JP2002333121A - 微粉炭ボイラー及びその運転方法 - Google Patents

微粉炭ボイラー及びその運転方法

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JP2002333121A
JP2002333121A JP2001139794A JP2001139794A JP2002333121A JP 2002333121 A JP2002333121 A JP 2002333121A JP 2001139794 A JP2001139794 A JP 2001139794A JP 2001139794 A JP2001139794 A JP 2001139794A JP 2002333121 A JP2002333121 A JP 2002333121A
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ash
furnace
combustion
pulverized coal
melting furnace
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JP2001139794A
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English (en)
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Yoshitomo Aoki
好友 青木
Yoshinobu Kobayashi
啓信 小林
Takuya Ishiga
琢也 石賀
Tsutomu Shibata
強 柴田
Teruyuki Okazaki
輝幸 岡崎
Keiji Ishii
敬二 石井
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Hitachi Ltd
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste

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Abstract

(57)【要約】 【課題】灰溶融炉で燃焼灰を溶融し溶融スラグにする際
に生じる燃焼熱を有効利用する。 【解決手段】灰溶融炉12で燃焼灰を燃焼した際に発生
した燃焼排気ガス20Aの燃焼熱を火炉1の給水22A
を暖めるために利用し,燃焼排気ガス20Aは最終的に
火炉1に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微粉炭を燃焼するた
めの火炉と灰溶融炉とを具備する微粉炭ボイラー及びそ
の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭は埋蔵量が豊富であり、他の化石燃
料に比べて経済性において優れている。石炭を大量に使
用する火力発電所は今後、さらに増設・新設が見込まれ
ている。石炭は約10から20%の灰を含んでおり、火
力発電所の増設・新設に伴い燃焼灰の排出量も増加する
ことが予想される。よって、発電所より排出される燃焼
灰の処理方法は大きな課題になっている。
【0003】火力発電所から排出される燃焼灰は大きく
分けて、ボイラー内のクリンカホッパより排出されるボ
トムアッシュ、エコノマイザから回収されるシンダーア
ッシュ、集塵器で回収されるフライアッシュの三つに大
別される。粒径の細かいフライアッシュはセメントなど
の原材料として有効利用されるが、粒径の荒いフライア
ッシュやボトムアッシュ、シンダーアッシュ等の半分以
上の燃焼灰はごみとして近隣の海岸等に埋め立てられて
いる。
【0004】燃焼灰はその溶出水が高アルカリのため、
管理型産業廃棄物に指定されており、燃焼灰を埋め立て
処分する場合に処分用地の確保が難しくなってきてい
る。このため、灰を埋め立て以外の有効利用を図ること
が望まれている。
【0005】燃焼灰をセメントの原材料として使用する
には灰中未燃分をなるべく少なくする必要がある。微粉
炭ボイラープラントで回収された燃焼灰は、通常、3か
ら5%の未燃分が含まれている。これは、ボイラーの効
率を低下させる要因となっていた。このような問題を解
決する石炭焚きボイラーとして特開平7−145924
号公報がある。
【0006】微粉炭炊ボイラー、流動床型ボイラーから発
生する燃焼灰を処理するにあたり、ボイラーにおいて、
石炭灰中の未燃カーボン量が5〜20重量%になるよう
に微粉炭を燃焼させ、その後、未燃カーボンが残存して
いる石炭灰を灰溶融炉に導き、該石炭灰を酸素、又は酸
素富化ガスで燃焼溶融して導出すると共に、該灰溶融炉
の燃焼排ガスを前記ボイラーに戻すことを特徴とする燃
焼灰処理方法がある。
【0007】また、特開昭62−125891号公報に
記載の下記のフライアッシュ処理装置がある。石炭の燃
焼によって生成されたガスからフライアッシュを分離捕
集する第1のフライアッシュ捕集手段と、この手段で捕
集されたフライアッシュと酸素富化空気が噴射導入され
るスラグタップ式燃焼炉と、この燃焼炉内でのフライア
ッシュの酸素富化燃焼により生成された溶融スラグを燃
焼炉から取り出す手段と、同じく前記燃焼炉内でのフラ
イアッシュの酸素富化燃焼により生成されたガスから未
燃分の少ないフライアッシュを捕集する第2のフライア
ッシュ捕集手段と、このフライアッシュで捕集されたフ
ライアッシュを選択的に系外へ取り出すか、又は前記燃
焼炉へ戻す手段とを具備することを特徴とするフライア
ッシュの処理装置である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−14592
4号公報は灰溶融炉の燃焼ガスをボイラーに戻すことに
より、熱をボイラーで回収するシステムである。灰溶融
炉の燃焼排ガスは1500℃〜2000℃である。この
ような高温ガスの熱をボイラーで熱回収する場合、灰溶
融炉とボイラーを連結する導管内で、燃焼排ガスが放熱
し、燃焼排ガスの温度が低下することが多い。よって、
効率的な熱交換が行なわれない。また、放熱を防止する
ための高温排ガス用の導管はコストが高いため、灰溶融
炉とボイラーの据付位置が離れるほど、ボイラーシステム
のコストが高くなる。
【0009】特開昭62−125891号公報はスラグ
タップ式燃焼炉の排気ガスをボイラー出口に供給してい
る。排気ガスは熱を回収せずにそのまま捨てられるた
め、スラグタップ式燃焼炉の役割は灰を溶かす装置のみ
に留まっている。
【0010】本発明の目的は、灰溶融炉で発生したエネ
ルギーの有効利用を図りながら燃焼灰を溶融する微粉炭
ボイラー及びその運転方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明では、灰溶融炉の燃焼熱で生成した水蒸気又
は高温の水、或いは灰溶融炉の燃焼熱を直接用いて火炉
内に配備された水管内に供給される給水を加熱するよう
にした。又灰溶融炉で発生した高温のガスは、火炉内に
配備された水管内に供給される給水を加熱するために使
われたのち、最終的に火炉内に供給されるようにした。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施態様は、下記の(1)
ないし(11)のとうりである。 (1)微粉炭を燃焼するためのバーナと水管を有する火炉
と、該火炉で微粉炭が燃焼することによって生じた燃焼
灰を溶融してスラグを生成する灰溶融炉とを具備する微
粉炭ボイラーにおいて、該溶融炉の燃焼熱で生成した水
蒸気または高温の水を用いて前記火炉内の水管に供給さ
れる給水を加熱する熱交換器を備えたことを特徴とする
微粉炭ボイラー。 (2)微粉炭を燃焼するためのバーナと水管を有する火炉
と、該火炉で微粉炭が燃焼することによって生じた燃焼
灰を溶融してスラグを生成する灰溶融炉とを具備する微
粉炭ボイラーにおいて、該溶融炉で発生した高温ガスと
水との間で熱交換を行う第一の熱交換器と、該第一の熱
交換器で熱交換された水蒸気または高温の水を用いて前
記火炉内の水管に供給される給水を加熱する第二の熱交
換器とを備えたことを特徴とする微粉炭ボイラー。 (3)微粉炭を燃焼するためのバーナと水管を有する火炉
と、該火炉で微粉炭が燃焼することによって生じた燃焼
灰を溶融してスラグを生成する灰溶融炉とを具備する微
粉炭ボイラーにおいて、該溶融炉の燃焼熱で前記火炉内
の水管に供給される給水を加熱する熱交換器を備えたこ
とを特徴とする微粉炭ボイラー。 (4)前記(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の微粉炭
ボイラーにおいて、前記火炉から排出される排ガス中に
含まれる大粒径の燃焼灰と小粒径の燃焼灰とに区分して
回収する集塵器と、該集塵器で回収された大粒径の燃料
灰を前記灰溶融炉に搬送する集塵器燃焼灰搬送系統とを
備えたことを特徴とする微粉炭ボイラー。 (5)前記(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の微粉炭
ボイラーにおいて、前記火炉から回収した燃料灰を粉砕
する粉砕機と、該粉砕機で粉砕された燃料灰を前記灰溶
融炉に搬送する火炉燃焼灰搬送系統とを備えたことを微
粉炭ボイラー。 (6)前記(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の微粉炭
ボイラーにおいて、前記火炉から排出される排ガス中に
含まれる燃焼灰を大粒径の燃焼灰と小粒径の燃焼灰とに
区分して回収する集塵器と、該集塵器で回収された大粒
径の燃料灰と前記火炉から回収された燃焼灰とを粉砕す
る粉砕機と、該粉砕機で粉砕された燃焼灰を前記灰溶融
炉に搬送する燃焼灰搬送系統とを備えたことを微粉炭ボ
イラー。 (7)前記(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の微粉炭
ボイラーにおいて、前記火炉から排出される排ガス中に
含まれる燃焼灰を大粒径の燃焼灰と小粒径の燃焼灰とに
区分して回収する集塵器と、該集塵器で回収された大粒
径の燃料灰と前記火炉から回収された燃焼灰とを粉砕す
る粉砕機と、該粉砕機で粉砕された燃焼灰を粒径が粗い
燃焼灰と粒径が細い燃焼灰とに分級する分級器と、該分
級器で分級された粒径が粗い燃焼灰を前記灰溶融炉に搬
送する燃焼灰搬送系統とを備えたことを微粉炭ボイラ
ー。 (8)前記(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の微粉炭
ボイラーにおいて、前記灰溶融炉で発生した高温の燃焼
ガスを前記火炉に供給する灰溶融炉排ガス搬送系統を備
えたことを微粉炭ボイラー。 (9)微粉炭を燃焼し、その燃焼熱によって火炉内に配置
された水管を流れる水または蒸気を加熱し、該火炉内に
生じた燃焼灰を灰溶融炉に搬送し溶融して溶融スラグを
生成するようにした微粉炭ボイラーの運転方法におい
て、該灰溶融炉の燃焼熱で生成した水蒸気または高温の
水を用いて前記火炉内の水管に供給される給水を加熱す
るようにしたことを特徴とする微粉炭ボイラーの運転方
法。 (10)微粉炭を燃焼し、その燃焼熱によって火炉内に配
置された水管を流れる水または蒸気を加熱し、該火炉内
に生じた燃焼灰を灰溶融炉に搬送し溶融して溶融スラグ
を生成するようにした微粉炭ボイラーの運転方法におい
て、該灰溶融炉の燃焼熱で前記火炉内の水管に供給され
る給水を加熱するようにしたことを特徴とする微粉炭ボ
イラーの運転方法。 (11)(9)または(10)に記載の微粉炭ボイラーの運転
方法において、該灰溶融炉で発生した高温のガスを前記
火炉内に供給することを特徴とする微粉炭ボイラーの運
転方法。
【0013】以下、添付図面に基いて、本発明の実施例
を説明する。但し、本発明は実施例に限定されるもので
はない。
【0014】(実施例1)以下、図1(A)を参照しながら
本発明の一実施例を説明する。火炉1には微粉炭を燃焼
するためのバーナ2が設置されている。石炭3は貯炭場
から搬送設備(図示せず)によってホッパ4に運ばれ、
石炭粉砕機5にて粉砕され、微粉炭となる。微粉炭は火
炉1に設けられたバーナ2に供給され、火炉1内で燃焼
する。空気ブロア6は燃焼用空気をバーナ2に供給す
る。空気ブロア6で作られた燃焼用空気は空気予熱器7
によって暖められ、バーナ2へ供給される。
【0015】燃焼用空気は約300℃に暖められるた
め、火炉1内を冷やすことなく、微粉炭の燃焼に寄与
し、微粉炭を安定に燃焼する。燃焼ガスは火炉1の壁面
を加熱し、火炉1の下流側に設置した過熱器や再熱器、
節炭器等の水管郡すなわち熱交換器(図示せず)を加熱
しながら脱硝装置8に向かう。火炉内で生成したNOx
は、脱硝装置8で規制値以下になるように除去する。こ
の下流には排気ガスの予熱を利用して燃焼用空気を暖め
る空気予熱器7がある。
【0016】更に排気ガスはこの下流にある集塵器9に
よって排気ガス中に滞留しているフライアッシュを除塵
する。集塵器9は前段で大粒径フライアッシュ26を除
塵し、後段で小粒径フライアッシュ27を除塵する。更
に、集塵器9の後流には脱硫装置10を設置する。排気
ガスは脱硫装置10で硫黄酸化物を除去してクリーンな
排気ガスとなり、煙突11から排出される。
【0017】火炉1や集塵器9で回収した燃焼灰は、灰
溶融炉12で溶融される。灰溶融炉12は石炭を主な熱
源として使用することが望ましい。石炭火力発電所では
石炭を貯蔵しているので、新たに熱源を準備する必要が
ないからである。石炭3は貯炭場から搬送設備(図示せ
ず)によってホッパ13に運ばれ、石炭粉砕機14で粉
砕され、微粉炭となる。微粉炭は灰溶融炉12に設置さ
れたノズル15に供給され、灰溶融炉12内で燃焼す
る。
【0018】灰溶融炉12には石炭灰の供給設備である
ホッパ16や粉砕機17が設置されている。また、灰溶
融炉12は溶融した灰(スラグ)を徐冷する徐冷装置1
8が設置されている。徐冷した灰(徐冷スラグ)19は
路盤材等の建材に再利用することができる。また、埋め
立てをする場合も燃焼灰の体積を大幅に縮小することが
できるため、燃焼灰の省スペース化につながる。
【0019】灰溶融炉12の下流側には熱交換器(蒸気
−ガス)20が設置され、灰溶融炉12で発生した高温
の燃焼排気ガス20Aにより加熱された水は、熱交換器
20により高温の水又は蒸気となり、熱交換器21へ供
給される。この熱交換器21は火炉1に給水する給水器
22から供給される給水22Aと熱交換を行なう。給水
器22から供給した給水22Aは暖められ、蒸気又は、
高温の水となり、火炉1内に配置された水管1Aへ供給
される。従って、熱交換器20と熱交換器21との間に
は配管を配置し、配管内の水は熱交換器20と熱交換器
21との間を循環し、熱交換をしている。
【0020】熱交換器21により暖められた給水22A
は図1(B)のようにエコノマイザ21Aを経由し火炉1
の周囲に配置された水管1A内を流通し、最終過熱器1
Bを介して再び給水器22に供給される。給水器22か
ら供給した水をエコノマイザ21Aに供給すると、エコ
ノマイザ21Aを通過する給水と火炉1を通過する給水
の温度差を減少することができ、水管1Aの熱応力を緩
和することができるため、水管1Aが熱応力により破損
するのを防止することができる。
【0021】熱交換器20で熱交換を行なった燃焼排気
ガス20Aは空気予熱器23に供給される。空気予熱器
23では空気ブロア24から供給された燃焼用空気24
Aと燃焼排気ガス20Aとの間で熱交換が行なわれ、暖
められた燃焼用空気24Aは、灰溶融炉12に設置され
たノズル25に供給される。
【0022】空気予熱器23で燃焼用空気24Aは約3
00℃に暖められるため、灰溶融炉12内を冷やすこと
なく、微粉炭の燃焼に寄与し、微粉炭を安定に燃焼し、
エネルギーを再利用することができる。燃焼排気ガス2
0Aは最終的に火炉1内に供給され、燃焼排気ガス中に
含まれるNOxやSOx等の有害物質は火炉1内の還元
雰囲気や環境装置によって処理され、無害なガスとされ
る。
【0023】集塵器9で捕集したフライアッシュは大粒
径フライアッシュ26と小粒径フライアッシュ27に分
別される。集塵器9の前段では大粒径フライアッシュ2
6が、後段では小粒径フライアッシュ27が回収され
る。小粒径のフライアッシュ27はセメント材料として
回収される。大粒径フライアッシュ26は、灰溶融炉1
2に設置されたホッパ16に供給される。火炉1の炉底
部に落下したボトムアッシュ28やエコノマイザ21A
の底部等で回収されたシンダーアッシュ29は、粉砕機
17で粉砕した後、ホッパ16に供給される。ホッパ1
6に供給された灰はノズル30により灰溶融炉12内に
供給され、溶融される。
【0024】従来の灰溶融炉では、炉内で発生した熱を
回収する際、燃焼排気ガスを直ちにボイラーに供給する
方式が考案されている。燃焼排気ガスをボイラーに供給
する方式は、燃焼排気ガスをボイラーに導く導管内で放
熱し、熱効率が悪い。ボイラーと灰溶融炉との間の距離
が離れるほど、熱効率は低下する。また、断熱材などを
内張りした高温排ガス用導管は、コストが高いため、設
備費も増大する。
【0025】これに対し、本発明は灰溶融炉12で発生
した熱を蒸気とガスの2系統に分けて火炉1に配置され
た熱回収設備で回収するシステムである。灰溶融炉12
に熱交換器20を設置する。熱交換器20は灰溶融炉1
2で発生した燃焼排気ガス20Aと水との間で熱交換を
する。更に、熱交換器20で熱交換をした水、又は蒸気
は、熱交換器21で給水器22から供給する給水22A
と熱交換をする。給水器22から供給する給水22Aは
所定の温度に暖められ、ボイラーを経由して水管1Aに
供給される。
【0026】更に、熱交換器20で熱交換に使われた燃
焼排気ガス20Aは空気予熱器23に導かれ、燃焼用空
気24Aを暖めるために使われる燃焼用空気24Aは、
その灰溶融炉12に供給される。空気予熱器23内の燃
焼排気ガス20Aは熱の一部を空気に受け渡した後、火
炉1に供給されるため、高温排気ガス用導管内で発生す
る熱負荷を低下できる。灰溶融炉の燃焼排気ガスの温度
を減少することで、高温排ガス用導管の仕様部分を削減
または軽減でき、安価な設備費で灰溶融炉12の熱回収
ができる。
【0027】また、火炉1の給水を暖めることができる
ので、火炉1内で水が急激に暖められることがなく、火
炉1に配置された水管の熱応力を緩和でき、水管1Aの
破損を防止できる。
【0028】図2は本発明の水側系統図の一例を示す。
一般的なボイラーの給水はエコノマイザ等で煙道の排ガ
スを利用し、予熱する。利点としては排ガスの熱損失の
減少やボイラー水との温度差が減少するため、熱応力の
減少などが挙げられる。本発明では、エコノマイザ21
Aの上流側に、灰溶融炉12の燃焼排気ガス20Aと熱
交換した水又は蒸気と給水ポンプ22からの給水22A
とを熱交換する熱交換器21を設置する。
【0029】給水ポンプ22からの給水22Aは熱交換
器21によって暖められてからエコノマイザ21Aに供
給されるため、エコノマイザ21Aの負荷を低減するこ
とができる。このため、本発明では、給水22Aを熱交
換器21によって暖められた分だけ、エコノマイザ内の
管本数を減らすことができるので、燃焼排気ガス20A
の流動抵抗を減らすことや、煙道ガスの温度低下による
煙突通風力の減少を防ぐことができる。また、既設ボイ
ラーの改造においても、ボイラーの負荷変化時に発生す
る蒸気流量の低下や大幅変動を防止できることや、蒸気
中のドレインを減少できる利点がある。
【0030】(実施例2)本発明の別の実施例を図3に示
す。図4は図3に示す蒸気側系統を示す。図3は給水ポ
ンプ22から供給され、エコノマイザ21Aを通過し
て、予熱された給水22Aを、灰溶融炉12の出口に設
置した熱交換器20で、灰溶融炉12の燃焼排気ガス2
0Aの保有熱を利用して更に予熱するシステムである。
エコノマイザ21Aと火炉1を通過する水の温度差は水
管等に発生する熱応力の観点から小さい方が良い。
【0031】本発明では、エコノマイザ21Aと火炉1
の間に灰溶融炉12の燃焼排気ガス20Aを利用して給
水22Aを予熱する熱交換器20を設置するため、給水
ポンプ22からの給水22Aは暖められ、水管等に発生
する熱応力を小さくできる。また、低負荷時は火炉1の
熱吸収量が減少するため、水管内のドレイン量が増加す
る。ドレイン量が多いとタービン翼の磨耗が激しく、故
障の原因となりやすい。
【0032】本発明では、火炉1に給水する手前で約1
500〜2000℃の高温の燃焼排気ガス20Aで給水
ポンプ22からの給水22Aを予熱するため、火炉1の
負荷に関係なく、ドレイン量を低減することができる。
【0033】図4に示すように、火炉下部の蒸発管の手
前でエコノマイザ21Aからの給水22Aを灰溶融炉1
2に設置した熱交換器20で暖めるため、エコノマイザ
21A出口の給水と、水管1A内の給水22Aの温度差
を軽減できるため、水管内に発生する熱応力を抑制で
き、水管1Aの亀裂を防止できる。
【0034】(実施例3)本発明の別の実施例を図5に示
す。図5は微粉炭ボイラーの蒸気側系統を示す。再熱器
の上流側に灰溶融炉に設置された熱交換器21を設置す
る。再熱器は他の熱交換器に比べて、一般的に水管が長
くなるため、熱損失及び、設備費が大きくなることが短
所としてあげられる。本発明では、再熱器の上流側に灰
溶融炉に設置された熱交換器21を設置し、再熱器での
熱損失を防止しできるから、火炉内に配置された再熱器
の大きさを小さくすることが可能である。また、再熱蒸
気温度の調節方法が増えるため、温度の調整範囲が広が
る。
【0035】図6に別の再熱蒸気の調節方法を示す。図
5よりも更に、再熱器の再熱蒸気温度を高めたい場合、
灰溶融炉に設置された熱交換器20を用いて、灰溶融炉
の燃焼廃棄ガスで再熱蒸気を暖めることにより、更に再
熱蒸気温度を高めることができる。
【0036】(実施例4)本発明の別の実施例を図7に示
す。図7は図1に示す微粉炭ボイラーの灰の回収方法を
変えた例であり、その他の構成は同じである。火炉1の
炉底から回収されるボトムアッシュ28とエコノマイザ
の底部から回収されるシンダーアッシュ29、集塵器9
から回収された大粒径フライアッシュ26を回収し、粉
砕機17で粉砕する。粉砕した灰を分級器32で小粒径
フライアッシュ40を回収する。小粒径フライアッシュ
40はセメント材料等の原料に有効利用する。
【0037】分吸器32で分級された残りの灰はホッパ
16に回収され、灰溶融炉12で溶融され、溶融スラグ
19として、道路等の路盤材として有効利用される。こ
のようなシステムにすることにより、小粒径フライアッ
シュの回収量を高め、灰溶融炉12で溶融する灰の量を
軽減できる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、灰溶融
炉で燃焼灰を燃焼した際に発生した燃焼排気ガスを火炉
の給水を暖めたり、或いは火炉及び灰溶融炉の燃焼に利
用し、エネルギーの有効利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例を示す微粉炭ボイラーの
系統図である。
【図2】図2は図1に示した火炉の蒸気側の系統図であ
る。
【図3】図3は本発明の実施例として示した微粉炭ボイ
ラーの系統図である。
【図4】図4は図3に示した火炉の蒸気側の系統図であ
る。
【図5】図5は本発明の実施例として示した火炉の蒸気
側の系統図である。
【図6】図6は本発明の実施例として示した火炉の蒸気
側の系統図である。
【図7】図7は本発明の実施例として示した微粉炭ボイ
ラーの系統図である。
【符号の説明】
1…火炉、2…バーナ、3…石炭、4…ホッパ、5…粉
砕機、6…空気ブロア、7…空気予熱器、8…脱硝器、
9…空気予熱気、10…脱硫器、11…煙突、12…灰
溶融炉、13…ホッパ、14…粉砕機、15…ノズル、
16…ホッパ、17…粉砕機、18…除冷装置、19…
除冷スラグ、20…熱交換器、21…熱交換器、21A
…エコノマイザ、22…給水ポンプ、23…空気予熱
器、24…空気ブロア、25…手ノズル、26…大粒径
フライアッシュ、27…小粒径フライアッシュ、28…
ボトムアッシュ、29…シンダーアッシュ、30…ノズ
ル、32…分級器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 啓信 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 石賀 琢也 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 柴田 強 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 岡崎 輝幸 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 石井 敬二 東京都港区浜松町二丁目4番1号 バブコ ック日立株式会社内 Fターム(参考) 3K061 NB03 NB11 3K065 AA16 AB03 BA03 JA05 JA18

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉炭を燃焼するためのバーナと水管を
    有する火炉と、該火炉で微粉炭が燃焼することによって
    生じた燃焼灰を溶融してスラグを生成する灰溶融炉とを
    具備する微粉炭ボイラーにおいて、該溶融炉の燃焼熱で
    生成した水蒸気または高温の水を用いて前記火炉内の水
    管に供給される給水を加熱する熱交換器を備えたことを
    特徴とする微粉炭ボイラー。
  2. 【請求項2】 微粉炭を燃焼するためのバーナと水管を
    有する火炉と、該火炉で微粉炭が燃焼することによって
    生じた燃焼灰を溶融してスラグを生成する灰溶融炉とを
    具備する微粉炭ボイラーにおいて、該溶融炉で発生した
    高温ガスと水との間で熱交換を行う第一の熱交換器と、
    該第一の熱交換器で熱交換された水蒸気または高温の水
    を用いて前記火炉内の水管に供給される給水を加熱する
    第二の熱交換器とを備えたことを特徴とする微粉炭ボイ
    ラー。
  3. 【請求項3】 微粉炭を燃焼するためのバーナと水管を
    有する火炉と、該火炉で微粉炭が燃焼することによって
    生じた燃焼灰を溶融してスラグを生成する灰溶融炉とを
    具備する微粉炭ボイラーにおいて、該溶融炉の燃焼熱で
    前記火炉内の水管に供給される給水を加熱する熱交換器
    を備えたことを特徴とする微粉炭ボイラー。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    微粉炭ボイラーにおいて、前記火炉から排出される排ガ
    ス中に含まれる大粒径の燃焼灰と小粒径の燃焼灰とに区
    分して回収する集塵器と、該集塵器で回収された大粒径
    の燃料灰を前記灰溶融炉に搬送する集塵器燃焼灰搬送系
    統とを備えたことを特徴とする微粉炭ボイラー。
  5. 【請求項5】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    微粉炭ボイラーにおいて、前記火炉から回収した燃料灰
    を粉砕する粉砕機と、該粉砕機で粉砕された燃料灰を前
    記灰溶融炉に搬送する火炉燃焼灰搬送系統とを備えたこ
    とを微粉炭ボイラー。
  6. 【請求項6】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    微粉炭ボイラーにおいて、前記火炉から排出される排ガ
    ス中に含まれる燃焼灰を大粒径の燃焼灰と小粒径の燃焼
    灰とに区分して回収する集塵器と、該集塵器で回収され
    た大粒径の燃料灰と前記火炉から回収された燃焼灰とを
    粉砕する粉砕機と、該粉砕機で粉砕された燃焼灰を前記
    灰溶融炉に搬送する燃焼灰搬送系統とを備えたことを微
    粉炭ボイラー。
  7. 【請求項7】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    微粉炭ボイラーにおいて、前記火炉から排出される排ガ
    ス中に含まれる燃焼灰を大粒径の燃焼灰と小粒径の燃焼
    灰とに区分して回収する集塵器と、該集塵器で回収され
    た大粒径の燃料灰と前記火炉から回収された燃焼灰とを
    粉砕する粉砕機と、該粉砕機で粉砕された燃焼灰を粒径
    が粗い燃焼灰と粒径が細い燃焼灰とに分級する分級器
    と、該分級器で分級された粒径が粗い燃焼灰を前記灰溶
    融炉に搬送する燃焼灰搬送系統とを備えたことを微粉炭
    ボイラー。
  8. 【請求項8】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    微粉炭ボイラーにおいて、前記灰溶融炉で発生した高温
    の燃焼ガスを前記火炉に供給する灰溶融炉排ガス搬送系
    統を備えたことを微粉炭ボイラー。
  9. 【請求項9】 微粉炭を燃焼し、その燃焼熱によって火
    炉内に配置された水管を流れる水または蒸気を加熱し、
    該火炉内に生じた燃焼灰を灰溶融炉に搬送し溶融して溶
    融スラグを生成するようにした微粉炭ボイラーの運転方
    法において、該灰溶融炉の燃焼熱で生成した水蒸気また
    は高温の水を用いて前記火炉内の水管に供給される給水
    を加熱するようにしたことを特徴とする微粉炭ボイラー
    の運転方法。
  10. 【請求項10】 微粉炭を燃焼し、その燃焼熱によって
    火炉内に配置された水管を流れる水または蒸気を加熱
    し、該火炉内に生じた燃焼灰を灰溶融炉に搬送し溶融し
    て溶融スラグを生成するようにした微粉炭ボイラーの運
    転方法において、該灰溶融炉の燃焼熱で前記火炉内の水
    管に供給される給水を加熱するようにしたことを特徴と
    する微粉炭ボイラーの運転方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載の微粉炭ボ
    イラーの運転方法において、該灰溶融炉で発生した高温
    のガスを前記火炉内に供給することを特徴とする微粉炭
    ボイラーの運転方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100447484C (zh) * 2005-07-08 2008-12-31 姜政华 一种以超细煤粉为主的多种燃料混烧的工业锅炉
CN110759117A (zh) * 2019-11-28 2020-02-07 西安西热锅炉环保工程有限公司 一种气膜煤场和钢网架煤场互通配煤系统

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