JP2002324501A - 電界放出型表示装置 - Google Patents

電界放出型表示装置

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JP2002324501A
JP2002324501A JP2001126153A JP2001126153A JP2002324501A JP 2002324501 A JP2002324501 A JP 2002324501A JP 2001126153 A JP2001126153 A JP 2001126153A JP 2001126153 A JP2001126153 A JP 2001126153A JP 2002324501 A JP2002324501 A JP 2002324501A
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electrode
cathode
anode
grid
substrate
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JP2001126153A
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Shuhei Nakada
修平 中田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ビームの横漏れに起因する表示性能の劣
化を抑制し得る電界放出型表示装置を得る。 【解決手段】 カソード電極5上には電子放出部8が形
成されている。グリッド電極6には、各電子放出部8の
上方に貫通孔9が形成されている。シールド電極7に
は、各グリッド電極6の上方に、貫通孔10が形成され
ている。グリッド電極6とシールド電極7とのZ方向の
間隔L3は0.5mmであり、カソード電極5の形成ピ
ッチP3は2mmである。シールド電極7とグリッド電
極6との間隔L3をカソード電極5の形成ピッチP3の
0.25倍以下に設定することにより、1%以下の横漏
れビーム率を確保することができ、コントラストの低下
による表示特性の劣化を適切に抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電界放出型表示
装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術1.図9及び図10はそれぞ
れ、従来技術1に係る電界放出型表示装置の構造を示す
断面図及び上面図である(特開2000−90813号
公報参照)。図9を参照して、バックプレート101上
には、SiO2層105とクロム電極102とが形成さ
れている。SiO2層105上には、アルミニウム電極
106が形成されている。クロム電極102上には、グ
ラファイトやカーボンナノチューブ等の複数の粒子10
3から成る電子放出部104が形成されている。アルミ
ニウム電極106の上方には、蛍光体層とメタルバック
層とが形成されたフェースプレート(図示しない)が配
置されている。図10を参照して、クロム電極102
は、紙面の上下方向に延在して、複数並設されている。
また、アルミニウム電極106は、紙面の左右方向に延
在して、複数並設されている。電子放出部104は、ク
ロム電極102とアルミニウム電極106との平面視上
の交点にそれぞれ配設されている。
【0003】クロム電極102とアルミニウム電極10
6との間に所定の電圧を印加すると、電子放出部104
の粒子103から電子が引き出される。引き出された電
子はメタルバック層の強電界によって加速されて蛍光体
層に射突し、これによって蛍光体が発光する。
【0004】従来技術2.図11は、従来技術2に係る
電界放出型表示装置の構造を示す断面図である(特開2
000−251783号公報参照)。カソード基板11
0上にはカソード電極112が形成されており、カソー
ド電極112上には抵抗層113が形成されている。抵
抗層113上には、カーボンナノチューブから成るエミ
ッタ114が形成されている。また、抵抗層113上に
は絶縁層111が形成されている。絶縁層111上に
は、複数の開口部116を有するシールド電極115が
形成されている。シールド電極115の上方には、蛍光
体層118とメタルバック層119とが形成されたアノ
ード基板117が配設されている。
【0005】メタルバック層119には、エミッタ11
4から電子を電界放出することが可能な、十分に高いア
ノード電圧が印加される。シールド電極115は、メタ
ルバック層119の電界をエミッタ114に対して選択
的にシールドするための電極である。つまり、メタルバ
ック層119の電界によって常時放出可能な状態にある
エミッタ114からの実際の電子放出は、シールド電極
115に与える電圧によって抑制・制御される。
【0006】表示装置の駆動時において、メタルバック
層119には上記の高電圧が常時印加される。カソード
電極112及びシールド電極115の一方は走査され、
他方には表示信号が与えられる。カソード電極112と
シールド電極115とのマトリクスで選択された位置に
あるエミッタ114には、メタルバック層119の電界
がシールド電極115によって遮蔽されることなく作用
し、これにより、そのエミッタ114から電子が放出さ
れる。放出された電子はメタルバック層119の強電界
によって加速されて蛍光体層118に射突し、これによ
って蛍光体が発光する。
【0007】従来技術3.図12は、従来技術3に係る
電界放出型表示装置の構造を示す断面図である(特開2
000−268704号公報参照)。カソード基板11
0上にはカソード電極112が形成されており、カソー
ド電極112上には抵抗層113が形成されている。抵
抗層113上には、ダイヤモンドライクカーボン(DL
C)やカーボンナノチューブ等から成るエミッション層
114が形成されている。また、エミッション層114
上には絶縁物質から成る突起層120が形成されてい
る。突起層120上には、ゲート電極(引き出し電極)
121が形成されている。ゲート電極121の上方に
は、蛍光体層118とメタルバック層119と遮光性の
黒色層125とが形成されたアノード基板117が配設
されている。メタルバック層119とゲート電極121
との間には、複数の開口部を有する収束電極122が形
成されている。高いアノード電圧による電極間のショー
ト(スパークの発生)を避けるために、アノード基板1
17とカソード基板110とは、20mm程度の間隔を
以て配設されている。
【0008】メタルバック層119に印加する電圧をV
a、収束電極122に印加する電圧をVf、ゲート電極
121に印加する電圧をVgとすると、Va>Vf>V
gとなるように各電圧が印加される。ゲート電極121
の電界によってエミッション層114から電界電子が引
き出され、引き出された電子は収束電極122によって
収束された後に蛍光体層118に射突し、これによって
蛍光体が発光する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の電界放出型表示装置には、それぞれ以下のよう
な問題があった。
【0010】従来技術1の問題点.従来技術1に係る電
界放出型表示装置によると、高電圧が印加されるメタル
バック層に対してSiO2層105が露出する部分が存
在するため、SiO2層105はメタルバック層の強電
界によってチャージアップされてしまう。その結果、S
iO2層105とクロム電極102との間で不要な放電
が発生するという問題や、SiO2層105の電界によ
って、電子放出部104のエミッション特性が変化した
り、電子ビームの軌道が偏向されて蛍光体層へのランデ
ィング特性が低下するという問題があった。
【0011】従来技術2の問題点.エミッタ114に用
いられているカーボンナノチューブ等の電子放出材料
は、先端が非常に細く、しかもその先端はあらゆる方向
を向いている。従って、表示信号によってある特定の画
素が選択された場合、その画素に対応する部分のエミッ
タ114からは非常に大きな発散角を以て電子が引き出
される。そして、引き出された電子の一部はシールド電
極115に衝突してその表面で散乱され、四方八方に飛
散する。シールド電極115には各画素に対応して開口
部116が形成されているが、散乱された電子が、選択
画素に隣接する画素に対応する開口部116の付近に到
達した場合、その電子は、その開口部116から漏れて
いるアノード電界に引き寄せられ、その開口部116を
通過してアノードに到達する。このような現象は、電子
ビームの「横漏れ」あるいは「隣接漏れ」と称されてい
る。電子ビームの横漏れが生じた場合、選択画素に隣接
する画素が発光することとなるため、コントラストが低
下して表示性能は劣化する。このように従来技術2に係
る電界放出型表示装置においては、電子ビームの横漏れ
に対する対策がなされていないという問題があった。
【0012】従来技術3の問題点.同様に従来技術3に
係る電界放出型表示装置においても、電子ビームの横漏
れに対する対策がなされていないという問題があった。
【0013】本発明はこのような問題を解決するために
成されたものであり、アノードの強電界によってカソー
ド側の絶縁膜がチャージアップされることに起因する不
要放電の発生等を防止し得るとともに、電子ビームの横
漏れに起因する表示性能の劣化を抑制し得る電界放出型
表示装置を得ることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明のうち請求項1
に記載の電界放出型表示装置は、表示面を有するアノー
ド基板と、アノード基板に離間して対面するカソード基
板と、アノード基板上に形成されたアノード電極と、カ
ソード基板上に形成され、電子放出部が形成され、互い
に離間しつつ第1方向に延在する、複数のカソード電極
と、カソード電極と離間しつつ第1方向に垂直な第2方
向に延在し、カソード電極との平面視上の交点に画素を
規定する、複数のグリッド電極と、アノード電極とグリ
ッド電極との間に配設され、アノード電極の強電界をシ
ールドする機能を有するシールド電極とを備え、シール
ド電極とグリッド電極との間隔は、カソード電極の形成
ピッチの0.25倍以下であることを特徴とするもので
ある。
【0015】また、この発明のうち請求項2に記載の電
界放出型表示装置は、請求項1に記載の電界放出型表示
装置であって、シールド電極は、平面視上グリッド電極
に重なる複数の電子通過孔を有しており、電子通過孔の
直径は、第1方向に関するグリッド電極の幅よりも小さ
いことを特徴とするものである。
【0016】また、この発明のうち請求項3に記載の電
界放出型表示装置は、請求項2に記載の電界放出型表示
装置であって、シールド電極の厚みに対する電子通過孔
の直径の大きさが、3倍以上5倍以下であることを特徴
とするものである。
【0017】また、この発明のうち請求項4に記載の電
界放出型表示装置は、表示面を有するアノード基板と、
アノード基板に離間して対面するカソード基板と、アノ
ード基板上に形成されたアノード電極と、カソード基板
上に形成され、電子放出部が形成され、互いに離間しつ
つ第1方向に延在する、複数のカソード電極と、カソー
ド電極と離間しつつ第1方向に垂直な第2方向に延在
し、カソード電極との平面視上の交点に画素を規定す
る、複数のグリッド電極と、アノード電極とグリッド電
極との間に配設され、アノード電極の強電界をシールド
する機能を有するシールド電極とを備え、シールド電極
は、平面視上グリッド電極に重なる複数の電子通過孔を
有しており、シールド電極の厚みに対する電子通過孔の
直径の大きさが、3倍以上5倍以下であることを特徴と
するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本発明の
実施の形態1に係る電界放出型表示装置の構造の一部を
模式的に示す斜視図である。ガラス基板であるカソード
基板4上には、互いに離間しつつY方向に延在する、金
属から成る複数のカソード電極5が形成されている。カ
ソード電極5の上方には、互いに離間しつつX方向に延
在する、金属から成る複数のグリッド電極6が配設され
ている。カソード電極5とグリッド電極6との平面視上
の交点に、画素が規定される。グリッド電極6の上方に
は、シールド電極7が配設されている。シールド電極7
の上方には、アノード基板1が配設されている。アノー
ド基板1は表示面(図1では上面)を有しており、表示
面とは反対側のアノード基板1の底面には、蛍光体層2
及びアノード電極(メタルバック層)3が全面に形成さ
れている。アノード基板1はガラス基板から成り、透光
性を有している。アノード基板1とカソード基板4と
は、スペーサとしての機能も有する封止材(図示しな
い)によって、互いの周縁部同士で固着されている。
【0019】図2,3は、図1に示した構造をそれぞれ
X方向及びY方向から眺めた場合の断面図である。カソ
ード電極5上には、各画素毎に複数の電子放出部8が形
成されている。電子放出部8はカーボンナノチューブ等
の電界電子放出特性を有する材料を含み、アイランド状
に並んで複数形成されている。但し、カソード電極5と
電子放出部8との間に抵抗層を介在させてもよい。グリ
ッド電極6には、各電子放出部8の上方に貫通孔9が形
成されている。シールド電極7には、各グリッド電極6
の上方に、貫通孔10(電子通過孔)が形成されてい
る。シールド電極7は、その周縁部が上記封止材に固定
されている。互いに隣接するカソード電極5同士の間に
は絶縁性のスペーサ11が形成されており、グリッド電
極6は、このスペーサ11上に固定されている。
【0020】カソード電極5とグリッド電極6とのZ方
向の間隔L1は50μmであり、グリッド電極6のZ方
向の厚みL2は50μmであり、グリッド電極6とシー
ルド電極7とのZ方向の間隔L3は0.5mmであり、
カソード電極5とアノード電極3とのZ方向の間隔L4
は9mmであり、シールド電極7のZ方向の厚みL5は
0.2mmであり、シールド電極7の貫通孔10の直径
L6は2mmであり、グリッド電極6のY方向の幅L7
は2.5mmであり、グリッド電極6の形成ピッチP1
は3.5mmであり、シールド電極7の貫通孔10の形
成ピッチP2は3.5mmである。また、カソード電極
5の形成ピッチP3は2mmである。
【0021】図4は、一つの画素に着目して、シールド
電極7の貫通孔10からカソード基板4側を眺めた場合
の上面図である。貫通孔10内にはグリッド電極6の貫
通孔9が露出しており、貫通孔9内にはカソード電極5
の電子放出部8が露出している。また、貫通孔10の直
径L6(2mm)はグリッド電極6の幅L7(2.5m
m)よりも小さく、貫通孔10の中心はグリッド電極6
の幅の中心に一致しているため、貫通孔9が形成されて
いる部分を除いて、貫通孔10内にはグリッド電極6よ
りも下方の構造が露出していない。
【0022】表示装置の駆動時において、アノード電極
3には、14kVの高電圧が常時印加される。シールド
電極7は、アノード電極3の強電界をグリッド電極6、
カソード電極5、及び電子放出部8に対してシールドす
るための電極であり、500Vの電位が印加される。カ
ソード電極5及びグリッド電極6の一方は走査され、他
方には表示信号が与えられる。表示信号によって選択さ
れた画素においては、グリッド電極6とカソード電極5
との間に500Vの電圧が印加され、これにより、その
選択画素に対応する電子放出部8から電子が放出され
る。放出された電子はその選択画素に対応する貫通孔
9,10内を通過し、アノード電極3の強電界によって
加速されて蛍光体層2に射突し、これによって蛍光体が
発光する。
【0023】図5は、カソード電極5の形成ピッチP3
に対するグリッド電極6及びシールド電極7の間隔L3
の比(L3/P3)と、隣接画素到達率(後述)との関
係を計算した結果を示すグラフである。L3/P3が大
きいほど、即ちカソード電極5とシールド電極7との間
隔L3が大きいほど、隣接画素到達率も大きくなってい
ることが分かる。
【0024】選択画素に対応する電子放出部8から引き
出された全ての電子のうち、選択画素に隣接する画素に
対応する貫通孔10(説明の便宜上「隣接貫通孔」と称
する)を通過して電子ビームの横漏れを生じさせるもの
の割合(本明細書において「横漏れビーム率」と称す
る)が1%以下であれば、いわゆるコントラスト100
を確保することが可能である。コントラスト100は、
一般的な表示装置において十分なコントラストと考えら
れている。
【0025】ところで、電子放出部8から引き出された
全ての電子のうち、金属のグリッド電極6によって散乱
される電子の割合は30%弱である。従って、全ての散
乱電子のうち、隣接貫通孔に到達するものの割合(本明
細書において「隣接画素到達率」と称する)が3%以下
であれば、1%以下の横漏れビーム率を確保することが
できる。
【0026】以上の観点から、本実施の形態1に係る電
界放出型表示装置においては、図5のグラフに鑑みて、
上記L3/P3の値を0.25以下の範囲に限定する。
換言すれば、シールド電極7とグリッド電極6との間隔
L3を、カソード電極5の形成ピッチP3の0.25倍
以下に設定する。図2,3に示した例では、L3が0.
5mmであり、P3が2mmであったため、L3/P3
の値は0.25となってこの条件を満たしている。
【0027】図6は、L3が1.0mmの場合の電子ビ
ームの横漏れの発生状況を示す模式図である。この場
合、P3が2mmのままであるとすると、L3/P3の
値は0.5となる。図6に示すように、選択画素に対応
するカソード電極5a上の電子放出部8から放出された
電子ビーム20a,20bのうち、電子ビーム20a
は、選択画素に対応する貫通孔10a内を正常に通過し
ているが、一部の電子ビーム20bは、隣接貫通孔10
b内を通過している。即ち、電子ビームの横漏れが発生
している。
【0028】図7は、L3が0.5mmの場合の電子ビ
ームの横漏れの発生状況を示す模式図である。この場
合、P3が2mmのままであるとすると、L3/P3の
値は0.25となる。シールド電極7がグリッド電極6
に近付いた結果、図7に示すように、電子ビーム20b
は正常に貫通孔10a内を通過している。
【0029】このように本実施の形態1に係る電界放出
型表示装置によれば、アノード電極3とグリッド電極6
との間にシールド電極7が配設されており、しかも、シ
ールド電極7の貫通孔10内には、グリッド電極6の貫
通孔9が形成されている部分を除いて、グリッド電極6
よりも下方の構造が露出していない。そのため、アノー
ド電極3の強電界がグリッド電極6よりも下方のカソー
ド基板4側に作用することを、適切に防止することがで
きる。従って、アノード電極3の強電界によって絶縁性
のスペーサ11等がチャージアップされることはないた
め、不要放電の発生等を適切に防止することが可能とな
る。
【0030】また、シールド電極7とグリッド電極6と
の間隔L3を、カソード電極5の形成ピッチP3の0.
25倍以下に設定したため、1%以下の横漏れビーム率
を確保することができ、コントラストの低下による表示
特性の劣化を適切に抑制することができる。
【0031】実施の形態2.図8は、シールド電極7の
厚みL5に対する貫通孔10の直径L6の比(L6/L
5)と、カソード電流の利用率との関係を計算した結果
を示すグラフである。ここで、カソード電流の利用率と
は、電子放出部8から放出された全ての電子のうち、ア
ノード電極3に到達するものの割合を意味している。L
6/L5の値が3以上5以下の範囲では、利用率の特性
の左上がりの傾斜が急峻になっており、3未満の範囲で
は特性が左下がりになっていることが分かる。つまり、
上記実施の形態1ではL5の値は0.2mm(L6/L
5の値は10)であったが、貫通孔10の直径L6を2
mmに固定してシールド電極7の厚みL5を徐々に厚く
していくと、L5の値が0.4mmまでは利用率は緩や
かに上昇し、0.4〜0.67mmの範囲内では利用率
は急激に上昇するが、0.67mmを超えると利用率は
逆に低下している。
【0032】シールド電極7の厚みL5が0.4〜0.
67mmの範囲内で利用率が急激に上昇するのは、この
範囲内ではアノード電位の染み込みによる貫通孔10付
近でのアノード電位分布の変形が大きく、貫通孔10の
カソード基板4側付近でのアノード電界の強度が高まっ
て、電子の収束力が急激に増加するためである。但し、
シールド電極7があまりに厚くなりすぎるとその効果が
薄れるため、L5の値が0.67mmを超えると利用率
は逆に低下するのである。
【0033】以上の観点から、本実施の形態2に係る電
界放出型表示装置においては、図8のグラフに鑑みて、
上記L6/L5の値を3以上5以下の範囲に設定する。
換言すれば、シールド電極7の厚みL5に対する貫通孔
10の直径L6の大きさを、3倍以上5倍以下の範囲に
設定する。
【0034】このように本実施の形態2に係る電界放出
型表示装置によれば、シールド電極7の厚みL5に対す
る貫通孔10の直径L6の大きさを、3倍以上5倍以下
の範囲に設定したため、シールド電極7の板厚を厚くす
るに従ってカソード電流の利用率が大きく上昇する範囲
の特性のみを利用することができる。
【0035】
【発明の効果】この発明のうち請求項1に係るものによ
れば、シールド電極とグリッド電極との間隔をカソード
電極の形成ピッチの0.25倍以下に設定することによ
り、1%以下の横漏れビーム率を確保することができ、
コントラストの低下による表示特性の劣化を適切に抑制
することができる。
【0036】また、この発明のうち請求項2に係るもの
によれば、アノード電極の強電界がグリッド電極よりも
下方のカソード基板側に作用することを防止でき、不要
放電の発生等を適切に防止することが可能となる。
【0037】また、この発明のうち請求項3に係るもの
によれば、シールド電極の厚みに対する電子通過孔の直
径の大きさが3倍以上5倍以下の範囲に設定することに
より、シールド電極の厚みを厚くするに従ってカソード
電流の利用率が大きく上昇する範囲の特性のみを利用す
ることができる。
【0038】また、この発明のうち請求項4に係るもの
によれば、シールド電極の厚みに対する電子通過孔の直
径の大きさが3倍以上5倍以下の範囲に設定することに
より、シールド電極の厚みを厚くするに従ってカソード
電流の利用率が大きく上昇する範囲の特性のみを利用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る電界放出型表示
装置の構造の一部を模式的に示す斜視図である。
【図2】 図1に示した構造をX方向から眺めた場合の
断面図である。
【図3】 図1に示した構造をY方向から眺めた場合の
断面図である。
【図4】 シールド電極の貫通孔からカソード基板側を
眺めた場合の上面図である。
【図5】 カソード電極の形成ピッチに対するグリッド
電極及びシールド電極の間隔の比と、隣接画素到達率と
の関係を計算した結果を示すグラフである。
【図6】 グリッド電極とシールド電極との間隔が1.
0mmの場合の、電子ビームの横漏れの発生状況を示す
模式図である。
【図7】 グリッド電極とシールド電極との間隔が0.
5mmの場合の、電子ビームの横漏れの発生状況を示す
模式図である。
【図8】 本発明の実施の形態2に関して、シールド電
極の厚みに対する貫通孔の直径の比と、カソード電流の
利用率との関係を計算した結果を示すグラフである。
【図9】 従来技術1に係る電界放出型表示装置の構造
を示す断面図である。
【図10】 従来技術1に係る電界放出型表示装置の構
造を示す上面図である。
【図11】 従来技術2に係る電界放出型表示装置の構
造を示す断面図である。
【図12】 従来技術3に係る電界放出型表示装置の構
造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 アノード基板、2 蛍光体層、3 アノード電極、
4 カソード基板、5カソード電極、6 グリッド電
極、7 シールド電極、8 電子放出部、10貫通孔。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示面を有するアノード基板と、 前記アノード基板に離間して対面するカソード基板と、 前記アノード基板上に形成されたアノード電極と、 前記カソード基板上に形成され、電子放出部が形成さ
    れ、互いに離間しつつ第1方向に延在する、複数のカソ
    ード電極と、 前記カソード電極と離間しつつ前記第1方向に垂直な第
    2方向に延在し、前記カソード電極との平面視上の交点
    に画素を規定する、複数のグリッド電極と、 前記アノード電極と前記グリッド電極との間に配設さ
    れ、前記アノード電極の強電界をシールドする機能を有
    するシールド電極とを備え、 前記シールド電極と前記グリッド電極との間隔は、前記
    カソード電極の形成ピッチの0.25倍以下であること
    を特徴とする電界放出型表示装置。
  2. 【請求項2】 前記シールド電極は、平面視上前記グリ
    ッド電極に重なる複数の電子通過孔を有しており、 前記電子通過孔の直径は、前記第1方向に関する前記グ
    リッド電極の幅よりも小さいことを特徴とする、請求項
    1に記載の電界放出型表示装置。
  3. 【請求項3】 前記シールド電極の厚みに対する前記電
    子通過孔の直径の大きさが、3倍以上5倍以下であるこ
    とを特徴とする、請求項2に記載の電界放出型表示装
    置。
  4. 【請求項4】 表示面を有するアノード基板と、 前記アノード基板に離間して対面するカソード基板と、 前記アノード基板上に形成されたアノード電極と、 前記カソード基板上に形成され、電子放出部が形成さ
    れ、互いに離間しつつ第1方向に延在する、複数のカソ
    ード電極と、 前記カソード電極と離間しつつ前記第1方向に垂直な第
    2方向に延在し、前記カソード電極との平面視上の交点
    に画素を規定する、複数のグリッド電極と、 前記アノード電極と前記グリッド電極との間に配設さ
    れ、前記アノード電極の強電界をシールドする機能を有
    するシールド電極とを備え、 前記シールド電極は、平面視上前記グリッド電極に重な
    る複数の電子通過孔を有しており、 前記シールド電極の厚みに対する前記電子通過孔の直径
    の大きさが、3倍以上5倍以下であることを特徴とする
    電界放出型表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7180234B2 (en) 2003-06-02 2007-02-20 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Field emission display device and method of manufacturing same
US7274139B2 (en) 2004-02-26 2007-09-25 Samsung Sdi Co., Ltd Electron emission device with improved electron emission source structure
US7319287B2 (en) * 2003-11-27 2008-01-15 Samsung Sdi Co., Ltd. Electron emission device with grid electrode

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