JP2002325382A - 回転電機の製造方法及び回転電機 - Google Patents

回転電機の製造方法及び回転電機

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JP2002325382A
JP2002325382A JP2001128671A JP2001128671A JP2002325382A JP 2002325382 A JP2002325382 A JP 2002325382A JP 2001128671 A JP2001128671 A JP 2001128671A JP 2001128671 A JP2001128671 A JP 2001128671A JP 2002325382 A JP2002325382 A JP 2002325382A
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Japan
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electromagnetic steel
steel sheet
slot
protrusion
circumferential direction
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Application number
JP2001128671A
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English (en)
Inventor
Koki Naka
興起 仲
Masao Morita
正夫 守田
Masaya Inoue
正哉 井上
Yoshihiro Tani
良浩 谷
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻線作業が容易で、磁性楔を設けなくてもス
ロットの開口部に起因する高調波磁束を低減できる回転
電機の製造方法及び回転電機を提供する。 【解決手段】 図4(a)のように、突出部13aの先
端部に左右非対称な第1及び第2の突部13c,13d
を有する第1の電磁鋼板13と、突出部14aの先端部
に左右非対称な第1及び第2の突部14c,14dを有
する第2の電磁鋼板14とを、幅Cの溝状部開口部16
cを形成するように積層し、溝状部16bに図示しない
巻線を巻線する。その後、電磁鋼板14を右方へずら
し、図4(b)のように中央部14bが中央部13bに
重なるようにすると、第2の突部14dが第1の突部1
3cに近づき、スロット開口部11cの幅F(F<C)
が狭くなり、磁性楔を設けなくてもスロット高調波に起
因する損失を軽減できる。また、巻線時には溝状部開口
部16cの幅がCと広いので巻線作業が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】回転電機の鉄心において、巻線の挿入作
業を容易にするためにスロットの開口部の幅を広くした
いという要請がある。しかし、スロットの開口部の幅を
広くするとスロットの開口部に起因する高調波磁束が増
加するという問題がある。この問題を解決するために、
従来からスロットの開口部に磁性楔を設けて高調波磁束
を低減することが行われている。
【0003】例えば、特開昭55−29242号公報に
は、鉄粉等軟磁性体粉を含有した発泡樹脂及び発泡接着
樹脂を成型またはシート状とし、これを裁断して回転電
機の固定子のスロット内に挿入した後、加熱により発泡
膨張させスロット内空間に充満させるものが示されてい
る。また、特開平7−131949号公報には、硬化後
は固体となるペースト状の絶縁体と磁性体粉末の混練物
をスロットの開口部に充填し、硬化させて磁性楔とする
方法が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
回転電機の鉄心は、高調波磁束を低減するために磁性楔
を設けているので、製作費用が高くなるという問題点が
あった。この発明は、上記のような問題点を解決して、
巻線作業が容易で磁性楔を設けなくてもスロットの開口
部に起因する高調波磁束を低減できる回転電機の製造方
法を提供すること及び回転電機を得ることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の回転電機の回転電機の製造方法は、次の工
程を設けたものである。すなわち、 ア.第1の電磁鋼板と第2の電磁鋼板とを製作する電磁
鋼板製作工程であって、第1の電磁鋼板は、第1の環状
部と複数の第1の突出部とが設けられたものであって、
第1の突出部は、第1の中央部と第1の一方側の突部と
第1の他方側の突部とを有するものであって、第1の中
央部は第1の環状部から径方向に突出され、第1の一方
側の突部は第1の中央部の先端部の一方側から周方向に
延出され、第1の他方側の突部は第1の中央部の先端部
の他方側から周方向に延出されるとともに第1の一方側
の突部よりも延出寸法が小さく、相隣る二つの第1の突
出部が第1の間隙部を形成するとともに相隣る二つの第
1の突出部の第1の一方側の突部と第1の他方側の突部
とが周方向に対向して第1の間隙部の開口部を形成する
ものであり、第2の電磁鋼板は、第2の環状部と複数の
第2の突出部とが設けられたものであって、第2の突出
部は、第2の中央部と第2の一方側の突部と第2の他方
側の突部とを有するものであって、第2の中央部は第2
の環状部から径方向に突出され、第2の一方側の突部は
第2の中央部の先端部の一方側から周方向に延出され、
第2の他方側の突部は第2の中央部の先端部の他方側か
ら周方向に延出されるとともに第2の一方側の突部より
も延出寸法が大きく、相隣る二つの第2の突出部が第2
の間隙部を形成するとともに相隣る二つの第2の突出部
の第2の一方側の突部と第2の他方側の突部とが周方向
に対向して第2の間隙部の開口部を形成するものであ
る、電磁鋼板製作工程、 イ.第1及び第2の電磁鋼板を第1及び第2の間隙部の
各開口部が周方向の同じ位置に位置するようにして所定
枚数ずつ交互に積み重ね、積み重ねられた第1及び第2
の各電磁鋼板の第1及び第2の間隙部が溝状部となると
ともに第1及び第2の間隙部の各開口部が溝状部の開口
部となる電磁鋼板積層体を製作する積層工程、 ウ.溝状部の開口部から溝状部に巻線を挿入する巻線工
程、 エ.電磁鋼板積層体の第1及び第2の電磁鋼板の少なく
とも一方をずらして第1の中央部と第2の中央部とが重
なるようにし巻線が収容された溝状部がスロットとなる
とともに第1及び第2の電磁鋼板の第1及び第2の間隙
部の各開口部が所定枚数ごとに周方向に交互にずれなが
ら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向にジグザグに連な
るスロットの開口部となるコアにする鋼板ずらし工程、
を設けたものである。従って、第1及び第2の電磁鋼板
を第1及び第2の間隙部の各開口部が周方向の同じ位置
に位置するようにして所定枚数ずつ交互に積み重ね電磁
鋼板積層体の状態ではその溝状部の開口部の幅が広い。
この広い状態の開口部から溝状部に巻線を挿入するの
で、巻線作業が容易である。また、巻線工程の後、第1
及び第2の電磁鋼板の少なくとも一方をずらして第1の
中央部と第2の中央部とが重なるようにし巻線が収容さ
れた溝状部がスロットとなるとともに第1及び第2の電
磁鋼板の第1及び第2の間隙部の各開口部が所定枚数ご
とに周方向に交互にずれながら第1及び第2の電磁鋼板
の積層方向にジグザグに連なるスロットの開口部となる
ようにするので、左右非対称にされた第1の電磁鋼板の
第1の突部と第2の電磁鋼板の第2の突部とが近づくの
でスロット開口部の幅が実質的に狭くなり、スロットに
磁性楔を設けなくてもスロット高調波を低減できる。
【0006】そして、電磁鋼板製作工程は、第1の環状
部の内周部から内方に向かって第1の中央部が突設され
るとともに第1の環状部の外周部の所定の位置に第1の
凹設部が形成された第1の電磁鋼板及び第2の環状部の
内周部から内方に向かって第2の中央部が突設されると
ともに第2の環状部の外周部の所定の位置に第2の凹設
部が形成された第2の電磁鋼板を製作するものであり、
鋼板ずらし工程は第1及び第2の凹設部を基準にして第
1及び第2の電磁鋼板の少なくとも一方をずらすもので
あることを特徴とする。凹設部を基準にすることによ
り、第1及び第2の電磁鋼板をずらして最終的にコアと
するときに第1及び第2の電磁鋼板の周方向の位置合わ
せが容易になる。
【0007】さらに、鋼板ずらし工程は、第1及び第2
の電磁鋼板の第1及び第2の間隙部の開口部がコアの周
方向に捻れながらかつ所定枚数ごとに周方向に交互にず
れながら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向にジグザグ
に連なるスロットの開口部となるようにするものである
ことを特徴とする。第1及び第2の電磁鋼板をずらして
最終的にコアとするときに第1及び第2の電磁鋼板の第
1及び第2の間隙部の開口部がコアの周方向に捻れなが
らかつ所定枚数ごとに周方向に交互にずれながら第1及
び第2の電磁鋼板の積層方向にジグザグに連なるスロッ
トの開口部となるようにすることにより、いわゆるコア
にスキューを施すことにより、スロット高調波を一層低
減できる。
【0008】また、本発明の回転電機は、第1の電磁鋼
板と第2の電磁鋼板とを有するコアであって、第1の電
磁鋼板は、第1の環状部と複数の第1の突出部とが設け
られたものであって、第1の突出部は、第1の中央部と
第1の一方側の突部と第1の他方側の突部とを有するも
のであって、第1の中央部は第1の環状部から径方向に
突出され、第1の一方側の突部は第1の中央部の先端部
の一方側から周方向に延出され、第1の他方側の突部は
第1の中央部の先端部の他方側から周方向に延出される
とともに第1の一方側の突部よりも延出寸法が小さく、
相隣る二つの第1の突出部が第1の間隙部を形成すると
ともに相隣る二つの第1の突出部の第1の一方側の突部
と第1の他方側の突部とが周方向に対向して第1の間隙
部の開口部を形成するものであり、第2の電磁鋼板は、
第2の環状部と複数の第2の突出部とが設けられたもの
であって、第2の突出部は第2の中央部と第2の一方側
の突部と第2の他方側の突部とを有するものであって、
第2の中央部は第2の環状部から径方向に突出され、第
2の一方側の突部は第2の中央部の先端部の一方側から
周方向に延出され、第2の他方側の突部は第2の中央部
の先端部の他方側から周方向に延出されるとともに第2
の一方側の突部よりも延出寸法が大きく、相隣る二つの
第2の突出部が第2の間隙部を形成するとともに相隣る
二つの第2の突出部の第2の一方側の突部と第2の他方
側の突部とが周方向に対向して第2の間隙部の開口部を
形成するものであり、第1及び第2の電磁鋼板が、所定
枚数ずつ交互に第1の中央部と第2の中央部とが積層方
向に重なるようにして積層され、第1及び第2の間隙部
にて構成されたスロットに巻線が収容されるとともに第
1及び第2の間隙部の開口部が所定枚数ごとに周方向に
交互にずれながら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向に
ジグザグに連なるスロットのスロット開口部とされたも
のであるコアを備えたものである。第1及び第2の電磁
鋼板の第1及び第2の間隙部の各開口部が所定枚数ごと
に周方向に交互にずれながら第1及び第2の電磁鋼板の
積層方向にジグザグに連なるスロットの開口部となるよ
うにするので、左右非対称にされた第1の電磁鋼板の第
1の突部と第2の電磁鋼板の第2の突部とが近づくので
スロット開口部の幅が実質的に狭くなり、スロットに磁
性楔を設けなくてもスロット高調波を低減できる。
【0009】そして、第1の電磁鋼板は第1の環状部の
内周部から内方に向かって第1の中央部が突設されると
ともに第1の環状部の外周部の所定の位置に第1の凹設
部が形成されたものであり、第2の電磁鋼板は第2の環
状部の内周部から内方に向かって第2の中央部が突設さ
れるとともに第2の環状部の外周部の所定の位置に第2
の凹設部が形成されたものであり、コアは中空筒状で第
1及び第2の凹設部が第1及び第2の電磁鋼板の積層方
向に溝を形成しているものであることを特徴とする。こ
のような凹設部は、コアを製作するときの基準として利
用可能であり、また第1及び第2の電磁鋼板を相互に溶
接して固定するときの溶接用の溝としても利用できる。
【0010】コアは、第1及び第2の開口部がコアの周
方向に捻れながらかつ所定枚数ごとに周方向に交互にず
れながら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向にジグザグ
に連なるスロット開口部が形成されたものであることを
特徴とする。いわゆるスキューが施されたコアは、スロ
ット高調波を一層低減できる。
【0011】コアは、誘導電動機の固定子のコアである
ことを特徴とする。磁性楔を用いなくてもスロット高調
波を低減できるので、安価で効率の良い誘導電動機を実
現できる。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜図5は、こ
の発明の実施の一形態を示すものであり、図1は誘導電
動機の断面図である。図2は第1の電磁鋼板の突出部近
傍の部分拡大図、図3は第2の電磁鋼板の突出部近傍の
部分拡大図である。図4はコアを製作する過程を説明す
るための図で、図4(a)は電磁鋼板積層体の溝状部近
傍の部分拡大図、図4(b)は固定子のコアのスロット
近傍の部分拡大図である。図5は、固定子のコアのスロ
ット開口部の幅と回転子に発生する固定子が作るスロッ
ト高調波磁束に起因する損失を説明するための模式図で
ある。
【0013】これらの図において、10は固定子、50
は回転子である。固定子10は、中空円筒状のコア11
及び一次巻線12を有する。コア11は、中空円筒状の
筒状部11kの内周部に放射状に形成された複数の歯部
11a及びこの歯部11aにより形成されたスロット1
1bを有する。
【0014】コア11は、形状の異なる第1及び第2の
電磁鋼板13,14を、1枚ずつ交互に軸方向に積層し
て、全体として中空円筒状に形成されている。第1の電
磁鋼板13は、図2に示すように、円環状の環状部13
k(図1参照、図2には示されていない)の内周部から
径方向内方に向かって突出した複数の放射状の突出部1
3aが形成されるように打ち抜かれたものである。突出
部13aは、中央部13b並びに先端部において周方向
左右両側にそれぞれ台形状に延出した第1及び第2の突
部13c,13dを有する。すなわち、突出部13aは
その先端部が左右非対称のT状に拡大したものとされて
いる。そして、相隣る二つの突出部13aが間隙部13
eを形成し、相隣る二つの突出部13aの周方向に対向
する第1及び第2の突部13c,13dが上記間隙部1
3eの開口部である鋼板開口部13fを形成することに
なる。
【0015】中央部13bは根元部が広く先端部が狭く
所定長さ突出した台形状で先端部の幅が中心線CLを中
心にして寸法Aである。第1の突部13cは、中央部1
3bの先端部から図2における周方向左方に寸法B1だ
け延出したものである。第2の突部13dは、中央部1
3bの先端部からその周方向右方に上記第1の突部13
cの延出寸法B1よりも小さい寸法B2だけ延出してい
る。この電磁鋼板13の鋼板開口部13fの寸法はC、
間隙部13eの寸法はDである。
【0016】第2の電磁鋼板14は、第1の電磁鋼板1
3を裏返しにした形状を有している。すなわち、第2の
電磁鋼板14は、図3に示すように、円環状の環状部1
4k(図1参照、図3には示されていない)の内周部か
ら内方に向かって突出した複数の放射状の突出部14a
が形成されるように打ち抜かれたものである。突出部1
4aは、中央部14b並びに先端部において周方向左右
両側にそれぞれ台形状に延出した第1及び第2の突部1
4c,14dを有する。すなわち、突出部14aは全体
として先端部が左右非対称のT状に拡大したものとされ
ている。そして、相隣る二つの突出部14aが間隙部1
4eを形成し、相隣る二つの突出部14aの周方向に対
向する第1及び第2の突部14c,14dが上記間隙部
14eの鋼板開口部14fを形成することになる。
【0017】中央部14bは根元部が広く先端部が狭く
所定長さ突出した台形状で先端部の幅が中心線CLを中
心にして寸法Aである。第1の突部14cは、中央部1
4aの先端部から図3における周方向左方に寸法B2だ
け延出したものである。第2の突部14dは、中央部1
4aの先端部から周方向右方に上記第1の突部14cの
延出寸法B2よりも大きい寸法B1だけ延出している。
この電磁鋼板14の鋼板開口部14fの寸法はC、間隙
部14eの寸法はDである。
【0018】そして、図4(a)に示すように、第1及
び第2の電磁鋼板13及び14を、その鋼板開口部13
f、14fが周方向の同じ位置に位置するように、換言
すれば第1及び第2の電磁鋼板13,14の積層方向に
突出部13aのT状の先端部と突出部14aのT状の先
端部が重なるようにして、1枚ずつ交互に軸方向に所定
枚数積層し、中空円筒状の鋼板積層体16に形成する。
このとき、突出部13aの中心線CL(図2参照)と突
出部14aの中心線CL(図3参照)とは、ずれること
になる。
【0019】これにより、鋼板積層体16には、積層さ
れた第1及び第2の電磁鋼板13,14の各環状部13
k,14kにて構成される筒状部(図4(a)には図示
していない)の内周部に、第1及び第2の電磁鋼板13
及び14の各突出部13a,14aにて複数の突設部1
6aが形成されるとともに、この突設部16aと隣接す
る突設部16aにて溝状部16bが形成される。この溝
状部16bは、開口幅Cの溝状部開口部16cを有し幅
がE(=C+2×(B2))である。
【0020】そして、この状態で幅がCである溝状部開
口部16cから溝状部16b内に一次巻線12(図1参
照、図4(a)では図示していない)を挿入し巻線す
る。一次巻線12を巻線した後、図4(b)に示すよう
に第1及び第2の電磁鋼板13及び14の両方あるいは
一方をその周方向にずらし、突出部13aの中央部13
bと突出部14aの中央部14bとが第1及び第2の電
磁鋼板13,14の積み重ね方向に重なり突出部13a
及び突出部14aの各中心線CL(図2及び図3参照)
が周方向に一致するようにし、すなわち突出部13aと
突出部14aとがコア11の軸方向に完全に重なるよう
にし、コア11を完成する。
【0021】これにより、第1及び第2の電磁鋼板1
3,14の各環状部13k,14kが中空円筒状のコア
11の筒状部11kとなり、各突出部13a,14aが
歯部11aとなる。そして、相隣る二つの歯部11aに
より、スロット開口部11cの幅F(=C−(B1−B
2))で、スロット幅がDであるスロット11bが形成
される。すなわち、一次巻線12の挿入時には電磁鋼板
積層体16の溝状部16bの溝状部開口部16cの幅が
Cと広く、一次巻線12の挿入後はスロット開口部11
cの幅がFで、一次巻線12の挿入時の溝状部開口部1
6cよりも(C−F)=(B1−B2)だけ狭いスロッ
ト開口部11cを有するコア11が完成する。そして、
第1及び第2の電磁鋼板13,14の各鋼板開口部13
f,14fは1枚ごとに周方向に交互にずれながらその
積層方向にジグザグに連なるスロット11bのスロット
開口部11cとなる。
【0022】なお、この後、一次巻線12のスロット開
口部11c側に一次巻線12の電気絶縁及び固定を兼ね
た絶縁材料にて短冊状に形成された図示しないスロット
セル(slot cell)他を挿入し、一次巻線12
がコア11の径方向内側へ飛び出さないように固定す
る。この場合、スロット開口部11cに磁性楔を設ける
必要はない。
【0023】回転子50は、図1に示すように、円筒状
のコア51、二次導体52及び軸53を有している。コ
ア51は、円板状に打ち抜かれるとともにその外周部近
傍に所定間隔を設けて打ち抜き部54aが設けられた電
磁鋼板54を、打ち抜き部54aが周方向の同じ位置に
位置するようにして所定枚数積層して円筒状に形成し、
軸53に嵌合する。コア51は、軸53を介して図示し
ないブラケットに回転自在に支持されている。そして、
積層された電磁鋼板54の打ち抜き部54aにて形成さ
れるスロット51aに二次導体52が設けられている。
この発明の誘導電動機は、以上のように構成されてい
る。
【0024】ここで、スロット開口部の幅が、回転電機
の損失に与える影響について、図5によって説明する。
図5は、固定子のコアのスロット開口部の幅と回転子に
発生する固定子が作るスロット高調波磁束に起因した損
失を説明するための模式図である。一般に、一次巻線の
巻線作業を容易にするために、スロット開口部の幅が大
きくなっている。これは巻線の作業性を優先するため
で、電磁気的に最適なスロット開口部の幅とは言えな
い。
【0025】図5において、固定子のスロット開口部の
幅を横軸にとって、固定子の作るスロット高調波磁束に
起因して回転子に発生する高調波鉄損は直線H、一次銅
損は曲線Jで表わされ、損失の合計は曲線Kとなり、ス
ロット開口部の幅が小さくなると極値をもつことがわか
る。ここで、一般的に採用されているスロット開口部の
幅は、図5において点X近辺の値であり、極値をもつス
ロット開口部の幅よりもはるかに大きい。このように、
スロット開口部の幅を現状よりも小さくすれば、損失を
軽減できることがわかる。
【0026】一次巻線が作る磁束は、すべて二次側(ロ
ータ)に伝わるわけではなく、一部は固定子内を回って
二次側に伝わらない。この二次側に伝わらない一次漏れ
磁束は、スロットの周りを回るもので、スロット開口部
の幅が大きいと小さく、スロット開口部の幅が小さいと
大きくなる。この漏れ磁束が大きいと、一次電流を余分
に流さなければならないため、スロット開口部の幅が小
さいと一次電流は大きくなる、すなわち一次銅損Jが増
加することになる。逆に、スロット開口部の幅を広くす
ると一次漏れ磁束が低減されるため、一次銅損Jが減少
する。よって、一次銅損Jは、図5の様になる。
【0027】以上のように、幅の広い溝状部開口部16
cの状態で一次巻線12を挿入し、一次巻線12を挿入
した後に幅の狭いスロット開口部11cを有するスロッ
ト11bとする。このようにして製作された固定子は、
従来の固定子に比し、スロット高調波磁束が滑らかにな
る。そのため、固定子の作るスロット高調波磁束に起因
して回転子に発生する高調波鉄損が減少する。なお、誘
導機の場合は、高調波二次銅損も減少する。
【0028】このように、巻線の作業性を低下させず
に、スロット開口部を小さくでき、磁性楔を設けなくて
も損失を低減でき高効率な回転電機を得ることができ
る。特に、誘導電動機は安価な電動機として広く普及し
ているが、誘導電動機の固定子にこの発明を適用した場
合、高価な磁性楔を設けなくてもスロット高調波を低減
できるので、安価で効率の良い誘導電動機が得られる。
【0029】実施の形態2.図6、図7は、この発明の
他の実施の形態を示すもので、図6は電磁鋼板積層体の
溝状部近傍の部分拡大図、図7は図6の電磁鋼板積層体
から製作されたコアのスロット近傍の部分拡大図であ
る。図6において、第1及び第2の電磁鋼板13,14
には、その外周部の所定の位置に凹設部としての位置合
わせ用の切欠き部13s、14sが設けられている。こ
の凹設部13s、14sは、第1及び第2の電磁鋼板1
3,14を打ち抜くときに、同時に打ち抜かれるような
プレス型を用いる。
【0030】第1及び第2の電磁鋼板13,14は、最
初は、図4(a)に示した電磁鋼板積層体16と同様に
電磁鋼板13,14の鋼板開口部13f,14fが、す
なわち各突出部13a、14aのT状の先端部が円周方
向の同じ位置に来るようにして積層し、図示しない一次
巻線を巻線後、切欠き部13s、14sを基準にして図
7に示すように切欠き部13s、14sが周方向の同じ
位置に位置し直線状の溝を形成するように位置合わせを
行い、図4(b)に示したコア11と同様のコア11と
する。
【0031】切欠き部13s、14sを設けることによ
り、第1及び第2の電磁鋼板13、14の位置合わせが
容易で、また図7のように第1及び第2の電磁鋼板1
3、14をずらした後、この切欠き部13s、14sを
第1及び第2の電磁鋼板13,14を相互に固定するた
めの溶接用の溝として用いることができる。
【0032】実施の形態3.実施の形態1または実施の
形態2に示した電磁鋼板積層体16の溝状部16bに一
次巻線を巻線後、電磁鋼板積層体16を構成する第1及
び第2の電磁鋼板13,14をずらして図4あるいは図
7に示したコア11を形成する際に、スロット11bが
周方向に捻れるように、いわゆるスキューが施されるよ
うに第1及び第2の電磁鋼板13,14をずらす。これ
により、第1及び第2の電磁鋼板13,14の各鋼板開
口部13c,14cは捻れながらかつ一枚ごとに周方向
に交互にずれながらコアの軸方向にジグザグに連なるこ
とになる。
【0033】従来は、スキュー後の形状に電磁鋼板を積
層した後、スロット内に一次巻線を巻線するが、スロッ
トが斜めとなるため、巻線しづらい。そこで、スロット
開口部が大きい状態で巻線し、巻線後第1及び第2の電
磁鋼板13,14をずらしてスロット開口部の小さいス
ロットとし、かつスキューを施すことで巻線作業も容易
であり、スロット開口部の幅も小さくすることができ
る。スキューを施すことにより、トルクリップルを低減
でき、またスロット開口部の幅が小さいため、磁性楔を
設けなくても回転子に発生する固定子が作るスロット高
調波磁束に起因する損失を低減し、効率の良い回転電機
を得ることができる。
【0034】なお、この実施の形態3においても、実施
の形態2と同様に第1及び第2の電磁鋼板13,14の
外周部に切欠き部を設けて、この切欠き部の位置が周方
向に僅かずつずれながらコアの軸方向に連なるようにス
キューを施すための基準に用いることもできる。
【0035】上記各実施の形態においては、第1及び第
2の電磁鋼板を一枚ずつ交互に積層するものについて説
明したが、複数枚、例えば2〜3枚ずつ交互に積層する
ものであっても、同様の効果を奏する。また、第1及び
第2の電磁鋼板は裏表対称であるから、第1の電磁鋼板
を裏返して第2の電磁鋼板としてもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0037】本発明の回転電機の回転電機の製造方法
は、次の工程を設けている。すなわち、 ア.第1の電磁鋼板と第2の電磁鋼板とを製作する電磁
鋼板製作工程であって、第1の電磁鋼板は、第1の環状
部と複数の第1の突出部とが設けられたものであって、
第1の突出部は、第1の中央部と第1の一方側の突部と
第1の他方側の突部とを有するものであって、第1の中
央部は第1の環状部から径方向に突出され、第1の一方
側の突部は第1の中央部の先端部の一方側から周方向に
延出され、第1の他方側の突部は第1の中央部の先端部
の他方側から周方向に延出されるとともに第1の一方側
の突部よりも延出寸法が小さく、相隣る二つの第1の突
出部が第1の間隙部を形成するとともに相隣る二つの第
1の突出部の第1の一方側の突部と第1の他方側の突部
とが周方向に対向して第1の間隙部の開口部を形成する
ものであり、第2の電磁鋼板は、第2の環状部と複数の
第2の突出部とが設けられたものであって、第2の突出
部は、第2の中央部と第2の一方側の突部と第2の他方
側の突部とを有するものであって、第2の中央部は第2
の環状部から径方向に突出され、第2の一方側の突部は
第2の中央部の先端部の一方側から周方向に延出され、
第2の他方側の突部は第2の中央部の先端部の他方側か
ら周方向に延出されるとともに第2の一方側の突部より
も延出寸法が大きく、相隣る二つの第2の突出部が第2
の間隙部を形成するとともに相隣る二つの第2の突出部
の第2の一方側の突部と第2の他方側の突部とが周方向
に対向して第2の間隙部の開口部を形成するものであ
る、電磁鋼板製作工程、 イ.第1及び第2の電磁鋼板を第1及び第2の間隙部の
各開口部が周方向の同じ位置に位置するようにして所定
枚数ずつ交互に積み重ね、積み重ねられた第1及び第2
の各電磁鋼板の第1及び第2の間隙部が溝状部となると
ともに第1及び第2の間隙部の各開口部が溝状部の開口
部となる電磁鋼板積層体を製作する積層工程、 ウ.溝状部の開口部から溝状部に巻線を挿入する巻線工
程、 エ.電磁鋼板積層体の第1及び第2の電磁鋼板の少なく
とも一方をずらして第1の中央部と第2の中央部とが重
なるようにし巻線が収容された溝状部がスロットとなる
とともに第1及び第2の電磁鋼板の第1及び第2の間隙
部の各開口部が所定枚数ごとに周方向に交互にずれなが
ら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向にジグザグに連な
るスロットの開口部となるコアにする鋼板ずらし工程、
を設けたので、第1及び第2の電磁鋼板を第1及び第2
の間隙部の各開口部が周方向の同じ位置に位置するよう
にして所定枚数ずつ交互に積み重ね電磁鋼板積層体の状
態ではその溝状部の開口部の幅が広い。この広い状態の
開口部から溝状部に巻線を挿入するので、巻線作業が容
易である。また、巻線工程の後、第1及び第2の電磁鋼
板の少なくとも一方をずらして第1の中央部と第2の中
央部とが重なるようにし巻線が収容された溝状部がスロ
ットとなるとともに第1及び第2の電磁鋼板の第1及び
第2の間隙部の各開口部が所定枚数ごとに周方向に交互
にずれながら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向にジグ
ザグに連なるスロットの開口部となるようにするので、
左右非対称にされた第1の電磁鋼板の第1の突部と第2
の電磁鋼板の第2の突部とが近づくのでスロット開口部
の幅が実質的に狭くなり、スロットに磁性楔を設けなく
てもスロット高調波を低減できる。よって、巻線作業が
容易で、効率の良い回転電機を製作することができる。
【0038】そして、電磁鋼板製作工程は、第1の環状
部の内周部から内方に向かって第1の中央部が突設され
るとともに第1の環状部の外周部の所定の位置に第1の
凹設部が形成された第1の電磁鋼板及び第2の環状部の
内周部から内方に向かって第2の中央部が突設されると
ともに第2の環状部の外周部の所定の位置に第2の凹設
部が形成された第2の電磁鋼板を製作するものであり、
鋼板ずらし工程は第1及び第2の凹設部を基準にして第
1及び第2の電磁鋼板の少なくとも一方をずらすもので
あることを特徴とするので、凹設部を基準にすることに
より、第1及び第2の電磁鋼板をずらして最終的にコア
とするときに第1及び第2の電磁鋼板の周方向の位置合
わせが容易になる。よって、作業が容易で作業時間を短
縮できる。
【0039】さらに、鋼板ずらし工程は、第1及び第2
の電磁鋼板の第1及び第2の間隙部の開口部がコアの周
方向に捻れながらかつ所定枚数ごとに周方向に交互にず
れながら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向にジグザグ
に連なるスロットの開口部となるようにするものである
ことを特徴とする。第1及び第2の電磁鋼板をずらして
最終的にコアとするときに第1及び第2の電磁鋼板の第
1及び第2の間隙部の開口部がコアの周方向に捻れなが
らかつ所定枚数ごとに周方向に交互にずれながらつ第1
及び第2の電磁鋼板の積層方向にジグザグに連なるスロ
ットの開口部となるようにすることにより、いわゆるコ
アにスキューを施すことにより、スロット高調波を一層
低減できる。
【0040】また、本発明の回転電機は、第1の電磁鋼
板と第2の電磁鋼板とを有するコアであって、第1の電
磁鋼板は、第1の環状部と複数の第1の突出部とが設け
られたものであって、第1の突出部は、第1の中央部と
第1の一方側の突部と第1の他方側の突部とを有するも
のであって、第1の中央部は第1の環状部から径方向に
突出され、第1の一方側の突部は第1の中央部の先端部
の一方側から周方向に延出され、第1の他方側の突部は
第1の中央部の先端部の他方側から周方向に延出される
とともに第1の一方側の突部よりも延出寸法が小さく、
相隣る二つの第1の突出部が第1の間隙部を形成すると
ともに相隣る二つの第1の突出部の第1の一方側の突部
と第1の他方側の突部とが周方向に対向して第1の間隙
部の開口部を形成するものであり、第2の電磁鋼板は、
第2の環状部と複数の第2の突出部とが設けられたもの
であって、第2の突出部は第2の中央部と第2の一方側
の突部と第2の他方側の突部とを有するものであって、
第2の中央部は第2の環状部から径方向に突出され、第
2の一方側の突部は第2の中央部の先端部の一方側から
周方向に延出され、第2の他方側の突部は第2の中央部
の先端部の他方側から周方向に延出されるとともに第2
の一方側の突部よりも延出寸法が大きく、相隣る二つの
第2の突出部が第2の間隙部を形成するとともに相隣る
二つの第2の突出部の第2の一方側の突部と第2の他方
側の突部とが周方向に対向して第2の間隙部の開口部を
形成するものであり、第1及び第2の電磁鋼板が、所定
枚数ずつ交互に第1の中央部と第2の中央部とが積層方
向に重なるようにして積層され、第1及び第2の間隙部
にて構成されたスロットに巻線が収容されるとともに第
1及び第2の間隙部の開口部が所定枚数ごとに周方向に
交互にずれながら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向に
ジグザグに連なるスロットのスロット開口部とされたも
のであるコアを備えたものであるので、第1及び第2の
電磁鋼板の第1及び第2の間隙部の各開口部が所定枚数
ごとに周方向に交互にずれながら第1及び第2の電磁鋼
板の積層方向にジグザグに連なるスロットの開口部とな
るようにするので、左右非対称にされた第1の電磁鋼板
の第1の突部と第2の電磁鋼板の第2の突部とが近づく
のでスロット開口部の幅が実質的に狭くなり、スロット
に磁性楔を設けなくてもスロット高調波を低減できる。
【0041】そして、第1の電磁鋼板は第1の環状部の
内周部から内方に向かって第1の中央部が突設されると
ともに第1の環状部の外周部の所定の位置に第1の凹設
部が形成されたものであり、第2の電磁鋼板は第2の環
状部の内周部から内方に向かって第2の中央部が突設さ
れるとともに第2の環状部の外周部の所定の位置に第2
の凹設部が形成されたものであり、コアは中空筒状で第
1及び第2の凹設部が第1及び第2の電磁鋼板の積層方
向に溝を形成しているものであることを特徴とするの
で、このような凹設部は、コアを製作するときの基準と
して利用可能であり、また第1及び第2の電磁鋼板を相
互に溶接して固定するときの溶接用の溝としても利用で
きる。
【0042】コアは、第1及び第2の開口部がコアの周
方向に捻れながらかつ所定枚数ごとに周方向に交互にず
れながら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向にジグザグ
に連なるスロット開口部が形成されたものであることを
特徴とするので、いわゆるスキューが施されたコアは、
スロット高調波を一層低減できる。
【0043】コアは、誘導電動機の固定子のコアである
ことを特徴とするので、磁性楔を用いなくてもスロット
高調波を低減できるので、安価で効率の良い誘導電動機
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の一形態を示す誘導電動機の
断面図である。
【図2】 第1の電磁鋼板の突出部近傍の部分拡大図で
ある。
【図3】 第2の電磁鋼板の突出部近傍の部分拡大図で
ある。
【図4】 コアを製作する過程を説明するための図で、
図4(a)は電磁鋼板積層体の溝状部近傍の部分拡大
図、図4(b)は固定子のコアのスロット近傍の部分拡
大図である。
【図5】 固定子のコアのスロット開口部の幅と回転子
に発生する固定子が作るスロット高調波磁束に起因した
損失を説明するための模式図である。
【図6】 この発明の他の実施の形態を示す電磁鋼板積
層体の溝状部近傍の部分拡大図である。
【図7】 図6の電磁鋼板積層体から製作されたコアの
スロット近傍の部分拡大図である。
【符号の説明】
10 固定子、11 コア、11a 歯部、11b ス
ロット、11c スロット開口部、11k 筒状部、1
2 一次巻線、13,14 第1及び第2の電磁鋼板、
13a,14a 突出部、13b,14b 中央部、1
3c,14c 第1の突部、13d,14d 第2の突
部、13e,14e 間隙部、13f,14f 鋼板開
口部、13k,14k 環状部、13s,14s 切欠
き部、16 電磁鋼板積層体、16a 突設部、16b
溝状部、16c 溝状部開口部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 15/02 H02K 15/02 F (72)発明者 井上 正哉 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 谷 良浩 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5H002 AA04 AA07 AB06 AC02 AC08 AE06 AE07 5H603 AA01 AA09 BB08 CA01 CA05 CC04 CC11 CC17 EE01 EE02 EE13 5H615 AA01 BB06 BB16 PP01 PP07 SS03 SS05 SS16 TT04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の工程を有する回転電機の製造方法。 ア.第1の電磁鋼板と第2の電磁鋼板とを製作する電磁
    鋼板製作工程であって、 上記第1の電磁鋼板は、第1の環状部と複数の第1の突
    出部とが設けられたものであって、 上記第1の突出部は、第1の中央部と第1の一方側の突
    部と第1の他方側の突部とを有するものであって、上記
    第1の中央部は上記第1の環状部から径方向に突出さ
    れ、上記第1の一方側の突部は上記第1の中央部の先端
    部の一方側から周方向に延出され、上記第1の他方側の
    突部は上記第1の中央部の先端部の他方側から周方向に
    延出されるとともに上記第1の一方側の突部よりも延出
    寸法が小さく、 相隣る二つの上記第1の突出部が第1の間隙部を形成す
    るとともに相隣る二つの上記第1の突出部の上記第1の
    一方側の突部と上記第1の他方側の突部とが周方向に対
    向して上記第1の間隙部の開口部を形成するものであ
    り、 上記第2の電磁鋼板は、第2の環状部と複数の第2の突
    出部とが設けられたものであって、 上記第2の突出部は、第2の中央部と第2の一方側の突
    部と第2の他方側の突部とを有するものであって、上記
    第2の中央部は上記第2の環状部から径方向に突出さ
    れ、上記第2の一方側の突部は上記第2の中央部の先端
    部の一方側から周方向に延出され、上記第2の他方側の
    突部は上記第2の中央部の先端部の他方側から周方向に
    延出されるとともに上記第2の一方側の突部よりも延出
    寸法が大きく、 相隣る二つの上記第2の突出部が第2の間隙部を形成す
    るとともに相隣る二つの上記第2の突出部の上記第2の
    一方側の突部と上記第2の他方側の突部とが周方向に対
    向して上記第2の間隙部の開口部を形成するものであ
    る、電磁鋼板製作工程。 イ.上記第1及び第2の電磁鋼板を上記第1及び第2の
    間隙部の各開口部が周方向の同じ位置に位置するように
    して所定枚数ずつ交互に積み重ね、積み重ねられた上記
    第1及び第2の各電磁鋼板の上記第1及び第2の間隙部
    が溝状部となるとともに上記第1及び第2の間隙部の各
    開口部が上記溝状部の開口部となる電磁鋼板積層体を製
    作する積層工程。 ウ.上記溝状部の開口部から上記溝状部に巻線を挿入す
    る巻線工程。 エ.上記電磁鋼板積層体の上記第1及び第2の電磁鋼板
    の少なくとも一方をずらして第1の中央部と第2の中央
    部とが重なるようにし上記巻線が収容された上記溝状部
    がスロットとなるとともに上記第1及び第2の電磁鋼板
    の上記第1及び第2の間隙部の各開口部が上記所定枚数
    ごとに周方向に交互にずれながら上記第1及び第2の電
    磁鋼板の積層方向にジグザグに連なる上記スロットの開
    口部となるコアにする鋼板ずらし工程。
  2. 【請求項2】 電磁鋼板製作工程は、第1の環状部の内
    周部から内方に向かって第1の中央部が突設されるとと
    もに第1の環状部の外周部の所定の位置に第1の凹設部
    が形成された第1の電磁鋼板及び第2の環状部の内周部
    から内方に向かって第2の中央部が突設されるとともに
    第2の環状部の外周部の所定の位置に第2の凹設部が形
    成された第2の電磁鋼板を製作するものであり、鋼板ず
    らし工程は上記第1及び第2の凹設部を基準にして第1
    及び第2の電磁鋼板の少なくとも一方をずらすものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 鋼板ずらし工程は、第1及び第2の電磁
    鋼板の第1及び第2の間隙部の開口部がコアの周方向に
    捻れながらかつ所定枚数ごとに周方向に交互にずれなが
    ら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向にジグザグに連な
    るスロットの開口部となるようにするものであることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 第1の電磁鋼板と第2の電磁鋼板とを有
    するコアであって、 上記第1の電磁鋼板は、第1の環状部と複数の第1の突
    出部とが設けられたものであって、 上記第1の突出部は、第1の中央部と第1の一方側の突
    部と第1の他方側の突部とを有するものであって、上記
    第1の中央部は上記第1の環状部から径方向に突出さ
    れ、上記第1の一方側の突部は上記第1の中央部の先端
    部の一方側から周方向に延出され、上記第1の他方側の
    突部は上記第1の中央部の先端部の他方側から周方向に
    延出されるとともに上記第1の一方側の突部よりも延出
    寸法が小さく、 相隣る二つの上記第1の突出部が第1の間隙部を形成す
    るとともに相隣る二つの上記第1の突出部の上記第1の
    一方側の突部と上記第1の他方側の突部とが周方向に対
    向して上記第1の間隙部の開口部を形成するものであ
    り、 上記第2の電磁鋼板は、第2の環状部と複数の第2の突
    出部とが設けられたものであって、 上記第2の突出部は第2の中央部と第2の一方側の突部
    と第2の他方側の突部とを有するものであって、上記第
    2の中央部は上記第2の環状部から径方向に突出され、
    上記第2の一方側の突部は上記第2の中央部の先端部の
    一方側から周方向に延出され、上記第2の他方側の突部
    は上記第2の中央部の先端部の他方側から周方向に延出
    されるとともに上記第2の一方側の突部よりも延出寸法
    が大きく、 相隣る二つの上記第2の突出部が第2の間隙部を形成す
    るとともに相隣る二つの上記第2の突出部の上記第2の
    一方側の突部と上記第2の他方側の突部とが周方向に対
    向して上記第2の間隙部の開口部を形成するものであ
    り、 上記第1及び第2の電磁鋼板が、所定枚数ずつ交互に上
    記第1の中央部と上記第2の中央部とが積層方向に重な
    るようにして積層され、上記第1及び第2の間隙部にて
    構成されたスロットに巻線が収容されるとともに上記第
    1及び第2の間隙部の開口部が上記所定枚数ごとに周方
    向に交互にずれながら上記第1及び第2の電磁鋼板の積
    層方向にジグザグに連なる上記スロットのスロット開口
    部とされたものであるコアを備えた回転電機。
  5. 【請求項5】 第1の電磁鋼板は第1の環状部の内周部
    から内方に向かって第1の中央部が突設されるとともに
    第1の環状部の外周部の所定の位置に第1の凹設部が形
    成されたものであり、第2の電磁鋼板は第2の環状部の
    内周部から内方に向かって第2の中央部が突設されると
    ともに第2の環状部の外周部の所定の位置に第2の凹設
    部が形成されたものであり、コアは中空筒状で上記第1
    及び第2の凹設部が第1及び第2の電磁鋼板の積層方向
    に溝を形成しているものであることを特徴とする請求項
    4に記載の回転電機。
  6. 【請求項6】 コアは、第1及び第2の開口部がコアの
    周方向に捻れながらかつ所定枚数ごとに周方向に交互に
    ずれながら第1及び第2の電磁鋼板の積層方向にジグザ
    グに連なるスロット開口部が形成されたものであること
    を特徴とする請求項4または請求項5に記載の回転電
    機。
  7. 【請求項7】 コアは、誘導電動機の固定子のコアであ
    ることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか
    1項に記載の回転電機。
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