JP2002316656A - 油圧制御弁、パワーステアリング装置、バルブスプールの製造方法及び工具 - Google Patents
油圧制御弁、パワーステアリング装置、バルブスプールの製造方法及び工具Info
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- JP2002316656A JP2002316656A JP2001126635A JP2001126635A JP2002316656A JP 2002316656 A JP2002316656 A JP 2002316656A JP 2001126635 A JP2001126635 A JP 2001126635A JP 2001126635 A JP2001126635 A JP 2001126635A JP 2002316656 A JP2002316656 A JP 2002316656A
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- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 バルブボディ及びバルブスプールの相対角変
位量に対する絞り面積の変化率をより一層良好に減少さ
せることができるとともに、操舵初期での操舵補助力を
良好に高めることができるようにする。 【解決手段】 複数の油溝20を有し、バルブボディに
相対角変位を可能に嵌合されているバルブスプール2の
前記油溝20の溝縁に、該油溝20の側面からバルブス
プールの周面にかけて面取りされた第1面取部21と、
該第1面取部21の長手方向両端よりも内側位置で前記
側面から面取りされた第2面取部22とを設けた。
位量に対する絞り面積の変化率をより一層良好に減少さ
せることができるとともに、操舵初期での操舵補助力を
良好に高めることができるようにする。 【解決手段】 複数の油溝20を有し、バルブボディに
相対角変位を可能に嵌合されているバルブスプール2の
前記油溝20の溝縁に、該油溝20の側面からバルブス
プールの周面にかけて面取りされた第1面取部21と、
該第1面取部21の長手方向両端よりも内側位置で前記
側面から面取りされた第2面取部22とを設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバルブボディとバル
ブスプールとの相対角変位を利用して油圧の制御動作を
なす回転式の油圧制御弁、これを用いて操舵補助用のア
クチュエータへの送給油圧を操舵手段の操舵に基づいて
制御すべくなした油圧式のパワーステアリング装置、前
記バルブスプールの製造方法及び該製造方法に用いる工
具に関する。
ブスプールとの相対角変位を利用して油圧の制御動作を
なす回転式の油圧制御弁、これを用いて操舵補助用のア
クチュエータへの送給油圧を操舵手段の操舵に基づいて
制御すべくなした油圧式のパワーステアリング装置、前
記バルブスプールの製造方法及び該製造方法に用いる工
具に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧式のパワーステアリング装置は、操
舵補助力の発生源として車両の舵取機構中に配置された
複動式の油圧シリンダ(パワーシリンダ)と、操舵輪
(ステアリングホィール)の操舵に応じて圧油の給排動
作をなす油圧制御弁とを備え、油圧源たる油圧ポンプか
ら油圧制御弁へ供給される圧油を操舵輪の操舵に応じて
前記油圧シリンダに送給し、この送給に応じて油圧シリ
ンダが発する油圧力(操舵補助力)を舵取機構に加え、
舵取りに要する運転者の労力負担を軽減する構成となっ
ている。
舵補助力の発生源として車両の舵取機構中に配置された
複動式の油圧シリンダ(パワーシリンダ)と、操舵輪
(ステアリングホィール)の操舵に応じて圧油の給排動
作をなす油圧制御弁とを備え、油圧源たる油圧ポンプか
ら油圧制御弁へ供給される圧油を操舵輪の操舵に応じて
前記油圧シリンダに送給し、この送給に応じて油圧シリ
ンダが発する油圧力(操舵補助力)を舵取機構に加え、
舵取りに要する運転者の労力負担を軽減する構成となっ
ている。
【0003】油圧制御弁としては、操舵輪の回転を直接
的に利用する回転式の油圧制御弁が用いられている。こ
れは、操舵輪に繋がる入力軸と舵取機構に繋がる出力軸
とをトーションバーを介して同軸的に連結し、一方の連
結端に係合された筒形のバルブボディの内側に、他方の
連結端に一体的に形成したバルブスプールを同軸上での
相対回転を可能に嵌合させてなり、操舵輪に操舵トルク
が加えられたとき、前記トーションバーの捩れに伴って
バルブボディとバルブスプールとの間に相対角変位を生
ぜしめる構成となっている。
的に利用する回転式の油圧制御弁が用いられている。こ
れは、操舵輪に繋がる入力軸と舵取機構に繋がる出力軸
とをトーションバーを介して同軸的に連結し、一方の連
結端に係合された筒形のバルブボディの内側に、他方の
連結端に一体的に形成したバルブスプールを同軸上での
相対回転を可能に嵌合させてなり、操舵輪に操舵トルク
が加えられたとき、前記トーションバーの捩れに伴って
バルブボディとバルブスプールとの間に相対角変位を生
ぜしめる構成となっている。
【0004】図9は従来の油圧制御弁の模式的断面図で
ある。円筒形をなすバルブボディ1の内側には、夫々等
しい幅を有する8個の第1の油溝10…が周方向に等配
をなして並設され、また、バルブボディ1bの内径と略
等しい外径を有する厚肉円筒形のバルブスプール2の周
面には、同様に、夫々等しい幅を有する8個の第2の油
溝20…が周方向に等配をなして並設されており、第1
及び第2の油溝10,20の幅方向両側の溝縁間に、前
記相対角変位に応じて連通面積(開口面積)を増減する
絞り部1a,1bが設けられている。
ある。円筒形をなすバルブボディ1の内側には、夫々等
しい幅を有する8個の第1の油溝10…が周方向に等配
をなして並設され、また、バルブボディ1bの内径と略
等しい外径を有する厚肉円筒形のバルブスプール2の周
面には、同様に、夫々等しい幅を有する8個の第2の油
溝20…が周方向に等配をなして並設されており、第1
及び第2の油溝10,20の幅方向両側の溝縁間に、前
記相対角変位に応じて連通面積(開口面積)を増減する
絞り部1a,1bが設けられている。
【0005】第1の油溝10…の夫々は、バルブスプー
ル2の第2の油溝20…間のランドに対向し、また、バ
ルブスプール2の第2の油溝20…の夫々は、バルブボ
ディ1の第1の油溝10…間のランドに対向して、バル
ブボディ1とバルブスプール2との嵌合周上には、第1
の油溝10…の内側(幅方向両側の溝縁間)の8つの油
室と、第2の油溝20…の外側(幅方向両側の溝縁間)
の8つの油室とが、夫々の間に前記絞り部1a,1bを
有して交互に並んだ状態となっている。
ル2の第2の油溝20…間のランドに対向し、また、バ
ルブスプール2の第2の油溝20…の夫々は、バルブボ
ディ1の第1の油溝10…間のランドに対向して、バル
ブボディ1とバルブスプール2との嵌合周上には、第1
の油溝10…の内側(幅方向両側の溝縁間)の8つの油
室と、第2の油溝20…の外側(幅方向両側の溝縁間)
の8つの油室とが、夫々の間に前記絞り部1a,1bを
有して交互に並んだ状態となっている。
【0006】バルブスプール2の第2の油溝20…によ
り形成された8つの油室の内、1つおきに位置する4つ
は、バルブボディ1の周壁を貫通し、夫々の油溝20…
の外側に開口を有する各別の給油孔を介して油圧ポンプ
Pに接続され、該油圧ポンプPから圧油の供給がなされ
る給油室11…を構成している。これに対し、残りの4
つの油室は、バルブスプール2を半径方向に貫通し、夫
々の油溝20…の底部に開口を有する各別の排油孔及び
バルブスプール2内側の中空部を介して排油先となる油
タンクTに接続され、該油タンクTへの排出油の通路と
なる排油室12…を構成している。
り形成された8つの油室の内、1つおきに位置する4つ
は、バルブボディ1の周壁を貫通し、夫々の油溝20…
の外側に開口を有する各別の給油孔を介して油圧ポンプ
Pに接続され、該油圧ポンプPから圧油の供給がなされ
る給油室11…を構成している。これに対し、残りの4
つの油室は、バルブスプール2を半径方向に貫通し、夫
々の油溝20…の底部に開口を有する各別の排油孔及び
バルブスプール2内側の中空部を介して排油先となる油
タンクTに接続され、該油タンクTへの排出油の通路と
なる排油室12…を構成している。
【0007】一方、第1の油溝10…の内側に形成され
た8つの油室の内、前記給油室11…に周方向の同側に
て相隣する4つの油室は、バルブボディ1の周壁を貫通
し、夫々の油溝10…の底部に開口を有する各別の送油
孔を介して圧油の送給先である油圧シリンダSの一方の
シリンダ室SR に接続され、このシリンダ室SR への第
1の送油室13…を構成しており、残りの4つは、同様
の送油孔を介して前記油圧シリンダSの他方のシリンダ
室SL に接続され、該シリンダ室SL への第2の送油室
14…を構成している。従って、給油室11の両側に
は、第1の送油室13又は第2の送油室14を経て排油
室12に至る油路が夫々形成され、給油室11と送油室
13,14とが絞り部1aを介して連通し、また送油室
13,14と排油室12とが絞り部1bを介して連通さ
れる。
た8つの油室の内、前記給油室11…に周方向の同側に
て相隣する4つの油室は、バルブボディ1の周壁を貫通
し、夫々の油溝10…の底部に開口を有する各別の送油
孔を介して圧油の送給先である油圧シリンダSの一方の
シリンダ室SR に接続され、このシリンダ室SR への第
1の送油室13…を構成しており、残りの4つは、同様
の送油孔を介して前記油圧シリンダSの他方のシリンダ
室SL に接続され、該シリンダ室SL への第2の送油室
14…を構成している。従って、給油室11の両側に
は、第1の送油室13又は第2の送油室14を経て排油
室12に至る油路が夫々形成され、給油室11と送油室
13,14とが絞り部1aを介して連通し、また送油室
13,14と排油室12とが絞り部1bを介して連通さ
れる。
【0008】図10はバルブボディとバルブスプールと
の嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油室を直線展開
して示した動作説明図であり、(a) は、バルブボディと
バルブスプールとの間に相対角変位が生じていない状態
を示している。このとき、油圧ポンプPから給油室11
に供給される圧油は、該給油室11の両側の等面積の絞
り部1a…を経て相隣する送油室13,14に均等に振
り分けられて流入し、これらの送油室13,14の他側
の等面積の絞り部1b…を経て排油室12に導かれ、こ
れらに連なる油タンクTに還流する経路を辿ることにな
り、給油室11への供給油圧は、前記シリンダ室SR ,
SL のいずれにも送給されず、油圧シリンダSは何らの
力も発生しない。
の嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油室を直線展開
して示した動作説明図であり、(a) は、バルブボディと
バルブスプールとの間に相対角変位が生じていない状態
を示している。このとき、油圧ポンプPから給油室11
に供給される圧油は、該給油室11の両側の等面積の絞
り部1a…を経て相隣する送油室13,14に均等に振
り分けられて流入し、これらの送油室13,14の他側
の等面積の絞り部1b…を経て排油室12に導かれ、こ
れらに連なる油タンクTに還流する経路を辿ることにな
り、給油室11への供給油圧は、前記シリンダ室SR ,
SL のいずれにも送給されず、油圧シリンダSは何らの
力も発生しない。
【0009】図10(b)は、操舵輪に操舵トルクが加
わり、バルブボディとバルブスプールとの間に相対角変
位が生じた状態を示している。このとき、給油室11の
両側の絞り部1a…の内、一方(送油室13側)の絞り
面積が増大し、他方(送油室14側)の絞り面積が減少
する結果、前記給油室11に供給された圧油は、絞り面
積を増した絞り部1aを経て主として第1の送油室13
に導入されるようになり、該送油室13と第2の送油室
14との間、及びこれら夫々に連なるシリンダ室SR ,
SL 間に圧力差が生じ、油圧シリンダSは、この圧力差
に相当する油圧力(操舵補助力)を発生する。
わり、バルブボディとバルブスプールとの間に相対角変
位が生じた状態を示している。このとき、給油室11の
両側の絞り部1a…の内、一方(送油室13側)の絞り
面積が増大し、他方(送油室14側)の絞り面積が減少
する結果、前記給油室11に供給された圧油は、絞り面
積を増した絞り部1aを経て主として第1の送油室13
に導入されるようになり、該送油室13と第2の送油室
14との間、及びこれら夫々に連なるシリンダ室SR ,
SL 間に圧力差が生じ、油圧シリンダSは、この圧力差
に相当する油圧力(操舵補助力)を発生する。
【0010】この際に生じる圧力差は、他方(送油室1
4側)の絞り部1aでの絞り面積の減少程度に依存し、
この減少程度は前記相対角変位の大きさ、即ち、操舵輪
に加わる操舵トルクの大きさに対応する。従って、前記
油圧シリンダSの発生力は、操舵輪に加わる操舵トルク
に対応する向きと大きさとを有することになり、舵取り
を補助することができる。このとき、油圧シリンダSの
動作により押し出される他方のシリンダ室SL 内部の油
は、第2の送油室14に還流し、該送油室14の一側に
て絞り面積を増した絞り部1bを経て排油室12に導入
され、該排油室12に接続された油タンクTに排出され
る。
4側)の絞り部1aでの絞り面積の減少程度に依存し、
この減少程度は前記相対角変位の大きさ、即ち、操舵輪
に加わる操舵トルクの大きさに対応する。従って、前記
油圧シリンダSの発生力は、操舵輪に加わる操舵トルク
に対応する向きと大きさとを有することになり、舵取り
を補助することができる。このとき、油圧シリンダSの
動作により押し出される他方のシリンダ室SL 内部の油
は、第2の送油室14に還流し、該送油室14の一側に
て絞り面積を増した絞り部1bを経て排油室12に導入
され、該排油室12に接続された油タンクTに排出され
る。
【0011】パワーステアリング装置における操舵補助
力の望ましい増加特性は、操舵輪に加わる操舵トルクに
対して比例的に増加する特性ではなく、前記操舵トルク
が小さい範囲では漸増し、所定の限界を超えると共に急
増する特性である。このような特性を得るべく、各絞り
部1a,1bに面したバルブスプール2の全ての第2の
油溝20の溝縁には、バルブスプール2の周面に対して
所定の傾斜角度を有し、周方向に所定の幅を有した面取
部(チャンファ)2a…が形成されている。
力の望ましい増加特性は、操舵輪に加わる操舵トルクに
対して比例的に増加する特性ではなく、前記操舵トルク
が小さい範囲では漸増し、所定の限界を超えると共に急
増する特性である。このような特性を得るべく、各絞り
部1a,1bに面したバルブスプール2の全ての第2の
油溝20の溝縁には、バルブスプール2の周面に対して
所定の傾斜角度を有し、周方向に所定の幅を有した面取
部(チャンファ)2a…が形成されている。
【0012】図11は操舵輪に加えられる操舵トルクと
操舵補助用の油圧シリンダへ送給される油の圧力との関
係を示すグラフである。第2の油溝20の溝縁に面取部
2aを形成することにより、バルブボディ1とバルブス
プール2との相対角変位に対する各絞り部1a,1bの
絞り面積の変化が緩やかに生ずることになり、油圧力の
増加に伴って操舵トルクの増加を小さくすることができ
る。
操舵補助用の油圧シリンダへ送給される油の圧力との関
係を示すグラフである。第2の油溝20の溝縁に面取部
2aを形成することにより、バルブボディ1とバルブス
プール2との相対角変位に対する各絞り部1a,1bの
絞り面積の変化が緩やかに生ずることになり、油圧力の
増加に伴って操舵トルクの増加を小さくすることができ
る。
【0013】図12はバルブスプールの油溝及び面取部
の加工工程図である。このように第2の溝縁20に面取
部2aを有するバルブスプール2は、円柱形素体の周面
にフライス盤による切削加工によって全ての第2の油溝
20が形成された後、回転中心が円柱形素体の接線方向
となる第1の円板砥石を回転、及び円柱形素体の長手方
向へ移動させつつ前記油溝20の幅方向両側面を研磨加
工し、さらに、回転中心が円柱形素体の長手方向となる
第2の円板砥石を回転させつつ面取部2aを研磨加工し
てある。
の加工工程図である。このように第2の溝縁20に面取
部2aを有するバルブスプール2は、円柱形素体の周面
にフライス盤による切削加工によって全ての第2の油溝
20が形成された後、回転中心が円柱形素体の接線方向
となる第1の円板砥石を回転、及び円柱形素体の長手方
向へ移動させつつ前記油溝20の幅方向両側面を研磨加
工し、さらに、回転中心が円柱形素体の長手方向となる
第2の円板砥石を回転させつつ面取部2aを研磨加工し
てある。
【0014】図13はバルブボディ及びバルブスプール
間の相対角変位量と絞り部の絞り面積との関係を示す線
図である。ところで、第2の油溝20の溝縁に一つの面
取部2aが形成された油圧制御弁は、図13に示す如く
前記相対角変位量に対する絞り面積の変化率が大きくな
る域(X) が生ずることになるが、この絞り面積の変化を
小さくするものとして、特開昭64−22676号公報
に記載された油圧制御弁が知られている。
間の相対角変位量と絞り部の絞り面積との関係を示す線
図である。ところで、第2の油溝20の溝縁に一つの面
取部2aが形成された油圧制御弁は、図13に示す如く
前記相対角変位量に対する絞り面積の変化率が大きくな
る域(X) が生ずることになるが、この絞り面積の変化を
小さくするものとして、特開昭64−22676号公報
に記載された油圧制御弁が知られている。
【0015】図14は特開昭64−22676号公報に
記載された油圧制御弁の油溝部分を示すもので、(a) は
拡大断面図、(b) は平面図である。図14に示した油圧
制御弁は、バルブスプール2の油溝20の溝縁に、該油
溝の側面からバルブスプールの周面にかけて面取りされ
た第1面取部2bと、該第1面取部2bの幅方向端縁に
連なる第2面取部2cとをバルブスプール2の長手方向
への長さ寸法がほぼ同じとなるように設けられている。
記載された油圧制御弁の油溝部分を示すもので、(a) は
拡大断面図、(b) は平面図である。図14に示した油圧
制御弁は、バルブスプール2の油溝20の溝縁に、該油
溝の側面からバルブスプールの周面にかけて面取りされ
た第1面取部2bと、該第1面取部2bの幅方向端縁に
連なる第2面取部2cとをバルブスプール2の長手方向
への長さ寸法がほぼ同じとなるように設けられている。
【0016】この第1面取部2b及び第2面取部2c
は、回転中心がバルブスプールの長手方向となる第1面
取部加工用の円板砥石と、回転中心がバルブスプールの
長手方向となる第2面取部加工用の円板砥石とを夫々別
個の加工工程で回転させつつ研磨加工されている。
は、回転中心がバルブスプールの長手方向となる第1面
取部加工用の円板砥石と、回転中心がバルブスプールの
長手方向となる第2面取部加工用の円板砥石とを夫々別
個の加工工程で回転させつつ研磨加工されている。
【0017】以上の如く第1面取部2b及び第2面取部
2cを有することにより、図13の線図に示す如くバル
ブボディ及びバルブスプールの相対角変位量に対する絞
り面積の変化率を小さくすることができ、油圧シリンダ
が発生する操舵補助力を穏やかに増加させ、操舵輪の操
作感覚の変化を小さくすることができる。
2cを有することにより、図13の線図に示す如くバル
ブボディ及びバルブスプールの相対角変位量に対する絞
り面積の変化率を小さくすることができ、油圧シリンダ
が発生する操舵補助力を穏やかに増加させ、操舵輪の操
作感覚の変化を小さくすることができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
に示された油圧制御弁にあっては、油溝の側面から周面
にかけて面取りされた第1面取部2bと、該第1面取部
2bの幅方向端縁に連なる第2面取部2cとの長さ寸法
がほぼ同じになっているため、第1面取部2bの面取量
を多くすれば、前記相対角変位量に対する絞り面積の変
化率が大きくなり、操舵輪の操作感覚の変化を小さくす
ることに支障を来すことになる。また、第1面取部2b
の面取量を少なくすれば、前記相対角変位量に対する絞
り面積が少なくなり過ぎることになるため、操舵中立点
から操舵されて油圧シリンダ内の油圧力が所定圧に昇圧
するまでの操舵量が所定角度以上となり、操舵初期での
操舵補助力を高めることができなくなる。
に示された油圧制御弁にあっては、油溝の側面から周面
にかけて面取りされた第1面取部2bと、該第1面取部
2bの幅方向端縁に連なる第2面取部2cとの長さ寸法
がほぼ同じになっているため、第1面取部2bの面取量
を多くすれば、前記相対角変位量に対する絞り面積の変
化率が大きくなり、操舵輪の操作感覚の変化を小さくす
ることに支障を来すことになる。また、第1面取部2b
の面取量を少なくすれば、前記相対角変位量に対する絞
り面積が少なくなり過ぎることになるため、操舵中立点
から操舵されて油圧シリンダ内の油圧力が所定圧に昇圧
するまでの操舵量が所定角度以上となり、操舵初期での
操舵補助力を高めることができなくなる。
【0019】また、図14に示された油圧制御弁におい
て、第1面取部2b及び第2面取部2cの研磨加工に加
えて前記油溝20の研磨加工を行う場合、第1面取部2
b、第2面取部2c及び油溝20が夫々別個の加工工程
で形成されることになるため、加工工程が増加し、加工
コストが高くなる。
て、第1面取部2b及び第2面取部2cの研磨加工に加
えて前記油溝20の研磨加工を行う場合、第1面取部2
b、第2面取部2c及び油溝20が夫々別個の加工工程
で形成されることになるため、加工工程が増加し、加工
コストが高くなる。
【0020】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、バルブスプールの油溝の溝縁に、該油溝の側面
からバルブスプールの周面にかけて面取りされた第1面
取部と、該第1面取部の長手方向両端よりも内側位置で
前記側面から面取りされた第2面取部とを設けることに
より、前記相対角変位量に対する絞り面積の変化率をよ
り一層良好に減少させることができ、アクチュエータが
発生する操舵補助力を穏やかに増加させ、操舵輪の操作
感覚の変化をより一層小さくすることができるととも
に、操舵中立点から操舵されてアクチュエータ内の油圧
力が所定圧に昇圧するまでの操舵角を所定角度未満にす
ることができ、操舵初期での操舵補助力を良好に高める
ことができる油圧制御弁及びパワーステアリング装置を
提供することを目的とする。
であり、バルブスプールの油溝の溝縁に、該油溝の側面
からバルブスプールの周面にかけて面取りされた第1面
取部と、該第1面取部の長手方向両端よりも内側位置で
前記側面から面取りされた第2面取部とを設けることに
より、前記相対角変位量に対する絞り面積の変化率をよ
り一層良好に減少させることができ、アクチュエータが
発生する操舵補助力を穏やかに増加させ、操舵輪の操作
感覚の変化をより一層小さくすることができるととも
に、操舵中立点から操舵されてアクチュエータ内の油圧
力が所定圧に昇圧するまでの操舵角を所定角度未満にす
ることができ、操舵初期での操舵補助力を良好に高める
ことができる油圧制御弁及びパワーステアリング装置を
提供することを目的とする。
【0021】また、第2面取部加工用の加工部と、油溝
加工用の加工部とが一体とされた円板形の工具を用いて
前記第2面取部及び油溝を形成することにより、油溝、
第1面取部及び第2面取部を有するバルブスプールを製
造する場合における加工工程を削減することができるバ
ルブスプールの製造方法を提供することを目的とする。
加工用の加工部とが一体とされた円板形の工具を用いて
前記第2面取部及び油溝を形成することにより、油溝、
第1面取部及び第2面取部を有するバルブスプールを製
造する場合における加工工程を削減することができるバ
ルブスプールの製造方法を提供することを目的とする。
【0022】また、周面及び該周面に連なる両側面に研
磨加工部を有する円板砥石の両側面に該円板砥石よりも
小径寸法の円形砥石を一体に結合することにより、前記
油溝及び面取部を一工程で形成することができる工具を
提供することを目的とする。
磨加工部を有する円板砥石の両側面に該円板砥石よりも
小径寸法の円形砥石を一体に結合することにより、前記
油溝及び面取部を一工程で形成することができる工具を
提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る油圧制御
弁は、内側に複数の第1の油溝を有するバルブボディ
と、第1の油溝に対応する第2の油溝を周面に有し、前
記バルブボディに相対角変位を可能に嵌合されているバ
ルブスプールとを備え、第1及び第2の油溝の幅方向両
側の溝縁で構成される絞り部を介して第1及び第2の油
溝が連通されるようにしてある油圧制御弁において、第
2の油溝の溝縁は該第2の油溝の側面からバルブスプー
ルの周面にかけて面取りされた第1面取部と、該第1面
取部の長手方向両端よりも内側位置で前記側面から面取
りされた第2面取部とを有していることを特徴とする。
弁は、内側に複数の第1の油溝を有するバルブボディ
と、第1の油溝に対応する第2の油溝を周面に有し、前
記バルブボディに相対角変位を可能に嵌合されているバ
ルブスプールとを備え、第1及び第2の油溝の幅方向両
側の溝縁で構成される絞り部を介して第1及び第2の油
溝が連通されるようにしてある油圧制御弁において、第
2の油溝の溝縁は該第2の油溝の側面からバルブスプー
ルの周面にかけて面取りされた第1面取部と、該第1面
取部の長手方向両端よりも内側位置で前記側面から面取
りされた第2面取部とを有していることを特徴とする。
【0024】第2発明に係るパワーステアリング装置
は、操舵手段と、該操舵手段の操舵を補助するアクチュ
エータと、前記操舵手段の操舵に基づいて油圧源からの
圧油を切替えて前記アクチュエータへ供給する第1発明
の油圧制御弁とを備えていることを特徴とする。
は、操舵手段と、該操舵手段の操舵を補助するアクチュ
エータと、前記操舵手段の操舵に基づいて油圧源からの
圧油を切替えて前記アクチュエータへ供給する第1発明
の油圧制御弁とを備えていることを特徴とする。
【0025】第1発明及び第2発明にあっては、バルブ
スプールの油溝の溝縁に、該油溝の側面から周面にかけ
て面取りされた第1面取部と、該第1面取部の長手方向
両端よりも内側位置で前記側面から面取りされた第2面
取部とを有しているため、第2面取部の面取量を多くし
て前記相対角変位量に対する絞り面積を良好に増大する
ことができ、さらに、第2面取部の絞り面積を第1面取
部によって調整することができるため、前記相対角変位
量に対する絞り面積の変化率をより一層良好に減少させ
ることができ、アクチュエータが発生する操舵補助力を
穏やかに増加させ、操舵輪の操作感覚の変化をより一層
小さくすることができ、操舵輪を把持するドライバに違
和感を与えることをなくすることができるとともに、操
舵中立点から操舵されてアクチュエータ内の油圧力が所
定圧に昇圧するまでの操舵角を所定角度未満にすること
ができ、操舵初期での操舵補助力を良好に高めることが
できる。
スプールの油溝の溝縁に、該油溝の側面から周面にかけ
て面取りされた第1面取部と、該第1面取部の長手方向
両端よりも内側位置で前記側面から面取りされた第2面
取部とを有しているため、第2面取部の面取量を多くし
て前記相対角変位量に対する絞り面積を良好に増大する
ことができ、さらに、第2面取部の絞り面積を第1面取
部によって調整することができるため、前記相対角変位
量に対する絞り面積の変化率をより一層良好に減少させ
ることができ、アクチュエータが発生する操舵補助力を
穏やかに増加させ、操舵輪の操作感覚の変化をより一層
小さくすることができ、操舵輪を把持するドライバに違
和感を与えることをなくすることができるとともに、操
舵中立点から操舵されてアクチュエータ内の油圧力が所
定圧に昇圧するまでの操舵角を所定角度未満にすること
ができ、操舵初期での操舵補助力を良好に高めることが
できる。
【0026】第3発明に係るバルブスプールの製造方法
は、円柱形素体の周面に、長手方向に長い複数の油溝を
形成し、該油溝の幅方向の溝縁に前記油溝の側面から円
柱形素体の周面にかけて面取りされた第1面取部と、該
第1面取部の長手方向両端よりも内側位置で前記側面か
ら面取りされた第2面取部とを形成するバルブスプール
の製造方法であって、第2面取部加工用の加工部と、油
溝加工用の加工部とが一体とされた円板形の工具を回転
させつつ前記第2面取部及び油溝を形成することを特徴
とする。
は、円柱形素体の周面に、長手方向に長い複数の油溝を
形成し、該油溝の幅方向の溝縁に前記油溝の側面から円
柱形素体の周面にかけて面取りされた第1面取部と、該
第1面取部の長手方向両端よりも内側位置で前記側面か
ら面取りされた第2面取部とを形成するバルブスプール
の製造方法であって、第2面取部加工用の加工部と、油
溝加工用の加工部とが一体とされた円板形の工具を回転
させつつ前記第2面取部及び油溝を形成することを特徴
とする。
【0027】第3発明にあっては、第2面取部及び油溝
を一工程で形成するため、油溝、第1面取部及び第2面
取部を有するバルブスプールを製造する場合における加
工工程を削減することができ、バルブスプールのコスト
を低減することができる。
を一工程で形成するため、油溝、第1面取部及び第2面
取部を有するバルブスプールを製造する場合における加
工工程を削減することができ、バルブスプールのコスト
を低減することができる。
【0028】第4発明に係る工具は、周面及び該周面に
連なる両側面に研磨加工部を有する円板砥石の両側面に
該円板砥石よりも小径寸法の円形砥石が一体に結合され
ていることを特徴とする。
連なる両側面に研磨加工部を有する円板砥石の両側面に
該円板砥石よりも小径寸法の円形砥石が一体に結合され
ていることを特徴とする。
【0029】第4発明にあっては、円柱形素体の長手方
向に長い溝と、該溝の幅方向の溝縁に前記溝の側面から
円柱形素体の周面にかけて面取りされた面取部とを研磨
加工する場合、1個の工具を円柱形素体のラジアル方向
へ移動、又は、円柱形素体のラジアル方向及び長手方向
へ移動させることにより、前記溝及び面取部を一工程で
形成することができ、加工工程の削減を図ることができ
る。
向に長い溝と、該溝の幅方向の溝縁に前記溝の側面から
円柱形素体の周面にかけて面取りされた面取部とを研磨
加工する場合、1個の工具を円柱形素体のラジアル方向
へ移動、又は、円柱形素体のラジアル方向及び長手方向
へ移動させることにより、前記溝及び面取部を一工程で
形成することができ、加工工程の削減を図ることができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施例を示す図
面に基づいて詳述する。図1はパワーステアリング装置
の油圧回路と共に示す本発明に係る油圧制御弁の横断面
図である。図中1はバルブボディ、2はバルブスプール
であり、これらバルブボディ1及びバルブスプール2の
基本的な構成は既存のものと同じである。円筒形をなす
バルブボディ1の内側には、夫々等しい幅を有する8個
の第1の油溝10が周方向に等配をなして並設され、ま
た、バルブボディ1の内径と略等しい外径を有する厚肉
円筒形のバルブスプール2の外周面には、同様に、夫々
等しい幅を有する8個の第2の油溝20が周方向に等配
をなして並設されている。
面に基づいて詳述する。図1はパワーステアリング装置
の油圧回路と共に示す本発明に係る油圧制御弁の横断面
図である。図中1はバルブボディ、2はバルブスプール
であり、これらバルブボディ1及びバルブスプール2の
基本的な構成は既存のものと同じである。円筒形をなす
バルブボディ1の内側には、夫々等しい幅を有する8個
の第1の油溝10が周方向に等配をなして並設され、ま
た、バルブボディ1の内径と略等しい外径を有する厚肉
円筒形のバルブスプール2の外周面には、同様に、夫々
等しい幅を有する8個の第2の油溝20が周方向に等配
をなして並設されている。
【0031】バルブスプール2はバルブボディ1の内側
に同軸上での相対回転を可能として嵌合し、これら両者
を、バルブスプール2の内側に挿通されたトーションバ
ー3により相互に連結して構成されている。第1の油溝
10と第2の油溝20とは、前記トーションバー3に捩
れが生じていない中立状態において、図1の如く周方向
に千鳥配置され、夫々の両側に相隣するものと連通する
ように位置決めされている。
に同軸上での相対回転を可能として嵌合し、これら両者
を、バルブスプール2の内側に挿通されたトーションバ
ー3により相互に連結して構成されている。第1の油溝
10と第2の油溝20とは、前記トーションバー3に捩
れが生じていない中立状態において、図1の如く周方向
に千鳥配置され、夫々の両側に相隣するものと連通する
ように位置決めされている。
【0032】以上の構成により、バルブボディ1の第1
の油溝10の夫々は、バルブスプール2の第2の油溝2
0間のランドに対向し、また、バルブスプール2の第2
の油溝20の夫々は、バルブボディ1の第1の油溝10
間のランドに対向して、バルブボディ1とバルブスプー
ル2との嵌合周上には、第1の油溝10の内側(幅方向
両側の溝縁間)の8つの油室と、第2の油溝20の外側
(幅方向両側の溝縁間)の8つの油室とが、夫々の間に
連通部を有して交互に並んだ状態となる。
の油溝10の夫々は、バルブスプール2の第2の油溝2
0間のランドに対向し、また、バルブスプール2の第2
の油溝20の夫々は、バルブボディ1の第1の油溝10
間のランドに対向して、バルブボディ1とバルブスプー
ル2との嵌合周上には、第1の油溝10の内側(幅方向
両側の溝縁間)の8つの油室と、第2の油溝20の外側
(幅方向両側の溝縁間)の8つの油室とが、夫々の間に
連通部を有して交互に並んだ状態となる。
【0033】バルブボディ1とバルブスプール2とは、
これらを連結するトーションバー3の捩れの範囲内での
相対角変位が可能であり、前記各油室間の連通部、即
ち、油溝10,20の幅方向両側の溝縁間は、前記相対
角変位に応じて夫々の連通面積(絞り面積)を増減する
絞り部1a,1bとして作用する。
これらを連結するトーションバー3の捩れの範囲内での
相対角変位が可能であり、前記各油室間の連通部、即
ち、油溝10,20の幅方向両側の溝縁間は、前記相対
角変位に応じて夫々の連通面積(絞り面積)を増減する
絞り部1a,1bとして作用する。
【0034】バルブスプール2の第2の油溝20により
形成された8つの油室の内、1つおきに位置する4つ
は、バルブボディ1の周壁を貫通し、夫々の油溝20の
外側に開口を有する各別の導油孔を介して油圧源たる油
圧ポンプPの吐出側に接続され、該油圧ポンプPから圧
油の供給がなされる給油室11…を構成している。これ
に対し、残りの4つの油室は、バルブスプール2を半径
方向に貫通し、夫々の油溝20の底部に開口を有する各
別の排油孔及びバルブスプール2内側の中空部を介して
排油先となる油タンクTに接続され、該油タンクTへの
排出油の通路となる排油室12…を構成している。
形成された8つの油室の内、1つおきに位置する4つ
は、バルブボディ1の周壁を貫通し、夫々の油溝20の
外側に開口を有する各別の導油孔を介して油圧源たる油
圧ポンプPの吐出側に接続され、該油圧ポンプPから圧
油の供給がなされる給油室11…を構成している。これ
に対し、残りの4つの油室は、バルブスプール2を半径
方向に貫通し、夫々の油溝20の底部に開口を有する各
別の排油孔及びバルブスプール2内側の中空部を介して
排油先となる油タンクTに接続され、該油タンクTへの
排出油の通路となる排油室12…を構成している。
【0035】一方、第1の油溝10の内側に形成された
8つの油室の内、前記給油室11…に周方向の同側にて
相隣する4つの油室は、バルブボディ1の周壁を貫通
し、夫々の油溝10の底部に開口を有する各別の導油孔
を介して油圧の送給先である油圧シリンダSの一方のシ
リンダ室SR に接続され、このシリンダ室SR への第1
の送油室13…を構成しており、残りの4つは、同様の
導圧孔を介して前記油圧シリンダSの他方のシリンダ室
SL に接続され、該シリンダ室SL への第2の送油室1
4…を構成している。従って、給油室11の両側には、
第1の送油室13又は第2の送油室14を経て排油室1
2に至る油路が夫々形成され、給油室11と送油室1
3,14とが絞り部1aを介して連通し、また送油室1
3,14と排油室12とが絞り部1bを介して連通され
る。
8つの油室の内、前記給油室11…に周方向の同側にて
相隣する4つの油室は、バルブボディ1の周壁を貫通
し、夫々の油溝10の底部に開口を有する各別の導油孔
を介して油圧の送給先である油圧シリンダSの一方のシ
リンダ室SR に接続され、このシリンダ室SR への第1
の送油室13…を構成しており、残りの4つは、同様の
導圧孔を介して前記油圧シリンダSの他方のシリンダ室
SL に接続され、該シリンダ室SL への第2の送油室1
4…を構成している。従って、給油室11の両側には、
第1の送油室13又は第2の送油室14を経て排油室1
2に至る油路が夫々形成され、給油室11と送油室1
3,14とが絞り部1aを介して連通し、また送油室1
3,14と排油室12とが絞り部1bを介して連通され
る。
【0036】図2はバルブスプールの油溝部分を拡大し
たもので、(a) は断面図、(b) は平面図である。以上の
如く構成された油圧制御弁Aは既存の基本的な構成であ
り、本発明は前記した第2の油溝20の溝縁に、第2の
油溝20の側面20a,20aからバルブスプールの周
面にかけて傾斜するように面取りされた絞り面積調整用
の第1面取部21と、該第1面取部21の長手方向両端
よりも内側位置で前記側面20a,20aから該側面2
0a,20aとほぼ平行となり、油溝20の底面よりも
浅い底を有するように溝形に面取りされた絞り面積調整
用の第2面取部22とを設けてある。
たもので、(a) は断面図、(b) は平面図である。以上の
如く構成された油圧制御弁Aは既存の基本的な構成であ
り、本発明は前記した第2の油溝20の溝縁に、第2の
油溝20の側面20a,20aからバルブスプールの周
面にかけて傾斜するように面取りされた絞り面積調整用
の第1面取部21と、該第1面取部21の長手方向両端
よりも内側位置で前記側面20a,20aから該側面2
0a,20aとほぼ平行となり、油溝20の底面よりも
浅い底を有するように溝形に面取りされた絞り面積調整
用の第2面取部22とを設けてある。
【0037】図3は油溝、第1面取部及び第2面取部の
加工工程図である。第2の油溝20は円柱形素体の周面
にフライス盤によって切削加工された後、第2面取部加
工用の研磨加工部4aと、油溝加工用の研磨加工部4b
とが一体とされた円板形の砥石を用いてなる工具4をそ
の回転中心が油溝の幅方向となるように配置し、該工具
4を回転させつつ前記第2面取部22及び油溝20を同
時に形成し、さらに、第1面取部加工用の円板砥石を用
いてなる工具5をその回転中心が油溝の長手方向となる
ように配置し、該工具5を回転させつつ第1面取部21
を形成する。
加工工程図である。第2の油溝20は円柱形素体の周面
にフライス盤によって切削加工された後、第2面取部加
工用の研磨加工部4aと、油溝加工用の研磨加工部4b
とが一体とされた円板形の砥石を用いてなる工具4をそ
の回転中心が油溝の幅方向となるように配置し、該工具
4を回転させつつ前記第2面取部22及び油溝20を同
時に形成し、さらに、第1面取部加工用の円板砥石を用
いてなる工具5をその回転中心が油溝の長手方向となる
ように配置し、該工具5を回転させつつ第1面取部21
を形成する。
【0038】図4、図5は第2面取部及び油溝の加工方
法を示す説明図である。図4では周面及び該周面に連な
る両側面に油溝加工用の研磨加工部4bを有する円板砥
石の両側面に、該円板砥石よりも小径寸法であり、外周
部に第2面取部加工用の研磨加工部4a,4aを有する
円形砥石が一体に結合されている工具4を円柱形素体の
ラジアル方向へ移動させて第2面取部22及び油溝20
を円弧形に形成してある。
法を示す説明図である。図4では周面及び該周面に連な
る両側面に油溝加工用の研磨加工部4bを有する円板砥
石の両側面に、該円板砥石よりも小径寸法であり、外周
部に第2面取部加工用の研磨加工部4a,4aを有する
円形砥石が一体に結合されている工具4を円柱形素体の
ラジアル方向へ移動させて第2面取部22及び油溝20
を円弧形に形成してある。
【0039】図5では周面及び該周面に連なる両側面に
油溝加工用の研磨加工部4bを有する円板砥石の両側面
に、該円板砥石よりも小径寸法であり、外周部に第2面
取部加工用の研磨加工部4a,4aを有する円形砥石が
一体に結合されている工具4を回転させつつ円柱形素体
のラジアル方向へ移動させ、さらに、円柱形素体の長手
方向へ移動させて第2面取部22及び油溝20を長溝形
に形成してある。
油溝加工用の研磨加工部4bを有する円板砥石の両側面
に、該円板砥石よりも小径寸法であり、外周部に第2面
取部加工用の研磨加工部4a,4aを有する円形砥石が
一体に結合されている工具4を回転させつつ円柱形素体
のラジアル方向へ移動させ、さらに、円柱形素体の長手
方向へ移動させて第2面取部22及び油溝20を長溝形
に形成してある。
【0040】このように第2面取部22及び油溝20を
形成した後、第2面取部22の域よりも広い域に亘って
第1面取部加工用の円板砥石からなる工具5を用いて第
1面取部21を形成することにより、前記側面20a,
20aから面取りされた第2面取部22が第1面取部2
1の長手方向両端よりも内側位置に配置された構成とし
てある。
形成した後、第2面取部22の域よりも広い域に亘って
第1面取部加工用の円板砥石からなる工具5を用いて第
1面取部21を形成することにより、前記側面20a,
20aから面取りされた第2面取部22が第1面取部2
1の長手方向両端よりも内側位置に配置された構成とし
てある。
【0041】図6はパワーステアリング装置の断面図で
ある。本発明の油圧制御弁Aは、入力軸61を介してバ
ルブスプール2に繋がる操舵輪と、出力軸62を介して
バルブボディ1に繋がるピニオン63と、該ピニオン6
3に噛合するラック歯を有し、車両の左右方向への移動
が可能な舵取軸64と、バルブボディ1の導油孔に給排
管を介して接続されるアクチュエータとしての油圧シリ
ンダSとを備えたパワーステアリング装置の操舵手段6
に装着されている。
ある。本発明の油圧制御弁Aは、入力軸61を介してバ
ルブスプール2に繋がる操舵輪と、出力軸62を介して
バルブボディ1に繋がるピニオン63と、該ピニオン6
3に噛合するラック歯を有し、車両の左右方向への移動
が可能な舵取軸64と、バルブボディ1の導油孔に給排
管を介して接続されるアクチュエータとしての油圧シリ
ンダSとを備えたパワーステアリング装置の操舵手段6
に装着されている。
【0042】この操舵手段6は操舵輪と、該操舵輪にそ
の上端が繋がる前記入力軸61と、該入力軸61にトー
ションバー65を介して同軸的に連結された前記出力軸
62とを備え、入力軸61及び出力軸62を前記トーシ
ョンバー65の捩れの範囲内で相対角変位が可能として
ある。この相対角変位の量は最大で約5°である。
の上端が繋がる前記入力軸61と、該入力軸61にトー
ションバー65を介して同軸的に連結された前記出力軸
62とを備え、入力軸61及び出力軸62を前記トーシ
ョンバー65の捩れの範囲内で相対角変位が可能として
ある。この相対角変位の量は最大で約5°である。
【0043】入力軸61の軸長方向中間には前記バルブ
スプール2が一体的に形成されており、出力軸62の上
端には連結ピン66を介して前記バルブボディ1が一体
回転を可能に連結されており、また、入力軸61、出力
軸62及びバルブボディ1がハウジング67に回転可能
に収容されている。
スプール2が一体的に形成されており、出力軸62の上
端には連結ピン66を介して前記バルブボディ1が一体
回転を可能に連結されており、また、入力軸61、出力
軸62及びバルブボディ1がハウジング67に回転可能
に収容されている。
【0044】以上の如く構成されたパワーステアリング
装置は、モータによってポンプPが駆動され、該ポンプ
Pが発生した圧油は送給路から油圧制御弁Aの給油室1
1…へ供給される。このとき、操舵輪の操舵中立位置か
らの操舵量が所定値以下に小さい場合、油圧制御弁Aの
絞り部1a,1bの絞り面積が変化しないため、給油室
11…へ供給された圧油は排油室12を経て排油孔から
タンクTへ排出され、油圧シリンダSによる操舵補助は
なされない。
装置は、モータによってポンプPが駆動され、該ポンプ
Pが発生した圧油は送給路から油圧制御弁Aの給油室1
1…へ供給される。このとき、操舵輪の操舵中立位置か
らの操舵量が所定値以下に小さい場合、油圧制御弁Aの
絞り部1a,1bの絞り面積が変化しないため、給油室
11…へ供給された圧油は排油室12を経て排油孔から
タンクTへ排出され、油圧シリンダSによる操舵補助は
なされない。
【0045】図7は油圧シリンダ内の圧油の圧力と流量
との関係を示す油圧特性図である。操舵輪の操舵中立位
置からの左又は右方向への操舵量が所定値を超えて大き
くなった場合、油圧制御弁Aのバルブボディ1とバルブ
スプール2との間に前記トーションバー65の捩れを伴
って相対角変位が生じ、前記絞り部1a,1bの絞り面
積が変化する。
との関係を示す油圧特性図である。操舵輪の操舵中立位
置からの左又は右方向への操舵量が所定値を超えて大き
くなった場合、油圧制御弁Aのバルブボディ1とバルブ
スプール2との間に前記トーションバー65の捩れを伴
って相対角変位が生じ、前記絞り部1a,1bの絞り面
積が変化する。
【0046】図8はバルブボディとバルブスプールとの
嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油室を直線展開し
て示した動作説明図であり、(a) は、バルブボディとバ
ルブスプールとの間に相対角変位が生じていない状態
(中立状態)を示している。
嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油室を直線展開し
て示した動作説明図であり、(a) は、バルブボディとバ
ルブスプールとの間に相対角変位が生じていない状態
(中立状態)を示している。
【0047】絞り面積の変化は、送油室13,14の両
側において互いに逆向きに生じる。例えば、バルブボデ
ィ1に対するバルブスプール2の相対回転が図1におけ
る時計回りに生じた場合、バルブスプール2は、図8
(b) 中に白抜矢符にて示す向きに相対移動し、第1の送
油室13の両側においては、給油室11側の絞り部1a
の絞り面積が増大し、排油室12側の絞り部1bの絞り
面積が第1面取部21及び第2面取部22によって制御
されることなく減少するのに対し、第2の送油室14の
両側においては、逆に、給油室11側の絞り部1aの絞
り面積が第1面取部21及び第2面取部22によって制
御されながら減少し、排油室12側の絞り部1bの絞り
面積が増大する。この絞り面積の増大により給油室11
に導油された圧油の殆ど全ては絞り面積を増した絞り部
1aを経て第1の送油室13に導入され、該送油室13
に連通するシリンダ室SR に送給されるため、油圧は図
7の如く急激に高くなる。
側において互いに逆向きに生じる。例えば、バルブボデ
ィ1に対するバルブスプール2の相対回転が図1におけ
る時計回りに生じた場合、バルブスプール2は、図8
(b) 中に白抜矢符にて示す向きに相対移動し、第1の送
油室13の両側においては、給油室11側の絞り部1a
の絞り面積が増大し、排油室12側の絞り部1bの絞り
面積が第1面取部21及び第2面取部22によって制御
されることなく減少するのに対し、第2の送油室14の
両側においては、逆に、給油室11側の絞り部1aの絞
り面積が第1面取部21及び第2面取部22によって制
御されながら減少し、排油室12側の絞り部1bの絞り
面積が増大する。この絞り面積の増大により給油室11
に導油された圧油の殆ど全ては絞り面積を増した絞り部
1aを経て第1の送油室13に導入され、該送油室13
に連通するシリンダ室SR に送給されるため、油圧は図
7の如く急激に高くなる。
【0048】以上の如き圧油の流れが生じた場合、第1
の送油室13の内圧は給油室11と略等圧に保たれるの
に対し、第2の送油室14の内圧は、給油室11との間
にて絞り面積を減じた絞り部1aの通流に伴う減圧分だ
け低下することになり、送油室13,14間及びこれら
夫々に連通されたシリンダ室SR ,SL 間に圧力差が生
じ、油圧シリンダSはシリンダ室SR からSL に向かう
油圧力(操舵補助力)を発生する。
の送油室13の内圧は給油室11と略等圧に保たれるの
に対し、第2の送油室14の内圧は、給油室11との間
にて絞り面積を減じた絞り部1aの通流に伴う減圧分だ
け低下することになり、送油室13,14間及びこれら
夫々に連通されたシリンダ室SR ,SL 間に圧力差が生
じ、油圧シリンダSはシリンダ室SR からSL に向かう
油圧力(操舵補助力)を発生する。
【0049】また、このような油圧シリンダSの動作に
伴って、シリンダ室SL の内部の作動油は押し出され、
該シリンダ室SL に接続された第2の送油室14に還流
し、給油室11からの作動油と合流して、該送油室14
の他側において絞り面積を増した絞り部6bを経て排油
室12に導入され、バルブスプール2の中空部を経て油
タンクTに排出される。
伴って、シリンダ室SL の内部の作動油は押し出され、
該シリンダ室SL に接続された第2の送油室14に還流
し、給油室11からの作動油と合流して、該送油室14
の他側において絞り面積を増した絞り部6bを経て排油
室12に導入され、バルブスプール2の中空部を経て油
タンクTに排出される。
【0050】以上の動作により油圧シリンダSが発生す
る操舵補助力は、給油室11と第2の送油室14との間
の絞り部1a及び排油室12と第1の送油室13との間
の絞り部1bにおける絞り面積の減少程度に依存する。
ここで、絞り部1a,1bの絞り面積の減少程度は、バ
ルブボディ1とバルブスプール2との間の相対角変位に
対応し、この相対角変位は、操舵角の大きさに対応す
る。従って前記油圧シリンダSは、操舵輪の操舵角の大
きさに対応する操舵補助力を発生することとなる。
る操舵補助力は、給油室11と第2の送油室14との間
の絞り部1a及び排油室12と第1の送油室13との間
の絞り部1bにおける絞り面積の減少程度に依存する。
ここで、絞り部1a,1bの絞り面積の減少程度は、バ
ルブボディ1とバルブスプール2との間の相対角変位に
対応し、この相対角変位は、操舵角の大きさに対応す
る。従って前記油圧シリンダSは、操舵輪の操舵角の大
きさに対応する操舵補助力を発生することとなる。
【0051】図8(b) に示す動作状態において、給油室
11と第2の送油室14との間にて絞り面積を減じた絞
り部1aには、両側の圧力差の作用により圧油が高速度
にて流れることになるが、この絞り部6aは、第1面取
部21の長手方向両端よりも内側位置に第2面取部22
が配置されているため、バルブボディ1及びバルブスプ
ール2の相対角変位量に対する絞り面積調整域の比率を
減少させることができる。従って、操舵中立点から操舵
されて油圧シリンダS内の油圧力が所定圧に昇圧するま
での操舵角を所定角度未満にすることができ、操舵初期
での操舵補助力を良好に高めることができる。しかも、
第1面取部21及び第2面取部22を有しているため、
バルブボディ1及びバルブスプール2の相対角変位量に
対する絞り面積の変化率を図13の(b) の如く良好に小
さくすることができ、油圧シリンダSが発生する操舵補
助力を穏やかに増加させ、操舵輪の操作感覚の変化を小
さくして、操舵輪を把持するドライバに違和感を与える
ことをなくすることができる。
11と第2の送油室14との間にて絞り面積を減じた絞
り部1aには、両側の圧力差の作用により圧油が高速度
にて流れることになるが、この絞り部6aは、第1面取
部21の長手方向両端よりも内側位置に第2面取部22
が配置されているため、バルブボディ1及びバルブスプ
ール2の相対角変位量に対する絞り面積調整域の比率を
減少させることができる。従って、操舵中立点から操舵
されて油圧シリンダS内の油圧力が所定圧に昇圧するま
での操舵角を所定角度未満にすることができ、操舵初期
での操舵補助力を良好に高めることができる。しかも、
第1面取部21及び第2面取部22を有しているため、
バルブボディ1及びバルブスプール2の相対角変位量に
対する絞り面積の変化率を図13の(b) の如く良好に小
さくすることができ、油圧シリンダSが発生する操舵補
助力を穏やかに増加させ、操舵輪の操作感覚の変化を小
さくして、操舵輪を把持するドライバに違和感を与える
ことをなくすることができる。
【0052】尚、以上説明した実施の形態では、パワー
ステアリング装置の油圧シリンダSへの送給油圧を制御
する油圧制御弁Aとしての使用例について述べたが、本
発明の油圧制御弁Aの適用範囲はこれに限らず、バルブ
ボディ1とバルブスプール2との嵌合周上に、両者の相
対角変位に応じて絞り面積を変化する複数の絞り部を備
えた回転式の油圧制御弁全般への適用が可能であること
は言うまでもない。
ステアリング装置の油圧シリンダSへの送給油圧を制御
する油圧制御弁Aとしての使用例について述べたが、本
発明の油圧制御弁Aの適用範囲はこれに限らず、バルブ
ボディ1とバルブスプール2との嵌合周上に、両者の相
対角変位に応じて絞り面積を変化する複数の絞り部を備
えた回転式の油圧制御弁全般への適用が可能であること
は言うまでもない。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した如く第1発明及び第2発明
によれば、第2面取部の面取量を多くして前記相対角変
位量に対する絞り面積を良好に増大することができ、さ
らに、第2面取部の絞り面積を第1面取部によって調整
することができるため、前記相対角変位量に対する絞り
面積の変化率をより一層良好に減少させることができ、
アクチュエータが発生する操舵補助力を穏やかに増加さ
せ、操舵輪の操作感覚の変化をより一層小さくすること
ができ、操舵輪を把持するドライバに違和感を与えるこ
とをなくすることができるとともに、操舵中立点から操
舵されてアクチュエータ内の油圧力が所定圧に昇圧する
までの操舵角を所定角度未満にすることができ、操舵初
期での操舵補助力を良好に高めることができる。
によれば、第2面取部の面取量を多くして前記相対角変
位量に対する絞り面積を良好に増大することができ、さ
らに、第2面取部の絞り面積を第1面取部によって調整
することができるため、前記相対角変位量に対する絞り
面積の変化率をより一層良好に減少させることができ、
アクチュエータが発生する操舵補助力を穏やかに増加さ
せ、操舵輪の操作感覚の変化をより一層小さくすること
ができ、操舵輪を把持するドライバに違和感を与えるこ
とをなくすることができるとともに、操舵中立点から操
舵されてアクチュエータ内の油圧力が所定圧に昇圧する
までの操舵角を所定角度未満にすることができ、操舵初
期での操舵補助力を良好に高めることができる。
【0054】第3発明によれば、第2面取部及び油溝を
一工程で形成するため、油溝、第1面取部及び第2面取
部を有するバルブスプールを製造する場合における加工
工程を削減することができ、バルブスプールのコストを
低減することができる。
一工程で形成するため、油溝、第1面取部及び第2面取
部を有するバルブスプールを製造する場合における加工
工程を削減することができ、バルブスプールのコストを
低減することができる。
【0055】第4発明によれば、円板砥石の両側面に該
円板砥石よりも小径寸法の円形砥石が一体に結合されて
いるため、円柱形素体の長手方向に長い溝と、該溝の幅
方向の溝縁に前記溝の側面から円柱形素体の周面にかけ
て面取りされた面取部とを研磨加工する場合、前記溝及
び面取部を一工程で形成することができ、加工工程の削
減を図ることができる。
円板砥石よりも小径寸法の円形砥石が一体に結合されて
いるため、円柱形素体の長手方向に長い溝と、該溝の幅
方向の溝縁に前記溝の側面から円柱形素体の周面にかけ
て面取りされた面取部とを研磨加工する場合、前記溝及
び面取部を一工程で形成することができ、加工工程の削
減を図ることができる。
【図1】パワーステアリング装置の油圧回路と共に示す
本発明に係る油圧制御弁の横断面図である。
本発明に係る油圧制御弁の横断面図である。
【図2】本発明に係る油圧制御弁のバルブスプールの油
溝部分を拡大したもので、(a)は断面図、(b) は平面図
である。
溝部分を拡大したもので、(a)は断面図、(b) は平面図
である。
【図3】本発明に係る油圧制御弁の油溝、第1面取部及
び第2面取部の加工工程図である。
び第2面取部の加工工程図である。
【図4】本発明に係る油圧制御弁の第2面取部及び油溝
の加工方法を示す説明図である。
の加工方法を示す説明図である。
【図5】本発明に係る油圧制御弁の第2面取部及び油溝
の加工方法を示す説明図である。
の加工方法を示す説明図である。
【図6】本発明に係るパワーステアリング装置の断面図
である。
である。
【図7】油圧シリンダ内の圧油の圧力と流量との関係を
示す油圧特性図である。
示す油圧特性図である。
【図8】本発明に係る油圧制御弁のバルブボディとバル
ブスプールとの嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油
室を直線展開して示した動作説明図である。
ブスプールとの嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油
室を直線展開して示した動作説明図である。
【図9】従来の油圧制御弁の模式的断面図である。
【図10】従来の油圧制御弁のバルブボディとバルブス
プールとの嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油室を
直線展開して示した動作説明図である。
プールとの嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油室を
直線展開して示した動作説明図である。
【図11】操舵輪に加えられる操舵トルクと操舵補助用
の油圧シリンダへ送給される油の圧力との関係を示すグ
ラフである。
の油圧シリンダへ送給される油の圧力との関係を示すグ
ラフである。
【図12】従来の油圧制御弁のバルブスプールの油溝及
び面取部の加工工程図である。
び面取部の加工工程図である。
【図13】バルブボディ及びバルブスプール間の相対角
変位量と絞り部の絞り面積との関係を示す線図である。
変位量と絞り部の絞り面積との関係を示す線図である。
【図14】特開昭64−22676号公報に記載された
油圧制御弁の油溝部分を示すもので、(a) は拡大断面
図、(b) は平面図である。
油圧制御弁の油溝部分を示すもので、(a) は拡大断面
図、(b) は平面図である。
1 バルブボディ 1a,1b 絞り部 2 バルブスプール 4 工具 10 第1の油溝 20 第2の油溝 21 第1面取部 22 第2面取部 S 油圧シリンダ(アクチュエータ)
Claims (4)
- 【請求項1】 内側に複数の第1の油溝を有するバルブ
ボディと、第1の油溝に対応する第2の油溝を周面に有
し、前記バルブボディに相対角変位を可能に嵌合されて
いるバルブスプールとを備え、第1及び第2の油溝の幅
方向両側の溝縁で構成される絞り部を介して第1及び第
2の油溝が連通されるようにしてある油圧制御弁におい
て、第2の油溝の溝縁は該第2の油溝の側面からバルブ
スプールの周面にかけて面取りされた第1面取部と、該
第1面取部の長手方向両端よりも内側位置で前記側面か
ら面取りされた第2面取部とを有していることを特徴と
する油圧制御弁。 - 【請求項2】 操舵手段と、該操舵手段の操舵を補助す
るアクチュエータと、前記操舵手段の操舵に基づいて油
圧源からの圧油を切替えて前記アクチュエータへ供給す
る請求項1記載の油圧制御弁とを備えていることを特徴
とするパワーステアリング装置。 - 【請求項3】 円柱形素体の周面に、長手方向に長い複
数の油溝を形成し、該油溝の幅方向の溝縁に前記油溝の
側面から円柱形素体の周面にかけて面取りされた第1面
取部と、該第1面取部の長手方向両端よりも内側位置で
前記側面から面取りされた第2面取部とを形成するバル
ブスプールの製造方法であって、第2面取部加工用の加
工部と、油溝加工用の加工部とが一体とされた円板形の
工具を回転させつつ前記第2面取部及び油溝を形成する
ことを特徴とするバルブスプールの製造方法。 - 【請求項4】 周面及び該周面に連なる両側面に研磨加
工部を有する円板砥石の両側面に該円板砥石よりも小径
寸法の円形砥石が一体に結合されていることを特徴とす
る工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001126635A JP2002316656A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | 油圧制御弁、パワーステアリング装置、バルブスプールの製造方法及び工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001126635A JP2002316656A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | 油圧制御弁、パワーステアリング装置、バルブスプールの製造方法及び工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002316656A true JP2002316656A (ja) | 2002-10-29 |
Family
ID=18975638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001126635A Pending JP2002316656A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | 油圧制御弁、パワーステアリング装置、バルブスプールの製造方法及び工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002316656A (ja) |
-
2001
- 2001-04-24 JP JP2001126635A patent/JP2002316656A/ja active Pending
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