JP2002322604A - 舗装用バインダの製造方法、舗装方法及びバインダ材 - Google Patents

舗装用バインダの製造方法、舗装方法及びバインダ材

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JP2002322604A
JP2002322604A JP2001126892A JP2001126892A JP2002322604A JP 2002322604 A JP2002322604 A JP 2002322604A JP 2001126892 A JP2001126892 A JP 2001126892A JP 2001126892 A JP2001126892 A JP 2001126892A JP 2002322604 A JP2002322604 A JP 2002322604A
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pavement
binder
waste plastic
chlorine
aggregate
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JP2001126892A
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Ikuo Okabayashi
郁夫 岡林
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San & Shii Consultant Kk
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San & Shii Consultant Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素系廃プラスチックを舗装材原料として有
効利用し、かつ、環境問題を誘発することなく、通常の
骨材を用いた高い強度の舗装面の施工が実現できる舗装
用バインダの製造方法を提供する。 【解決手段】 本舗装用バインダの製造方法は、塩素系
廃プラスチックを原料として舗装用バインダを製造す
る。本製造方法は、洗浄液で塩素系廃プラスチックを洗
浄する工程と、洗浄した塩素系廃プラスチックを190
℃以下の温度で加熱、溶融する工程と、溶融した塩素系
廃プラスチックを放冷し、ブロック状、ペレット状又は
パウダー状に固形物化する工程とを備えている。これに
より、塩素系廃プラスチックを舗装材原料として有効利
用することで、埋め立て処理や焼却処理等に依存するこ
となく処理することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、舗装用バインダの
製造方法、舗装方法及びバインダ材に関し、更に詳細に
は、主として塩素系プラスチックからなる廃プラスチッ
クを舗装材原料として用いた舗装用バインダの製造方
法、舗装方法及びバインダ材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチックの需要が一層拡大す
ることに伴い、使用後の廃プラスチックの処理が社会的
に重要な課題となっている。現状では、廃プラスチック
の処分は、主に埋め立て処理や焼却処理に依存してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、埋め立て処理
では、埋め立て用地の確保が極めて困難であるととも
に、埋め立て地での処理可能量に比べて、廃棄されるプ
ラスチックの量が膨大であるため、折角確保した埋め立
て地も短期間で埋め尽くされてしまうという問題があ
る。また、焼却処理では、廃プラスチックを焼却する
と、廃プラスチックに混入している塩素系の廃プラスチ
ックが、燃焼時に分解して有毒な塩素ガスを発生し、更
には、毒性が強いダイオキシンの発生をも招くため、環
境や人体に与える悪影響が懸念されている。このため、
環境問題を誘発することなく、塩素系プラスチックを含
む廃プラスチックを有効に処理できる方法の開発が切望
されている。
【0004】廃プラスチックを有効に処理する方法の一
つとして、例えば特開平6-192578号公報は、廃プラスチ
ックを利用したアスファルト舗装混合物の製造方法を提
案している。この製造方法は、廃プラスチックを粉砕し
て骨材を製造し、この骨材をフィラとともにアスファル
トと混合し、アスファルト舗装混合物を製造する。これ
により、廃プラスチックの有効利用を図ることができる
としている。
【0005】しかし、上記アスファルト舗装混合物の製
造方法によれば、廃プラスチックを骨材として埋設する
ことにより、環境問題を誘発することなく廃プラスチッ
クの処理を可能にするものの、骨材製造のために収集さ
れる廃プラスチックには様々な種類のものが含まれるた
め、均質なアスファルト舗装混合物を得ることは極めて
難しい。しかも、このアスファルト舗装混合物は、種々
雑多な廃プラスチックを骨材としているため、舗装面の
強度が低くなることが懸念される。ところで、塩素系プ
ラスチック以外の廃プラスチックは、燃料として、ま
た、再生品の原料プラスチックとして、その再利用方法
が種々に開発されつつあるが、塩素系プラスチックにつ
いては、分解反応、再重合反応等の再生処理に際し、塩
素ガス等を発生するので、その再利用は極めて難しい。
そこで、塩素系プラスチックを有効に利用できる技術の
開発が、強く切望されている。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、主として塩素系プラスチック
からなる廃プラスチックを舗装材原料として有効利用
し、かつ、環境問題を誘発することなく、通常の骨材を
用いた高い強度の舗装面の施工が実現できるようにした
舗装用バインダの製造方法、及び、このような舗装用バ
インダを用いて舗装面を施工する舗装方法、並びにバイ
ンダ材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、廃プラスチ
ックを骨材として用いると、舗装面の強度が低下する
が、廃プラスチックをバインダとして用い、通常の骨材
を使用すれば、高い強度の舗装面が得られると考えた。
更に、本発明者は、アスファルトの骨材との混合時の温
度が120℃から200℃の範囲であるのに対し、廃プ
ラスチック、特に塩素系プラスチックの溶融温度は、1
60℃から190℃の範囲でアスファルトの溶融温度に
近く、従って、塩素系プラスチックから製造したバイン
ダを用いれば、既存のアスファルトプラントを利用し、
従来通りの舗装が実現できることに注目した。また、2
00℃以下の温度で加熱するのであれば、塩素系プラス
チックを分解させることなく溶融することができるの
で、毒性の強い塩素ガスやダイオキシンは発生しないこ
とに注目し、鋭意研究を重ねた結果、本発明を発明する
に至った。
【0008】上記目的を達成するために、上述の知見に
基づいて、本発明に係る舗装用バインダの製造方法(以
下、第1発明という)は、主として塩素系プラスチック
からなる廃プラスチックを原料として舗装用バインダを
製造する製造方法であって、洗浄液で廃プラスチックを
洗浄する工程と、洗浄した廃プラスチックを190℃以
下の温度で加熱、溶融する工程と、溶融した廃プラスチ
ックを放冷し、ブロック状、ペレット状又はパウダー状
に固形物化する工程とを備えることを特徴としている。
【0009】本明細書でいう「塩素系プラスチック」
は、塩素を構成元素の一つとする高分子有機化合物を意
味している。塩素系プラスチックには、例えば、塩化ビ
ニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、及び、塩化ゴム等を挙
げることができる。本発明では、塩素系プラスチックの
単独使用に限定されることなく、溶融温度が同程度であ
るならば、種類の異なる他のプラスチックを同伴混合し
て使用することが可能である。また、本明細書では、以
下、主として塩素系プラスチックからなる廃プラスチッ
クを「塩素系廃プラスチック」という。
【0010】本第1発明に係る舗装用バインダの製造方
法では、塩素系廃プラスチックを分解させることなく溶
融できる190℃以下の温度で加熱するので、塩素ガス
を発生することなく、塩素系廃プラスチックから舗装用
バインダを製造することができる。これにより、塩素系
廃プラスチックを有効利用し、かつ、環境問題を誘発す
ることなく、通常の骨材を用いた高い強度の舗装面の施
工が実現することができる。ハウス栽培用シートには、
塩化ビニル系のものが多く使用されているので、廃棄さ
れたハウス栽培用シートを収集することにより、舗装用
バインダの原材料を手軽にかつ大量に確保することがで
きる。更に、ジャケット付き溶融釜等を使用することに
より、確保したハウス栽培用シートから舗装用バインダ
を容易に製造することができる。
【0011】また、塩素系プラスチックで製造された舗
装用バインダは、溶融温度がアスファルトと同程度であ
るので、既存のアスファルトプラントをそのまま使用し
て溶融し、骨材とフィラを含んだ舗装材を製造すること
ができる。このため、本第1発明に係る舗装用バインダ
を使って舗装材を調製するに当たって、特別な混合プラ
ントを別途用意する必要がない。廃プラスチックの溶融
後、微細な不純物がなおも残る場合には、スクリーン等
を用いて濾過除去する。
【0012】また、舗装用バインダは、190℃以下の
温度を保持した状態であれば、溶融状態で舗装用バイン
ダとして、ミキサー車等で搬送することができる。廃プ
ラスチックは、加熱時の溶融を容易にするため、洗浄前
又は洗浄後に、裁断機により細かく裁断することが望ま
しい。また、洗浄前に塩素系廃プラスチックを裁断する
と、洗浄時の不純物の分離効果がより高まる。
【0013】ブロック状の舗装用バインダを製造するた
めには、例えば、注型機を用いて、溶融プラスチックを
ブロック型枠に流し込み、固化させた後、ブロック型枠
から取り出す。また、ペレット状の舗装用バインダを製
造するためには、例えば、押し出し機を用いて、溶融プ
ラスチックをダイからシート状又はストランド状(うど
ん状)に押し出した後、ペレット状に裁断する。更に、
パウダー状の舗装用バインダを製造するためには、例え
ば、造粒機を用いて、溶融プラスチックを冷気流中に噴
霧し、固形物化させる。
【0014】また、洗浄工程では、洗浄沈降槽に廃プラ
スチックを浸漬させ、廃プラスチックに同伴した土砂や
金属片等の不純物を、廃プラスチックとの比重差により
沈降させ、除去する。洗浄液には水を使用することが好
ましい。廃プラスチックの比重は1.0前後であり、廃
プラスチックに同伴する土や小石等の不純物は比重が
2.4〜2.7程度であるため、廃プラスチックは水中
で浮遊し、不純物は沈降する。
【0015】また、本発明に係る舗装方法(以下、第2
発明という)は、第1発明に係る舗装用バインダの製造
方法で製造された舗装用バインダを使用して舗装する舗
装方法であって、アスファルトプラントに、骨材及びフ
ィラとともに舗装用バインダを投入し、190℃以下の
温度で加熱、溶融しつつ、骨材、フィラ及び舗装用バイ
ンダを混合して舗装材を製造する工程と、190℃以下
の温度で舗装材を流動状態に保持しつつ搬送し、舗装面
上に舗装材を敷き均す工程とを備えることを特徴として
いる。
【0016】本第2発明に係る舗装方法は、アスファル
トプラントにより、第1発明に係る製造方法で製造され
た舗装用バインダを用いて舗装材を製造し、ミキサー車
等で舗装材を舗装現場に搬送して舗装するような、自動
車道路等の大規模な舗装工事に適している。本舗装方法
では、ミキサー車等により流動状態に保持しつつ搬送し
た舗装材を使用し、通常の骨材を用いた高い強度の舗装
面を施工することができる。
【0017】本発明では、骨材、フィラに、社団法人日
本道路協会編集発行による「アスファルト舗装要綱」に
記されている品質のものを使用する。ここでいう「骨
材」は砕石、砂利を意味し、「フィラ」は砂、石灰等を
意味している。本発明の舗装材には、骨材、フィラに加
えて安定材等も混合することができる。骨材、フィラ及
び舗装用バインダの混合比は「アスファルト舗装要綱」
に記された基準に従う。この混合比は、例えば、重量比
骨材に対して本バインダ6%とする。アスファルトプラ
ントで製造した舗装材は、例えば、190℃以下の温度
を保持する構造を備えたミキサー車等で、舗装現場に搬
送された後、従来のアスファルト舗装工事と同じよう
に、アスファルトフィニッシャにより敷き均し、ローラ
により転圧して、舗装面を形成する。
【0018】また、本発明に係る舗装方法(以下、第3
発明という)は、第1発明に係る舗装用バインダの製造
方法で製造された舗装用バインダを使用して小面積の舗
装面を舗装する舗装方法であって、加熱釜に、骨材及び
フィラとともに舗装用バインダを投入し、190℃以下
の温度で加熱、溶融しつつ、骨材、フィラ及び舗装用バ
インダを混合して舗装材を舗装現場(インシチュー)で
バッチ式で製造する工程と、舗装面上に舗装材を敷き均
す工程とを備えることを特徴としている。
【0019】本第3発明に係る舗装方法は、第1発明に
係る製造方法で製造された舗装用バインダを加熱釜に投
入して直火で加熱することにより、舗装現場で舗装材を
手軽に調製してその場で使用するような、小面積の舗装
道路の舗装、補修等の小規模な舗装工事に適している。
本舗装方法では、舗装材を190℃以下の温度で加熱す
るので、塩素ガスを発生することなく舗装材を調製する
ことができる。舗装現場で調製された舗装材は、その場
で加熱釜から払い出された後、第2発明の場合と同様
に、舗装面を形成する。
【0020】また、舗装材に顔料等の色素を混入させる
ことにより、例えば、商店街の道路をカラフルに彩るよ
うな、場所に応じて舗装面の色を異ならせたカラー舗装
を実現することができる。
【0021】また、本発明に係るバインダ材は、主とし
て塩素系プラスチックからなる廃プラスチックを溶融、
固化してなるブロック状、ペレット状又はパウダー状の
固形物であることを特徴としている。本発明によれば、
石油プラントからアスファルトを搬送するような大掛か
りな対処は必要なく、所望形状のバインダ材を必要な量
だけ手軽に入手することができる。例えば、舗装面に亀
裂が生じたような場合には、ブロック状のバインダ材は
適宜の大きさに破砕し、また、ペレット状又はパウダー
状のバインダ材はそのままで、適宜の量を亀裂箇所に盛
りつける。この後、バーナー等でバインダ材を直接加
熱、溶融させつつ均すことにより、容易に補修すること
ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例に基づいて本発明をより詳細に説明する。実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る舗装用バインダの製造方
法、舗装方法及びバインダ材の実施形態の一例であっ
て、図1は本実施形態例の舗装用バインダの製造方法を
示すフローチャート、図2は製造した舗装用バインダを
用いる舗装方法を示すフローチャートである。
【0023】最初に、図1を参照し、本実施形態例の舗
装用バインダの製造方法を説明する。まず、ステップS
1では、裁断機を用いて塩素系廃プラスチックを裁断す
る。この際の裁断寸法は、できるだけ小さいことが望ま
しく、例えば2〜5cm角に裁断する。裁断により、後
述の溶融釜に塩素系廃プラスチックした際の溶融が容易
になる。裁断は、後述のステップS2の洗浄後に実施す
ることもできるが、洗浄前に裁断すれば、洗浄時の不純
物の分離効果をより高めることができる。
【0024】次いで、ステップS2では、洗浄液で塩素
系廃プラスチックを洗浄し、塩素系廃プラスチックに同
伴している不純物を分離させる。具体的には、洗浄沈降
槽に収容した洗浄液に、細かく裁断した塩素系廃プラス
チックを浸漬させ、ミキサー等で攪拌し、次いで塩素系
廃プラスチックに同伴した土砂や金属片等の不純物を、
塩素系廃プラスチックとの比重差により沈降させ、除去
する。
【0025】更に、ステップS3では、蒸気や熱媒を用
いたジャケット付き溶融釜で、洗浄後の廃プラスチック
を160℃以上190℃以下の温度で間接加熱し、溶融
する。続いて、ステップS4では、溶融した廃プラスチ
ックを放冷し、ブロック状、ペレット状又はパウダー状
に固形物化することにより、所望の形状の舗装用バイン
ダ(バインダ材)を製造する。各形状の舗装用バインダ
の斜視図を図3に示す。図3(a)はブロック状の舗装
用バインダ10であり、図3(b)はペレット状の舗装
用バインダ12であり、図3(c)はパウダー状の舗装
用バインダ14である。
【0026】以上のように、本実施形態例の舗装用バイ
ンダの製造方法では、塩素系廃プラスチックを分解させ
ることなく溶融できる160℃以上190℃以下の温度
で加熱する。これにより、塩素ガスを発生することな
く、廃プラスチックを舗装材原料として有効利用した舗
装用バインダを得ることができ、骨材として廃プラスチ
ックを使用するような場合に比べて、高い強度の舗装面
を実現することができる。また、本実施形態例では、塩
素系廃プラスチックで製造した舗装用バインダを単独で
使用したが、これに限らず、本舗装用バインダにアスフ
ァルトを混合して使用することも可能である。
【0027】次に、図2を参照して、本実施形態例の舗
装用バインダを用いた舗装方法について説明する。ま
ず、ステップS5で、アスファルトプラントに骨材及び
フィラを投入し、160℃以上190℃以下の温度で加
熱する。次いで、ステップS6では、骨材及びフィラを
加熱中のアスファルトプラントに、上述の工程で製造し
た舗装用バインダを投入し、160℃以上190℃以下
の温度で加熱、溶融しつつ、骨材、フィラ及び舗装用バ
インダを混合して舗装材を製造する。
【0028】更に、ステップS7では、ステップS6で
製造した舗装材をアスファルトプラントから払い出す。
続いて、ステップS8では、ミキサー車等により160
℃以上190℃以下の温度に保持しつつ舗装材を搬送し
た後、ステップS9で、舗装面上に敷き均す。この工程
では、従来のアスファルト舗装工事と同じように敷き均
し、ローラにより転圧する。この後、ステップS10で
は、舗装面上に敷き均した舗装材を放冷させ、固化する
ことにより、舗装面を完成させる。
【0029】以上のように、本実施形態例の舗装方法で
は、予め製造した舗装用バインダを用い、既存のアスフ
ァルトプラントを使用して舗装材を容易に製造すること
ができる。この製造に当たっては、舗装用バインダを1
60℃以上190℃以下の温度で加熱し、溶融すること
により、塩素ガスを発生させることなく舗装材を得る。
また、マーシャル安定度試験でのアスファルト舗装の安
定度には、3.43kN以上4.90kN以下(350
kgf以上500kgf以下)が要求されている。勿論、骨材
の配合によるが、アスファルトに代えて本舗装用バイン
ダを使用した場合にも、アスファルト舗装の安定度は、
マーシャル安定度試験で3.43kN以上4.90kN
以下の結果が認証されている。
【0030】実施形態例2 次に、図4を参照して、本実施形態例の舗装方法につい
て説明する。図4は、実施形態例1で製造した舗装用バ
インダを用いる、実施形態例1とは異なる小規模舗装の
方法を示すフローチャートである。まず、ステップS1
2で、加熱釜に、骨材及びフィラを投入し、160℃以
上190℃以下の温度で加熱する。次いで、ステップS
12では、骨材及びフィラを加熱中の加熱釜に、舗装用
バインダを投入し、160℃以上190℃以下の温度で
加熱、溶融しつつ、骨材、フィラ及び舗装用バインダを
混合して舗装材を製造する。
【0031】更に、ステップS13では、ステップS1
2で製造した舗装材を加熱釜から払い出す。これによ
り、舗装現場でバッチ式で舗装材を調製することができ
る。続いて、ステップS14では、従来のアスファルト
舗装工事と同じようにして、舗装面上に舗装材を敷き均
す。この後、ステップS15では、舗装面上に敷き均し
た舗装材を常温で放冷させ、固化することにより、舗装
面を完成させる。
【0032】以上のように、本実施形態例の舗装方法
は、実施形態例1で製造した舗装用バインダを用いて、
舗装現場で簡易な加熱釜を使用し、必要な量だけ舗装材
を手軽に製造できるので、製造した舗装材をその場で使
用するような小規模な舗装工事に適している。以上のよ
うな本実施形態例でも、舗装面は、実施形態例1と同程
度の安定度になる。
【0033】また、塩素系廃プラスチックは、概してア
スファルトより溶融温度が高いので、塩素系廃プラスチ
ックからなる舗装用バインダで舗装することにより、地
域によっては夏期に発生するようなアスファルト舗装の
溶け出しを解消することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本第1発明によれ
ば、塩素系廃プラスチックを舗装材原料として有効利用
し、かつ、環境問題を誘発することなく、通常の骨材を
用いた高い強度の舗装面の施工が実現できる舗装用バイ
ンダの製造方法を得ることができる。また、本第2発明
によれば、第1発明による舗装用バインダを用いて舗装
材を製造し、舗装材を舗装現場に搬送して舗装するよう
な、自動車道路等の大規模な舗装工事に適した舗装方法
を得ることができる。更に、本第3発明によれば、第1
発明による舗装用バインダを用いて、舗装材を必要な量
だけ舗装現場で調製して使用するような、小面積の舗装
面を舗装する小規模な舗装工事に適した舗装方法を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態例1の舗装用バインダの
製造方法を示すフローチャートである。
【図2】実施形態例1の舗装用バインダを用いた舗装方
法を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態例で得られる各形状の舗装用バイン
ダを示す斜視図であり、図3(a)はブロック状の舗装
用バインダ、図3(b)はペレット状の舗装用バイン
ダ、図3(c)はパウダー状の舗装用バインダである。
【図4】実施形態例1で製造された舗装用バインダを用
いる実施形態例2の舗装方法を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 ブロック状の舗装用バインダ 12 ペレット状の舗装用バインダ 14 パウダー状の舗装用バインダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/00 C08K 3/00 4F301 C08L 95/00 C08L 95/00 4J002 E01C 19/10 E01C 19/10 Z 19/18 19/18 Fターム(参考) 2D051 AD01 AD07 AG01 EB06 EB07 2D052 AA03 BA00 BA23 BD03 3B201 AA48 BB01 BB93 4D004 AA08 AB05 AB07 BA02 CA10 CA12 CA14 CA29 CA32 CA40 CA45 4D071 AA46 DA15 4F301 AA17 AB01 AD02 BC80 BD02 BD07 BD13 BD29 BD44 BF09 BF12 BF16 BF26 BF27 BF31 BF40 BG50 BG53 BG57 4J002 AG001 DJ006 FD017

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として塩素系プラスチックからなる廃
    プラスチックを原料として舗装用バインダを製造する製
    造方法であって、 洗浄液で廃プラスチックを洗浄する工程と、 洗浄した廃プラスチックを190℃以下の温度で加熱、
    溶融する工程と、 溶融した廃プラスチックを放冷し、ブロック状、ペレッ
    ト状又はパウダー状に固形物化する工程とを備えること
    を特徴とする舗装用バインダの製造方法。
  2. 【請求項2】 洗浄工程では、洗浄沈降槽に収容した洗
    浄液に廃プラスチックを浸漬させ、廃プラスチックに同
    伴した不純物を廃プラスチックとの比重差により沈降、
    除去することを特徴とする請求項1に記載の舗装用バイ
    ンダの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の製造方法で製造
    された舗装用バインダを使用して舗装する舗装方法であ
    って、 アスファルトプラントに、骨材及びフィラとともに舗装
    用バインダを投入し、190℃以下の温度で加熱、溶融
    しつつ、骨材、フィラ及び舗装用バインダを混合して舗
    装材を製造する工程と、 190℃以下の温度で舗装材を流動状態に保持しつつ搬
    送し、舗装面上に舗装材を敷き均す工程とを備えること
    を特徴とする舗装方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の製造方法で製造
    された舗装用バインダを使用して舗装する舗装方法であ
    って、 加熱釜に、骨材及びフィラとともに舗装用バインダを投
    入し、190℃以下の温度で加熱、溶融しつつ、骨材、
    フィラ及び舗装用バインダを混合して舗装材を舗装現場
    でバッチ式で製造する工程と、 舗装面上に舗装材を敷き均す工程とを備えることを特徴
    とする舗装方法。
  5. 【請求項5】 舗装材に顔料等の色素を混入させること
    を特徴とする請求項3又は4に記載の舗装方法。
  6. 【請求項6】 主として塩素系プラスチックからなる廃
    プラスチックを溶融、固化してなるブロック状、ペレッ
    ト状又はパウダー状の固形物であることを特徴とするバ
    インダ材。
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