JP2002316859A - 石膏及び無機質繊維の複合板及びその製造方法 - Google Patents

石膏及び無機質繊維の複合板及びその製造方法

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Takumi Fujita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防火性能に優れ、石膏ボードにない吸音性を
持ち、軽量で、かつ湿度の変化に対して寸法安定性が高
い石膏及び無機質繊維の複合板を提供することを目的と
する。 【解決手段】 石膏及び無機質繊維の複合板である。無
機質繊維の割合が、複合板の総重量に対して20〜70
重量%の範囲にあることを特徴とした。本発明の複合板
は、無機質繊維を含むため軽量な石膏板となる。また、
無機質繊維を含むため吸音性に優れる。そして、寸法安
定性の良い石膏を結合材として用いているため、多量の
デンプンを結合材としたロックウール化粧吸音板と比べ
て、湿度の変化に対する寸法安定性が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築材として用い
られる石膏及び無機質繊維の複合板に関するもので、防
火性、吸音性、断熱性に優れ、軽量で、湿度に対する寸
法安定性が高い石膏及び無機質繊維の複合板、及びその
製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の内装材としては、石膏ボ
ードが、優れた防火性能及び経済性から広く用いられて
いた。しかしながら、石膏ボードの重量は、例えば厚さ
9.5mmで910mm×1820mmのものでは、1
枚当たり、10〜11kgにもおよぶため、天井に施工
する際の高所での作業を困難なものとし、また、輸送時
や施工時においては、作業者が落下等させる場合があ
り、欠けや傷等を生じさせていた。また、天井には吸音
性能が求められる場合があるが、石膏ボードでは不十分
であった。従って、石膏ボードの防火性能を維持しつつ
軽量化、かつ吸音性能を付与することが望まれていた。
【0003】一方、天井には、ロックウール化粧吸音板
が使用されることも多い。ところが、ロックウール化粧
吸音板は、室内の湿度の変化に応じて吸音板の寸法が変
化してしまうという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたもので、防火性能に優れ、石膏ボードに
ない吸音性を持ち、軽量で、かつ湿度の変化に対して寸
法安定性が高い石膏及び無機質繊維の複合板を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、無機質繊維を所定量の水に分散させてス
ラリーをつくり、次にこのようにして得たスラリーに焼
石膏を添加して混合攪拌することにより原料を混練した
後に所定形状に成形される石膏及び無機質繊維の複合板
が防火性能に優れ、石膏ボードにない吸音性を持ち、軽
量で、かつ湿度の変化に対して寸法安定性が高い石膏及
び無機質繊維の複合板となることを見出した。
【0006】すなわち、請求項1は、石膏及び無機質繊
維の複合板であって、前記無機質繊維の割合が、前記複
合板の総重量に対して20〜70重量%の範囲にあるこ
とを特徴とする石膏及び無機質繊維の複合板である。
【0007】請求項2は、請求項1記載の石膏及び無機
質繊維の複合板において、無機質繊維を所定量の水に分
散させてスラリーをつくり、次にこのようにして得たス
ラリーに焼石膏を添加して混合攪拌することにより原料
を混練した後に所定形状に成形されることを特徴とす
る。
【0008】請求項3は、請求項1又は請求項2に記載
の石膏及び無機質繊維の複合板において、前記無機質繊
維が、岩綿又はグラスウールであることを特徴とする。
【0009】請求項4は、請求項2又は請求項3に記載
の石膏及び無機質繊維の複合板において、前記焼石膏
が、廃石膏ボードを粉砕して得られる二水石膏粉末を焼
成することにより製造されたことを特徴する。
【0010】請求項5は、請求項1ないし請求項4のい
ずれかに記載の石膏及び無機質繊維の複合板において、
前記原料を混練する際に添加した界面活性剤を含むこと
を特徴とする。
【0011】請求項6は、焼石膏及び無機質繊維を含む
原料を混練した後に所定形状に成形される石膏及び無機
質繊維の複合板を製造するにあたり、無機質繊維を所定
量の水に分散させてスラリーをつくり、次にこのように
して得たスラリーに焼石膏を添加して混合攪拌すること
により原料を混練することを特徴とする石膏及び無機質
繊維の複合板の製造方法である。
【0012】請求項7は、焼石膏、無機質繊維、及び界
面活性剤を含む原料を混練した後に所定形状に成形され
る石膏及び無機質繊維の複合板を製造するにあたり、無
機質繊維を所定量の水に分散させてスラリーをつくり、
次にこのようにして得たスラリーに焼石膏を添加して混
合攪拌することにより原料を混練し、さらにスラリーを
型に流し込んだ後、プレスすることを特徴する石膏及び
無機質繊維の複合板の製造方法である。
【0013】請求項8は、請求項6又は請求項7に記載
の石膏及び無機質繊維の複合板の製造方法において、前
記無機質繊維の割合が、前記複合板の総重量に対して2
0〜70重量%の範囲にあることを特徴とする。
【0014】請求項9は、請求項6ないし請求項8のい
ずれかに記載の石膏及び無機質繊維の複合板の製造方法
において、前記無機質繊維が、岩綿又はグラスウールで
あることを特徴とする。
【0015】請求項10は、請求項6ないし請求項9の
いずれかに記載の石膏及び無機質繊維の複合板の製造方
法において、前記焼石膏が、廃石膏ボードを粉砕して得
られる二水石膏粉末を焼成することにより製造されたこ
とを特徴する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の石膏及び無機質繊
維の複合板の一実施形態について説明する。なお、以下
の説明において複合板の総重量とは、複合板中に含まれ
る二水石膏と無機質繊維との合計重量を示すものとす
る。
【0017】本発明の石膏及び無機質繊維の複合板の製
造方法は、焼石膏及び無機質繊維を含む原料を混練した
後に所定形状に成形される石膏及び無機質繊維の複合板
を製造するにあたり、無機質繊維を所定量の水に分散さ
せてスラリーをつくり、次にこのようにして得たスラリ
ーに焼石膏を添加して混合攪拌することにより原料を混
練することを特徴とする。
【0018】この製造方法によれば、従来の無機質繊維
の含有率が低い石膏及び無機質繊維の複合板のみなら
ず、複合板の総重量に対して無機質繊維が、20〜70
重量%含まれている石膏及び無機質繊維の複合板をも製
造することができる。
【0019】これは、従来、無機質繊維、焼石膏、水等
を一緒に混合していたため無機質繊維が20重量%以上
含まれていると粘度が高すぎて均一混合が不可能であっ
たが、本発明の製造方法によれば、無機質繊維を分散す
る際には、焼石膏を入れておらず粘度もそれほど上昇せ
ず、均一混合が可能となるからである。
【0020】具体的には、石膏及び無機質繊維の複合板
は、次のように製造される。まず、無機質繊維を所定量
の水に分散させる。すなわち、無機質繊維の重量に対し
て、60〜800重量%の水を無機質繊維に加え、混合
攪拌する。攪拌機としては、公知のプロペラ式、タービ
ン式、パドル式等各種の攪拌機、又はパルパーを使用す
ることができる。
【0021】さらに、この混合攪拌の際に添加剤とし
て、パルプ繊維又は廃石膏ボードのボード用原紙の粉砕
品等を加えることもできる。
【0022】本発明に用いる無機質繊維には、例えば、
岩綿、グラスウールを使用することができる。これらの
無機質繊維は、一種類のみ使用しても良いし、2種以上
を同時に使用しても良い。ここで、岩綿は、公知の岩
綿、例えば、玄武岩、安山岩のような塩基性火成岩、高
炉スラグ等を溶融し、溶融物を空気又は空気と水蒸気に
より吹き飛ばすことにより綿状としたものであれば、特
に限定はされない。また、グラスウールはガラスを溶融
し、噴射または遠心力を利用して繊維状にしたものであ
れば特に限定されないが、径が4〜8μmであることが
好ましい。
【0023】パルプ繊維又は廃石膏ボードのボード用原
紙の粉砕品は、加えなくても複合板の製造は可能である
が、パルプ繊維又は廃石膏ボードのボード用原紙の粉砕
品が含まれていると無機質繊維の分散性が改善され、か
つ、後述する脱水をしながらプレスする際に、パルプ繊
維により石膏が保持され、石膏分の流出を抑えつつ脱水
することができる。
【0024】パルプ繊維としては、公知のパルプ繊維、
例えばリンターパルプ、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等
各種のパルプ繊維が使用される。廃石膏ボードのボード
用原紙は、後述するように廃石膏ボードから分離された
ものを使用する。また、混合する割合としては、複合板
の総重量に対して0.5〜2.0重量%が好ましい。
2.0重量%を超える場合には、パルプ繊維又は廃石膏
ボードのボード用原紙は、有機物であるため防火上好ま
しくなく、0.5重量%未満の場合には、スラリーの脱
水プレスの際に、石膏分が水と一緒に大量に流出してし
まうので好ましくないからである。
【0025】次に、このようにして得たスラリーに焼石
膏を添加し、さらに混合攪拌する。また、石膏ボードを
製造する際に使用される分散剤、硬化促進剤、遅延剤等
を必要に応じて混合することができる。ここで攪拌機の
回転数は、360rpm以上とすることが好ましい。3
60rpm以上で混合攪拌することにより、無機質繊維
と焼石膏の流動性の良いスラリーを得ることができるか
らである。また、後述する界面活性剤を添加した場合、
空気泡と均一に混合されるからである。添加する焼石膏
は、原料の二水石膏(CaSO4・2H2O)を、約15
0℃〜200℃の温度で加熱して焼石膏(CaSO4
1/2H2O)とした後、粉砕したものを使用する。原
料の二水石膏は、天然石膏、化学石膏、石膏ボード製造
中、解体により生じた廃石膏ボードから生じた廃石膏等
を使用できる。廃石膏は、その石膏結晶が約1μm×1
0μmと非常に微細であって比表面積が大きいため、流
動性に優れたスラリーを得るためには多量の水を使用す
る必要がある。このため、従来は、廃石膏を使用すると
大量の水を使用し、そして、この水を製造工程中で乾燥
させる必要があるため、生産効率が落ちるという問題が
あった。本発明の複合板では、後述するように、乾燥前
に余分な水は脱水され、このような生産効率の問題は生
じることはない。
【0026】また、本発明では、焼石膏を使用している
が、一般に焼石膏以外の無機結合材としては、セメン
ト、無水石膏等が考えられる。ところが、セメント、無
水石膏を使用しても複合板の製造はできるが、その水和
速度は遅く、十分な養生時間が必要となることから、生
産効率が極端に落ちるため好ましくない。
【0027】さらに、この混合攪拌の際に、界面活性
剤、有機質繊維(アクリル繊維、ビニロン繊維等)、無
機質繊維(ガラス繊維、カーボン繊維等)、澱粉(コー
ンスターチ、馬鈴薯澱粉、コムギ澱粉、コメ澱粉、タピ
オカ澱粉、サゴ澱粉、化工澱粉等)、PVA(ポリビニ
ルアルコール)、メチルセルロース、無機軽量骨材(パ
ーライト、シラスバルーン、バーミキュライト、ガラス
バルーン等)等の各種添加剤を加えることもできる。
【0028】界面活性剤としては、特に限定されず、公
知のイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等を使
用することができる。例えば、非イオン性界面活性剤と
しては、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリド等を使用
することができる。
【0029】また、イオン性界面活性剤としては、例え
ば、高級アルコールの酸化エチレン付加体のアルカリ金
属塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェー
ト、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、アルキル硫酸
エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキ
ルナフタレンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク
酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルリン酸塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル酢酸塩、アルカンスルフォン酸
塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物の塩等が
使用することができる。これらの界面活性剤の中で、特
に高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、高級ア
ルコールの酸化エチレン付加体のアルカリ金属塩、又
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート
は、無機質繊維及び石膏との親和性が高いことから特に
望ましい。
【0030】界面活性剤を加えなくても複合板の製造は
可能であるが、界面活性剤を加えるとその起泡作用によ
って、スラリー中にきれいな球状の独立した空気泡が導
入される。空気泡は、ボールベアリングのような作用を
するので流動性が改善される。このため後述する型枠へ
の充填が容易となり製造効率が向上する。
【0031】また、界面活性剤を加えると空気泡の影響
で、水と他の原料、例えば、無機質繊維及び石膏が均一
に分散され、材料分離に対する抵抗性が著しく向上し、
スラリーの保水性が改善される。このため均質な複合板
を得ることができる。
【0032】アクリル繊維、ビニロン繊維、ガラス繊
維、カーボン繊維等は加えなくても複合板の製造は可能
であるが、複合板の曲げ強度を強化する場合には使用す
ることが好ましい。また、混合する割合としては、複合
板の総重量に対して0.5〜2.0重量%が好ましい。
2.0重量%を超える場合には、アクリル繊維、ビニロ
ン繊維等の有機繊維、及び、カーボン繊維は、防火上好
ましくなく、0.5重量%未満の場合には、補強強度が
小さいからである。また、グラスウールにおいては、
2.0重量%を超える場合には、スラリー粘度が高くな
り均一混合が困難となっていき、0.5重量%未満では
補強強化が小さいからである。
【0033】澱粉(コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、コム
ギ澱粉、コメ澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、化工澱粉
等)、PVA(ポリビニルアルコール)、メチルセルロ
ースは加えなくても複合板を製造することは可能である
が、無機質繊維と石膏との接着を強化するために使用す
ることが好ましい。この場合に、澱粉(コーンスター
チ、馬鈴薯澱粉、コムギ澱粉、コメ澱粉、タピオカ澱
粉、サゴ澱粉、化工澱粉等)、PVA(ポリビニルアル
コール)、メチルセルロースは、単独でも又は混合した
状態でも使用することができる。また、混合する割合と
しては、複合板の総重量に対して0.5〜2.0重量%
が好ましい。2.0重量%を超える場合には、澱粉(コ
ーンスターチ、馬鈴薯澱粉、コムギ澱粉、コメ澱粉、タ
ピオカ澱粉、サゴ澱粉、化工澱粉等)、PVA(ポリビ
ニルアルコール)、メチルセルロースは、有機物である
ため防火上好ましくなく、0.5重量%未満の場合に
は、無機質繊維が石膏から剥離し易く強度の面で好まし
くないからである。
【0034】化工澱粉としてはデキストリン、酸化澱粉
等が使用される。また、PVAとしては、特に限定され
ず、各種の変性をかけたものであっても構わず、例え
ば、マレイン酸変性、イタコン酸変性等の各種の変性ポ
リビニールアルコールも使用することができる。
【0035】ここで、無機質繊維の量は、複合板の総重
量に対して20〜70重量%含まれていることが好まし
い。すなわち、複合板中には、二水石膏(CaSO4
2H2O)と無機質繊維とが含まれることとなるが、こ
の二水石膏(CaSO4・2H2O)及び無機質繊維の総
重量に対して、無機質繊維の量は、20〜70重量%含
まれていることが好ましい。無機質繊維は、繊維間に多
くの空気を含むことができ、この空気によって複合板の
重量を軽くすることができるが、無機質繊維の量を20
重量%未満とすると、繊維間に含ませることができる空
気量が減少してしまい複合板の軽量化が困難となるから
である。もちろん、無機質繊維の量が20重量%未満の
複合板でも軽量化のために空気量を増やすこともできる
が、この場合には、繊維間に取り込まれない空気が多く
なり、この空気がスラリーの上方に偏在してしまい、均
一な複合板を作製することが困難となる。
【0036】一方、無機質繊維が70重量%を超える
と、石膏の占める割合が低くなるため、無機質繊維相互
間の結合力が弱くなり複合板の強度が著しく低くなるた
めである。さらに無機質繊維の好ましい量は30〜70
重量%であり、その理由は強度が高く、吸音性能もよい
からである。特に好ましくは、40〜60重量%であ
る。
【0037】このようにして得たスラリーを型に流し込
み所定形状に成形する。この際スラリーを型に流し込ん
だ状態でそのまま水分を蒸発させて無機質繊維及び石膏
の複合板を製造しても良い。さらに、焼石膏、無機質繊
維、及び界面活性剤を含むスラリーの場合には、スラリ
ーを型に流し込んだ後、プレスすることが望ましい。こ
の時吸引脱水すればさらに好ましい。これは、以下の理
由からである。
【0038】界面活性剤を加えていない場合には、スラ
リー中で、水と他の成分がある程度分離した状態で存在
している。この場合には、例えばろ布を型の底面に敷い
ておき、その上からスラリーを流し込むと、水は、ろ布
を容易に通過していくが、その他の成分は、ろ布の上に
残留するから、水を容易に分離することができ乾燥時間
を短縮することができる。
【0039】ところが、界面活性剤を加えたスラリーで
は、保水性が改善されているため、スラリー中から余分
な水を除くことが困難である。すなわち、例えばろ布を
型の底面に敷いておき、その上からスラリーを流し込ん
だだけでは、余分な水をろ布から通過させることは困難
である。そこで、スラリーを強制的にプレスすることに
よって、水分を絞り出して、早く乾燥することができる
ようになるのである。
【0040】また、プレスにおいて、プレス前のスラリ
ーの体積を界面活性剤の起泡作用により増加させ、プレ
ス前の厚みとプレス後の厚みの比率を変化させることに
より種々の密度の複合板を製造することができる。
【0041】さらに、多量に無機質繊維を含んだスラリ
ーは、型に流し込んだ状態でも無機質繊維によって、表
面に凹凸ができてしまうが、表面をプレスことで表面を
均すことができる。
【0042】このように本発明の製造方法によって製造
される複合板は、無機質繊維がよくほぐされながら、石
膏中に分散しているため、両者の接着力が強い。
【0043】なお、本発明において、シリカゲル、珪質
頁岩、珪藻土、ゼオライト等の公知の多孔質材料、ヒド
ラジド化合物などの公知のホルムアルデヒド吸着材、及
びシリコーン、パラフィン等の公知の撥水剤を加えても
本発明の効果に影響はない。
【0044】
【発明の効果】本発明の複合板は、無機質繊維を含むた
め軽量な石膏板となる。従って、天井に施工する際の高
所での作業を容易なものとし、また、輸送時や施工時に
おいては、作業者が落下等を防止することができる。さ
らに、複合板の原料の焼石膏を廃石膏ボードを粉砕して
得られる二水石膏粉末を加熱することにより製造された
ものを用いることもできるため、廃棄物を有効利用する
ことができる。
【0045】また、無機質繊維を含むため吸音性に優れ
る。そして、寸法安定性の良い石膏を結合材として用い
ているため、多量のデンプンを結合材としたロックウー
ル化粧吸音板と比べて、湿度の変化に対する寸法安定性
が高い。
【0046】さらに界面活性剤を添加すると界面活性剤
の起泡作用によって、スラリー中にきれいな球状の独立
した空気泡が導入され、ボールベアリングのような作用
により流動性が改善される。このため型枠への充填が容
易となり製造効率が向上する。 次に、実施例により本
発明の効果を具体的に説明するが、本発明は実施例に限
定されるものではない。
【0047】<実施例1>実施例1では、表1に示すよ
うに複合板中に含まれる岩綿の量が、複合板中に含まれ
る二水石膏及び岩綿の総重量に対して、20重量%含ま
れるように調製した。ここで、焼石膏は複合板中では二
水石膏となり、理論的にその重量が18.6重量%増加
することがわかっているため、複合板を調製する際にこ
の増加分を予想して焼石膏の添加量を計算した。なお、
岩綿は、JIS A9504(人造鉱物繊維保温材)に
規定する原綿(太平洋セメント株式会社製、密度平均11
0kg/m3,粒子含有率平均1.0%,繊維の太さ平均5.0μm)
を使用した。
【0048】具体的には、次のようにして複合板を調製
した。表2に示すように、水441.0gに岩綿73.
5g及びパルプ繊維3.75gを添加し、パルパーによ
り分散させた。そして、岩綿が十分に分散されたことを
確認後、焼石膏251.3g、酸化澱粉3.75g、及
び界面活性剤としてのポリオキシエチレンアルキルエー
テルサルフェート1.0gを水200gと混合し、公知
の発泡機で発泡させた約1000mlの泡を加え、攪拌
機として、ポータブルミキサーを使って、360rpm
で1分間攪拌した。なお、ポリオキシエチレンアルキル
エーテルサルフェートの泡の平均径は、約50μm、泡
密度は0.2g/cm3であった。このようにして調製
したスラリーを下面にろ布を敷いた金型に流し込み軽く
表面を均した後に、下部から吸引脱水しながら、厚さ1
2mmになるように平板により上部からプレスした。こ
のときのプレス圧力は6kgf/cm2であった。石膏
の水和硬化終了後、金型から取り出して200℃で20
分間乾燥して平板状の複合板を得た。
【0049】
【表1】
【表2】
【0050】<実施例2〜6>実施例2〜6では、表1
及び表2に示すように、複合板中に含まれる岩綿の量
が、複合板中に含まれる二水石膏及び岩綿の総重量に対
して、それぞれ、30重量%、40重量%、50重量
%、60重量%、70重量%含まれるように調製した。
【0051】複合板の調製は、実施例2〜6において
は、岩綿の量、焼石膏の量、水の量、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルサルフェートの量、及びポリオキシ
エチレンアルキルエーテルサルフェートに混合する水の
量、発泡させた泡の量以外は、実施例1と同様にして調
製した。
【0052】<実施例7>実施例7では、複合板中に含
まれるグラスウールの量が、複合板中に含まれる二水石
膏及びグラスウールの総重量に対して、20重量%含ま
れるように調製した。ここで、焼石膏は複合板中では二
水石膏となり、理論的にその重量が18.6重量%増加
することがわかっているため、複合板を調製する際にこ
の増加分を予想して焼石膏の添加量を計算した。なお、
グラスウールは、東洋ファイバー株式会社製のニュース
パーブロー(商品名)を使用した。
【0053】具体的には、次のようにして複合板を調製
した。表2に示すように、水588.0gにグラスウー
ル73.5g及びパルプ繊維3.75gを添加し、パル
パーにより分散させた。そして、岩綿が十分に分散され
たことを確認後、焼石膏251.3g、酸化澱粉3.7
5g、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフ
ェート1.0gを水200gと混合し、公知の発泡機で
発泡させた約1000mlの泡を加え、攪拌機として、
ポータブルミキサーを使って、360rpmで1分間攪
拌した。なお、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサ
ルフェートの泡の平均径は、約50μm、泡密度は0.
2g/cm3であった。このようにして調製したスラリ
ーを下面にろ布を敷いた金型に流し込み軽く表面を均し
た後に、下部から吸引脱水しながら、厚さ12mmにな
るように平板により上部からプレスした。このときのプ
レス圧力は6kgf/cm 2であった。石膏の水和硬化
終了後、金型から取り出して200℃で20分間乾燥し
て平板状の複合板を得た。
【0054】<実施例8〜10>実施例8〜10では、
表1及び表2に示すように複合板中に含まれるグラスウ
ールの量が、複合板中に含まれる二水石膏及びグラスウ
ールの総重量に対して、それぞれ、30重量%、40重
量%、70重量%含まれるように調製した。
【0055】複合板の調製は、実施例8〜10において
は、グラスウールの量、焼石膏の量、水の量、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテルサルフェートの量、及びポ
リオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートに混合
する水の量、発泡させた泡の量以外は、実施例7と同様
にして調製した。
【0056】<実施例11>実施例11では、複合板中
に岩綿及びグラスウールを加え、複合板中に含まれる岩
綿の量が、複合板中に含まれる二水石膏、岩綿及びグラ
スウールの総重量に対して20重量%含まれ、かつ、複
合板中に含まれるグラスウールの量が、複合板中に含ま
れる二水石膏、岩綿及びグラスウールの総重量に対し
て、20重量%含まれるように調製した。ここで、焼石
膏は複合板中では二水石膏となり、理論的にその重量が
18.6重量%増加することがわかっているため、複合
板を調製する際にこの増加分を予想して焼石膏の添加量
を計算した。
【0057】具体的には、次のようにして複合板を調製
した。表2に示すように、水1029.0gに岩綿7
3.5g、グラスウール73.5g、及びパルプ繊維
3.75gを添加し、パルパーにより分散させた。そし
て、岩綿が十分に分散されたことを確認後、焼石膏18
8.5g、酸化澱粉3.75g、及びポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルサルフェート0.9gを水180g
と混合し、公知の発泡機で発泡させた約900mlの泡
を加え、攪拌機として、ポータブルミキサーを使って、
360rpmで1分間攪拌した。なお、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルサルフェートの泡の平均径は、約
50μm、泡密度は0.2g/cm3であった。このよ
うにして調製したスラリーを下面にろ布を敷いた金型に
流し込み軽く表面を均した後に、下部から吸引脱水しな
がら、厚さ12mmになるように平板により上部からプ
レスした。このときのプレス圧力は6kgf/cm2
あった。石膏の水和硬化終了後、金型から取り出して2
00℃で20分間乾燥して平板状の複合板を得た。
【0058】<実施例12>
【0059】実施例12では、表2に示すように複合板
中に含まれる岩綿の量が、複合板中に含まれる二水石膏
及び岩綿の総重量に対して40重量%含まれるように調
製した。
【0060】複合板の調製は、実施例12においては、
岩綿の量、焼石膏の量、パルプ繊維の量、酸化澱粉の
量、水の量、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサル
フェートの量、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサ
ルフェートに混合する水の量、及び発泡させた泡の量以
外は、実施例1と同様にして調製した。なお、実施例1
2においては、下部から吸引脱水しながら、厚さ12m
mになるように平板により上部からプレスし、このとき
のプレス圧力は12kgf/cm2であった。 <比較例1〜5>比較例1は、無機質繊維が含まれてい
ないものとした。比較例2〜3では、複合板中に含まれ
る岩綿の量が、複合板中に含まれる二水石膏及び岩綿の
総重量に対して、それぞれ、10重量%、80重量%含
まれるように調製した。比較例4では、複合板中に含ま
れるグラスウールの量が、複合板中に含まれる二水石膏
及びグラスウールの総重量に対して、80重量%含まれ
るように調製した。また比較例5では、複合板に無機結
合材として、焼石膏の代わりにポルトランドセメントを
加えて調製した。複合板の調製は、比較例1〜5におい
ては、岩綿の量、グラスウールの量、焼石膏の量、セメ
ントの量、パルプ繊維の量、酸化澱粉の量、水の量、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの量、
ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートに混
合する水の量、及び発泡させた泡の量以外は、実施例1
と同様にして調製した。
【0061】なお、比較例3及び比較例4の複合板は、
厚さ12mmになるようにプレスしたにも拘わらず、金
型から取り出した後、無機質繊維のスプリングバックに
より複合板の厚さは、それぞれ15mm、17mmとな
り、設計通りの厚さに調製できなかった。比較例5はセ
メントの硬化時間が遅いために、ハンドリングができる
までに7時間以上を要し、生産効率が低かった。以上述
べたように比較例3〜5は、製造において問題があっ
た。
【0062】このように製造した複合板、市販の石膏ボ
ード(比較例6)、及び市販のロックウール化粧吸音板
(比較例7)の密度、曲げ強度、防火性能、熱伝導率、
吸音性能、及び湿度に対する寸法安定性を測定した。測
定結果を表1、図1、及び図2に示す。なお、市販の石
膏ボード(比較例6)は12.5mmのものを使用し、
また、市販のロックウール化粧吸音板(比較例7)は、
ロックウールを主原料とし、結合材、混和材を用いて成
形し、表面化粧をした12mmのものを使用した。
【0063】実施例1〜12の複合板の密度は、0.4
1〜0.60g/cm3と比較例6の石膏ボードの0.
68g/cm3に比べて軽量な複合板となった。
【0064】なお、比較例3〜4の複合板については、
それぞれ0.40g/cm3、0.35g/cm3と軽量
となったが、上述のように無機質繊維のスプリングバッ
クによる厚み膨張があるため製造上問題があった。
【0065】曲げ強度は、JIS A 1408 建築
用ボード類の曲げ強度及び衝撃試験方法に準拠して5号
試験体の大きさで測定した。実施例1〜12の複合板
は、8.22〜26.45kgf/cm2とJIS A
6301に規定されたロックウール化粧板の12mm
厚の規定値から算出した曲げ強度6.35kgf/cm
2以上となり、天井材としての強度を十分に満たしてお
り、天井材としての強度は問題ないことが確認された。
特に実施例3、実施例4、実施例5、実施例8,及び実
施例9は市販のロックウール化粧吸音板(比較例7)よ
りも曲げ強度に優れるものであった。一方、比較例1〜
4は極端に強度が落ち、ロックウール化粧吸音板の12
mm厚の規格値から算出した曲げ強度6.35kgf/
cm2以下となり、強度上問題があることが分かった。
【0066】防火性能は、昭和45年建設省告示182
8号に規定する試験に準拠して試験した。実施例1〜1
2は、いずれも不燃の性能を示し、市販の石膏ボード
(比較例6)よりも軽量であるにも拘わらず防火性に優
れるものであった。
【0067】吸音性能は、JIS A 1405 の音
響−インピーダンス管による吸音率、及びインピーダン
スの測定(定在派比法)に準拠して吸音率を測定し、そ
の性能を比較した。測定試料としては、実施例2、実施
例3、実施例4、実施例5、実施例8、実施例9、比較
例1、比較例2、市販の石膏ボード(比較例6)、及び
市販のロックウール化粧吸音板(比較例7)を用いた。
実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施例8、
実施例9の複合板は、市販の石膏ボード(比較例6)と
比べて周波数200Hz以上で吸音率が高く、特に高周
波数域で優れることが確認された。
【0068】さらに、実施例3、実施例4、実施例5、
及び実施例9の複合板は、一般に優れた吸音特性を示す
ロックウール化粧吸音板(比較例7)と同等の吸音率を
発揮した。ところで、実施例3、実施例4、実施例5、
及び実施例9の複合板は、高価な岩綿、グラスウールが
40〜60重量%程度しか含まれていない。よって、ロ
ックウール吸音板に比べて安価に製造することができ
る。
【0069】なお、比較例1は、市販の石膏ボード(比
較例6)とほぼ同等の吸音率の吸音性能しか発揮しなか
った。また、比較例2についても極端に吸音性能が低下
した。
【0070】次にJIS A 1437の建築用内装ボ
ード類の耐湿性試験方法に従い、湿度変化による寸法変
化率(長さ変化率)を測定した。測定試料としては、実
施例1、実施例3、実施例6、実施例8、実施例9、市
販の石膏ボード(比較例6)、及び市販のロックウール
化粧吸音板(比較例7)を用いた。試験は、まず測定試
料を温度25℃、相対湿度50%に設定した恒温恒湿槽
に24時間静置し、その後温度25℃、相対湿度90%
に設定した恒温恒湿槽に24時間静置した。この湿度変
化を繰り返して、寸法変化を測定した。試験片の寸法変
化率(長さ変化率)は、JIS A 1129に示すコ
ンパレーター方法によって測定した。試験結果を図2に
示す。実施例1、実施例3、実施例6、実施例8、及び
実施例9の複合板は、石膏ボード(比較例6)、ロック
ウール化粧吸音板(比較例7)のいずれよりも湿度変化
による寸法変化率が小さかった。これにより、複合板の
総重量に対して無機質繊維が20〜70重量%が含まれ
ていることによって、耐湿性が向上することが確認され
た。
【0071】次にJIS A 1412 熱絶縁材の熱
抵抗及び熱伝導率の測定方法、熱流計法に従い、熱伝導
率を測定した。実施例1〜12のいずれの複合板も、石
膏ボード(比較例6)に比べて熱伝導率が低く、断熱性
に優れていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】石膏及び無機質繊維の複合板の吸音特性を示す
グラフ
【図2】石膏及び無機質繊維の複合板の寸法変化率を示
すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 24/32 C04B 24/32 Z E04B 1/80 E04B 1/80 C 1/94 1/94 U // C04B 111:28 C04B 111:28 111:52 111:52 (72)発明者 高原 明 三重県四日市市住吉町15番2号 チヨダウ ーテ株式会社内 (72)発明者 伊藤 文和 三重県四日市市住吉町15番2号 チヨダウ ーテ株式会社内 (72)発明者 藤田 巧 三重県四日市市住吉町15番2号 チヨダウ ーテ株式会社内 (72)発明者 本多 秀隆 三重県四日市市住吉町15番2号 チヨダウ ーテ株式会社内 (72)発明者 芹沢 則夫 東京都新宿区西新宿6丁目14番1号 住友 林業クレスト株式会社内 (72)発明者 一杉 司 東京都新宿区西新宿6丁目14番1号 住友 林業クレスト株式会社内 (72)発明者 鉄羅 義徳 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 住友林業株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DE01 DF04 HA03 HA31 JA22 JA24 JA29 JC00 JC02 JD04 4G012 PA14 PA17 PA18 PB36 PC03 PC11 4G054 AA02 AA15 BA00 BA02 4G056 AA06 AA13 AA14 AA25 CB21

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石膏及び無機質繊維の複合板であって、 前記無機質繊維の割合が、前記複合板の総重量に対して
    20〜70重量%の範囲にあることを特徴とする石膏及
    び無機質繊維の複合板。
  2. 【請求項2】 無機質繊維を所定量の水に分散させてス
    ラリーをつくり、次にこのようにして得たスラリーに焼
    石膏を添加して混合攪拌することにより原料を混練した
    後に所定形状に成形されることを特徴とする請求項1に
    記載の石膏及び無機質繊維の複合板。
  3. 【請求項3】 前記無機質繊維が、岩綿又はグラスウー
    ルであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の石膏及び無機質繊維の複合板。
  4. 【請求項4】 前記焼石膏が、廃石膏ボードを粉砕して
    得られる二水石膏粉末を焼成することにより製造された
    ことを特徴する請求項2又は請求項3に記載の石膏及び
    無機質繊維の複合板。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の石膏及び無機質繊維の複合板において、前記原料を
    混練する際に添加した界面活性剤を含むことを特徴とす
    る石膏及び無機質繊維の複合板。
  6. 【請求項6】 焼石膏及び無機質繊維を含む原料を混練
    した後に所定形状に成形される石膏及び無機質繊維の複
    合板を製造するにあたり、無機質繊維を所定量の水に分
    散させてスラリーをつくり、次にこのようにして得たス
    ラリーに焼石膏を添加して混合攪拌することにより原料
    を混練することを特徴とする石膏及び無機質繊維の複合
    板の製造方法。
  7. 【請求項7】 焼石膏、無機質繊維、及び界面活性剤を
    含む原料を混練した後に所定形状に成形される石膏及び
    無機質繊維の複合板を製造するにあたり、無機質繊維を
    所定量の水に分散させてスラリーをつくり、次にこのよ
    うにして得たスラリーに焼石膏を添加して混合攪拌する
    ことにより原料を混練し、さらにスラリーを型に流し込
    んだ後、プレスすることを特徴する石膏及び無機質繊維
    の複合板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記無機質繊維の割合が、前記複合板の
    総重量に対して20〜70重量%の範囲にあることを特
    徴とする請求項6又は請求項7に記載の石膏及び無機質
    繊維の複合板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記無機質繊維が、岩綿又はグラスウー
    ルであることを特徴とする請求項6ないし請求項8のい
    ずれかに記載の石膏及び無機質繊維の複合板の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記焼石膏が、廃石膏ボードを粉砕し
    て得られる二水石膏粉末を焼成することにより製造され
    たことを特徴する請求項6ないし請求項9のいずれかに
    記載の石膏及び無機質繊維の複合板の製造方法。
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