JP2002333398A - 汚損劣化診断方法および装置 - Google Patents

汚損劣化診断方法および装置

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JP2002333398A
JP2002333398A JP2001136316A JP2001136316A JP2002333398A JP 2002333398 A JP2002333398 A JP 2002333398A JP 2001136316 A JP2001136316 A JP 2001136316A JP 2001136316 A JP2001136316 A JP 2001136316A JP 2002333398 A JP2002333398 A JP 2002333398A
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Yoko Todo
洋子 藤堂
Akira Sawada
彰 澤田
Katsumi Kanehira
勝己 兼平
Keiichi Sasaki
恵一 佐々木
Kenji Adachi
健二 安達
Masaaki Okubo
正明 大久保
Kazunari Kimura
和成 木村
Hiromi Imai
博美 今井
Tadayoshi Murayama
忠義 村山
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、大気環境の環境因子の量を求める
だけで、電気機器を回収することなく、また電気機器表
面に直接接触することなく、電気機器表面の汚損速度を
求めて電気機器の劣化の進行を診断することを目的とす
る。 【解決手段】 診断対象となる電気機器が使用されてい
る大気環境の有害度を測定する測定試料をその大気環境
に所定期間暴露した後、当該測定試料を分析して大気環
境の環境因子の量を求め、この環境因子の量を基に電気
機器表面の汚損速度を求め、この汚損速度を基に電気機
器の劣化を診断することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気環境で使用さ
れる電気機器の使用中に進行する劣化を診断する汚損劣
化診断方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、大気環境で使用される電気機器
は、表面に大気中に浮遊する塵埃が付着し、経時的に推
積する。このような塵埃には大気環境中に存在する各種
腐食性ガスや海塩粒子が吸着するため、湿度が高くなる
とイオン性物質(例えば、塩素イオン、硫酸イオン、硝
酸イオン、ナトリウムイオン等)がイオン解離し、電気
機器表面の絶縁低下や金属の腐食の原因になる。特にフ
ァンを用いて強制的に冷却している制御盤内の電気機器
は風が当たる部分に局所的に塵埃が推積するため、短期
間で絶縁低下や金属の腐食が発生することが多い。ま
た、臨海地区に位置する建屋内で使用する電気機器も、
建屋の密閉性が悪い場合は海塩粒子を含んだ海風が建屋
内部に侵入しやすく、海塩粒子を多く含んだ塵埃が電気
機器表面に推積することで、比較的低湿度で海塩粒子の
潮解が起こり、絶縁低下の原因となることが多い。
【0003】そこで、従来は電気機器表面の汚損状態を
測定する方法として、電気機器表面又はその近傍の設置
物表面を純水で湿られた脱塩ガーゼで拭き取り、ガーゼ
で採取した汚損物質を所定容量の純水に溶解し、そこに
含まれる塩分濃度(イオン成分を全て塩化ナトリウムに
換算した値)を汚損度と定義し、その値に基づいて電気
機器の劣化状態を経験から定性的に判定していた。
【0004】使用する大気環境の有害度を考慮した電子
機器の診断方法として特開平7−225777号公報
「点検周期の決定方法及び装置」が提案されている。こ
の方法は、種々の電子機器について保守点検周期を左右
する最も重要な環境因子を測定して、それらの測定結果
から最適な保守点検周期を決定する、或いは保守点検周
期を延長するために必要な設置環境改善策を決定する方
法である。しかし、この方法は、主に金属の腐食による
機器の劣化判定が目的であり、絶縁劣化を判定するもの
ではない。また機器の劣化を定量的に判定する方法では
ない。
【0005】また、電子回路基板の劣化診断方法として
特願2000−255957号公報「劣化度測定キット
による電子回路基板の劣化診断方法」が提案されてい
る。この方法は、電子回路基板の劣化を判定する環境因
子として、温度、相対湿度及び汚損度の時間変化率であ
る汚損速度又は海岸からの距離が現地で測定され、その
測定値を基に電子回路基板の劣化を判定する方法であ
る。この方法は、汚損度を測定可能な箇所が偶然塵埃付
着量が少ない場合、当然その場所は吸着する汚損因子
(腐食性ガス、海塩粒子)の量が少なくなり、測定した
汚損度は、その環境の代表値としては精度が悪くなり、
この値を用いた劣化判定は実際より甘い結果となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の大気環境中で使
用される電気機器の劣化診断においては、主に金属の腐
食による劣化を判定するための環境判定ではなかった。
また、実際に機器表面の汚損度を測定して機器の劣化状
態を診断する場合にも、使用環境を代表する汚損度が測
定できない時は診断の精度が悪くなる恐れがあった。
【0007】本発明は、かかる従来の事情に対処してな
されたものであり、大気環境の環境因子の量を求めるだ
けで、電気機器を回収することなく、また電気機器表面
に直接接触することなく、電気機器表面の汚損速度を求
めることができて電気機器の劣化の進行を診断すること
ができ、大気環境の環境因子の測定を行わずにユーザ情
報等だけでも電気機器表面の汚損速度を求めることがで
きて電気機器の劣化の進行を診断することができ、ま
た、電気機器の現状の劣化度及び余寿命を求めることに
より電気機器の劣化の進行速度を判定することができ
て、適切な電気機器のメンテナンスの時期及び周期を設
定することができる汚損劣化診断方法および装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の汚損劣化診断方法の発明は、診断対
象となる電気機器が使用されている大気環境の有害度を
測定する有害度測定用の測定試料を前記大気環境に所定
期間暴露した後、当該測定試料を分析して前記大気環境
の環境因子の量を求め、この環境因子の量を基に前記大
気環境で使用される電気機器表面の汚損速度を求め、こ
の汚損速度を基に前記電気機器の劣化を診断することを
要旨とする。この構成により、大気環境で使用する電気
機器の電気的特性の劣化や金属の腐食が原因の劣化現象
に対し、測定試料により当該大気環境の環境因子の量を
求めるだけで、電気機器を回収することなく、また電気
機器表面に直接接触することなく、電気機器表面の汚損
速度が求められて電気機器の劣化の進行を診断すること
が可能となる。
【0009】請求項2記載の汚損劣化診断方法の発明
は、請求項1記載の汚損劣化診断方法において、前記汚
損速度を求めるための環境因子は、大気環境中の降下粉
塵量、酸性ガス及びアルカリ性ガスを含む腐食性ガス、
並びに海塩粒子を含む複数の環境因子であることを要旨
とする。この構成により、測定する環境因子には、少な
くとも降下粉塵量、腐食性ガス及び海塩粒子を含ませる
ことで、電気機器表面の汚損を適切に且つ精度よく求め
ることが可能となる。
【0010】請求項3記載の汚損劣化診断方法の発明
は、請求項1又は2記載の汚損劣化診断方法において、
前記汚損速度を求めるために、前記腐食性ガス及び海塩
粒子は、当該腐食性ガス量及び海塩粒子量に相当する因
子別評価点を用いることを要旨とする。この構成によ
り、環境因子が材料、特に金属の劣化に与える影響を数
値化した因子別評価点を基に電気機器表面の汚損を求め
ることで、金属の腐食が劣化要因である例えば電子回路
基板の導体パターンの腐食劣化を精度よく求めることが
可能となる。
【0011】請求項4記載の汚損劣化診断方法の発明
は、請求項3記載の汚損劣化診断方法において、前記汚
損速度を求めるために用いる因子別評価点は、前記腐食
性ガス及び海塩粒子に代えて、診断対象となる電気機器
の使用環境の地域情報及び業種情報を基に定めることを
要旨とする。この構成により、大気環境の環境因子の測
定を行わずに、ユーザ情報等だけで電気機器表面の汚損
速度が求められて電気機器の劣化の進行を診断すること
が可能となる。
【0012】請求項5記載の汚損劣化診断方法の発明
は、請求項1又は2記載の汚損劣化診断方法において、
前記汚損速度は、前記腐食性ガス量及び海塩粒子量を等
価の塩化ナトリウム量に換算した等価塩分量の積算値と
前記降下粉塵量と汚損度換算係数とを乗じた値であるこ
とを要旨とする。この構成により、電気機器表面の汚損
の主要素である腐食性ガス量、海塩粒子量及び降下粉塵
量を考慮に入れた汚損速度を求めることができて、電気
機器の絶縁劣化の進行を精度よく診断することが可能と
なる。
【0013】請求項6記載の汚損劣化診断方法の発明
は、請求項1又は3記載の汚損劣化診断方法において、
前記汚損速度は、前記環境因子の量のうち腐食性ガス量
及び海塩粒子量に相当する因子別評価点の積算値と前記
環境因子の量のうちの降下粉塵量と汚損度換算係数とを
乗じた値であることを要旨とする。この構成により、因
子別評価点は、特に金属の劣化に与える影響を数値化し
た値であることから、この因子別評価点を用いて汚損速
度を求めることで、電気機器を構成する金属の腐食に起
因する劣化の進行を精度よく診断することが可能とな
る。
【0014】請求項7記載の汚損劣化診断方法の発明
は、請求項1又は4記載の汚損劣化診断方法において、
前記汚損速度は、前記地域情報及び業種情報の種別によ
り個々に設定された各環境因子量に相当する因子別評価
点の積算値と前記電気機器表面の塵埃の付着程度を表す
塵埃係数と汚損度換算係数とを乗じた値であることを要
旨とする。この構成により、ユーザ情報等だけで汚損速
度を求めることができて、低コストの劣化診断や遠隔地
の診断シュミュレーションが可能となる。
【0015】請求項8記載の汚損劣化診断方法の発明
は、請求項1,4又は7記載の汚損劣化診断方法におい
て、前記塵埃係数は、前記電気機器を使用する建屋構造
及び盤構造の種類別に予め設定された係数の積算値であ
ることを要旨とする。この構成により、大気環境の環境
因子の測定を行わずに、建屋構造、盤構造を考慮に入れ
た汚損速度を求めることができて、建屋や盤の環境改善
効果のシュミュレーションが可能となる。
【0016】請求項9記載の汚損劣化診断方法の発明
は、請求項1,2,3又は7記載の汚損劣化診断方法に
おいて、前記汚損速度又は汚損速度に前記電気機器の稼
働年数を乗じた値である汚損度の何れかの関数として定
式化された前記電気機器の劣化指標値を用いて前記電気
機器の劣化を診断することを要旨とする。この構成によ
り、使用する大気環境の有害度を考慮に入れた電気機器
の劣化の診断が可能となり、また劣化の進行予測も容易
に行うことが可能となる。
【0017】請求項10記載の汚損劣化診断装置の発明
は、汚損速度を算出するために必要な大気環境の各環境
因子量を入力する環境因子量入力手段と、前記各環境因
子量のうち腐食性ガス量及び海塩粒子量を等価塩分量に
換算するための等価塩分量換算関数が格納された等価塩
分量換算関数データベースと、この等価塩分量換算関数
データベースから読み出した等価塩分量換算関数に前記
腐食性ガス量及び海塩粒子量を当てはめて等価塩分量を
算出する等価塩分量演算手段と、汚損速度を算出するた
めに必要な汚損度換算係数が格納された汚損度換算係数
データベースと、この汚損度換算係数データベースから
読み出した汚損度換算係数と前記等価塩分量と前記各環
境因子量のうちの降下粉塵量とを乗じて汚損速度を算出
する汚損速度演算手段と、診断対象である電気機器の劣
化指標値と汚損度の相関関数が格納された劣化指標値換
算データベースと、前記劣化指標の寿命しきい値が格納
された寿命データベースと、この寿命データベースから
読み出した劣化指標の寿命しきい値を前記劣化指標値換
算データベースから読み出した相関関数に当てはめて前
記寿命しきい値に相当する寿命汚損度を算出する寿命汚
損度演算手段と、前記汚損速度演算手段で算出された汚
損速度と前記寿命汚損度演算手段で算出された寿命汚損
度から前記電気機器の現状の劣化度及び余寿命を算出す
る余寿命演算手段と、この余寿命演算手段の算出結果を
基に前記電気機器のメンテナンスの時期及び周期を判定
する保全判定手段とを有することを要旨とする。この構
成により、電気機器を使用する大気環境の各環境因子量
を測定し、この各環境因子量を基に電気機器表面の汚損
速度を算出し、電気機器の劣化指標値と汚損度の相関関
数を用いて電気機器の現状の劣化度及び余寿命が求めら
れる。これにより電気機器の劣化の進行速度が判定でき
るので、適切な電気機器のメンテナンスの時期及び周期
を設定することが可能となる。
【0018】請求項11記載の汚損劣化診断装置の発明
は、汚損速度を算出するために必要な大気環境の各環境
因子量を入力する環境因子量入力手段と、前記各環境因
子量のうち腐食性ガス量及び海塩粒子量に相当する因子
別評価点のテーブルが格納された因子別評価点データベ
ースと、この因子別評価点データベースから各腐食性ガ
ス量及び海塩粒子量に相当する因子別評価点を読み取り
積算する評価点演算手段と、汚損速度を算出するために
必要な汚損度換算係数が格納された汚損度換算係数デー
タベースと、この汚損度換算係数データベースから読み
出した汚損度換算係数と前記評価点演算手段で積算され
た因子別評価点積算値と前記各環境因子量のうちの降下
粉塵量とを乗じて汚損速度を算出する汚損速度演算手段
と、診断対象である電気機器の劣化指標値と汚損度の相
関関数が格納された劣化指標値換算データベースと、前
記劣化指標の寿命しきい値が格納された寿命データベー
スと、この寿命データベースから読み出した劣化指標の
寿命しきい値を前記劣化指標値換算データベースから読
み出した相関関数に当てはめて前記寿命しきい値に相当
する寿命汚損度を算出する寿命汚損度演算手段と、前記
汚損速度演算手段で算出された汚損速度と前記寿命汚損
度演算手段で算出された寿命汚損度から前記電気機器の
現状の劣化度及び余寿命を算出する余寿命演算手段と、
この余寿命演算手段の算出結果を基に前記電気機器のメ
ンテナンスの時期及び周期を判定する保全判定手段とを
有することを要旨とする。この構成により、電気機器表
面の汚損速度の算出に特に金属の劣化に与える影響を数
値化した因子別評価点を用いていることから、特に電気
機器を構成する金属の腐食に起因する劣化の進行速度を
精度よく判定することができ、さらに適切な電気機器の
メンテナンスの時期及び周期を設定することが可能とな
る。
【0019】請求項12記載の汚損劣化診断装置の発明
は、診断対象となる電気機器の使用環境の地域情報及び
業種情報を入力する地域情報・業種情報入力手段と、前
記電気機器を使用する建屋構造情報及び盤構造情報を入
力する建屋構造情報・盤構造情報入力手段と、前記地域
情報及び業種情報の種別により個々に設定された各環境
因子量に相当する因子別評価点のテーブルが格納された
因子別評価点データベースと、この因子別評価点データ
ベースから前記各環境因子量に相当する因子別評価点を
読み取り積算する評価点演算手段と、前記建屋構造情報
及び盤構造情報の種別により個々に設定された係数のテ
ーブルが格納された塵埃係数データベースと、この塵埃
係数データベースから前記建屋構造情報及び盤構造情報
を基に各々読み取った係数を乗じて前記電気機器表面の
塵埃の付着程度を表す塵埃係数を算出する塵埃係数演算
手段と、汚損速度を算出するために必要な汚損度換算係
数が格納された汚損度換算係数データベースと、この汚
損度換算係数データベースから読み出した汚損度換算係
数と前記評価点演算手段で積算された因子別評価点積算
値と前記塵埃係数演算手段で算出された塵埃係数とを乗
じて汚損速度を算出する汚損速度演算手段と、診断対象
である電気機器の劣化指標値と汚損度の相関関数が格納
された劣化指標値換算データベースと、前記劣化指標の
寿命しきい値が格納された寿命データベースと、この寿
命データベースから読み出した劣化指標の寿命しきい値
を前記劣化指標値換算データベースから読み出した相関
関数に当てはめて前記寿命しきい値に相当する寿命汚損
度を算出する寿命汚損度演算手段と、前記汚損速度演算
手段で算出された汚損速度と前記寿命汚損度演算手段で
算出された寿命汚損度から前記電気機器の現状の劣化度
及び余寿命を算出する余寿命演算手段と、この余寿命演
算手段の算出結果を基に前記電気機器のメンテナンスの
時期及び周期を判定する保全判定手段とを有することを
要旨とする。この構成により、大気環境の環境因子の測
定を行わずに、ユーザ情報等だけで電気機器表面の汚損
速度を算出することができ、電気機器の劣化指標値と汚
損度の相関関数を用いて電気機器の現状の劣化度及び余
寿命を低コストで求めることができる。これにより電気
機器の劣化の進行速度が判定できるので、適切な電気機
器のメンテナンスの時期及び周期を設定することが可能
となる。また、ユーザ情報等だけで電気機器の劣化の進
行を診断できることからインターネットによる診断形態
をとることも可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0021】図1乃至図3は、本発明の第1の実施の形
態を示す図である。まず、図1を用いて、本実施の形態
の汚損劣化診断装置の構成を説明する。汚損劣化診断装
置は、汚損速度演算部1と劣化診断部2の2つのブロッ
クで構成されている。各ブロック内の構成を、第1のブ
ロックである汚損速度演算部1から順に説明する。大気
環境を測定する環境因子測定手段3は、温度、相対湿
度、各種の腐食性ガス、海塩粒子及び降下粉塵量の各測
定手段を含んでおり、各測定手段を当該大気環境に1〜
3ヶ月間設置して、各環境因子の量を測定する。温度、
相対湿度の測定は、自動記録装置付きの測定器を使用し
て連続測定し、最高温度、最高相対湿度を求める。腐食
性ガスは連続ガス濃度測定器によりガス濃度を測定し、
平均ガス濃度(ppm)を求めたり、アルカリろ紙、酸
性ろ紙を当該大気環境に一定期間暴露して、ろ紙に吸着
したガス吸着量(mdd)を求めたりする。海塩粒子は
ガーゼ捕集法で海塩粒子量(mdd)を求める。環境因
子の測定は、診断対象となる電気機器のできるだけ近く
で行うのが望ましい。これにより、診断対象物が曝され
る大気環境の環境因子をより正確に測定することができ
る。環境因子測定手段3で測定された各環境因子の量は
環境因子量入力手段としての環境因子量入力装置4によ
り入力され、腐食性ガス量と海塩粒子量は等価塩分量演
算手段としての等価塩分量演算部5に送られる。降下粉
塵量は汚損速度演算手段としての汚損速度演算部7に送
られる。等価塩分量演算部5は、腐食性ガス量と海塩粒
子量を等価塩分量換算関数データベース6に格納されて
いる等価塩分量換算関数に代入して、単位面積当たりに
付着する総イオン量を塩化ナトリウムの量に換算した等
価塩分量を算出する。汚損速度演算部7では、等価塩分
量演算部5で算出された等価塩分量と環境因子量入力装
置4から送られた降下粉塵量と汚損度換算係数データベ
ース8から読み取る汚損度換算係数を乗じて当該環境の
汚損速度を算出する。この演算処理により、汚損の要因
である腐食性ガス、海塩粒子及びこれらの因子が吸着す
る塵埃の量を加味した当該環境の汚損度の経時変化速度
である汚損速度を求めることができる。汚損度換算係数
データベース8には、上記演算処理で求めた結果を過去
の統計データと比較し、より精度を上げるために設定さ
れた補正係数が格納されている。
【0022】次いで、第2のブロックである劣化診断部
2を説明する。診断対象の電気機器の現状の余寿命を算
出する余寿命演算手段としての余寿命演算部9、診断対
象の寿命に至る時の汚損度、つまり寿命汚損度を算出す
る寿命汚損度演算手段としての寿命汚損度演算部10が
備えられている。劣化指標値換算データベース11には
予め求めておいた各種電気機器の劣化指標値と汚損度の
相関関数が格納されている。寿命データベース12には
各種電気機器の劣化指標の寿命しきい値が格納されてい
る。寿命汚損度演算部10では、寿命データベース12
から読み取った診断対象機器の劣化指標の寿命しきい値
を、劣化指標値換算データベース11に格納されている
劣化指標値と汚損度の相関関数に当てはめて、劣化指標
の寿命しきい値に相当する寿命汚損度を算出する。次に
余寿命演算部9では、汚損速度演算部7で算出した当該
環境の汚損度の経時変化速度である汚損速度で上記寿命
汚損度を割って寿命時間を算出し、寿命時間から診断時
までの機器の稼働時間を引くことで、余寿命が算出され
る。保全判定手段としての保全判定部13では、余寿命
演算部9で余寿命や今後の劣化傾向も定量化できたの
で、この結果を基に、推奨する当該電気機器の清掃や部
品交換等のメンテナンス時期やメンテナンス周期を判定
し、診断結果を診断結果表示部14に表示する。以上述
べた汚損速度演算部1〜診断結果表示部14までの構成
要素により汚損劣化診断装置が構成されている。
【0023】次に、等価塩分量換算関数データベース6
に関わる腐食性ガス量と海塩粒子量を等価塩分量に換算
する方法について述べる。ここでは、腐食性ガス量はア
ルカリろ紙と酸性ろ紙で測定した場合について述べる。
アルカリろ紙と酸性ろ紙で測定すると、測定量は単位時
間、単位面積当たりの硫酸イオン、硝酸イオン、塩素イ
オン、アンモニウムイオンの吸着量mdd(mg/dm
2/day)で求まる。検出されたイオンが所定容量の
水で希釈されたと仮定して、イオンの電流の流し易さの
指標値である当量イオン伝送率(イオン種により決めら
れている)により、各イオン種の電流の流し易さ(電導
度)を求める。予め電導度と塩化ナトリウム濃度との相
関関数を求めておくことで、各イオン量から算出した電
導度に相当する塩化ナトリウム濃度が算出でき、この値
を面積換算した値が各イオンの等価塩分量である。以上
のようにして腐食性ガスに起因する各イオンの等価塩分
量を算出する。海塩粒子は塩化ナトリウムそのものなの
で、海塩粒子の測定量と腐食性ガスから換算した等価塩
分量を積算し、当該環境の等価塩分量とする。等価塩分
量換算関数データベース6には腐食性ガスの等価塩分量
を算出するための関数やその関数で扱う分子量や当量イ
オン伝送率等の数値が格納されている。
【0024】等価塩分量演算部5で算出した等価塩分量
1 と環境因子量入力装置4から送られた降下粉塵量d
1 と汚損度換算係数データベース8から読んだ汚損度換
算係数κ1 により、式(1)で汚損速度Pv1 を求める
ことができる。
【0025】 Pv1=κ1×n1×d1 …(1) 図2は、劣化指標値換算データベース11に格納されて
いる相関関数の一例である。図中の寿命しきい値Mc
は、寿命データベース12から読み取った値である。寿
命しきい値Mcを相関関数に代入することで、診断対象
機器が寿命に至る時の汚損度、つまり寿命汚損度を算出
することができる。
【0026】図3は、汚損速度演算部7で算出した汚損
速度に基づいて汚損度と機器の稼働時間の関係を示した
ものである。診断時の汚損度Caと寿命汚損度Ccから
余寿命を得ることができることを示している。
【0027】このように構成された本実施の形態におい
て、環境測定を行うだけで、当該環境で使用する電気機
器の汚損が原因の劣化の進行を容易に診断でき、適切な
メンテナンスを行うことが可能になる。
【0028】図4及び図5には、本発明の第2の実施の
形態を示す。まず、図4を用いて、本実施の形態の汚損
劣化診断装置の構成を説明する。汚損劣化診断装置は、
汚損速度演算部15と劣化診断部2の2つのブロックで
構成されている。劣化診断部2は第1の実施の形態と同
じ構成及び作用なので、ここでは汚損速度演算部15に
ついてだけ説明する。当該大気環境を測定する環境因子
測定手段16は、温度、相対湿度、各種の腐食性ガス、
海塩粒子及び降下粉塵量測定手段を含んでおり、この部
分は第1の実施の形態の環境因子測定手段3と同様であ
る。環境因子測定手段16で測定された各環境因子の量
は環境因子量入力手段としての環境因子量入力装置17
により入力され、腐食性ガス量と海塩粒子量は評価点演
算手段としての評価点演算部18に送られる。降下粉塵
量は汚損速度演算手段としての汚損速度演算部20に送
られる。評価点演算部18は、各種腐食性ガス量と海塩
粒子量を因子別評価点データベース19に格納されてい
る環境因子量と因子別評価点の関係を示すデータから、
各環境因子の因子別評価点を読み取り、それらの値を合
計して評価点を算出する。汚損速度演算部20では、評
価点演算部18で算出された評価点と環境因子量入力装
置17から送られた降下粉塵量と汚損度換算係数データ
ベース21から読み取る汚損度換算係数を乗じて当該環
境の汚損速度を算出する。この演算処理により、汚損の
要因である腐食性ガス、海塩粒子及びこれらの因子が吸
着する塵埃の量を加味した当該環境の汚損度の経時変化
速度である汚損速度を求めることができる。汚損度換算
係数データベース21には、上記演算処理で求めた結果
を過去の統計データと比較し、より精度を上げるために
設定された補正係数が格納されている。
【0029】図5は、因子別評価点データベース19に
格納されているクラス分けされた環境因子の量による因
子別評価点のテーブルを示している。海塩粒子量の代わ
りに当該環境の海岸からの距離によっても海塩粒子の評
価点を求めることができる。
【0030】評価点演算部18で算出した評価点e1
環境因子量入力装置17から送られた降下粉塵量d2
汚損度換算係数データベース21から読んだ汚損度換算
係数κ2 により、式(2)で汚損速度Pv2 を求め、劣
化診断部2に算出結果を送り機器の劣化診断を第1の実
施の形態と同様の手順で行う。
【0031】 Pv2=κ2×e1×d2 …(2) 図6及び図7には、本発明の第3の実施の形態を示す。
まず、図6を用いて、本実施の形態の汚損劣化診断装置
の構成を説明する。汚損劣化診断装置は、汚損速度演算
部22と劣化診断部2の2つのブロックで構成されてい
る。劣化診断部2は第1の実施の形態と同じ構成及び作
用なので、ここでは汚損速度演算部22についてだけ説
明する。地域情報・業種情報入力手段としての地域情報
・業種情報入力装置23に、評価点演算手段としての評
価点演算部24で当該環境の汚損速度を算出するための
因子別評価点を、因子別評価点換算データベース25か
ら読み取れるような情報を入力する。因子別評価点換算
データベース25は、第2の実施の形態で示した図5と
は異なるもので、地域情報・業種情報の種類別に予め各
環境因子の因子別評価点が設定されているテーブルであ
る。評価点演算部24では、地域情報・業種情報入力装
置23で入力された地域情報と業種情報を因子別評価点
換算データベース25に照合して因子別評価点を読み取
り合計する。次に、建屋構造情報・盤構造情報入力手段
としての建屋構造情報・盤構造情報入力装置27により
建屋構造情報・盤構造情報を入力し、塵埃係数演算手段
としての塵埃係数演算部29に送られる。この情報は、
当該環境の塵埃飛散程度を判定するために使う。塵埃係
数演算部29では、この情報を塵埃係数データベース2
8に格納されている建屋構造の種類別及び盤構造の種類
別に係数が設定されているテーブルと照合した読み取っ
た各々の係数を乗じて塵埃係数を算出する。汚損速度演
算手段としての汚損速度演算部26では、評価点演算部
24で算出した評価点e2 と塵埃係数演算部29で算出
した塵埃係数λ1 と汚損度換算係数データベース30か
ら読んだ汚損度換算係数κ3 により、式(3)で汚損速
度Pv3を求め、劣化診断部2に算出結果を送り電気機
器の劣化診断を第1の実施の形態と同様の手順で行う。
【0032】 Pv3=κ3×λ1×e2 …(3) 図7は、因子別評価点データベース25に格納されてい
る地域情報に基づく因子別評価点換算テーブルの一部で
ある。この表で、田園地区の海塩粒子の評価点q5 は最
低の評価点1に設定されている。なお、都市地区は自動
車の排気ガスの成分である窒素酸化物ガスが多いことか
ら検出因子NO3 - の評価点p2 は6に設定されてい
る。業種情報に基づく因子別評価点換算テーブルも同様
で、業種に特有の環境因子の評価点を高く設定してい
る。
【0033】本実施の形態は、環境を測定せずに、ユー
ザ情報だけで機器の診断を行うことが可能な構成なの
で、インターネットによる簡易診断装置として有効であ
る。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、汚損劣化診断方法
の発明によれば、診断対象となる電気機器の電気的特性
の劣化や金属の腐食が原因の劣化現象に対し、有害度測
定用の測定試料により当該大気環境の環境因子の量を求
めるだけで、電気機器を回収することなく、また電気機
器表面に直接接触することなく、電気機器表面の汚損速
度を求めることができて電気機器の劣化の進行を診断す
ることができる。
【0035】また、診断対象となる電気機器の使用環境
の地域情報及び業種情報の種別により個々に設定された
各環境因子量に相当する因子別評価点を用いることによ
り、大気環境の環境因子の測定を行わずに、ユーザ情報
等だけで電気機器表面の汚損速度を求めることができて
電気機器の劣化の進行を診断することができる。
【0036】汚損劣化診断装置の発明によれば、上記汚
損劣化診断方法の発明をよりよく実施することができる
とともに、電気機器の劣化指標値と汚損度の相関関数を
用いて電気機器の現状の劣化度及び余寿命を求めること
により電気機器の劣化の進行速度を判定することができ
て、適切な電気機器のメンテナンスの時期及び周期を設
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である汚損劣化診断
装置のブロック図である。
【図2】図1の実施の形態における汚損度と電気機器表
面の絶縁抵抗の関係を示す図である。
【図3】第1の実施の形態における電気機器の稼働時間
と汚損度の関係を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態である汚損劣化診断
装置のブロック図である。
【図5】第2の実施の形態における環境因子の量により
クラス分けされた因子別評価点のテーブルである。
【図6】本発明の第3の実施の形態である汚損劣化診断
装置のブロック図である。
【図7】第3の実施の形態における地域情報に基づく因
子別評価点換算テーブルである。
【符号の説明】
1,15,22 汚損速度演算部 2 劣化診断部 3,16 環境因子測定手段 4,17 環境因子量入力装置(環境因子量入力手段) 5 等価塩分量演算部(等価塩分量演算手段) 6 等価塩分量換算関数データベース 7,20,26 汚損速度演算部(汚損速度演算手段) 8,21,30 汚損度換算係数データベース 9 余寿命演算部(余寿命演算手段) 10 寿命汚損度演算部(寿命汚損度演算手段) 11 劣化指標値換算データベース 12 寿命データベース 13 保全判定部(保全判定手段) 18,24 評価点演算部(評価点演算手段) 19 因子別評価点データベース 23 地域情報・業種情報入力装置(地域情報・業種情
報入力手段) 25 因子別評価点換算データベース 27 建屋構造情報・盤構造情報入力装置(建屋構造情
報・盤構造情報入力手段) 28 塵埃係数データベース 29 塵埃係数演算部(塵埃係数演算手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兼平 勝己 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 佐々木 恵一 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 安達 健二 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 大久保 正明 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 木村 和成 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 今井 博美 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 村山 忠義 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 2G015 AA06 BA08 CA20 2G050 BA02 BA05 CA01 DA02 EB02 2G055 BA11 EA08 FA05 FA09 FA10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 診断対象となる電気機器が使用されてい
    る大気環境の有害度を測定する有害度測定用の測定試料
    を前記大気環境に所定期間暴露した後、当該測定試料を
    分析して前記大気環境の環境因子の量を求め、この環境
    因子の量を基に前記大気環境で使用される電気機器表面
    の汚損速度を求め、この汚損速度を基に前記電気機器の
    劣化を診断することを特徴とする汚損劣化診断方法。
  2. 【請求項2】 前記汚損速度を求めるための環境因子
    は、大気環境中の降下粉塵量、酸性ガス及びアルカリ性
    ガスを含む腐食性ガス、並びに海塩粒子を含む複数の環
    境因子であることを特徴とする請求項1記載の汚損劣化
    診断方法。
  3. 【請求項3】 前記汚損速度を求めるために、前記腐食
    性ガス及び海塩粒子は、当該腐食性ガス量及び海塩粒子
    量に相当する因子別評価点を用いることを特徴とする請
    求項1又は2記載の汚損劣化診断方法。
  4. 【請求項4】 前記汚損速度を求めるために用いる因子
    別評価点は、前記腐食性ガス及び海塩粒子に代えて、診
    断対象となる電気機器の使用環境の地域情報及び業種情
    報を基に定めることを特徴とする請求項3記載の汚損劣
    化診断方法。
  5. 【請求項5】 前記汚損速度は、前記腐食性ガス量及び
    海塩粒子量を等価の塩化ナトリウム量に換算した等価塩
    分量の積算値と前記降下粉塵量と汚損度換算係数とを乗
    じた値であることを特徴とする請求項1又は2記載の汚
    損劣化診断方法。
  6. 【請求項6】 前記汚損速度は、前記環境因子の量のう
    ち腐食性ガス量及び海塩粒子量に相当する因子別評価点
    の積算値と前記環境因子の量のうちの降下粉塵量と汚損
    度換算係数とを乗じた値であることを特徴とする請求項
    1又は3記載の汚損劣化診断方法。
  7. 【請求項7】 前記汚損速度は、前記地域情報及び業種
    情報の種別により個々に設定された各環境因子量に相当
    する因子別評価点の積算値と前記電気機器表面の塵埃の
    付着程度を表す塵埃係数と汚損度換算係数とを乗じた値
    であることを特徴とする請求項1又は4記載の汚損劣化
    診断方法。
  8. 【請求項8】 前記塵埃係数は、前記電気機器を使用す
    る建屋構造及び盤構造の種類別に予め設定された係数の
    積算値であることを特徴とする請求項1,4又は7記載
    の汚損劣化診断方法。
  9. 【請求項9】 前記汚損速度又は汚損速度に前記電気機
    器の稼働年数を乗じた値である汚損度の何れかの関数と
    して定式化された前記電気機器の劣化指標値を用いて前
    記電気機器の劣化を診断することを特徴とする請求項
    1,2,3又は7記載の汚損劣化診断方法。
  10. 【請求項10】 汚損速度を算出するために必要な大気
    環境の各環境因子量を入力する環境因子量入力手段と、
    前記各環境因子量のうち腐食性ガス量及び海塩粒子量を
    等価塩分量に換算するための等価塩分量換算関数が格納
    された等価塩分量換算関数データベースと、この等価塩
    分量換算関数データベースから読み出した等価塩分量換
    算関数に前記腐食性ガス量及び海塩粒子量を当てはめて
    等価塩分量を算出する等価塩分量演算手段と、汚損速度
    を算出するために必要な汚損度換算係数が格納された汚
    損度換算係数データベースと、この汚損度換算係数デー
    タベースから読み出した汚損度換算係数と前記等価塩分
    量と前記各環境因子量のうちの降下粉塵量とを乗じて汚
    損速度を算出する汚損速度演算手段と、診断対象である
    電気機器の劣化指標値と汚損度の相関関数が格納された
    劣化指標値換算データベースと、前記劣化指標の寿命し
    きい値が格納された寿命データベースと、この寿命デー
    タベースから読み出した劣化指標の寿命しきい値を前記
    劣化指標値換算データベースから読み出した相関関数に
    当てはめて前記寿命しきい値に相当する寿命汚損度を算
    出する寿命汚損度演算手段と、前記汚損速度演算手段で
    算出された汚損速度と前記寿命汚損度演算手段で算出さ
    れた寿命汚損度から前記電気機器の現状の劣化度及び余
    寿命を算出する余寿命演算手段と、この余寿命演算手段
    の算出結果を基に前記電気機器のメンテナンスの時期及
    び周期を判定する保全判定手段とを有することを特徴と
    する汚損劣化診断装置。
  11. 【請求項11】 汚損速度を算出するために必要な大気
    環境の各環境因子量を入力する環境因子量入力手段と、
    前記各環境因子量のうち腐食性ガス量及び海塩粒子量に
    相当する因子別評価点のテーブルが格納された因子別評
    価点データベースと、この因子別評価点データベースか
    ら各腐食性ガス量及び海塩粒子量に相当する因子別評価
    点を読み取り積算する評価点演算手段と、汚損速度を算
    出するために必要な汚損度換算係数が格納された汚損度
    換算係数データベースと、この汚損度換算係数データベ
    ースから読み出した汚損度換算係数と前記評価点演算手
    段で積算された因子別評価点積算値と前記各環境因子量
    のうちの降下粉塵量とを乗じて汚損速度を算出する汚損
    速度演算手段と、診断対象である電気機器の劣化指標値
    と汚損度の相関関数が格納された劣化指標値換算データ
    ベースと、前記劣化指標の寿命しきい値が格納された寿
    命データベースと、この寿命データベースから読み出し
    た劣化指標の寿命しきい値を前記劣化指標値換算データ
    ベースから読み出した相関関数に当てはめて前記寿命し
    きい値に相当する寿命汚損度を算出する寿命汚損度演算
    手段と、前記汚損速度演算手段で算出された汚損速度と
    前記寿命汚損度演算手段で算出された寿命汚損度から前
    記電気機器の現状の劣化度及び余寿命を算出する余寿命
    演算手段と、この余寿命演算手段の算出結果を基に前記
    電気機器のメンテナンスの時期及び周期を判定する保全
    判定手段とを有することを特徴とする汚損劣化診断装
    置。
  12. 【請求項12】 診断対象となる電気機器の使用環境の
    地域情報及び業種情報を入力する地域情報・業種情報入
    力手段と、前記電気機器を使用する建屋構造情報及び盤
    構造情報を入力する建屋構造情報・盤構造情報入力手段
    と、前記地域情報及び業種情報の種別により個々に設定
    された各環境因子量に相当する因子別評価点のテーブル
    が格納された因子別評価点データベースと、この因子別
    評価点データベースから前記各環境因子量に相当する因
    子別評価点を読み取り積算する評価点演算手段と、前記
    建屋構造情報及び盤構造情報の種別により個々に設定さ
    れた係数のテーブルが格納された塵埃係数データベース
    と、この塵埃係数データベースから前記建屋構造情報及
    び盤構造情報を基に各々読み取った係数を乗じて前記電
    気機器表面の塵埃の付着程度を表す塵埃係数を算出する
    塵埃係数演算手段と、汚損速度を算出するために必要な
    汚損度換算係数が格納された汚損度換算係数データベー
    スと、この汚損度換算係数データベースから読み出した
    汚損度換算係数と前記評価点演算手段で積算された因子
    別評価点積算値と前記塵埃係数演算手段で算出された塵
    埃係数とを乗じて汚損速度を算出する汚損速度演算手段
    と、診断対象である電気機器の劣化指標値と汚損度の相
    関関数が格納された劣化指標値換算データベースと、前
    記劣化指標の寿命しきい値が格納された寿命データベー
    スと、この寿命データベースから読み出した劣化指標の
    寿命しきい値を前記劣化指標値換算データベースから読
    み出した相関関数に当てはめて前記寿命しきい値に相当
    する寿命汚損度を算出する寿命汚損度演算手段と、前記
    汚損速度演算手段で算出された汚損速度と前記寿命汚損
    度演算手段で算出された寿命汚損度から前記電気機器の
    現状の劣化度及び余寿命を算出する余寿命演算手段と、
    この余寿命演算手段の算出結果を基に前記電気機器のメ
    ンテナンスの時期及び周期を判定する保全判定手段とを
    有することを特徴とする汚損劣化診断装置。
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