JP2002322894A - 地質試料採取装置および地質試料採取方法 - Google Patents

地質試料採取装置および地質試料採取方法

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JP2002322894A
JP2002322894A JP2001126928A JP2001126928A JP2002322894A JP 2002322894 A JP2002322894 A JP 2002322894A JP 2001126928 A JP2001126928 A JP 2001126928A JP 2001126928 A JP2001126928 A JP 2001126928A JP 2002322894 A JP2002322894 A JP 2002322894A
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JP
Japan
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sampling
sample
geological
opening
tube
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Pending
Application number
JP2001126928A
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English (en)
Inventor
Masaki Makino
昌己 牧野
Kenichi Ozoe
謙一 尾添
Minoru Hisada
実 久田
Nobuhiko Ichihara
延彦 市原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KATO KENSETSU KK
Kato Construction Co Ltd
Original Assignee
KATO KENSETSU KK
Kato Construction Co Ltd
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Publication date
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 採取管引き抜き時の試料の乱れや脱落を確実
に防止する。 【解決手段】 凹状断面形状の試料採取管1の下部にブ
リッジプレート3を固定し、その部分を閉断面形状の脱
落防止部Pとする。脱落防止部Pにはヒンジ回転式の開
閉蓋5を主体とする開閉機構6を設け、開閉蓋5と同軸
一体にフラッパ8を設ける。地中への圧入時にはフラッ
パ8が受ける圧入抵抗で開閉蓋5を開く一方、採取管1
の引き抜き時にはフラッパ8が受ける引き抜き抵抗で開
閉蓋5を強制的に閉じて、内部に取り込んだ試料の脱落
を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種建設工事の設
計,施工のための地質(土質)調査あるいは地盤改良工
事後の品質確認等に際して対象となる地層の地質試料を
不攪乱土として採取するための地質試料採取装置および
地質試料採取方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】この種の
地質試料採取技術の代表的なものとしては、ボーリング
マシンによるシンウォールサンプリング法のほか簡便法
として塩ビパイプ等の単純円筒形状の試料採取管を地中
に圧入する方法があるが、前者においては設備が大がか
りなものとなってコストアップが余儀なくされ、また、
後者においては試料採取管を地中から引き抜く際の試料
の脱落が不可避とされることから、両者ともになおも改
善の余地を残している。
【0003】そこで、上記簡便法をさらに改良したもの
として、例えば特開2000−1844号公報に記載さ
れているように、両端が開口した筒状体の側壁を長手方
向に沿って切除しつつ一部をブリッジ状の残置部として
残すとともに、その筒状体の先端部にカッターと試料土
脱落防止爪を設けたものが提案されている。
【0004】しかしながら、この公報記載の技術では、
筒状体の側壁の一部を切除したことによって地中への圧
入時および引き抜き時の摩擦抵抗は減少することになる
ものの、筒状体の下端内周には微小高さで固定式の試料
土脱落防止爪が設けられているにすぎないため、その脱
落防止効果が必ずしも十分でなく、試料の脱落を完全に
は防止することができない。
【0005】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、簡便法であるところのパイプ状の試料採取
管を圧入する方式を前提としつつも、とりわけ地中から
の採取管引き抜き時の試料土の脱落を確実に防止できる
ようにした地質試料採取装置とその採取方法を提供しよ
うとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、筒状をなす試料採取管を地中に圧入することにより
その圧入深さ相当分の地質試料を採取する装置であっ
て、試料採取管の側壁の一部を長手方向に沿って切除す
ることによりその切除部をもって開放してなる凹状断面
形状の導入部と、上記試料採取管の導入部の下端部側に
連続して設けられてその側壁が未開放の閉断面形状をな
す脱落防止部と、上記脱落防止部にその下端開口部を開
閉するように設けられて、地中に対する試料採取管の圧
入時には開状態に保持される一方で地中からの試料採取
管の引き抜き時には閉状態に保持されてその採取管内部
の試料の脱落を阻止する開閉機構と、を備えたことを特
徴している。
【0007】この場合、上記開閉機構は、請求項2に記
載の発明のように、脱落防止部にその下端開口部を開閉
するようにヒンジピンを介して回転可能に支持された開
閉蓋と、上記脱落防止部の外部に配置されるとともに開
閉蓋と同軸一体に形成された抵抗板を兼ねたフラッパと
を備えていて、上記フラッパが受ける圧入抵抗もしくは
引き抜き抵抗に応じて開閉蓋をそのフラッパとともに開
位置と閉位置との間で強制回転させるようになっている
ことがその開閉操作を自律的に行わせる上で望ましい。
【0008】したがって、これら請求項1,2に記載の
発明では、開閉機構は脱落防止部を積極的に開閉できる
可動式のものとなっているため、試料採取管の引き抜き
時にこれを閉状態とすることにより、その試料採取管の
内部に取り込まれた地質試料の脱落を確実に防止できる
ようになる。
【0009】請求項3に記載の発明は、試料採取管を地
中に圧入することによりその圧入深さ相当分の地質試料
を採取する装置であって、上記試料採取管は、凹状断面
形状の採取管本体と、上記採取管本体とほぼ同じ長さに
形成され、この採取管本体の開放部を開閉するべく該採
取管本体にその長手方向に沿って相対移動可能に嵌合保
持されるシャッター部材と、から構成されていることを
特徴としている。
【0010】この場合、上記シャッター部材は単純な平
板状のものでもよいが、請求項4に記載のように、その
シャッター部材は採取管本体とほぼ同じ凹状断面形状の
ものとして形成されていて、両者の相互嵌合状態をもっ
て所定の閉断面形状の試料採取管が形成されるようにな
っていることが試料採取容積拡大化の上で望ましい。
【0011】同様に、請求項5に記載のように、上記採
取管本体およびシャッター部材のうちいずれか一方には
案内溝が、他方には案内リブがそれぞれ形成されてい
て、これら案内溝と案内リブとをもって採取管本体とシ
ャッター部材とが相対移動可能に相互嵌合していること
が両者の相対位置決めを行う上で望ましい。
【0012】したがって、これら請求項3〜5に記載の
発明では、試料採取管が採取管本体とシャッター部材と
で構成されているために、実際の施工に際して、例えば
最初に採取管本体のみを地中に圧入したのちに採取管本
体に沿わせるようにしてシャッター部材を圧入して、地
中からの引き抜き時にはそれら採取管本体とシャッター
部材とを一体のものとして引き抜くことが可能となる。
なお、この試料採取方法は請求項10に記載の発明に対
応している。このように採取管本体とシャッター部材と
を個別に地中に圧入することにより、その両者をまとめ
て圧入する場合と比べて圧入抵抗を大幅に減少させるこ
とができるようになり、しかも相前後して地中に圧入さ
れた採取管本体とシャッター部材とで地質試料を挟み込
むようにして確実に地中から取り出すことが可能とな
る。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項3〜5の
いずれかに記載の地質試料採取装置を前提とした上で、
実質的に請求項1に記載のものと同様の開閉機構を設け
たものである。より詳しくは、請求項6に記載の発明
は、採取管本体の下端部に、試料採取管の下端開口部を
開閉するべく、地中に対する試料採取管の圧入時には開
状態に保持される一方で地中からの試料採取管の引き抜
き時には閉状態に保持されてその試料採取管内部の試料
の脱落を阻止する開閉機構が設けられていることを特徴
としている。
【0014】この場合、請求項7に記載の発明のよう
に、上記開閉機構は、採取管本体にその下端開口部を開
閉するようにヒンジピンを介して回転可能に支持された
開閉蓋と、上記採取管本体の外部に配置されるとともに
開閉蓋と同軸一体に形成された抵抗板を兼ねたフラッパ
と、を備えていて、そのフラッパが受ける圧入抵抗もし
くは引き抜き抵抗に応じて開閉蓋をそのフラッパととも
に開位置と閉位置との間で強制回転させるようになって
いることが望ましい。
【0015】したがって、これら請求項6,7に記載の
発明では、採取管本体とシャッター部材とで挟み込むよ
うにして地質試料を取り出す際に、同時に試料採取管の
下端開口部を閉状態とすることで、より確実に地質試料
の脱落を防止することができるようになる。
【0016】請求項8に記載の発明は、上記請求項3〜
7のいずれかに記載の地質試料採取装置を前提とした上
で、試料採取管を形成する採取管本体およびシャッター
部材のうち少なくともいずれか一方に、試料とともに試
料採取管内の取り込まれた水分を排出するための水抜き
穴が形成されていることを特徴としている。
【0017】したがって、この請求項8に記載の発明で
は、河川あるいは湖沼等のように水面下の地質試料を採
取しようとする場合に、試料採取管を川底等に圧入する
とその試料採取管への水の浸入が不可避であるものの、
引き抜き時は上記水抜き穴を使って採取管内部に入った
水の排出が可能であり、その水を除いた地質試料のみを
確実に取り出すことが可能となる。
【0018】請求項9に記載の発明は、請求項3〜7の
いずれかに記載の地質試料採取装置を用いることを前提
とした地質試料採取方法であって、採取管本体のみを先
に地中に圧入し、次いでその採取管本体とシャッター部
材とを相互嵌合状態とした上で採取管本体に沿わせるよ
うにシャッター部材を地中に圧入し、試料採取管の引き
抜き時には上記採取管本体およびシャッター部材の両者
を一体的に引き抜くことを特徴としている。
【0019】したがって、この請求項9に記載の発明で
は、採取管本体とシャッター部材とをまとめて圧入する
場合と比べて圧入抵抗を大幅に減少させることができる
ようになり、しかも相前後して地中に圧入された採取管
本体とシャッター部材とで地質試料を挟み込むようにし
て確実に地中から取り出すことが可能となる。
【0020】ここで、必要に応じて、請求項10に記載
の発明のように採取管本体とシャッター部材とを相互嵌
合状態とした上で両者を一体的に地中に圧入し、上記シ
ャッター部材のみを所定量だけ引き抜いたのちに再度元
の位置まで圧入し、その後に上記採取管本体およびシャ
ッター部材の両者を一体的に引き抜くようにしてもよ
く、また、請求項11に記載の発明のように、採取管本
体とシャッター部材とを相互嵌合状態とした上で両者を
一体的に地中に圧入し、シャッター部材のみを先に地中
から単独で引き抜いた後に採取管本体を引き抜くように
してもよい。
【0021】請求項12に記載の発明は、上記請求項1
に記載の地質試料採取装置を前提とした上で、上記試料
採取管は、その軸心を通る分割面をもって二つの採取管
素片に分割されているとともに、その採取管素片同士が
ヒンジを介して開閉可能に結合されていることにより、
閉状態では導入部が所定の凹状断面形状をなし且つ脱落
防止部が所定の閉断面形状をなすように形成されている
一方、上記開閉機構は、脱落防止部にその下端開口部を
開閉するようにヒンジピンを介して回転可能に支持され
た開閉蓋と、試料採取管の上端部に回転可能に設けられ
た操作ハンドルとを備えていて、少なくとも試料採取管
の圧入状態下における開閉蓋の閉操作は操作ハンドルの
回転操作に連動して行われるようになっていることを特
徴としている。
【0022】したがって、この請求項12に記載の発明
では、開閉機構の開閉動作が試料採取管の圧入もしくは
引き抜き動作に依存することなく、試料採取管の上端部
に付設された操作ハンドルの回転操作すなわち例えば人
為操作によって操作ハンドルを回転操作することで少な
くとも試料採取管の圧入状態下での開閉蓋の閉操作が行
われる。
【0023】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、試料採
取管の下端部の脱落防止部にその開口部を積極的に開閉
するための開閉機構を設けたため、地中からの試料採取
管の引き抜き時に地質試料が試料採取管から脱落するの
を確実に防止しつつその地質試料を不攪乱土として取り
出すことができるようになり、従来のものと比べてその
信頼性が向上する効果がある。
【0024】特に請求項2に記載の発明によれば、開閉
機構を形成している開閉蓋が、フラッパが受ける圧入抵
抗もしくは引き抜き抵抗に応じてそのフラッパとともに
開閉することから、その開閉機構の動作信頼性も著しく
高いものとなる利点がある。
【0025】請求項3に記載の発明によれば、試料採取
管が凹状断面形状の採取管本体とこれを開閉するシャッ
ター部材とで形成されているものであるから、例えばタ
イミングをずらしてそれぞれを順次圧入した上で引き抜
き時には両者を一体ものとして引き抜くことにより、そ
の両者で地質試料を挟み込むようにして取り出すことこ
とができ、地質試料の脱落防止を図りながらその試料採
取効率が向上するほか、両者をそれぞれ個別に圧入する
ことによりその圧入抵抗を小さくすることができる利点
がある。
【0026】特に請求項4に記載の発明によれば、シャ
ッター部材が採取管本体とほぼ同形状に形成されている
ものであるから、試料採取管の試料採取管容積を飛躍的
に大きく確保できる利点がある。
【0027】請求項5に記載の発明によれば、上記採取
管本体とシャッター部材とを、案内溝と案内リブとによ
る相互嵌合構造としたものであるから、両者の相対位置
決め精度が向上し、特に先に述べたように採取管本体と
シャッター部材とを個別に圧入する場合であっても、後
から圧入すべき部材をきわめてスムーズに圧入できる利
点がある。
【0028】請求項6,7に記載の発明によれば、採取
管本体とシャッター部材とから形成される試料採取管に
請求項1もしくは請求項2に記載のものと同様の開閉機
構を設けたものであるから、試料採取管に一旦取り込ま
れた地質試料の脱落をより確実に防止できる利点があ
る。
【0029】請求項8に記載の発明によれば、採取管本
体とシャッター部材とから形成される試料採取管に水抜
き穴を形成したものであるから、河川や湖沼等のように
水面下の地質試料を採取する場合であっても、試料採取
管に一旦浸入した水を抜いた上で地質試料のみを不攪乱
土として確実に採取できる利点がある。
【0030】請求項9に記載の発明によれば、採取管本
体とシャッター部材とから形成される試料採取管を用い
て試料採取を行うにあたり、採取管本体を先に圧入した
上で後からシャッター部材を圧入し、引き抜き時には両
者を一体のものとして引き抜くようにしたものであるか
ら、それぞれを個別に圧入することによってその圧入抵
抗を減少させることができる利点がある。
【0031】請求項10に記載の発明によれば、採取管
本体とシャッター部材とを一体のものとして圧入した上
でシャッター部材のみの引き抜きと再圧入とを行うよう
にしたものであるから、採取管本体側への地質試料の取
り込みをより確実に行える利点がある。
【0032】請求項11に記載の発明によれば、採取管
本体とシャッター部材とを一体ものとして圧入するも、
引き抜き時にはそれぞれを個別に引き抜くようにしたも
のでるあるから、特に両者を一体のものとして引き抜く
場合と比べてその引き抜き抵抗を減少させることができ
る利点がある。
【0033】請求項12に記載の発明によれば、請求項
1に記載の試料採取管を前提としてこれにハンドル操作
に応じて開閉する開閉機構を設けたものであるから、開
閉機構の開閉動作がより確実に行われるようになり、そ
の開閉機構の動作信頼性ひいては試料採取の信頼性が一
段と高いものとなる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1の(A)〜(C)は本発明に
係る地質試料採取装置の好ましい第1の実施の形態を示
す図である。
【0035】同図に示すように、地質試料採取装置は十
分に剛性のある長尺な採取管すなわち断面略U字状もし
くは凹状断面形状の試料採取管1を主要素として形成さ
れていて、その下端部には凹状断面の開放部を閉塞する
べく両側壁2,2間にまたがるように所定幅寸法のブリ
ッジプレート3が溶接等により固定されている。これに
より、試料採取管1のうちブリッジプレート3がある部
分では凹状断面ではなく閉断面形状のものとして形成さ
れていて、後述するように凹状断面形状をなす部分が導
入部Mとして外部に開放されているが故に、地中への圧
入時にこの導入部Mが下端開口部とともに地質試料を積
極的に試料採取管内部に取り込む機能を発揮するととも
に、ブリッジプレート3をもって閉断面形状をなすよう
に形成された部分が採取管引き抜き時の試料の脱落防止
部Pとして機能するように設定してある。
【0036】なお、必要に応じて導入部Mとなるべき部
分にも適宜幅狭なブリッジプレートを設けると試料採取
管1そのものの剛性向上の上でより好ましいものとな
る。また、試料採取管1の上端部には地中からの引き抜
き時に作用点となる引き抜き穴4が形成されているが、
これに代えてフック等を固定してもよい。
【0037】上記脱落防止部Pには開閉蓋5を主要素と
する開閉機構6が設けられている。この開閉機構6は、
脱落防止部Pの水平断面形状よりも一回り小さな矩形状
の開閉蓋5をこれの両側に溶接等にて一体に固定された
ヒンジピン7を介して両側壁2,2間に回転可能に支持
させたもので、開閉蓋5は図1の(C)に示す直立姿勢
位置(開位置)P1と水平姿勢位置(閉位置)P2との
なすおよそ90°の範囲内で回転可能となっている。
【0038】上記一対のヒンジピン7は側壁2の外側ま
で突出していて、その突出端には平板状のフラッパ8が
溶接等にてそれぞれに固定されている。このフラッパ8
と開閉蓋5とは上記のようにヒンジピン7を共有しつつ
も互いにその位相を所定量だけずらしてあり、図1の
(C)に示すように開閉蓋5が直立姿勢位置P1にある
状態ではフラッパ8が所定角度だけ傾斜姿勢となるよう
に設定してある。したがって、フラッパ8を回転させれ
ばそれに応じて開閉蓋5が回転するようになっている。
また、試料採取管1の側壁2には一対のストッパ9,1
0が突設されており、これらのストッパ9,10とフラ
ッパ8との当接によって上記フラッパ8の回転範囲ひい
ては開閉蓋5の回転範囲が規制されている。
【0039】なお、脱落防止部Pにおける下端開口縁部
には図2に示すようにテーパ状のカッター11を形成す
るか、もしくは別体に形成された同等のカッターを溶接
等にて固定するのが望ましい。
【0040】したがって、本実施の形態の地質試料採取
装置によれば、図1のほか図3の(A),(B)に示す
ように試料採取の対象となる地盤の地面Gに対して脱落
防止部P側を下側にして試料採取管1をほぼ直立姿勢と
なるように起立させ、例えばバックホーのホッパ等を使
って所定の深さとなるまで地中深く圧入する。この時、
試料採取管1の自由状態では開閉蓋5がその自重のため
に閉位置P2にあったとしても、図1の(A)に示すよ
うに地中への圧入が開始されるとその試料採取管1回り
の土壌の圧入抵抗をフラッパ8が受けて(ただし、図3
では図面の錯綜化を避けるためにフラッパ8は図示省略
してある)、フラッパ8が開閉蓋5とともに回転して開
閉蓋5は開位置P1に自律的に保持される。そして、上
記の圧入過程において試料採取管1の下端開口部から地
層である試料Sが内部に連続的に取り込まれて、その試
料採取量が圧入量とともに増大して図3の(B)の状態
となる。
【0041】試料採取管1が所定深さまで圧入されたな
らば、その試料採取管1の上端部の引き抜き穴4にワイ
ヤロープ等を通した上でバックホーのバケット等に引っ
掛けて、試料採取管1を地中から引き抜く。試料採取管
1に引き抜き力が加わると、図3の(C)に示すように
その試料採取管1回りの土壌の引き抜き抵抗をフラッパ
8が受けて、フラッパ8が開閉蓋5とともに回転して開
閉蓋5は閉位置P2に保持される。これにより、試料採
取管1の内部に不攪乱土として取り込まれている試料S
の脱落が阻止され、同図(D)に示すようにその試料S
は試料採取管1とともに取り出される。
【0042】なお、試料Sは試料採取管1から丁寧に取
り出された上で、例えば含水比、間隙比および科学的組
成等の土質判定のための供試体となる。
【0043】このように本実施の形態によれば、きわめ
て簡易な工法にて連続的な試料採取を行えることはもち
ろんのこと、一旦取り込んだ試料Sの脱落が開閉蓋5に
よって確実に阻止されるためにその試料採取効率に優
れ、とりわけ地盤改良後の地質調査等のような試料採取
にきわめて有効である。
【0044】図4に本発明に係る試料採取装置の第2の
実施の形態を示す。
【0045】この第2の実施の形態では、断面略U字状
もしくは凹状断面形状をなす採取管本体12とこれとほ
ぼ同形状のシャッター部材13とをそれぞれの開放側を
突き合わせ面として互いに突き合わせるとともに、両者
を長手方向に相対移動可能に嵌合保持させることで閉断
面形状をなす角筒状の試料採取管14としてある。
【0046】より詳しくは、上記採取管本体12および
シャッター部材13のうちのいずれか一方、例えば採取
管本体12の開放部側の両開口縁には長手方向に沿うよ
うに外フランジの如き形態をもって案内リブ15が形成
されているとともに、他方の部材となるシャッター部材
13の開放部側の両開口縁には長手方向に沿うようにチ
ャンネル部16が形成されていて、このチャンネル部1
6の内側が上記案内リブ15に対応する案内溝17とな
っている。そして、案内リブ15と案内溝17とを相互
に嵌合させることで、採取管本体12とシャッター部材
13とが長手方向に沿って相対移動可能となっている。
【0047】なお、これら採取管本体12およびシャッ
ター部材13のいずれについても、第1の実施の形態と
同様に引き抜き穴18を設けるとともに、その下端部に
は図2と同様のカッター11を設けるものとする。
【0048】この第2の実施の形態に係る装置を用いて
の試料採取にあたっては、図5の(A),(B)に示す
ように最初に採取管本体12のみを単独で所定深さとな
るまで地中に圧入し、次いで採取管本体12の上端部と
シャッター部材13の下端部とを上記案内リブ15およ
び案内溝17をもって相互に凹凸嵌合させた上、先に地
中に圧入されている採取管本体12に沿わせるようにし
てシャッター部材13を単独で圧入する。そして、同図
(C)に示すように採取管本体12とシャッター部材1
3とが共に同じ圧入レベルとなって採取管14が閉断面
形状をなす角筒状のものとなったならば、両者を一体的
に地中から引き抜く(同図(D))。
【0049】この第2の実施の形態によれば、凹状断面
形状の採取管本体12とシャッター部材13とをそれぞ
れ個別に圧入することにより、両者を一体のものとして
圧入する場合と比べて圧入に要する抵抗を減ずることが
でき、それによって地質の乱れを未然に防止できること
から試料Sを不攪乱土として確実に採取できることにな
る。その上、採取管本体12とシャッター部材13とが
それぞれ個別に切り出した試料Sをそれら両者で挟み込
むようにして取り出すことになるため、第1の実施の形
態のような開閉機構がないにもかかわらずその試料Sを
地表側に確実に取り出すことができることになる。
【0050】図6には上記試料採取管14を用いた別の
施工手順を示し、同図(A),(B)に示すように、最
初に相互嵌合状態とした採取管本体12とシャッター部
材13とを対にして地面Gに所定深さまで圧入し、次い
で同図(C)に示すようにシャッター部材13のみを先
に引き抜き、その後から採取管本体12を引き抜くよう
にする(同図(D),(E))。この方法によれば、特
に地盤が軟弱な場合に、同図(C)に示すようにシャッ
ター部材13を先に引き抜くことでその軟弱な地層の試
料Sを残された採取管本体12側に積極的に取り込むこ
とができるようになる。
【0051】図7には上記試料採取管14を用いたさら
に別の施工手順を示し、同図(A),(B)に示すよう
に、最初に相互嵌合状態とした採取管本体12とシャッ
ター部材13とを対にして地面Gに所定深さまで圧入
し、次いで同図(C),(D)に示すようにシャッター
部材13のみを一旦引き抜いた上で再度圧入し、最終的
には同図(E),(F)に示すように相互嵌合状態とし
た採取管本体12とシャッター部材13とを対にして地
面Gから引き抜くようにする。この方法によってもまた
採取管本体12側に積極的に試料Sを取り込むことがで
きるようになる。
【0052】図8は本発明に係る試料採取装置の第3の
実施の形態を示す図で、この実施の形態では、採取管本
体19およびシャッター部材20をそれぞれ断面略半円
状のものとした上で、先の実施の形態と同様に案内リブ
15および案内溝17をそれぞれ設けて相互嵌合構造と
することで中空円筒状の試料採取管21としたものであ
る。
【0053】また、図9は本発明に係る試料採取装置の
第4の実施の形態を示す図で、この実施の形態では、採
取管本体22については第2の実施の形態(図4参照)
と同様に凹状断面形状のものとするもシャッター部材2
3については平板状のものとした上で、第2の実施の形
態と同様に案内リブ15および案内溝17をそれぞれ設
けて相互嵌合構造とすることで角筒状の試料採取管24
としたものである。
【0054】これら第3,第4の実施の形態においても
先の第2の実施の形態と同様の機能が発揮されるほか、
第3の実施の形態のように試料採取管21が円筒形状で
ある場合には、角筒状の試料採取管のように角部あるい
は隅部がないために試料Sの乱れを未然に防止できるほ
か、第4の実施の形態のように平板状のシャッター部材
23を用いた場合には、試料採取容積は減少することに
なるものの圧入時もしくは引き抜き時の抵抗が小さくな
り、その抵抗による試料Sの乱れを未然に防止できる利
点がある。
【0055】図10は本発明に係る試料採取装置の第5
の実施の形態を示す図で、この実施の形態では、上記第
4の実施の形態(図9参照)と同様に凹状断面形状の採
取管本体25と平板状のシャッター部材26との組み合
わせからなる試料採取管24を前提として、その採取管
本体25の下端部に第1の実施の形態(図1参照)と全
く同様の開閉機構6を設けたものである。なお、この開
閉機構6については第1の実施の形態と同一部位に同一
符号を付してその詳細な説明は省略するものとする。
【0056】したがって、この第5の実施の形態によれ
ば、第4の実施の形態と同様の機能が発揮されるほか、
第1の実施の形態と同様に開閉機構6による試料Sの脱
落防止機能が発揮されるため、採取管引き抜き時におけ
る試料Sの脱落を一段と確実に防止できるようになる。
【0057】なお、上記開閉機構6の機能よりして、図
4に示した試料採取管14における採取管本体12およ
びシャッター部材13のうちそのいずれか一方もしくは
双方に同様の開閉機構6を設けることも必要に応じて可
能であることは言うまでもない。
【0058】図11は本発明に係る試料採取装置の第6
の実施の形態を示す図で、この実施の形態では、先に示
した第5の実施の形態(図10参照)の試料採取管24
を前提として、シャッター部材27の上部に多数の水抜
き穴28を形成したものである。なお、第5の実施の形
態と共通する部分には同一符号を付してその詳細な説明
は省略するものとする。
【0059】この第6の実施の形態によれば、図12に
示すように河川あるいは湖沼等のように表層が水でその
水面Wよりも下側の地層Gの試料を採取しようとする場
合に、試料採取管24の圧入に伴いその試料採取管24
には試料とともに水までも浸入することになるものの、
試料採取管24を引き抜く際には一旦は試料採取管24
に浸入した水が上記水抜き穴28から排出されることに
なるので、必要な資料Sのみを不攪乱土として確実に取
り出すことができる利点がある。
【0060】ここで、図8〜11に示したそれぞれの試
料採取管を用いた施工方法として、必要に応じ図5〜7
の示したいずれかの施工方法を適宜選択できるものであ
ることは言うまでもない。
【0061】図13以下の図面は本発明に係る試料採取
装置の第7の実施の形態を示す図で、この実施の形態で
は、採取後の試料を試料採取管31から取り出しやすい
ようにするために、試料採取管31そのものを半割り可
能な構造として開閉可能としたものである。
【0062】図13〜15に示すように、凹状断面形状
もしくは断面U字状をなす長尺な試料採取管31は、そ
の上下両端部および中央部に複数のブリッジプレート3
2,33を備えているものであるが、その採取管自体の
軸心を通りつつ長手方向に沿う分割面Qをもってブリッ
ジプレート32,33ごと左右対称な一対の採取管素片
34A,34Bとして二分割されていて、それら一対の
採取管素片34A,34B同士は背面側の複数のヒンジ
35をもって開閉可能に結合されている。そして、試料
採取管31の開状態では、図17に示すようにその開放
部を大きく口開きさせることができるようになっている
一方、試料採取管31の閉状態では図14に示すように
元のU字状断面形状のものとなり、且つブリッジプレー
ト32,33に相当する部分ではそのブリッジプレート
32,33を二分割したことによって形成されるプレー
ト素片32a,32b同士および33a,33b同士が
互いに突き合わされて試料採取管31とともに実質的に
閉断面形状のものとなるように設定されている。
【0063】以上の説明から明らかなように、試料採取
管31に付設された複数のブリッジプレート32,33
のうち最下端のブリッジプレート33に相当する部分が
第1の実施の形態と同様の脱落防止部Pとして機能する
ことになり、それ以外のブリッジプレート32は導入部
Mの剛性もしくは強度を高める役目をすることになる。
また、その脱落防止部Pを形成している各採取管素片3
4A,34Bの下端部には断面ウエッジ状をなすカッタ
ー36が溶接等にて固定されている。
【0064】上記の各ブリッジプレート32,33を形
成することになる一方のプレート素片32b,33bの
前面には、図16に示すように開放長穴37が形成され
た掛け金38が回転可能に装着されているとともに、他
方のプレート素片32a,33aには止めねじ39が装
着されていて、上記試料採取管31の閉状態において掛
け金38の開放長穴37を止めねじ39に係合させた上
でその止めねじ39を締め込むことにより、その試料採
取管31を開動作不能に保持することができるようにな
っている。
【0065】上記脱落防止部Pには第1の実施の形態と
同様に開閉蓋40を主要素とする開閉機構41が設けら
れている。この開閉機構41は、図14,16に示すよ
うに、脱落防止部Pの水平断面形状よりも一回り小さな
矩形状の開閉蓋40を外ヒンジタイプのヒンジピン42
を介して一方の採取管素片34Aの側壁に回転可能に支
持させたもので、その一方の採取管素片34Aの側壁に
は開閉蓋40を臨ませるスリット状の開口部43を形成
してあることから、開閉蓋40は図16に示す直立姿勢
位置(開位置)P1と水平姿勢位置(閉位置)P2との
なすおよそ90°の範囲内で回転可能となっている。
【0066】また、上記開閉蓋40がヒンジ結合された
採取管素片34Aの側壁の外側には長手方向に沿って連
結ロッド44が配設されていて、この連結ロッド44は
その採取管素片34Aに溶接接合されたガイドスリーブ
45に回転可能で且つ上下動不能に案内支持されてい
る。そして、連結ロッド44の上端には操作ハンドル4
6が、その下端にはプッシュバー47がそれぞれ一体に
結合されていて、両者は平面視においてその位相を所定
量だけ互いにずらせるように設定してあるとともに、連
結ロッド44とともにおよそ90°の範囲内で回転可能
に構成してある。したがって、図14に示すように操作
ハンドル46が開位置R2にある時にはプッシュバー4
7が採取管素片34Aの外側に退避していることから、
開閉蓋40は図15に示す直立姿勢位置P1と水平姿勢
位置P2とのなすおよそ90°の範囲内で回転可能であ
り、他方、操作ハンドル46が閉位置R1にある時には
プッシュバー47が開口部43を通して脱落防止部P内
に入り込むことから、このプッシュバー47と開閉蓋4
0との当接によってその開閉蓋40が閉位置である水平
姿勢位置P2に保持されるようになっている。
【0067】したがって、本実施の形態によれば、図1
3に示すように採取管素片34A,34B同士を閉状態
として掛け金38と止めねじ39とで開動作不能に拘束
し、かつ開閉機構41の操作ハンドル46を開位置R2
に保持した状態でその試料採取管31を第1の実施の形
態と同様に直立姿勢にて地中に圧入する。この時、開閉
蓋40が自重により閉状態にあったとしてもプッシュバ
ー47が外部に退避していることから、開閉蓋40は地
中への圧入抵抗を受けて自律的に開状態となり、地中へ
の圧入の進行に応じて試料Sが試料採取管31内に連続
的に取り込まれることになり、以降は開閉蓋40は開状
態に保持される。
【0068】試料採取管31が所定深さまで圧入された
ならば、その試料採取管31を引き抜く前に開閉機構4
1の操作ハンドル46を閉位置R1まで回転操作する。
この回転操作に応じてプッシュバー47が開口部43か
ら脱落防止部Pの内部に入り込み、かつ開状態にある開
閉蓋40に当接してこれを押圧操作することから、図1
6に示すように開閉蓋40は強制的に閉状態に保持され
る。
【0069】この後、第1の実施の形態と同様にして試
料採取管31を地中から引き抜くことになるのである
が、上記のように試料採取管31の下端部が開閉蓋40
によって予め閉じられているので、一旦試料採取管31
の内部に取り込まれた試料が脱落するようなことはな
い。
【0070】こうして試料採取管31を引き抜いたなら
ば、その試料採取管31をほぼ水平状態となるように倒
した上、各掛け金38と止めねじ39との係合を外すと
ともに操作ハンドル46を開位置R2まで回転操作する
一方、開閉蓋40を開状態となるように押し戻しながら
採取管素片34A,34B同士を図17のように開いた
後に、丁寧に試料を取り出す。
【0071】このように本実施の形態によれば、少なく
とも試料採取後の開閉蓋40の閉操作が人為操作によっ
て強制的に行われるために、試料採取管31内に一旦取
り込んだ試料の脱落を確実に防止できるようになる。そ
の上、試料採取管31そのものが半割り状態にて開閉可
能であるので、試料採取管31からの試料の取り出しを
きわめて容易に行え、その取り出し時における試料の乱
れも未然に防止できるほか、試料採取管31は繰り返し
使用することが可能であり、設備コストの低減化の上で
も有利となる。
【0072】図18は本発明に係る試料採取装置の第8
の実施の形態を示す図で、図4に示しものと同様の採取
管本体12とシャッター部材13との組み合わせをもっ
て外筒51とするとともにその内側に内筒52を設け
て、実質的に二重筒構造の試料採取管50として形成し
たものである。
【0073】より詳しくは、断面略U字状もしくは凹状
断面形状をなす採取管本体12とシャッター部材13
は、例えば溝形鋼等の剛性の高い材料をもって均一断面
形状のものとして形成されていて、両者は図4に示した
ものと同様に案内リブ15とチャンネル部16との相互
嵌合をもって相対移動可能に嵌合されることにより外筒
51として機能することになる。また、採取管本体12
とシャッター部材13のそれぞれの内側には、例えば塩
化ビニールに代表されるような樹脂製のパイプを二分割
することにより形成された断面半円状の半割りパイプ5
2,53が装着されていて、同図(B)に示すように採
取管本体12とシャッター部材13とを相互に嵌合させ
たときには半割りパイプ52,53同士が相互に突き合
わされて内筒54として機能するようになっている。
【0074】なお、各半割りパイプ52,53は採取管
本体12もしくはシャッター部材13に対して図示しな
い複数のボルトあるいはその他の係止手段にて着脱可能
に固定されている。要は、試料採取管50を地中に圧入
する際および地中から引き抜く際に、採取管本体12や
シャッター部材13に対して、内筒54として機能する
各半割りパイプ52,53が相対移動しないように固定
されていればよい。
【0075】したがって、本実施の形態によれば、外筒
51と内筒54とを一体のものとして地中への圧入と引
き抜きとを行うか、もしくは図5〜7に示したいずれか
の手順で試料採取を行った後に、例えば採取管本体12
やシャッター部材13に対する各半割りパイプ52,5
3の固定を解除した上で、内筒54として機能する一対
の半割りパイプ52,53を内部の試料とともに外筒5
1から抜き取るようにする。こうすることにより試料と
して円形での採取とその整形が容易であり、特に一軸圧
縮試験等に供する場合に好都合となるほか、必要に応じ
て一対の半割りパイプ52,53からなる内筒54をそ
の内部の試料とともに所定の長さに切り出せば、試料を
試験用の別の容器に移し替えることがないので不攪乱土
の試料を上記一軸圧縮試験等に供することが可能とな
る。
【0076】図19は本発明に係る試料採取装置の第9
の実施の形態を示す図で、図18と比較すると明らかな
ように、外筒51として機能することになる採取管本体
55とシャッター部材56との分割接合面を対角線上に
設定したもので、それ以外の構成は図18に示したもの
と同様である。本実施の形態においても図18に示した
ものと同様の作用効果が得られることは言うまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地質試料採取装置の第1の実施の
形態を示す図で、(A)はその平面図、(B)は正面
図、(C)は同図(B)の右側面図。
【図2】図1の(B)のa部拡大図。
【図3】図1の試料採取装置を用いた採取方法の工程説
明図。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す斜視図。
【図5】図4の試料採取装置を用いた採取方法の工程説
明図。
【図6】図5に示した採取方法の変形例を示す工程説明
図。
【図7】図5に示した採取方法のさらに別の変形例を示
す工程説明図。
【図8】本発明の第3の実施の形態を示す平面図。
【図9】本発明の第4の実施の形態を示す平面図。
【図10】本発明の第5の実施の形態を示す図で、
(A)は平面図、(B)は側面図。
【図11】本発明の第6の実施の形態を示す図で、
(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は同図(B)
の右側面図。
【図12】図11の試料採取装置を用いた採取方法の説
明図。
【図13】本発明の第7の実施の形態を示す正面図。
【図14】図13の平面図。
【図15】図13の背面図。
【図16】図13のF部拡大図。
【図17】図14の試料採取管を開いた状態を示す説明
図。
【図18】本発明の第8の実施の形態を示す図で、
(A)は採取管本体とシャッター部材との離脱状態を示
す平面図、(B)はその相互嵌合状態を示す平面図。
【図19】本発明の第9の実施の形態を示す図で、
(A)は採取管本体とシャッター部材との離脱状態を示
す平面図、(B)はその相互嵌合状態を示す平面図。
【符号の説明】
1…試料採取管 3…ブリッジプレート 5…開閉蓋 6…開閉機構 7…ヒンジピン 8…フラッパ 12…採取管本体 13…シャッター部材 14…試料採取管 15…案内リブ 17…案内溝 19…採取管本体 20…シャッター部材 22…採取管本体 23…シャッター部材 24…試料採取管 25…採取管本体 26…シャッター部材 27…シャッター部材 28…水抜き穴 31…試料採取管 32,33…ブリッジプレート 34A,34B…採取管素片 35…ヒンジ 40…開閉蓋 41…開閉機構 42…ヒンジピン 44…連結ロッド 46…操作ハンドル 47…プッシュバー 50…試料採取管 51…外筒 52,53…半割りパイプ 54…内筒 55…採取管本体 56…シャッター部材 M…導入部 P…脱落防止部 Q…分割面 S…試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久田 実 愛知県海部郡蟹江町大字蟹江新田字下市場 19番地の1 株式会社加藤建設内 (72)発明者 市原 延彦 愛知県海部郡蟹江町大字蟹江新田字下市場 19番地の1 株式会社加藤建設内 Fターム(参考) 2D043 BA08 BB09 2G052 AA19 AC03 AD12 BA13 BA21 CA02 CA16 EC08 JA07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状をなす試料採取管を地中に圧入する
    ことによりその圧入深さ相当分の地質試料を採取する装
    置であって、 試料採取管の側壁の一部を長手方向に沿って切除するこ
    とによりその切除部をもって開放してなる凹状断面形状
    の導入部と、 上記試料採取管の導入部の下端部側に連続して設けられ
    てその側壁が未開放の閉断面形状をなす脱落防止部と、 上記脱落防止部にその下端開口部を開閉するように設け
    られて、地中に対する試料採取管の圧入時には開状態に
    保持される一方で地中からの試料採取管の引き抜き時に
    は閉状態に保持されてその試料採取管内部の試料の脱落
    を阻止する開閉機構と、 を備えたことを特徴とする地質試料採取装置。
  2. 【請求項2】 上記開閉機構は、 脱落防止部にその下端開口部を開閉するようにヒンジピ
    ンを介して回転可能に支持された開閉蓋と、 上記脱落防止部の外部に配置されるとともに開閉蓋と同
    軸一体に形成された抵抗板を兼ねたフラッパと、 を備えてなり、 上記フラッパが受ける圧入抵抗もしくは引き抜き抵抗に
    応じて開閉蓋をそのフラッパとともに開位置と閉位置と
    の間で強制回転させるようになっていることを特徴とす
    る請求項1に記載の地質試料採取装置。
  3. 【請求項3】 試料採取管を地中に圧入することにより
    その圧入深さ相当分の地質試料を採取する装置であっ
    て、 上記試料採取管は、 凹状断面形状の採取管本体と、 上記採取管本体とほぼ同じ長さに形成され、この採取管
    本体の開放部を開閉するべく該採取管本体にその長手方
    向に沿って相対移動可能に嵌合保持されるシャッター部
    材と、 から構成されていることを特徴とする地質試料採取装
    置。
  4. 【請求項4】 上記シャッター部材は採取管本体とほぼ
    同じ凹状断面形状のものとして形成されていて、両者の
    相互嵌合状態をもって所定の閉断面形状の試料採取管が
    形成されるようになっていることを特徴とする請求項3
    に記載の地質試料採取装置。
  5. 【請求項5】 上記採取管本体およびシャッター部材の
    うちいずれか一方には案内溝が、他方には案内リブがそ
    れぞれ形成されていて、これら案内溝と案内リブとをも
    って採取管本体とシャッター部材とが相対移動可能に相
    互嵌合していることを特徴とする請求項3または4に記
    載の地質試料採取装置。
  6. 【請求項6】 採取管本体の下端部に、試料採取管の下
    端開口部を開閉するべく、地中に対する試料採取管の圧
    入時には開状態に保持される一方で地中からの試料採取
    管の引き抜き時には閉状態に保持されてその試料採取管
    内部の試料の脱落を阻止する開閉機構が設けられている
    こと特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の地質試
    料採取装置。
  7. 【請求項7】 上記開閉機構は、 採取管本体にその下端開口部を開閉するようにヒンジピ
    ンを介して回転可能に支持された開閉蓋と、 上記採取管本体の外部に配置されるとともに開閉蓋と同
    軸一体に形成された抵抗板を兼ねたフラッパと、 を備えていて、 上記フラッパが受ける圧入抵抗もしくは引き抜き抵抗に
    応じて開閉蓋をそのフラッパとともに開位置と閉位置と
    の間で強制回転させるようになっていることを特徴とす
    る請求項6に記載の地質試料採取装置。
  8. 【請求項8】 試料採取管を形成する採取管本体および
    シャッター部材のうち少なくともいずれか一方に、試料
    とともに試料採取管内の取り込まれた水分を排出するた
    めの水抜き穴が形成されていることを特徴とする請求項
    3〜7のいずれかに記載の地質試料採取装置。
  9. 【請求項9】 請求項3〜7のいずれかに記載の地質試
    料採取装置を用いて行う地質試料採取方法であって、 採取管本体のみを先に地中に圧入し、次いでその採取管
    本体とシャッター部材とを相互嵌合状態とした上で採取
    管本体に沿わせるようにシャッター部材を地中に圧入
    し、試料採取管の引き抜き時には上記採取管本体および
    シャッター部材の両者を一体的に引き抜くことを特徴と
    する地質試料採取方法。
  10. 【請求項10】 請求項3〜7のいずれかに記載の地質
    試料採取装置を用いて行う地質試料採取方法であって、 試料採取管を形成する採取管本体とシャッター部材とを
    相互嵌合状態とした上で両者を一体的に地中に圧入し、 上記シャッター部材のみを所定量だけ引き抜いたのちに
    再度元の位置まで圧入し、 その後に上記採取管本体およびシャッター部材の両者を
    一体的に引き抜くことを特徴とする地質試料採取方法。
  11. 【請求項11】 請求項3〜7のいずれかに記載の地質
    試料採取装置を用いて行う地質試料採取方法であって、 試料採取管を形成する採取管本体とシャッター部材とを
    相互嵌合状態とした上で両者を一体的に地中に圧入し、 シャッター部材のみを先に地中から単独で引き抜いた後
    に採取管本体を引き抜くことを特徴とする地質試料採取
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の地質試料採取装置に
    おいて、 上記試料採取管は、その軸心を通る分割面をもって二つ
    の採取管素片に分割されているとともに、その採取管素
    片同士がヒンジを介して開閉可能に結合されていること
    により、閉状態では導入部が所定の凹状断面形状をなし
    且つ脱落防止部が所定の閉断面形状をなすように形成さ
    れている一方、 上記開閉機構は、脱落防止部にその下端開口部を開閉す
    るようにヒンジピンを介して回転可能に支持された開閉
    蓋と、試料採取管の上端部に回転可能に設けられた操作
    ハンドルとを備えていて、少なくとも試料採取管の圧入
    状態下における開閉蓋の閉操作は操作ハンドルの回転操
    作に連動して行われるようになっていることを特徴とす
    る地質試料採取装置。
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