JP2002322023A - 月桃精油除去液とその製造方法 - Google Patents

月桃精油除去液とその製造方法

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JP2002322023A JP2001125936A JP2001125936A JP2002322023A JP 2002322023 A JP2002322023 A JP 2002322023A JP 2001125936 A JP2001125936 A JP 2001125936A JP 2001125936 A JP2001125936 A JP 2001125936A JP 2002322023 A JP2002322023 A JP 2002322023A
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Tsutomu Gushiken
勉 具志堅
Sakae Morokida
栄 諸喜田
Tomokazu Nago
朝和 名護
Yoshihiro Higa
良弘 比嘉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】月桃の地上部蒸留液から精油分や香気成分を効
果的に分離してなる月桃精油除去液とその製造方法を実
現し、化粧料などへの利用を可能とする。 【解決手段】月桃の地上部から、乾留法、減圧蒸留法、
水蒸気蒸留法などの手法で月桃蒸留液を抽出した後、分
液ロート又はオイルセパレーター等で精油分を分離除去
する。次いで、精油を除去した液から、活性炭などを用
いて香気成分を吸着させる。或いは、アルコールを加え
て加熱し、残った精油分や香気成分をアルコールと共に
飛散させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、月桃の地上部から月桃
精油を抽出した後に残った蒸留液を処理してなる月桃精
油除去液とその製造方法に関する。月桃とは、ショウガ
科の多年草で、九州南部からマレーシアまで分布してい
る。5〜6月に茎の先端に紅色を帯びた白色の花を房状
に垂下する。葉は餅を包むのに用いられるが、抗菌作用
や防虫効果も確認されている。なお、英語名は、Alp
inia spesiosaK.scumまたはAlp
inia uraiensis Hay.である。
【0002】
【従来の技術】月桃関連の発明については、以下のよう
な多数の特許出願が行われている。 特開平05−201821(防虫抗菌性物質) 特開平05−202229(防虫抗菌性物質を含有する
樹脂、樹脂成形物および塗料) 特開平06−116111(農業用殺菌剤) 特開平07−324037(月桃からの血小板凝集抑制
物質の製造法) 特開平08−093192(畳床およびベット用マッ
ト) 特開平09−121997(汗の吸収・蒸散具およびつ
ぼ刺激具) 特開平10−338609(防虫芳香剤) 特開平11−158079(月桃の利用方法) 特開平11−172588(月桃パルプの製造方法) 特開平11−199891(月桃の葉のエキスの製造方
法) 特開平11−322398(抗菌性・大鋸屑コンクリー
トの製造方法) 特開2000−007515(芳香性植物活性剤) 特開2000−026896(洗浄用溶剤およびこれを
封入したスプレー容器) 特開2000−060501(海藻加工食品とその製造
方法) 特開2000−069950(月桃の葉っぱで製造した
無ニコチン煙草) 特開2000−136108(乾燥片及びその製造方
法) 特開2000−154108(香水、消毒剤、殺菌剤N
PSD) 特開2000−184867(月桃の薬用的飲用ドリン
ク) 特開2000−230190(月桃より抽出した月桃液
の活用法) 特開2000−316459(害虫処理方法ならびに収
納装置) 特開2000−355525(育毛剤又は発毛剤及びそ
の使用方法) 特開2001−010918(月桃プレート) 特開2001−038853(食用植物入り積層シー
ト) 特開2001−039888(食用植物を混入したプラ
スチックの網体)
【0003】本発明は、これらの発明とは異なり、月桃
から蒸留液を製造し、この蒸留液をさらに処理すること
で、従来に無い、優れた月桃蒸留液を提供し、かつ化粧
料組成物を得る技術である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】月桃成分に特異な作用
が有る事は知られている。例えば、殺虫作用、殺菌作
用、消毒作用、皮膚刺激作用等について、沖縄県工業試
験場(照屋、池間)の報告もあり、そのままでは化粧品
原料として使用するには問題がある。
【0005】これら特異な作用の中で、皮膚刺激作用を
有する成分は、精油中に含まれている事も知られてお
り、化粧品として使用する場合、精油を取り除く必要が
ある。
【0006】本発明の技術的課題は、このような問題に
着目し、月桃の地上部蒸留液から精油分や香気成分を効
果的に分離してなる月桃精油除去液とその製造方法を実
現し、化粧料などへの利用を可能とすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の技術的課題は次
のような手段によって解決される。本発明の発明者ら
は、月桃精油抽出を行う際、利用されないでいる精油以
外の抽出液について化粧品への応用を考え、鋭意研究を
行った結果、精油分を取り除いた抽出液にすばらしい保
湿性があることを見出した。
【0008】しかし、精油分のみを取り除いただけで
は、香りの点や皮膚への刺激の点等で問題もあることが
判明した。香りの点では、生の月桃からの抽出なので生
臭さが出る。皮膚刺激性も強いので、この点をクリアー
すべく研究を重ねた結果、活性炭、粘土鉱物、ゼオライ
ト、アルコール等で除去出来る事に成功した。
【0009】請求項1は、月桃の地上部から、乾留法、
減圧蒸留法、水蒸気蒸留法などの手法で月桃蒸留液を抽
出した後、分液ロート又はオイルセパレーター等で精油
分を分離除去し、残った成分をろ過して、化粧品などの
製造に利用することを特徴とする月桃精油除去液の製造
方法である。なお、ろ過の他に、殺菌などの必要な処理
を行なう。
【0010】このように、月桃の地上部から月桃蒸留液
を抽出した後、分液ロート又はオイルセパレーター等で
精油分を分離除去して残った成分は、すばらしい保湿性
があるため、人体の皮膚と接する化粧品などとして有効
利用できる。
【0011】しかも、精油を製造する際に、精油を抽出
して残った精油除去液が原料となるため、精油抽出時の
工程を有効利用することができ、効率的かつ安価に製造
でき。しかも、従来は廃棄していた月桃蒸留液を資源と
して有効に活用できる。
【0012】請求項2は、月桃蒸留液から月桃精油を分
離除去して残った蒸留液から、活性炭などを用いて香気
成分を吸着させて除去することを特徴とする月桃精油除
去液の製造方法である。
【0013】このように、月桃蒸留液から月桃精油を分
離除去して残った蒸留液から、活性炭などを用いて香気
成分を吸着させて除去するため、月桃独特の臭いや皮膚
への刺激などの問題が解消され、化粧料などとしての実
用化の障害が解消できる。
【0014】請求項3は、月桃蒸留液から月桃精油を分
離除去して残った蒸留液にアルコールを加えて加熱し、
残った精油分や香気成分をアルコールと共に飛散させる
ことを特徴とする月桃精油除去液の製造方法である。
【0015】このように、月桃蒸留液から月桃精油を分
離除去して残った蒸留液にアルコールを加えて加熱し、
残った精油分や香気成分をアルコールと共に飛散させる
方法によると、月桃独特の臭いや皮膚への刺激などの問
題が解消され、化粧料などとしての実用化の障害が解消
できる。
【0016】請求項4は、月桃の地上部から得た月桃蒸
留液から精油分を分離除去して残った蒸留液を活性炭な
どで精製してなることを特徴とする月桃精油除去液であ
る。
【0017】このように、月桃の地上部から得た月桃蒸
留液から精油分を分離除去して残った蒸留液を活性炭な
どで精製して、月桃独特の臭いや皮膚への刺激などの問
題を解消してなる月桃蒸留液は、化粧料組成物として有
効である。
【0018】すなわち、皮膚などの保湿剤、角質柔軟
剤、美白、ターンオーバー促進剤、フケ防止剤として極
めて有効であることが確認された。したがって、化粧水
や美容液、脂肪酸クリーム、シャンプーなどを製造する
のに最適である。
【0019】このように、精油抽出後に残った蒸留液を
有効利用するが、月桃蒸留液中の99%以上がこの精油
除去液である。そのため、安価となり、化粧料などの原
料として有望である。
【0020】
【発明の実施の形態】次に本発明による月桃精油除去液
とその製造方法が実際上どのように具体化されるか実施
形態を説明する。図1は本発明による月桃精油除去液の
製造方法の実施形態を示すフローチャートである。
【0021】まず、月桃の地上部を水洗いし、必要に応
じて細断する。そして、乾留装置や減圧蒸留装置、水蒸
気蒸留装置などを用いて、ステップS1のように、月桃
から月桃蒸留液を製造する。通常、1トンの月桃から約
800リットル製造できる。なお、乾留装置で製造した
抽出液も、「蒸留液」と総称する。
【0022】こうして製造した月桃蒸留液には、精油成
分は0.01%しか含まれていない。精油を抽出した後
には、99.99%の精油除去液が残るが、従来は廃棄
されていた。本発明では、この精油除去後に残った蒸留
液も有効利用する。
【0023】すなわち、ステップS2において、前記の
ようにして製造して月桃蒸留液から月桃精油を分離除去
する。月桃精油を分離除去するには、分液ロートを用い
たり、オイルセパレーターを用いるのがよい。
【0024】前記の精油抽出工程で、現在の技術では月
桃精油を確実に分離除去できないため、精油分が幾分残
る。
【0025】この残った精油分や臭み成分を分離除去し
精製するには、二通りがある。すなわち、ステップS4a
のように、活性炭や粘土鉱物、ゼオライトなどの一種ま
たは2種以上を組み合わせて投入し攪拌することによっ
て、雑香気成分を含む香気成分を吸着させる。次に、ス
テップS5aにおいて濾過し、月桃蒸留液の製品とする。
【0026】もう一つの方法は、ステップS31のように
アルコールを加え、ステップS32において加熱し、残っ
た精油分や香気成分をアルコールと共に飛散させる。こ
のようにアルコールを用いて、ある程度、残った精油分
や香気成分を除いてから、前記の吸着剤の添加とろ過を
行なうと、より品質の高い精油除去液を製造できる。
【0027】このように、残った精油と香気成分を除去
するには、アルコールを併用する方法があるが、アルコ
ールのみによる除去も可能である。
【0028】このような工程を経て抽出された精油除去
液は、精製されて純度が高く、月桃特有の臭いや皮膚へ
の刺激成分が除去されているため、化粧水などのような
化粧品の製造に利用できる。すなわち、化粧水、美容
液、脂肪酸クリーム、シャンプー等を製造する際に、そ
の製造過程において、前記の精油除去液を添加したりし
て、化粧水、美容液、脂肪酸クリーム、シャンプー等の
化粧品を製造する。あるいは、前記の精油除去液のみを
化粧水などとして製品にすることもできる。
【0029】
【実施例】次に前記のような製造方法の実施例を各工程
ごとに説明する。
【0030】〔精油含有蒸留液の製造方法・3例〕
【0031】第1例:月桃の地上部を水洗いして細断し
た状態で、乾留装置を用いて乾留する。このように乾留
装置で製造した抽出液も、「蒸留液」と総称する。な
お、月桃の含水率は、沖縄県工業試験場の分析による
と、葉部分で80.4%、茎部で87.6%であるが、
収穫時季や収穫時の天候等で変化する事も考えられるの
で、投入量の60%抽出時点で、抽出を終わりとする。
【0032】第2例:月桃の地上部を水洗いして細断し
た状態で、減圧蒸留装置を用いて蒸留する。前記第1例
の場合と同様に、60%抽出時点で終了とする。
【0033】第3例:月桃の地上部を水洗いして細断し
た状態で、水蒸気蒸留装置で蒸留を行い、60%抽出時
点で終了する。
【0034】このように、月桃蒸留液を抽出する方法
は、3通り有るが、どの方法を採用してもよい。これら
以外の方法が有れば、その方法でもよい。
【0035】〔精油分の分離方法・2例〕
【0036】第1例:前記のようにして製造した月桃蒸
留液から、分液ロートを用いて、精油分を分離除去す
る。
【0037】第2例:前記のようにして製造した月桃蒸
留液から、オイルセパレーターを用いて、精油分を分離
除去する。
【0038】月桃蒸留液から0.01%程度の精油が得
られるが、こうして分離した精油分は、月桃精油とし
て、抗菌剤その他の製品にする。そして、本発明では、
従来は利用されていなかった精油以外の蒸留液も製品と
して利用する。
【0039】しかしながら、精油分が完全に分離除去さ
れないで幾分残っている。また、月桃特有の香りや皮膚
への刺激成分も残っている。したがって、本発明では、
これらの成分を、次のような方法で完全に分離除去し、
純度の高い精油除去液とする。
【0040】〔少量残った精油分や香気成分の除去・2
例〕
【0041】第1例:抽出液に対し、重量比で1%以上
の活性炭を加えて攪拌し、しばらく放置する。そして、
香気成分が吸着されたのを官能試験で確認した後、濾過
して月桃蒸留液の製品とする。
【0042】活性炭に代えて、粘土鉱物、ゼオライトな
どを用いるときは、各々3%以上加えて、上記の方法で
精油分や香気成分を除去する。
【0043】もちろん、上記の吸着は、活性炭や粘土鉱
物、ゼオライトなどの単用のみならず、これらを2種又
はそれ以上を組み合わせて用いてもよい。
【0044】第2例:精油分を分離して残った蒸留液に
アルコールを加え、100℃迄加熱して、残った精油分
や香気成分をアルコールと共に飛散させる。アルコール
の添加量は、70%アルコールを5%以上加える。
【0045】このようにアルコールを用いる方法のみで
も可能ではあるが、アルコールと共に残った精油分や香
気成分を分離除去した後、前記の第1例の処理を行なう
と、より品質の良い精油除去液を実現できる。
【0046】以上のようにして得られた精油除去後の蒸
留液を製品として実用化する方法を例示する。
【0047】〔化粧水を製造する場合・2例〕
【0048】第1例:まず、本発明の方法で製造した精
油除去液を70℃にて40分温熱殺菌した後、冷却して
から濾過し、精油除去液100%の化粧水とする。
【0049】第2例:化粧水
【表1】(化粧水)
【0050】表1中の本発明の方法で製造した精油除去
液(6) 及び精製水(9) にグリセリン(1) 、1,3−ブチ
レングリコール(2) 、ソルビトール(3) 、ピロリドンカ
ルボン酸ナトリウム(4) およびグリチルリチン酸ジカリ
ウム(8) を混合し、70℃に加熱調整したものをAとす
る。
【0051】モノラウリン酸ホ゜リオキシエチレンソルヒ゛タン (20.E.O)(7)に
dl−α−トコフェロール(5) を加えて加熱溶解し、7
0℃に加熱調整したものをBとする。
【0052】そして、前記のAとBを70℃にて混合
し、完全に溶解したら冷却し、濾過して製品とする。
【0053】〔美容液を製造する場合〕
【表2】(美容液)
【0054】表2中の精製水(10)にカルボキシビニルポ
リマー(8) と水酸化カリウム(9) を別々に溶解する。そ
して、70℃に加熱調整し、完全に溶解したら、両者を
混合しゲル化させたものをCとする。
【0055】本発明による精油除去液(6) を70℃で加
熱調整したものにキシリトール(3) を溶解し、グリセリ
ン(1) 1,3−ブチレングリコール(2) 、アロエエキス
(4) 、ヒアルロン酸(5) を加えたものをDとする。
【0056】そして、前記のCに前記のDを少量づつ攪
拌しながら加えてゆき、冷却して製品とする。
【0057】〔脂肪酸クリームを製造する場合〕
【表3】(脂肪酸クリーム)
【0058】表3中のステアリン酸(1) とミツロウ(6)
を70℃にて溶解させたものをE、精製水(8) に水酸化
カリウム(2) を加え、80℃にて溶解したものをFと
し、前記のEとFを混合し十分に鹸化したら、グリセリ
ン(3) 、1,3−ブチレングリコール(4) 、本発明の精
油除去液(5) 、クエン酸(7) を加え、冷却して製品とす
る。
【0059】〔シャンプーを製造する場合〕
【表4】(シャンプー)
【0060】表4中の本発明による精油除去液(5) また
は精製水(6) を70℃で加熱調整し、N-ヤシ油脂肪酸アシル-
L-ク゛ルタミン酸カリウム(30%)(1)、M-ヤシ油脂肪酸アシル-L-ク゛ルタミン
酸カリウム(10%)(2)、ラウリルシ゛メチルアミンオキシト゛ 液(40%)(3)、塩化
0-[2-ヒト゛ロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)フ゜ロヒ゜ル ] ヒト゛ロキシエチルセルロース
(4) 、フェノキシエタノール(7) 、アロエエキス(8) を
混合し、冷却し製品とする。
【0061】〔使用例と使用効果〕 (1):高校生、17歳の女子−体育系の部活をやって
いる。部活終了後、洗顔しそのままの状態で家に帰る。
この付近の水は硬度が高いせいだろうか、顔がパサパサ
した状態で家に帰るので、帰宅後すぐ入浴し、クリーム
をつけることにしている。今回、月桃化粧水の試供品を
いただいて使用しているが、しっとりしてとても気持ち
よく、入浴後も月桃化粧水に変えた。
【0062】(2):75歳の女性−老人のせいだろう
か、乾燥肌で困っている。特に入浴後、全身がかゆくな
り、寝付かれない日々が多いが、月桃化粧水は有効であ
る。入浴剤としても使えそうだ。
【0063】(3):20代後半の女性−パーマ毛、ロ
ットアウト後、プレーンリンス前に月桃スプレー、プレ
ーンリンス中にかなりニオイがおさえられた様に思う。
ブロー仕上げの時、今までのようにモワーとしたパーマ
臭はなくなっていたが、多少キシミが残った。
【0064】(4):50代の男性−フケ症でいろいろ
試してみたが、これといった物にめぐり会えなかった。
今回、月桃入りシャンプーと月桃化粧水の試供品を使っ
てから、フケが出なくなった。抗菌作用のせいだろうか
【0065】(5):45歳の農業婦人−農業している
関係で、いつも手がパサパサしている。急な外出時には
大変困っていたが、月桃化粧水をいただいて助かってお
り、いつも持ち歩いている。
【0066】
【発明の効果】請求項1のように、月桃の地上部から月
桃蒸留液を抽出した後、分液ロート又はオイルセパレー
ター等で精油分を分離除去して残った成分は、すばらし
い保湿性があるため、人体の皮膚と接する化粧品などと
して有効利用できる。
【0067】しかも、精油を製造する際に、精油を抽出
して残った精油除去液が原料となるため、精油抽出時の
工程を有効利用することができ、効率的かつ安価に製造
でき。しかも、従来は廃棄していた月桃蒸留液を資源と
して有効に活用できる。
【0068】請求項2のように、月桃蒸留液から月桃精
油を分離除去して残った蒸留液から、活性炭などを用い
て香気成分を吸着させて除去するため、月桃独特の臭い
や皮膚への刺激などの問題が解消され、化粧料などとし
ての実用化の障害が解消できる。
【0069】請求項3のように、月桃蒸留液から月桃精
油を分離除去して残った蒸留液にアルコールを加えて加
熱し、残った精油分や香気成分をアルコールと共に飛散
させる方法によると、月桃独特の臭いや皮膚への刺激な
どの問題が解消され、化粧料などとしての実用化の障害
が解消できる。
【0070】請求項4のように、月桃の地上部から得た
月桃蒸留液から精油分を分離除去して残った蒸留液を活
性炭などで精製して、月桃独特の臭いや皮膚への刺激な
どの問題を解消してなる精油除去液は、化粧料組成物と
して有効である。
【0071】すなわち、皮膚などの保湿剤、角質柔軟
剤、美白、ターンオーバー促進剤、フケ防止剤として極
めて有効であることが確認された。したがって、化粧水
や美容液、脂肪酸クリーム、シャンプーなどを製造する
のに最適である。
【0072】このように、精油抽出後に残った蒸留液を
有効利用するが、月桃蒸留液中の99%以上がこの精油
除去液である。そのため、安価となり、化粧料などの原
料として有望である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による月桃精油除去液の製造方法の実
施形態を示すフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 名護 朝和 沖縄県那覇市泊1−6−3 ライオンズマ ンション泊第5 501号 (72)発明者 比嘉 良弘 沖縄県国頭郡恩納村字瀬良垣1785−1 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA111 AA112 AB032 AC122 AC132 AC172 AC242 AC302 AC442 AC562 AC612 AC662 AC692 AD532 AD662 CC01 CC04 CC05 CC38 DD23 DD31 EE06 EE10 EE12 EE21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】月桃の地上部から、乾留法、減圧蒸留法、
    水蒸気蒸留法などの手法で月桃蒸留液を抽出した後、分
    液ロート又はオイルセパレーター等で精油分を分離除去
    し、残った成分をろ過して、化粧品などの製造に利用す
    ることを特徴とする月桃精油除去液の製造方法。
  2. 【請求項2】月桃蒸留液から月桃精油を分離除去して残
    った蒸留液から、活性炭などを用いて香気成分を吸着さ
    せて除去する工程を含むことを特徴とする月桃精油除去
    液の製造方法。
  3. 【請求項3】月桃蒸留液から月桃精油を分離除去して残
    った蒸留液にアルコールを加えて加熱し、残った精油分
    や香気成分をアルコールと共に飛散させる工程を含むこ
    とを特徴とする月桃精油除去液の製造方法。
  4. 【請求項4】月桃の地上部から得た月桃蒸留液から精油
    分を分離除去して残った蒸留液を活性炭などで精製して
    なることを特徴とする月桃精油除去液。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007302889A (ja) * 2006-04-12 2007-11-22 Green Plan Shinjo:Kk 蒸留液の製造方法
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KR20210117517A (ko) * 2020-03-19 2021-09-29 주식회사 다솔 월도잎 및 일라이트를 유효성분으로 포함하는 화장료 조성물 및 그 제조방법

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