JP2002335396A - 画像圧縮データ処理装置および画像表示方法 - Google Patents

画像圧縮データ処理装置および画像表示方法

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JP2002335396A
JP2002335396A JP2002025075A JP2002025075A JP2002335396A JP 2002335396 A JP2002335396 A JP 2002335396A JP 2002025075 A JP2002025075 A JP 2002025075A JP 2002025075 A JP2002025075 A JP 2002025075A JP 2002335396 A JP2002335396 A JP 2002335396A
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JP2002025075A
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Taro Morishita
太朗 森下
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原画像全体を表示することができないような
メモリ容量に制限の有る情報機器においても、表示中の
部分画像が原画像のどの部分領域に相当しているのかを
容易に把握することができる。 【解決手段】 表示すべき部分領域の指定が部分領域と
原画像との位置関係が特定されるので、その位置関係
と、サムネイル画像を生成するために用いられる縮小ア
ルゴリズムとに基づいて、サムネイル画像と部分領域と
の位置関係を求めることができ、これによって、表示す
る部分画像の原画像に占める位置が求まり、その位置の
情報と、点または枠等のマークの表示データとによっ
て、サムネイル画像上にマークを表示させて、表示中の
部分画像と原画像との位置関係を表示する画像圧縮デー
タ処理装置及び画像表示方法にて実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワードプロセッサ
やPDA(Personal Digital Assistants;携帯用情報端
末) などのコスト的要因によるメモリ制限の厳しい情報
機器や、ハード的なメモリ制限は無くても、複数のソフ
トウェアを同時に使用する等のソフト的な理由でメモリ
制限を課すことが必要な情報機器において、JPEG
(Joint Photographic Experts Group) 等の符号化アル
ゴリズムで圧縮された画像データを扱う画像圧縮データ
処理装置(例えば画像ビューワー)のアプリケーション
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットやディジタルカメ
ラ等の普及により、JPEG等の符号化アルゴリズムで
圧縮されたカラー静止画像データの高性能なビューワー
は、パーソナルコンピュータやワークステーション等に
必須の手段となってきた。ただし、上記のような画像圧
縮データを扱うには、一般的に大容量のメモリと高性能
なCPU(Central Processing Unit) を必要とする。こ
ういった技術的要求に対して、パーソナルコンピュータ
やワークステーションが大容量メモリと高いCPUパワ
ーとを背景に進化してきたことにより、フルカラーの画
像圧縮データをソフトウェアの設計次第で簡単に取り扱
えるアプリケーションが増え、情報機器のマルチメディ
ア化の進展に一層の弾みがつくこととなった。
【0003】また一方で、ネットワーク経由で流れてく
る画像情報のデータ量は大きくなるばかりである。イン
ターネット経由の画像情報の場合、パーソナルコンピュ
ータ等の表示画面のサイズが拡大されるのに合わせて、
そのデータ量も大きくなっている。例えば、フレームメ
モリとして24bitフルカラーの原画像全体を展開で
きるワークバッファを確保しようとすると、SVGA
(Super Video GraphicsArray) の場合で、約1.4Mb
yteものRAM(Random Access Memory)領域が必要
となる。
【0004】これ程大容量のワークメモリを必要とする
最大の原因は、原画像の一画素当たりのデータ量が大き
いこともあるが、原画像そのもののサイズが大きく、展
開した1フレームの原画像データ全体を格納しておくフ
レームメモリを用意しておかないと、部分表示、画面ス
クロール、クリッピングといった表示やデータ加工のた
めの処理が、非常に負荷の重いものとなってしまうため
である。
【0005】しかしながら、原画像のデータ量に対応し
得る専用のメモリや、圧縮伸長用のASlC(Applicat
ion Specific Integrated Circuit;特定用途向け集積回
路)を用意したり、大容量のワークメモリを確保したり
すれば、高速処理を指向することはできる反面、コスト
が犠牲になる。一方、メモリ容量を抑えて低コスト化を
図れば、処理速度が犠牲になる。このように、高機能か
つ低価格の情報機器をユーザに提供するには、何らかの
技術的工夫が必要となる。
【0006】このような技術的工夫を図った従来技術と
して、例えば、特開平6−197378号公報には、赤
・緑・青の各色成分毎に用意されたフレームメモリか
ら、JPEGアルゴリズムによる符号化の前に、必要ブ
ロック数のデータをラインメモリに一時的に読み出すに
あたって、ラインメモリを1つとし、それによって、ラ
インメモリに対するデータの読み書きを制御するアドレ
スコントローラ(走査変換回路)を1つにすることで、
コストダウンを図った画像データ処理回路が開示されて
いる。
【0007】また、特開平7−274167号公報に
は、1ブロックの画像データから求めた離散コサイン変
換係数を除算する量子化係数を近似化して数を削減し、
これによって量子化係数を格納するためのメモリ容量を
小さくし、コストダウンを図った画像圧縮装置が開示さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記いずれ
の公報においても、原画像データ全体を格納する大容量
のフレームメモリを確保した上で、それ以外の作業用メ
モリを如何にして削減するかという点が論じられている
に過ぎず、原画像データを格納するフレームメモリすら
確保できないような厳しいメモリ制限およびコスト制限
を前提にした情報機器に、上記公報に開示された構成を
応用することはできない。
【0009】すなわち、情報機器のマルチメディア化の
流れには、記憶容量が豊富なメモリと高性能なCPUパ
ワーとを背景とするパーソナルコンピュータやワークス
テーションのようなデスクトップ型情報機器の進化の流
れとは別に、メモリ資源やCPUパワーに制限があり、
大容量メモリや高性能CPUを使えないような機器、例
えばPDA、パーソナルワードプロセッサといった特に
携帯性を重視した情報機器の進化の流れが有る。このよ
うな携帯型情報機器においては、JPEGなどの画像圧
縮データをスムーズに取り扱うだけの十分な資源を内蔵
しているものは少ない。
【0010】例えば、PDAクラスの機器では、アプリ
ケーション全体に対して許されるワーク領域は数100
Kbyte程度という厳しいメモリ制限の有るものが多
く、他のアプリケーションとの共存を考えると、表示画
面サイズ(PDAでは約150KbyteのクォータV
GA程度である場合が多い)に対応する程度のワーク領
域のみで間に合わせることが求められている。
【0011】本発明の従来の目的は、上記の技術的課題
に鑑みて、特に、原画像の展開データを格納するワーク
メモリとして、原画像全体の展開サイズより小さい領域
(例えばクォータVGAの表示画面サイズ分)しか確保
できないような制限のもとでも、JPEG等の符号化ア
ルゴリズムによって圧縮された大きなサイズのカラー画
像データを支障なく展開・表示することができる画像圧
縮データ処理装置を提供することにある。
【0012】本発明の本来の目的は、上記の技術的課題
に鑑みて、原画像全体を表示することができないような
ワークメモリの容量に制限の有るPDA等の情報機器に
おいても、表示中の部分画像が原画像のどの部分領域に
相当しているのかを、サムネイル画像上に表示された点
または枠等のマークによって表示することで、一目瞭然
に把握することができる画像圧縮データ処理装置及び画
像表示方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像圧縮デ
ータ処理装置は、上記の課題を解決するために、原画像
内の指定された部分領域のみに相当する部分画像を画面
に表示する部分画像表示手段と、原画像全体が画面より
小さく縮小されたサムネイル画像を、上記部分画像と共
に画面に表示するサムネイル画像表示手段と、部分画像
が原画像に占める位置を示すマークを上記サムネイル画
像上に表示するために、上記部分領域を指定するときに
特定される、原画像に対する部分領域の位置関係と、原
画像からサムネイル画像を生成するための縮小アルゴリ
ズムとから、上記マークの表示位置を算出し、サムネイ
ル画像表示手段にマークの表示を行わせるサムネイル画
像上位置演算手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0014】上記の構成によれば、原画像とサムネイル
画像との間には、サムネイル画像を生成するための縮小
アルゴリズムによって定まる対応関係が有る。
【0015】したがって、表示すべき部分領域が指定さ
れることは、部分領域と原画像との位置関係が特定され
ることなので、サムネイル画像上位置演算手段は、その
位置関係と、サムネイル画像を生成するために用いられ
る縮小アルゴリズムとに基づいて、サムネイル画像と部
分領域との位置関係を求めることができる。すなわち、
表示する部分画像の原画像に占める位置が求まるので、
サムネイル画像上位置演算手段が、その位置の情報と、
点または枠等のマークの表示データとをサムネイル画像
表示手段に与えることによって、サムネイル画像上にマ
ークを表示させ、それにより、表示中の部分画像と原画
像との位置関係を表示することができる。
【0016】本発明に係る画像表示方法は、原画像内の
指定された部分領域のみに相当する部分画像と、原画像
全体が画面より小さく縮小されたサムネイル画像とを同
時に画面に表示し、部分画像が原画像に占める位置を示
すマークを上記サムネイル画像上に表示することを特徴
としている。
【0017】上記の構成により、原画像全体を表示する
ことができないようなワークメモリの容量に制限の有る
PDA等の情報機器においても、表示中の部分画像が原
画像のどの部分領域に相当しているのかを、サムネイル
画像上に表示された点または枠等のマークによって、一
目瞭然に把握することができる。これにより、携帯性を
重視した情報機器の操作性が向上し、コストパフォーマ
ンスを高めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図12に基づいて説明すれ
ば、以下のとおりである。
【0019】本実施の形態では、主に原画像全体を表示
することができないメモリサイズの制約を伴った表示画
面に、原画像の一部である部分画像を表示しながら、部
分画像をスクロールする処理を速やかに行うことができ
る構成例とその動作例とについて説明する。なお、構成
全体の説明部分では、後述の実施の形態で記載の各手段
との関係にも触れている。
【0020】図1(a)に、本発明に係る画像圧縮デー
タ処理装置のハードウェア構成例をブロック図にて示
す。この画像圧縮データ処理装置は、後で詳述する各種
データ処理を司るCPU(Central Processing Unit)
1、データ処理のロジックを表すプログラムなどが格納
されるROM(Read Only Memory)および入出力デー
タ、処理途中の一時的なデータなどが格納されるワーク
メモリとしてのRAM (Random Access Memory) で構成
されるメモリ2、入力装置3から入力されるデータをC
PU1に受け渡す入力インターフェース4、並びに表示
装置5の駆動に関与する表示回路/表示ドライバ6を備
えている。
【0021】上記入力装置3としては、キーボード、O
CR(Optical Character Reader;光学式文字読取装置
)、CCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子) 、
マウスおよび入力ペン等、既知の手段を用いることがで
きるが、少なくとも、カラー静止画像データあるいはカ
ラー静止画像の圧縮データを入力できる入力手段と、表
示装置5の表示画面上の位置を指定し、その位置の座標
を検出するポインティング手段とが、入力インターフェ
ース4に接続される。
【0022】上記表示装置5として、液晶ディスプレ
イ、CRT(Cathode-ray Tube;ブラウン管)等、周知の
表示手段を用いることができる。また、上記表示回路/
表示ドライバ6は、表示装置5に表示を行わせる表示ド
ライバと、表示ドライバおよびメモリ2のRAMに設け
られたVRAM(Video-RAM) 間でデータのやり取りを行
う表示回路とで構成されている。
【0023】次に、図1(b)に、図1(a)で説明し
た画像圧縮データ処理装置の機能ブロック図を示す。ま
ず、上記入力装置3および入力インターフェース4を入
力手段・ポインティング入力手段7としてまとめて示
す。また、上記表示装置5および表示回路/表示ドライ
バ6を表示手段8としてまとめて示す。さらに、上記メ
モリ2と、メモリ2に記憶されたデータへのアクセスを
司るための周知の手段とを記憶手段9として示す。
【0024】続いて、入力されたカラー静止画像(以
下、原画像と称する)データの圧縮処理や、圧縮したデ
ータを表示画面の画素に対応させた配列順序とする展開
処理を行うための既知のロジックに基づくデータ処理機
能を圧縮・展開手段10とする。圧縮・展開手段10
は、具体的には、メモリ2のROMの一部にCPU1で
処理可能な形式で格納されるプログラムとして提供され
るか、あるいは専用のIC回路として提供される。
【0025】ただし、本発明を適用することができる圧
縮・展開の方式は、原画像の画素データをメッシュ状に
ブロック分割した場合、ブロック単位での圧縮・展開を
各ブロック毎に独立して行うことが可能な方式に限る。
この方式が可能なカラー静止画像の圧縮・展開手法とし
ては、例えば前述のJPEGがある。
【0026】次に、圧縮・展開手段10から出力される
圧縮データストリーム上の指定された位置(ブロック)
から圧縮データの展開を開始し、例えばユーザが、原画
像内で入力手段・ポインティング入力手段7を用いて指
定した部分領域の展開データを上記RAMに設けられた
表示用の主フレームメモリにセットするデータ処理機能
を部分展開手段11とする。上記部分領域を画面表示し
たものを以降、部分画像と呼ぶ。また、主フレームメモ
リのサイズは、入力される1フレームの原画像データ全
体を格納することはできず、表示装置5の画面に表示可
能な部分画像のサイズ程度であるとする。なお、部分展
開手段11も、具体的には、メモリ2のROMの一部に
CPU1で処理可能なプログラム形式で格納されてい
る。
【0027】ここで、展開データが格納される上記主フ
レームメモリは、便宜上、各色コンポーネントの展開デ
ータがパックされて格納されるものとして説明を行う
が、各色コンポーネント毎に異なるフレームメモリを用
意した場合でも、それぞれのフレームメモリ毎に同じ処
理を施せばよく、本発明はフレームメモリの設定の仕方
に依存しない。
【0028】なお、部分展開手段11は、表示手段8と
共に、請求項7に記載の部分画像表示手段を構成してい
る。
【0029】ところで、上記表示装置5のように、原画
像のデータサイズより小さいメモリ容量に対応する画面
しか備えられていない場合、表示内容をスクロールする
機能が不可欠となる。しかし、表示内容をスクロールす
る毎に、圧縮データストリームの先頭に戻り、指定され
た部分画像の展開データが得られるまで、圧縮データを
展開し直すとすれば、処理時間のオーバーヘッドが増大
してしまう。
【0030】そこで、無駄な領域の展開を極力少なくす
る目的で、圧縮データストリームの途中で、部分画像の
展開を開始することができるように、展開開始位置を所
定のブロック間隔で特定しておくとよい。この点が、本
発明の重要な特徴の1つである。上記の部分画像の展開
開始位置は、圧縮データストリームの先頭から所定のブ
ロック間隔毎に指定された各特定ブロックの先頭ビット
に対応しており、圧縮データストリームの先頭からのビ
ット数で表される。ビット数で表された展開開始位置
は、圧縮データオフセット値として、メモリ2のRAM
の一部に設定されたオフセット値記憶バッファOMに記
憶されるようになっている。
【0031】上記の圧縮データオフセット値を求めて記
憶するデータ処理機能を圧縮データオフセット値記憶手
段12とする。この圧縮データオフセット値記憶手段1
2は、上記部分展開手段11が、別途指定された部分領
域の圧縮データを展開するときに、その部分領域中に、
上記特定ブロックが含まれていれば、その特定ブロック
の先頭ビットのビット数を求め、展開を開始するビット
位置としてオフセット値記憶バッファOMに格納するよ
うになっている。なお、圧縮データオフセット値記憶手
段12も、メモリ2のROMの一部にCPU1で処理可
能なプログラム形式で格納されている。
【0032】また、上記圧縮データオフセット値記憶手
段12によって記憶された圧縮データオフセット値を有
効利用して、圧縮データストリームの途中から部分領域
の圧縮データを展開し、新たな展開データを得て、表示
装置5の画面に表示された部分画像をスクロールするデ
ータ処理機能をスクロール手段13とする。スクロール
手段13も、メモリ2のROMの一部にCPU1で処理
可能なプログラム形式で格納されている。
【0033】このようなスクロール機能の他に、現在表
示中の部分画像と原画像との対応関係を一目瞭然に視認
できるようにし、さらに、この対応関係を表示したい部
分領域の指定に利用することもできるように構成すれ
ば、装置の操作性が格段に向上する。この操作性向上の
ために、サムネイル画像/ヘッダ作成手段14(サムネ
イル画像作成手段およびサムネイル画像/ヘッダ作成手
段に相当)およびサムネイル画像展開手段15という本
発明に特有の手段を設ける。
【0034】ここで、サムネイル画像とは、大きなサイ
ズの原画像に対して、表示画面内に何枚も収まるような
サイズにまで原画像を縮小し、全体を参照できるように
したインデックス(目次)的な役割を担う画像のことで
ある。本発明では、現在表示中の部分画像の中に、サム
ネイル画像が同時に表示されるようにしている。また、
サムネイル画像は、一般に原画像に比べて、原画像の圧
縮率を損ねない程度の小さなデータサイズの画像である
ため、JPEGなどではしばしばそれが圧縮データのヘ
ッダ部分に埋め込まれていることがある。
【0035】上記サムネイル画像/ヘッダ作成手段14
は、原画像データを間引いて縮小したサムネイル画像デ
ータを作成すると共に、原画像データの圧縮中に、既に
説明した圧縮データオフセット値を求め、圧縮データの
先頭に配されるヘッダ部分に、サムネイル画像データお
よび圧縮データオフセット値をセットする。なお、サム
ネイル画像/ヘッダ作成手段14は、表示手段8と共
に、サムネイル画像表示手段を構成している。
【0036】また、サムネイル画像展開手段15は、入
力装置3から圧縮データが入力されたときに、圧縮デー
タを展開し、そのヘッダ部分にサムネイル画像データと
圧縮データオフセット値とがセットされていれば、それ
らを取り出して、メモリ2のRAMに設けられたサムネ
イル画像用フレームメモリと、上記オフセット値記憶バ
ッファOMとにそれぞれ格納する。なお、サムネイル画
像/ヘッダ作成手段14およびサムネイル画像展開手段
15も、それぞれメモリ2のROMの一部にCPU1で
処理可能なプログラム形式で格納されている。
【0037】次に、現在表示中の部分画像の原画像にお
ける対応位置をサムネイル画像上で示すことができるよ
うに、本発明に特有なサムネイル画像上位置演算手段1
6を設ける。このサムネイル画像上位置演算手段16に
よって、例えば、現在表示中の部分画像の左上隅に位置
する画素が、原画像のどこに位置するかが算出され、そ
の算出位置が、同時に表示中のサムネイル画像上にマー
キングによって示されるようになっている。なお、サム
ネイル画像上位置演算手段16も、メモリ2のROMの
一部にCPU1で処理可能なプログラム形式で格納され
ている。
【0038】これとは逆の機能として、表示中のサムネ
イル画像上の任意の位置を入力手段・ポインティング入
力手段7を用いて指定することによって、指定位置によ
って特定される部分画像を表示することができるよう
に、原画像上位置演算手段17を設ける。例えば、表示
中のサムネイル画像上のある位置を指定すると、原画像
上位置演算手段17によって指定位置に対応する原画像
上の位置が算出され、さらに算出位置に基づいて部分領
域の範囲が特定され、特定された部分領域が部分画像と
して表示されるようになっている。このとき、原画像上
の位置の算出には、後で詳述するように、上記の圧縮デ
ータオフセット値が利用される。なお、原画像上位置演
算手段17も、メモリ2のROMの一部にCPU1で処
理可能なプログラム形式で格納されている。
【0039】以上の各手段7〜17は、それぞれ演算・
制御手段18に接続され、演算・制御手段18の制御に
よって、各機能が実行される。すなわち、具体的には、
演算・制御手段18によってROMに格納されたプログ
ラムが呼び出され、そのロジックが解釈され、実行され
る。なお、演算・制御手段18は、CPU1が対応する
機器となる。
【0040】上記の構成において、第1番目に、部分展
開手段11によって実行される部分展開処理の概念を図
2(a)〜(c)に基づいて説明する。
【0041】まず、部分展開とは、圧縮・展開手段10
で生成された原画像の圧縮データストリーム上のある位
置から展開処理を開始し、主フレームメモリのメモリサ
イズに応じて定まる部分領域に対応する展開データのみ
を所定のメモリ(すなわち、本実施の形態では主フレー
ムメモリ)にセットすることを意味する。
【0042】このことを視覚的に捉えやすくするため、
図2(a)に示すように、原画像データと、その一部で
ある部分画像データとを、2次元直交座標系で相関的に
表すことにする。ただし、便宜上、原点(0,0)を、
原画像全体を映し出すことができる仮想的な表示画面の
左上隅に定め、同表示画面上の水平右方向をx軸の正方
向、同表示画面上の垂直下方向をy軸の正方向に取って
いる。
【0043】また、原画像データは圧縮・展開手段10
によって圧縮されており、x軸上にX個の画素が並ぶと
共に、y軸上にY個の画素が並ぶように、合計X×Y個
の画素に対応づけられているものとする。また、X×Y
個の画素数をX*Y画素と表記する。さらに、X*Y画
素から成る原画像データは、n行、m列、すなわちn×
m個のブロックに分割されているものとし、n×m個の
ブロック数をn*mブロックと表記する。
【0044】続いて、ある画素の座標を常に上記原点
(0,0)を基準として(x,y)で表記する。また、
図2(a)にクロスハッチングで示すように、部分展開
処理を行いたい矩形状の部分領域を特定するとき、部分
領域の左上隅の画素Ps の座標を仮に(xPs,yPs)、
右下隅の画素Pe の座標を仮に(xPe,yPe)とする
と、特定された部分領域を〔(xPs,yPs),(xPe
Pe)〕と表記することにする。さらに、特定ブロック
における左上隅の画素の座標を仮に(xB ,yB )とす
ると、特定ブロックをB(xB ,yB )と表記すること
にする。
【0045】図2(a)では、部分領域の左上隅の画素
s の座標を(x’,y’)とし、部分領域の水平方向
に含まれる画素数をpw、垂直方向に含まれる画素数を
phとしている。したがって、部分領域の右下隅の画素
e の座標は、(x’+pw,y’+ph)で表され
る。
【0046】また、1つのブロックの水平方向に含まれ
る画素数をbw、垂直方向に含まれる画素数をbhとす
る。すなわち、1ブロック内の画素数はbw*bhと表
記できる。さらに、部分展開においては、最初の展開画
素は必ず、あるブロックの先頭画素となるように調整さ
れるものとする。換言すれば、ブロックの切れ目に対応
する圧縮データストリーム上のビット位置から部分展開
を開始することとする。その上、部分領域の四隅に位置
する画素の座標は、最初に特定されているものとする。
このような前提に立って、部分展開処理の内容を図3の
フローに沿って説明する。
【0047】仮に、これから展開しようとするカレント
ブロックをB(x,y)とし、部分展開処理の開始ブロ
ックをB0 (x0 ,y0 )とすると、部分展開処理はま
ず最初にB(x,y)にB0 (x0 ,y0 )をセットす
ることになる(ステップ1;以下、S1と略記する)。
次に、展開開始ブロックB0 (x0 ,y0 )の先頭画素
(x0 ,y0 )に対応する圧縮データストリーム上の位
置(圧縮データオフセット値として記憶されている)か
ら順次、圧縮データが展開される。このときの展開方向
は、圧縮データが記録されている方向に従うものとし、
本実施の形態では、便宜的にラスタ方向であるとする。
【0048】なお、展開開始ブロックB0 (x0 ,y
0 )を特定すること、および先頭画素(x0 ,y0 )に
対応する圧縮データストリーム上の位置を圧縮データオ
フセット値によって特定することについては後述するも
のとし、ここでは部分展開処理の手順を説明する。
【0049】続いて、カレントブロックB(x,y)
が、ラスタ方向で部分領域の最初の境界値とみなされる
右上隅画素(x’+pw,y’)を含む右上隅ブロック
2 (x2 ,y2 )かどうかが判定される(S2)。こ
こで、部分展開すべき領域が原画像上の座標で与えられ
ていれば、あるブロックが部分展開すべき領域と重複し
ているか否かは、以下で説明する簡単な座標計算により
容易に確認できる。同様に、あるブロックが部分展開す
べき領域の右上隅画素を含む右上隅ブロックB
2(x2 ,y2 )であるか、左下隅画素(x’,y’+
ph)を含むブロックB3(x3 ,y3 )であるか、右
下隅画素(x’+pw,y’+ph)を含む右下隅ブロ
ックB1 (x1 ,y1 )であるかを判断するのも容易で
ある。
【0050】例えば、カレントブロックB(x,y)
が、右上隅画素(x’+pw,y’)を含む右上隅ブロ
ックB2 (x2 ,y2 )であれば、(x2 +bw−1)
>(x’+pw)かどうかが判定される(S3)。も
し、(x2 +bw−1)>(x’+pw)であれば、右
上隅ブロックB2 (x2 ,y2 )には、部分領域以外の
領域が存在していることが容易にわかる。この場合、原
画像に対して部分画像をx軸の正方向へ右スクロールす
るための展開開始ブロックとして、右上隅ブロックB2
(x2 ,y2 )をメモリ2のRAMに記憶する(S
4)。
【0051】なお、S4で展開開始ブロックとして右上
隅ブロックB2 (x2 ,y2 )を記憶するにあたって、
右上隅ブロックB2 の先頭画素(x2 ,y2 )の圧縮デ
ータストリームにおける先頭からのビット位置を記憶す
るようにしてもよい。この場合、記憶されたビット位置
は、既に説明した圧縮データオフセット値として位置付
けられる。
【0052】また、S3で、(x2 +bw−1)>
(x’+pw)ではない場合、すなわち、S2の条件を
満足するという制約が有ることにより(x2 +bw−
1)=(x’+pw)であれば、右方向で考えて、右上
隅ブロックB2 (x2 ,y2 )には部分領域の画素以外
は存在しないことになる。この場合、右スクロールする
ための展開開始ブロックとして右方向に隣接するブロッ
クB(x2 +bw,y2 )を記憶する(S5)。
【0053】続いて同様に、カレントブロックB(x,
y)が、左下隅画素(x’,y’+ph)を含む左下隅
ブロックB3 (x3 ,y3 )かどうかが判定される(S
6)。カレントブロックB(x,y)が左下隅画素
(x’,y’+ph)を含む左下隅ブロックB3 (x
3 ,y3 )であれば、(y3 +bh−1)>(y’+p
h)かどうかが判定される(S7)。もし、(y3 +b
h−1)>(y’+ph)であれば、左下隅ブロックB
3 (x3 ,y3 )には、部分領域以外の領域が存在して
いることになる。この場合、原画像に対して部分画像を
y軸の正方向へ下スクロールするための展開開始ブロッ
クとして、左下隅ブロックB3 (x3 ,y3 )をメモリ
2のRAMに記憶する(S8)。
【0054】なお、この場合にも、左下隅ブロックB3
の先頭画素(x3 ,y3 )の圧縮データストリームにお
ける先頭からのビット位置を圧縮データオフセット値と
して記憶するようにしてもよい。
【0055】また、S7で、(y3 +bh−1)>
(y’+ph)ではない場合、すなわち、S6の条件を
満足するという制約が有ることにより(y3 +bh−
1)=(y’+ph)であれば、下方向で考えて、左下
隅ブロックB3 (x3 ,y3 )には部分領域の画素以外
は存在しないことになる。この場合、下スクロールする
ための展開開始ブロックとして下方向に隣接するブロッ
クB(x3 ,y3 +bh)を記憶する(S9)。
【0056】このようにして、カレントブロックB
(x,y)に右上隅ブロックB2 (x2,y2 )または
左下隅ブロックB3 (x3 ,y3 )が含まれているとき
には、右または下スクロールに備えての準備を行い、カ
レントブロックB(x,y)に右上隅ブロックB2 (x
2 ,y2 )または左下隅ブロックB3 (x3 ,y3 )が
含まれていないときには、カレントブロックB(x,
y)と部分領域とが重なっているかどうかが判定される
(S10)。
【0057】この判定の結果、カレントブロックB
(x,y)と部分領域とが重複している場合には、カレ
ントブロックB(x,y)を展開し(S11)、その重
複部分を主フレームメモリの対応する位置にセットする
(S12)。一方、カレントブロックB(x,y)と部
分領域との重複が無い場合には、カレントブロックB
(x,y)を展開する(S13)が、その結果を主フレ
ームメモリにはセットせず、カレントブロックを展開方
向に沿って1つ進めてから(S14)、S2以降の部分
展開処理を継続する。
【0058】また、S12の実行後には、S11で展開
したカレントブロックB(x,y)が、部分領域の右下
隅画素(x’+pw,y’+ph)を含むブロックB1
(x 1 ,y1 )であるかどうかが判定される(S1
5)。もし、カレントブロックB(x,y)が、右下隅
ブロックB1 (x1 ,y1 )であれば、部分展開処理を
終了し、そうでなければS14に進んで、、カレントブ
ロックを展開方向に沿って1つ進めてからS2以降の部
分展開処理を継続する。
【0059】こうして部分展開処理を終了し、図2
(b)に示すように、主フレームメモリにセットされた
部分画像データは、上述のVRAMへ転送され、表示回
路/表示ドライバ6で処理された後、図2(c)に示す
ように、表示装置5の表示画面に部分画像として表示さ
れる。
【0060】この部分展開手段11によれば、使用でき
るワークメモリの容量が、原画像の圧縮データを格納す
るに足る容量を持たない主フレームメモリの容量分程度
しか与えられていなくても、部分展開開始ブロックと、
そのブロックの先頭画素(x 0 ,y0 )に対応する圧縮
データストリーム上の位置とを与えれば、指定された部
分領域のデータを主フレームメモリにセットすることが
できる。
【0061】これにより、従来のように、大容量のワー
クメモリに原画像データを予め展開した後に、指定され
た部分領域の画像データを取出し、表示用のフレームメ
モリにセットする、いわゆるカット&ペーストを行うた
めに、莫大なRAM容量を用意しておく必要が無く、基
本的には、どんなに大きい原画像に対しても表示用のフ
レームメモリが確保できてさえいればよい。
【0062】次に、上述した部分展開開始ブロックの特
定の仕方と、圧縮データオフセット値の設定の仕方とに
関わる圧縮データオフセット値記憶手段12の動作につ
いて説明を行う。ただし、ここでは圧縮データストリー
ムに沿っての部分展開が行われていることを前提として
いる。
【0063】本発明では、部分展開開始ブロックとし
て、予め設定され記憶された圧縮データオフセット値に
対応する画素を先頭画素とするブロックが特定される。
また、記憶すべき圧縮データオフセット値としては、例
えば、特定間隔のブロックの先頭画素、換言すれば特定
間隔のブロックの切れ目に対応する圧縮データストリー
ムの先頭からのビット位置が選択される。
【0064】以下に、圧縮データオフセット値の求め方
について、図4(a)(b)に基づいてより具体的に説
明する。まず、図4(a)に示すように、n*mブロッ
クから成る原画像データの各ブロックに対し、展開方向
に沿って順に1番からn*m番まで番号付けしておくと
共に、例えば一定間隔のTブロック毎、すなわち(i*
T+1)番目(ただし、i=0,1,…,n*m)のブ
ロック毎に、圧縮データオフセット値を設定するブロッ
クを特定しておく。そして、圧縮データストリームに沿
っての部分展開中に、圧縮データオフセット値記憶手段
12が(i*T+1)番目の特定ブロックを認識したと
きに、その特定ブロックの先頭画素に対応する圧縮デー
タストリームの先頭からのビット位置をオフセット値記
憶バッファOMに格納していく。
【0065】図4(a)の例では、T=mとし、1番目
のブロック、m+1番目のブロック、……〔(n−1)
*m〕+1番目のブロックが、それぞれ圧縮データオフ
セット値を設定するための特定ブロックとなっている。
また、1番目のブロックの先頭画素は、圧縮データスト
リーム上で、ヘッダ部分に続くビット位置(8*L0
0 )に対応している。ただし、ビット位置(8*Li
+bi )において、L i は圧縮データストリームの先頭
からのバイト数、bi はビットの端数(0〜7)をそれ
ぞれ表すものとする。
【0066】なお、図4(a)に示す圧縮データストリ
ームの模式図において、各特定ブロックの先頭位置を示
す区切り線が、圧縮データストリームの枠内に不等間隔
で描かれている。これは、特定ブロックが一定ブロック
間隔T毎に特定されていても、個々のブロックに対する
圧縮量が異なるため、特定ブロックが圧縮データストリ
ーム上では一定のビット間隔にならないことに因ってい
る。
【0067】上記のビット位置(8*Li +bi )が、
特定ブロックに対応する圧縮データオフセット値となる
が、図4(b)に示すように、オフセット値記憶バッフ
ァOMには、バイト数Li と、ビットの端数bi とが、
特定ブロックの順番iに対応して順次格納される。
【0068】次に、圧縮データの部分展開中に、圧縮デ
ータオフセット値記憶手段が、圧縮データオフセット値
を求め、オフセット値記憶バッファOMに格納する手順
を図5に示すフローに従って説明する。
【0069】まず、部分展開処理がj番目のブロックか
ら開始されるものとし(S21)、j番目のブロックを
B(j)(ただし、1≦j≦n*m)と表すことにす
る。次に、展開処理を行おうとするカレントブロックB
(j)が、圧縮データオフセット値を記憶すべき特定ブ
ロックB(i*T+1)(ただし、i=0,1,…,n
*m)であるかを判定する(S22)。
【0070】S22で、B(j)=B(i*T+1)な
らば、現在展開処理を行おうとしているビット位置、す
なわちカレントブロックB(j)の先頭画素に対応する
圧縮データストリームの先頭からのビット位置(8*L
i +bi )のLi およびbiをオフセット値記憶バッフ
ァOMに特定ブロック順iに対応させてセットする(S
23)。S22で、B(j)=B(i*T+1)でなけ
れば、カレントブロックB(j)を部分展開手段11に
よって展開し(S24)、S25で、部分展開すべきデ
ータがまだあるかどうかを判定する。部分展開すべきデ
ータがまだあるならば、次のブロックB(j+1)へ進
み(S26)、S21〜S25の処理を繰り返す。S2
5で、部分展開すべきデータが無ければ、圧縮データオ
フセット値を求め記憶する処理を終了する。
【0071】こうして記憶された圧縮データオフセット
値は、展開開始ブロックの特定や、画面内容のスクロー
ル時に利用されるので、圧縮データオフセット値の数を
多く記憶しておくほど、無駄な領域の展開処理を回避す
ることができ、部分展開やスクロール操作の負荷が軽減
する。しかし、n*mブロックから成る原画像の全体に
渡って、T個毎のブロックの圧縮データオフセット値を
くまなく記憶させようとすると、例えば、B0 (0,
0)を部分展開の開始ブロックとし、〔(X−pw,Y
−ph),(X,Y)〕、すなわち〔(0,0),
(X,Y)〕(図2参照)を部分展開領域とするよう
な、何らかの形で原画像全体にわたる展開操作を施さね
ばならない。そこで、T個毎のブロックの圧縮データオ
フセット値をくまなく記憶させる簡便な方法が必要とな
るが、この点については、後述することにする。
【0072】次に、部分展開と圧縮データオフセット値
記憶の各処理を有効に活用して、スクロール手段13に
負荷の小さい処理を行わせる具体例を示す。
【0073】第1のスクロール例として、図6(a)
は、部分展開手段11の動作によって現在表示中の部分
領域〔(x’,y’),(x’+pw,y’+ph)〕
の部分画像を画素数s(s<pw)だけ右スクロールす
る場合を示したものである。右スクロール後の部分領域
〔(x’+s,y’),(x’+s+pw,y’+p
h)〕は、現在表示中の部分画像と重複する重複領域D
1 〔(x’+s,y’),(x’+pw,y’+p
h)〕及び右スクロールにより現れる新たに部分展開が
必要な新領域Q1 〔(x’+pw,y’),(x’+s
+pw,y’+ph)〕の2つの領域に分解できる。
【0074】右スクロールの実行時には、右スクロール
前の部分領域の展開データは、すでに主フレームメモリ
にセット済みだが、原画像での重複領域D1 に相当する
フレームメモリ内の領域D1 ’(図6(b))は、主フ
レームメモリ内においても、s画素分移動させなければ
ならない。このとき、主フレームメモリをラインメモリ
の集合とみなして、領域D1 ’のデータをライン単位に
前方へs画素分ずつ移動させる。この移動により、主フ
レームメモリ内には幅s、高さphの空き領域Q1 ’が
生じる。なお、この処理手順を図8(a)にS31とし
て示す。
【0075】一方、右スクロール前の部分画像データは
部分展開手段11によって展開されているので、その展
開時に、前述した右スクロールの展開開始ブロックB2
(x 2 ,y2 )がメモリ2のRAMに記憶されている。
【0076】このB2 (x2 ,y2 )を部分展開の開始
ブロックとして用い、第3図と同様のフローに従って新
領域Q1 の部分展開を行い(図8(a)、S32)、展
開データを主フレームメモリ内の空き領域Q1 ’にセッ
ト(図8(a)、S33)すれば、右スクロール後の部
分画像、すなわち重複領域D1 +新領域Q1 の全体が主
フレームメモリにセットされ、VRAM経由で表示面面
に表示される。これにより、右スクロールが終了する。
【0077】第2のスクロール例として、図7(a)
は、部分展開手段11の動作によって現在表示中の部分
領域〔(x’,y’),(x’+pw,y’+ph)〕
の部分画像を画素数r(r<ph)だけ下スクロールす
る場合を示したものである。下スクロール後の部分領域
〔(x’,y’+r),(x’+pw,y’+r+p
h)〕は、現在表示中の部分画像と重複する重複領域D
2 〔(x’,y’+r),(x’+pw,y’+p
h)〕及びスクロールにより現れる新たに部分展開が必
要な新領域Q2 〔(x’,y’+ph),(x’+p
w,y’+r+ph)〕の2つの領域に分解できる。
【0078】下スクロールの実行時には、下スクロール
前の部分領域の展開データは、すでに主フレームメモリ
にセット済みだが、原画像での重複領域D2 に相当する
主フレームメモリ内の領域D2 ’(図7(b))は、主
フレームメモリ内においても、前方へr*pw画素分移
動させなければならない。この移動により、主フレーム
メモリ内には幅pw、高さrの空き領域Q2 ’が生じ
る。なお、この処理手順を図8(b)にS41として示
す。
【0079】一方、下スクロール前の部分画像データは
部分展開手段11によって展開されているので、その展
開時に、前述した下スクロールの展開開始ブロックB3
(x 3 ,y3 )がメモリ2のRAMに記憶されている。
【0080】このB3 (x3 ,y3 )を部分展開開始ブ
ロックとして用い、新領域Q2 の部分展開を行い(図8
(b)、S42)、展開データをフレームメモリ内の空
き領域Q2 ’にセット(図8(b)、S43)すれば、
下スクロール後の部分画像、すなわち重複領域D2 +新
領域Q2 の全体が主フレームメモリにセットされ、VR
AM経由で表示画面に表示される。これにより、下スク
ロールが終了する。
【0081】第3のスクロール例として、図9(a)
は、部分展開手段11および圧縮データオフセット値記
憶手段12の動作によって記憶された圧縮データオフセ
ット値を利用することにより、現在表示中の部分領域
〔(x’,y’),(x’+pw,y’+ph)〕の部
分画像を画素数s(s<pw)だけ左スクロールする場
合を示したものである。左スクロール後の部分領域
〔(x’−s,y’),(x’−s+pw,y’+p
h)〕は、現在表示中の部分画像と重複する重複領域D
3〔(x’,y’),(x’−s+pw,y’+p
h)〕およびスクロールにより現れる新たに部分展開が
必要な新領域Q3 〔(x’−s,y’),(x’,y’
+ph)〕の2つの領域に分解できる。
【0082】左スクロールの実行時には、左スクロール
前の部分領域の展開データは、すでに主フレームメモリ
にセット済みだが、原画像での重複領域D3 に相当する
フレームメモリ内の領域D3 ’(図9(b))は、主フ
レームメモリ内においても、s画素分移動させなければ
ならない。このとき、主フレームメモリをラインメモリ
の集合とみなして、領域D3 ’のデータをライン単位に
後方へs画素分ずつ移動させなければならない。この移
動により、主フレームメモリ内には幅s、高さphの空
き領域Q3 ’が生じる。なお、この処理手順を図11に
S51として示す。
【0083】一方、現在までに、原画像の左上から右あ
るいは下方向のスクロールが部分展開処理によってなさ
れ、かつ、部分展開処理と共に、圧縮データオフセット
値記憶手段12を動作させ、ブロック間隔T毎の圧縮デ
ータオフセット値をその都度得ていたとすると、現在表
示中の部分領域よりも展開方向で前方に、圧縮データス
トリームの先頭に対する圧縮データオフセット値を持っ
た特定ブロックが存在する。また、最低限、B0 (0,
0)に対する圧縮データオフセット値は、オフセット値
記憶バッファOMの第1要素(OM
〔0〕)に部分展開
処理の早い段階で書き込まれるものとする。
【0084】次に、(x’−s,y’)より展開方向で
前方にある圧縮データオフセット値を持った特定ブロッ
クを探し出すため、(x’−s,y’)の属するブロッ
クのブロック番号jを特定する(図11、S52)。続
いて、jの値に最も近く、j以下であり、かつ(i*
T)番目のブロック(i=0,1,…)、すなわち、i
*T≦j<(i+1)*Tを満足するような(i*T)
番目のブロックを特定する(図11、S53)。圧縮デ
ータオフセット値を得た特定ブロックは(i*T)+1
番目なので、このブロックをBi (xi ,yi )と表記
する。なお、このステップ53は、請求項1に記載した
「指定された部分領域の先頭画素の原画像上での位置を
確認する」というスクロール手段13の動作に対応して
いる。
【0085】こうして、(i*T)番目のブロックを特
定することにより、オフセット値記憶バッファOMの対
応する格納領域OM〔i〕に値が入っているかどうかを
確認する(図11、S54)。OM〔i〕がnil、す
なわち値が入っていない状態であれば、空でない要素を
持つOM〔i〕が出現するまでiの値を1ずつデクリメ
ントする(図11、S55)。空でない要素を持つOM
〔i〕が確認できたなら、OM〔i〕の各要素Li ,b
i から計算される圧縮データオフセット値(8*Li
i )のビット位置にアクセスし(図11、S56)、
i*T+1番目のブロックBi (xi ,yi )を展開開
始ブロックとして、図3と同様のフローに従って新領域
3 を部分展開する(図11、S57)。
【0086】部分展開した結果得られた展開データを主
フレームメモリの空き領域Q3 ’にセット(図11、S
58)すれば、左スクロール後の部分画像、すなわち重
複領域D3 +新領域Q3 の全体が主フレームメモリにセ
ットされ、VRAM経由で表示画面に表示される。これ
により、左スクロールが終了する。
【0087】第4のスクロール例として、図10(a)
は、部分展開手段11および圧縮データオフセット値記
憶手段12の動作によって記憶された圧縮データオフセ
ット値を利用することにより、現在表示中の部分領域
〔(x’,y’),(x’+pw,y’+ph)〕の部
分画像を画素数r(r<ph)だけ上スクロールする場
合を示したものである。上スクロール後の部分領域
〔(x’,y’−r),(x’+pw,y’−r+p
h)〕は、現在表示中の部分画像と重複する重複領域D
4 〔(x’,y’),(x’+pw,y’−r+p
h)〕および上スクロールにより現れる新たに部分展開
が必要な新領域Q4 〔(x’,y’−r),(x’+p
w,y’)〕の2つの領域に分解できる。
【0088】上スクロールの実行時には、上スクロール
前の部分領域の展開データは、すでに主フレームメモリ
にセット済みだが、原画像での重複領域D4 に相当する
主フレームメモリ内の領域D4 ’は、上スクロール後は
後方にpw*r画素分移動させなければならない。この
移動により、主フレームメモリ内には幅pw、高さrの
空き領域Q4 ’が生じる。なお、この処理手順を図12
にS61として示す。
【0089】一方、現在までに、原画像の左上から右あ
るいは下方向のスクロールが部分展開処理によってなさ
れ、かつ、部分展開処理と共に、圧縮データオフセット
値記憶手段12を動作させ、ブロック間隔T毎の圧縮デ
ータオフセット値をその都度得ていたとすると、現在表
示中の部分領域よりも展開方向で前方に、圧縮データス
トリームの先頭に対する圧縮データオフセット値を持っ
た特定ブロックが存在する。また、最低限、B0 (0,
0)に対する圧縮データオフセット値は、オフセット値
記憶バッファOMの第1要素(OM
〔0〕)に部分展開
処理の早い段階で書き込まれるものとする。
【0090】次に、(x’,y’−r)より展開方向で
前方にある圧縮データオフセット値を持った特定ブロッ
クを探し出すため、(x’,y’−r)の属するブロッ
クのブロック番号jを特定する(図12、S62)。続
いて、jの値に最も近く、j以下であり、かつ(i*
T)番目のブロック、すなわち、i*T≦j<(i+
1)*Tを満足するような(i*T)番目のブロック
(i=0,1,…)を特定する(図12、S63)。な
お、圧縮データオフセット値を得たブロックは(i*
T)+1番目なので、このブロックをBi (xi ,y
i )と表記する。
【0091】こうして、(i*T)番目のブロックを特
定することにより、オフセット値記憶バッファOMの対
応する格納領域OM〔i〕に値が入っているかどうかを
確認する(図12、S64)。OM〔i〕がnil、す
なわち値が入っていない状態であれば、空でない要素を
持つOM〔i〕が出現するまでiの値を1ずつデクリメ
ントする(図12、S65)。空でない要素を持つOM
〔i〕が確認できたなら、OM〔i〕の各要素Li ,b
i から計算される圧縮データオフセット値(8*Li
i )のビット位置にアクセスし(図12、S66)、
i*T+1番目のブロックBi (xi ,yi )を展開開
始ブロックとして、図3と同様のフローに従って新領域
Q4 を部分展開する(図12、S67)。
【0092】部分展開した結果得られた展開データを主
フレームメモリの空き領域Q4 ’にセット(図12、S
68)すれば、上スクロール後の部分画像、すなわち重
複領域D4 +新領域Q4 の全体が主フレームメモリにセ
ットされ、VRAM経由で表示画面に表示される。これ
により、上スクロールが終了する。
【0093】仮に、圧縮データオフセット値記憶手段1
2を設けなかったとすると、わずかな画素分のスクロー
ルでも、必ず圧縮データストリームの先頭に戻って展開
処理を行わなくてはならないため、新たな展開を要する
新領域Qが後方に有る場合は特に、無駄な領域の展開処
理が多くなる。この結果、スクロール処理時間のオーバ
ーヘッドが増大する。
【0094】これに対し、本発明によれば、スクロール
により出現する新領域Qのすぐ手前に圧縮データオフセ
ット値が記憶された特定ブロックが存在する場合には、
無駄な展開処理を極力抑えることができるので、スクロ
ール処理時間のオーバーヘッドを短縮することができる
と共に、スクロール手段13に掛かる負荷を小さく押え
込むことができる。
【0095】また、スクロール時に用いている手段は、
基本的には部分展開手段11および圧縮データオフセッ
ト値記憶手段12である。したがって、原画像に対応し
た大容量のフレームメモリを用意せず、原画像より小さ
い表示画面サイズ程度にフレームメモリの容量が制限さ
れていても、圧縮データオフセット値を利用することに
よって、原画像に対応した大容量のフレームメモリを用
意した場合と比べて遜色の無い、高速なスクロール処理
を実現することができる。
【0096】さらに、最初に表示する部分画像が、例え
ば原画像の左上の領域であり、展開方向に部分画像をス
クロールしていくような場合、部分展開と同時に圧縮デ
ータオフセット値の記憶も行うようにするとよい。こう
することで、途中で急に左方向または上方向に戻るスク
ロールに変えても、手前に圧縮データオフセット値を持
つ特定ブロックが既に存在するので、素早いスクロール
処理を行うことができる。
【0097】〔実施の形態2〕本発明の実施の他の形態
について図13(a)(b)および図14図(a)
(b)に基づいて説明すれば、以下のとおりである。な
お、説明の便宜上、前記の実施の形態の図面に示した部
材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し
て、その説明を省略する。
【0098】本実施の形態では、原画像と部分画像との
対応関係をサムネイル画像を介して特定することがで
き、それによって部分画像の表示を行う携帯型情報機器
の操作性を格段に向上させることができる構成例および
その動作例を説明する。
【0099】まず、初めに、サムネイル画像/ヘッダ作
成手段14によって、サムネイル画像と圧縮データのヘ
ッダ情報とを作成する手順について述べる。サムネイル
画像は、前述したように、表示画面内に何枚も収まるよ
うなサイズに原画像を縮小したものであるから、サムネ
イル画像を作成するには、原画像のデータ量を何らかの
手法によって削減する必要がある。
【0100】本実施の形態では、原画像データに単純な
間引き処理を施して、原画像に対するサムネイル画像を
作成する場合を示す。このステップを、図14(a)の
フローチャートにS71として示す。ここで、単純な間
引き処理とは、間引き用データを別途作成しておき、間
引き用データに応じて、原画像の残す画素のみを抜き取
り、サムネイル画像用フレームメモリに順に配置してい
く処理をさす。
【0101】例えば、W*H画素の原画像を、図13
(a)に示すように、w*h画素のサムネイル画像に縮
小する際に、図13(b)に示すように、1ラインW個
の画素に対応するW個のビット列中に、適当なビット間
隔でw個のビット1と、W−w個のビット0とを配置し
た間引き用データを作成しておく。この間引き用データ
のビット1に対応する原画像の画素のみを抜き取ってい
く。
【0102】図13(b)は、原画像の横方向の画素を
抜き取るための間引き用データの一例を示しているが、
同様にして、原画像の縦方向の画素を抜き取るために、
H個のビット列中に、適当なビット間隔でh個のビット
1と、H−h個のビット0とを配置した間引き用データ
を作成しておく。この2つの間引き用データを用いるこ
とにより、W*H画素の原画像からw*h画素のサムネ
イル画像を作成することができる。
【0103】なお、問引き用データは、2つの整数が与
えられたとき(W≧wまたはH≧h)、W(またはH)
個のビット1の列に対し、一定のルールに基づいてW−
w(またはH−h)個だけ、ビット1をビット0に変え
ることによって、w(またはh)個のビット1が残るよ
うにして作成される。上記一定のルールとは、縮小(間
引き)アルゴリズムであるが、ここでそれを特定するこ
とは本質的ではない。
【0104】次に、サムネイル画像の作成とは別に、原
画像データに圧縮・展開手段10による圧縮処理を施
す。このとき、一定のブロック間隔T毎に、前述の圧縮
データオフセット値を求め、この圧縮データオフセット
値の集合をオフセット記憶バッファOMにセットしてお
く(図14、S72)。これにより、圧縮データオフセ
ット値記憶手段12の動作説明のところで触れたよう
な、原画像全体にわたって圧縮データオフセット値をく
まなく記憶させる簡便な方法を提供することができる。
【0105】この後、圧縮データに対する通常のヘッダ
作成処理を施し、主に画像の縦×横画素サイズや各種の
パラメータを定義することにより、スタンダードなヘッ
ダ情報を作成する(図14、S73)。続いて、サムネ
イル画像データが続くことを示すサムネイル画像データ
導入マーカーを書き込む(図14、S74)。そして、
埋め込もうとするサムネイル画像の縦×横の画素サイ
ズ、およびサムネイル画像データのデータ長を固定長で
書き込んだ後、サムネイル画像用フレームメモリの内容
をサイズ分書き込む(図14、S75)。
【0106】さらに、予め作成しておいた圧縮データオ
フセット値導入マーカーを書き込み(図14、S7
6)、オフセット値記憶バッファOMのバイト数と、同
バッファOMの内容とをバイト数分書き込んで(図1
4、S77)、サムネイル画像およびヘッダ情報の作成
処理を終了する。
【0107】一方、サムネイル画像展開手段15は、サ
ムネイル画像およびヘッダ情報の作成とは逆に、入力装
置3を介して圧縮データが入力されたときに、そのヘッ
ダ情報においてサムネイル画像や圧縮データオフセット
値について定義されていれば、それらを取り出すための
ヘッダの展開処理を行う。この手順について、図14
(b)のフローに従って、説明する。
【0108】初めに、通常のヘッダ展開処理を行って、
ヘッダ情報を読み取った後(S81)、現在の圧縮デー
タストリームがサムネイル画像データ導入マーカーかど
うかを判定する(S82)。現在の圧縮データストリー
ムがサムネイル画像データ導入マーカーであれば、圧縮
データストリームからサムネイル画像の縦×横の画素サ
イズおよびサムネイル画像データを取り出し、サムネイ
ル画像用フレームメモリにセットする(S83)と共
に、ヘッダ情報の展開時にも、原画像データの圧縮時と
同様、原画像の縦×横画素サイズと、サムネイル画像の
縦×横画素サイズとから、縦・横両方向について、前述
の間引き用データを作成しておく。ただし、原画像の縦
×横画素サイズは、スタンダードな画像ヘッダにおいて
定義されている。また、圧縮側と展開側とで用いる縮小
アルゴリズムは同一であるとする。
【0109】S83の実行後、あるいはS82でサムネ
イル画像データ導入マーカーが読み取られなかった場
合、現在の圧縮データストリームが、圧縮データオフセ
ット値導入マーカーかどうかを判定する(S84)。そ
して、圧縮データオフセット値導入マーカーであれば、
指定されたバイト数分だけ圧縮データを読み、読み出し
た圧縮データオフセット値をオフセット記憶用バッファ
OMにセットし(S85)、ヘッダ展開処理を終了す
る。また、S84で圧縮データオフセット値導入マーカ
ーが読み取られなければ、ヘッダ展開処理を終了する。
【0110】このように、サムネイル画像/ヘッダ作成
手段14は、圧縮データの展開時に圧縮データオフセッ
ト値を求めて記憶するのではなく、展開前の圧縮時に、
圧縮データオフセット値を予め求め、これをヘッダ情報
として定義しておくための仕組みである。これにより、
複数の画像圧縮データ処理装置間で通信を行い、圧縮デ
ータのやり取りを行うような通信端末としての用途にお
いて、上記のサムネイル画像/ヘッダ作成手段14およ
びサムネイル画像展開手段15が有用な手段となる。
【0111】すなわち、第1の画像圧縮データ処理装置
で、サムネイル画像/ヘッダ作成手段14によって、オ
フセット値とサムネイル画像データとを配置した圧縮デ
ータのヘッダを作成しておけば、第2の画像圧縮データ
処理装置は、そのヘッダと、ヘッダに続く圧縮データと
を第1の画像圧縮データ処理装置から受信することがで
きる。さらに、第2の画像圧縮データ処理装置は、受信
したヘッダをサムネイル画像展開手段15によって展開
するだけで、受信した圧縮データに関するオフセット値
とサムネイル画像データとを得ることができる。
【0112】したがって、第2の画像圧縮データ処理装
置では、サムネイル画像データを得るための縮小処理
や、オフセット値を得るための処理を省略することがで
き、サムネイル画像データの表示、指定した部分画像の
表示、あるいは部分画像のスクロールを行わせるための
処理時間のオーバーヘッドを極めて短縮することができ
る。
【0113】また、原画像全体を参照したり、複数の原
画像を一覧するための画像インデックスまたは画像リス
トとして、1枚ないし複数枚のサムネイル画像のみを取
敢えず表示するような用途に、第2の画像圧縮データ処
理装置を割り当てることができる。
【0114】次に、本発明のサムネイル画像は、単なる
目次画像というだけではなく、原画像と部分画像との位
置関係の確認や、スクロールをよりスムーズに行うため
の仕組みを提供するものでもある。以下、本発明のサム
ネイル画像と部分画像との対応付けに関し、サムネイル
画像上位置演算手段16の動作を説明する。
【0115】まず、サムネイル画像/ヘッダ作成手段1
4により作成した圧縮データをサムネイル画像展開手段
15により展開して、原画像の横方向に適用する間引き
用データMWと、原画像の縦方向に適用する間引き用デ
ータMHとが、図15(a)(b)に示すように生成さ
れているものとする。また、同様にサムネイル画像デー
タも取り出され、既にサムネイル画像表示用フレームメ
モリにセットされているものとする。
【0116】さらに、原画像の圧縮データが部分展開さ
れて主フレームメモリにセットされ、図16(c)に示
すように、表示画面上では、部分展開された部分画像と
サムネイル画像とが共存して表示されているものとす
る。
【0117】図16(a)に示すように、部分画像の代
表点を原画像の座標系でPA (xA,yA )と表し、代
表点PA に対応するサムネイル画像上の点PB を、図1
6(b)に示すように、サムネイル画像の座標系でPB
(xB ,yB )と表すことにする。サムネイル画像上位
置演算手段16は、PA (xA ,yA )からPB (x
B ,yB )を次の手順で計算する。
【0118】すなわち、図17にS91およびS92で
構成されたフローを示すように、横方向の間引き用デー
タMWの先頭からxA ビット目までに含まれているビッ
ト1の個数xB と、縦方向の間引き用データMHの先頭
からyA ビット目までのビット1の個数yB とを求める
ことにより、PA (xA ,yA )からPB (xB ,y
B )を導くことができる。
【0119】このサムネイル画像上位置演算手段16の
動作を応用すれば、図16(c)に点PB を図示したよ
うに、原画像に対する部分画像の位置関係をサムネイル
画像にマッピングした形で表示することができる。
【0120】このために、まず、スクロール手段13等
で主フレームメモリの内容を更新して表示内容を変える
毎に、例えば上述のように部分画像の左上隅に代表点P
A (xA ,yA )を取り、代表点PA (xA ,yA )に
対応するサムネイル画像上の点PB (xB ,yB )を、
サムネイル画像上位置演算手段16により求める。その
上で、サムネイル画像用フレームメモリを一旦クリア
し、サムネイル画像をもう一度サムネイル画像用フレー
ムメモリにセットすると共に、点PB (xB ,y B
を、予め用意しておいた位置マーク用の図形(点、丸や
四角等の図形記号)等の形態でサムネイル画像に上書き
する。
【0121】なお、部分画像の画素サイズ(pw×p
h)は予めわかっているので、点PB(xB ,yB )と
画素サイズ(pw×ph)とに基づいて、部分画像を示
す領域を矩形枠等でサムネイル画像に表示してもよい。
【0122】これにより、主フレームメモリの内容が変
わり、表示中の部分画像が、原画像に対して異なる位置
の部分画像に変わっても、表示されたサムネイル画像上
のマークにより、現在表示中の部分画像が原画像全体の
どのあたりに位置するのかを容易に確認することができ
る。
【0123】次に、これとは逆に、本発明では、サムネ
イル画像上の任意の位置を入力手段・ポインティング入
力手段7により指定し、指定した位置に対応する部分画
像を主フレームメモリに展開して表示することができる
ようになっている。この処理を行う核となる手段が、前
述した原画像上位置演算手段17である。
【0124】この原画像上位置演算手段17は、図18
に示すように、ポインティングされたサムネイル画像上
の点PD の位置(xD ,yD )から、対応する原画像上
の点PC の位置(xC ,yC )を求め、さらに部分画像
の画素サイズ(pw×ph)から原画像において展開す
べき部分領域を算出する。この部分領域を特定する座標
(例えば、〔(xC ,yC ),(xC +pw,yC +p
h)〕を元にして、図11または図12に基づいて既に
説明したように、スクロール手段13が左または上スク
ロールを行うときの手順と同様の手順により、オフセッ
ト値記憶バッファOMから該当する圧縮データオフセッ
ト値を取り出す。なお、その圧縮データオフセット値
は、サムネイル画像の展開処理時にオフセット値記憶バ
ッファOMにセット済みのものである。
【0125】以下、サムネイル画像上のポインティング
位置に対応する部分画像を表示する場合は、取り出した
圧縮データオフセット値を利用し、特定した部分領域を
部分展開手段11によって部分展開すればよい。
【0126】最後に、原画像上位置演算手段17が、サ
ムネイル画像上の位置から、対応する原画像上の位置を
求める動作例を説明する。
【0127】まず、サムネイル画像/ヘッダ作成手段1
4により作成した圧縮データをサムネイル画像展開手段
15により展開して、原画像の横方向に適用する間引き
用データMWと、原画像の縦方向に適用する間引き用デ
ータMHとが、図15(a)(b)に示すように生成さ
れているものとする。また、同様にサムネイル画像デー
タも取り出され、既にサムネイル画像表示用フレームメ
モリにセットされているものとする。
【0128】さらに、原画像の圧縮データが部分展開さ
れて主フレームメモリにセットされ、図16(c)に示
すように、表示画面上では、部分展開された部分画像と
サムネイル画像とが共存して表示されているものとす
る。また、図18に示すように、サムネイル画像上でポ
インティングされた点PD の位置をサムネイル画像の座
標系でPD (xD ,yD )と表し、点PD に対応する原
画像の点PC の位置を原画像の座標系でPC (xC ,y
C )と表すことにする。原画像上位置演算手段17は、
D (xD ,yD )からPC (xC ,yC )を次の手順
で計算する。
【0129】すなわち、図20のフローチャートに示す
ように、横方向の間引き用データMWの先頭から順番に
ビット1の出現回数をカウントし、(xD +1)個目に
出現したビット1が先頭から何ビット目かを求め、この
求めたビット位置をxC とする(S101)。この理由
は、図19に示すように、サムネイル画像の座標系にお
けるxD を間引き用データMWのビット1に対応させよ
うとすると、原画像におけるxC に対応する間引き用デ
ータMWのビット位置は、(xD +1)個目に出現する
ビット1のビット位置によって近似できるからである。
【0130】同様に、縦方向の間引き用データMHの先
頭から順番にビット1の出現回数をカウントし、(yD
+1)個目に出現したビット1が先頭から何ビット目か
を求め、この求めたビット位置をyC とする(S10
2)。
【0131】ここでは、説明を簡単にするために、PC
(xC ,yC )が部分画像の左上隅画素の座標を表すも
のとする。すなわち、サムネイル画像でのポインティン
グ位置は、展開すべき部分画像の左上隅画素に対応付け
られるものとするが、点PCはその座標から部分展開す
べき領域を特定することができる位置であれば何でもよ
い。例えば、部分画像の右下隅画素や重心であってもよ
い。
【0132】この後、PC (xC ,yC )が属する原画
像上のブロック番号jを特定し、(xC ,yC )より展
開方向で前方にある圧縮データオフセット値を持った特
定ブロックを探し出すと共に、その探し出した特定ブロ
ックの番号に対応するオフセット値記憶バッファOMの
対応する格納領域から圧縮データオフセット値を読み出
す手順(S103〜105)は、図11に基づいて説明
した手順(S52〜55)と同様である。この読み出し
た圧縮データオフセット値を利用して、圧縮データスト
リームの途中から部分展開処理を行うことができる。
【0133】このように、部分画像とサムネイル画像と
を同時に表示し、部分画像の原画像に対する位置をサム
ネイル画像上でマーク表示によって示すことで、次に見
たい部分領域へ部分画像をスクロールするためのスクロ
ール方向の特定が容易となる。また、見たい部分領域を
サムネイル画像上で1点を指すポインティングによって
指定することを可能とし、さらに、圧縮データオフセッ
ト値を用いて無駄な展開処理を回避する構成を採用した
ことによって、無駄なスクロールを省き、見たい部分画
像を即座に表示させることができる。
【0134】以上のように、本発明は、原画像の一部を
表示できる程度にワークメモリの容量が厳しく制限され
たPDAのような携帯型情報機器等においても、部分画
像の表示や、部分画像のスクロールのための処理速度の
高速化を指向することができ、また、原画像データを格
納するメモリ領域を確保する必要が無いので、ワークメ
モリ容量の削減および回路点数を削減することもでき、
情報機器のコストダウンやコストパフォーマンスの向上
を実現できる構成を提供するものである。
【0135】以上、実施の形態1,2をまとめると以下
のようになる。
【0136】本発明に係る画像圧縮データ処理装置装置
は、画像圧縮データを展開し、原画像の部分領域に相当
する部分画像の展開データを定められた記憶領域にセッ
トする部分展開を行う部分展開手段と、上記画像圧縮デ
ータのデータストリームにおける先頭からのビット位置
を与えるオフセット値を格納する記憶手段と、上記部分
領域が指定されたときに、指定された部分領域の先頭画
素の原画像上での位置を確認し、この先頭画素を含んで
展開方向の前方に最も近い画素に対応した特定のオフセ
ット値が、上記記憶手段に格納されているかどうかを調
べ、特定のオフセット値が格納されていれば、それを読
み出し、その特定のオフセット値によって定まるデータ
ストリームのビット位置から、部分展開手段に画像圧縮
データを展開させることによって、指定された部分領域
の展開データを得るスクロール手段とを備えている構成
である。
【0137】それゆえ、オフセット値によって定まるデ
ータストリームの途中から、画像圧縮データを展開する
ことができ、無駄な領域の展開処理を回避することがで
きる。したがって、スクロール処理時間のオーバーヘッ
ドを短縮し、スクロール手段の負荷を軽減できる。ま
た、原画像の一部を表示できる程度にワークメモリの容
量が厳しく制限された情報機器においても、部分画像の
表示や、部分画像のスクロールのための処理速度の高速
化を指向することができる。
【0138】この結果、原画像データを格納するメモリ
領域を確保する必要が無いので、ワークメモリ容量の削
減および回路点数の削減が可能となり、情報機器のコス
トダウンを図ることができる。また、表示用のフレーム
メモリ容量が小さくてよいので、ワークメモリに他のア
プリケーションの領域を割り付けることができるため、
システム全体としてのコストパフォーマンスの向上を実
現することができるという効果を併せて奏する。
【0139】本発明に係る画像圧縮データ処理装置装置
は、上記構成に加えて、指定された部分領域の展開デー
タを得たときに、部分領域に基づいて特定し得る特定画
素の、上記画像圧縮データの先頭に対するビット位置
を、上記オフセット値として算出し、上記記憶手段に格
納する圧縮データオフセット値記憶手段を備え、上記先
頭画素は、上記展開データに基づいて表示中の部分画像
をスクロールする際に、新たな展開データを必要とする
部分領域の先頭画素である構成である。
【0140】それゆえ、指定された部分領域に基づいて
特定し得る特定画素のビット位置が、部分領域の展開デ
ータ生成時に、オフセット値として記憶手段に格納され
ているので、特定画素が位置する概略の方向へ部分画像
をスクロールするような場合に、オフセット値を利用し
て、スクロールに必要な新たな展開データを速やかに得
ることができる。これにより、所定方向のスクロール処
理時間は、大容量のワークメモリを備えた情報機器と比
べても何ら遜色が無いものとなるという効果を加えて奏
する。
【0141】本発明に係る画像圧縮データ処理装置装置
は、上記構成に加えて、上記画像圧縮データの先頭から
連続した部分領域の部分展開を順次行う際に、一定のブ
ロック間隔に該当するブロックの先頭ビットの、画像圧
縮データの先頭を基準としたビット位置を、上記オフセ
ット値として順次算出し、上記記憶手段に格納する圧縮
データオフセット値記憶手段を備え、上記先頭画素は、
上記展開データに基づいて表示中の部分画像をスクロー
ルする際に、新たな展開データを必要とする部分領域の
先頭画素である構成である。
【0142】それゆえ、画像圧縮データの先頭から連続
した部分領域の部分展開を順次行うような場合に、その
処理を利用して、画像圧縮データの途中のビット位置
が、一定のブロック間隔毎にオフセット値として、記憶
手段に順次格納されるので、部分画像の表示前に多数の
オフセット値を備えておくことができる。この結果、オ
フセット値が多くなる程、新たな展開データを必要とす
る部分領域に非常に近いオフセット値が見つかる確率が
増えるので、スクロール処理時間の一層の高速化を図る
ことができる。
【0143】また、原画像の先頭から展開方向に沿って
連続的にスクロールしていたのを、途中で逆方向にスク
ロールする場合、原画像の先頭から順次格納済みのオフ
セット値を利用することができる。したがって、逆方向
スクロールの処理時間が極めて短縮されるという効果を
加えて奏する。
【0144】本発明に係る画像圧縮データ処理装置装置
は、上記構成に加えて、入力された画像データから上記
画像圧縮データを生成するときに、一定のブロック間隔
に該当するブロックの先頭ビットの、画像圧縮データの
先頭を基準としたビット位置を、上記オフセット値とし
て順次算出し、上記記憶手段に格納する圧縮データオフ
セット値記憶手段を備え、上記先頭画素は、上記展開デ
ータに基づいて表示中の部分画像をスクロールする際
に、新たな展開データを必要とする部分領域の先頭画素
である構成である。
【0145】それゆえ、本装置に入力された画像データ
を圧縮するときに、画像圧縮データの途中のビット位置
が、一定のブロック間隔毎にオフセット値として、記憶
手段に順次格納される。したがって、この方式では、部
分画像の表示前に、先頭から終わりまで、画像データの
圧縮処理を一通り行うような場合に、原画像の全体にわ
たって一定のブロック間隔毎に、オフセット値を備えて
おくことができる。
【0146】なお、例えば、上記のオフセット値を格納
する処理をサムネイル画像データを生成しながら行え
ば、オフセット値の算出および格納による処理時間の増
大を抑えることができ、部分画像中にサムネイル画像を
表示する準備が整った時点で、多数のオフセット値が原
画像の全体に対して準備されていることになる。
【0147】これにより、部分画像を任意の方向にスク
ロールするためのスクロール手段の負荷を軽減すると共
に、処理時間のオーバーヘッドを短縮することができる
という効果を加えて奏する。
【0148】本発明に係る画像圧縮データ処理装置装置
は、上記構成に加えて、上記原画像全体を画面より小さ
く縮小して表示するためのサムネイル画像データを入力
された画像データから作成するサムネイル画像作成手段
と、上記展開データおよびサムネイル画像データに基づ
いて、部分領域に対応する部分画像とサムネイル画像と
を同時に表示する表示手段と、サムネイル画像上の任意
の点を指定したときに、この指定点の原画像上の位置を
算出すると共に、算出した位置を基準として、上記画面
に表示する新たな部分領域の範囲を算出し、新たな部分
領域を指定する原画像上位置演算手段とを備えている構
成である。
【0149】それゆえ、サムネイル画像上の指定点と、
その原画像上の位置と、その位置を基準とした原画像の
部分領域との三者が互いに関連付けられるので、原画像
上の表示させたい部分領域をサムネイル画像上の一点の
指定により選択することができる。さらに、圧縮データ
オフセット値を用いて無駄な展開処理を回避する構成を
備えているので、無駄なスクロールを省き、見たい部分
画像を即座に表示させることができる。また、この結
果、メモリ制限の有る携帯型情報機器の操作性を格段に
向上させることができるという効果を加えて奏する。
【0150】本発明に係る画像圧縮データ処理装置装置
は、上記構成に加えて、上記原画像全体を画面より小さ
く縮小して表示するためのサムネイル画像データを入力
された画像データから作成すると共に、少なくとも上記
オフセット値とサムネイル画像データとを配置した画像
圧縮データのヘッダを作成するサムネイル画像/ヘッダ
作成手段と、画像圧縮データ処理装置に画像圧縮データ
が入力されたときに、画像圧縮データのヘッダを展開
し、展開したヘッダに配置されたサムネイル画像データ
またはオフセット値を取り出すサムネイル画像展開手段
とを備えている構成である。
【0151】それゆえ、複数の画像圧縮データ処理装置
間で通信を行い、画像圧縮データのやり取りを行う場合
に、受信側の画像圧縮データ処理装置は、受信したヘッ
ダをサムネイル画像展開手段によって展開するだけで、
受信した画像圧縮データに関するオフセット値とサムネ
イル画像データとを即座に得ることができる。これによ
り、受信側の画像圧縮データ処理装置では、サムネイル
画像データを得るための縮小処理や、オフセット値を得
るための処理を省略することができ、サムネイル画像デ
ータの表示、指定した部分画像の表示、あるいは部分画
像のスクロールを行わせるための処理時間のオーバーヘ
ッドを極めて短縮することができる。
【0152】また、原画像全体を参照したり、複数の原
画像を一覧するための画像インデックスまたは画像リス
トとして、1枚ないし複数枚のサムネイル画像のみを取
敢えず表示するような用途に、受信側の画像圧縮データ
処理装置を対応させることができるという効果を奏す
る。
【0153】
【発明の効果】以上の内容から、本発明に係る画像圧縮
データ処理装置装置では、以下の効果が得られる。
【0154】本発明に係る画像圧縮データ処理装置装置
は、原画像内の指定された部分領域のみに相当する部分
画像を画面に表示する部分画像表示手段と、原画像全体
が画面より小さく縮小されたサムネイル画像を、上記部
分画像と共に画面に表示するサムネイル画像表示手段
と、部分画像が原画像に占める位置を示すマークを上記
サムネイル画像上に表示するために、上記部分領域を指
定するときに特定される、原画像に対する部分領域の位
置関係と、原画像からサムネイル画像を生成するための
縮小アルゴリズムとから、上記マークの表示位置を算出
し、サムネイル画像表示手段にマークの表示を行わせる
サムネイル画像上位置演算手段とを備えている構成であ
る。
【0155】それゆえ、部分画像とサムネイル画像とを
同時に表示し、部分画像の原画像に対する位置をサムネ
イル画像上でマーク表示によって示すことにより、次に
見たい部分領域へ部分画像をスクロールするためのスク
ロール方向の特定が容易となる。この結果、メモリ制限
の有る携帯型情報機器の操作性を格段に向上させること
ができるという効果を奏する。
【0156】また、本発明に係る画像表示方法は、原画
像内の指定された部分領域のみに相当する部分画像と、
原画像全体が画面より小さく縮小されたサムネイル画像
とを同時に画面に表示し、部分画像が原画像に占める位
置を示すマークを上記サムネイル画像上に表示する構成
である。
【0157】それゆえ、原画像全体を表示することがで
きないようなワークメモリの容量に制限の有る携帯型情
報機器においても、表示中の部分画像が原画像のどの部
分領域に相当しているのかを、サムネイル画像上に表示
された点または枠等のマークによって、一目瞭然に把握
することができる。
【0158】これにより、次に見たい部分領域へ部分画
像をスクロールするためのスクロール方向の特定が容易
となるので、携帯型情報機器の操作性が向上し、コスト
パフォーマンスを高めることができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明に係る画像圧縮データ処理装
置のハードウェアの全体構成例を示すブロック図、
(b)は、同装置の機能的構成例を示すブロック図であ
る。
【図2】(a)〜(c)は、部分展開処理の概念を示す
説明図である。
【図3】指定された部分領域の部分展開を行いながら、
部分領域に基づいて特定し得る特定画素の圧縮データオ
フセット値を算出し、記憶する手順を示すフローチャー
トである。
【図4】(a)は、展開開始ブロックの先頭画素と圧縮
データストリームのビット位置との対応関係を示す説明
図、(b)は、上記ビット位置を圧縮データオフセット
値として格納するオフセット値記憶バッファの構造を示
す説明図である。
【図5】展開開始ブロックの特定と、圧縮データオフセ
ット値の算出・格納とを行う手順を示すフローチャート
である。
【図6】(a)は、右スクロール処理の概念を示す説明
図、(b)は、右スクロールを行う前後における主フレ
ームメモリの空き領域を示す説明図である。
【図7】(a)は、下スクロール処理の概念を示す説明
図、(b)は、下スクロールを行う前後における主フレ
ームメモリの空き領域を示す説明図である。
【図8】(a)は、右スクロール処理の手順を示すフロ
ーチャート、(b)は、下スクロール処理の手順を示す
フローチャートである。
【図9】(a)は、左スクロール処理の概念を示す説明
図、(b)は、左スクロールを行う前後における主フレ
ームメモリの空き領域を示す説明図である。
【図10】(a)は、上スクロール処理の概念を示す説
明図、(b)は、上スクロールを行う前後における主フ
レームメモリの空き領域を示す説明図である。
【図11】左スクロール処理の手順を示すフローチャー
トである。
【図12】上スクロール処理の手順を示すフローチャー
トである。
【図13】(a)は、展開開始ブロックの先頭画素と圧
縮データストリームのビット位置との対応関係と、原画
像とサムネイル画像との画素サイズの関係とを示す説明
図、(b)は、原画像間引き用データの具体例を示す説
明図である。
【図14】(a)は、サムネイル画像データの作成およ
び画像圧縮データのヘッダ作成の手順を示すフローチャ
ート、(b)は、画像圧縮データのヘッダを展開し、サ
ムネイル画像データと圧縮データオフセット値とを読み
出す手順を示すフローチャートである。
【図15】(a)(b)は、原画像間引き用データの具
体例を示す説明図である。
【図16】(a)〜(c)は、原画像に対する部分画像
の位置を、サムネイル画像上で点PB として表示する例
を示す説明図である。
【図17】原画像上の座標からサムネイル画像上の座標
を求める手順を示すフローチャートである。
【図18】サムネイル画像上で点PD をポインティング
することによって、点PD に原画像上の点PC を対応付
けることを概念的に示す説明図である。
【図19】原画像間引き用データのビット位置と、サム
ネイル画像データのビット位置との対応関係を示す説明
図である。
【図20】サムネイル画像上の座標から原画像上の座標
を求め、展開処理開始ブロックを特定して、対応する圧
縮データオフセット値を読み出す手順を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
2 メモリ(記憶手段) 5 表示装置(表示手段、部分画像表示手段、サムネ
イル画像表示手段) 6 表示回路/表示ドライバ(表示手段、部分画像表
示手段、サムネイル画像表示手段) 11 部分展開手段 12 圧縮データオフセット値記憶手段 13 スクロール手段 14 サムネイル画像/ヘッダ作成手段(サムネイル
画像作成手段、サムネイル画像表示手段) 15 サムネイル画像展開手段 16 サムネイル画像上位置演算手段 17 原画像上位置演算手段 OM オフセット値記憶バッファ(記憶手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 5/36 H04N 5/262 5/377 G09G 5/00 555A H04N 1/21 5/36 520G 5/262 520M Fターム(参考) 5B050 AA09 BA06 BA15 CA07 EA03 EA10 EA12 EA19 FA02 FA09 FA12 FA16 5C023 AA02 AA14 AA18 AA38 5C073 AB01 AB07 AB11 BB07 5C076 AA02 AA14 AA17 AA22 BA03 BB06 CA02 5C082 AA01 BA12 BB25 BB44 CA34 CA59 CA72 CB05 DA51 DA87 MM04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像内の指定された部分領域のみに相
    当する部分画像を画面に表示する部分画像表示手段と、 原画像全体が画面より小さく縮小されたサムネイル画像
    を、上記部分画像と共に画面に表示するサムネイル画像
    表示手段と、 部分画像が原画像に占める位置を示すマークを上記サム
    ネイル画像上に表示するために、上記部分領域を指定す
    るときに特定される、原画像に対する部分領域の位置関
    係と、原画像からサムネイル画像を生成するための縮小
    アルゴリズムとから、上記マークの表示位置を算出し、
    サムネイル画像表示手段にマークの表示を行わせるサム
    ネイル画像上位置演算手段と、を備えていることを特徴
    とする画像圧縮データ処理装置。
  2. 【請求項2】 原画像内の指定された部分領域のみに相
    当する部分画像と、原画像全体が画面より小さく縮小さ
    れたサムネイル画像とを同時に画面に表示し、部分画像
    が原画像に占める位置を示すマークを上記サムネイル画
    像上に表示することを特徴とする画像表示方法。
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