JP2002330292A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2002330292A
JP2002330292A JP2002085220A JP2002085220A JP2002330292A JP 2002330292 A JP2002330292 A JP 2002330292A JP 2002085220 A JP2002085220 A JP 2002085220A JP 2002085220 A JP2002085220 A JP 2002085220A JP 2002330292 A JP2002330292 A JP 2002330292A
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spatial frequency
frequency correction
halftone
binarizing
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JP2002085220A
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English (en)
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Kazumasa Koike
和正 小池
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二値画像の画質を良好にできる画像処理装置
を提供することを目的としている。 【解決手段】 画像の内容に応じた補正度合の空間周波
数演算処理を適用しているので、より画像のボケを効率
よく解消することができる。また、中間調画像と非中間
調画像が混在している場合と、混在していない場合と
で、空間周波数補正演算の補正の度合あるいは二値化処
理の閾値を変更するようにしているので、中間調画像と
非中間調画像が混在する場合、および、混在しない場合
の画像の画質をより向上することができるという効果を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラスタスキャンし
て得た多値画像データを二値化する画像処理装置および
1ページ内に2値画像と濃淡画像とが混在している原稿
画像を読み取り、得られた多値画情報の2値画像部分に
対してはMTF補正と一定のしきい値による単純2値化
とを実行する一方、濃淡画像部分に対してはガンマ補正
と疑似中間調による2値化とを実行する画像処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ファクシミリ装置などのよう
に、画像データを処理する画像処理装置では、多値画像
データとして原稿画像を読み取り、その多値画像データ
を二値化処理して得た二値画像データを伝送したり、蓄
積するようにしている。
【0003】多値画像データを二値化処理するとき、当
然のことながら、情報量が欠落するために、二値画像デ
ータを受信側で記録出力して得た受信原稿や、蓄積した
二値画像データを取り出して出力したときなどの出力画
像は、元の原稿画像に比べて画質が劣化する。
【0004】このように多値画像データを二値画像デー
タに変換したときに画質が劣化するため、その影響を極
力防止できるように、従来から種々の処理が行われてい
る。例えば、非中間調画像については空間周波数補正
(MTF補正)演算処理が適用されてボケ画像を補正し
たり、あるいは、中間調画像についてはより画質を向上
できる誤差拡散法による二値化処理などが行われてい
る。
【0005】また、写真などの濃淡画像(中間調画像)
を読み取る場合には、得られる多値画情報に対してガン
マ補正処理などを行ない、その補正した多値画情報に対
して疑似中間調などの各種処理が実行されている。ガン
マ補正は、画像読取部と画像出力部間の階調特性のずれ
を補正する処理である。
【0006】ところで、原稿画像1ページ内に、2値画
像と濃淡画像が混在している場合には、それぞれの画像
に対して上記各種補正処理を実行している。
【0007】図23は、このような補正処理を実行する
画像処理装置の一例を示したものである。すなわち、原
稿から1ラインずつ読み取る多値画情報は、ラインバッ
ファ1001とガンマ補正部1002とに入力する。ラ
インバッファ1001は、その画情報を一定ライン数分
一時格納する。MTF補正部1003は、格納された画
情報に対して、MTF補正を実行し、2値化部1004
は、その補正した画情報を2値化する。
【0008】一方、ガンマ補正部1002は、読み取ら
れた上記多値画情報をガンマ補正し、ラインバッファ1
005はその補正された画情報を一定ライン数分一時格
納する。疑似中間調処理部1006は、その格納された
画情報を疑似中間調処理により2値化する。画像合成部
1007は、その疑似中間調処理部1006と2値化部
1004とでそれぞれ2値化された画情報の内、1ペー
ジ内の2値画像領域の画情報は2値化部1004から入
力し、濃淡画像の画情報は疑似中間調処理部1006か
ら入力して、1ページの画像を形成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来方法では、二値画像の画質を充分に改善できない
という不都合を生じている。
【0010】また、上述した従来装置では、1ページ内
の2値画像と濃淡画像とに対して、それぞれ所定の補正
処理を実行する場合、画情報を一時格納するために2つ
のラインバッファ1001,1005が必要であり、装
置コストが高くなるという不都合があった。
【0011】本発明は、かかる不都合を解消するために
なされたものであり、二値画像の画質を良好にできる画
像処理装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラスタスキャ
ンして得た多値画像データを空間周波数補正演算処理し
て二値化する画像処理装置において、補正の度合が異な
る複数の空間周波数補正演算処理を選択的に実行する空
間周波数補正手段と、二値化対象となる注目画素の濃度
に応じて上記空間周波数補正手段が選択する空間周波数
補正演算処理を判定する判定手段を備えたものである。
【0013】また、ラスタスキャンして得た多値画像デ
ータを空間周波数補正演算処理して二値化する画像処理
装置において、補正の度合が異なる複数の空間周波数補
正演算処理を選択的に実行する空間周波数補正手段と、
二値化対象となる注目画素およびその注目画素に隣接す
る隣接画素の平均濃度を算出しその算出値に応じて上記
空間周波数補正手段が選択する空間周波数補正演算処理
を判定する判定手段を備えたものである。
【0014】また、ラスタスキャンして得た多値画像デ
ータを空間周波数補正演算処理して二値化する画像処理
装置において、補正の度合が異なる複数の空間周波数補
正演算処理を選択的に実行する空間周波数補正手段と、
二値化対象となる注目画素とその注目画素に隣接する隣
接画素の濃度分布状況に応じて、上記空間周波数補正手
段が選択する空間周波数補正演算処理を判定する判定手
段を備えたものである。
【0015】また、ラスタスキャンして得た多値画像デ
ータを空間周波数補正演算処理する空間周波数補正演算
手段と、この空間周波数補正演算手段の演算結果を二値
化する二値化手段と、上記多値画像データを中間調画像
モードの二値化処理する中間調モード二値化手段と、上
記多値画像データに基づいて二値化注目画素が中間調領
域に含まれているか否かを判定する像域判定手段と、こ
の像域判定手段が中間調領域と判定しているときには上
記中間調モード二値化手段の出力を選択するとともに上
記像域判定手段が非中間調領域と判定しているときには
上記二値化手段の出力を選択する画像合成手段を備えた
ものである。
【0016】また、ラスタスキャンして得た多値画像デ
ータについて補正の度合が異なる複数の空間周波数補正
演算処理を選択的に適用する空間周波数補正演算手段
と、読取画像の種類に応じてこの空間周波数補正演算手
段が選択する空間周波数補正演算処理を設定する空間周
波数補正演算設定手段と、上記空間周波数補正演算手段
の演算結果を二値化する二値化手段と、上記多値画像デ
ータを中間調画像モードの二値化処理する中間調モード
二値化手段と、上記多値画像データに基づいて二値化注
目画素が中間調領域に含まれているか否かを判定する像
域判定手段と、この像域判定手段が中間調領域と判定し
ているときには上記中間調モード二値化手段の出力を選
択するとともに上記像域判定手段が非中間調領域と判定
しているときには上記二値化手段の出力を選択する画像
合成手段を備えたものである。
【0017】また、ラスタスキャンして得た多値画像デ
ータを空間周波数補正演算処理する空間周波数補正演算
手段と、この空間周波数補正演算手段の演算結果を複数
の閾値を選択的に適用して二値化する二値化手段と、読
取画像の種類に応じてこの二値化手段が選択する閾値を
設定する閾値設定手段と、上記多値画像データを中間調
画像モードの二値化処理する中間調モード二値化手段
と、上記多値画像データに基づいて二値化注目画素が中
間調領域に含まれているか否かを判定する像域判定手段
と、この像域判定手段が中間調領域と判定しているとき
には上記中間調モード二値化手段の出力を選択するとと
もに上記像域判定手段が非中間調領域と判定していると
きには上記二値化手段の出力を選択する画像合成手段を
備えたものである。
【0018】
【作用】したがって、また、中間調画像と非中間調画像
が混在している場合と、混在していない場合とで、空間
周波数補正演算の補正の度合あるいは二値化処理の閾値
を変更するようにしているので、中間調画像と非中間調
画像が混在する場合、および、混在しない場合の画像の
画質をより向上することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】誤差拡散法による二値化処理では、例え
ば、図1に示すように、二値化処理の対象となっている
注目画素Aを二値化したときの結果に応じて、元々の注
目画素Aの濃度と二値化結果により注目画素Aに割り当
てられた濃度との誤差を算出し、その誤差を、注目画素
Aよりも後に出現する隣接画素B,C,D,Eに、平均
的に振り分けるようにしたものである。
【0021】この誤差拡散法を式で記述すると、次のよ
うになる。
【0022】f’(xy)=f(xy)+(1/Σa
(ij))Σa(ij)e(x+iy+j)
【0023】 e(xy)=f’(xy)−B (f’(xy)≧T)
【0024】 e(xy)=f’(xy) (f’(xy)<T)
【0025】ここで、f(xy)は入力値(入力濃
度)、f’(xy)は補正値(補正濃度)、a(ij)
は拡散係数、e(xy)は二値化誤差、Tは閾値、Bは
黒濃度レベルである。
【0026】例えば、入力値のビット数が4ビットで注
目画素Aの入力値が中間濃度の7の場合、閾値Tの値を
中間値(8)に設定すると、このときの二値化誤差e
(xy)の値は7になり、二値化誤差を隣接画素B,
C,D,Eに平均的に振り分ける場合、それぞれの隣接
画素B,C,D,Eに拡散される誤差の値は、(7/
4)になる。
【0027】ここで、例えば、誤差拡散処理演算を行な
う回路の構成を簡単にするために、誤差拡散処理演算を
整数演算で行なうと、この拡散される誤差の値(7/
4)は小数点以下の値が切り捨てられた値すなわち1に
なる。
【0028】したがって、それぞれの隣接画素B,C,
D,Eに拡散される誤差の値が1になり、それらの総和
は4である。このため、注目画素Aの誤差の値(7)と
一致せず、二値化画像の画質が劣化するという不都合
を、従来生じていた。
【0029】そこで、本発明では、ラスタスキャンによ
り得られた多値画像データのビット数を増やし、その状
態で誤差拡散演算処理を整数演算回路で行なうようにす
ることで、二値化画像の画質が劣化することを防止して
いる。
【0030】図2は、本発明の一実施例にかかる画像処
理装置を示している。
【0031】同図において、画像入力部1は、読取原稿
(図示略)の画像をラスタスキャンして読み取るもので
あり、それにより得られたアナログ画信号AVは、アナ
ログ/デジタル変換器2により、4ビットのデジタル画
信号PDに変換されて、ビット数変換部3に加えられて
いる。
【0032】ビット数変換部3は、4ビットのデジタル
画信号PDを、6ビットの拡張画信号DDに変換するも
のであり、その拡張画信号DDは、誤差補正部4に加え
られている。
【0033】誤差補正部4、二値化部5、および、誤差
演算部6は、上述した誤差拡散演算処理を、6ビットの
拡張画信号DDについて適用するものであり、その演算
は、整数演算により実現されている。そして、二値化部
5から出力される二値化画信号BWは、データ出力部7
を介して、外部装置(図示略)に出力されている。
【0034】図3は、ビット数変換部3の一例を示して
いる。
【0035】このビット数変換部3では、4ビットのデ
ジタル画信号PDを、6ビットの拡張画信号DDの上位
4桁にそのまま設定するとともに、拡張画信号DDの下
位2桁には、データB’00(B’は2進数をあらわ
す;以下同じ)を固定的に設定している。
【0036】したがって、図4に示すように、デジタル
画信号PDの値に応じて、拡張画信号DDの値が変化す
る。
【0037】ここで、上述したと同じ条件で誤差拡散処
理を実行した場合を考える。上述した条件では、注目画
素Aの入力値が7であり、それに対応する拡張画信号D
Dの値は、28である(図4参照)。
【0038】ここで、二値化部5の二値化閾値を中央値
(32)に設定すると、この注目画素Aの濃度は閾値よ
りも小さいので、誤差値は28となる。この誤差値(2
8)を隣接画素B,C,D,Eに均等に振り分けると、
その値は7=(28/4)となる。この値(7)は、整
数値なので、注目画素Aの濃度誤差は、全て隣接画素
B,C,D,Eに対して拡散されることになる。
【0039】このようにして、注目画素Aが中間濃度の
値の場合で、誤差拡散処理演算の演算誤差があらわれな
いので、画像全体を考えると、結果的に、画質劣化を防
止することができる。
【0040】このようにして、本実施例では、誤差拡散
処理による二値画像の画質をより良好なものにすること
ができる。
【0041】図5は、ビット数変換部3の他の例を示し
ている。
【0042】この場合、4ビットのデジタル画信号PD
が、6ビットの拡張画信号DDの上位4ビットに設定さ
れ、乱数発生器3aから出力される2ビットデータが、
拡張画信号DDの下位2ビットに設定されている。
【0043】この場合には、図3のものと異なり、下位
2ビットのデータが乱数発生器3aの発生データになる
ので、B’00に固定されない。図3のものでは、誤差
拡散処理における黒濃度Bの値を(63)に設定した場
合、拡張画信号DDの最大濃度が(60)なので、二値
画像の濃度が全体的に低くなり、例えば、黒べた部に白
抜けの画が生じる場合がある。これに対し、図5のもの
では、データB’111111(=63)が確率的に発
生するので、かかる事態を回避することができる。
【0044】図6は、ビット数変換部3のさらに他の例
を示している。
【0045】この場合、4ビットのデジタル画信号PD
が、6ビットの拡張画信号DDの上位4桁に設定される
とともに、アンド回路3bでデジタル画信号PDの各ビ
ットの論理積が形成し、そのアンド回路3bの出力が、
拡張画信号DDの下位2桁に設定されている。
【0046】したがって、この場合、図7に示すよう
に、デジタル画信号PDの値に応じて、拡張画信号DD
の値が変化する。すなわち、デジタル画信号PDの値が
B’1111の場合には、拡張画信号DDの値がB’1
11111になり、黒べた部を再現することができる。
【0047】図8は、ビット数変換部3のさらに別の例
を示している。
【0048】この場合、4ビットのデジタル画信号PD
が、6ビットの拡張画信号DDの上位4桁に設定される
とともに、デジタル画信号PDのビット3の値が拡張画
信号DDのビット1に、デジタル画信号PDのビット2
の値が拡張画信号DDのビット0にそれぞれ設定されて
いる。
【0049】したがって、この場合、図9に示すよう
に、デジタル画信号PDの値に応じて、拡張画信号DD
の値が変化する。すなわち、デジタル画信号PDの値が
0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,1
1,12,13,14,15のとき、拡張画信号DDの
値がそれぞれ0,4,8,12,17,21,25,2
9,34,38,42,46,51,55,59,63
の値を取り、拡張画信号DDの値が、元のデジタル画信
号PDの値を良好に反映したものとなっている。
【0050】なお、上述した各実施例では、4ビットの
デジタル画信号PDの値を6ビットの拡張画信号DDに
変換するようにしているが、これらの画信号のビット数
は、これに限ることはない。
【0051】ところで、非中間調画像を二値化画像に変
換するとき、読取光学系などの光学特性によりあらわれ
る画像のボケを解消するために、空間周波数補正処理を
行なう。
【0052】この空間周波数(MTF)補正処理は、例
えば、図10に示したような画素マトリクスを考え、二
値化対象となる注目画素Eの濃度を、それに隣接する画
素B,D,F,Hの濃度を用いて、次式(I)に示す演
算により補正する。
【0053】 E’=3E−(B+D+F+H)/2 … (I)
【0054】また、この空間周波数補正処理の補正の度
合を大きくする場合には、次式(II)に示す演算を適
用する。
【0055】 E’=5E−(B+D+F+H) … (II)
【0056】一般に、空間周波数補正の度合を強める
と、文字画像等のエッジが鮮明になり、解像度が向上し
た画像となるが、補正度合を強め過ぎると(過補正)地
肌部のノイズが画像にあらわれて、かえって画質が劣化
する。また、原稿の細かい文字や、細かい模様などを読
み取ると、画像のボケの影響が大きく、画像データにモ
アレなどが生じて、解像度が劣化する。
【0057】したがって、画像の細かい部分には、上式
(II)の演算を適用して空間周波数補正の度合を強
め、地肌部を含むその他の部分には、上式(I)の演算
を適用して空間周波数補正の度合を強くしないようにす
ると、画質の良好な画像を得ることができる。
【0058】図11は、本発明の他の実施例にかかる画
像処理装置を示している。なお、同図において、図2と
同一部分および相当する部分には同一符号を付してい
る。
【0059】同図において、アナログ/デジタル変換器
2から出力される4ビットのデジタル画信号PDは、M
TF(空間周波数)補正部10およびMTFモード判定
部11に加えられている。MTFモード判定部11は、
注目画素Eの濃度に基づいて、MTF演算のモードを判
定するものであり、その判定結果をモード設定信号MD
としてMTF補正部10に出力している。
【0060】MTF補正部10は、MTFモード判定部
11から加えられるモード設定信号MDによりモード1
が設定されているときには、上式(I)の演算を実行
し、また、モード設定信号MDによりモード2が設定さ
れているときには、上式(II)の演算を実行して、注
目画素Eの濃度を補正するものであり、その補正結果
は、補正画信号CDとして二値化部5に加えられてい
る。
【0061】二値化部5は、MTF補正部10から出力
される補正画信号CDを、所定の閾値で二値化するもの
であり、その処理結果は、二値化画信号BWとして、デ
ータ出力部7を介し、外部装置に出力される。
【0062】図12は、MTFモード判定部11の処理
例を示している。
【0063】MTF判定部11は、まず、注目画素Eの
濃度が、値5以上かつ10以下の範囲に入っているかど
うかを調べて(判断101)、判断101の結果がYE
Sになるときには、中間濃度であり、この場合には、細
かい文字などの原稿画像の部分なのでMTF補正の度合
を大きくするために、モード2を設定し(処理10
2)、また、判断101の結果がNOになるときには、
それ以外の部分なのでMTF補正の度合をあまり大きく
しないために、モード1を設定する(処理103)。
【0064】以上の構成で、画像入力部1が細かい画像
の部分を読み取っているときには、アナログ画信号AV
の値が中間領域の値を取るので、MTFモード判定部1
1は、上述した処理によりMTF補正モードをモード2
に設定し、モード設定信号MDによりその旨をMTF補
正部10に通知する。
【0065】これにより、MTF補正部10は、上式
(II)に示した演算を実行して、注目画素Eの濃度を
補正し、その補正結果を補正画信号CDとして二値化部
5に出力する。
【0066】一方、画像入力部1が細かい画像以外の部
分を読み取っているときには、アナログ画信号AVの値
が小さい領域あるいは大きい領域になるので、MTFモ
ード判定部11は、上述した処理によりMTF補正モー
ドをモード1に設定し、モード設定信号MDによりその
旨をMTF補正部10に通知する。
【0067】これにより、MTF補正部10は、上式
(I)に示した演算を実行して、注目画素Eの濃度を補
正し、その補正結果を補正画信号CDとして二値化部5
に出力する。
【0068】このようにして、本実施例では、読み取っ
ている画像に応じたMTF補正演算を行なうので、二値
画信号BWの画像の画質を向上することができる。
【0069】図13は、MTFモード判定部11の他の
処理例を示している。
【0070】この場合、MTFモード判定部11は、注
目画素Eおよびその隣接画素A,B,C,D,F,G,
H,Iの濃度の平均値J(=(A+B+C+D+E+F
+G+H+I)/9)を算出し(処理201)、この平
均値Jの値が5以上かつ10以下の範囲に入っているか
どうかを調べる(判断202)。
【0071】判断202の結果がYESになるときには
中間濃度であり、この場合には、細かい文字などの原稿
画像の部分なのでMTF補正の度合を大きくするため
に、モード2を設定し(処理203)、また、判断20
2の結果がNOになるときには、それ以外の部分なので
MTF補正の度合をあまり大きくしないために、モード
1を設定する(処理204)。
【0072】また、読み取っている部分が細かい画像で
あるか否かを判定するには、上述したように、注目画素
Eの濃度や、注目画素Eおよびその隣接画素A,B,
C,D,F,G,H,Iの濃度の平均値Jを調べる方法
以外のものもある。
【0073】例えば、細かい画像にあらわれる特定のパ
ターンを調べて、かかるパターンを検出した場合には、
読み取っている画像が細かい画像の部分であると判定す
ることもできる。この場合にMTFモード判定部11が
実行する処理例を図14に示す。
【0074】まず、注目画素Eおよびその隣接画素A,
B,C,D,F,G,H,Iのマトリクスデータを入力
して(処理301)、そのマトリクスデータが、細かい
画像に特有のパターン(図示略)に一致するかどうかを
パターンマッチングにより調べ(処理302)、いずれ
かのパターンに一致したかどうかを判断する(判断30
3)。
【0075】判断303の結果がYESになるときに
は、細かい画像部分なのでMTF補正の度合を大きくす
るために、モード2を設定し(処理304)、また、判
断303の結果がNOになるときには、それ以外の部分
なのでMTF補正の度合をあまり大きくしないために、
モード1を設定する(処理305)。
【0076】ところで、ファクシミリ装置などで読み取
る原稿の中には、写真のような中間調画像と、活字のよ
うな非中間調画像が混在しているものがある。このよう
に、中間調画像と非中間調画像が混在している混在画像
では、全ての領域についてMTF補正演算を実行する
と、中間調画像の部分の画質が劣化するという不都合が
あり、また、全ての領域について、例えば、誤差拡散処
理などの中間調画像モードの二値化処理を実行すると、
非中間調画像の部分の画質が劣化するという不都合があ
る。
【0077】図15は、かかる不都合を解消できる本発
明の別な実施例にかかる画像処理装置を示している。な
お、同図において、図2および図11と同一部分および
相当する部分には同一符号を付している。
【0078】同図において、アナログ/デジタル変換器
2から出力される4ビットのデジタル画信号PDは、M
TF補正部10、中間調モード二値化部15、および、
像域判定部16に加えられている。
【0079】MTF補正部10は、モード設定部17か
ら加えられるモード設定信号MMによりモード1が指定
されているときには上式(I)の演算を実行し、また、
モード設定信号MMによりモード2が指定されていると
きには上式(II)の演算を実行して、注目画素Eの濃
度を補正するものであり、その補正結果は、補正画信号
CDとして二値化部5に加えられている。二値化部5
は、所定の閾値に基づいて補正画信号CDを二値化し、
その二値化結果を二値画信号BWとして画像合成部18
の一方の入力端に出力する。
【0080】中間調モード二値化部15は、入力したデ
ジタル画信号PDに基づいて、上述した誤差拡散演算を
実行するものであり、それにより得られた二値画信号B
Xは、画像合成部18の他方の入力端に加えられてい
る。なお、中間調モード二値化部15の処理のための遅
延時間と、MTF補正部10および二値化部5の処理の
ための遅延時間は一致している。
【0081】像域判定部16は、入力したデジタル画信
号PDに基づいて、そのデジタル画信号PDに対応した
画素が、中間調領域に属しているか、あるいは、非中間
調領域に属しているかを判定する周知の像域判定演算を
実行するものであり、それにより得られた像域判定信号
KKを画像合成部18に出力する。なお、この場合、像
域判定部16は、画像の文字画像近傍のみを文字領域、
すなわち、非中間調領域として判定する。
【0082】画像合成部18は、モード設定信号MMに
よりモード2が設定されている状態では、像域判定部1
6より加えられている像域判定信号KKが中間調領域を
あらわしているときには、中間調モード二値化部15か
ら出力されている二値画信号BXを選択するとともに、
像域判定信号KKが非中間調領域をあらわしているとき
には、二値化部5が出力する二値画信号BWを選択する
ものであり、その選択した二値画信号は、データ出力部
7を介し、外部装置に出力されている。また、画像合成
部18は、モード設定信号MMによりモード1が設定さ
れている状態では、二値化部5から出力されている二値
画信号BWを常時選択し、データ出力部7に出力してい
る。
【0083】また、モード設定部17は、図示しない外
部制御装置より加えられる画像種別信号SSに基づい
て、モード設定信号MMの値を制御するものであり、そ
のモード設定信号MMは、MTF補正部10および画像
合成部18に加えられている。この場合、画像種別信号
SSにより、混在画像の原稿であることが指定されてい
るときには、モード設定信号MMにモード2をあらわす
内容をセットし、また、画像種別信号SSにより、文字
画像の原稿であることが指定されているときには、モー
ド設定信号MMにモード1をあらわす内容をセットす
る。
【0084】以上の構成で、画像種別信号SSにより混
在画像の原稿が指定されているときには、モード設定部
17は、モード2をあらわすモード設定信号MMを出力
し、これにより、MTF補正部10は、その原稿につい
ては、モード2のMTF補正演算を適用する。
【0085】画像入力部1の画像読取動作が開始される
と、画像入力部1から出力されるアナログ画信号AVが
アナログ/デジタル変換器2により対応するデジタル画
信号PDに変換され、MTF補正部10、中間調モード
二値化部15、および、像域判定部16に加えられる。
【0086】MTF補正部10は、この場合には、モー
ド2のMTF補正演算を実行して補正画信号CDを形成
し、この補正画信号CDに対応した二値画信号BWが二
値化部5より順次出力されて画像合成部18の一方の入
力端に加えられている。
【0087】また、中間調モード二値化部15は、デジ
タル画信号PDに基づいて、誤差拡散処理演算を実行
し、それにより得た二値画信号BXが順次出力されて画
像合成部18の他方の入力端に加えられている。
【0088】この状態で、像域判定部16は、像域判定
処理を実行して、読取中の画像が中間調領域であるか、
あるいは、非中間調領域であるかをあらわす像域判定信
号KKを出力している。
【0089】したがって、画像合成部18は、この場
合、モード設定信号MMによりモード2が指定されてい
るので、中間調領域であると判定された領域について
は、中間調モード二値化部15から出力される二値画信
号BXを選択し、また、非中間調領域であると判定され
た領域については、二値化部5から出力された二値画信
号BWを選択して、データ出力部7に出力する。
【0090】また、画像種別信号SSにより文字画像の
原稿が指定されているときには、モード設定部17は、
モード1をあらわすモード設定信号MMを出力し、これ
により、MTF補正部10は、モード1のMTF補正演
算を実行して補正画信号CDを出力する。
【0091】それとともに、この場合には、画像合成部
18は、モード設定信号MMによりモード1が指定され
ているので、二値化部5から出力される二値画信号BW
を選択し、データ出力部7に出力する。
【0092】このようにして、本実施例では、混在画像
における文字画像の近傍については、モード2のMTF
補正演算が適用されるので、そのエッジ部が鮮明とな
り、非常に画質が良好になる。この場合には、それ以外
の部分の画像は、中間調領域として判定されるために、
中間調モード二値化部15から出力される二値画信号B
Xが選択されるので、地肌汚れが目立つような画像が出
力されることが防止される。また、混在画像でない場合
には、モード1のMTF補正演算が適用されるので、適
切な画質の画像が出力される。
【0093】ところで、この実施例では、混在画像にお
ける文字画像の近傍でモード2のMTF補正演算を行な
うことで、文字画像のエッジ部を鮮明に再生できるよう
にしているが、二値化処理の閾値を小さい値に設定する
ようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0094】図16は、本発明のさらに別な実施例にか
かる画像処理装置を示している。なお、同図において、
図15と同一部分および相当する部分には、同一符号を
付している。
【0095】同図において、MTF補正部10は、常に
上述したモード1のMTF補正演算を実行するものであ
り、それにより得られた補正画信号CDは、二値化部5
に加えられている。
【0096】二値化部5は、モード設定信号MMにより
モード1が設定されているときには、基準閾値(例え
ば、8)を適用して、補正画信号CDを二値化処理する
とともに、モード設定信号MMによりモード2が設定さ
れているときには、小閾値(例えば、6)を適用して、
補正画信号CDを二値化処理するものであり、その処理
結果は、二値画信号BWとして画像合成部18に加えら
れている。
【0097】以上の構成で、画像種別信号SSにより混
在画像の原稿が指定されているときには、モード設定部
17は、モード2をあらわすモード設定信号MMを出力
し、これにより、二値化部5は、その原稿については小
閾値を適用する。
【0098】画像入力部1の画像読取動作が開始される
と、画像入力部1から出力されるアナログ画信号AVが
アナログ/デジタル変換器2により対応するデジタル画
信号PDに変換され、MTF補正部10、中間調モード
二値化部15、および、像域判定部16に加えられる。
【0099】MTF補正部10は、モード1のMTF補
正演算を実行して補正画信号CDを形成し、二値化部5
は、この補正画信号CDに小閾値を適用して二値画信号
BWを形成し、この二値画信号BWは、画像合成部18
の一方の入力端に加えられている。
【0100】また、中間調モード二値化部15は、デジ
タル画信号PDに基づいて、誤差拡散処理演算を実行
し、それにより得た二値画信号BXが順次出力されて画
像合成部18の他方の入力端に加えられている。
【0101】この状態で、像域判定部16は、像域判定
処理を実行して、読取中の画像が中間調領域であるか、
あるいは、非中間調領域であるかをあらわす像域判定信
号KKを出力している。
【0102】したがって、画像合成部18は、この場
合、モード設定信号MMによりモード2が指定されてい
るので、中間調領域であると判定された領域について
は、中間調モード二値化部15から出力される二値画信
号BXを選択し、また、非中間調領域であると判定され
た領域については、二値化部5から出力された二値画信
号BWを選択して、データ出力部7に出力する。
【0103】また、画像種別信号SSにより文字画像の
原稿が指定されているときには、モード設定部17は、
モード1をあらわすモード設定信号MMを出力し、これ
により、二値化部5は、標準閾値を用いて補正画信号C
Dを二値化処理する。
【0104】それとともに、この場合には、画像合成部
18は、モード設定信号MMによりモード1が指定され
ているので、二値化部5から出力される二値画信号BW
を選択し、データ出力部7に出力する。
【0105】このようにして、本実施例では、混在画像
における文字画像の近傍については、小閾値が二値化部
5で適用されるので、そのエッジ部が鮮明となり、非常
に画質が良好になる。この場合には、それ以外の部分の
画像は、中間調領域として判定されるために、中間調モ
ード二値化部15から出力される二値画信号BXが選択
されるので、地肌汚れが目立つような画像が出力される
ことが防止される。
【0106】なお、上述した実施例では、デジタル画信
号PDのビット数を4に設定しているが、このビット数
はこれに限ることはない。
【0107】また、上述した実施例では、中間調モード
二値化部が誤差拡散法を適用した二値化処理を行なって
いるが、それ以外の中間調モードの二値化処理、例え
ば、ディザマトリクスを用いた二値化処理を適用するこ
ともできる。
【0108】図17は、本発明の別な実施例にかかる画
像処理装置のブロック構成図を示したものである。図に
おいて、ラインセンサ1101は、原稿画像を1ライン
ずつ読み取ってアナログ信号の画信号を取り出すもので
ある。A/D(アナログ/デジタル)変換部1102
は、その画信号をデジタル信号である多値画情報に変換
するものである。ガンマ補正部1103は、多値画情報
をガンマ補正するもので、ガンマテーブル1104は、
そのガンマ補正における入出力特性を記憶するものであ
る。
【0109】ラインバッファ1105は、多値画情報を
一定ライン数一時格納するものである。MTF補正部1
106は、多値画情報をMTF補正するもので、2値化
部1107は、多値画情報を一定のしきい値により単純
に2値化するものである。疑似中間調2値化部1108
は、多値画情報をディザ処理あるいは誤差拡散処理など
の既知処理により2値化するものである。
【0110】像域判別部1109は、多値画情報の各画
素が原稿画像の2値画像領域であるか濃淡画像領域であ
るかを判別するものである。画像合成部1110は、2
値化部1107と疑似中間調2値化部1108とから選
択的に多値画情報を取り出して1ページの画像として合
成するものである。画像出力部1111は、画像を表示
または記録紙に記録するものである。
【0111】図18は、MTF補正部1106のブロッ
ク構成図を示している。図において、画素抽出回路11
06aは、注目する1画素を中心とする9画素の画情報
を抽出するものである。和演算回路1106bは、入力
する4画素の各濃度レベルの和を算出するもので、右シ
フト回路1106cは、入力する2進数のビットデータ
を下位側に1ビットシフトすることにより数値を1/2
にするものである。左シフト回路1106dは、入力す
る2進数のビットデータを上位側に1ビットシフトする
ことにより数値を2倍にするものである。和演算回路1
106eは、2つの濃度信号の和を算出するもので、差
演算回路1106fは、2つの濃度信号の差を算出する
ものである。
【0112】以上の構成で、いま、本実施例の画像処理
装置が動作を開始したとすると、ラインセンサ1101
は、原稿画像から読み取った画信号を1ラインずつ順次
出力する。A/D変換部1102は、その画信号を一定
ビット数のデジタル信号つまり多値画情報に変換する。
ガンマ補正部1103は、その多値画情報をガンマテー
ブル1104に記憶されている入出力特性にしたがって
ガンマ補正する。
【0113】いま、例えば、A/D変換部1102が、
多値画情報を、白濃度を「0」、黒濃度を「255」と
して256階調で出力し、ガンマ補正部1103は、白
濃度を「0」、黒濃度を「63」として64階調で出力
するものとする。この場合、ガンマ補正部1103は、
図19に示す特性曲線aにしたがって、A/D変換部1
102から入力する多値画情報を濃度補正する。すなわ
ち、同図特性曲線bは、従来の補正特性であり、本実施
例では、画情報濃度が白に近い低濃度域と黒に近い高濃
度域とにおいては、従来と同様に非線形特性で濃度制す
る一方、それらの中間濃度域においては、入力に対して
出力が比例する線形特性で多値画情報を出力する。
【0114】ラインバッファ1105は、このような濃
度補正された多値画情報を、例えば、2ライン分という
ような一定ライン数だけ一時記憶する。MTF補正部1
106の画素抽出回路1106aは、原稿画像から読み
取った最新の1ラインとその前の2ライン分の画情報か
ら、図10示したテンプレート(画素マトリクス)にし
たがって、画素A〜Iまでの9画素を順次抽出する。な
お、この抽出画素の中央の画素Eが、処理対象の注目画
素となる。
【0115】和演算回路1106bは、抽出した画素
B,D,F,Hの4画素の各画素濃度の和を2進数で算
出する。右シフト回路1106cは、算出された2進数
のデータを下位に1ビットシフトすることによりをその
データ値を1/2にする。左シフト回路1106dは、
注目画素Eの濃度データを上位に1ビットシフトするこ
とにより、そのデータ値を2倍する。和演算回路110
6eは、その2倍したデータ値と元のデータ値との和つ
まり元のデータ値の3倍の値を算出する。そして、差演
算回路1106fは、和演算回路1106eが出力する
データ値から、右シフト回路1106cが出力するデー
タ値を引いた値を補正画素E’として算出する。
【0116】これにより、上記各画素濃度をB,D,
E,F,Hとすると、次式に示す既知演算にしたがって
MTF補正された補正画素E’が得られる。
【0117】E’=3・E−(B+D+F+H)/2
【0118】MTF補正部1106は、このようにMT
F補正した多値画情報を出力する。2値化部1107
は、その多値画情報を一定のしきい値との比較により単
純に2値化する。
【0119】一方、疑似中間調2値化部1108は、ラ
インバッファ1105に格納された画情報を所定のディ
ザ処理あるいは誤差拡散処理により2値化する。
【0120】ところで、いま原稿画像の1ページ内に
は、文字などの2値画像と写真などの濃淡画像とが混在
しているものとする。像域判別部1109は、既知技術
により、画情報の各画素が2値画像領域であるか濃淡画
像領域があるかを判別する。
【0121】画像合成部1110は、その判別結果に基
づいて、2値画像領域の画情報は2値化部1107から
入力する一方、濃淡画像領域の画情報は疑似中間調2値
化部1108から入力して、1ページの画情報に合成す
る。画像出力部111は、合成された1ページの画情報
を表示あるいは記録する。
【0122】以上のように、本実施例では、原稿画像を
読み取って得た多値画情報は、濃度の薄い領域と濃い領
域とにおいては、従来と同様に非線形で濃度補正する一
方、中間濃度では、線形特性でガンマ補正している。そ
して、その補正した多値画情報をバッファメモリに一時
格納し、その多値画情報に対して、MTF補正と単純2
値化、および、疑似中間調による2値化を実行してい
る。
【0123】上記ガンマ補正は、多値画情報の中間濃度
域において線形特性で実行するので、中間濃度の情報を
保持した多値画情報が得られる。そして、2値画像領域
では、その多値画情報に対して、MTF補正と単純2値
化とを実行するので、MTF補正の効果が損なわれず、
従来と同等の2値画情報を得ることができる。また、濃
淡画像領域では、ガンマ補正した多値画情報を疑似中間
調により2値化するので、従来と同等の濃淡画像の画情
報を得ることができる。
【0124】また、この場合、バッファメモリ1005
(ラインバッファ1105)は、1つだけでよいので、
装置コストを低減することができる。また、ガンマ補正
を実行するためのガンマ補正部1103およびガンマテ
ーブル1104は、A/D変換部1102とは独立した
回路であるので、従来のA/D変換部1102をそのま
ま使用することができる。
【0125】次に、本発明のさらに別な実施例を説明す
る。
【0126】本実施例では、図20に示すように、ライ
ンセンサ1101の出力は、A/D変換部1112に入
力し、そのA/D変換部1112の出力は、直接ライン
バッファ1105に入力するようにしている。
【0127】図21は、A/D変換部1112の回路構
成図を示したものである。図において、入力信号は、複
数のコンパレータC1〜Cnの+側入力端子にそれぞれ
入力されている。このコンパレータC1〜Cnの個数n
は、取り出す多値画情報の階調数に等しいものである。
コンパレータC1の−側入力端子とコンパレータC2の
−側入力端子との間には抵抗R1、コンパレータC2と
C3の同端子間には抵抗R2というように、隣接する各
コンパレータ“Ci”と“Ci+1”の−側入力端子間
には、それぞれ抵抗Riが接続されている。そして、コ
ンパレータCnの−側入力端子に接続された抵抗Rnの
他端には、一定の参照電圧Vrが印加されている。
【0128】コンパレータC1〜Cnの各出力は、エン
コーダ回路ENCに入力され、エンコーダ回路ENCか
ら、ビットD0〜D5の6ビットで多値画情報が出力さ
れている。
【0129】以上の構成で、いま本実施例の画像処理装
置が動作を開始したとすると、ラインセンサ1101
は、原稿画像から読み取った画信号を1ラインずつ順次
出力する。この画信号は、A/D変換部1112内のコ
ンパレータC1〜Cnの+側入力端子にそれぞれ入力さ
れる。
【0130】入力される画信号は、画像の“白”で電圧
レベルが高く、“黒”で電圧レベルが低いものである。
この場合の画像“白”の電圧レベルが参照電圧Vrとし
て設定される。この参照電圧Vrが各抵抗R1〜Rnに
より分圧されて、コンパレータC1〜Cnのそれぞれの
−側入力端に印加される。この場合、その−側入力端子
の電圧は、コンパレータCn側が高く、コンパレータC
1側が低くなる。
【0131】これにより、画信号が入力されると、その
画信号の電圧レベルに応じて、コンパレータCから特定
のコンパレータCiまでがオンし、コンパレータ“Ci
+1”からコンパレータCnまでがオフするようにな
る。エンコーダ回路ENCは、オンしたコンパレータの
個数に対応する2進数のデジタル信号を出力する。
【0132】本実施例では、この場合、画信号の入力レ
ベルに対し、図22に示す特性曲線cにしたがって、デ
ジタル信号を出力するように設定している。すなわち、
同図特性曲線dは、従来のガンマ補正に相当する特性で
あり、本実施例では、画信号の低濃度域と高濃度域とに
おいては、従来のガンマ補正に相当する非線形特性で、
デジタル信号を出力する。また、それらの中間濃度域に
おいては、入力に対して出力が比例する線形特性でデジ
タル信号を出力する。このような特性は、各抵抗R1〜
Rnのそれぞれの抵抗比を所定の条件に定めることによ
り設定することができる。
【0133】なお、同図特性曲線c,dは、図19の特
性曲線a,bとは、曲折方向が反対になっているが、こ
れは、画信号の電圧レベルの最大値が“白”となるため
である。この場合、その“白”がデジタル信号の信号値
「0」として出力されるので、図19の場合と同様の多
値画情報が得られる。
【0134】このように得られた多値画情報をラインバ
ッファ1105に一時格納し、前述の実施例と同様の処
理を実行する。
【0135】このように、本実施例では、A/D変換部
1112において、画信号をデジタル信号に変換するさ
いの入出力特性を、所定のガンマ補正に設定したので、
前述の実施例と同様の作用・効果が得られるようにな
る。そして、この場合、前述の実施例において配設して
いたガンマ補正部1103やガンマテーブル1104が
不要になるため、装置コストをさらに低減することがで
きるようになる。
【0136】なお、以上の各実施例では、A/D変換部
1102が出力する多値画情報の階調数を256、ガン
マ補正部1103の階調数を64にそれぞれ設定してい
るが、当然のことながら、これらの階調数は、任意の値
に設定することができる。
【0137】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像の内容に応じた補正度合の空間周波数演算処理を適
用しているので、より画像のボケを効率よく解消するこ
とができる。また、中間調画像と非中間調画像が混在し
ている場合と、混在していない場合とで、空間周波数補
正演算の補正の度合あるいは二値化処理の閾値を変更す
るようにしているので、中間調画像と非中間調画像が混
在する場合、および、混在しない場合の画像の画質をよ
り向上することができるという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】誤差拡散法の原理を説明するための概略図。
【図2】本発明の一実施例にかかる画像処理装置を示す
ブロック図。
【図3】ビット数変換部の一例を示す回路図。
【図4】図3のビット数変換部の動作を説明するための
データ値対応図。
【図5】ビット数変換部の他の例を示す回路図。
【図6】ビット数変換部のさらに他の例を示す回路図。
【図7】図6のビット数変換部の動作を説明するための
データ値対応図。
【図8】ビット数変換部のまたさらに他の例を示す回路
図。
【図9】図8のビット数変換部の動作を説明するための
データ値対応図。
【図10】MTF補正演算時に適用する画素マトリクス
を示す概略図。
【図11】本発明のさらに他の実施例にかかる画像処理
装置を示すブロック図。
【図12】MTFモード判定部の処理の一例を示すフロ
ーチャート。
【図13】MTFモード判定部の処理の他の例を示すフ
ローチャート。
【図14】MTFモード判定部の処理のさらに他の例を
示すフローチャート。
【図15】本発明の別な実施例にかかる画像処理装置を
示すブロック図。
【図16】本発明のさらに別な実施例にかかる画像処理
装置を示すブロック図。
【図17】本発明のまたさらに別な実施例にかかる画像
処理装置を示すブロック図。
【図18】MTF補正部の構成例を示すブロック図。
【図19】ガンマ補正の補正特性の一例を示すグラフ
図。
【図20】本発明のまたさらに別な実施例にかかる画像
処理装置を示すブロック図。
【図21】図20におけるA/D変換部の構成例を示す
ブロック図。
【図22】図21のA/D変換部の入出力特性を示すグ
ラフ図。
【図23】画像処理装置の従来例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 画像入力部 2 アナログ/デジタル変換器 3 ビット数変換部 3a 乱数発生器 3b アンド回路 4 誤差補正部 5 二値化部 6 誤差演算部 7 データ出力部 10 MTF補正部 11 MTFモード判定部 15 中間調モード二値化部 16 像域判定部 17 モード設定部 18 画像合成部 1101 ラインセンサ 1102,1112 A/D変換部 1103 ガンマ補正部 1104 ガンマテーブル 1105 ラインバッファ 1106 MTF補正部 1106a 画素抽出回路 1106b,1106e 和演算回路 1106c 右シフト回路 1106d 左シフト回路 1106f 差演算回路 1107 2値化部 1108 疑似中間調2値化部 1109 像域判別部 1110 画像合成部 1111 画像出力部 C1〜Cn コンパレータ R1〜Rn 抵抗 ENC エンコーダ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA11 BA02 BA30 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB06 CB07 CB12 CB16 CC03 CE08 CE12 CE13 DA17 DB02 DB05 DB09 DC22 DC36 5C077 LL19 MP06 NN02 NN11 PP03 PP15 PP27 PP28 PQ08 PQ24 RR02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラスタスキャンして得た多値画像データ
    を空間周波数補正演算処理して二値化する画像処理装置
    において、 補正の度合が異なる複数の空間周波数補正演算処理を選
    択的に実行する空間周波数補正手段と、 二値化対象となる注目画素の濃度に応じて上記空間周波
    数補正手段が選択する空間周波数補正演算処理を判定す
    る判定手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 ラスタスキャンして得た多値画像データ
    を空間周波数補正演算処理して二値化する画像処理装置
    において、 補正の度合が異なる複数の空間周波数補正演算処理を選
    択的に実行する空間周波数補正手段と、 二値化対象となる注目画素およびその注目画素に隣接す
    る隣接画素の平均濃度を算出しその算出値に応じて上記
    空間周波数補正手段が選択する空間周波数補正演算処理
    を判定する判定手段を備えたことを特徴とする画像処理
    装置。
  3. 【請求項3】 ラスタスキャンして得た多値画像データ
    を空間周波数補正演算処理して二値化する画像処理装置
    において、 補正の度合が異なる複数の空間周波数補正演算処理を選
    択的に実行する空間周波数補正手段と、 二値化対象となる注目画素とその注目画素に隣接する隣
    接画素の濃度分布状況に応じて上記空間周波数補正手段
    が選択する空間周波数補正演算処理を判定する判定手段
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 ラスタスキャンして得た多値画像データ
    を空間周波数補正演算処理する空間周波数補正演算手段
    と、 この空間周波数補正演算手段の演算結果を二値化する二
    値化手段と、 上記多値画像データを中間調画像モードの二値化処理す
    る中間調モード二値化手段と、 上記多値画像データに基づいて二値化注目画素が中間調
    領域に含まれているか否かを判定する像域判定手段と、 この像域判定手段が中間調領域と判定しているときには
    上記中間調モード二値化手段の出力を選択するとともに
    上記像域判定手段が非中間調領域と判定しているときに
    は上記二値化手段の出力を選択する画像合成手段を備え
    たことを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 ラスタスキャンして得た多値画像データ
    について補正の度合が異なる複数の空間周波数補正演算
    処理を選択的に適用する空間周波数補正演算手段と、 読取画像の種類に応じてこの空間周波数補正演算手段が
    選択する空間周波数補正演算処理を設定する空間周波数
    補正演算設定手段と、 上記空間周波数補正演算手段の演算結果を二値化する二
    値化手段と、 上記多値画像データを中間調画像モードの二値化処理す
    る中間調モード二値化手段と、 上記多値画像データに基づいて二値化注目画素が中間調
    領域に含まれているか否かを判定する像域判定手段と、 この像域判定手段が中間調領域と判定しているときには
    上記中間調モード二値化手段の出力を選択するとともに
    上記像域判定手段が非中間調領域と判定しているときに
    は上記二値化手段の出力を選択する画像合成手段を備え
    たことを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 ラスタスキャンして得た多値画像データ
    を空間周波数補正演算処理する空間周波数補正演算手段
    と、 この空間周波数補正演算手段の演算結果を複数の閾値を
    選択的に適用して二値化する二値化手段と、 読取画像の種類に応じてこの二値化手段が選択する閾値
    を設定する閾値設定手段と、 上記多値画像データを中間調画像モードの二値化処理す
    る中間調モード二値化手段と、上記多値画像データに基
    づいて二値化注目画素が中間調領域に含まれているか否
    かを判定する像域判定手段と、 この像域判定手段が中間調領域と判定しているときには
    上記中間調モード二値化手段の出力を選択するとともに
    上記像域判定手段が非中間調領域と判定しているときに
    は上記二値化手段の出力を選択する画像合成手段を備え
    たことを特徴とする画像処理装置。
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