JP2002316484A - 平版印刷方法 - Google Patents

平版印刷方法

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JP2002316484A
JP2002316484A JP2001124341A JP2001124341A JP2002316484A JP 2002316484 A JP2002316484 A JP 2002316484A JP 2001124341 A JP2001124341 A JP 2001124341A JP 2001124341 A JP2001124341 A JP 2001124341A JP 2002316484 A JP2002316484 A JP 2002316484A
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hydrophilic
image
polymer
lithographic printing
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English (en)
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Noribumi Inno
紀文 因埜
Koichi Kawamura
浩一 川村
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厳しい印刷条件においても、印刷物に汚れが
発生することがなく、製版工程の簡素化や、低コスト化
を達成することができる平版印刷方法を提供すること。 【解決手段】 親水性グラフトポリマー鎖が存在する親
水性表面を有する平版印刷用支持体上に親油性画像を形
成して平版印刷版を作成する工程と、該平版印刷版によ
り印刷する工程と、該印刷工程終了後に前記平版印刷版
の画像を消去する工程とを含み、前記画像を消去した平
版印刷用支持体上に再び画像を形成して繰り返し印刷す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な親水性表面
を有する平版印刷版用支持体を用いて平版印刷版を作成
することにより汚れのない高精度な印刷物を得ることが
でき、しかも、低コスト化や省力化を達成可能な平版印
刷方法に関する。より詳しくは、デジタル信号に基づい
た走査露光による製版が可能であり、平版印刷版の画像
を消去して繰り返し画像の形成及び印刷を行う平版印刷
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の平版印刷方法に用いる平版印刷版
は、親水性基板又は親水性層として陽極酸化されたアル
ミニウム基板、若しくはさらに親水性を上げるためにこ
の陽極酸化されたアルミニウム基板をシリケート、ポリ
ビニルホスホン酸(特開平7−1853号)、ポリビニ
ル安息香酸などの下塗り剤で処理したものを使用してお
り、特開昭59−101651号には、感光層の下塗り
層としてスルホン酸基を有するポリマーを使用する技術
が記載されている。
【0003】一方、アルミニウムの様な金属支持体を用
いずPET(ポリエチレンフタレート)、セルロースア
セテートなどのフレキシブルな支持体を用いたときの親
水性層に関しては、特開平8−292558号に記載の
親水性ポリマーと疎水性ポリマーとからなる膨潤親水
層、EP0709228号に記載のマイクロポーラスな
親水性架橋シリケート表面を有するPET支持体、特開
平8−272087号、及び特開平8−507727号
に記載の親水性ポリマーを含有し加水分解されたテトラ
アルキルオルソシリケートで硬化された親水性層等が知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実用的
な観点から平版印刷版用原版の親水性層の親水性をさら
に向上して、より厳しい印刷条件においても、汚れのな
い印刷物を得ることができる平版印刷方法が望まれてい
た。
【0005】また、近年、画像情報をコンピュータによ
って電子的に処理、蓄積、出力するディジタル化技術に
対応した新しい画像出力方式が種々実用化され、レーザ
光のような高収斂性の輻射線にディジタル化された画像
情報を担持してこの光で原版を走査露光し、直接印刷版
を製造するコンピュータ・トゥ・プレート及びコンピュ
ータ・トゥ・シリンダ技術が注目されているが、製版工
程の簡素化及び低コスト化により、ディジタル化に対す
る適合性を一層向上することが望まれている。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であって、親水性層の親水性が高い平版印刷用原版を使
用して、厳しい印刷条件においても、印刷物に汚れが発
生することがなく、さらに、製版工程の簡素化や、低コ
スト化を達成することができる平版印刷方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、親水性グラフトポリマー鎖が存在する親水性表
面を有する平版印刷用支持体上に親油性画像を形成して
平版印刷版を作成する工程と、該平版印刷版により印刷
する工程と、該印刷工程終了後に前記平版印刷版の画像
を消去する工程とを含み、前記画像を消去した平版印刷
用支持体上に再び画像を形成して繰り返し印刷すること
により上記課題を解決し得ることを見出し、本発明の完
成に至った。
【0008】本発明の平版印刷方法において、親水性グ
ラフトポリマー鎖が存在する親水性表面は、親水性であ
ると同時に束縛のない構造をしたポリマー鎖の中に水を
取込み易く、その保持性(保水性)が高いため画像部と非
画像部との識別効果、いわゆるディスクリミネーション
を向上して厳しい印刷条件においても印刷物に汚れが発
生することを抑制する。また、親水性グラフトポリマー
鎖は耐久性に優れるため、平版印刷版の画像を消去して
繰り返し画像の形成及び印刷を行うことが可能であり、
製版工程の簡素化や、低コスト化を達成することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明による印刷方法に使用する平
版印刷版原版は、支持体が親水性グラフトポリマー鎖が
存在する親水性表面を有し、画像形成により特定の親水
性表面を有する非画像部領域とインキ受容性の画像部領
域とが形成される。
【0010】[支持体]本発明において、親水性グラフ
トポリマーが存在する親水性表面を形成するのに使用さ
れる支持体には特に制限はなく、寸度的に安定な板状物
であり、必要な可撓性、強度、耐久性等を満たせばいず
れのものも使用できるが、例えば、紙、金属板(例え
ば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィル
ム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プ
ロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セル
ロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニ
ルアセタール等)、プラスチック(例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン等)がラミネートされた紙又は金属板、上記
のごとき金属がラミネート若しくは蒸着された、紙若し
くはプラスチックフィルム等が挙げられる。本発明の支
持体としては、ポリエステルフィルム又はアルミニウム
板が好ましい。
【0011】(支持体の表面性状)グラフトポリマーか
らなる親水性表面を形成するのに使用される支持体は、
親水性表面の形成性、或いは、その上に設けられる画像
層との密着性の観点から、親水性表面が形成される面が
粗面化されたものを用いることが好ましい。以下に、本
発明で用いられる支持体表面(固体表面)の好ましい表
面性状の例について説明する。
【0012】本発明に用いられる支持体基材の好ましい
粗面化の状態としては、2次元粗さパラメータの中心線
平均粗さ(Ra)が0.1〜1μm、最大高さ(Ry)
が1〜10μm、十点平均粗さ(Rz)が1〜10μ
m、凹凸の平均間隔(Sm)が5〜80μm、局部山頂
の平均間隔(S)が5〜80μm、最大高さ(Rt)が
1〜10μm、中心線山高さ(Rp)が1〜10μm、
中心線谷深さ(Rv)が1〜10μmの範囲が挙げら
れ、これらのひとつ以上の条件を満たすものが好まし
く、全てを満たすことがより好ましい。
【0013】上記2次元粗さパラメータは以下の定義に
基づくものである。 中心線平均粗さ(Ra):粗さ曲線から中心線の方向に
測定長さLの部分を抜き取り、この抜き取りの中心線と
粗さ曲線との偏差の絶対値を算術平均した値。最大高さ
(Ry):粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだ
け抜き取り、この抜き取り部分の山頂線と谷底線の間隔
を、粗さ曲線の縦倍率の方向に測定した値。 十点平均粗さ(Rz):粗さ曲線からその平均値の方向
に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線か
ら縦倍率の方向に測定した、最も高い山頂から5番目ま
での山頂の標高(YP)の絶対値の平均値と、最も低い
谷底から5番目までの谷底の標高(Yv)の絶対値の平
均値との和をマイクロメートル(μm)で表した値。 凹凸の平均間隔(Sm):粗さ曲線からその平均線の方
向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分において
一つの山及びそれに隣り合う一つの谷に対応する平均線
の和を求め、この多数の凹凸の間隔の算術平均値をミリ
メートル(mm)で表した値。
【0014】局部山頂の平均間隔(S):粗さ曲線から
その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取
り部分において隣り合う局部山頂間に対応する平均線の
長さを求め、この多数の局部山頂の間隔の算術平均値を
ミリメートル(mm)で表した値。 最大高さ(Rt):粗さ曲線から基準長さだけ抜き取っ
た部分の中心線に平行な2直線で抜き取り部分を挟んだ
ときの2直線の間隔の値。 中心線高さ(Rp):粗さ曲線からその中心線方向に測
定長さLを抜き取り、この抜き取り部分の中心線に平行
で最高の山頂を通る直線との間隔の値。 中心線谷深さ(Rv):粗さ曲線からその中心線方向に
測定長さLの部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心
線に平行で最深の谷底を通る直線との間隔の値。
【0015】〔支持体上の親水性グラフトポリマー鎖が
存在する親水性表面について〕次に、上記支持体上のグ
ラフトポリマーからなる親水性表面について説明する。
本発明の支持体における親水性表面は、親水性グラフト
ポリマー鎖が存在する表面のことを指し、これは親水性
グラフトポリマー鎖が直接支持体表面に結合しているも
のでもよく、また親水性グラフトポリマー鎖が幹高分子
化合物に結合したものを用いて、側鎖に親水性グラフト
ポリマー鎖を有する該高分子化合物が支持体表面に結合
され、もしくは、塗布或いは塗布架橋により配置された
ものであってもよい。本発明においては、親水性グラフ
トポリマー鎖が直接支持体表面に結合しているものを
「表面グラフト」と称し、親水性グラフトポリマー鎖が
ポリマー架橋膜構造の中に導入されているものを用いる
場合は「親水性グラフト鎖導入架橋親水層」と称する。
【0016】[表面グラフトの作成方法]基材上にグラ
フトポリマーからなるイオン性基を有する表面を作成す
る方法としては、公知の方法を適用すればよく、具体的
には、例えば、日本ゴム協会誌,第65巻,604,1
992年,杉井新治著,「マクロモノマーによる表面改
質と接着」の記載を参考にすることができる。その他、
以下に述べる表面グラフト重合法と呼ばれる方法を適用
することもできる。
【0017】〔表面グラフト重合法について〕グラフト
重合法とは高分子化合物鎖上に活性種を与え、これによ
って開始する別の単量体(モノマー)を重合し、グラフト
(接ぎ木)重合体を合成する方法で、特に活性種を与え
る高分子化合物が固体表面を形成する時には表面グラフ
ト重合と呼ばれる。モノマーとしては、アンモニウム,
ホスホニウムなどの正の荷電を有するモノマーもしくは
スルホン酸基,カルボキシル基,リン酸基,ホスホン酸
基などの負の荷電を有するか負の荷電に解離しうる酸性
基を有するモノマーを使用可能であり、また水酸基,ア
ミド基,スルホンアミド基,アルコキシ基,シアノ基,
などの非イオン性の基を有するモノマーであってもよ
い。
【0018】該モノマーは、光、電子線、熱などの従来
公知の方法により高分子表面上にグラフトすることがで
きるが、本発明を実現するための表面グラフト重合法と
して、たとえば、新高分子実験学10、高分子学会編、
1994年、共立出版(株)発行、P135に光グラフ
ト重合法、プラズマ照射グラフト重合法が記載され、吸
着技術便覧、NTS(株)、竹内監修、1999.2発
行、p203,p695には、γ線、電子線などの放射
線照射グラフト重合法が記載されている。また、表面グ
ラフトポリマーを有する表面を作成するための手段とし
てはこれらの他、高分子化合物鎖の末端にトリアルコキ
シシリル基、イソシアネート基、アミノ基、水酸基、カ
ルボキシル基などの反応性官能基を付与し、これと基材
表面官能基とのカップリング反応により形成してもよ
い。
【0019】光グラフト重合法の具体的方法としては特
開昭63−92658号公報、特開平10−29689
5号公報および特開平11−119413号公報に記載
の方法を使用することができる。また、プラズマ照射グ
ラフト重合法、放射線照射グラフト重合法においては上
記記載の文献、およびY.Ikada et al,M
acromolecules vol. 19, pa
ge 1804(1986)などの記載の方法にて作成
することができる。具体的にはPETなどの高分子表面
をプラズマ、もしくは電子線にて処理し、表面にラジカ
ルを発生させ、その後、その活性表面と親水性官能基を
有するモノマーとを反応させることによりグラフトポリ
マー表面層、即ち、親水性基を有する表面層を得ること
ができる。光グラフト重合は上記記載の文献のほかに特
開昭53−17407号公報(関西ペイント)や、特開
20000−212313号公報(大日本インキ)記載
のように、フィルム基材の表面に光重合性組成物を塗布
し、その後、水性ラジカル重合化合物とを接触させ光を
照射することによっても作成することができる。
【0020】(親水性モノマーについて)親水性グラフ
トポリマー鎖を形成するのに有用な親水性モノマーと
は、アンモニウム,ホスホニウムなどの正の荷電を有す
るモノマーもしくはスルホン酸基、カルボキシル基、リ
ン酸基、ホスホン酸基などの負の荷電を有するか負の荷
電に解離しうる酸性基を有するモノマーが挙げられる
が、その他にも、例えば、水酸基、アミド基、スルホン
アミド基、アルコキシ基、シアノ基、などの非イオン性
の基を有する親水性モノマーを用いることもできる。本
発明において、特に有用な親水性モノマーの具体例とし
ては、次のモノマーを挙げることが出来る。例えば、
(メタ)アクリル酸もしくはそのアルカリ金属塩および
アミン塩、イタコン酸もしくはそのアルカリ金属塩およ
びアミン酸塩、アリルアミンもしくはそのハロゲン化水
素酸塩、3−ビニルプロピオン酸もしくはそのアルカリ
金属塩およびアミン塩、ビニルスルホン酸もしくはその
アルカリ金属塩およびアミン塩、ビニルスチレンスルホ
ン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、2−
スルホエチレン(メタ)アクリレート、3−スルホプロ
ピレン(メタ)アクリレートもしくはそのアルカリ金属
塩およびアミン塩、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびア
ミン塩、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、アリルアミンもしく
はそのハロゲン化水素酸塩等の、カルボキシル基、スル
ホン酸基、リン酸、アミノ基もしくはそれらの塩、2−
トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくは
そのハロゲン化水素酸塩等の、カルボキシル基、スルホ
ン酸基、リン酸、アミノ基もしくはそれらの塩、などを
使用することができる。また2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−モノ
メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ジメチロール
(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−
ビニルアセトアミド、アリルアミンもしくはそのハロゲ
ン化水素酸塩、ポリオキシエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートなども有用である。
【0021】[親水性グラフト鎖導入架橋親水層の作成
方法]本発明の親水性グラフト鎖が導入された架橋親水
層は、一般的にグラフト重合体の合成法として公知の方
法を用いてグラフトポリマーを作成し、それを架橋する
ことで作成することができる。具体的にはグラフト重合
体の合成は"グラフト重合とその応用"井手文雄著、昭和
52年発行、高分子刊行会、および"新高分子実験学
2、高分子の合成・反応"高分子学会編、共立出版
(株)1995、に記載されている。
【0022】グラフト重合体の合成は基本的に1.幹高
分子から枝モノマーを重合させる、2.幹高分子に枝高
分子を結合させる、3.幹高分子に枝高分子を共重合さ
せる(マクロマー法)の3つの方法に分けられる。前記
3つの方法のいずれを使用しても本発明の親水性表面を
作成することができるが、特に製造適性、膜構造の制御
という観点からは「3.マクロマー法」が優れている。
【0023】マクロマーを使用したグラフトポリマーの
合成は前記の"新高分子実験学2、高分子の合成・反応"
高分子学会編、共立出版(株)1995に記載されてい
る。また山下雄他著"マクロモノマーの化学と工業"アイ
ピーシー、1989にも詳しく記載されている。具体的
にはアクリル酸、アクリルアミド、2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸、N−ビニルアセトア
ミドなど、上記の有機架橋親水層として具体的に記載し
た親水性モノマーを使用して文献記載の方法に従い親水
性マクロマーを合成することができる。
【0024】本発明で使用される親水性マクロマーのう
ち特に有用なものは、アクリル酸、メタクリル酸などの
カルボキシル基含有のモノマーから誘導されるマクロマ
ー、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、ビニルスチレンスルホン酸、およびその塩のモノマ
ーから誘導されるスルホン酸系マクロマー、アクリルア
ミド、メタクリルアミドなどのアミド系マクロマー、N
−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどの
N−ビニルカルボン酸アミドモノマーから誘導されるア
ミド系マクロマー、ヒドロキシエチルメタクリレート、
ヒドロキシエチルアクリレート、グリセロールモノメタ
クリレートなどの水酸基含有モノマーから誘導されるマ
クロマー、メトキシエチルアクリレート、メトキシポリ
エチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコ
ールアクリレートなどのアルコキシ基もしくはエチレン
オキシド基含有モノマーから誘導されるマクロマーであ
る。またポリエチレングリコール鎖もしくはポリプロピ
レングリコール鎖を有するモノマーも本発明のマクロマ
ーとして有用に使用することができる。これらのマクロ
マーのうち有用な分子量は400〜10万の範囲、好ま
しい範囲は1000〜5万、特に好ましい範囲は150
0〜2万の範囲である。分子量が400以下では効果を
発揮できず、また10万以上では主鎖を形成する共重合
モノマーとの重合性が悪くなる。
【0025】これらの親水性マクロマーを合成後、親水
性グラフト鎖が導入された架橋親水層を作成する一つの
方法は、上記の親水性マクロマーと反応性官能基を有す
る他のモノマーと共重合させ、グラフト共重合ポリマー
を合成しその後、合成したグラフト共重合ポリマーとポ
リマーの反応性官能基と反応する架橋剤とを支持体上に
塗布し、熱により反応させて架橋させ作成することがで
きる。もしくは親水性グラフトポリマー側鎖と光架橋性
側鎖、もしくは親水性グラフトポリマー側鎖と重合性架
橋性側鎖を有するポリマーを合成し、それを支持体上に
塗布して光照射により反応させて架橋させ作成してもよ
い。このようにして、支持体上に親水性グラフトポリマ
ー鎖が存在する親水性表面を設けることができる。親水
性表面を形成する層の膜厚は目的により選択できるが、
一般的には0.001μm〜10μmの範囲が好まし
く、0.01μm〜5μmの範囲がさらに好ましく、
0.1μm〜2μmの範囲が最も好ましい。膜厚が薄す
ぎると耐キズ性が低下する傾向があり、厚すぎる場合に
はインキ払い性が悪化する傾向にある。
【0026】[画像形成方法]本発明において、親水性
グラフトポリマー鎖が存在する親水性支持体上に画像を
設ける方法は特に限定されない。例えば、インクジェッ
ト等により支持体表面に直接親油性画像を描画する方法
や、加熱及び/又は加圧により画像が転写されるテープ
状転写フィルムを外部に設けて支持体表面に親油性画像
を直接描画する方法、上記支持体の親水性表面上に感光
層や感熱層を設け露光現像して画像を得る方法等が考え
られる。感熱層を用いて画像形成する場合には、例え
ば、グラフトポリマーと相互作用しうる官能基を有する
熱可塑性微粒子ポリマー、グラフトポリマーと相互作用
しうる官能基を有する化合物を内包したマイクロカプセ
ルから選ばれた少なくとも一つの成分を含有する感熱層
を用いたもの、又は、親水性表面に存在する親水性グラ
フトポリマーと相互作用しうる官能基、及び、熱、酸ま
たは輻射線により親水性/疎水性が変化する官能基を分
子内に有する高分子化合物を含有する感熱層を用いたも
のが好ましい。なお、本発明による平版印刷方法は、印
刷工程終了後に平版印刷版上に形成された画像を消去し
て繰り返し画像形成工程及び印刷工程を行うものである
ことから、支持体の親水性表面上に感熱層や感光層を設
ける場合には、画像消去工程において、画像形成済みの
感熱層(感光層)自体が消去される。
【0027】以下、グラフトポリマーと相互作用しうる
官能基を有する熱可塑性微粒子ポリマー、グラフトポリ
マーと相互作用しうる官能基を有する化合物を内包した
マイクロカプセルから選ばれた少なくとも一つの成分を
含有する感熱層を形成する場合について説明する。
【0028】〔グラフトポリマーと相互作用しうる官能
基を有する熱可塑性微粒子ポリマー〕本発明において、
支持体と熱融着したポリマーとを強く結合させるのに必
要な相互作用とは、共有結合、イオン結合、水素結合、
極性相互作用、ファンデアワールズ相互作用などを含む
ものであるが、高感度化の点で特段のエネルギー付与、
例えば、熱を加えるなどを行わなくても強い結合(相互
作用)が形成されるイオン結合、水素結合が相互作用と
して特に好ましい。
【0029】前記親水性グラフトポリマーと相互作用し
うる官能基の具体例としては、アミノ基、ピリジル基な
どの塩基性官能基;4級アンモニウム基;水酸基;カル
ボキシル基、スルホン酸基などの酸性官能基;アミド基
などの水素結合性官能基;等から適宜選択すればよい
が、どのような官能基を選択するかは、親水性表面に存
在するグラフトポリマーの官能基の種類を考慮すること
が好ましく、グラフトポリマーとの相互作用の形成しや
すさ、形成された相互作用の強度といった観点から選ぶ
ことが好ましい。例えば、グラフトポリマーがアクリル
酸グラフトの場合、感熱層形成ポリマーに導入される官
能基としてはアクリル酸と相互作用可能な官能基、具体
的には、アミノ基、ピリジル基、4級アンモニウム基、
アミド基等を選択することが好ましい。また、グラフト
ポリマーがアクリルアミドグラフトの場合、感熱層形成
ポリマーに導入される官能基としては、アクリルアミド
と相互作用可能なカルボキシル基を選択することが好ま
しい。
【0030】画像形成に用いられる熱可塑性微粒子ポリ
マーの形態としては、1992年1月のReseach
Disclosure No.33303、特開平9
−123387号公報、同9−131850号公報、同
9−171249号公報、同9−171250号公報お
よびEP931647号公報などに記載の熱可塑性微粒
子ポリマーが好適である。具体例としては、エチレン、
スチレン、塩化ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、塩
化ビニリデン、アクリロニトリル、ビニルカルバゾール
などのモノマーのホモポリマーまたはコポリマーあるい
はそれらの混合物を挙げることができるが、ポリスチレ
ン、ポリメタクリル酸メチルがより好適である。本発明
において使用する微粒子ポリマーはこれらの熱可塑性微
粒子ポリマーにグラフトポリマーと相互作用しうる官能
基を有するモノマーを共重合させたものを使用すること
ができる。もしくは、グラフトポリマーと相互作用しう
る官能基を有するモノマーの単独重合からなるポリマー
でも使用可能である。しかしながら、熱融着温度のコン
トロールが容易であるという観点からは、共重合体を選
択することがより好ましい。
【0031】親水性グラフトポリマーと相互作用しうる
官能基を有するモノマーとしては、2−ジエチルアミノ
エチルアクリル酸、2−ジメチルアミノエチルアクリル
酸、2−ジエチルアミノエチルメタクリル酸、2−ジメ
チルアミノエチルメタクリル酸、2−トリエチルアンモ
ニウムエチルアクリル酸、2−トリメチルアンモニウム
エチルアクリル酸、2−トリエチルアンモニウムエチル
メタクリル酸、2−トリメチルアンモニウムエチルメタ
クリル酸、ジメチルアミノメチルスチレン、テトラメチ
ルアンモニウムメチルスチレン、ジエチルアミノメチル
スチレン、テトラエチルアンモニウムメチルスチレン、
などのアミノ基、および4級アンモニウム含有モノマ
ー;アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルアセトアミドなどのアミドモノマー;アクリル酸、メ
タクリル酸などのカルボン酸ポリマー;2−ヒドロキシ
エチルメタクリル酸などの水酸基モノマー;スチレンス
ルホン酸等のスルホン酸基モノマー;などを挙げること
ができる。
【0032】これらの官能基のポリマー微粒子への導入
は、重合時に行ってもよいし、重合後に高分子反応を利
用して行ってもよいが、重合時に導入する場合は、これ
らの官能基を有するモノマーを乳化重合あるいは懸濁重
合することが好ましい。また、これらのモノマーと共重
合可能な、相互作用性官能基をもたないモノマーとして
は、例えば、スチレン、アルキルアクリレート、アルキ
ルメタクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニルなど
を挙げることができるが、相互作用性官能基をもたない
モノマーであれば、これらに限定されない。一方、熱反
応性官能基の導入を重合後に行う場合に用いる高分子反
応としては、例えば、WO96−34316号公報に記
載されている高分子反応を挙げることができる。
【0033】本発明の感熱層に用いる熱可塑性微粒子ポ
リマーとしては、上記の微粒子ポリマーのうち、画像形
成性の観点からは、微粒子ポリマー同志が熱により容易
に融着、合体するものが好ましく、また、機上現像性の
観点から、その表面が親水性で、水に分散するものが、
特に好ましい。微粒子ポリマー表面の親水性の目安とし
ては、微粒子ポリマーのみを塗布し、熱融着温度よりも
低い温度で乾燥して作製した時の皮膜の接触角(空中水
滴)が、熱融着温度よりも高い温度で乾燥して作製した
時の皮膜の接触角(空中水滴)よりも低くなることが好
ましい。微粒子ポリマー表面の親水性をこのような好ま
しい状態にするには、ポリビニルアルコール、ポリエチ
レングリコールなどの親水性ポリマーあるいはオリゴマ
ー、または親水性低分子化合物を微粒子ポリマー表面に
吸着させればよいが、微粒子の表面親水化方法はこれら
に限定されるものではなく、公知の種々の表面親水化方
法を適用することができる。
【0034】また、これらの熱反応性官能基を有する微
粒子ポリマーの熱融着温度は、70℃以上であることが
好ましく、経時安定性を考えると80℃以上がさらに好
ましい。ただし、あまり熱融着温度が高いと感度の観点
からは好ましくないので、80〜250℃の範囲が好ま
しく、100〜150℃の範囲であることがさらに好ま
しい。また、微粒子ポリマーの平均粒径は、0.01〜
20μmが好ましいが、その中でも0.05〜2.0μ
mがさらに好ましく、特に0.1〜1.0μmが最適で
ある。平均粒径が大き過ぎると解像度が悪くなる傾向が
あり、また小さ過ぎると経時安定性が悪化する可能性が
ある。また、これらの反応性官能基を有する微粒子ポリ
マーの添加量は、感熱層固形分の50〜98重量%が好
ましく、60〜95重量%がさらに好ましい。
【0035】〔マイクロカプセル〕本発明に用いられる
マイクロカプセルは、親水性グラフトポリマーと相互作
用しうる官能基を有する化合物を内包している。この相
互作用しうる官能基を有する化合物の化学的形態として
は、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体
およびオリゴマー、またはそれらの混合物、あるいはそ
れらの共重合体である。具体的には、例えば、モノマー
としてはトリメチロールプロパントリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレートなどの多官能モノマーを
あげることができ、親水性グラフトポリマーと相互作用
しうる官能基を有する化合物しては、上記熱可塑性微粒
子ポリマーの説明の欄で例示した少なくとも一個の反応
性官能基を有するポリマーが挙げられ、その他にも、前
記例示した反応性の官能基を有する低分子化合物も使用
することができる。なかでも、熱融着性の観点から、親
水性グラフトと相互作用しうる官能基を有するポリマー
を用いることが好ましい。
【0036】親水性グラフトポリマーと相互作用しうる
官能基を有する化合物をマイクロカプセルに内包させる
方法としては、公知のマイクロカプセル化方法が適用で
きる。例えばマイクロカプセルの製造方法としては、米
国特許2800457号、同2800458号にみられ
るコアセルベーションを利用した方法、英国特許990
443号、米国特許3287154号、特公昭38−1
9574号、同42−446号、同42−711号にみ
られる界面重合法による方法、米国特許3418250
号、同3660304号にみられるポリマーの析出によ
る方法、米国特許3796669号に見られるイソシア
ネートポリオール壁材料を用いる方法、米国特許391
4511号に見られるイソシアネート壁材料を用いる方
法、米国特許4001140号、同4087376号、
同4089802号にみられる尿素―ホルムアルデヒド
系あるいは尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁
形成材料を用いる方法、米国特許4025445号にみ
られるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシセ
ルロース等の壁材を用いる方法、特公昭36−9163
号、同51−9079号にみられるモノマー重合による
in situ法、英国特許930422号、米国特許
3111407号にみられるスプレードライング法、英
国特許952807号、同967074号にみられる電
解分散冷却法などがあるが、これらに限定されるもので
はない。
【0037】本発明に用いられる好ましいマイクロカプ
セル壁は、3次元架橋を有し、溶剤によって膨潤する性
質を有するものである。このような観点からマイクロカ
プセルの壁材は、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリアミド、およびこれらの
混合物が好ましく、特に、ポリウレアおよびポリウレタ
ンが好ましい。また、マイクロカプセル壁に熱反応性官
能基を有する化合物を導入しても良い。
【0038】上記のマイクロカプセルの平均粒径は、
0.01〜20μmが好ましいが、中でも0.05〜
2.0μmがさらに好ましく、0.10〜1.0μmが
特に好ましい。平均粒径が大き過ぎると解像度が悪く、
また小さ過ぎると経時安定性が悪くなる可能性がある。
このようなマイクロカプセルは、カプセル同志が熱によ
り合体してもよいし、合体しなくとも良い。
【0039】本実施の形態においては、マイクロカプセ
ル材料、そこに内包物された化合物、さらには、マイク
ロカプセルが分散された感熱層中に存在する他の任意成
分などが反応し、画像部領域、即ち疎水性領域(親イン
ク領域)を形成するものであればよく、例えば、前記し
たようなマイクロカプセル同士が熱により融着するタイ
プ、マイクロカプセル内包物のうち、塗布時にカプセル
表面あるいはマイクロカプセル外に滲み出した化合物、
あるいは、マイクロカプセル壁に外部から浸入した化合
物が、熱により化学反応を起こすタイプ、あるいは、そ
れらのマイクロカプセル材料や内包された化合物が添加
された親水性樹脂、あるいは、添加された低分子化合物
と反応するタイプ、2種類以上のマイクロカプセル壁材
あるいはその内包物に、それぞれ異なる官能基で互いに
熱反応するような官能基をもたせるものを用いることに
よって、マイクロカプセル同士を反応させるタイプなど
が挙げられる。従って、熱によってマイクロカプセル同
志が、溶融合体することは画像形成上好ましいことであ
るが、必須ではない。
【0040】また、本実施の形態のように、分子内に該
親水性グラフトポリマーと相互作用しうる官能基を有す
る化合物をマイクロカプセルに内包させ、親水性表面と
相互作用しうる化合物をマイクロカプセル壁で隔離する
ことにより、所望されない支持体表面との相互作用の形
成を抑制することができる。即ち、非加熱時の、或いは
非加熱領域に存在する画像形成性の化合物は、マイクロ
カプセルに内包され、隔離された状態を維持するため、
非画像部(非加熱領域)における画像形成性の化合物が
親水性表面の親水性グラフトポリマーと相互作用を形成
することに起因する汚れの発生や除去性の低下が抑制さ
れ、非画像部の汚れ発生防止効果や機上現像性を一層向
上させることができる。なお、マイクロカプセルの感熱
層への添加量は、固形分換算で、50〜98重量%が好
ましく、60〜95重量%がさらに好ましい。この範囲
内で、良好な機上現像性と同時に良好な感度および耐刷
性が得られる。
【0041】マイクロカプセルを感熱層に添加する場
合、内包物が溶解し、かつ壁材が膨潤する溶剤をマイク
ロカプセル分散媒中に添加してもよい。このような溶剤
によって、内包された熱反応性官能基を有する化合物
の、マイクロカプセル外への拡散が促進される。このよ
うな溶剤としては、マイクロカプセル分散媒、マイクロ
カプセル壁の材質、壁厚および内包物に依存するが、多
くの市販されている溶剤から容易に選択することができ
る。例えば架橋ポリウレア、ポリウレタン壁からなる水
分散性マイクロカプセルの場合、アルコール類、エーテ
ル類、アセタール類、エステル類、ケトン類、多価アル
コール類、アミド類、アミン類、脂肪酸類などが好まし
い。具体的化合物としては、メタノール、エタノール、
第3ブタノール、n−プロパノール、テトラヒドロフラ
ン、乳酸メチル、乳酸エチル、メチルエチルケトン、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどがある
が、これらに限られない。またこれらの溶剤を2種以上
用いても良い。
【0042】また、マイクロカプセル分散液には溶解し
ないが、前記溶剤を混合すれば溶解する溶剤も用いるこ
とができる。添加量は、素材の組み合わせにより決まる
ものであるが、適性値より少ない場合は、画像形成が不
十分となり、多い場合は分散液の安定性が劣化する可能
性がある。通常、塗布液の5〜95重量%が有効であり
好ましい範囲は、10〜90重量%、より好ましい範囲
は15〜85重量%である。
【0043】〔その他の成分〕グラフトポリマーと相互
作用しうる官能基を有する熱可塑性微粒子ポリマー、グ
ラフトポリマーと相互作用しうる官能基を有する化合物
を内包したマイクロカプセルから選ばれた少なくとも一
つの成分を含有する感熱層には、前記画像形成性を有す
る微粒子ポリマーやマイクロカプセルのほか、目的に応
じて以下の種々の添加剤を併用することができる。 (親水性樹脂)本発明の感熱層には親水性樹脂を添加し
ても良い。親水性樹脂を添加することにより機上現像性
が良好となるばかりか、感熱層自体の皮膜強度も向上す
る。親水性樹脂としては、例えばヒドロキシル、カルボ
キシル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、アミ
ノ、アミノエチル、アミノプロピル、カルボキシメチル
などの親水基を有するものが好ましい。
【0044】親水性樹脂の具体的として、アラビアゴ
ム、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、カルボキシメチ
ルセルロースおよびそのナトリウム塩、セルロースアセ
テート、アルギン酸ナトリウム、酢酸ビニル−マレイン
酸コポリマー類、スチレン−マレイン酸コポリマー類、
ポリアクリル酸類およびそれらの塩、ポリメタクリル酸
類およびそれらの塩、ヒドロキシエチルメタクリレート
のホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシエチルア
クリレートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキ
シプロピルメタクリレートのホモポリマーおよびコポリ
マー、ヒドロキシプロピルアクリレートのホモポリマー
およびコポリマー、ヒドロキシブチルメタクリレートの
ホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシブチルアク
リレートのホモポリマーおよびコポリマー、ポリエチレ
ングリコール類、ヒドロキシプロピレンポリマー類、ポ
リビニルアルコール類、ならびに加水分解度が少なくと
も60重量%、好ましくは少なくとも80重量%の加水
分解ポリビニルアセテート、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、アクリル
アミドのホモポリマーおよびコポリマー、メタクリルア
ミドのホモポリマーおよびポリマー、N−メチロールア
クリルアミドのホモポリマーおよびコポリマー等を挙げ
ることができる。なお、親水性樹脂の感熱層への添加量
は、感熱層固形分の5〜40重量%が好ましく、10〜
30重量%がさらに好ましい。この範囲内で、皮膜強度
が得られる。
【0045】(光熱変換剤)グラフトポリマーと相互作
用しうる官能基を有する熱可塑性微粒子ポリマー、グラ
フトポリマーと相互作用しうる官能基を有する化合物を
内包したマイクロカプセルから選ばれた少なくとも一つ
の成分を含有する感熱層を備えた平版印刷版用原版を、
レーザ光の走査露光等により画像形成する場合には、平
版印刷版用原版に光エネルギーを熱エネルギーに変換す
るための光熱変換剤を含有させておくことが、感度、画
像形成性向上の観点から好ましい。具体的には、紫外
線、可視光線、赤外線、白色光線等の光を吸収して熱に
変換し得る物質ならば特に制限はなく、例えば、カーボ
ンブラック、カーボングラファイト、フタロシアニン系
顔料等の各種顔料、金属粉、金属化合物粉等の金属系微
粒子、耐光性に優れた各種染料等が挙げられる。特に、
好ましいのは、波長700nmから1200nmの赤外
線を有効に吸収する染料、顔料、または金属粉、金属化
合物粉である。
【0046】染料としては、市販の染料及び文献(例え
ば、「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的
には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染
料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボ
ニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン
染料、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。好ま
しい染料としては、例えば、特開昭58−125246
号、特開昭59−84356号、特開昭59−2028
29号、特開昭60−78787号等に記載されている
シアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭5
8−181690号、特開昭58−194595号等に
記載されているメチン染料、特開昭58−112793
号、特開昭58−224793号、特開昭59−481
87号、特開昭59−73996号、特開昭60−52
940号、特開昭60−63744号等に記載されてい
るナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に
記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,
875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
【0047】また、米国特許第5,156,938号記
載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特
許第3,881,924号記載の置換アリールベンゾ
(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号
(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチン
チアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同5
8−220143号、同59−41363号、同59−
84248号、同59−84249号、同59−146
063号、同59−146061号に記載されているピ
リリウム系化合物、特開昭59−216146号記載の
シアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載
のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−135
14号、同5−19702号公報に開示されているピリ
リウム化合物も好ましく用いられる。また、好ましい別
の染料の例として、米国特許第4,756,993号明
細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外
吸収染料を挙げることができる。これらの染料のうち特
に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウ
ム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が挙げ
られる。
【0048】また、光熱変換剤として使用可能な顔料と
しては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.
I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、
1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、
1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、19
84年刊)に記載されている顔料が利用できる。顔料の
種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、
褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、
蛍光顔料、金属粉顔料、金属化合物故顔料、その他、ポ
リマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ
顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔
料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペ
リレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナ
クリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノ
ン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、ア
ジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光
顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。こ
れらの顔料のうち好ましいものはカーボンブラックであ
る。
【0049】本発明に係るグラフトポリマーと相互作用
しうる官能基を有する熱可塑性微粒子ポリマー、グラフ
トポリマーと相互作用しうる官能基を有する化合物を内
包したマイクロカプセルから選ばれた少なくとも一つの
成分を含有する感熱層には、光熱変換剤として金属微粒
子を用いることもできる。金属微粒子としては、光熱変
換性で光照射によって熱融着する金属微粒子であればい
ずれの金属微粒子でもよいが、好ましい微粒子を構成す
る金属は、第8族及び第1B族から選ばれる金属単体又
は合金の微粒子であり、更に好ましくは、Ag、Au、
Cu、Pt、Pdの金属単体又はこれらを含む合金の微
粒子である。
【0050】また、金属微粒子の平均経は、好ましくは
1〜500nm、より好ましくは1〜100nm、特に
好ましくは1〜50nmである。その分散度は多分散で
よいが、変動係数が30%以下の単分散の方が好まし
い。
【0051】光熱変換剤の感熱層への添加量は、顔料、
又は染料の場合、感熱層全固形分の30重量%まで添加
することができる。好ましくは1〜25重量%であり、
特に好ましくは7〜20重量%である。金属微粒子系光
熱変換剤の場合は、画像形成材料全固形分の5〜50重
量%程度であり、好ましくは10〜30重量%、特に好
ましくは15〜20重量%で用いられる。この範囲内で
良好な感度向上効果が得られる。
【0052】(その他の添加剤)また、さらに必要に応
じて上記以外に種々の化合物を添加してもよい。例え
ば、耐刷力を一層向上させるために多官能モノマーを感
熱層中に添加することができる。この多官能モノマーと
しては、マイクロカプセル中に内包することができるモ
ノマーとして例示したものを用いることができる。特に
好ましいモノマーとしては、トリメチロールプロパント
リアクリレートが挙げられる。
【0053】また、画像形成後、画像部と非画像部の区
別をつきやすくするため、可視光域に大きな吸収を持つ
染料を画像の着色剤として使用してもよい。具体的に
は、オイルイエロー#101、オイルイエロー#10
3、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイ
ルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラッ
クBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−50
5(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピ
ュアブルー、クリスタルバイオレット(CI4255
5)、メチルバイオレット(CI42535)、エチル
バイオレット、ローダミンB(CI145170B)、
マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブル
ー(CI52015)等、および特開昭62−2932
47号に記載されている染料を挙げることができる。ま
た、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、酸化チタンな
どの顔料も好適に用いることができる。添加量は、感熱
層塗布液全固形分に対し、0.01〜10重量%の割合
である。
【0054】また、本発明による平版印刷版原版に適用
する感熱層は、以下に説明するように、前述の親水性表
面に存在する親水性グラフトポリマーと相互作用しうる
官能基、及び、熱、酸または輻射線により親水性/疎水
性が変化する官能基(以下、適宜、極性変換基と称す
る)を分子内に有する高分子化合物を含有するものであ
ってもよい。
【0055】[グラフトポリマーと相互作用しうる官能
基]本発明では、支持体の親水性表面と感熱層との密着
性を向上するため、感熱層を構成する高分子化合物とし
て、親水性グラフトポリマーと相互作用しうる官能基を
導入したポリマーを用いる。ここで親水性グラフトポリ
マーと感熱層形成ポリマーとを強く結合させるのに必要
な相互作用とは、共有結合、イオン結合、水素結合、極
性相互作用、ファンデアワールズ相互作用などを包含す
るが、高感度化の点で特段のエネルギー付与、例えば、
熱を加えるなどを行わなくても強い結合(相互作用)が
形成されるイオン結合、水素結合が特に好ましい。
【0056】前記親水性グラフトポリマーと相互作用し
うる官能基の具体例としては、前述のグラフとポリマー
と相互作用しうる官能基を有する熱可塑性微粒子ポリマ
ーに使用可能な官能基と同一であり、同様に適宜選択す
ることが好ましい。また、親水性グラフトポリマーと相
互作用しうる官能基を有し、感熱層を構成するポリマー
の作成に好適なモノマーについても、前述のグラフトポ
リマーと相互作用しうる官能基を有する熱可塑性微粒子
ポリマーに適用可能なモノマーと同一のモノマーを使用
することができる。なお、これらの官能基の感熱層形成
ポリマーへの導入は、重合時に行ってもよいし、重合後
に高分子反応を利用して行ってもよい。
【0057】[熱、酸または輻射線により親水性/疎水
性が変化する官能基]本発明において感熱層形成ポリマ
ーに導入し得る極性変換基としては、疎水性から親水性
に変化する官能基と、親水性から疎水性に変化する官能
基の2種類がある。以下に、本発明に使用可能な、これ
らの官能基を導入したポリマーを例示する。
【0058】(疎水性から親水性に変化する官能基を側
鎖に有するポリマー)親疎水性が変化する側鎖を有する
ポリマーのうち疎水性から親水性に変化する官能基を側
鎖に有するポリマーの具体例としては、特開平10−2
82672号公報記載のスルホン酸エステルポリマー、
スルホンアミド、およびEP0652483、特開平6
−502260、特開平7−186562記載のカルボ
ン酸エステルポリマーを挙げることができる。これらの
疎水性から親水性に変化する側鎖を有するポリマーのう
ち、特に有用な化合物は2級のスルホン酸エステルポリ
マー、3級のカルボン酸エステルポリマーおよびカルボ
ン酸アルコキシアルキルエステルポリマーである。本発
明において、これらのスルホン酸エステルポリマー、及
び/又はカルボン酸エステルポリマーを用いる場合に
は、その含有量は、感熱層の全固形分中、5〜99重量
%程度であり、10〜98重量%が好ましく、30〜9
0重量%がさらに好ましい。
【0059】(親水性から疎水性に変化する官能基を側
鎖に有するポリマー)親水性から疎水性親水性に変化す
る官能基を側鎖に有するポリマーの具体例としては、特
開平6−317899号公報記載のアンモニウム塩基を
有するポリマー、および特開2000−309174号
公報(特願平11−118295号)記載の一般式
(1)で示されるスルホニル酢酸などのような脱炭酸型
極性変換基を有するポリマーが挙げられる。即ち、本発
明の感熱層形成ポリマーに導入可能な極性変換型官能基
としては、疎水性から親水性に変化する官能基として、
スルホネート基、特定構造を有するカルボン酸エステル
基を挙げることができ、親水性から疎水性に変化する官
能基として、アンモニウム基、スルホニル酢酸基を挙げ
ることができる。
【0060】極性変換型官能基としては、疎水性から親
水性に変化する官能基、親水性から疎水性に変化する官
能基のいずれでもよいが、画像形成前に親水性である感
熱層(記録層)の場合、水滴や指紋などの付着により版
面が変化する可能性があるため、版の取り扱い性の観点
からは、疎水性から親水性に変化する官能基が好まし
い。なお、感熱層を構成する親水性グラフトポリマーと
相互作用しうる官能基、及び極性変換基を分子内に有す
る高分子化合物を得るためには、感熱層形成ポリマーを
重合した後、これらの官能基を高分子反応を利用して導
入してもよいが、それぞれの官能基を有するモノマーを
共重合させて感熱層形成ポリマーを合成するのが一般的
である。
【0061】(光熱変換剤)本発明の平版印刷版原版を
レーザ光の走査露光等により画像形成する場合には、平
版印刷版用原版に光エネルギーを熱エネルギーに変換す
るための光熱変換剤を含有させておくことが、感度、画
像形成性向上の観点から好ましく、具体的には前述の熱
可塑性微粒子ポリマーもしくはマイクロカプセルを用い
た感熱層を備えた平版印刷版用原版と同一の光熱変換剤
を使用すればよい。
【0062】また、光熱変換剤の感熱層への添加量は、
有機系光熱変換剤では感熱層全固形分の30重量%まで
添加することができる。好ましくは5〜25重量%であ
り、特に好ましくは7〜20重量%である。顔料系光熱
変換剤や金属微粒子系光熱変換剤の場合は、感熱層全固
形分の10重量%以上用いることが感度の観点から好ま
しいが、含有量が多すぎると感熱層の均一性や膜性に影
響を与える懸念があり、好ましくは20〜70重量%、
特に好ましくは30〜50重量%の範囲で用いられる。
この範囲で、良好な感度向上効果が得られる。
【0063】(その他の添加剤)本発明に係る感熱層に
は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、必要に応
じて感熱層や感光層に用いられる種々の添加剤を併用す
ることができる。具体的には前述の熱可塑性微粒子ポリ
マーもしくはマイクロカプセルを用いた感熱層を備えた
平版印刷版用原版に添加される添加剤と同一の添加剤を
使用することができる。
【0064】なお、本発明の平版印刷版原版において
は、光熱変換剤は必ずしも感熱層中に添加される必要は
なく、光熱変換剤により発生する熱が記録に用いられる
範囲で、平版印刷版原版の層構成中どの層に含まれてい
てもよく、例えば、親水性表面に含まれても、また、適
当な被膜形成成分と共に又は単独で光熱変換層を形成す
るかたちで含まれていてもよい。また、本発明に係る感
熱層には、必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するため
に可塑剤を加えることができる。例えば、ポリエチレン
グリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、
フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオ
クチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン
酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル等
が用いられる。
【0065】(感熱層の形成)本発明による熱可塑性微
粒子ポリマーもしくはマイクロカプセルを用いた感熱性
層、及び極性変換基を分子内に有する高分子化合物を含
有する感熱層は、必要な上記各成分を溶剤に溶解、もし
くは分散して塗布液を調製し、前記支持体の親水性表面
上に塗布される。ここで使用する溶剤としては、エチレ
ンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケト
ン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プ
ロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メト
キシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳
酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレ
ア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ス
ルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエン、水等を挙げ
ることができるが、これに限定されるものではない。こ
れらの溶剤は、単独または混合して使用される。塗布液
の固形分濃度は、好ましくは1〜50重量%である。
【0066】また塗布、乾燥後に得られる支持体上の感
熱層塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、一般
的に0.5〜5.0g/m2が好ましい。この範囲より
塗布量が少なくなると、見かけの感度は大になるが、画
像記録の機能を果たす感熱層の皮膜特性は低下する可能
性がある。塗布する方法としては、例えば、バーコータ
ー塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディ
ップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗
布等を挙げることができる。なお、本発明の平版印刷方
法は、印刷工程終了後に平版印刷版上の画像を消去し
て、再び画像形成工程及び印刷工程を行うものであるこ
とから、親水性グラフトポリマー鎖が存在する親水性支
持体上に感熱層(感光層)を設ける場合には、画像が形
成された感熱層(感光層)自体が消去される。したがっ
て、支持体上に感熱層(感光層)を塗布する方法を適宜選
択するとともに、平版印刷版原版を装着する印刷機上に
は、該感熱層(感光層)の塗布液を塗布、乾燥するための
構成を設けることが好ましい。
【0067】また、感熱層塗布液には、塗布性を良化す
るための界面活性剤、例えば、特開昭62−17095
0号に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加
することができる。好ましい添加量は、感熱層全固形分
の0.01〜1重量%、さらに好ましくは0.05〜
0.5重量%である。
【0068】次に、この平版印刷版原版の製版工程、印
刷工程、及び画像消去工程について説明する。
【0069】[製版工程及び印刷工程]本発明の平版印
刷版原版は、印刷機の版胴上に装着され、該版胴上にお
いて画像が形成されるが、例えば、インクジェットや、
加熱及び/又は加圧により画像が転写されるテープ状転
写フィルム等によりグラフトポリマーからなる支持体表
面上に直接親油性の画像を形成して平版印刷版を作成す
る。
【0070】また、グラフトポリマーからなる支持体表
面上に感熱層を設ける場合には、熱により画像を形成し
て平版印刷版を作成すればよい。熱により画像を形成す
る場合には、熱記録ヘッド等による直接画像様記録、赤
外線レーザによる走査露光、キセノン放電灯などの高照
度フラッシュ露光や赤外線ランプ露光などが使用可能で
あるが、波長700〜1200nmの赤外線を放射する
半導体レーザ、YAGレーザ等の固体高出力赤外線レー
ザによる露光が好適である。また、画像が露光された平
版印刷版原版は、水または適当な水溶液(例えば、界面
活性剤の水溶液や、一般に印刷で用いる湿し水等)を現
像液とする現像処理を行うことにより非画像部となる領
域の感熱層が除去され、インキ受容性の画像部と親水性
グラフトポリマー鎖が存在する親水性表面を有する非画
像部が形成される。この画像形成は、特段の現像処理を
行わずに印刷機上で湿し水及び/又はインキを版面に供
給して実施する、いわゆる機上現像とすることも可能で
ある。
【0071】そして、画像部及び非画像部が形成された
平版印刷版にインキと湿し水とを供給すれば、油性であ
るインキ成分が画像部に付着するとともに、親水性成分
(湿し水)が非画像部(親水性グラフトポリマーが存在す
る親水性表面)に供給され、印刷が可能になる。このと
き、親水性グラフトポリマー鎖が存在する親水性表面
は、親水性であると同時に保水性が高く、画像部と非画
像部との識別効果、いわゆるディスクリミネーションを
向上して厳しい印刷条件においても印刷物に汚れが発生
することを抑制することができる。なお、平版印刷版に
対して、親水性成分と親油性成分(インキ成分)とを含有
するエマルジョンインキを供給すれば、エマルジョンイ
ンキが分離して油性インキ成分が画像部に付着するとと
もに、親水性成分が非画像部に供給されて印刷が可能に
なる。すなわち、エマルジョンインキを使用すれば湿し
水を供給する必要がなく、印刷工程の容易化及び低コス
ト化を一層向上することができる。
【0072】このようなエマルジョンインキとしては、
例えば、特公昭49−26844号公報、特公昭49−
27124号公報、特公昭49−27125号公報、特
開昭53−36307号公報、特開昭53−36308
号公報、特公昭61−52867号公報、特開昭58−
2114844号公報、特開昭53−27803号公
報、特開昭53−29807号公報、特開昭54−14
6110号公報、特開昭57−212274号公報、特
開昭58−37069号公報、特開昭54−10630
5号公報などに記載のエマルジョンインキが挙げられ
る。
【0073】[画像消去工程]印刷工程が終了した後、版
上に残存したインキと共に版胴上で平版印刷版の画像を
消去する。親水性グラフトポリマー鎖が存在する支持体
上に感熱層(感光層)を設けて画像を形成した場合に
は、画像形成済みの感熱層(感光層)自体を消去すればよ
く、画像を消去する方法に特に限定はないが、例えば、
平版印刷版上に形成された親油性の画像に対する溶解性
を有し、かつ親水性グラフトポリマー鎖が存在する支持
体表面の親水性に悪影響を与えることがない溶剤を適宜
選択して版面上に塗布した後、不織布等の適当なクリー
ニング部材を用いて払拭する方法や、溶剤を含有させた
不織布等の適当なクリーニング部材により版面を擦る方
法などにより実施することができる。このような溶剤
(画像消去溶剤)としては、例えば、アルコール類(メタ
ノール、エタノール、プロピルアルコール、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル等)、エ
ーテル類(テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレン
グリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジ
メチルエーテル、テトラヒドロピラン等)、ケトン類
(アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、
シクロヘキサノン等)、エステル類(酢酸メチル、γー
ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル、エチレング
リコールモノメチルモノアセテート等)、アミド類
(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、
ピロリドン、N−メチルピロリドン等)、その他(トリ
エチルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、
ジメチルスルホキシド、スルホラン、トルエン、トリク
ロロエチレン)の有機溶剤の単独液あるいは混合液、及
び前記有機溶剤に水を添加したり、界面活性剤等を用い
水に可溶化したものや、更に、アルカリ剤(例えば、ジ
エタノールアミン、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム
等)を添加したもの等を使用することができる。なお、
画像消去用溶剤の塗布方法に特に限定はなく、例えば、
バーコーター塗布、スプレー塗布、ブレード塗布、ロー
ル塗布等を挙げることができる。
【0074】また、画像消去後、水又は適当な水溶液
(例えば界面活性剤の水溶液や一般に印刷で用いる湿し
水等)で版面を水洗することも好適である。
【0075】そして、本発明の平版印刷方法は、画像を
消去した平版印刷用支持体に対して、繰り返し製版工程
及び印刷工程を行う。すなわち、画像を消去した平版印
刷用支持体上に再び画像を形成して平版印刷版を形成
し、繰り返し印刷を行えば、印刷機の版胴上に平版印刷
版原版を装着する手間の省力化、製版工程の簡素化及び
平版印刷に要するコスト全体の低減を達成することがで
きる。なお、親水性グラフトポリマー鎖が存在する親水
性支持体上に感熱層(感光層)を設ける場合には、画像
を消去した平版印刷用支持体上に前述した感熱層(感光
層)の溶液を塗布及び乾燥して感熱層(感光層)を形成
し、再び製版工程及び印刷工程を行えばよい。このと
き、感熱層(感光層)の溶液を塗布するための構成を印刷
機上に設ければ、製版、印刷及び画像消去の工程を一台
の印刷機上で繰り返し行うことが可能であり、好適であ
る。このような印刷機としては、例えば図1に示す構成
のものが挙げられる。
【0076】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1) [微粒子ポリマーの合成] (相互作用性基を有する微粒子ポリマー(1)の合成)
N−ビニルピリジン5.5g、ブチルメタクリレート
7.5g、ポリオキシエチレンノニルフェノール水溶液
(濃度9.84×10-3mol/リットル)200ml
を加え、250rpmでかき混ぜながら、系内を窒素ガ
スで置換する。この液を25℃にした後、セリウム(I
V)アンモニウム塩水溶液(濃度0.984×10-3
ol/リットル)10ml添加する。この際、硝酸アン
モニウム水溶液(濃度58.8×10-3mol/リット
ル)を加え、PHを1.3〜1.4に調整する。その後
8時間これを攪拌した。このようにして得られた液の固
形分濃度は9.5%であり、平均粒径は0.3μmであ
った。
【0077】〔親水性グラフトポリマーからなる表面を
有する支持体の作成〕膜厚188μの2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルム(A4100、東洋紡
(株)社製)を用い、グロー処理として平版マグネトロ
ンスパッタリング装置(芝浦エレテック製CFS−10
−EP70)を使用し、下記の条件で酸素グロー処理を
行った。 (酸素グロー処理条件) 初期真空 :1.2×10-3Pa、 酸素圧力 :0.9Pa、 RFグロー:1.5KW、 処理時間 :60sec
【0078】次に、グロー処理したフィルムを窒素バブ
ルしたアクリル酸水溶液(10Wt%)に70℃にて7
時間浸漬した。浸浸した膜を水にて8時間洗浄すること
によりアクリル酸が表面にグラフトポリマー化された支
持体(親水性表面1)を得た。
【0079】[平版印刷版原版1の作成]図1に示す構成
の印刷機の版胴上に、スプレーのり77Super(住
友スリーエム(株)製)を吹きかけた後、上記支持体を
親水性表面を外側にして貼り付け、両端をクランプで固
定した。次いで、印刷機上、版胴に配置されたバーコー
ター塗布ユニットにより、上記の親水性表面1の上に、
下記の感熱層(1)塗布液を塗布し、乾燥風供給ユニッ
トより、80℃の乾燥風を版胴に送ることにより乾燥を
行い、乾燥塗布量0.5g/m2の感熱層を有する平版
印刷版原版1を版胴上に形成した。
【0080】 (感熱層(1)塗布液) ・合成した微粒子ポリマー(微粒子ポリマー(1)) 固形分換算で5g ・ポリヒドロキシエチルアクリレート (重量平均分子量2.5万) 0.5g ・赤外線吸収染料(IR−1:下記構造) 0.3g ・水 100g
【0081】
【化1】
【0082】[画像露光]半導体レーザー(波長830n
m,ビーム径25μm,出力700mW)を有する画像
露光ユニットにより、300mJ/cm2のエネルギー
で、ネガ型の画像露光を実施した。 [印刷]次いで、湿し水着けローラーから、湿し水(イソ
プロパノール10%,EU3(富士写真フイルム(株)製
エッチ液)3%の水溶液)を版面上に供給し、20回転
した後、インキ着けローラーよりインキ(東洋インキ
(株)製ハイエコーMZ墨)を版面上に供給し、印刷を
開始したところ、非画像部領域の感熱層は除去されてお
り、非画像部の汚れがなく、画像部の着肉も良好な印刷
物を得ることができた。
【0083】[画像消去]上記良好な印刷物を1000枚
得た後、画像消去ユニットにおいて、画像消去溶剤を含
んだクリーニング部材(不織布)を版面上に押しあて、
版胴を回転させることにより、版面上を擦り、残存した
インキ及び感熱層の画像を溶解除去し、版面上から画像
を消去した。 [支持体の再使用]次いで、画像が消去された支持体上
に、上記と同様に感熱層を形成し、画像露光及び印刷を
行ったところ、上記と同様に、良好な印刷物を1000
枚得た。また、上記と同様の操作を18回繰り返したと
ころ、何れの印刷においても、良好な印刷物を1000
枚得ることができた。
【0084】(実施例2) [マイクロカプセル(1)の調製]油相成分として、キ
シレンジイソシアネート40g、N−ビニルピリジンと
ブチルメタクリレートの共重合体(モル比7/3)10
g、パイオニンA41C(竹本油脂製)0.1gを酢酸
エチル60gに溶解した。水相成分として、PVA20
5(クラレ製)の4%水溶液を120g作製した。油相
成分および水相成分をホモジナイザーを用いて1000
0rpmで乳化した。その後、水を40g添加し、室温
で30分、さらに40℃で3時間攪拌した。このように
して得られたマイクロカプセル液の固形分濃度は20%
であり、平均粒径は0.7μmであった。
【0085】[平版印刷版原版2の作成]実施例1の版胴
上に固定した支持体の親水性表面1の上に、下記の感熱
層(2)塗布液を塗布して感熱層を設ける以外は、実施
例1と同様にして、平版印刷版原版2を形成した。 (感熱層(2)塗布液) ・合成したマイクロカプセル(1) 固形分換算で5g ・ポリヒドロキシエチルアクリレート (重量平均分子量2.5万) 2.5g ・赤外線吸収染料(IR−1:上記構造) 0.3g ・水 60g ・1−メトキシ−2−プロパノール 40g 次いで、実施例1と同様に、画像露光、印刷、画像消
去、支持体の再使用を行ったところ、実施例1と同様
に、何れの印刷においても、良好な印刷物を1000枚
得ることができた。
【0086】(実施例3) 〔親水性グラフトポリマーからなる表面を有する支持体
の作成〕下記のように作成したアルミニウム基板の上
に、下記の光重合性組成物をロッドバー17番で塗布
し、80℃で2分間乾燥させた。次に、この塗布された
表面を、400w高圧水銀灯(UVL−400P,理工
科学産業(株)製)を使用して10分間照射した。次
に、この基板をアクリル酸水溶液(10wt%)に浸漬
しアルゴン雰囲気下で400w高圧水銀灯を使用し30
分間光照射した。光照射後得られた基板をイオン交換水
で良く洗浄し、親水性グラフトポリマーが存在する親水
性表面を有するアルミニウム支持体を得た。
【0087】(アルミニウム基板の作成)99.5重量
%アルミニウムに、銅を0.01重量%、チタンを0.0
3重量%、鉄を0.3重量%、ケイ素を0.1重量%含有
するJISA1050アルミニウム材の厚み0.24m
m圧延板を、400メッシュのパミストン(共立窯業
製)の20重量%水性懸濁液と、回転ナイロンブラシ
(6,10−ナイロン)とを用いてその表面を砂目立て
した後、よく水で洗浄した。これを15重量%水酸化ナ
トリウム水溶液(アルミニウム4.5重量%含有)に浸
漬してアルミニウムの溶解量が5g/m2になるようにエ
ッチングした後、流水で水洗した。更に、1重量%硝酸
で中和し、次に0.7重量%硝酸水溶液(アルミニウム
0.5重量%含有)中で、陽極時電圧10.5ボルト、陰
極時電圧9.3ボルトの矩形波交番波形電圧(電流比r
=0.90、特公昭58−5796号公報実施例に記載
されている電流波形)を用いて160クローン/dm2
陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。水洗後、35
℃の10重量%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬して、
アルミニウム溶解量が1g/m2になるようにエッチング
した後、水洗した。次に、50℃、30重量%の硫酸水
溶液中に浸漬し、デスマットした後、水洗した。
【0088】さらに、35℃の硫酸20重量%水溶液
(アルミニウム0.8重量%含有)中で直流電流を用い
て、多孔性陽極酸化皮膜形成処理を行った。即ち電流密
度13A/dm2で電解を行い、電解時間の調節により陽
極酸化皮膜重量2.7g/m2とした。この支持体を水洗
後、70℃のケイ酸ナトリウムの0.2重量%水溶液に
30秒間浸漬処理し、水洗乾燥した。以上のようにして
得られたアルミニウム基板は、マクベスRD920反射
濃度計で測定した反射濃度は0.30で、中心線平均粗
さは0.58μmであった。
【0089】次いで、実施例1と同様の印刷機の版胴上
に、上記支持体を親水性表面を外側にして、両端をクラ
ンプで固定し、取り付けた。次に、実施例1と同様に、
平版印刷原版の作成、画像露光、印刷、画像消去、支持
体の再使用を行ったところ、実施例1と同様に、何れの
印刷においても、良好な印刷物を1000枚得ることが
できた。
【0090】(比較例1)実施例3のアルミニウム基体
に、親水性グラフトポリマーが存在する親水性表面を設
けない以外は、実施例3と同様に、平版印刷原版の作
成、画像露光、印刷を行ったところ、非画像部の汚れが
なく、画像部の着肉も良好な印刷物を1000枚得るこ
とができた。次いで、実施例3と同様に、画像消去を行
い、支持体の再使用を行ったところ、支持体の再使用を
繰り返すにつれ、非画像部の親水性が低下し、非画像部
に汚れが発生し、良好な印刷物を得ることができなくな
った。
【0091】
【発明の効果】本発明の平版印刷方法によれば、厳しい
印刷条件においても、印刷物に汚れが発生することがな
く、さらに、製版工程の簡素化や、低コスト化を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明による平版印刷方法に好適な印
刷機を示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・・・インキローラー 2・・・・・湿し水ローラー 3・・・・・感熱層塗布ユニット 4・・・・・乾燥風供給ユニット 5・・・・・吸気ユニット 6・・・・・クリーニング部材 7・・・・・画像消去溶剤供給ノズル 8・・・・・画像消去ユニット 9・・・・・画像露光ユニット(レーザーユニット) 10・・・・・平版印刷用支持体(平版印刷原版) 11・・・・・版胴 12・・・・・ブラン胴 13・・・・・圧胴
フロントページの続き Fターム(参考) 2H084 AA13 AA25 AA30 AA36 AA38 BB02 BB04 BB13 CC05 2H096 AA00 AA07 BA16 BA20 CA03 CA20 EA04 JA04 LA02 2H113 AA01 AA02 AA04 BC02 DA43 DA46 DA52 DA53 FA48 2H114 AA04 BA01 BA10 DA43 DA46 DA51 DA52 EA01 EA10 FA16 GA28 GA29

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性グラフトポリマー鎖が存在する親
    水性表面を有する平版印刷用支持体上に親油性画像を形
    成して平版印刷版を作成する工程と、該平版印刷版によ
    り印刷する工程と、該印刷工程終了後に前記平版印刷版
    の画像を消去する工程とを含み、前記画像を消去した平
    版印刷用支持体上に再び画像を形成して繰り返し印刷す
    ることを特徴とする平版印刷方法。
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