JP2002328308A - 顕微鏡 - Google Patents

顕微鏡

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JP2002328308A
JP2002328308A JP2001132224A JP2001132224A JP2002328308A JP 2002328308 A JP2002328308 A JP 2002328308A JP 2001132224 A JP2001132224 A JP 2001132224A JP 2001132224 A JP2001132224 A JP 2001132224A JP 2002328308 A JP2002328308 A JP 2002328308A
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Japan
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objective lens
microscope
objective
pair
lenses
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Kuniomi Abe
國臣 阿部
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Konan Medical Inc
Original Assignee
Konan Medical Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成によって合焦範囲を大きく取るこ
とができる顕微鏡を提供すること。 【解決手段】 鏡体12内において相互に直列に配設さ
れた第一対物レンズ15および第二対物レンズ16を有
する対物レンズ群17を備えており、第二対物レンズ1
6と接眼レンズ13との間に対物レンズ群17による結
像点が生じるように構成され、第二対物レンズ16が左
右一対に配置され、且つ、第一対物レンズ15の接眼レ
ンズ13寄りに配置されており、第一対物レンズ15の
位置が固定されており、第二対物レンズ16が第一対物
レンズ15に対して離間・接近可能にされ、第二対物レ
ンズ16の第一対物レンズ15への離間接近に伴って左
右一対の第二対物レンズ16同士の間隔が変化するよう
に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は顕微鏡に関する。さ
らに詳しくは、接眼レンズおよび対物レンズを有する光
学顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、とくに簡易型の医療用顕微鏡は、観察対象部位(以
下、被検部という)に顕微鏡の焦点を一致させる(以
下、合焦という)に際し、一般に回転軸やパンタグラフ
等によって連結されたアームを上下左右に回動等させて
予め大まかな位置合わせを行っている。これは、顕微鏡
を待機位置から使用位置へ移動させるものであり、たと
えば、被検者の身体に接近させたり、被検部を変更する
ものである。ついで顕微鏡の鏡体全体を被検部に対して
離間接近させる微調整を行う。すなわち合焦操作を行
う。この場合、微調整が可能な範囲(合焦位置の範囲)
が小さいと再度アームを回動操作しなければならない。
これは、医療行為に緊急を要する場合には望ましくな
く、また、衛生上、検査者が複数の部位を手で操作する
のは好ましくない。したがって、一旦アーム操作による
大まかな位置合わせを行った後は合焦操作によって位置
あわせを完了させるのが望ましい。
【0003】しかしながら、比較的大重量の鏡体全体を
移動させることによる合焦では、移動機構の精度に限度
がある。また、移動距離を大きく取るにも限度があるた
め、合焦範囲を大きく取ることができない。さらに、鏡
体の移動は接眼レンズの移動を伴うため、検査者が合焦
操作に伴って鏡体に追随する必要があるのでやっかいで
ある。
【0004】一方、鏡体全体ではなく、鏡体内の対物レ
ンズのみを光軸に沿って被検部に離間接近させることも
考えられる。こうすることによって移動機構の精度を向
上することができる。しかしながら、合焦範囲を大きく
取ることができないという問題点は依然として残る。さ
らに、顕微鏡では通常は照明光を対物レンズを通して被
検部に照射するものであるため、対物レンズの移動距離
が大きい場合には照明光が対物レンズに反射していわゆ
るフレアやゴーストが生じる。これは、対物レンズの移
動距離が小さい場合は、予め対物レンズに照明光が反射
しない範囲にこの移動範囲を設定しておくことができる
が、対物レンズの移動距離を大きくするとこの範囲を超
えるからである。
【0005】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、簡易な構成によって合焦範囲を大きく
取ることができる顕微鏡を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の顕微鏡は、鏡体
と、接眼レンズと、上記鏡体内において相互に直列に配
設された第一対物レンズおよび第二対物レンズを有する
対物レンズ群と、上記第一対物レンズと第二対物レンズ
とを相互に離間および接近させるための合焦点調節機構
とを備えており、上記第二対物レンズが第一対物レンズ
の接眼レンズ寄りに配置されている。
【0007】かかる顕微鏡によれば、第一対物レンズと
第二対物レンズとを相互に離間および接近させることに
よって対物レンズの焦点距離が変化する。その結果、合
焦点の変位は、上記対物レンズの離間接近する距離に較
べてはるかに大きい距離となる。すなわち、鏡体を移動
させる必要なく、簡易な機構によって合焦点の調節範囲
を大きくすることができる。また、鏡体を移動させない
ので接眼レンズも移動せず、検査者が顕微鏡の移動に追
随するというやっかいな動作も不要となる。さらに、対
物レンズの移動距離を小さくすることができるので、フ
レア等の発生という問題を回避することができる。
【0008】また、上記第二対物レンズが左右並列に配
置された一対の対物レンズから構成され、第二対物レン
ズと接眼レンズとの間に対物レンズ群による結像点が生
じるように構成されており、上記第一対物レンズの位置
が固定されており、上記合焦点調節機構が第二対物レン
ズを第一対物レンズに対して離間および接近させるよう
に構成されており、上記合焦点調節機構が、第二対物レ
ンズの離間接近に伴って生じる上記結像点の横方向の変
位を解消する補正手段を有してなる上記本発明の顕微鏡
が好ましい。
【0009】この顕微鏡において上記第一対物レンズと
第二対物レンズとの間隔を単純に光軸に沿って変化させ
ると、第二対物レンズと接眼レンズとの間に生じる上記
結像点は横方向に変位する。第一対物レンズを通って第
二対物レンズに入射する光の位置が変化し、第二対物レ
ンズから接眼レンズに至る光の光軸の方向が変化するか
らである。横方向とは対物レンズの光軸に対して実質的
に垂直な方向である。このように結像点が横方向に変位
すると、観察者が被検部を立体視することが困難とな
る。また、観察視野範囲内で像が変位する(以下、視野
ズレという)。この横方向の変位を解消するのが補正手
段である。この補正手段を備えることにより、観察者に
観察上の苦労を強いることなく合焦点の調節範囲を大き
くすることができる。
【0010】上記補正手段が、第二対物レンズの第一対
物レンズへの離間接近に伴って左右一対の対物レンズ同
士の間隔を変化させるように構成されてなる顕微鏡にあ
っては、上記結像点の位置が第二対物レンズの第一対物
レンズへの離間接近移動の前の位置となるように、左右
一対の対物レンズ同士の間隔を変化させる(たとえば、
左右一対の対物レンズをその光軸に垂直な方向に相互に
反対方向に同一寸法だけ移動させる)ことができる。こ
のため、第二対物レンズから接眼レンズに至る光の光軸
の傾斜は第二対物レンズの第一対物レンズへの離間接近
移動の前の傾斜と同一となり、観察者の視角を変化させ
ることがない。いわば機械的な補正ということができ
る。
【0011】この機械的な補正手段の具体的な構成とし
ては、たとえば、上記左右一対の対物レンズの移動方向
を規制する制御部を有しており、左右一対の対物レンズ
がそれぞれその光軸にほぼ垂直方向に突設された被制御
ピンを備えており、上記制御部には各対物レンズの移動
に伴う各被制御ピンの移動を案内する案内経路が第二対
物レンズの光軸に平行に形成されており、両案内経路同
士の間隔が、対物レンズ側から第一対物レンズ側へかけ
て漸次接近するように形成されたものがある。この顕微
鏡によれば、左右一対の対物レンズがともに第一対物レ
ンズから離間する向き(接眼レンズに接近する向き)に
移動すると、左右一対の対物レンズ同士の間隔が拡大し
て第二対物レンズから接眼レンズに至る光の光軸の傾斜
は第二対物レンズの第一対物レンズへの離間接近移動の
前の傾斜と同一とされる。一方、左右一対の対物レンズ
がともに第一対物レンズへ接近する向き(接眼レンズか
ら離間する向き)に移動すると、左右一対の対物レンズ
同士の間隔が狭小して第二対物レンズから接眼レンズに
至る光の光軸の傾斜は第二対物レンズの第一対物レンズ
への離間接近移動の前の傾斜と同一とされる。その結
果、観察者の視角を変化させることがない。このように
簡易な構成によって機械的な補正が可能となる。
【0012】上記補正手段が、第一対物レンズと第二対
物レンズとの間に、左右一対の各対物レンズに対応した
反射鏡を有しており、この反射鏡が、左右一対の各対物
レンズの光軸を傾斜させるように傾動駆動可能に構成さ
れてなる顕微鏡が好ましい。この構成によれば、第二対
物レンズの第一対物レンズへの離間接近移動に伴って反
射鏡を傾動させることにより、第二対物レンズにおける
第一対物レンズからの入射光の光軸の位置を上記離間接
近移動の前におけると同一に保持するため、第二対物レ
ンズから接眼レンズに至る光の光軸の傾斜は第二対物レ
ンズの第一対物レンズへの離間接近移動の前の傾斜と同
一とされる。その結果、観察者の視角を変化させること
がない。
【0013】また、上記補正手段が、第一対物レンズと
第二対物レンズとの間に、左右一対の各対物レンズに対
応した組合せ偏角プリズムを有しており、この組合せ偏
角プリズムが、左右一対の各対物レンズの光軸を傾斜さ
せるように回転駆動可能に構成されてなる顕微鏡が好ま
しい。組み合わされた偏角プリズムを相互に回転させる
ことにより、当該組合せ偏角プリズムから出射する光の
光軸の向きが変化する。したがって、第二対物レンズの
第一対物レンズへの離間接近移動に伴って組合せ偏角プ
リズムを相互に回転させることにより、第二対物レンズ
における第一対物レンズからの入射光の光軸の位置を上
記離間接近移動の前におけると同一に保持するため、第
二対物レンズから接眼レンズに至る光の光軸の傾斜は第
二対物レンズの第一対物レンズへの離間接近移動の前の
傾斜と同一とされる。その結果、観察者の視角を変化さ
せることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる顕微鏡の実
施形態を図面を参照しながら説明する。
【0015】図1には顕微鏡1の光路が示されている。
この顕微鏡1は、鏡体2の中心軸Lに沿って観察者側か
ら左右並列に配置された一対の接眼レンズ(以下、接眼
レンズ対という)3,3、視野絞り対4,4、正立プリ
ズム対8,8、結像レンズ対9,9、いわゆる単眼の第
二対物レンズ6および単眼の第一対物レンズ5が配設さ
れた顕微鏡である。上記第一対物レンズ5および第二対
物レンズ6が対物レンズ群7を構成する。図1にはいわ
ゆる観察光学系のみが示され、他の光学系、たとえば被
検部を照明するための照明光学系等は示されていない
が、本発明の範囲において必要に応じた種々の光学機器
が付加される。また、視野絞り4の中心位置と対物レン
ズ群7の合焦点Fとが共役の関係にある。すなわち視野
絞り4の面上に被検部(F)の像の結像点Iが生じるよ
うにされている。視野絞り4は観察範囲を規制するため
のものである。上記正立プリズム8を設けたのは、この
プリズム8がなければ上記結像点Iにおける像が倒立し
てしまうのでこれを成立させるためである。
【0016】この顕微鏡1では、第二対物レンズ6が鏡
体2の光軸Lに沿って往復移動されるように構成されて
いる。この移動によって対物レンズ群7の焦点距離が変
化する。その結果、前述のとおり設定された結像点Iに
結像しうる被検部の位置(合焦点)Fが大きく変化す
る。すなわち、第二対物レンズ6の移動距離に比較して
第一対物レンズ5と合焦点Fとの離間距離がはるかに大
きく変化する。一例で言えば、第二対物レンズ6の移動
に伴う合焦点Fの移動距離は、その第二対物レンズの移
動距離の約7倍程度にもなる。これは、合焦範囲を大き
く取ることができるということである。したがって、第
二対物レンズ6を第一対物レンズ5に対して離間接近さ
せる機構が合焦点調節機構といえる。
【0017】図2には顕微鏡11の光路が示されてい
る。この顕微鏡11には、鏡体12の中心軸Lに沿って
観察者側から接眼レンズ対13,13、視野絞り対1
4,14、正立プリズム対18,18、第二対物レンズ
対16,16および単一の第一対物レンズ15が配設さ
れている。この顕微鏡11では第二対物レンズ16をい
わば双眼としたのでレンズ口径が小さくなり、図1の単
眼の大口径の第二対物レンズを用いた顕微鏡1に比べて
収差補正を容易に行うことができる。
【0018】この顕微鏡11においても図2中の鏡体1
2の中心軸Lを顕微鏡の光軸と呼ぶ。上記第一対物レン
ズ15および第二対物レンズ対16,16が双眼の対物
レンズ群17を構成する。図2においても観察光学系の
みが示され、他の光学系は示されていない。しかし、本
発明の範囲において必要に応じた種々の光学機器が付加
される。各視野絞り14の中心が被検部の結像点Iとな
るように設定されている。
【0019】この顕微鏡11では、第二対物レンズ対1
6,16が同期して鏡体12の光軸Lに沿って往復移動
されるように構成されている。前述と同様に、この移動
によって対物レンズ群17の焦点距離が変化し、それに
よって合焦範囲を大きく取ることができる。また、照明
光を左右の第二対物レンズ16同士の間を通して第一対
物レンズ15を透過するようにすれば、単一の第一対物
レンズ15は固定配置されるものであるため、フレアや
ゴーストを回避するように配置することが容易となる。
【0020】なお、顕微鏡11の場合、第二対物レンズ
対16,16を顕微鏡11の光軸Lに沿って移動させる
だけでは視野絞り14における結像点Iが左右(光軸L
に垂直な方向)に変位してしまう。その結果、観察者に
よる両眼視が変化し、立体視が不可能になる。
【0021】図3には、図2の顕微鏡11の一方(片
側)の光路のみを図示した上で、上記視野ズレ等を無く
すための作用の説明が示されている。他方の光路につい
ては顕微鏡の光軸Lと線対称となるだけで他は同様であ
るため図示と説明とを省略する。この視野ズレ等を解消
する補正機構については後述する。図3(a)には図2
と同一の合焦点Fを変更する前の状態が示されている。
【0022】図3(b)は、図3(a)に示す状態か
ら、第二対物レンズ16が光軸L方向に第一対物レンズ
15から離間する方向に移動したときを示す。このと
き、第一対物レンズ15を通って第二対物レンズ16の
中心に入射する光の角度が図3(a)におけるよりも内
よりとなり、そのまま直進する。その結果、第二対物レ
ンズ16における位置(入射位置)が右方向に変位し、
第二対物レンズ16から接眼レンズ13に至る光の光軸
の方向が右方向に変化する。その結果、結像点Iが視野
絞り14上において右方向に変位する。
【0023】図3(c)は、補正することによって結像
点Iが視野絞り14上における元の位置(図3(a)に
おけると同じ位置)に戻された状態を示す。これは、図
示のごとく第二対物レンズ16がその光軸に垂直な方向
であって一対の第二対物レンズ16が相互に離間する方
向に変位することによってなされる。この変位量はちょ
うど結像点Iが視野絞り14上における元の位置に戻る
のに必要な量である。この第二対物レンズ対16,16
の横方向の変位の向きは、第二対物レンズ16が第一対
物レンズ15から離間する方向に移動したときは上記の
ように相互に離間する方向であり、第二対物レンズ16
が第一対物レンズ15に接近する方向に移動したときは
相互に接近する方向である。
【0024】図4にはこのような補正を行う補正手段を
含んだ第二対物レンズ16の移動機構19が示されてい
る。各第二対物レンズ16は対応するハウジング20内
に収容されており、各光軸に垂直な方向に突設された係
合ピン21を有している。ハウジング20には係合ピン
21の移動を案内するための一対の第一案内長孔22が
鏡体12の光軸Lに平行に形成されている。そして、係
合ピン21がこの第一案内長孔22を通してハウジング
の外方へ突出している。
【0025】鏡体12にはその光軸Lに平行に、且つ、
上記係合ピン21に対向する側に案内板23が配設され
ている。この案内板23には各係合ピン21に対応する
一対の第二案内長孔24が形成されている。この第二案
内長孔24に上記係合ピン21が貫挿されている。第二
案内長孔24は図示のごとく直線状であり、両孔24,
24同士の間隔が接眼レンズ側で拡大し、第一対物レン
ズ側で狭小するように傾斜している。光軸Lに対する各
第二案内長孔24の傾斜角は同一である。
【0026】鏡体12には、第二対物レンズ16を移動
させるための操作装置25が配設されている。この操作
装置25は、鏡体12にはその光軸Lに平行に、且つ、
上記係合ピン21に対向する側に配設された可動案内板
26と、この可動案内板26を上記第一案内長孔22の
方向に沿って移動させる操作ノブ27とを備えている。
操作ノブ27にはピニオンギア27aが固設されてお
り、可動案内板26にはこのピニオンギア27aに咬合
するラック26aが形成されている。さらに、可動案内
板26には、上記係合ピン21が係合するための、上記
光軸Lに垂直な方向(横方向)の係合長孔26bが形成
されている。したがって、操作ノブ27を回転すること
によって可動案内板26を光軸方向に(上下方向に)移
動させることができ、その結果係合ピンを上下に移動さ
せることになる。
【0027】かかる構成により、操作ノブ27を操作す
ることによって係合ピン21が、すなわち第二対物レン
ズ16が、上下動するが、このとき係合ピン21が案内
板23の第二案内長孔24の規制によって斜め方向に移
動する。この場合、第二対物レンズ16の移動の上下方
向成分は第二対物レンズ16自体の移動であり、横方向
成分は第二対物レンズ16を含めたハウジング20の移
動である。
【0028】上記第二案内長孔24の傾斜角は重要であ
り、以下のごとくして決定される。まず、鏡体12内の
スペース等の条件下で第二対物レンズ16の上下方向の
最大ストロークが定まる。つぎに、この最大ストローク
に伴う結像点Iの横方向変位量が、鏡体内の光学部品お
よびその配置に基づいて容易に算出される。そして、上
下の最大ストロークおよび各ストロークに対応する横方
向変位量から第二案内長孔24の傾斜角が得られる。本
実施形態では算出された結果から、第二案内長孔24を
直線に近似させているが、特に直線に限定されない。算
出結果をそのまま用いて曲線状としてもよい。
【0029】図5には異なる補正機構が示されている。
この補正機構は一対の傾動ミラーユニット28を用いた
ものである。傾動ミラーユニット28は第一対物レンズ
15と第二対物レンズ16との間に、各第二対物レンズ
16に対応して配置されている。この傾動ミラーユニッ
ト28は、固定ミラー28aとこの固定ミラー28aに
鏡面が対向する傾動ミラー28bとを有している。傾動
ミラー28bの傾動は合焦動作に伴う第二対物レンズ1
6の上下方向の移動に同期してなされる。第二対物レン
ズ16の上下移動は図4に示すものと同様のラック、ピ
ニオン等、公知の機構を採用すればよい。かかる構成に
よれば、第一対物レンズ15から第二対物レンズ16に
向かう光の光軸は、傾動ミラー28bの傾動によって第
二対物レンズ16へ入射する位置が変化する。その結
果、上記結像点Iが横方向に移動する。したがって、第
二対物レンズ16の上下方向の移動に拘わらず結像点I
を元の位置に保持することができる。
【0030】上記構成においては、鏡体12内のスペー
ス等の条件下で第二対物レンズ16の上下方向の最大ス
トロークが定まる。つぎに、この最大ストロークに伴う
結像点Iの横方向変位量が算出される。そして、上下の
最大ストロークおよび各ストロークに対応する結像点I
の横方向変位量から傾動ミラー28bの回転角およびそ
の範囲が定まる。
【0031】本実施形態では図示のごとく、第一対物レ
ンズ15からの光がまず固定ミラー28aに反射してか
ら傾動ミラー28aに反射して第二対物レンズ16に向
かうようにされているが、本発明においては図中の固定
ミラー28aと傾動ミラー28aとの位置を入れ替えて
もよい。
【0032】図6には異なる補正機構が示されている。
この補正機構は図5の傾動ミラーユニット28に代えて
組み合わせ偏角プリズム29を用いたものである。組み
合わせ偏角プリズムは複数枚の偏角プリズムが重ね合わ
されたものであり、各偏角プリズム29a、29bが相
互に逆回転することにより一定の入射角に対して出射位
置および出射角が変化するものである。偏角プリズム2
9a、29b同士の相互逆回転は第二対物レンズ16の
上下方向の移動に同期してなされる。第二対物レンズ1
6の上下移動は図4に示すものと同様のラック、ピニオ
ン等、公知の機構を採用すればよい。
【0033】上記構成においては、鏡体12内のスペー
ス等の条件下で第二対物レンズ16の上下方向の最大ス
トロークが定まる。つぎに、この最大ストロークに伴う
結像点Iの横方向変位量が算出される。そして、上下の
最大ストロークおよび各ストロークに対応する結像点I
の横方向変位量から偏角プリズム29a、29b同士の
相互逆回転角およびその範囲が定まる。かかる構成によ
れば、第一対物レンズ15から第二対物レンズ16に向
かう光の光軸は、偏角プリズム29a、29b同士の相
互逆回転によって上記結像点Iが横方向に移動する。し
たがって、第二対物レンズ16の上下方向の移動に拘わ
らず結像点Iを元の位置に保持することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、観察時に照明光の混入
がなく、良画質を保った上で簡易な構成によって顕微鏡
の合焦範囲を大きく取ることができる。このように大き
い合焦範囲が得られるので、一カ所のみの操作で合焦が
可能となり、使用に際して滅菌箇所を増加する必要がな
くなる。その結果、顕微鏡の操作性が格段に改善され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の顕微鏡の一実施形態を示す光路図であ
る。
【図2】本発明の顕微鏡の他の実施形態を示す光路図で
ある。
【図3】図3(a)〜図3(c)は、図2の顕微鏡の合
焦動作および補正動作を説明するための光路図である。
【図4】図2の顕微鏡における第二対物レンズの移動機
構および補正機構の一例を示す斜視図である。
【図5】図2の顕微鏡における補正機構の他の例を示す
光路図である。
【図6】図2の顕微鏡における補正機構のさらに他の例
を示す光路図である。
【符号の説明】
1、11 顕微鏡 2、12 鏡体 3、13 接眼レンズ 4、14 視野絞り 5、15 第一対物レンズ 6、16 第二対物レンズ 7、17 対物レンズ群 8、18 正立プリズム 9 結像レンズ 19 移動機構 20 ハウジング 21 係合ピン 22 第一案内長孔 23 案内板 24 第二案内長孔 25 操作装置 26 可動案内板 26a ラック 26b 係合長孔 27 操作ノブ 27a ピニオンギア 28 傾動ミラーユニット 28a 固定ミラー 28b 傾動ミラー 29 組み合わせ偏角プリズム 29a、29b 偏角プリズム F 合焦点 I 結像点 L 顕微鏡の(鏡体の)光軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡体と、 接眼レンズと、 上記鏡体内において相互に直列に配設された第一対物レ
    ンズおよび第二対物レンズを有する対物レンズ群と、 上記第一対物レンズと第二対物レンズとを相互に離間お
    よび接近させるための合焦点調節機構とを備えており、 上記第二対物レンズが第一対物レンズの接眼レンズ寄り
    に配置されてなる顕微鏡。
  2. 【請求項2】 上記第二対物レンズが左右並列に配置さ
    れた一対の対物レンズから構成され、第二対物レンズと
    接眼レンズとの間に対物レンズ群による結像点が生じる
    ように構成されており、 上記第一対物レンズの位置が固定されており、上記合焦
    点調節機構が第二対物レンズを第一対物レンズに対して
    離間および接近させるように構成されており、 上記合焦点調節機構が、第二対物レンズの離間接近に伴
    って生じる上記結像点の横方向の変位を解消する補正手
    段を有してなる請求項1記載の顕微鏡。
  3. 【請求項3】 上記補正手段が、第二対物レンズの第一
    対物レンズへの離間接近に伴って左右一対の対物レンズ
    同士の間隔を変化させるように構成されてなる請求項2
    記載の顕微鏡。
  4. 【請求項4】 上記補正手段が、第一対物レンズと第二
    対物レンズとの間に、左右一対の各対物レンズに対応し
    た反射鏡を有しており、該反射鏡が、左右一対の各対物
    レンズの光軸を傾斜させるように傾動駆動可能に構成さ
    れてなる請求項2記載の顕微鏡。
  5. 【請求項5】 上記補正手段が、第一対物レンズと第二
    対物レンズとの間に、左右一対の各対物レンズに対応し
    た組合せ偏角プリズムを有しており、該組合せ偏角プリ
    ズムが、左右一対の各対物レンズの光軸を傾斜させるよ
    うに回転駆動可能に構成されてなる請求項2記載の顕微
    鏡。
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