JP2002318242A - 旋回流回転速度測定装置 - Google Patents

旋回流回転速度測定装置

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JP2002318242A
JP2002318242A JP2001124529A JP2001124529A JP2002318242A JP 2002318242 A JP2002318242 A JP 2002318242A JP 2001124529 A JP2001124529 A JP 2001124529A JP 2001124529 A JP2001124529 A JP 2001124529A JP 2002318242 A JP2002318242 A JP 2002318242A
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rotating
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Itaru Matsuno
到 松野
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Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度測定が可能であり、しかも装置の自己
診断が容易である流体の旋回流回転速度測定装置を提供
することにある。 【解決手段】 流体の旋回流回転速度を、回転数を制御
できるモータ7により駆動される回転主軸8と、該回転
主軸8に回転自在に支持され旋回流Sによって回転させ
られるベーン回転軸9との回転数差を零にすることによ
り、旋回流回転数を知ることができる装置1としたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダ内に発生
させた流体の旋回流回転速度を測定する装置に係り、特
に、モータで駆動される主軸に、旋回流で回転する軸が
回転自在に支持された同心2軸の構成とし、測定精度の
向上を図った旋回流回転速度測定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の旋回流回転速度測定装置は、主に
エンジンシリンダ内に発生させた吸気の旋回流回転速度
を測定する装置であり、ベーン回転式とインパルストル
ク式がある。
【0003】ベーン回転式としては、図6に示すような
旋回流回転速度測定装置60がある。測定装置60は、
シリンダ61内の下流側に、シリンダ61の中心軸と一
致するように回転自在な主軸62を設け、その主軸62
の上流側の外周にベーン(羽根)63を取り付けたもの
である。主軸62は、ベーン63が旋回流Sを受けるこ
とで回転する。主軸62の下流側は、ケース64内に軸
受65,66を介して回転自在に支持されている。この
測定装置60では、主軸62の回転数を、ケース64内
の回転数センサ67で測定し、旋回流Sの回転速度とし
ている。
【0004】シリンダ61内に旋回流Sを発生させるに
は、吸気弁68を開いてシリンダ61内の空気を真空ポ
ンプ69で吸引し、これにより吸気ポート70から外気
を吸入すればよい。
【0005】インパルストルク式としては、図7に示す
ような旋回流回転速度測定装置80がある。測定装置8
0は、主軸81の上流側に、空気の旋回流Sを完全に直
線流に変換する整流素子82を取り付けたものである。
【0006】この測定装置80では、整流素子82が旋
回流Sを直線流に変換する際、主軸81に作用する回転
トルクを、ケース83内のトルク検出器84で測定して
旋回流Sの回転力としている。測定装置80のその他の
構成は、測定装置60と同様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ベーン
回転式の測定装置60では、軸受65,66に多かれ少
なかれ摩擦トルクが作用するため、ベーン63の回転速
度は旋回流Sの真の回転速度より小さくなり誤差とな
る。このため、測定精度が低いという問題がある。
【0008】また、軸受65,66は、その摩耗等によ
る劣化により摩擦トルクが変化しベーン回転数がばらつ
いてしまう。特に旋回流Sの回転速度が小さい領域では
ベーン回転数も小さくなり摩擦トルクの影響を大きく受
けてしまう。
【0009】インパルストルク式の測定装置80では、
整流素子82が旋回流Sの流れの向きを一気に直線流に
変換するため、流れの連続性に無理があり、流れの失
速、振動による測定不安定を招きやすく、やはり測定精
度が低いという問題がある。
【0010】また、静止状態に近い状態で軸受65,6
6が作動するため、そのばらつきにより測定値のばらつ
きを生じやすい。軸受65,66の状態を測定中に監視
することが困難で測定信頼性の確保が難しい。
【0011】そこで、本発明の目的は、高精度測定が可
能であり、しかも装置の自己診断が容易である旋回流回
転速度測定装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために創案されたものであり、請求項1の発明
は、流体の旋回流回転速度を測定する装置において、モ
ータで駆動される回転主軸と、その回転主軸に回転自在
に支持され、旋回流で回転するベーン回転軸と、回転主
軸とベーン回転軸の相対関係を検知するための手段と、
該相対関係を制御するようにモータを制御する制御手段
とを備えた旋回流回転速度測定装置である。
【0013】請求項2の発明は、上記制御手段は、回転
主軸とベーン回転軸の相対関係を、両回転軸間の回転数
差として検知し、該回転数差を制御するようにモータを
制御する請求項1記載の旋回流回転速度測定装置であ
る。
【0014】請求項3の発明は、回転主軸とベーン回転
軸がばねで連結され、上記制御手段は、回転主軸とベー
ン回転軸の相対関係を、両軸間の位相差として検知し、
該位相差を制御するようにモータを制御する請求項1記
載の旋回流回転速度測定装置である。
【0015】請求項4の発明は、上記回転主軸とベーン
回転軸の相対関係を検知するための手段は、回転数セン
サであり、その回転数センサが、非接触光学式または非
接触式の磁気センサである請求項1〜3いずれかに記載
の旋回流回転速度測定装置である。
【0016】請求項5の発明は、ベーン回転軸が回転主
軸に軸受を介して回転自在に支持され、上記制御手段
は、ベーン回転軸が旋回流で回転しているとき、回転主
軸の回転数をベーン回転軸の回転数に接近させ、一致さ
せ、更に遠ざけるようにモータを増速又は減速制御する
ものであり、かつ、両回転数が一致しているときの回転
数の範囲を測定し、その回転数範囲に基づいて上記軸受
の劣化状態を判断する手段を含むものである請求項2記
載の旋回流回転速度測定装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適実施の形態
を添付図面にしたがって説明する。
【0018】図1は、本発明の好適実施の形態である旋
回流回転速度測定装置の断面図を示したものである。
【0019】図1に示すように、本発明の旋回流回転速
度測定装置1は、主として、エンジンシリンダ内に発生
させた吸気の旋回流の回転速度を測定する装置である。
この測定装置1は、スワールメータとも呼ばれ、模型と
してのシリンダ2内の旋回流(スワール)Sの発生状況
を調べる目的で使用される。
【0020】円筒状のシリンダ2の上流側には、外気を
吸入する吸気ポート3が設けられている。吸気ポート3
の一端は、シリンダ2内と接続され、吸気弁4で開閉さ
れるようになっている。吸気ポート3の他端は大気開放
されている。
【0021】シリンダ2の下流側には、シリンダ2内の
空気を管5を介して吸引する真空ポンプ6が設けられて
いる。シリンダ2内の空気を真空ポンプ6で吸引するこ
とで、実機のピストンによる吸気行程を模擬する。
【0022】シリンダ2内に旋回流Sを発生させるに
は、吸気弁4を開いてシリンダ2内の空気を真空ポンプ
6で吸引し、これにより吸気ポート3から外気を吸入す
ればよい。
【0023】シリンダ2内に発生する旋回流Sは、吸気
ポート3および吸気弁4の形状、位置、角度などによっ
て変化する。様々な条件下における旋回流Sの発生状況
を正確に調べることは、重要である。旋回流Sがシリン
ダ2内の燃料の燃焼速度を高める働きをするからであ
る。
【0024】さて、本発明の旋回流回転速度測定装置1
は、シリンダ2内の下流側に、シリンダ2の中心軸と一
致するように可変速モータ7で駆動される回転主軸8を
設け、回転主軸8の上流側の外周に、旋回流Sで回転す
るベーン回転軸9を設けたものであり、いわば同心2軸
構成とした測定装置である。この測定装置1では、ベー
ン回転軸9が旋回流Sで回転しているとき、制御手段1
0により、回転主軸8とベーン回転軸9の回転数差が零
となるように可変速モータ7を制御する。
【0025】ニードル状の回転主軸8の下流側は、主軸
軸受11,12を介してモータハウジング13内に回転
自在に支持されている。主軸軸受11は、モータハウジ
ングの上流側に取り付けられており、主軸軸受12は、
主軸軸受11より下流側のモータハウジング13内に取
り付けられている。主軸軸受11,12としては、例え
ば、ボールベアリングを使用している。
【0026】回転主軸8の一端は、カップリング14を
介してモータハウジング13内のモータ7のシャフト1
5と連結されている。回転主軸8の下流側の外周には、
より具体的に言えば、主軸軸受12とカップリング14
間となる位置に、径方向に複数のスリットが形成された
スリット付き円板16が取り付けられている。
【0027】モータハウジング13内には、回転主軸8
の回転数を検知するための回転数センサ17を取り付け
ている。回転数センサ17としては、例えば、非接触光
学式のものを用いている。回転数センサ17は投光器と
受光器を備えており、スリット付き円板16が投光器と
受光器間の光を横切るように、モータハウジング13内
に設けられている。この回転数センサ17は、投光器と
受光器間をスリット付き円板16が通過する際、スリッ
トを通過するパルス光をパルス信号Aに変換して制御手
段10に出力する。本実施の形態では、回転数センサ1
7として、非接触光学式のものを用いた例で説明する
が、非接触式の磁気センサを使用してもよい。
【0028】中空状のベーン回転軸9は、中空部に回転
主軸8が挿通されており、回転主軸8の上流側の外周
に、ベーン軸受18,19を介して回転自在に設けられ
ている。ベーン軸受18,19としては、例えば、ニー
ドルベアリングやメタルベアリングを使用することがで
きる。
【0029】ベーン回転軸9の上流側の外周には、表裏
面がベーン回転軸9の軸方向と一致するように、複数枚
の平板状のベーン(羽根)20を取り付けている。これ
は、平板状のベーン20が旋回流Sの旋回方向の成分の
みを受けるようにするためである。ベーン回転軸9は、
ベーン20が旋回流Sを受けることで、回転主軸8に対
して独立して回転できるようになっている。
【0030】ベーン回転軸9の下流側の外周には、径方
向に複数のスリットが形成されたスリット付き円板21
が取り付けられている。スリット付き円板21の近傍に
も、ベーン回転軸9の回転数を検知するための回転数セ
ンサ22を設けている。回転数センサ22としては、回
転数センサ17と同様の非接触光学式のものを用いてい
る。回転数センサ22も、投光器と受光器間をスリット
付き円板21が通過する際、スリットを通過するパルス
光をパルス信号Bに変換して制御手段10に出力する。
本実施の形態では、回転数センサ22として、非接触光
学式のものを用いた例で説明するが、非接触式の磁気セ
ンサを使用してもよい。
【0031】上述した回転数センサ17,22は、回転
主軸8とベーン回転軸9の相対関係を検知するための手
段の一例として挙げたものである。
【0032】制御手段10は、モータ7、回転数センサ
17、回転数センサ22と接続されている。この制御手
段10は、回転数センサ17から入力されるパルス信号
Aをカウントして回転主軸8の回転数を求めると共に、
回転数センサ22から入力されるパルス信号Bをカウン
トしてベーン回転軸9の回転数を求める。そして制御手
段10は、求められた回転主軸8の回転数とベーン回転
軸9の回転数を比較し、回転主軸8とベーン回転軸9の
回転数差が零となるようにモータ7に駆動信号Cを出力
し、モータ7を制御する。
【0033】このように、制御手段10は、回転数セン
サ17,22の検出信号A,Bに基づき、回転主軸8と
ベーン回転軸9の相対関係を、両回転軸8,9間の回転
数差として検知し、この回転数差を制御するようにモー
タ7を制御する。
【0034】本発明の作用を説明する。
【0035】図2は、図1に示した旋回流回転速度測定
装置1における動作の概略図を示したものであり、横軸
を時間にとり、縦軸を回転数にとって、回転主軸8の回
転数を徐々に上げていくときの一例を示したものであ
る。図2では、回転主軸8の回転数変化線aを実線、ベ
ーン回転軸9(ベーン20)の回転数変化線bを太線、
旋回流Sの回転数変化線cを一点鎖線でそれぞれ表して
いる。
【0036】図1および図2に示すように、まず、測定
装置1を測定したい旋回流Sを発生させるシリンダ2内
にセットする。モータ7はOFFされており、回転主軸
8は静止している(時刻0)。シリンダ2内に旋回流S
を発生させると、ベーン20が旋回流Sを受けてベーン
回転軸9のみが回転を始め、ベーン回転軸9の回転数が
上昇する。(時間0〜T1 )。ベーン回転軸9の回転数
1 は、回転主軸8が静止したままなので、ベーン軸受
18,19の摩擦エネルギーの分だけ減少しており、旋
回流Sの回転数Rsとは一致しない(時間T1 〜T
2 )。ベーン軸受18,19の摩擦エネルギーは、ベー
ン軸受18,19に働く動摩擦トルクと、回転主軸8と
ベーン回転軸9の回転数差との積で表わされるからであ
る。
【0037】ここで制御手段10により、モータ7をO
Nして回転主軸8を旋回流Sと同方向に回転駆動する
(時刻T2 )。回転主軸8の回転数をは徐々に上昇させ
てゆき、この回転数をベーン回転軸9の回転数に接近さ
せるにつれてベーン軸受18,19の摩擦エネルギーが
減少し、その結果ベーン回転軸9の回転数が再び上昇し
始める。
【0038】このとき制御手段10は、回転数センサ1
7から入力されるパルス信号Aと回転数センサ22から
入力されるパルス信号Bに基づき、回転主軸8とベーン
回転軸9の回転数差が零となるようにモータ7に駆動信
号Cを出力し、モータ7を制御する。
【0039】制御手段10により、さらに注意深く回転
主軸8の回転数を上昇させ、ベーン回転軸9の回転数と
一致させる(時刻T3 )。このとき、回転主軸8とベー
ン回転軸9の回転数差が零となり、ベーン軸受18,1
9の摩擦エネルギーによる損失がなくなるので、ベーン
回転軸9の回転数は、旋回流Sの回転数Rsと正確に一
致する。回転主軸8はモータ7により強制駆動されるた
め、主軸軸受11,12の摩擦エネルギーは無視でき
る。制御手段10は、このときの回転主軸8またはベー
ン回転軸9の回転数を測定し、吸気の旋回流Sの回転速
度とする。
【0040】このように、本発明に係る旋回流回転速度
測定装置1は、モータ7で駆動される回転主軸8に、旋
回流で回転するベーン回転軸9が回転自在に支持された
同心2軸の構成となっており、制御手段10によって回
転主軸8とベーン回転軸9の回転数差が零となるように
モータ7を制御している。測定装置1は、摩擦エネルギ
ーによる損失がないので、旋回流Sの回転速度を高精度
に測定することができる。
【0041】また、本発明に係る測定装置1は、装置を
分解することなく、ベーン軸受18,19の劣化状態を
判断できるのも大きな特徴である。いわば装置の自己診
断を容易に行うことができる。これは、制御手段10に
より、モータ7を増速制御し、回転主軸8の回転数をベ
ーン回転軸9の回転数に接近させて一致させた(時刻T
3 )後、更にベーン回転軸9の回転数から遠ざけるよう
にして行う。
【0042】図1および図2に示すように、回転主軸8
の回転数をベーン回転軸9の回転数に一致させる(時刻
3 )と、ベーン軸受18,19は動摩擦領域から静摩
擦領域に移行する。この後、制御手段10によって回転
主軸8の回転数を上昇させると、ベーン軸受18,19
の静摩擦力の範囲内で回転主軸8とベーン回転軸9の回
転数が一致、すなわち、連れ回りを始め、一体となって
回転する。
【0043】さらに、制御手段10によって回転主軸8
の回転数を上昇させていく。回転主軸8の回転数がR3
になると、旋回流Sによる制動力がベーン軸受18,1
9の静摩擦力を上回るので、ベーン回転軸9の回転数が
3 からR2 に下がる(時刻T4 )。その後、回転主軸
8とベーン回転軸9は、再びそれぞれ独立して回転する
ようになる。
【0044】制御手段10は、回転主軸8とベーン回転
軸9の回転数同士が一致している連れ回りのときの回転
数範囲Rs〜R3 を測定し、その回転数範囲Rs〜R3
に基づいてベーン軸受18,19の劣化状態を判断す
る。
【0045】回転主軸8とベーン回転軸9が一体となっ
て回転する連れ回りの回転数範囲Rs〜R3 は、ベーン
軸受18,19の摩擦力に依存する。ベーン軸受18,
19の劣化が進むにつれて回転数範囲Rs〜R3 は広く
なる。例えば、予め制御手段10に、新品時の回転数範
囲のデータを保存しておけば、制御手段10が新品時の
回転数範囲と測定した回転数範囲とを比較することで、
ベーン軸受18,19の劣化の度合いを判断することが
できる。これにより、本発明に係る測定装置1は、装置
の自己診断を容易に行うことができる。
【0046】図2では、回転主軸8の回転数を徐々に上
げていく場合について説明したが、モータ7を減速制御
し、回転主軸8の回転数を高回転側から徐々に下げてい
く場合についても図2と同様の効果が得られる。
【0047】図3は、回転主軸8の回転数を徐々に下げ
ていくときの測定装置1の動作の概略図を示したもので
あり、いわば図2で説明した手順を逆にして測定装置1
を動作させた場合に相当する。図3では、回転主軸8の
回転数変化線dを実線、ベーン回転軸9(ベーン20)
の回転数変化線eを太線、旋回流Sの回転数変化線cを
一点鎖線でそれぞれ表している。
【0048】図3に示すように、例えば、図2の時刻T
4 後に相当する時刻T5 で、回転主軸8とベーン回転軸
9が再びそれぞれ独立して回転している状態とする。回
転主軸8の回転数が最も高く、旋回流Sの回転数Rsが
最も低い。
【0049】制御手段10によりモータ7を減速制御し
て回転主軸8の回転数を下げる。制御手段10は、回転
主軸8の回転数をベーン回転軸9の回転数に接近させて
一致させる(時刻T6 )。このとき、制御手段10で回
転主軸8またはベーン回転軸9の回転数を測定すれば、
やはりベーン軸受18,19の摩擦エネルギーによる損
失がないので、旋回流Sの回転速度を高精度に測定でき
る。
【0050】この後、制御手段10により回転主軸8の
回転数を下げると、ベーン軸受18,19の静摩擦力の
範囲内で回転主軸8とベーン回転軸9が連れ回りを始
め、一体となって回転する。さらに、制御手段10によ
って回転主軸8の回転数を下げる。回転主軸8の回転数
がR4 になると、旋回流Sによる回転力がベーン軸受1
8,19の静摩擦力を上回るので、ベーン回転軸9の回
転数がR4 からR5 に上がる(時刻T7 )。その後、回
転主軸8とベーン回転軸9は、再びそれぞれ独立して回
転するようになる。
【0051】制御手段10は、回転主軸8とベーン回転
軸9の回転数同士が一致している連れ回りのときの回転
数範囲(R4 〜RS )を測定し、その回転数範囲(R4
〜R S )に基づいてベーン軸受18,19の劣化状態を
判断する。
【0052】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。
【0053】図4は、本発明の第2の実施の形態である
旋回流回転速度測定装置の断面図を示したものである。
【0054】図4に示すように、旋回流回転速度測定装
置40は、回転主軸8とベーン回転軸9をコイルばね4
1で連結したものであり、その他の構成は図1で説明し
た測定装置1とほぼ同じである。回転主軸8の外周に
は、ばね連結部位42が設けられている。ばね連結部位
42は、回転主軸8の外周のベーン回転軸9とモータハ
ウジング13間となる位置に設けるとよい。コイルばね
41は、ばね連結部位42に取り付けられ、その一端が
ベーン回転軸9の下流側と固定されている。ばねとして
は、トーションばねなどを用いていてもよい。
【0055】測定装置40における制御手段10は、回
転主軸8とベーン回転軸9の相対関係を、両回転軸8,
9間の位相差として検知し、この位相差を制御するよう
にモータ7を制御する。
【0056】第2の実施の形態の作用を説明する。
【0057】図5は、図4に示した測定装置40の動作
を、制御手段10に入力されるパルス信号波形で示した
図である。図5では、回転主軸8の回転数センサ17か
ら制御手段10に入力される基準パルス信号波形をp
0 、ベーン回転軸9の回転数センサ22から制御手段1
0に入力されるパルス信号波形をp1 3 でそれぞれ表
わしている。
【0058】図4および図5に示すように、まず、制御
手段10によってモータ7をゆっくり回したときの回転
主軸8の無負荷状態の初期位相を基準パルス信号波形p
0 、ベーン回転軸9の無負荷状態の初期位相をパルス信
号波形をp1 とする。このとき、コイルばね41にねじ
りトルクが発生していないものとする。
【0059】モータ7をOFFし、回転主軸8が静止し
た状態で測定装置40を測定したい旋回流Sを発生させ
るシリンダ2内にセットする。シリンダ2内に旋回流S
を発生させると、ベーン20が旋回流Sを受けてベーン
回転軸9のみが回転しようとするが、ばね41からの引
張力を受けるので、引張力と釣り合う位置まで回転して
静止する。このとき、ベーン回転軸9には、初期位相に
対し位相ずれが生じる。ベーン回転軸9は、回転主軸8
に対して位相φ進んだ状態である(パルス信号波形p
2 )。
【0060】ここで制御手段10によってモータ7を増
速制御し、回転主軸8を旋回流Sの向きと同じ方向に回
転させ、回転主軸8の回転数を徐々に上昇させる。この
とき、ベーン回転軸9の回転数は、旋回流Sの影響を受
けるので、回転主軸8に対して位相が先行している。回
転主軸8の回転数をベーン回転軸9の回転数に接近させ
るにつれてばね41に対するねじりトルクが減少するの
で、ベーン回転軸9の位相が初期位相に近づく。
【0061】制御手段10により、さらに注意深く回転
主軸8の回転数を上昇させ、ベーン回転軸9の回転数と
一致させる。このとき、回転主軸8とベーン回転軸9の
位相差が零となり、位相が一致(パルス信号波形p3
し、コイルばね41に対するねじりトルクが零の状態と
なる。つまり、ベーン回転軸9の回転数は、旋回流Sの
回転数と正確に一致している。制御手段10は、このと
きの回転主軸8またはベーン回転軸9の回転数を測定
し、空気の旋回流Sの回転速度とする。
【0062】測定装置40は、コイルばね41がベーン
回転軸9と回転主軸8との位相差を打ち消す方向に働く
ため、回転主軸8とベーン回転軸9の両回転数を一致さ
せる方向に働く。図1で説明した測定装置1に比べれ
ば、制御手段10によるモータ7の制御がしやすく、又
安定した高精度な測定が可能である。
【0063】このように、測定装置40によっても、旋
回流Sの回転速度を高精度に測定できる。また、図2お
よび図3で説明したものと同様の手順を行えば、装置の
自己診断を容易に行うこともできる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のごとき優れた効果を発揮する。
【0065】(1)旋回流回転速度の高精度測定が可能
である。
【0066】(2)装置の自己診断が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態を示す断面図である。
【図2】図1に示した旋回流回転速度測定装置の動作
(回転主軸の回転数増加時)を示す概略図である。
【図3】図1に示した旋回流回転速度測定装置の動作
(回転主軸の回転数減少時)を示す概略図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図5】図4に示した旋回流回転速度測定装置の動作
を、制御手段に入力されるパルス信号波形で示した図で
ある。
【図6】従来の旋回流回転速度測定装置(ベーン回転
式)の断面図である。
【図7】従来の旋回流回転速度測定装置(インパルスト
ルク式)の断面図である。
【符号の説明】
1 旋回流回転速度測定装置 7 モータ 8 回転主軸 9 ベーン回転軸 10 制御手段 17,22 回転数センサ S 旋回流

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の旋回流回転速度を測定する装置に
    おいて、モータで駆動される回転主軸と、その回転主軸
    に回転自在に支持され、旋回流で回転するベーン回転軸
    と、回転主軸とベーン回転軸の相対関係を検知するため
    の手段と、該相対関係を制御するようにモータを制御す
    る制御手段とを備えたことを特徴とする旋回流回転速度
    測定装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、回転主軸とベーン回転
    軸の相対関係を、両回転軸間の回転数差として検知し、
    該回転数差を制御するようにモータを制御する請求項1
    記載の旋回流回転速度測定装置。
  3. 【請求項3】 回転主軸とベーン回転軸がばねで連結さ
    れ、上記制御手段は、回転主軸とベーン回転軸の相対関
    係を、両軸間の位相差として検知し、該位相差を制御す
    るようにモータを制御する請求項1記載の旋回流回転速
    度測定装置。
  4. 【請求項4】 上記回転主軸とベーン回転軸の相対関係
    を検知するための手段は、回転数センサであり、その回
    転数センサが、非接触光学式または非接触式の磁気セン
    サである請求項1〜3いずれかに記載の旋回流回転速度
    測定装置。
  5. 【請求項5】 ベーン回転軸が回転主軸に軸受を介して
    回転自在に支持され、上記制御手段は、ベーン回転軸が
    旋回流で回転しているとき、回転主軸の回転数をベーン
    回転軸の回転数に接近させ、一致させ、更に遠ざけるよ
    うにモータを増速又は減速制御するものであり、かつ、
    両回転数が一致しているときの回転数の範囲を測定し、
    その回転数範囲に基づいて上記軸受の劣化状態を判断す
    る手段を含むものである請求項2記載の旋回流回転速度
    測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114018536A (zh) * 2021-10-14 2022-02-08 西安航天动力试验技术研究所 飞行器风洞试验中气动力矩的测量系统及方法
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