JP2002326176A - ロボット装置、並びに、画像記憶方法及び画像記憶装置、並びに、制御プログラム及び記録媒体 - Google Patents

ロボット装置、並びに、画像記憶方法及び画像記憶装置、並びに、制御プログラム及び記録媒体

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JP2002326176A
JP2002326176A JP2001128196A JP2001128196A JP2002326176A JP 2002326176 A JP2002326176 A JP 2002326176A JP 2001128196 A JP2001128196 A JP 2001128196A JP 2001128196 A JP2001128196 A JP 2001128196A JP 2002326176 A JP2002326176 A JP 2002326176A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カメラの視野角に制限されない広範囲の画像
を合成し、合成した画像を時系列に沿って記憶する。 【解決手段】 広視野画像生成部30において、周囲の
画像情報を取得するために能動的に取得された画像、ま
た、CCDカメラ20から受動的に取得される画像を逐
次付加してCCDカメラの画角よりも広い視野の広視野
画像を生成し、記憶制御部31において、CCDカメラ
20で取得された画像の画素値、特徴点等の変化量に応
じて広視野画像とこの広視野画像に関する付加情報とを
新たな基準広視野画像としてメモリカード28に記憶
し、それまでメモリカード28に記憶されてた基準広視
野画像を記憶開始からの経過時間に相関した情報量の画
像データに圧縮して記憶し直す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部状態に基づい
て行動するロボット装置、並びに、画像記憶装置及び画
像記憶方法に関し、特に、撮像手段において受動的又は
能動的に取得された狭視野画像から広視野画像を合成し
周囲の環境を空間的に認識して記憶するとともに、所定
期間前までの周囲の環境を時系列に沿って記憶するロボ
ット装置、並びに、所定の視野の画像データから広視野
画像データを合成し空間的に認識して記憶するととも
に、所定期間前までの画像データを時系列に沿って記憶
する画像記憶装置及び画像記憶方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気的又は磁気的な作用を用いて人間
(生物)の動作に似た運動を行う機械装置を「ロボッ
ト」という。我が国においてロボットが普及し始めたの
は、1960年代末からであるが、その多くは、工場に
おける生産作業の自動化・無人化等を目的としたマニピ
ュレータや搬送ロボット等の産業用ロボット(Industri
al Robot)であった。
【0003】最近では、人間のパートナーとして生活を
支援する、すなわち住環境その他の日常生活上の様々な
場面における人的活動を支援する実用ロボットの開発が
進められている。このような実用ロボットは、産業用ロ
ボットとは異なり、人間の生活環境の様々な局面におい
て、個々に個性の相違した人間、又は様々な環境への適
応方法を自ら学習する能力を備えている。例えば、犬、
猫のように4足歩行の動物の身体メカニズムやその動作
を模した「ペット型」ロボット、或いは、2足直立歩行
を行う動物の身体メカニズムや動作をモデルにしてデザ
インされた「人間型」又は「人間形」ロボット(Humano
id Robot)等の脚式移動ロボットは、既に実用化されつ
つある。
【0004】これらの脚式移動ロボットは、産業用ロボ
ットと比較してエンターテインメント性を重視した様々
な動作を行うことができるため、エンターテインメント
ロボットと呼称される場合もある。動物や人間の容姿に
できるだけ近い外観形状や動作を行う脚式移動ロボット
は、「目」に相当する小型カメラ等を備えているものも
ある。この場合、脚式移動ロボットは、取得した画像に
対して画像処理を施すことによって、画像情報として入
力した周囲の環境を認識することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のロボ
ット装置は、搭載されたカメラの視野が限られているた
め、画像認識に有効な視野範囲が限定されるという欠点
がある。また、画像処理のために使用できるメモリ及び
CPUのリソースが限定されているため画像処理速度、
画像容量等に限界があった。
【0006】搭載されたカメラの視野を改善する方法と
しては、魚眼レンズを用いて広視野画像を得る方法、全
方位カメラを用いて全方位の画像を取得する方法、カメ
ラを水平方向に回転させてパノラマ画像を平面画像とし
て得る方法、高解像度カメラとともに広角カメラを併用
する方法等が考案されている。
【0007】しかし、魚眼レンズや全方位カメラを用い
る場合、認識のための画像解析の前処理として、画像の
歪みを補正する処理を施す必要があり、この補正処理と
画像解析処理には時間がかかる。これらのロボット装置
には、リアルタイム性が要求されるため、この方法は、
ロボット装置に所定の動作を行わせるには、不適合であ
る。また、これらの処理の結果として得られる画像の解
像度は、相対的に低くなるため認証の程度が低下する。
【0008】また、パノラマ画像を生成する方法は、カ
メラを回転させて画像を取得する動作に時間がかかるた
め、画像を認識するまでに要する時間も増大してしま
う。また、高解像度カメラと広角カメラとを併用する方
法は、ロボット装置のようにカメラを搭載するスペース
が非常に限られている場合、両カメラを搭載するスペー
スが確保できないという問題点がある。
【0009】取得した画像を全て記憶しておき、全ての
画像に対して認識処理を施す方法も考えられる。この方
法によれば全画像データの内容を検索することができる
が、膨大な画像データの中から情報を抽出することは、
リソースの限られたロボット装置には不適合である。
【0010】さらに、脚式移動ロボットは、周囲の画像
データが収集できたとしても、歩行時に取得される画像
が上下左右にぶれるため自らが移動している際は、移動
する対象物の認識が困難である。つまり、自身の動きに
よる画像のぶれか、対象物の移動によるぶれかを検出で
きないという問題点があった。
【0011】そこで本発明は、このような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、カメラの視野角に制限さ
れない広範囲の画像を合成し周囲の環境を空間的に認識
して記憶するとともに、周囲の環境を時系列に沿って記
憶するロボット装置、並びに、カメラの視野角に制限さ
れない広範囲の画像を合成し、合成した画像データを時
系列に沿って記憶する画像記憶装置及び画像記憶方法を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明にかかるロボット装置は、移動手段を備
え、内部状態に応じて自律動作するロボット装置におい
て、ロボット装置正面に対して独立した方向に可動とさ
れ所定の画角で被写体を撮像する撮像手段と、撮像手段
によって能動的に取得された画像、又は撮像手段を介し
て受動的に取得された画像を逐次付加して撮像手段の画
角よりも広い視野の広視野画像を生成する広視野画像生
成手段と、広視野画像を一時的に記憶する一時記憶手段
と、取得された画像の変化量に応じて、一時記憶手段に
記憶された広視野画像を該広視野画像に関する付加情報
とともに基準広視野画像として時系列で記憶手段に記憶
し、記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開始からの
経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮して書き
換える記憶制御手段とを備える。
【0013】このようなロボット装置は、撮像手段を介
して能動的又は受動的に取得された画像を逐次付加して
撮像手段の画角よりも広い視野の広視野画像を生成し、
取得された画像の変化量に応じて該広視野画像に関する
付加情報とともに広視野画像を記憶手段に時系列で記憶
し、記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開始からの
経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮して書き
換える。
【0014】また、本発明にかかる画像記憶装置は、所
定の画角で被写体を撮像する撮像手段と、撮像手段によ
って随時取得された画像を逐次付加して撮像手段の画角
よりも広い視野の広視野画像を生成する広視野画像生成
手段と、広視野画像を一時的に記憶する一時記憶手段
と、取得された画像の変化量に応じて、一時記憶手段に
記憶された広視野画像を該広視野画像に関する付加情報
とともに基準広視野画像として時系列で記憶手段に記憶
し、記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開始からの
経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮して書き
換える記憶制御手段とを備える。
【0015】このような画像記憶装置は、撮像手段を介
して取得された画像を逐次付加して撮像手段の画角より
も広い視野の広視野画像を生成し、取得された画像の変
化量に応じて該広視野画像に関する付加情報とともに広
視野画像を記憶手段に時系列で記憶し、記憶手段に記憶
された広視野画像を記憶開始からの経過時間に相関した
情報量の画像データに圧縮して書き換える。
【0016】また、本発明にかかる画像記憶方法は、所
定の画角で被写体を撮像する撮像工程と、撮像工程にお
いて随時取得された画像を逐次付加して撮像工程で撮像
される画角よりも広い視野の広視野画像を生成する広視
野画像生成工程と、広視野画像を一時的に記憶する一時
記憶工程と、取得された画像の変化量に応じて、一時記
憶工程で記憶された広視野画像を該広視野画像に関する
付加情報とともに基準広視野画像として時系列で記憶手
段に記憶し、記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開
始からの経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮
して書き換える記憶制御工程とを備える。
【0017】このような画像記憶方法では、撮像工程に
おいて取得された画像を逐次付加して撮像手段の画角よ
りも広い視野の広視野画像を生成し、取得された画像の
変化量に応じて該広視野画像に関する付加情報とともに
広視野画像を時系列で記憶手段に記憶し、記憶された広
視野画像を記憶開始からの経過時間に相関した情報量の
画像データに圧縮して書き換える。
【0018】本発明にかかる制御プログラムは、撮像手
段において所定の画角で被写体を撮像する撮像処理と、
撮像処理によって随時取得される画像を逐次付加して撮
像手段で撮像される画角よりも広い視野の広視野画像を
生成する広視野画像生成処理と、広視野画像を一時的に
記憶する記憶処理と、取得された画像の変化量に応じ
て、記憶処理で記憶した広視野画像を該広視野画像に関
する付加情報とともに基準広視野画像として時系列で記
憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された広視野画像を記
憶開始からの経過時間に相関した情報量の画像データに
圧縮して書き換える記憶制御処理とを画像処理機能を備
える電子機器に実行させるためのプログラムである。
【0019】このような制御プログラムは、撮像処理に
よって随時取得される画像を逐次付加して撮像手段で撮
像される画角よりも広い視野の広視野画像を生成し、取
得された画像の変化量に応じて、記憶処理で記憶した広
視野画像を該広視野画像に関する付加情報とともに基準
広視野画像として時系列で記憶手段に記憶し、記憶手段
に記憶された広視野画像を記憶開始からの経過時間に相
関した情報量の画像データに圧縮して書き換える処理を
備えていない電子機器に、この一連の画像記憶処理を実
行させる。また、上述の制御プログラムを記録媒体に記
録して提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の一構成例として示すロボ
ット装置は、内部状態に応じて自律動作するロボット装
置である。このロボット装置は、少なくとも上肢と体幹
部と下肢とを備え、上肢及び下肢、又は下肢のみを移動
手段とする脚式移動ロボットである。脚式移動ロボット
には、4足歩行の動物の身体メカニズムやその動きを模
倣したペット型ロボットや、下肢のみを移動手段として
使用する2足歩行の動物の身体メカニズムやその動きを
模倣したロボット装置があるが、本実施の形態として示
すロボット装置は、4足歩行タイプの脚式移動ロボット
である。
【0021】このロボット装置は、住環境その他の日常
生活上の様々な場面における人的活動を支援する実用ロ
ボットであり、内部状態(怒り、悲しみ、喜び、楽しみ
等)に応じて行動できるほか、4足歩行の動物が行う基
本的な動作を表出できるエンターテインメントロボット
である。
【0022】このロボット装置は、特に、「犬」を模し
た形体であり、頭部、胴体部、上肢部、下肢部、尻尾部
等を有している。各部の連結部分及び関節に相当する部
位には、運動の自由度に応じた数のアクチュエータ及び
ポテンショメータが備えられており、制御部の制御によ
って目標とする動作を表出できる。
【0023】さらに、ロボット装置は、周囲の状況を画
像データとして取得するための撮像部や、外部から受け
る作用を検出するための各種センサ等を備えている。撮
像部としては、小型のCCD(Charge-Coupled Devic
e)カメラを使用する。また、センサには、角速度を検
出する角速度センサ、CCDカメラによって撮像した被
写体までの距離を計測する距離センサ、外部からの接触
を検出するタッチセンサ等があり、これらは、ロボット
装置外部又は内部の適切な箇所に設置されている。
【0024】本発明の一構成例として示すロボット装置
は、CCDカメラによって取得された限られた視野角の
画像から、CCDカメラの画角よりも広い視野の画像を
生成し、この広い視野の画像を使用することによって、
周囲の状況を、限られた領域としてではなく、広い空間
として認識できる。また、この広い視野の画像に時刻情
報、位置情報、姿勢情報等の付加情報を付加して順次記
憶することによって、空間の情報に時間情報を加味して
認識することができる。ここで、時刻情報とは、例え
ば、広い視野の画像を生成したときの時刻であり、位置
情報とは、画像を取得した位置を絶対位置、又は、ある
基準地点からの相対位置で表した情報であり、姿勢情報
とは、画像を取得したときのロボット装置の姿勢を示す
情報である。
【0025】このロボット装置が周囲の状況を画像とし
て取得し、限られた視野の画像から広い視野の画像(以
下、広視野画像と記す。)を生成し、さらに、生成した
広視野画像とこの広視野画像に関する付加情報とを時間
経過とともに記憶する処理について、図1を用いて説明
する。
【0026】ステップS1において、CCDカメラから
画像を取得する。このとき、画像の取得には、画像認識
を目的として撮影する能動的撮影と、画像認識を目的と
する撮影ではないとき、すなわち、待機中或いは他の動
作中にCCDカメラから常に「流れ込む」画像を取得す
る受動的撮影とがある。
【0027】続いてステップS2では、ロボット装置が
移動しているか否か、動作しているか否かが検出され
る。ロボット装置の移動は、各アクチュエータの動作や
ポテンショメータから検出できる。
【0028】ロボット装置が移動している場合、ステッ
プS3において、これまでに生成された広視野画像を変
更する。すなわち、CCDカメラの角度情報等の方向デ
ータに基づいて、変更された方向とは反対の方向に変更
分に相当するだけ広視野画像を移動することによって、
撮像方向と広視野画像の正面方向とを一致させる。ステ
ップS2において、ロボット装置が移動していない場合
は、ステップS4へと移る。
【0029】ステップS4において、CCDカメラの方
向データより、取得した画像と広視野画像との対応関係
を算出する。つまり、取得した画像がこのときまでに生
成された広視野画像のどの部分に対応するかを算出す
る。
【0030】続いて、ロボット装置は、ステップS5に
おいて、取得した画像が未記憶の視野領域を含むか否か
を判別する。未記憶の視野領域を含む場合、ステップS
7へ移る。未記憶の視野領域を含まない場合、ステップ
S6において、取得した画像の変化量が閾値より大きい
か否かを判別する。ここで変化量とは、例えば、取得し
た画像の画素分布と、これまでに生成された広視野画像
内における、この画像に対応するの画素分布との差異等
から判別される変化量である。
【0031】変化量が閾値より小さい場合、ステップS
1に戻って新たに取得した画像に対して同様の処理を繰
り返す。また、変化量が閾値より大きい場合、ステップ
S7において、取得画像を広視野画像に合成する。この
とき、これまでに生成された広視野画像と重複する領域
は、上書きし、未記憶領域は、追加記憶することで広視
野画像の領域を拡張する。
【0032】このように、取得画像の変化量と予め決定
された所定の閾値とを比較することによって、変化量の
少ない画像を重複して記憶することによる処理時間や記
憶容量等の損失を防ぐことができる。
【0033】続いて、ステップS8において、拡張され
た後の広視野画像を基準広視野画像として記憶部に記憶
されている画像と比較する。基準広視野画像とは、所定
時間前の広視野画像を示している。記憶部には、生成さ
れた広視野画像が付加情報とともに時系列に沿って順番
に記憶されている。
【0034】ロボット装置は、ステップS9において、
拡張された広視野画像の変化量が閾値以上であるか否か
判別する。ステップS6で使用した閾値が取得した狭視
野の画像における変化量の閾値であるのに対して、ここ
での閾値は、例えば、生成された広視野画像全体に亘る
変化量の閾値を示している。
【0035】拡張された広視野画像の変化量が閾値より
小さい場合、ステップS1に戻って、新たに取得された
画像に対して同様の処理を繰り返す。すなわち、広視野
画像をさらに拡張するための画像処理を行う。一方、変
化量が閾値より大きい場合、ステップS10へ移って、
拡張された広視野画像を新規の基準広視野画像として更
新するとともに、これまで基準広視野画像として使用し
ていた画像を含めた全ての広視野画像を記憶開始からの
経過時間に応じて圧縮し記憶部に保存し直す。
【0036】上述の画像処理及び記憶処理によって、ロ
ボット装置は、搭載されたCCDカメラの視野角に制限
されない広い範囲の画像を画像認識のための画像として
利用できる。
【0037】また、従来のロボット装置では、認識させ
る物体に対するアテンション(捕捉指示)を予め与えて
積極的に記憶させる必要があったが、本実施の形態とし
て示すロボット装置は、能動的撮影又は受動的撮影によ
って取得した画像から広視野画像を生成し、生成した広
視野画像にロボット装置の位置情報、姿勢情報、時間情
報等の付加情報を添付して併せて記憶することによっ
て、記憶内容を検索する際には、いつ、何処で、何を見
たか等を、人間が記憶を「思い出す」かのように検索す
ることができる。特に、過去に受動的に視野に入った物
体やアテンション(捕捉指示)を与えていない物体も記
憶していることになるため、予め指定された物体でなく
とも検索できる。
【0038】以下、本発明の一構成例として示すロボッ
ト装置について、図面を参照して説明する。
【0039】本実施の形態では、ロボット装置1は、図
2に示すように、「犬」を模した形状のいわゆるペット
型ロボットである。ロボット装置1は、胴体部ユニット
2の前後左右に脚部ユニット3A、3B、3C、3Dが
連結され、胴体部ユニット2の前端部に頭部ユニット4
が連結され、後端部に尻尾部ユニット5が連結されて構
成されている。
【0040】胴体部ユニット2には、図3に示すよう
に、CPU(Central Processing Unit)10、DRA
M(Dynamic Random Access Memory)11、フラッシュ
ROM(Read Only Memory)12、PC(Personal Com
puter)カードインターフェイス回路13及び信号処理
回路14が内部バス15を介して相互に接続されること
により形成されたコントロール部16と、このロボット
装置1の動力源としてのバッテリ17とが収納されてい
る。また、胴体部ユニット2には、ロボット装置1の向
きや動きの加速度を検出するための角速度センサ18及
び加速度センサ19が収納されている。
【0041】頭部ユニット4には、外部の状況を撮像す
るためのCCD(Charge Coupled Device)カメラ20
と、使用者からの「撫でる」や「叩く」といった物理的
な働きかけにより受けた圧力を検出するためのタッチセ
ンサ21と、前方に位置する物体までの距離を測定する
ための距離センサ22と、外部音を集音するためのマイ
ク23と、鳴き声等の音声を出力するためのスピーカ2
4と、ロボット装置1の「目」に相当するLED(Ligh
t Emitting Diode)(図示せず)等が所定位置にそれぞ
れ配置されている。CCDカメラ20は、頭部ユニット
4の向く方向にある被写体を所定の画角で撮像すること
ができる。
【0042】さらに、胴体部ユニット2におけるコント
ロール部16には、CCDカメラ20によって取得され
た画像を逐次付加することによってCCDカメラ20の
画角よりも広い視野の画像(以下、広視野画像と記
す。)を生成する広視野画像生成部30と、広視野画像
とこの広視野画像に関する付加情報とを記憶開始からの
経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮して記憶
し直す記憶制御部31とを備えている。
【0043】広視野画像生成部30は、例えば、周囲の
画像情報を取得するために能動的に取得された画像、ま
た、CCDカメラ20から受動的に取得される画像を逐
次付加してCCDカメラの画角よりも広い視野の広視野
画像を生成する。
【0044】また、記憶制御部31は、CCDカメラ2
0で取得された画像の画素値、特徴点等の変化量に応じ
て、広視野画像とこの広視野画像に関する付加情報とを
新たな基準広視野画像としてメモリカード28に記憶
し、それまでメモリカード28に記憶されてた基準広視
野画像を記憶開始からの経過時間に相関した情報量の画
像データに圧縮して記憶し直す。この記憶制御に関する
詳細は、後述する。
【0045】各脚部ユニット3A〜3Dの関節部分、各
脚部ユニット3A〜3Dと胴体部ユニット2との連結部
分、頭部ユニット4と胴体部ユニット2との連結部分、
尻尾部ユニット5と尻尾5Aとの連結部分には、自由度
数分のアクチュエータ25〜25及びポテンショメ
ータ26〜26がそれぞれ配設されている。アクチ
ュエータ25〜25は、例えば、サーボモータを構
成として有している。サーボモータの駆動により、脚部
ユニット3A〜3Dが制御されて目標の姿勢、或いは動
作に遷移する。
【0046】これら角速度センサ18、加速度センサ1
9、タッチセンサ21、距離センサ22、マイク23、
スピーカ24及び各ポテンショメータ26〜26
どの各種センサ並びにLED及び各アクチュエータ25
〜25は、それぞれ対応するハブ27〜27
介してコントロール部16の信号処理回路14と接続さ
れ、CCDカメラ20及びバッテリ17は、それぞれ信
号処理回路14と直接接続されている。
【0047】信号処理回路14は、上述の各センサから
供給されるセンサデータや画像データ及び音声データを
順次取り込み、これらをそれぞれ内部バス15を介して
DRAM11内の所定位置に順次格納する。また信号処
理回路14は、これとともにバッテリ17から供給され
るバッテリ残量を表すバッテリ残量データを順次取り込
み、これをDRAM11内の所定位置に格納する。
【0048】このようにしてDRAM11に格納された
各センサデータ、画像データ、音声データ及びバッテリ
残量データは、CPU10が当該ロボット装置1の動作
制御を行う際に使用される。
【0049】CPU10は、ロボット装置1の電源が投
入された初期時において、フラッシュROM12に格納
された制御プログラムを読み出して、DRAM11に格
納する。又は、CPU10は、図2に図示しない胴体部
ユニット2のPCカードスロットに装着された半導体メ
モリ装置、例えばいわゆるメモリカード28に格納され
た制御プログラムをPCカードインターフェイス回路1
3を介して読み出してDRAM11に格納する。
【0050】CPU10は、上述のように信号処理回路
14よりDRAM11に順次格納される各センサデー
タ、画像データ、音声データ、及びバッテリ残量データ
に基づいて自己及び周囲の状況や、使用者からの指示及
び働きかけの有無を判断している。
【0051】さらに、CPU10は、この判断結果とD
RAM11に格納した制御プログラムとに基づく行動を
決定する。CPU10は、当該決定結果に基づいてアク
チュエータ25〜25の中から必要とするアクチュ
エータを駆動することによって、例えば頭部ユニット4
を上下左右に振らせたり、尻尾部ユニット5の尻尾を動
かしたり、各脚部ユニット3A乃至3Dを駆動して歩行
させたりする。また、CPU10は、必要に応じて音声
データを生成し、信号処理回路14を介してスピーカ2
4に供給する。また、CPU10は、上述のLEDの点
灯・消灯を指示する信号を生成し、LEDを点灯したり
消灯したりする。
【0052】このように、ロボット装置1は、自己及び
周囲の状況や、使用者からの指示及び働きかけに応じて
自律的に行動する。
【0053】続いて、ロボット装置1が、CCDカメラ
から得られた画像からCCDカメラの視野角よりも広い
範囲の画像を生成する場合を、図4を用いて説明する。
【0054】図4(a)に、CCDカメラ20の動きに
合わせて限られた画角の画像が次々と取得される様子を
示し、図4(b)に合成された広視野画像を示す。図4
(a)及び図4(b)における画枠100は、ロボット
装置1において生成される広視野画像の限界画枠を示し
ている。また、図4(a)に示す画像の1つ1つの画枠
の大きさは、CCDカメラ20の視野に相当する。例え
ば、CCDカメラ20が図中矢印に沿って動くとき、C
CDカメラ20から画像101a、101b、101
c、・・・、101fが撮像される。最新のロボット装
置1の視野が画像101gである。
【0055】CCDカメラ20によって撮影される各画
像は、ビデオ等の撮像機器で得られる画像のように、例
えば、30分の1秒毎に撮影される各フレームを示すた
め、実際は、各画像の間隔は、狭く連続的である。ただ
し、各画像は、所定時間毎に撮影される静止画像であっ
てもよい。
【0056】ロボット装置1における広視野画像生成部
30は、図1に示した処理に基づいて、CCDカメラ2
0から取得した画像を画像間で適合処理(マッチング)
し、マッチングした位置で画像を合成して繋ぎ合わせ
る。この処理を繰り返すことにより、CCDカメラ20
の撮像方向に追従して次々と画像が付加されて拡張され
ていく。マッチングの際には、ロボット装置のアクチュ
エータの角度情報を用いることによって、マッチングの
範囲を限定することができる。このようにして広視野画
像102が生成される。
【0057】広視野画像生成部30が広視野画像を生成
する際、平面画像を重ね合わせる手法では、ロボット装
置1の正面の一点から離れるにしたがって画像の歪みが
問題となる。そこで、広視野画像制止絵部30は、球面
上に投影した球面画像として広視野画像を生成する。図
5に、CCDカメラ20からの画像を球面投影して広視
野画像を生成する様子を示す。CCDカメラ20から得
られた画像103の仮想球面110上への投影画像を画
像103aとし、画像104の球面110上への投影画
像を画像104aとする。仮想球面110は、CCDカ
メラ20を中心Oとしている。これにより、歪みの影響
のない広視野画像105が得られる。
【0058】続いて、ロボット装置1が移動せず、その
場でCCDカメラ20の向きだけを変えたときの広視野
画像の生成を図6及び図7に示す。図6における矢印
は、CCDカメラ20の撮像方向を示している。図7
(a)には、カメラ方向が方向D のときの取得画像及
び広視野画像を示し、図7(b)には、カメラ方向が方
向Dのときの取得画像及び広視野画像を示す。
【0059】図6に示すように、ロボット装置1が方向
から方向Dへと向きを変えた場合、ロボット装置
1の正面方向が右方に変わる。方向の変更に伴って、ロ
ボット装置1の正面の画像は、図7(a)に示すCCD
カメラ20の撮像方向Dの画像106からCCDカメ
ラ20の撮像方向Dの画像107へと変化する。この
とき広視野画像生成部30は、図7(b)に示すよう
に、ロボット装置1の動きから検出される移動方向と移
動量に基づいて、生成された広視野画像108を左方に
移動することによって、ロボット装置1の正面方向と広
視野画像108の正面方向とを一致させる。この状態
で、広視野画像生成部30は、引き続き、図1に説明し
た処理に基づいて広視野画像を生成することによって、
姿勢を変える前に得られていた画像情報を保持したま
ま、広視野画像の拡張処理を続けることができる。
【0060】続いて、ロボット装置1が移動した場合の
広視野画像の生成を図8及び図9に示す。図8に示すよ
うに、ロボット装置1がポジションPからポジション
へと前進した場合を考える。図9(a)にポジショ
ンPにおける取得画像及び広視野画像を示し、図9
(b)にポジションPにおける取得画像及び広視野画
像を示す。
【0061】定位置にある被写体を撮像した場合、前進
前に撮影された画像109と前進後に撮影される画像1
10とでは、後者の方が被写体が拡大されて表示され
る。したがって、広視野画像生成部30は、前進後に得
られた画像110と、記憶している広視野画像111と
の間で画像の適合処理(マッチング)を行って、画像の
拡大率を算出する。得られた拡大率に基づいて広視野画
像111の全体を拡大し、拡大広視野画像112を得る
ことによって、移動前に得られていた画像情報を有効に
利用して、移動後の位置で広視野画像の拡張処理を続け
ることができる。
【0062】また、ロボット装置1がポジションP
らポジションPへと横移動した場合について図10及
び図11に示す。図11(a)にポジションPにおけ
る取得画像及び広視野画像を示し、図11(b)にポジ
ションPにおける取得画像及び広視野画像を示す。
【0063】右方向に移動した場合、広視野画像生成部
30は、ロボット装置1の前方方向の広視野画像115
と移動前に取得した画像113と移動後に取得した画像
114との間で画像をマッチングすることにより、得ら
れた移動分だけ広視野画像115を左方に移動させるこ
とによって、ロボット装置1の正面方向と広視野画像の
正面とを一致させることができる。
【0064】なお、以上説明した広視野画像の生成にお
いて、ステレオ計測等の手法によって、広視野画像中の
対象物までの距離情報を得られる場合には、その距離情
報を用いることで拡大率及び移動距離を決定することも
できる。
【0065】次に、取得した画像を用いて広視野画像を
拡張する場合について、図12を用いて具体的に説明す
る。これは、図1に示した一連の処理工程のうち、ステ
ップS5乃至ステップS7に相当する。
【0066】広視野画像生成部30は、図12(a)に
示すように、CCDカメラ20によって取得される画像
116と広視野画像117とを常に比較している。画像
116が広視野画像117の情報を含まない場合、若し
くは一部含む場合には、広視野画像生成部30は、図1
に示した処理によって広視野画像を拡張する。一方、画
像116が既に生成されている広視野画像117の範囲
内の画像である場合、広視野画像生成部30は、広視野
画像117の対応箇所の画像領域118と画像116と
を比較する。その変化量が予め決められた所定の閾値よ
りも大きい場合は、広視野画像117の対応する領域に
画像116を上書きする。この変化量は、取得画像と広
視野画像のこの画像に対応する領域の画素値の変化量で
あるほかに、画像から特徴量を抽出して、その特徴点の
画素値のみの変化量であってもよい。このように変化量
が所定量を超える場合にのみ、画像処理することにより
合成のための無駄な演算処理を省くことができる。
【0067】以上説明したように、限られた画像から広
視野画像を生成して広視野画像を用いて画像認識する手
法によれば、ロボット装置1が移動しているときに移動
物体を認識する際の認識精度が向上するという利点があ
る。
【0068】図13には、ロボット装置1が歩行動作を
しているとき、CCDカメラ20において取得される画
像を並べて示してある。CCDカメラ20の限られた画
角119に移動する対象物体120が撮像されている様
子を模式的に示している。狭視野の画像では、図13に
示すように、上下左右方向に一様でないぶれ成分を含む
ため、対象物体120の動きか歩行動作による視野ぶれ
かを区別することは困難であった。しかし、図14に示
すように、本実施の形態のロボット装置1では、広視野
画像生成部30において、これらの取得画像と広視野画
像121とをマッチングすることによって、ロボット装
置1の動きによる画像のぶれ成分と対象物体120の移
動成分とを分離することができる。図14では、対象物
体120が図中に示す矢印方向に移動していることが認
識できる。したがって、広視野画像を生成することによ
って、移動物体の動きの認識精度が向上する。
【0069】さらに、ジャイロセンサ等のCCDカメラ
の向きを検出できるセンサを用いることにより、広視野
画像上の視野領域を決定することができるため、マッチ
ング処理では認識することが困難な大きな対象物の動き
も認識することができる。
【0070】次に、生成された広視野画像の保持方法に
ついて説明する。これは、図1に示した一連の処理工程
におけるステップS9乃至ステップS10に相当する。
CCDカメラ20において取得された画像から生成され
た広視野画像は、ロボット装置1の移動や環境の変化、
つまり画像の変化量に伴って変更される。記憶制御部3
1は、生成された広視野画像と基準となる広視野画像と
を比較し、変化量が予め決められた所定の閾値よりも大
となったとき、その最新の広視野画像が基準広視野画像
として保存する。この操作を繰り返すことによって、閾
値以上の変化量を持つ広視野画像が画像列として逐次記
憶される。変化量の小さい広視野画像は、記憶されない
ため、記憶容量が節約できる。したがって、ロボット装
置1上のリソースを有効に利用することができる。
【0071】記憶制御部31は、広視野画像をロボット
装置1内に設けられた図示しない不揮発性メモリに記憶
する。ロボット装置1では、特に、メモリカード28の
ような着脱可能な記憶媒体に記憶することもできる。
【0072】図15には、広視野画像100、広視野
画像100、・・・、広視野画像100k−1、広視
野画像100、・・・、広視野画像100m−1、広
視野画像100、・・・、広視野画像100n−2
広視野画像100n−1、広視野画像100が時系列
に沿ってメモリカード28に記憶されている様子を概念
的に示してある。
【0073】記憶制御部31は、広視野画像を広視野画
像に関する付加情報130、130、13
k−1、130とともに記憶し、記憶開始からの経
過時間Tに相関した情報量の画像データに圧縮して記憶
する。つまり、過去の広視野画像ほど情報量を抑えて記
憶する。ここでの画像圧縮には、いわゆるJPEG方
式、MPEG方式等、既知の圧縮方法が適用できる。ま
た、経過時間によっては、広視野画像100m−1、1
00、100n−2乃至100のように、例えば、
特徴点の画素値のみを画像データとは異なる別の抽象的
なデータに変換して、さらに記憶容量を小さくして記憶
する。広視野画像は、所定の期間記憶された後、消去さ
れる。
【0074】このように、ロボット装置1では、過去の
広視野画像ほど情報量を少なくすることによって、限ら
れたメモリ及びCPUのリソースの中で効率的に画像認
識処理及び画像記憶処理を実行できる。また、過去の記
憶を忘れていく「人間の記憶モデル」に、より近い記憶
モデルを実現することができる。
【0075】なお、広視野画像を記憶してから消去する
までの時間及び記憶する広視野画像の枚数は、ロボット
装置のリソースに応じて変更できる。
【0076】ところで、本実施の形態として示すロボッ
ト装置1は、内部状態に応じて自律的に行動できるロボ
ット装置である。ロボット装置1における制御プログラ
ムのソフトウェア構成は、図16に示すようになる。こ
の制御プログラムは、上述したように、予めフラッシュ
ROM12に格納されており、ロボット装置1の電源投
入初期時において読み出される。
【0077】図16において、デバイス・ドライバ・レ
イヤ30は、制御プログラムの最下位層に位置し、複数
のデバイス・ドライバからなるデバイス・ドライバ・セ
ット31から構成されている。この場合、各デバイス・
ドライバは、CCDカメラ20(図3)やタイマ等の通
常のコンピュータで用いられるハードウェアに直接アク
セスすることを許されたオブジェクトであり、対応する
ハードウェアからの割り込みを受けて処理を行う。
【0078】また、ロボティック・サーバ・オブジェク
ト32は、デバイス・ドライバ・レイヤ30の最下位層
に位置し、例えば上述の各種センサやアクチュエータ2
〜25等のハードウェアにアクセスするためのイ
ンターフェイスを提供するソフトウェア群でなるバーチ
ャル・ロボット33と、電源の切換えなどを管理するソ
フトウェア群でなるパワーマネージャ34と、他の種々
のデバイス・ドライバを管理するソフトウェア群でなる
デバイス・ドライバ・マネージャ35と、ロボット装置
1の機構を管理するソフトウェア群でなるデザインド・
ロボット36とから構成されている。
【0079】マネージャ・オブジェクト37は、オブジ
ェクト・マネージャ38及びサービス・マネージャ39
から構成されている。オブジェクト・マネージャ38
は、ロボティック・サーバ・オブジェクト32、ミドル
・ウェア・レイヤ40、及びアプリケーション・レイヤ
41に含まれる各ソフトウェア群の起動や終了を管理す
るソフトウェア群であり、サービス・マネージャ39
は、メモリカード28(図3)に格納されたコネクショ
ンファイルに記述されている各オブジェクト間の接続情
報に基づいて各オブジェクトの接続を管理するソフトウ
ェア群である。
【0080】ミドル・ウェア・レイヤ40は、ロボティ
ック・サーバ・オブジェクト32の上位層に位置し、画
像処理や音声処理などのこのロボット装置1の基本的な
機能を提供するソフトウェア群から構成されている。ま
た、アプリケーション・レイヤ41は、ミドル・ウェア
・レイヤ40の上位層に位置し、当該ミドル・ウェア・
レイヤ40を構成する各ソフトウェア群によって処理さ
れた処理結果に基づいてロボット装置1の行動を決定す
るためのソフトウェア群から構成されている。
【0081】なお、ミドル・ウェア・レイヤ40及びア
プリケーション・レイヤ41の具体なソフトウェア構成
をそれぞれ図17に示す。
【0082】ミドル・ウェア・レイヤ40は、図17に
示すように、騒音検出用、温度検出用、明るさ検出用、
音階認識用、距離検出用、姿勢検出用、タッチセンサ
用、動き検出用及び色認識用の各信号処理モジュール5
0〜58並びに入力セマンティクスコンバータモジュー
ル59などを有する認識系60と、出力セマンティクス
コンバータモジュール68並びに姿勢管理用、トラッキ
ング用、モーション再生用、歩行用、転倒復帰用、LE
D点灯用及び音再生用の各信号処理モジュール61〜6
7などを有する出力系69とから構成されている。
【0083】認識系60の各信号処理モジュール50〜
58は、ロボティック・サーバ・オブジェクト32のバ
ーチャル・ロボット33によりDRAM11(図3)か
ら読み出される各センサデータや画像データ及び音声デ
ータのうちの対応するデータを取り込み、当該データに
基づいて所定の処理を施して、処理結果を入力セマンテ
ィクスコンバータモジュール59に与える。ここで、例
えば、バーチャル・ロボット33は、所定の通信規約に
よって、信号の授受或いは変換をする部分として構成さ
れている。
【0084】入力セマンティクスコンバータモジュール
59は、これら各信号処理モジュール50〜58から与
えられる処理結果に基づいて、「うるさい」、「暑
い」、「明るい」、「ボールを検出した」、「転倒を検
出した」、「撫でられた」、「叩かれた」、「ドミソの
音階が聞こえた」、「動く物体を検出した」又は「障害
物を検出した」などの自己及び周囲の状況や、使用者か
らの指令及び働きかけを認識し、認識結果をアプリケー
ション・レイヤ41に出力する。
【0085】アプリケーション・レイヤ41は、図18
に示すように、行動モデルライブラリ70、行動切換え
モジュール71、学習モジュール72、感情モデル73
及び本能モデル74の5つのモジュールから構成されて
いる。
【0086】行動モデルライブラリ70には、図19に
示すように、「バッテリ残量が少なくなった場合」、
「転倒復帰する」、「障害物を回避する場合」、「感情
を表現する場合」、「ボールを検出した場合」などの予
め選択されたいくつかの条件項目にそれぞれ対応させ
て、それぞれ独立した行動モデルが設けられている。
【0087】そして、これら行動モデルは、それぞれ入
力セマンティクスコンバータモジュール59から認識結
果が与えられたときや、最後の認識結果が与えられてか
ら一定時間が経過したときなどに、必要に応じて後述の
ように感情モデル73に保持されている対応する情動の
パラメータ値や、本能モデル74に保持されている対応
する欲求のパラメータ値を参照しながら続く行動をそれ
ぞれ決定し、決定結果を行動切換えモジュール71に出
力する。
【0088】なお、この実施の形態の場合、各行動モデ
ルは、次の行動を決定する手法として、図20に示すよ
うな1つのノード(状態)NODE〜NODEから
他のどのノードNODE〜NODEに遷移するかを
各ノードNODE〜NODEに間を接続するアーク
ARC〜ARCn1に対してそれぞれ設定された遷移
確率P〜Pに基づいて確率的に決定する有限確率オ
ートマトンと呼ばれるアルゴリズムを用いる。
【0089】具体的に、各行動モデルは、それぞれ自己
の行動モデルを形成するノードNODE〜NODE
にそれぞれ対応させて、これらノードNODE〜NO
DE 毎に図21に示すような状態遷移表80を有して
いる。
【0090】この状態遷移表80では、そのノードNO
DE〜NODEにおいて遷移条件とする入力イベン
ト(認識結果)が「入力イベント名」の行に優先順に列
記され、その遷移条件についてのさらなる条件が「デー
タ名」及び「データ範囲」の行における対応する列に記
述されている。
【0091】したがって、図21の状態遷移表80で表
されるノードNODE100では、「ボールを検出(B
ALL)」という認識結果が与えられた場合に、当該認
識結果とともに与えられるそのボールの「大きさ(SI
ZE)」が「0から1000」の範囲であることや、「障害
物を検出(OBSTACLE)」という認識結果が与え
られた場合に、当該認識結果とともに与えられるその障
害物までの「距離(DISTANCE)」が「0から10
0」の範囲であることが他のノードに遷移するための条
件となっている。
【0092】また、このノードNODE100では、認
識結果の入力がない場合においても、行動モデルが周期
的に参照する感情モデル73及び本能モデル74にそれ
ぞれ保持された各情動及び各欲求のパラメータ値のう
ち、感情モデル73に保持された「喜び(Joy)」、
「驚き(Surprise)」若しくは「悲しみ(Sadness)」
のいずれかのパラメータ値が「50から100」の範囲であ
るときには他のノードに遷移することができるようにな
っている。
【0093】また、状態遷移表80では、「他のノード
ヘの遷移確率」の欄における「遷移先ノード」の列にそ
のノードNODE〜NODEから遷移できるノード
名が列記されているとともに、「入力イベント名」、
「データ名」及び「データの範囲」の行に記述された全
ての条件が揃ったときに遷移できるほかの各ノードNO
DE〜NODEへの遷移確率が「他のノードヘの遷
移確率」の欄内の対応する箇所にそれぞれ記述され、そ
のノードNODE〜NODEに遷移する際に出力す
べき行動が「他のノードヘの遷移確率」の欄における
「出力行動」の行に記述されている。なお、「他のノー
ドヘの遷移確率」の欄における各行の確率の和は100
[%]となっている。
【0094】したがって、図21の状態遷移表80で表
されるノードNODE100では、例えば「ボールを検
出(BALL)」し、そのボールの「SIZE(大き
さ)」が「0から1000」の範囲であるという認識結果が
与えられた場合には、「30[%]」の確率で「ノードN
ODE120(node 120)」に遷移でき、そのとき「A
CTION1」の行動が出力されることとなる。
【0095】各行動モデルは、それぞれこのような状態
遷移表80として記述されたノードNODE〜 NO
DEが幾つも繋がるようにして構成されており、入力
セマンティクスコンバータモジュール59から認識結果
が与えられたときなどに、対応するノードNODE
NODEの状態遷移表を利用して確率的に次の行動を
決定し、決定結果を行動切換えモジュール71に出力す
るようになされている。
【0096】図18に示す行動切換えモジュール71
は、行動モデルライブラリ70の各行動モデルからそれ
ぞれ出力される行動のうち、予め定められた優先順位の
高い行動モデルから出力された行動を選択し、当該行動
を実行すべき旨のコマンド(以下、これを行動コマンド
という。)をミドル・ウェア・レイヤ40の出力セマン
ティクスコンバータモジュール68に送出する。なお、
この実施の形態においては、図19において下側に表記
された行動モデルほど優先順位が高く設定されている。
【0097】また、行動切換えモジュール71は、行動
完了後に出力セマンティクスコンバータモジュール68
から与えられる行動完了情報に基づいて、その行動が完
了したことを学習モジュール72、感情モデル73及び
本能モデル74に通知する。
【0098】一方、学習モジュール72は、入力セマン
ティクスコンバータモジュール59から与えられる認識
結果のうち、「叩かれた」や「撫でられた」など、使用
者からの働きかけとして受けた教示の認識結果を入力す
る。
【0099】そして、学習モジュール72は、この認識
結果及び行動切換えモジュール71からの通知に基づい
て、「叩かれた(叱られた)」ときにはその行動の発現
確率を低下させ、「撫でられた(誉められた)」ときに
はその行動の発現確率を上昇させるように、行動モデル
ライブラリ70における対応する行動モデルの対応する
遷移確率を変更する。
【0100】他方、感情モデル73は、「喜び(Jo
y)」、「悲しみ(Sadness)」、「怒り(Anger)」、
「驚き(Surprise)」、「嫌悪(Disgust)」及び「恐
れ(Fear)」の合計6つの情動について、各情動毎にそ
の情動の強さを表すパラメータを保持している。そし
て、感情モデル73は、これら各情動のパラメータ値
を、それぞれ入力セマンティクスコンバータモジュール
59から与えられる「叩かれた」及び「撫でられた」な
どの特定の認識結果と、経過時間及び行動切換えモジュ
ール71からの通知となどに基づいて周期的に更新す
る。
【0101】具体的には、感情モデル73は、入力セマ
ンティクスコンバータモジュール59から与えられる認
識結果と、そのときのロボット装置1の行動と、前回更
新してからの経過時間となどに基づいて所定の演算式に
より算出されるそのときのその情動の変動量を△E
[t]、現在のその情動のパラメータ値をE[t]、そ
の情動の感度を表す係数をkとして、(1)式によっ
て次の周期におけるその情動のパラメータ値E[t+
1]を算出し、これを現在のその情動のパラメータ値E
[t]と置き換えるようにしてその情動のパラメータ値
を更新する。また、感情モデル73は、これと同様にし
て全ての情動のパラメータ値を更新する。
【0102】
【数1】 なお、各認識結果や出力セマンティクスコンバータモジ
ュール68からの通知が各情動のパラメータ値の変動量
△E[t]にどの程度の影響を与えるかは予め決められ
ており、例えば「叩かれた」といった認識結果は「怒
り」の情動のパラメータ値の変動量△E[t]に大きな
影響を与え、「撫でられた」といった認識結果は「喜
び」の情動のパラメータ値の変動量△E[t]に大きな
影響を与えるようになっている。
【0103】ここで、出力セマンティクスコンバータモ
ジュール68からの通知とは、いわゆる行動のフィード
バック情報(行動完了情報)であり、行動の出現結果の
情報であり、感情モデル73は、このような情報によっ
ても感情を変化させる。これは、例えば、「吠える」と
いった行動により怒りの感情レベルが下がるといったよ
うなことである。なお、出力セマンティクスコンバータ
モジュール68からの通知は、上述した学習モジュール
72にも入力されており、学習モジュール72は、その
通知に基づいて行動モデルの対応する遷移確率を変更す
る。
【0104】なお、行動結果のフィードバックは、行動
切換えモジュレータ71の出力(感情が付加された行
動)によりなされるものであってもよい。
【0105】一方、本能モデル74は、「運動欲(exer
cise)」、「愛情欲(affection)」、「食欲(appetit
e)」及び「好奇心(curiosity)」の互いに独立した4
つの欲求について、これら欲求毎にその欲求の強さを表
すパラメータを保持している。そして、本能モデル74
は、これらの欲求のパラメータ値を、それぞれ入力セマ
ンティクスコンバータモジュール59から与えられる認
識結果や、経過時間及び行動切換えモジュール71から
の通知などに基づいて周期的に更新する。
【0106】具体的には、本能モデル74は、「運動
欲」、「愛情欲」及び「好奇心」については、認識結
果、経過時間及び出力セマンティクスコンバータモジュ
ール68からの通知などに基づいて所定の演算式により
算出されるそのときのその欲求の変動量をΔI[k]、
現在のその欲求のパラメータ値をI[k]、その欲求の
感度を表す係数kとして、所定周期で(2)式を用い
て次の周期におけるその欲求のパラメータ値I[k+
1]を算出し、この演算結果を現在のその欲求のパラメ
ータ値I[k]と置き換えるようにしてその欲求のパラ
メータ値を更新する。また、本能モデル74は、これと
同様にして「食欲」を除く各欲求のパラメータ値を更新
する。
【0107】
【数2】 なお、認識結果及び出力セマンティクスコンバータモジ
ュール68からの通知などが各欲求のパラメータ値の変
動量△I[k]にどの程度の影響を与えるかは予め決め
られており、例えば出力セマンティクスコンバータモジ
ュール68からの通知は、「疲れ」のパラメータ値の変
動量△I[k]に大きな影響を与えるようになってい
る。
【0108】なお、本実施の形態においては、各情動及
び各欲求(本能)のパラメータ値がそれぞれ0から100ま
での範囲で変動するように規制されており、また係数k
、kの値も各情動及び各欲求毎に個別に設定されて
いる。
【0109】一方、ミドル・ウェア・レイヤ40の出力
セマンティクスコンバータモジュール68は、図17に
示すように、上述のようにしてアプリケーション・レイ
ヤ41の行動切換えモジュール71から与えられる「前
進」、「喜ぶ」、「鳴く」又は「トラッキング(ボール
を追いかける)」といった抽象的な行動コマンドを出力
系69の対応する信号処理モジュール61〜67に与え
る。
【0110】そしてこれら信号処理モジュール61〜6
7は、行動コマンドが与えられると当該行動コマンドに
基づいて、その行動をするために対応するアクチュエー
タ25〜25(図3)に与えるべきサーボ指令値
や、スピーカ24(図3)から出力する音の音声データ
及び又は「目」のLEDに与える駆動データを生成し、
これらのデータをロボティック・サーバ・オブジェクト
32のバーチャル・ロボット33及び信号処理回路14
(図3)を順次介して対応するアクチュエータ25
25又はスピーカ24又はLEDに順次送出する。
【0111】このようにしてロボット装置1は、制御プ
ログラムに基づいて、自己(内部)及び周囲(外部)の
状況や、使用者からの指示及び働きかけに応じた自律的
な行動ができる。したがって、広視野画像を生成し、こ
の広視野画像と付加情報とを時間に相関した情報量に圧
縮して記憶するという一連の画像記憶処理を実行するた
めの制御プログラムが予め組み込まれていないロボット
装置であっても、制御プログラムを読み込ませることに
よって、図1に示した画像記憶処理を実行させることが
できる。
【0112】このような制御プログラムは、ロボット装
置が読取可能な形式で記録された記録媒体を介して提供
される。制御プログラムを記録する記録媒体としては、
磁気読取方式の記録媒体(例えば、磁気テープ、フロッ
ピー(登録商標)ディスク、磁気カード)、光学読取方
式の記録媒体(例えば、CD−ROM、MO、CD−
R、DVD)等が考えられる。記録媒体には、半導体メ
モリ(いわゆるメモリカード(矩形型、正方形型など形
状は問わない。)、ICカード)等の記憶媒体も含まれ
る。また、制御プログラムは、いわゆるインターネット
等を介して提供されてもよい。
【0113】これらの制御プログラムは、専用の読込ド
ライバ装置、又はパーソナルコンピュータ等を介して再
生され、有線又は無線接続によってロボット装置1に伝
送されて読み込まれる。また、ロボット装置は、半導体
メモリ、又はICカード等の小型化された記憶媒体のド
ライブ装置を備える場合、これら記憶媒体から制御プロ
グラムを直接読み込むこともできる。ロボット装置1で
は、メモリカード28から読み込むことができる。
【0114】なお、本発明は、上述した実施の形態のみ
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲において種々の変更が可能であることは勿論であ
る。本実施の形態では、4足歩行の脚式移動ロボットに
関して説明したが、ロボット装置は、内部状態に応じて
動作するものであれば適用可能であって、移動手段は、
4足歩行、さらには脚式移動方式に限定されない。
【0115】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かるロボット装置は、移動手段を備え、内部状態に応じ
て自律動作するロボット装置において、ロボット装置正
面に対して独立した方向に可動とされ所定の画角で被写
体を撮像する撮像手段と、撮像手段によって能動的に取
得された画像、又は撮像手段を介して受動的に取得され
た画像を逐次付加して撮像手段の画角よりも広い視野の
広視野画像を生成する広視野画像生成手段と、広視野画
像を一時的に記憶する一時記憶手段と、取得された画像
の変化量に応じて、一時記憶手段に記憶された広視野画
像を該広視野画像に関する付加情報とともに基準広視野
画像として時系列で記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶
された広視野画像を記憶開始からの経過時間に相関した
情報量の画像データに圧縮して書き換える記憶制御手段
とを備える。
【0116】したがって、本発明にかかるロボット装置
は、撮像手段を介して能動的又は受動的に取得された画
像を逐次付加して撮像手段の画角よりも広い視野の広視
野画像を生成することによって、画像認識に有効な視野
範囲が拡大でき、より幅広い環境下において高い画像認
識性能を達成できる。これにより、対象物体、特に、移
動物体の認識精度が向上する。
【0117】また、本発明にかかるロボット装置は、取
得された画像の変化量に応じて該広視野画像に関する付
加情報とともに広視野画像を記憶手段に時系列で記憶す
ることにより、時間的に過去に得られた画像情報の中か
ら画像認識結果を抽出することができる。特に、対象物
体に対してアテンション(捕捉指示)を指定する必要が
なくなる。
【0118】さらに、本発明にかかるロボット装置は、
記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開始からの経過
時間に相関した情報量の画像データに圧縮して書き換え
ることにより、記憶容量が節約できる。したがって、リ
ソースを有効利用でき、リソースに応じてリアルタイム
性を重視した画像処理ができるようになる。また、より
人間に近い記憶モデルを実現できることから、豊富なユ
ーザインタラクションが可能となり、エンターテインメ
ント性が向上する。
【0119】また、本発明にかかる画像記憶装置は、所
定の画角で被写体を撮像する撮像手段と、撮像手段によ
って随時取得された画像を逐次付加して撮像手段の画角
よりも広い視野の広視野画像を生成する広視野画像生成
手段と、広視野画像を一時的に記憶する一時記憶手段
と、取得された画像の変化量に応じて、一時記憶手段に
記憶された広視野画像を該広視野画像に関する付加情報
とともに基準広視野画像として時系列で記憶手段に記憶
し、記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開始からの
経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮して書き
換える記憶制御手段とを備える。
【0120】したがって、本発明にかかる画像記憶装置
は、撮像手段を介して取得された画像を逐次付加して撮
像手段の画角よりも広い視野の広視野画像を生成するこ
とによって、画像認識に有効な視野範囲が拡大でき、よ
り幅広い環境下において高い画像認識性能を達成でき
る。これにより、対象物体、特に、移動物体の認識精度
が向上する。
【0121】また、本発明にかかる画像記憶装置は、取
得された画像の変化量に応じて該広視野画像に関する付
加情報とともに広視野画像を記憶手段に時系列で記憶す
ることにより、時間的に過去に得られた画像情報の中か
ら画像認識結果を抽出することができる。特に、対象物
体に対してアテンション(捕捉指示)を指定する必要が
なくなる。
【0122】さらに、本発明にかかる画像記憶装置は、
記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開始からの経過
時間に相関した情報量の画像データに圧縮して書き換え
ることにより、記憶容量が節約できる。したがって、リ
ソースを有効利用でき、リソースに応じてリアルタイム
性を重視した画像処理ができるようになる。
【0123】また、本発明にかかる画像記憶方法は、所
定の画角で被写体を撮像する撮像工程と、撮像工程にお
いて随時取得された画像を逐次付加して撮像工程で撮像
される画角よりも広い視野の広視野画像を生成する広視
野画像生成工程と、広視野画像を一時的に記憶する一時
記憶工程と、取得された画像の変化量に応じて、一時記
憶工程で記憶された広視野画像を該広視野画像に関する
付加情報とともに基準広視野画像として時系列で記憶手
段に記憶し、記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開
始からの経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮
して書き換える記憶制御工程とを備える。
【0124】したがって、本発明にかかる画像記憶方法
によれば、撮像工程において取得された画像を逐次付加
して撮像工程で撮像される画角よりも広い視野の広視野
画像が生成されることによって、画像認識に有効な視野
範囲が拡大され、より幅広い環境下において高い画像認
識性能が達成される。これにより、対象物体、特に、移
動物体の認識精度が向上する。
【0125】また、本発明にかかる画像記憶方法によれ
ば、取得された画像の変化量に応じて該広視野画像に関
する付加情報とともに広視野画像が時系列で記憶される
ことにより、時間的に過去に得られた画像情報の中から
画像認識結果を抽出することができる。特に、対象物体
に対してアテンション(捕捉指示)を指定する必要がな
くなる。
【0126】さらに、本発明にかかる画像記憶方法によ
れば、記憶手段に記憶された広視野画像が記憶開始から
の経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮して書
き換えられることにより、記憶容量が節約できる。した
がって、リソースを有効利用でき、リソースに応じてリ
アルタイム性を重視した画像処理ができるようになる。
【0127】本発明にかかる制御プログラムは、撮像手
段において所定の画角で被写体を撮像する撮像処理と、
撮像処理によって随時取得される画像を逐次付加して撮
像手段で撮像される画角よりも広い視野の広視野画像を
生成する広視野画像生成処理と、広視野画像を一時的に
記憶する記憶処理と、取得された画像の変化量に応じ
て、記憶処理で記憶した広視野画像を該広視野画像に関
する付加情報とともに基準広視野画像として時系列で記
憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された広視野画像を記
憶開始からの経過時間に相関した情報量の画像データに
圧縮して書き換える記憶制御処理とを画像処理機能を備
えた電子機器に実行させるためのプログラムである。
【0128】したがって、本発明にかかる制御プログラ
ムによれば、画像処理機能を備えた電子機器に対して、
撮像処理によって随時取得される画像を逐次付加して撮
像手段で撮像される画角よりも広い視野の広視野画像を
生成する処理を実行させることによって、電子機器が画
像認識を行う上での有効な視野範囲が拡大され、より幅
広い環境下において高い画像認識性能が達成される。こ
れにより、対象物体、特に、移動物体の認識精度が向上
する。
【0129】また、本発明にかかる制御プログラムによ
れば、画像処理機能を備えた電子機器に対して、取得さ
れた画像の変化量に応じて該広視野画像に関する付加情
報とともに広視野画像が時系列で記憶する処理を実行さ
せることにより、電子機器は、時間的に過去に得られた
画像情報の中から画像認識結果を抽出できるようにな
る。特に、対象物体に対してアテンション(捕捉指示)
を指定する必要がなくなる。
【0130】さらに、本発明にかかる制御プログラムに
よれば、画像処理機能を備えた電子機器に対して、記憶
手段に記憶された広視野画像を記憶開始からの経過時間
に相関した情報量の画像データに圧縮して書き換える処
理を実行させることにより、電子機器の画像記憶容量が
節約される。したがって、電子機器は、リソースを有効
利用でき、リソースに応じてリアルタイム性を重視した
画像処理を実行できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一構成例として示すロボット装置が周
囲の状況を画像として取得し、限られた視野の画像から
広視野画像を生成し、さらに、生成した広視野画像とこ
の広視野画像に関する付加情報とを時間経過とともに記
憶する処理を示すフローチャートである。
【図2】本発明の一構成例として示すロボット装置の外
観を示す外観図である。
【図3】本発明の一構成例として示すロボット装置の構
成を示す構成図である。
【図4】図4(a)は、本発明の一構成例として示すロ
ボット装置のCCDカメラの動きに合わせて限られた画
角の画像が次々と取得される様子を示す模式図であり、
図4(b)は、取得された画像から合成された広視野画
像を示す模式図である。
【図5】本発明の一構成例として示すロボット装置が取
得した画像を球面投影して広視野画像を生成する様子を
説明する模式図である。
【図6】本発明の一構成例として示すロボット装置がそ
の場でCCDカメラの向きだけを変える様子を示す図で
ある。
【図7】図7(a)は、本発明の一構成例として示すロ
ボット装置のカメラ方向が方向Dのときの取得画像及
び広視野画像を示す図であり、図7(b)は、本発明の
一構成例として示すロボット装置のカメラ方向が方向D
のときの取得画像及び広視野画像を示す図である。
【図8】本発明の一構成例として示すロボット装置がポ
ジションPからポジションP へと前進する様子を示
す図である。
【図9】図9(a)は、本発明の一構成例として示すロ
ボット装置がポジションPにあるときの取得画像及び
広視野画像を示す図であり、図9(b)は、本発明の一
構成例として示すロボット装置がポジションPにある
ときの取得画像及び広視野画像を示す図である。
【図10】本発明の一構成例として示すロボット装置が
ポジションPからポジションP へと横移動する様子
を示す図である。
【図11】図11(a)は、本発明の一構成例として示
すロボット装置がポジションPにあるときの取得画像
及び広視野画像を示す図であり、図11(b)は、本発
明の一構成例として示すロボット装置がポジションP
にあるときの取得画像及び広視野画像を示す図である。
【図12】図12(a)は、本発明の一構成例として示
すロボット装置がCCDカメラによって取得した画像と
広視野画像とを比較する様子を模式的に示す図であり、
図12(b)は、ロボット装置が比較した画像を広視野
画像に上書きする様子を説明する図である。
【図13】本発明の一構成例として示すロボット装置が
歩行動作をしているとき、CCDカメラにおいて取得さ
れる画像を並べて示した図である。
【図14】本発明の一構成例として示すロボット装置に
よって生成された広視野画像上で表される対象物体の移
動を説明する図である。
【図15】本発明の一構成例として示すロボット装置に
おいて、広視野画像が時系列に沿ってメモリカードに記
憶される概念を説明する図である。
【図16】本発明の一構成例として示すロボット装置の
制御プログラムのソフトウェア構成を示す構成図であ
る。
【図17】本発明の一構成例として示すロボット装置の
制御プログラムのうち、ミドル・ウェア・レイヤの構成
を示す構成図である。
【図18】本発明の一構成例として示すロボット装置の
制御プログラムのうち、アプリケーション・レイヤの構
成を示す構成図である。
【図19】本発明の一構成例として示すロボット装置の
制御プログラムのうち、行動モデルライブラリの構成を
示す構成図である。
【図20】本発明の一構成例として示すロボット装置の
行動を決定するためのアルゴリズムである有限確率オー
トマトンを説明する模式図である。
【図21】本発明の一構成例として示すロボット装置の
行動を決定するための状態遷移条件を表す図である。
【符号の説明】
1 ロボット装置、2 胴体部ユニット、3A,3B,
3C,3D 脚部ユニット、4 頭部ユニット、5 尻
尾部ユニット、10 CPU、11 DRAM、12
フラッシュROM、13 PCカードインターフェイス
回路、14 信号処理回路、15 内部バス、16 コ
ントロール部、17 バッテリ、18角速度センサ、1
9 加速度センサ、20 CCDカメラ、21 タッチ
センサ、22 距離センサ、23 マイク、24 スピ
ーカ、25〜25 アクチュエータ、26〜26
ポテンショメータ、27〜27 ハブ、28メ
モリカード、30 広視野画像生成部、31 記憶制御
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 3/00 100 G06T 3/00 100 5C053 400 400J 5C054 3/40 3/40 A H04N 5/262 H04N 5/262 5/265 5/265 5/907 5/907 B 5/92 7/18 Z 7/18 5/92 H (72)発明者 河本 献太 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 南野 活樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3C007 AS36 CS08 KS10 KS21 KT01 KT11 WA04 WA14 WB16 WB25 5B050 AA10 BA10 BA11 DA07 EA12 EA18 EA19 EA27 5B057 AA20 BA02 CA12 CA16 CB12 CB16 CC01 CD02 CD05 CD17 CE10 DA20 DB02 DC32 5C023 AA11 AA37 BA11 CA01 DA04 DA08 5C052 AA17 AB09 DD10 GB10 GC03 GC04 GC07 GE06 GE08 5C053 FA09 FA30 GB21 LA02 5C054 AA05 CA04 CF08 ED14 EH07 GA04 HA04

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動手段を備え、内部状態に応じて自律
    動作するロボット装置において、 上記ロボット装置正面に対して独立した方向に可動とさ
    れ所定の画角で被写体を撮像する撮像手段と、 上記撮像手段によって能動的に取得された画像、又は上
    記撮像手段を介して受動的に取得された画像を逐次付加
    して上記撮像手段の画角よりも広い視野の広視野画像を
    生成する広視野画像生成手段と、 上記広視野画像を一時的に記憶する一時記憶手段と、 上記取得された画像の変化量に応じて、上記一時記憶手
    段に記憶された広視野画像を該広視野画像に関する付加
    情報とともに基準広視野画像として時系列で記憶手段に
    記憶し、上記記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開
    始からの経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮
    して書き換える記憶制御手段とを備えることを特徴とす
    るロボット装置。
  2. 【請求項2】 上記広視野画像は、上記撮像手段を中心
    とする3次元空間の球面に投影した画像であることを特
    徴とする請求項1記載のロボット装置。
  3. 【請求項3】 上記広視野画像生成手段は、上記撮像手
    段の撮像方向に対応して得られる被写体画像を上記一時
    記憶手段に記憶された広視野画像と比較し、重複する領
    域を上書きし、未記憶領域を追加記憶することにより広
    視野画像を拡張することを特徴とする請求項1記載のロ
    ボット装置。
  4. 【請求項4】 上記広視野画像生成手段は、前方への移
    動に対して、移動後に上記撮像手段によって取得された
    画像と上記一時記憶手段に記憶された広視野画像とを比
    較して拡大率を算出し、上記拡大率に基づいて上記広視
    野画像を拡大することを特徴とする請求項3記載のロボ
    ット装置。
  5. 【請求項5】 上記撮像手段の撮像方向を検出する検出
    手段を備え、 上記広視野画像生成手段は、上記検出手段によって検出
    された撮像方向情報に基づいて、上記撮像方向の変更方
    向とは反対方向に変更分に相当するだけ上記一時記憶手
    段に記憶された広視野画像を移動することによって、撮
    像方向と広視野画像の正面方向とを一致することを特徴
    とする請求項3記載のロボット装置。
  6. 【請求項6】 上記広視野画像生成手段は、上記撮像手
    段によって取得された画像と上記一時記憶手段に記憶さ
    れた広視野画像とを比較し、上記広視野画像に対する上
    記撮像手段により取得された画像の変化量が所定の閾値
    を超えた場合にのみ、重複する領域を上書きし、広視野
    画像を拡張することを特徴とする請求項3記載のロボッ
    ト装置。
  7. 【請求項7】 上記変化量は、画像内の画素値の変化量
    であることを特徴とする請求項6記載のロボット装置。
  8. 【請求項8】 上記変化量は、画像における特徴点の変
    化量であることを特徴とする請求項6記載のロボット装
    置。
  9. 【請求項9】 上記記憶制御手段は、上記一時記憶手段
    に記憶された広視野画像の変化量が所定の閾値を超えた
    場合、上記一時記憶手段に記憶された広視野画像を新規
    基準広視野画像として上記記憶手段に格納することを特
    徴とする請求項1記載のロボット装置。
  10. 【請求項10】 上記変化量は、画像内の画素値の変化
    量であることを特徴とする請求項9記載のロボット装
    置。
  11. 【請求項11】 上記変化量は、画像における特徴点の
    変化量であることを特徴とする請求項9記載のロボット
    装置。
  12. 【請求項12】 上記付加情報には、時刻情報、位置情
    報、姿勢情報が含まれることを特徴とする請求項1記載
    のロボット装置。
  13. 【請求項13】 上記付加情報には、広視野画像におけ
    る特徴点の情報が含まれることを特徴とする請求項1記
    載のロボット装置。
  14. 【請求項14】 上記記憶制御手段は、上記記憶手段に
    記憶され所定期間経過した広視野画像を消去することを
    特徴とする請求項1記載のロボット装置。
  15. 【請求項15】 着脱可能とされた記憶手段を備え、上
    記記憶手段には、上記広視野画像と該広視野画像に関す
    る付加情報とが記憶開始からの経過時間に相関した情報
    量で圧縮された画像データとして時系列で記憶されるこ
    とを特徴とする請求項1記載のロボット装置。
  16. 【請求項16】 所定の画角で被写体を撮像する撮像手
    段と、 上記撮像手段によって随時取得された画像を逐次付加し
    て上記撮像手段の画角よりも広い視野の広視野画像を生
    成する広視野画像生成手段と、 上記広視野画像を一時的に記憶する一時記憶手段と、 上記取得された画像の変化量に応じて、上記一時記憶手
    段に記憶された広視野画像を該広視野画像に関する付加
    情報とともに基準広視野画像として時系列で記憶手段に
    記憶し、上記記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開
    始からの経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮
    して書き換える記憶制御手段とを備えることを特徴とす
    る画像記憶装置。
  17. 【請求項17】 上記広視野画像は、上記撮像手段を中
    心とする3次元空間の球面に投影した画像であることを
    特徴とする請求項16記載の画像記憶装置。
  18. 【請求項18】 上記広視野画像生成手段は、上記撮像
    手段の撮像方向に対応して得られる被写体画像を上記一
    時記憶手段に記憶された広視野画像と比較し、重複する
    領域を上書きし、未記憶領域を追加記憶することにより
    広視野画像を拡張することを特徴とする請求項16記載
    の画像記憶装置。
  19. 【請求項19】 上記広視野画像生成手段は、前方への
    移動に対して、移動後に上記撮像手段によって取得され
    た画像と上記一時記憶手段に記憶された広視野画像とを
    比較して拡大率を算出し、上記拡大率に基づいて上記広
    視野画像を拡大することを特徴とする請求項18記載の
    画像記憶装置。
  20. 【請求項20】 上記撮像手段の撮像方向を検出する検
    出手段を備え、 上記広視野画像生成手段は、上記検出手段によって検出
    された撮像方向情報に基づいて、上記撮像方向の変更方
    向とは反対方向に変更分に相当するだけ上記一時記憶手
    段に記憶された広視野画像を移動することによって、撮
    像方向と広視野画像の正面方向とを一致することを特徴
    とする請求項18記載の画像記憶装置。
  21. 【請求項21】 上記広視野画像生成手段は、上記撮像
    手段によって取得された画像と上記一時記憶手段に記憶
    された広視野画像とを比較し、 上記広視野画像に対する上記撮像手段により取得された
    画像の変化量が所定の閾値を超えた場合にのみ、重複す
    る領域を上書きし、広視野画像を拡張することを特徴と
    する請求項18記載の画像記憶装置。
  22. 【請求項22】 上記変化量は、画像内の画素値の変化
    量であることを特徴とする請求項21記載の画像記憶装
    置。
  23. 【請求項23】 上記変化量は、画像における特徴点の
    変化量であることを特徴とする請求項21記載の画像記
    憶装置。
  24. 【請求項24】 上記画像認識制御手段は、上記一時記
    憶手段に記憶された広視野画像の変化量が所定の閾値を
    超えた場合、上記一時記憶手段に記憶された広視野画像
    を新規基準広視野画像として上記記憶手段に格納するこ
    とを特徴とする請求項16記載の画像記憶装置。
  25. 【請求項25】 上記変化量は、画像内の画素値の変化
    量であることを特徴とする請求項24記載の画像記憶装
    置。
  26. 【請求項26】 上記変化量は、画像における特徴点の
    変化量であることを特徴とする請求項24記載の画像記
    憶装置。
  27. 【請求項27】 上記付加情報には、時刻情報、位置情
    報が含まれることを特徴とする請求項24記載の画像記
    憶装置。
  28. 【請求項28】 上記付加情報には、広視野画像におけ
    る特徴点の情報が含まれることを特徴とする請求項16
    記載の画像記憶装置。
  29. 【請求項29】 上記記憶制御手段は、上記記憶手段に
    記憶され所定期間経過した広視野画像を消去することを
    特徴とする請求項16記載の画像記憶装置。
  30. 【請求項30】 着脱可能とされた記憶手段を備え、上
    記記憶手段には、上記広視野画像と該広視野画像に関す
    る付加情報とが記憶開始からの経過時間に相関した情報
    量で圧縮された画像データとして時系列で記憶されるこ
    とを特徴とする請求項16記載の画像記憶装置。
  31. 【請求項31】 所定の画角で被写体を撮像する撮像工
    程と、 上記撮像工程において随時取得された画像を逐次付加し
    て上記撮像工程で撮像される画角よりも広い視野の広視
    野画像を生成する広視野画像生成工程と、 上記広視野画像を一時的に記憶する一時記憶工程と、 上記取得された画像の変化量に応じて、上記一時記憶工
    程で記憶された広視野画像を該広視野画像に関する付加
    情報とともに基準広視野画像として時系列で記憶手段に
    記憶し、上記記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開
    始からの経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮
    して書き換える記憶制御工程とを備える画像記憶方法。
  32. 【請求項32】 上記広視野画像は、上記撮像工程での
    撮像手段を中心とする3次元空間の球面に投影した画像
    であることを特徴とする請求項31記載の画像記憶方
    法。
  33. 【請求項33】 上記広視野画像生成工程では、上記撮
    像手段の撮像方向に対応して得られる被写体画像を上記
    一時記憶手段に記憶された広視野画像と比較し、重複す
    る領域を上書きし、未記憶領域を追加記憶することによ
    り広視野画像を拡張することを特徴とする請求項31記
    載の画像記憶方法。
  34. 【請求項34】 上記広視野画像生成工程では、前方へ
    の移動に対して、移動後に上記撮像手段によって取得さ
    れた画像と上記一時記憶手段に記憶された広視野画像と
    を比較して拡大率を算出し、上記拡大率に基づいて上記
    広視野画像を拡大することを特徴とする請求項33記載
    の画像記憶方法。
  35. 【請求項35】 上記撮像手段の撮像方向を検出する検
    出工程を備え、 上記広視野画像生成工程では、上記検出工程において検
    出された撮像方向情報に基づいて、上記撮像方向の変更
    方向とは反対方向に変更分に相当するだけ上記一時記憶
    工程で記憶された広視野画像を移動することによって、
    撮像方向と広視野画像の正面方向とを一致することを特
    徴とする請求項33記載の画像記憶方法。
  36. 【請求項36】 上記広視野画像生成工程では、上記撮
    像工程によって取得された画像と上記一時記憶工程で記
    憶された広視野画像とを比較し、上記広視野画像に対す
    る上記撮像工程において取得された画像の変化量が所定
    の閾値を超えた場合にのみ、重複する領域を上書きし、
    広視野画像を拡張することを特徴とする請求項33記載
    の画像記憶方法。
  37. 【請求項37】 上記変化量は、画像内の画素値の変化
    量であることを特徴とする請求項36記載の画像記憶方
    法。
  38. 【請求項38】 上記変化量は、画像における特徴点の
    変化量であることを特徴とする請求項36記載の画像記
    憶方法。
  39. 【請求項39】 上記画像認識制御手段は、上記一時記
    憶手段に記憶された広視野画像の変化量が所定の閾値を
    超えた場合、上記一時記憶手段に記憶された広視野画像
    を新規基準広視野画像として上記記憶手段に格納するこ
    とを特徴とする請求項31記載の画像記憶方法。
  40. 【請求項40】 上記変化量は、画像内の画素値の変化
    量であることを特徴とする請求項39記載の画像記憶方
    法。
  41. 【請求項41】 上記変化量は、画像における特徴点の
    変化量であることを特徴とする請求項39記載の画像記
    憶方法。
  42. 【請求項42】 上記付加情報には、時刻情報、位置情
    報が含まれることを特徴とする請求項39記載の画像記
    憶方法。
  43. 【請求項43】 上記付加情報には、広視野画像におけ
    る特徴点の情報が含まれることを特徴とする請求項31
    記載の画像記憶方法。
  44. 【請求項44】 上記記憶制御工程では、上記広視野画
    像記憶工程で記憶され、所定期間経過した広視野画像を
    消去することを特徴とする請求項31記載の画像記憶方
    法。
  45. 【請求項45】 着脱可能とされた記憶手段を備え、上
    記記憶手段には、上記広視野画像と該広視野画像に関す
    る付加情報とが記憶開始からの経過時間に相関した情報
    量で圧縮された画像データとして時系列で記憶されるこ
    とを特徴とする請求項31記載の画像記憶方法。
  46. 【請求項46】 内部状態に応じて自律動作するロボッ
    ト装置を制御する制御プログラムにおいて、 撮像手段において所定の画角で被写体を撮像する撮像処
    理と、 上記撮像処理によって随時取得される画像を逐次付加し
    て上記撮像手段で撮像される画角よりも広い視野の広視
    野画像を生成する広視野画像生成処理と、 上記広視野画像を一時的に記憶する記憶処理と、 上記取得された画像の変化量に応じて、上記記憶処理で
    記憶した広視野画像を該広視野画像に関する付加情報と
    ともに基準広視野画像として時系列で記憶手段に記憶
    し、上記記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開始か
    らの経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮して
    書き換える記憶制御処理とを実行させることを特徴とす
    る制御プログラム。
  47. 【請求項47】 撮像手段において所定の画角で被写体
    を撮像する撮像処理と、 上記撮像処理によって随時取得された画像を逐次付加し
    て上記撮像手段で撮像される画角よりも広い視野の広視
    野画像を生成する広視野画像生成処理と、 上記広視野画像を一時的に記憶する記憶処理と、 上記取得された画像の変化量に応じて、上記記憶処理で
    記憶した広視野画像を該広視野画像に関する付加情報と
    ともに基準広視野画像として時系列で記憶手段に記憶
    し、上記記憶手段に記憶された広視野画像を記憶開始か
    らの経過時間に相関した情報量の画像データに圧縮して
    書き換える記憶制御処理とをロボット装置に実行させる
    制御プログラムが記録された記録媒体。
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