格化した値は13(=62/4)(バイナリデー
タでは1101)となる。
【0123】今、画素の濃度値としては、濃度判定部3
2での判定レベルの最低レベルであるので、テーブル値
13を2値データとした時にビットシフトした値である
6(バイナリデータでは110)をノイズとして用い、
加算器34では画像データ70にノイズ6が加算され、
ノイズ加算後の画像データは76となる。
【0124】量子化処理手段35では、画像データは7
6を各閾値64・128・192と比較し、85に量子
化を行う。
【0125】そして、誤差として−9を生成する。この
誤差−9は、拡散係数設定手段39に格納されている拡
散係数(図8参照。注目画素は現在処理を行っている画
素を指している。また、主走査方向・副走査方向は、画
像入力装置であるスキャナの走査方向に対して直交する
方向・同じ方向を意味している)と乗算器38により乗
算され、誤差メモリ40に格納されて未量子化の周辺画
素に拡散される。
【0126】上記例では、乗算器38での判定レベルに
応じたノイズレベルの設定に、テーブル値のバイナリデ
ータのビットシフト値を用いている。
【0127】すなわち、濃度値判定レベルが、 最低レベルの場合、テーブル値をビットシフトする 中央レベルの場合、テーブル値をそのまま用いる 最大レベルの場合は、逆のビットシフトを用いる(上
記の例では、26(バイナリデータでは11010)と
なる) (上記レベルの分割方法の一例としては、最低レベルと
は濃度値70以下、中央レベルとは71以上170以
下、最大レベルとは171以上255以下を示してい
る。)
【0128】また、判定レベルとノイズレベルとの関係
については、以下のようになる。レベルの判定基準に関
しては、N値誤差拡散処理において、濃度値判定レベル
の数は、N−2個となる(最大濃度及び最低濃度には、
判定レベルが存在しないため)。
【0129】判定レベルの設定は、256階調をほぼ均
等に量子化し、閾値も同様にほぼ量子化値の中央付近に
配置したとした時(整数値で設定する必要があるため、
完全に均等に分割するのが困難なため)、量子化レベル
の間隔は、INT{256/(N−1)}となり、最適
なノイズ振幅は、INT{±256/2(N−1)}と
なる。
【0130】ビットシフト演算を用いてノイズレベルの
設定を行う場合は、ビットシフト演算後の結果が、IN
T{±256/2(N−1)}を超えない最大値に設定
するのが望ましい。
【0131】最低レベルの場合は、MIN[(入力濃度
値)/2,INT{±256/2(N−1)}] 中央レベルの場合は、INT{±256/2(N−
1)} 最大レベルの場合は、INT{±256×α/2(N−
1)}(1≦α≦1.5)に設定するのが望ましい。
【0132】なお、上記判定レベルの設定は、解像度や
単一記録ドットの最大径等によりシステムに応じて可変
することは可能である。(上述した例では、600dp
i相当、42μm程度のドット径の場合である)“IN
T”は整数化の関数、“MIN”は最小値を求める関数
を示す。
【0133】画素濃度に応じたノイズレベルの設定方法
はこの例に限定されるものではなく、画素濃度の判定レ
ベルに応じて夫々別の参照テーブル(ノイズテーブル3
3)を持つことも可能である。
【0134】また、量子化レベル数に応じて、他の演算
方法、例えばCPUで上述の演算を行い、最適ノイズレ
ベルとなるように調整することも可能である。上記で
は、量子化の例として4値の誤差拡散処理の場合を述べ
たが、この多値のレベルを可変するようにしても構わな
い。
【0135】例えば、4値以外では、2値や16値が挙
げられる。この値を可変するには、前記した操作パネル
4より、多値化のレベルに応じて設定されている高速
モード、画質優先モード、高画質モード等の処理モ
ードを選択することにより行われる。
【0136】高速モードについては、画素毎に濃度の判
定処理を行わない時に選択されることについては既に述
べたが、さらに、多値化のレベルと組み合わせても構わ
ない。例えば、高速モードをさらに、a)最速モード
(多値化レベル:2値)、b)通常の高速モード(多値
化レベル:4)としても良い。或いは、プロユースを念
頭において、数値を幾つか表示し、その中から選択する
ようにしても良い。
【0137】多値化のレベルが選択されると、制御信号
が閾値設定手段36に出力され、対応する閾値が量子化
処理手段35に設定されると共に、濃度判定レベル及び
その範囲(量子化値及び量子化値の範囲)が濃度判定部
32に入力され、処理が行われる。
【0138】濃度判定レベルの範囲は、多値化のレベル
が小さい時は、量子化値の間隔が大きいので大きい値に
設定され、多値化のレベルが多くなると小さくなるよう
に設定される。
【0139】このように、ユーザの好みに応じて多値画
像を得ることができる。また、閾値の間隔も等間隔では
なく任意に変えて設定しても構わない。
【0140】以上では、本発明の第1及び第2の実施の
形態をデジタル複写機を例として説明したが、これに限
定されるものではなく、通信手段を介してネットワーク
や公衆回線と接続された複合機、スキャナやデジタルカ
メラ等の画像入力装置よりコンピュータに画像を読み込
み、処理を施した画像をディスプレイ等の画像表示装置
に表示したり、プリンタ等の画像形成装置に出力するコ
ンピュータシステムに適用しても良い。
【0141】また、本実施の形態では、コンピュータに
実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読
み取り可能な記録媒体に、階調再現処理を記録するもの
となっている。この結果、階調再現処理を行うプログラ
ムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することが
できる。
【0142】なお、本実施の形態では、この記録媒体と
しては、マイクロコンピュータで処理が行われるために
図示していないメモリ、例えばROMのようなものその
ものがあっても良いし、また、図示していないが外部記
憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこ
に記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラム
メディアであっても良い。
【0143】いずれの場合においても、格納されている
プログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行さ
せる構成であっても良いし、或いは、いずれの場合もプ
ログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイ
クロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エ
リアにダウンロードされて、そのプログラムが実行され
る方式であっても良い。このダウンロード用のプログラ
ムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0144】ここで、上記プログラムメディアは、本体
と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープや
カセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)
ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−R
OM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク
系、ICカード(メモリカードを含む)/光カードなど
のカード系、或いはマスクROM、EPROM(Era
sable Programmable Read O
nly Memory)、EEPROM(Electr
ically Erasable Programma
ble Read OnlyMemory)、フラッシ
ュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログ
ラムを担持する媒体であっても良い。
【0145】また、本実施の形態においては、インター
ネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構
成であることから、通信ネットワークからプログラムを
タウンロードするように流動的にプログラムを担持する
媒体であっても良い。
【0146】なお、このように通信ネットワークからプ
ログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロー
ド用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、或
いは別な記録媒体からインストールされるものであって
も良い。
【0147】
【発明の効果】本発明の画像処理装置によれば、通常の
誤差拡散処理に加えて、入力濃度値に応じて誤差量とノ
イズ量とを切り換えて使用するようにしたので、多値誤
差拡散処理で発生しやすかった、入力濃度値が量子化値
近辺でなだらかに変化する時に発生するテクスチャを抑
制し、より好ましい画像を再現することが可能となっ
た。
【0148】本発明の画像処理装置によれば、通常の誤
差拡散処理に加えて、入力画像データの濃度値に応じた
ノイズを添加するようにしたので、人間の視覚特性上、
感度の高い低濃度部分では、粒状感が目立たないように
ノイズ振幅を小さく設定でき、感度の低い高濃度部分で
は、ノイズ振幅を大きく設定できるようにしたので、ノ
イズ添加による粒状感の発生を抑制した上で、さらに、
誤差拡散処理特有のテクスチャの発生を抑制し、より好
ましい画像を再現することが可能となった。
【0149】本発明の画像処理装置によれば、使用する
ノイズとしてブルーノイズを用いるようにしたので、人
間の視覚特性上目に付きやすい低周波成分をカットし、
比較的目に付き難い高周波成分をノイズとして用いてい
るため、ノイズ添加による粒状感の発生を抑制したま
ま、テクスチャの発生を防止することが可能となった。
【0150】本発明の画像処理装置によれば、多値化の
レベルが任意に設定可能となっているため、必要な画質
と処理時間に応じて最適な多値化のレベルが設定可能と
なり、トレードオフの関係にある時間と画質のどちらを
選択するかが可能となった。
【0151】本発明の画像処理装置によれば、通常の誤
差拡散処理に加えて、濃度判定手段を設け、入力画像デ
ータが所定の濃度範囲内にあるか否かの判断を行い、入
力画像データが所定の濃度範囲内にあると判断された
時、入力画像データの濃度値に応じたノイズを加算する
ようにしたので、多値誤差拡散処理特有のテクスチャが
発生し易い部分に集中してノイズを添加することがで
き、不必要に粒状感を高めることなく、より好ましい画
像を再現することが可能となった。
【0152】本発明の画像処理装置によれば、入力画像
データの濃度値のレベルに応じて、階調変化やノイズに
関して人間が感知し易い低濃度部では、加算するノイズ
を小さく設定し、人間が感知し難い高濃度部では、ノイ
ズを大きく設定しているので、全ての階調範囲にわたっ
て、ノイズ添加による粒状感の発生を抑制した上で、違
和感無くテクスチャの発生を抑制することが可能となっ
た。
【0153】本発明の画像形成装置によれば、多値誤差
拡散を用いた画像処理装置において、画質と処理時間の
トレードオフの関係を任意に選択することが可能とな
り、かつ、多値誤差拡散処理の欠点であった量子化値付
近でのテクスチャの発生を抑制し、より好ましい画質で
の出力を得ることが可能となった。
【0154】本発明の画像処理方法によれば、通常の誤
差拡散処理に加えて、入力濃度値に応じて誤差量とノイ
ズ量とを切り換えて使用するようにしたので、多値誤差
拡散処理で発生しやすかった、量子化値近辺でのテクス
チャの発生を抑制し、より好ましい画像を再現すること
が可能となった。
【0155】本発明の画像処理方法によれば、誤差拡散
処理に入力画像データの濃度値を求め、この濃度値に応
じてノイズを入力画像データに加算するようにしたの
で、誤差拡散処理特有のテクスチャの発生を抑制し、よ
り好ましい画像を再現することが可能となった。
【0156】本発明のプログラムによれば、入力画像デ
ータが所定の濃度範囲内にあるか否かの判定,量子化誤
差とノイズとの比較結果に基づいて未量子化画素に拡散
する誤差の決定及び入力画像データの濃度値に応じてノ
イズを加算するという画像処理方法をコンピュータが読
み取り実行することができる。また、この画像処理方法
を汎用的なものとすることができる。
【0157】本発明の記録媒体によれば、パーソナルコ
ンピュータやワークステーション等の汎用のコンピュー
タにCD−ROM(Compact Disc−Rea
dOnly Memory)等の記録媒体を介して、或
いは、ネットワークからのダウンロードによりプログラ
ムを読み込ませて、読み込まれた画像に対して精度良く
画像処理を施して画像を出力することができる。また、
DSP(Digital Signal Proces
sor)等で、ソフト処理を行うプリンタやデジタルコ
ピア等に対しても同様に、フラッシュメモリや、書き換
え可能な記録媒体にプログラムを読み込ませて、読み込
まれた画像に対して精度良く画像処理を施して画像を出
力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置が適用されるカラー画像
形成装置の概略ブロック図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の階調再現処理手段
の概略ブロック図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の画像処理方法を示
すフローチャート。
【図4】本発明の画像処理装置に用いられるブルーノイ
ズマスクの一例を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の階調再現処理手段
の概略ブロック図。
【図6】本発明の第2の実施の形態の画像処理方法を示
すフローチャート
【図7】本発明の画像処理装置に用いられるブルーノイ
ズマスクの一例を示す図。
【図8】図5に示した量子化誤差拡散手段に適用される
拡散係数の一例を示す図。
【符号の説明】
1 カラー画像処理装置 2 カラー画像入力装置 3 カラー画像出力装置 4 操作パネル 5 A/D変換部 6 シェーディング補正部 7 入力階調補正部 8 領域分離処理部 9 黒生成/下色除去部 10 色補正部 11 空間フィルタ処理部 12 階調再現処理部 13 濃度判定部 14 加算器 15 量子化処理手段 16 量子化誤差発生手段 17 量子化誤差拡散手段 18 ノイズマスク 19 閾値設定手段 20 ラインメモリ 30 加算器 31 選択手段 32 濃度判定部 33 ノイズテーブル 34 加算器 35 量子化処理手段 36 閾値設定手段 37 量子化誤差拡散手段 38 乗算器 39 拡散係数設定手段 40 誤差メモリ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像データに誤差拡散処理を施して
    中間調の出力画像データを生成する階調再現処理手段を
    備えた画像処理装置において、 階調再現処理手段は、入力画像データの各画素に対して
    閾値を用いて量子化を行う量子化処理手段と、上記量子
    化処理された量子化値と入力画像データとの差を量子化
    誤差として生成する量子化誤差発生手段と、上記生成さ
    れた量子化誤差を予め定められる拡散係数と拡散範囲に
    基づいて未量子化画素に拡散させる量子化誤差拡散手段
    とを少なくとも備えており、さらに、入力画像データが
    所定の濃度範囲内にあるか否かの判断を行う濃度判定手
    段と、未量子化画素に拡散するノイズを格納するノイズ
    格納手段とを備え、上記量子化誤差拡散手段は、濃度判
    定手段により入力画像データが所定の濃度範囲内にある
    と判断された時、上記量子化誤差とノイズとの比較を行
    い、その結果に基づいて未量子化画素に拡散する誤差を
    決定することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 入力画像データに誤差拡散処理を施して
    中間調の出力画像データを生成する階調再現処理手段を
    備えた画像処理装置において、 階調再現処理手段は、入力画像データの各画素に対して
    閾値を用いて量子化を行う量子化処理手段と、上記量子
    化処理された量子化値と入力画像データとの差を量子化
    誤差とし、この量子化誤差を予め定められる拡散係数と
    拡散範囲に基づいて未量子化画素に拡散させる量子化誤
    差拡散手段とを少なくとも備えており、さらに、入力画
    像データに加算するノイズを格納するノイズ格納手段を
    備え、入力画像データの濃度値に応じた上記ノイズを入
    力画像データに加算することを特徴とする画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 上記ノイズ格納手段に格納されているノ
    イズはブルーノイズであることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 上記誤差拡散処理は多値誤差拡散処理で
    あり、多値化のレベルが任意に設定可能に構成されてい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理
    装置。
  5. 【請求項5】 上記画像処理装置には、さらに濃度判定
    手段が備えられており、入力画像データが所定の濃度範
    囲内にあるか否かの判断を行い、入力画像データが所定
    の濃度範囲内にあると判断された時、入力画像データの
    濃度値に応じたノイズを加算することを特徴とする請求
    項2に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 上記画像処理装置において、 ノイズ格納手段は、入力画像データの濃度値のレベルに
    応じて入力画像データに加算するノイズの大きさを変え
    ることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1,3または4の何れかの画像処
    理装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項2乃至6の何れかの画像処理装置
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 入力画像データに誤差拡散処理を施して
    中間調の出力画像データを生成する階調再現処理を行う
    画像処理方法において、 上記画像処理方法は、入力画像データの各画素に対して
    閾値を用いて量子化処理を施すと共に、上記量子化処理
    された量子化値と入力画像データとの差を量子化誤差と
    して求め、この量子化誤差を予め定められる拡散係数と
    拡散範囲に基づいて未量子化画素に拡散させる工程を含
    み、さらに、入力画像データが所定の濃度範囲内にある
    か否かの判断を行う第1の工程と、第1の工程におい
    て、入力画像データが所定の濃度範囲内にあると判断さ
    れた時、上記量子化誤差とノイズとの比較を行い、その
    結果に基づいて未量子化画素に拡散する誤差を決定する
    第2の工程とを備えることを特徴とする画像処理方法。
  10. 【請求項10】 入力画像データに誤差拡散処理を施し
    て中間調の出力画像データを生成する階調再現処理を行
    う画像処理方法において、 上記画像処理方法は、入力画像データの各画素に対して
    閾値を用いて量子化処理を施すと共に、上記量子化処理
    された量子化値と入力画像データとの差を量子化誤差と
    して求め、この量子化誤差を予め定められる拡散係数と
    拡散範囲に基づいて未量子化画素に拡散させる工程を含
    んでおり、入力画像データの濃度値を求め、この濃度値
    に応じてノイズを入力画像データに加算することを特徴
    とする画像処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10の何れかに記載の
    画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴と
    するプログラム。
  12. 【請求項12】 入力画像データに誤差拡散処理を施し
    て中間調の出力画像データを生成する階調再現処理を行
    う際、入力画像データの各画素に対して閾値を用いて量
    子化処理を施すと共に、上記量子化処理された値と入力
    画像データとの差を量子化誤差として求め、この量子化
    誤差を予め定められる拡散係数と拡散範囲に基づいて未
    量子化画素に拡散させる工程において、さらに、入力画
    像データが所定の濃度範囲内にあるか否かの判断を行
    い、入力画像データが所定の濃度範囲内にあると判断さ
    れた時、上記量子化誤差と予め定められたノイズとの比
    較を行い、その結果に基づいて未量子化画素に拡散する
    誤差を決定する画像処理方法をコンピュータに実行させ
    るためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
  13. 【請求項13】 入力画像データに誤差拡散処理を施し
    て中間調の出力画像データを生成する階調再現処理を行
    う際、入力画像データの各画素に対して閾値を用いて量
    子化処理を施すと共に、上記量子化処理された値と入力
    画像データとの差を量子化誤差として求め、この量子化
    誤差を予め定められる拡散係数と拡散範囲に基づいて未
    量子化画素に拡散させる工程において、さらに、入力画
    像データが所定の濃度範囲内にあるか否かの判断を行
    い、入力画像データが所定の濃度範囲内にあると判断さ
    れた時、その結果に基づいて入力画像データに加算する
    ノイズ量を決定する画像処理方法をコンピュータに実行
    させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取
    り可能な記録媒体。
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