JP2002318254A - ノイズ可視化システムにおける電波暗箱 - Google Patents

ノイズ可視化システムにおける電波暗箱

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イミュニティ試験を模擬してノイズの可視化
を行うノイズ可視化システムにおいて場所を選ばずに試
験を行える電波暗箱を提供する。 【解決手段】 試験対象物38に接続された信号入力ラ
インにプローブ37から高周波信号を印加し、試験対象
物の近傍のアンテナ43によって検出した対象物からの
ノイズ分布を制御装置により可視化するシステムに使用
する電波暗箱5の本体50の中を、仕切壁63により第
1の部屋51と第2の部屋52に仕切り、第1の部屋5
1には試験対象物38とアンテナ43とを収容し、第2
の部屋52にはプローブ37を収容し、本体50の上部
には第1と第2の部屋を開閉する上蓋60を設け、本体
50の下部にはキャスタ72を設けて電波暗箱5を移動
可能に構成する。この移動可能な電波暗箱5により、イ
ミュニティの測定を製品のラインの近くで行うことが可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品や電子回
路から放射されるノイズの可視化を行うノイズ可視化シ
ステムにおける電波暗箱に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、電子機器等の製品の内部にはプリ
ント回路基板が配置されているが、製品の本体や製品内
の他の基板等との容量結合、電磁結合又は外来電磁波等
の外部からの妨害によって、プリント回路基板上の回路
が誤動作する場合がある。 自動車のエンジン制御ユニ
ットに用いられるようなプリント回路基板等において、
このような回路の誤動作の発生は回避しなければならな
い。
【0003】したがって、重要な機能を担っているプリ
ント回路基板等では、事前に外部からの妨害によって誤
動作が発生しないように確認する必要があり、回路が誤
動作する可能性が見出された場合には、この誤動作が発
生しないように設計変更等を行う必要がある。プリント
回路基板等がこのような外部からの妨害によって性能劣
化することなく、これらに耐えることができる能力のこ
とはイミュニティ、又はEMS(Electromag
netic Susceptibility)と呼ば
れ、最近このような耐性を測定するためのイミュニティ
試験が行われるようになってきている。
【0004】ここで、イミュニティ試験の1つの方法で
あるTEMセル法を図1を用いて説明する。図1にはT
EMセル法による試験装置10が図示されている。図1
において、12は金属製の筐体からなる固定シールド、
13は入力、14は終端抵抗、15はドア(ドアの図示
は省略し、開口部のみが示されている)、16はソケッ
トパネル、17は絶縁体、18はプリント回路基板等の
試験対象物、19はソケットパネル16と試験対象物1
8を接続するワイヤ・ハーネスである。所定の入力装置
(図示せず)から試験装置10の入力13に電力が供給
されることによって、シールド12内に所定の電界が生
じるように構成されている。
【0005】試験対象物18はドア15を通して内部の
絶縁体17上に設置され、ドア15を閉じてもワイヤ・
ハーネス19とソケットパネル16を通じて外部の図示
しない測定装置に接続されるように構成されている。ソ
ケットパネル16を経由して試験対象物18へは、試験
対象物18を動作させるための電力が供給され、また試
験対象物18が通常動作する場合の入力信号を送ること
ができ、さらに試験対象物18からの出力信号を検出で
きるように構成されている。
【0006】TEMセル法では、試験対象物18をシー
ルド12内で動作させながら、シールド12内に種々の
電界を発生させ、この電界に試験対象物18及びワイヤ
・ハーネス19が晒されるようにしている。そして、T
EMセル法では、このような外部からの妨害が存在する
状況で、試験対象物18の動作状態を外部の測定装置に
より観察して、試験対象物18の耐性を測定している。
【0007】しかしながら、TEMセル法では、試験対
象物18が誤動作をした場合に、設計者が誤動作内容を
知る手段としては、外部の測定装置に入力される誤動作
信号の情報しかなく、試験対象物18のどの部分が原因
で誤動作をしているのかを特定することが難しかった。
一方、イミュニティ試験の別の方法として、アンテナ照
射法がある。図2を用いてアンテナ照射法について説明
する。
【0008】図2に示すように、電波暗室20内にはア
ンテナ21と試験対象物22が配置されている。23は
電波吸収材料からなる突起であり、電波暗室20内の床
を除いた全ての面に隙間無く配置されている。また、2
4は試験対象物22の設置台である。アンテナ21は図
示しない所定の設置台に固定されており、所定の入力装
置(図示せず)によって電磁放射を行うように構成され
ている。また、試験対象物22は電波暗室20の外部に
ある測定装置(図示せず)とワイヤ・ハーネス25で接
続されており、このワイヤ・ハーネス25を通じて、試
験対象物22を動作させるための電力の供給、試験対象
物22の通常動作用の入力信号の供給、及び、試験対象
物22からの出力信号の検出を行うことができる。
【0009】アンテナ照射法では、アンテナ21から種
々の電磁放射を行い、電磁放射に試験対象物22及びワ
イヤ・ハーネス25が晒される。そして、このような外
部からの妨害が存在する状況で、試験対象物22の動作
状態を観察して、試験対象物22の耐性を測定してい
る。ところが、このアンテナ照射法でも、汎用の電波暗
室20を用いて測定を行うことから、TEMセル法と同
様に、試験対象物22が誤動作をした場合に、試験対象
物22のどの部分が原因で誤動作をしているのかを特定
することが難しかった。
【0010】そこで、本発明者らはこれらの従来技術に
おける不具合を克服し、試験対象物のどの部分が外部か
らの妨害に対して弱いのかを容易に特定することができ
るイミュニティ試験を模擬したノイズ可視化システム及
び方法を既に提案した。本発明者らが提案したノイズ可
視化システムは、TEMセル法やアンテナ照射法のよう
に試験対象物全体を所定の環境下に置かず、試験対象物
に直接高周波ノイズを注入することにより、試験対象物
の誤動作周波数を外部に設けた測定装置で確認しなが
ら、注入されたノイズが試験対象物のどの部分から多く
発生しているかをこの測定装置で可視化するシステムで
ある。
【0011】図3は、このノイズ注入法によるイミュニ
ティ試験を模擬したノイズの可視化システム30であ
る。31は制御用パーソナルコンピュータ、32は信号
発生器、33は信号増幅器、34はスペクトラム・アナ
ライザであり、信号発生器32、信号増幅器33及びス
ペクトラム・アナライザ34は、バス35を介して制御
用パーソナルコンピュータ31によって制御されてい
る。
【0012】41はノイズ可視化用パーソナルコンピュ
ータ、42はスペクトラム・アナライザ、43は複数の
微小アンテナ素子を備えたアンテナである。アンテナ4
3はバス45によってノイズ可視化用パーソナルコンピ
ュータ41に接続されると共に、通信ケーブル48によ
りスペクトラム・アナライザ42と接続されている。ア
ンテナ43はバス45を通じてアンテナの切換制御等が
行われ、その出力は通信ケーブル48によりスペクトラ
ム・アナライザ42に入力される。また、スペクトラム
・アナライザ42は、バス44を介してノイズ可視化用
パーソナルコンピュータ41によって制御される。
【0013】アンテナ43の上には、ノイズ可視化測定
の試験対象物であるプリント回路基板38が置かれてお
り、プリント回路基板38のインタフェース39には少
なくとも特定の信号ラインと接続されたワイヤ・ハーネ
ス40が接続されている。プリント回路基板38とその
インタフェース39を介して接続されたワイヤ・ハーネ
ス40には、モニタ・プローブ36及びインジェクショ
ン・プローブ37が接続されている。さらに、モニタ・
プローブ36とスペクトラム・アナライザ34、及びイ
ンジェクション・プローブ37と信号増幅器33はそれ
ぞれ通信線46,47で接続されている。
【0014】なお、制御用パーソナルコンピュータ3
1、信号発生器32、信号増幅器33及びスペクトラム
・アナライザ34、またノイズ可視化用パーソナルコン
ピュータ41及びスペクトラム・アナライザ42から構
成される測定設備Mと、プローブ36,37、プリント
回路基板38、ワイヤ・ハーネス40及びアンテナ43
から構成される試験設備Tとは、測定の信頼性向上のた
めに、互いに隔離された場所に配置する。そして、試験
設備Tはインジェクション・ブローブ37やプリント回
路基板38からの放射電波が他の測定設備に影響を与え
ないように、金属や金網で覆われたシールドルームや固
定シールド箱の中に設置されている。
【0015】図4は、アンテナ43上に設置されたプリ
ント回路基板38を上方から見た図であり、プリント回
路基板38はアンテナ43のスキャンエリアS上に配置
されている。スキャンエリアSには、複数の微小アンテ
ナ素子がマトリクス状に配置されて設けられており、そ
れぞれがプリント回路基板38から放射される高周波ノ
イズを検出できるように構成されている。バス45と通
信ケーブル48はまとめて1本の線でアンテナ43に接
続されている。
【0016】ノイズの可視化システム30では、まず、
信号発生器32によって発生された高周波信号(20〜
1000MHz)が信号増幅器33によって増幅され、
インジェクション・プローブ37に印加され、電磁誘導
により、印加された高周波信号に応じた高周波ノイズが
ハーネス40に重畳される。重畳された高周波ノイズ
は、ワイヤ・ハーネス40、及びインタフェース39を
介してプリント回路基板38内に注入される。ワイヤ・
ハーネス40に重畳された高周波ノイズはモニタ・プロ
ーブ36によって検出され、スペクトラム・アナライザ
34を介して制御用パーソナルコンピュータ31で確認
される。
【0017】プリント回路基板38内に高周波ノイズが
注入されると、所定の回路パターン、電子部品等を介し
て高周波ノイズが外部へ放射され、この外部へ放射され
た高周波ノイズが、アンテナ43の微小アンテナ素子に
よって検出される。検出された高周波ノイズは、検出信
号としてスペクトラム・アナライザ42及びバス44を
介してノイズ可視化用パーソナルコンピュータ41へ送
られる。ノイズ可視化用パーソナルコンピュータ41で
は、受取った検出信号に所定の処理を施すことによっ
て、そのモニタ(図示せず)上、又はこれに接続された
プリンタによる印刷によって、プリトント基板38から
のノイズ(外来電磁波の汚染経路)が可視化される。
【0018】この場合、1回のノイズ可視化測定では1
つの高周波ノイズしか注入することができないので、ノ
イズ可視化測定は複数種類の高周波ノイズを注入するよ
うにして行われる。図5は、可視化用アンテナ43から
の検出信号のうちプリント回路基板38の近傍のもの
を、ノイズ可視化用パーソナルコンピュータ41が画像
処理してモニタ上に得られた可視化サンプルである。図
5では、可視化用アンテナ43の微小アンテナ素子の位
置に対応つけて、検出した高周波ノイズの強度を3段階
で表している。図3のノイズ可視化システム30では、
このようなノイズ可視化測定を行うことができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが提案したノイズ可視化システム及び方法では、前
述のように、測定設備Mと試験設備Tとを互いに隔離し
なければならず、試験設備Tは外部への電波漏洩を防止
する目的で金属や金網で覆われたシールドルームや大型
の固定シールド箱の中に設置しなければならず、試験場
所が限られてその自由度がないという問題点があった。
【0020】そこで、本発明は本発明者らが提案したノ
イズ可視化システム及び方法における電波漏洩の防止が
不可欠な試験設備を小型化し、移動可能とすることで、
被測定対象物の試験場所の自由度を向上させることがで
きるノイズ可視化システムにおける電波暗箱を提供する
ことを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明のノイズ可視化システムにおける電波暗箱は、試験対
象物の近傍に配置したアンテナによってこの対象物から
発生するノイズを検出し、制御装置によりノイズ分布を
可視化するシステムに使用する電波暗箱であって、試験
対象物とアンテナとを収容する第1の部屋と、試験対象
物に接続される信号ラインを収容する第2の部屋、及び
第1と第2の部屋の境界部に設けられて第1と第2の部
屋の間の電波の往来を遮断する仕切壁とを備えた電波暗
箱の本体、及び本体の上部に設けられて第1と第2の部
屋の上部を開閉し、閉じられた状態では第1と第2の部
屋の上部からの電波の洩れを防止する上蓋とを備えるこ
とを基本構成としている。
【0022】そして、本発明のノイズ可視化システムに
おける電波暗箱はこの基本構成に対して、以下のような
応用形態をとることができる。 (1) 第2の部屋内に、信号ラインに高周波信号を印
加するための第1のプローブと、信号ラインの高周波信
号を検出するための第2のプローブとを収容した形態。 (2) 電波暗箱の内面及び仕切壁の両面に、電波吸収
体を貼付した形態。 (3) 仕切壁に、信号ラインを通過させるための貫通
孔を設け、この貫通孔は仕切壁内を摺動する摺動片を移
動させることにより、孔径が変更できるように構成した
形態。 (4) 第2のプローブが第2の部屋内で、信号入力ラ
インに沿って移動できるように構成した形態。 (5) 信号ラインの電波暗箱からの引出し部にフィル
タボックスを設け、このフィルタボックスには、電波暗
箱の内側に位置して各ラインに接続する第1の端子郡
と、電波暗箱の外側に位置して外部モニタに接続する第
2の端子郡と、対応する第1の端子郡と第2の端子郡の
各端子の間にそれぞれ位置させたフィルタ回路とを設け
た形態。 (6) フィルタボックスの第1の端子郡の設置面と第
2の端子郡の設置面に、それぞれ複数個の予備端子を設
けた形態。 (7) 上蓋を電波暗箱の長手方向に取り付けた蝶番に
よって電波暗箱を開閉するように構成すると共に、上蓋
の短手方向の両側に、上蓋の開閉力を緩和する開閉補助
機構を取り付けた形態。 (8) 上蓋の第1の部屋に対応する上面に、特定の周
波数の電波を遮断し、かつ、第1の部屋の内部を見通せ
る監視窓を設けた形態。 (9) 電波暗箱の下部に、この電波暗箱を用いた測定
に使用する測定器の置き台を設けると共に、電波暗箱の
高さを測定作業者の作業がし易い位置まで嵩上げする載
置台を設けた形態。 (10) 電波暗箱の下部または載置台の下部に、この
電波暗箱を移動可能にする移動機構を設けた形態。 (11) 移動機構を複数個のキャスタとした形態。
【0023】本発明のノイズ可視化システムにおける電
波暗箱によれば、試験設備の小スペース化が図れ、従来
のシールドルームのみでなく、場所を選ばずにイミュニ
ティやエミッション等の測定が可能となる。また、コス
ト的にも安価にノイズ可視化システムを構築することが
できると共に、高周波ノイズの注入部位、ワイヤ・ハー
ネス、暗箱形状による固有振動数等で発生する定在波の
影響を極力抑えた測定が可能である。更に、ワイヤ・ハ
ーネスの電波暗箱からの取り出し部に設けたフィルタに
より、外部モニタの誤動作が防止できる。更に、上蓋に
観測窓を形成しておけば、試験対象物に設けられたディ
スプレイ装置の誤動作を外部から容易に監視することが
できる。更にまた、電波暗箱の下部に載置台を追加する
ことにより電波暗箱を作業者の測定作業がし易い位置に
嵩上げすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を、具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。
なお、以下の説明において、図3の可視化システム30
の構成部品で本発明の電波暗箱に内蔵されたり、接続さ
れたりする部材には、同じ符号を付して説明する。
【0025】図6は本発明のノイズ可視化システムにお
ける電波暗箱5の一実施例の全体構成を示すものであ
り、(a) は上蓋60を閉じた状態で電波暗箱5を背面側
から見たものであり、(b) は上蓋60を開いた状態で電
波暗箱5を正面側から見たものである。この実施例の電
波暗箱5は、電波暗箱本体50と、この電波暗箱本体5
0の上部を開閉する上蓋60、及び上蓋60を伴った電
波暗箱本体50の移動機構70とから構成される。
【0026】まず、電波暗箱本体50の構成について説
明する。電波暗箱本体50は、図3で説明した試験対象
物38とアンテナ43とを収容する第1の部屋51と、
第1のプローブであるインジェクション・プローブ37
と第2のプローブであるモニタ・プローブ36とを収容
する第2の部屋52、及び第1と第2の部屋51,52
を区画する仕切壁53を備えている。この実施例では第
1の部屋51の長さよりも第2の部屋52の長さの方が
長く形成されている。仕切壁53には後述するワイヤ・
ハーネスを挿通するための貫通孔54がある。また、第
2の部屋52の仕切壁53に対向する壁にはワイヤ・ハ
ーネスを外部に引き出すための引出し孔56がある。更
に、電波暗箱本体50には、第2の部屋52の側面に前
述のプローブが接続するコネクタ58があり、第1の部
屋51の側面にワイヤ・ハーネスを引き出すための取り
出し孔59がある。
【0027】電波暗箱本体50の上部に設けられて第1
の部屋51と第2の部屋52の上部を開閉する上蓋60
は、電波暗箱本体50の長手方向の一辺に図示しない蝶
番を介して取り付けられている。上蓋60は平板状では
なく凹部を備えているので、閉じた時に本体側の仕切壁
53に密着して第1の部屋51と第2の部屋52の間の
電波の漏洩を防止するための仕切壁63が設けられてい
る。また、上蓋60の正面側には上蓋60の開閉を容易
に行わせるための把手61が設けられている。上蓋60
はかなりの重量があるので、複数の人で上蓋60が開閉
できるように、把手61は上蓋60の長手方向に長く形
成されている。また、上蓋60の開閉を少ない力で行う
ことができるように、電波暗箱本体50と上蓋60の両
側には開閉補助装置として油圧式のダンパ7が取り付け
られている。このダンパ7は、電波暗箱本体50の側面
に取り付けられたブラケット57と上蓋60の側面に取
り付けられたブラケット67の間に掛け渡されている。
このダンパ7により、上蓋60が急に閉じず、また、上
蓋60がロック状態かアンロック状態かを外部から確認
することができる。
【0028】そして、電波暗箱本体50と上蓋の内側、
及び、仕切壁53,63の両面には、外部への電波の漏
洩を防止するために、全面に渡って電波吸収体6が貼付
されている。この電波吸収体6は、この実施例では、板
厚が6mm程度のフェライトタイルが使用されている。
一方、電波暗箱5の下部には、この電波暗箱5を移動可
能にする移動機構70が設けられている。この実施例の
移動機構70は、電波暗箱本体50の底面に取り付けら
れた台枠71と、この台枠71に取り付けられた6個の
キャスタ72とから構成される。キャスタ72は360
度回転できる双輪タイプのものであり、ストッパ機構が
付いているものである。なお、キャスタ72の個数は6
個に限定されるものではない。
【0029】更に、電波暗箱本体50のワイヤ・ハーネ
スの引出孔56には、ワイヤ・ハーネスに重畳されたノ
イズで外部の測定機器が誤動作しないように、フィルタ
ボックス80がその取付フランジ83を介して取り付け
られる。フィルタボックス80にはその端子部82に複
数個の端子があるが、フィルタボックス80の内部構成
については後述する。
【0030】図7(a) は図6(b) に示した電波暗箱本体
50内に、図3で説明した試験設備Tを配置して測定設
備Mに接続した状態を示すものである。第1の部屋51
には、ノイズ可視用アンテナ43が設置されており、こ
のアンテナ43の上に微小アンテナ素子によるスキャン
エリアSが形成されている。そして、このスキャンエリ
アSの上に試験対象物であるプリント回路基板38が載
置されている。プリント回路基板38の上の回路はイン
タフェース39を介してワイヤ・ハーネス40Aに接続
され、このワイヤ・ハーネス40Aは仕切壁53の貫通
孔54を通って第2の部屋52内に導かれる。このワイ
ヤ・ハーネス40Aの他端は電波暗箱本体50の端部に
取り付けられたフィルタボックス80に接続しており、
このフィルタボックス80を経由して外部のワイヤ・ハ
ーネス40に接続されている。
【0031】第2の部屋52内のワイヤ・ハーネス40
Aに重畳された高周波ノイズを検出するモニタ・プロー
ブ36は仕切壁53の近傍に固定されており、その検出
出力は第2の部屋52内にある通信線46A、コネクタ
58、及び電波暗箱本体50の外部でこのコネクタ58
に接続する通信線46を通じてスペクトラム・アナライ
ザ34に入力される。一方、第2の部屋52内のワイヤ
・ハーネス40Aに高周波ノイズを注入するインジェク
ション・プローブ37は、第2の部屋52内を、ワイヤ
・ハーネス40Aに沿って移動できるようになってい
る。
【0032】図7(b) はこのインジェクション・プロー
ブ37の移動方法の一例を示すものである。この例で
は、インジェクション・プローブ37は車輪9Aの付い
た移動台9の上に固定されており、移動台9は第2の部
屋52の底面に敷設したレール8の上を移動できるよう
になっている。移動台9の移動の際は、インジェクショ
ン・プローブ37とワイヤ・ハーネス40Aとの係合は
解除される。インジェクション・プローブ37には、信
号増幅器33からの高周波ノイズが、通信線47、コネ
クタ58、及び、第2の部屋52内にある通信線47A
を通じて供給され、この高周波ノイズがインジェクショ
ン・プローブ37からワイヤ・ハーネス40Aに注入さ
れる。
【0033】このように、インジェクション・プローブ
37の位置を第2の部屋52内で変更するのは、ワイヤ
・ハーネス40Aに注入する高周波ノイズの周波数によ
ってモニタ・プローブ36で検出される周波数別のノイ
ズレベルが異なるためであり、インジェクション・プロ
ーブ37の位置を変更することによって、第1の部屋5
1内にあるプリント回路基板38に注入するノイズレベ
ルを補正するためである。このために、第2の部屋52
の全長の方が、第1の部屋51の全長よりも長くなって
いる。
【0034】第1の部屋51内のアンテナ43で検出さ
れた出力は、取り出し孔59を貫通するワイヤ・ハーネ
ス49を通じて電波暗箱本体50の外部に引き出され、
バス45を通じてノイズ可視化用パーソナルコンピュー
タ41に入力されると共に、通信ケーブル48、スペク
トラム・アナライザ42、及びバス44を経由してノイ
ズ可視化用パーソナルコンピュータ41に入力される。
電波暗箱本体50の外部にある測定設備の構成及び動作
は図3で説明したものと同じであるので、ここではその
説明を省略する。
【0035】ところで、図6(b) で説明した仕切壁53
に設けられた貫通孔54は、この実施例では、貫通孔5
4を挿通するワイヤ・ハーネス40Aの太さに応じてそ
の大きさを可変することができるようになっている。こ
れは貫通孔54の空隙部分をできるだけ小さくして第1
の部屋51と第2の部屋52との間の電波の漏洩を防止
するためである。貫通孔54の大きさを可変する機構の
一例が図8(a) に示される。図8(a) に示すように、こ
の実施例では貫通孔54の上方に貫通孔54の方向に摺
動できる摺動片55が第2の部屋52側に設けられてい
る。この摺動片55には、貫通孔53側に湾曲した凹部
55Aが設けられており、その反対側には引掛孔55B
が設けられており、引掛孔55Bを介して手動で摺動片
55を矢印で示す上下方向に摺動させることができるよ
うになっている。よって、貫通孔54を挿通させたワイ
ヤ・ハーネス40Aが細い場合には、摺動片55を下降
させることにより、貫通孔55の大きさを小さくするこ
とができる。即ち、貫通孔55の大きさは、貫通孔55
を通るワイヤ・ハーネス40Aの太さに合わせて可変す
ることができる。なお、図8(b) は(a) のX−X線にお
ける断面を示している。この断面から分かるように、仕
切壁53はアルミ板53Aの両側に電波吸収体6を張り
付けて構成されている。
【0036】図9は図6で説明した上蓋60と電波暗箱
本体50との合わせ部を部分的に拡大して示すものであ
る。上蓋60の内側と電波暗箱本体50の内側にはフェ
ライトタイル6が電波吸収体として隙間なく貼り付けら
れている。そして、上蓋60の電波暗箱本体50との合
わせ部には、内側にほぼ直角に折り曲げられてL字状を
した金属製のシールド接続プレート62が取り付けられ
ている。更に、電波暗箱本体50の上蓋60との合わせ
部には、上蓋60が閉じられた時に、金属製のシールド
接続プレート62の折り曲げ部に接触するシールドガス
ケット64が、ガスケット受け65に保持されて設けら
れている。よって、上蓋60が閉じた状態では、フェラ
イトタイル6に接触するシールド接続プレート62がシ
ールドガスケット64に接触し、このシールドガスケッ
ト64がガスケット受け65を通じて電波暗箱本体50
側のフェライトタイル6に接続するので、上蓋60と電
波暗箱本体50が電気的に導通し、シールド効果が保持
される。
【0037】図10(a) ,(b) は図6(a) に示したフィ
ルタボックス80の具体的な実施例を示すものである。
フィルタボックス80は、その取付フランジ83によっ
て電波暗箱本体50に設けられた引出し孔56に取り付
けられるものであり、電波暗箱本体50の内部側に第1
の端子群81があり、電波暗箱本体50の外側に露出す
る部分に第2の端子群82がある。第1の端子群81に
は図7で説明したワイヤ・ハーネス40Aの一端に設け
られたコネクタが接続されるコネクタ84と、複数個の
予備端子89がある。また、第2の端子群82には、コ
ネクタ84と複数個の予備端子89にそれぞれフィルタ
ボックス80内で接続されるコネクタ85と複数個の予
備端子88が設けられている。
【0038】フィルタボックス80は、電波暗箱本体5
0の内部のワイヤ・ハーネス40Aを、外部の測定装置
へのワイヤ・ハーネス40に接続するものであり、ワイ
ヤ・ハーネス40Aによって送られるノイズ成分が重畳
している信号を、ノイズ成分を除去してワイヤ・ハーネ
ス40に伝えるものである。図11(a) は図10のフィ
ルタボックス80の内部回路の一例を示すものであり、
第1の端子群81にあるコネクタ84と第2の端子群8
2にあるコネクタ85の間のフィルタ回路を示してい
る。コネクタ84,85のそれぞれの端子間には、2つ
の貫通型コンデンサ86とインダクタ87が直列接続さ
れたフィルタ回路が接続されている。また、図10の予
備端子88,89の対応するものの間にも2つの貫通型
コンデンサ86とインダクタ87が直列接続されたフィ
ルタ回路、或いは、他のフィルタ回路がそれぞれ接続さ
れている。
【0039】このように、ワイヤ・ハーネス40Aの電
波暗箱5からの取り出し部に設けたフィルタボックス8
0により、電波暗箱5から外部モニタヘのワイヤ・ハー
ネス40にノイズが載らなくなり、外部モニタの誤動作
が防止できる。また、以上のように構成された電波暗箱
5では、形状を直方体としたので、コスト的にも安価に
ノイズ可視化システムを構築することができると共に、
内部全体に貼付した電波吸収体の重量を含めて、電波暗
箱5が微小な振動に耐えうる重量となっているので、高
周波ノイズの注入部位、ワイヤ・ハーネス、暗箱形状に
よる固有振動数等で発生する定在波の影響を極力抑えた
測定が可能である。
【0040】図12は、図6に示した電波暗箱本体50
の移動機構70の別の実施例の載置台73を示すもので
あり、(a) は電波暗箱本体50を載置台73に載置した
状態の正面図、(b) は底面図、(c) は上蓋を開けた状態
の側面図を示している。この実施例の載置台73は、天
板73aと底板73bが所定長さの8本の支柱73cで
接続され、底板73bの底面に6個のキャスタ72が取
り付けられて構成されている。天板73aと底板73b
の長さは電波暗箱本体50の長さよりも長く形成されて
おり、天板73aの上に電波暗箱本体50を載置した時
には、電波暗箱本体50のフィルタボックス80が取り
付けられる側の載置台73に、測定機器等の置き台76
が形成されるようになっている。
【0041】また、図12(c) に示すように把手61に
よって上蓋60を開けた時に、上蓋60の重量により装
置全体が転倒しないように、ダンパ7で上蓋60の開度
を調整している。なお、載置台73の高さは、この上に
電波暗箱本体50を載置した時に、作業者がプリント回
路基板等の試験対象物の設置作業を行い易い高さとなっ
ている。
【0042】図13及び図14は、図6に示した電波暗
箱本体50の移動機構70の更に別の実施例の載置台7
4を示すものであり、図13(a) は電波暗箱本体50を
載置台74に載置した状態の平面図、図13(b) は正面
図、図14(a) は上蓋を開けた状態の側面図、図14
(b) は上蓋を閉じた状態の側面図を示している。この実
施例の載置台74は、天板74aと天板74aを支える
所定長さの8本の支柱74b、隣接する支柱74bの間
を接続する2本の横木74c、及び、支柱74bの底面
にそれぞれ取り付けられた大型のキャスタ75から構成
されている。この実施例のキャスタ75には、電波暗箱
本体50の荷重(約200kg)に耐えうるように、直
径が10cm程度の大型のものが採用されている。この
実施例でも天板74aの長さは電波暗箱本体50の長さ
よりも長く形成されており、天板74aの上に電波暗箱
本体50を載置した時には、電波暗箱本体50のフィル
タボックス80が取り付けられる側の載置台74に、測
定機器等の置き台76が形成されるようになっている。
【0043】更に、この実施例では、図13(a) に示す
ように、上蓋60の試験対象物が設置される第1の部屋
51の上に、第1の部屋51の内部を見通せる監視窓6
6が設けられている。この監視窓66には第1の部屋5
1から放射される可能性のある1GHz程度の周波数の
電波を遮断する金網が、ガラスの中、或いはガラスに重
ねて取り付けられている。このように、上蓋60に監視
窓66を形成しておけば、試験対象物に設けられたディ
スプレイ装置の誤動作を外部から容易に監視することが
できる。
【0044】また、載置台74の高さは、この上に電波
暗箱本体50を載置した時に、作業者が、図14(b) に
示す上蓋60が閉じられた状態から図14(a) に示すよ
うな上蓋60を開く作業、及び、プリント回路基板等の
試験対象物の設置作業を行い易い高さとなっている。図
14(a) に示すように把手61によって上蓋60を開け
た時に、上蓋60の重量により装置全体が転倒しないよ
うに、ダンパ7で上蓋60の開度を調整している点は図
12に示した実施例と同じである。
【0045】なお、図12と図13に示される実施例に
おいて、電波暗箱本体50の第1の部屋51の側面に、
取出孔59に並んで設けられているもう1つの取出孔5
9Aは、例えば、モニタ装置を伴った回路基板のイミュ
ニティ測定を行う場合に、第1の部屋51の中に収容す
る回路基板と、電波暗箱本体50の外部に置くモニタ装
置とを接続するワイヤ・ハーネスを挿通するためのもの
である。この取出孔59Aは、使用しない時は電波を漏
洩しない蓋で封止されている。
【0046】また、上蓋60の開閉機構に、上蓋60が
開いた状態を検出できるスイッチを設け、このスイッチ
により上蓋60が開けられた時には、インジェクション
・プローブ37への高周波ノイズの供給を停止させるよ
うにして、上蓋60が開いた時にその開口部から電波が
外部に洩れないようにすることができる。更に、以上説
明した実施例では、電波暗箱本体50自体のサイズとし
て、その長さを1600mm、幅を600mm、高さを
400mmとしたが、電波暗箱本体50のサイズはこの
サイズに限定されるものではない。また、キャスタ72
を備えた載置台73や、キャスタ75を含む載置台74
を電波暗箱本体50の下部に取り付けた場合は、電波暗
箱本体50の高さが1000mm程度となり、作業者が
作業をし易くなっている。
【0047】更にまた、以上説明した実施例において
は、イミュニティ試験を前提として電波暗箱5の構成及
び動作を説明したが、本発明の電波暗箱5は、イミュニ
ティ試験に使用される用途だけに限られるものではな
く、電子部品が自ら放出するノイズを測定するエミッシ
ョン試験にも使用することができる。この場合は、信号
ラインに高周波を印加する第1のプローブ37や信号ラ
インの高周波を検出する第2のプローブ36は不要であ
る。
【0048】
【発明の効果】このように、本発明のノイズ可視化シス
テムに使用する電波暗箱によれば、(1)試験設備の小
スペース化が図れ、従来のシールドルームのみでなく、
場所を選ばずにイミュニティの測定が可能となる、
(2)コスト的にも安価にノイズ可視化システムを構築
することができると共に、高周波ノイズの注入部位、ワ
イヤ・ハーネス、暗箱形状による固有振動数等で発生す
る定在波の影響を極力抑えた測定が可能である、(3)
ワイヤ・ハーネスの電波暗箱からの取り出し部に設けた
フィルタにより、外部モニタの誤動作が防止できる、及
び(4)上蓋に監視窓を形成しておけば、試験対象物に
設けられたディスプレイ装置の誤動作を外部から容易に
監視することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術における試験方法の概略を示す図であ
る。
【図2】別の従来技術における試験方法の概略を示す図
である。
【図3】本発明者らが提案したノイズ可視化システムの
概略を示す図である。
【図4】図3のノイズ可視化システムの一部を拡大した
図である。
【図5】図4のアンテナから得られたノイズ可視化デー
タの一例を示す図である。
【図6】(a) は本発明のノイズ可視化システムにおける
電波暗箱を上蓋を閉じた状態で背面から見た斜視図、
(b) は本発明のノイズ可視化システムにおける電波暗箱
を上蓋を開いた状態で正面から見た斜視図である。
【図7】(a) は本発明のノイズ可視化システムにおける
電波暗箱の本体内に試験設備を配置して測定設備に接続
した状態の平面図、(b) は(a) のインジェクション・プ
ローブの移動方法の一例を示す説明図である。
【図8】(a) は図6の仕切壁に設けられた貫通孔の径
を、この貫通孔を通るワイヤ・ハーネスの太さに合わせ
て可変する機構の一例を示す図、(b) は(a) のX−X線
における断面図である。
【図9】図6の上蓋と本体との合わせ部の部分拡大断面
図である。
【図10】(a) は図6のフィルタボックスの具体的な実
施例を示す平面図、(b) は(a) の正面図である。
【図11】(a) は図10のフィルタボックスの内部回路
の一例を示す回路図、(b) は図10の予備端子間に設け
られたフィルタ回路の一例を示す回路図である。
【図12】図6のノイズ可視化システムにおける電波暗
箱の移動機構の別の実施例を示すものであり、(a) はノ
イズ可視化システムにおける電波暗箱を移動機構に載置
した状態の正面図、(b) は底面図、(c) は上蓋を開けた
状態の側面図である。
【図13】図6のノイズ可視化システムにおける電波暗
箱の移動機構の更に別の実施例を示すものであり、(a)
はノイズ可視化システムにおける電波暗箱を移動機構に
載置した状態の平面図、(b) は側面図である。
【図14】(a) は図13に示した実施例のノイズ可視化
システムにおける電波暗箱の上蓋を開けた状態の側面
図、(b) は上蓋を閉じた状態の側面図である。
【符号の説明】
5…本発明の電波暗箱 6…電波吸収体 7…ダンパ(開閉補助機構) 8…レール 9…移動台 9A…レール 30…可視化システム 36…モニタ・プローブ 37…インジェクション・プローブ 38…プリント回路基板 40…ワイヤ・ハーネス 43…アンテナ 50…電波暗箱の本体 51…第1の部屋 52…第2の部屋 53…仕切壁 55…摺動片 60…上蓋 61…把手 63…仕切壁 66…監視窓 70…移動機構 72,75…キャスタ 73,74…載置台 80…フィルタボックス

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験対象物の近傍に配置したアンテナに
    よってこの対象物から発生するノイズを検出し、制御装
    置によりノイズ分布を可視化するシステムに使用する電
    波暗箱であって、 前記試験対象物と前記アンテナとを収容する第1の部屋
    と、前記試験対象物に接続される信号ラインを収容する
    第2の部屋、及び前記第1と第2の部屋の境界部に設け
    られて前記第1と第2の部屋の間の電波の往来を遮断す
    る仕切壁とを備えた電波暗箱の本体、及び前記本体の上
    部に設けられて前記第1と第2の部屋の上部を開閉し、
    閉じられた状態では前記第1と第2の部屋の上部からの
    電波の洩れを防止する上蓋とを備えることを特徴とする
    ノイズ可視化システムにおける電波暗箱。
  2. 【請求項2】 前記第2の部屋内には、前記信号ライン
    に高周波信号を印加するための第1のプローブと、前記
    信号ラインの高周波信号を検出するための第2のプロー
    ブとを収容したことを特徴とする請求項1に記載のノイ
    ズ可視化システムにおける電波暗箱。
  3. 【請求項3】 前記電波暗箱の内面及び前記仕切壁の両
    面には、電波吸収体を貼付したことを特徴とする請求項
    1に記載のノイズ可視化システムにおける電波暗箱。
  4. 【請求項4】 前記仕切壁には、前記信号ラインを通過
    させるための貫通孔を設け、この貫通孔は前記仕切壁内
    を摺動する摺動片を移動させることにより、孔径が変更
    できるように構成したことを特徴とする請求項1から3
    の何れか1項に記載のノイズ可視化システムにおける電
    波暗箱。
  5. 【請求項5】 前記第2のプローブは前記第2の部屋内
    で、前記信号入力ラインに沿って移動できるように構成
    したことを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記
    載のノイズ可視化システムにおける電波暗箱。
  6. 【請求項6】 前記信号ラインの前記電波暗箱からの引
    出し部にフィルタボックスを設け、このフィルタボック
    スには、前記電波暗箱の内側に位置して前記各ラインに
    接続する第1の端子郡と、前記電波暗箱の外側に位置し
    て外部モニタに接続する第2の端子郡と、対応する前記
    第1の端子郡と第2の端子郡の各端子の間にそれぞれ位
    置させたフィルタ回路とを設けたことを特徴とする請求
    項1から5の何れか1項に記載のノイズ可視化システム
    における電波暗箱。
  7. 【請求項7】 前記フィルタボックスの前記第1の端子
    郡の設置面と第2の端子郡の設置面にはそれぞれ複数個
    の予備端子を設けたことを特徴とする請求項6に記載の
    ノイズ可視化システムにおける電波暗箱。
  8. 【請求項8】 前記上蓋は前記電波暗箱の長手方向に取
    り付けた蝶番によって前記電波暗箱を開閉するように構
    成すると共に、前記上蓋の短手方向の両側には、上蓋の
    開閉力を緩和する開閉補助機構を取り付けたことを特徴
    とする請求項1から7の何れか1項に記載のノイズ可視
    化システムにおける電波暗箱。
  9. 【請求項9】 前記上蓋の前記第1の部屋に対応する上
    面に、特定の周波数の電波を遮断し、かつ、前記第1の
    部屋の内部を見通せる監視窓を設けたことを特徴とする
    請求項1から8の何れか1項に記載のノイズ可視化シス
    テムにおける電波暗箱。
  10. 【請求項10】 前記電波暗箱の下部に、この電波暗箱
    を用いた測定に使用する測定器の置き台を設けると共
    に、電波暗箱の高さを測定作業者の作業がし易い位置ま
    で嵩上げする載置台を設けたことを特徴とする請求項1
    から9の何れか1項に記載のノイズ可視化システムにお
    ける電波暗箱。
  11. 【請求項11】 前記電波暗箱の下部または前記載置台
    の下部に、この電波暗箱を移動可能にする移動機構を設
    けたことを特徴とする請求項1から10の何れか1項に
    記載のノイズ可視化システムにおける電波暗箱。
  12. 【請求項12】 前記移動機構を複数個のキャスタとし
    たことを特徴とする請求項10に記載のノイズ可視化シ
    ステムにおける電波暗箱。
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