JP2002316046A - 複合体及びその製造方法 - Google Patents
複合体及びその製造方法Info
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Abstract
れる複合体を提供すること。 【解決手段】 粉末状の担体と粉末状又は溶融状の金属
水酸化物の混合物を加熱し乾燥した複合体により上記課
題を達成することができる。このような複合体は、粉末
状の担体と、粉末状又は溶融状の金属水酸化物を混合
し、加熱して湿潤化し、ガス気流下又は減圧下で乾燥さ
せることによって製造することができ、オレフィンの異
性化反応やアルコール類の酸化反応の触媒として好適に
使用することができる。
Description
石鹸添加剤、触媒、酸性物質吸着剤、活性炭原料、脱臭
剤原料、浄水剤原料などに有用な担体と金属水酸化物か
らなる複合体とその製造方法に関する。本発明の複合体
はとくに触媒として有用であり、各種触媒反応に好適に
使用される。
機物と活性炭素とを緊密化し、強度及び活性に優れる触
媒とした酸化触媒の製造方法が知られている(特開昭4
9−123490号公報)。この触媒は、好ましくは平
均粒子径1000Å〜1.0mmの耐熱性無機物質粒子
と、好ましくは100Å〜1.0mmの炭素粉末を50
0℃〜1000℃の温度で不活性ガスの気流下で炭化処
理して得られるものであり、排煙脱硫のための二酸化硫
黄の酸化、フェノール類の酸化、水溶液中でのFe2+
の酸化、アルコール類の酸化脱水素用に使用されること
が記載されている。
り、例えば、オレフィンの異性化反応など他の用途への
拡張を図るために、上記公報に開示された情報をもとに
金属水酸化物を添加しても、思った程の効果は発現しな
い。一方、担体と無機物とを混合して複合化する方法と
して、担体に金属水酸化物の水溶液などを加え、その後
溶媒を蒸発乾固する方法が知られているが(触媒学会編
「触媒講座別巻触媒実験ハンドブック」(1986)1
1巻 p.15参照)、この方法を応用して複合体を調製
すると、複合体は使用した金属水酸化物の性状を示す。
したがって、複合体は水分の影響を受けやすいため保存
安定性が著しく悪く、調製が煩雑でもある。また、期待
した程の触媒活性は得られない。
解決しようとする課題は、担体と金属水酸化物からなる
複合体と、製造が容易なその製造方法を提供すること、
及び該複合体を用いた触媒反応を提供することにある。
達成すべく鋭意検討し、本発明に至った。すなわち、本
発明は、粉末状の担体と、粉末状又は溶融状の金属水酸
化物の混合物を加熱乾燥して得た複合体である。また、
本発明のもう一つの発明は、粉末状の担体と粉末状の金
属水酸化物を混合し、ガス気流下又は減圧下で加熱乾燥
させる複合体の製造方法である。本発明による複合体
は、次に述べるオレフィンの異性化反応やアルコール類
の酸化反応のような触媒反応に好適に使用することがで
きる。
p−トルエンスルホン酸と酢酸の混合物が知られている
が(例えば、ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソ
サイエティー(J.Am.Chem.Soc.,) 、
82 (1960)(米)p.1750参照)、この触
媒を使用してオレフィンを異性化すると、オレフィンの
オリゴメリゼーションは避け難く、収率が低い。また、
オレフィンの異性化触媒として、エチレンジアミンとエ
チレンジアミンカリウムアミドの混合物など塩基触媒を
使用することも知られているが(例えば、オーガニック
シンセシス、65(1986)(米) p.224参
照)、この方法では、刺激性が高いジアミンを使用する
ため、危険性が高いなどの問題がある。
て用いるアルコール類の酸化触媒としては、アセトン
を水素受容体にトリ−t−ブトキシアルミニウムを触媒
に使用する方法(例えば、ジャーナル オブ ケミカル
ソサイエティ(J.Chem.Soc.,)44(19
38)(米)p.175参照)、ベンゾフェノンを水
素受容体にt−ブトキシカリウムを触媒に使用する方法
(例えば、ジャーナルオブ アメリカン ケミカル ソサ
イエティ(J.Am.Chem.Soc.,)104
(1982)(米) p.1054参照)、ベンゾフ
ェノンを水素受容体に水素化カリウムを触媒に使用する
方法(例えば、ジャーナル オブ アメリカン ケミカル
ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.,)10
4(1982)(米) p.1054参照)、ベンズ
アルデヒドを水素受容体にジシクロペンタジエンジルコ
ニウムジヒドリドを触媒に用いる方法(ジャーナル オ
ブ オーガニック ケミストリー 51 (1986)
(米)p.240参照)が知られているが、〜の触
媒は何れも水分の管理が難しく、触媒の保存が難しい。
また、のような水素化金属では溶媒中の水分によって
発火の可能性があり危険性が高い。さらに、の方法で
は、反応終了時に水を添加すると水酸化アルミニウムゲ
ルが生成し、反応の後処理が非常に困難になる問題があ
る。さらに、の触媒は非常に高価である。
オレフィンの異性化反応において、上述したようなオリ
ゴメリゼーションを避けることができるので、収率が高
く、安全性の点でも優れており、一方、アルコール類の
酸化反応においても、上述したような触媒の保存、安全
性、反応の後処理などの問題もない。
謂一般に担体として使用されるものであれば特に限定さ
れるものではなく、例えば多孔質体が好ましく使用され
る。このような多孔質体のなかでも、耐熱性無機物及び
炭素質材料が好ましい。耐熱性無機物の具体例として
は、シリカゲル、アルミナ、シリカアルミナ、酸化チタ
ン、マグネシア、酸化ジルコニウムなどを挙げることが
できるが、シリカ又はアルミナが好ましい。炭素質材料
としては、加熱することにより炭化するものであればと
くに限定はなく、例えば、石炭、石油、合成ピッチの不
融化物もしくは不融化後の熱処理物、又は活性炭、コー
クス不融化物、熱硬化性樹脂などを挙げることができ
る。なかでも、石炭、石油、合成ピッチの不融化物もし
くは不融化後の熱処理物、又は活性炭が好ましい。特に
活性炭を使用した場合、さらに処理して比表面積を大き
くすることにより、脱臭剤、浄水剤、吸着剤など用途を
広げることができる。
一般に市販されている金属水酸化物を使用することがで
きる。このような金属水酸化物としては、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸
化ジルコニウムなどを挙げることができるが、操作性の
観点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用す
るのが好ましい。
合され、加熱乾燥されて複合体が形成されるが、混合前
の担体の平均粒径は、0.1mm以下とするのが親和性
の点で好ましく、金属水酸化物の平均粒径は1mm以下
とするのが同様の理由で好ましい。また、金属水酸化物
は、担体と混合する前に予め溶融させて使用しても良
い。担体と金属水酸化物との混合割合は、担体の性質に
よっても異なるが、担体100重量部に対して1重量部
〜1000重量部、操作性の観点からは、10重量部〜
500重量部、より好ましくは50重量部〜400重量
部の範囲で混合するのが望ましい。
して製造される。先ず、粉末状の担体と粉末状の金属水
酸化物を混合し、ガス気流下又は減圧下で加熱する。こ
のように、担体と金属水酸化物を粉末として微細化して
おくことにより、低温で容易に湿潤化する。かかる湿潤
化はガス気流下又は減圧下で行われるので同時に乾燥も
行われる。ガスとしては、空気又は不活性ガスを使用す
るのが好ましい。不活性ガスとしては、窒素、アルゴン
などが使用される。空気と不活性ガスを混合して使用し
てもよい。
X線回折強度曲線において、金属水酸化物結晶に由来す
るピークが存在しないものが触媒活性が高くなり、好ま
しい。また、よく乾燥させて、水に由来するバックグラ
ウンドピークが存在しないものが機械的強度が高くな
り、好ましい。複合体のX線回折強度曲線は、株式会社
理学電機製回転対陰極型X線回折装置RINT2400
を使用し、40kV100mA、CuKα線(λ=1.
5405Å)、スリット幅1/2deg、1/2de
g、0.15mm、走査速度1deg/分において対称
反射法の測定条件でX線測定を行い、次いで、サンプル
を置かない状態で同様の測定を行い、空気の散乱強度を
求め、先の測定値から空気の散乱強度を差し引くことに
よって求めることができる。
するピークが存在しないとは、上記条件で複合体のX線
強度曲線を測定した場合、ピークデータ中に金属水酸化
物結晶に由来するピークが検出されないことを意味し、
また、水に由来するバックグラウンドピークが存在しな
いとは、上記条件で複合体のX線強度曲線を測定した場
合、ベースラインが顕著に変動しないことを意味する。
結晶に由来するピークが存在せず、水に由来するバック
グラウンドピークも存在しない複合体のX線強度曲線を
示した例である。図1及び図2において、最上段のチャ
ートは複合体のX線強度を実測した曲線であり、2段目
のチャートは、これをピークデータで表したものであ
る。また、3段目のチャートは、KOHが本来有してい
るピークデータである。したがって、図1又は図2にお
ける複合体のピークデータとKOHが本来有しているピ
ークデータを比較し、KOHに由来するピークと合致す
るピークが複合体のピークデータ中に存在しなければ、
複合体にKOHに由来するピークが存在しないと判定す
ることができる。
インが緩やかに変動しており、このことは、水に由来す
るバックグラウンドピークが複合体に存在していること
を示している。なお、図3及び図4は、カードピークデ
ータとKOHに由来するピークデータを比較して明らか
なように、KOHに由来するピークが存在する例であ
る。
らかなように、各種触媒反応に優れた活性を示す。この
理由を必ずしも明確に説明することはできないが、X線
回折強度曲線を測定した結果、金属水酸化物結晶に由来
するピーク及び水のバックグラウンドピークが存在しな
い複合体を使用する方が触媒活性が優れていることか
ら、担体と金属水酸化物を粉末化することによって溶融
温度を低下させることができ、その結果、金属水酸化物
が別の形態に変化、且つ担体表面に均一に分散すること
で、高い触媒活性を発現していることが推察される。
あまり低い温度では触媒活性の発現がそれ程大きくない
ので、80℃以上で実施するのが好ましい。また、20
0℃以上で実施すると、本発明の複合体をオレフィンの
異性化触媒として使用した場合、触媒活性が低下するこ
とがある。一方、本発明の複合体をアルコール類の酸化
反応の触媒として使用する場合は200℃を越えてもよ
いが、400℃を越えると、この場合も触媒活性が低下
する傾向がある。
体と、粉末状又は溶融状の金属水酸化物の混合物を加熱
すると同時に乾燥を行うことを特徴とする。乾燥は窒
素、アルゴンなどの不活性気体や空気の存在下に行われ
る。その際の気流の速度としては、担体と金属水酸化物
の混合物100重量部に対して、1mL/分〜100L
/分(mL:ミリリットル、L:リットル)の範囲で実
施するのが好ましく、乾燥の効果、経済性を考慮する
と、100mL/分〜50L/分、より好ましくは、5
00mL/分〜20L/分の範囲で実施するのが好まし
い。
よいが、水分量としては、21℃における相対湿度60
%以下が好ましく、乾燥の効率を考慮して50%以下が
より好ましい。前述したように、本発明では、ガス気流
下だけでなく減圧下での乾燥も可能であり、減圧下の圧
力としては、通常70kPa以下であるが、乾燥の効率
を考慮して、40kPa以下で実施するのがより好まし
い。更に、本発明では、気流下による乾燥と減圧下によ
る乾燥を組合わせて実施することも可能である。
媒として効果的に機能する。このようなオレフィンとし
ては、1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−
ブテン、1−ペンテン、E−2−ペンテン、Z−2−ペ
ンテン、1−ヘキセン、E−2−ヘキセン、Z−2−ヘ
キセン、1−オクテン、E−2−オクテン、Z−2−オ
クテン、E−3−オクテン、Z−3−オクテン、2,3
−ジメチルー1−ブテン、2,3−ジメチルー2−ブテ
ン、1−メチル−1−シクロヘキセン、1−メチルー2
−シクロヘキセン、1−エキソメチレンシクロヘキセ
ン、1−フェニルー1−プロペン、3−フェニルー1−
プロペン、E−1−フェニル−1−ブテン,Z−1−フ
ェニル−1−ブテン、E−1−フェニル−2−ブテン、
Z−1−フェニル−2−ブテン、4−フェニル−1−ブ
テン、3,4−ジヒドロフラン、2,5−ジヒドロフラ
ン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、4−メチル−
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、4−メチル−3,6
−ジヒドロ−2H−ピランなどを挙げることができる。
の触媒として使用する場合、複合体の量としては、特に
限定されないが、通常オレフィン100重量部に対し
て、0.01重量部〜100重量部の範囲、経済性、操
作性、反応速度を考慮して、0.1重量部〜10重量部
の範囲で使用するのが好ましい。
素受容体とするアルコール類の酸化反応の触媒として使
用する場合、アルコール類としては、イソプロパノー
ル、2−ブタノール、2−オクタノール、シクロヘキサ
ノール、1−フェニルー1−エタノール、ベンズヒドロ
ールなどの2級アルコール、アリルアルコール、メタリ
ルアルコール、クロチルアルコール、プレノール、2−
シクロペンテンー1−オール、2−シクロヘキセンー1
−オール、ネロール、ゲラニオール、2,7−オクタジ
エンー1−オール、けい皮アルコールなどの第1級アリ
ルアルコール類、2−ヒドロキキシーテトラヒドロフラ
ン、2−ヒドロキシーテトラヒドロピラン、4−メチル
ー2−ヒドロキシテトラヒドロピランなどの環状ヘミア
セタール類などを挙げることができる。
ては、トリメチルアセトアルデヒド、ベンズアルデヒド
などのアルデヒド類、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、ベンゾフェノンなどのケトン
類を使用することが出来る。
水素受容体としてのカルボニル化合物とアルコール類の
混合比としては、アルコール類100重量部に対して、
カルボニル化合物1〜10000部の範囲で実施するの
が好ましく、酸化の効率、反応の容積効率を考慮する
と、50〜5000重量部の範囲、より好ましくは10
0〜3000重量部の範囲で実施するのが好ましい。
は、特に限定されないが、アルコール類100重量部に
対して、0.001〜100重量部の範囲、経済性、操
作性、反応速度の観点から、0.01〜10重量部の範
囲で使用するのが好ましい。
やアルコール類の酸化反応などに使用する場合の形状は
とくに限定されず、粉末状、粒状、タブレット状など種
々の形態で使用することができる。本発明の複合体を製
造する場合、溶媒は必ずしも必要ないが、反応を阻害し
ない範囲で使用してもよい。このような溶媒としては、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン
などの飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、
メシチレンなどの芳香族炭化水素などを挙げることがで
きる。このような溶媒は、オレフィン100重量部に対
して1重量部〜10000重量部の範囲、容積効率、操
作性、経済性を考慮して、5重量部〜500重量部の範
囲で使用するのが好ましい。
の酸化反応は、用いるオレフィンやアルコールの種類に
よっても異なるが、通常、30℃〜200℃の範囲で実
施される。反応圧力としては、通常常圧で実施される
が、減圧下で実施することも可能である。反応方式とし
ては、攪拌槽を使用してバッチ式で実施することも可能
であるが、固定床、分散床による異性化蒸留形式など連
続式で実施することも可能である。以下、実施例により
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
計、気体導入管を装着し、シリカゲル(メルク社製 S
i60)10g及び平均粒径1mm以下に粉砕した95
%水酸化カリウム10gを投入し、ドライ窒素をフラス
コ内に導入管より200mL/分で導入した。120℃
に加熱したオイルバスで加熱を開始し、ゆっくりと攪拌
しながら(回転数50rpm)120℃まで昇温した。
120℃に到達後、10℃/分で昇温し、180℃まで
加熱した。180℃で更に1時間加熱、乾燥し、室温ま
で冷却して複合体を得た。
装置RINT2400を使用し、40kV100mA、
CuKα線(λ=1.5405Å)、スリット幅1/2
deg、1/2deg、0.15mm、走査速度1de
g/分において対称反射法の測定条件で複合体のX線回
折強度を測定し、次いで、サンプルを置かない状態で同
様の測定を行い、空気の散乱強度を求めた。測定した活
性炭のX線回折強度から空気の散乱強度を引いてX線回
折強度曲線を求め、図1に示した。
計、気体導入管を装着し、活性炭(クラレケミカル製
PW)10g及び平均粒径1mm以下に粉砕した95%
水酸化カリウム10gを投入し、ドライ空気(21℃、
相対湿度20%)をフラスコ内に導入管より200mL
/分で導入した。120℃に加熱したオイルバスで加熱
を開始し、ゆっくりと攪拌しながら(回転数50rp
m)120℃まで昇温した。120℃に到達後、10℃
/分で昇温し、180℃まで加熱した。180℃で更に
1時間加熱、乾燥し、室温まで冷却して複合体を得た。
実施例1と同様にしてX線回折強度曲線を求め、図2に
示した。
を装着し、アルミナ(日揮社製 N611N)10g及
び平均粒径1mm以下に粉砕した95%水酸化カリウム
20gを投入し、系内を20kPaまで減圧した。12
0℃に加熱したオイルバスで加熱を開始し、ゆっくりと
攪拌しながら(回転数50rpm)120℃まで昇温し
た。120℃に到達後、10℃/分で昇温し、190℃
まで加熱した。190℃で更に2時間加熱、乾燥し、室
温まで冷却して複合体を得た。
計、気体導入管を装着し、石炭ピッチ(アドケムコ社製
MPM−BL)10g、平均粒径1mm以下に粉砕し
た95%水酸化カリウム15gを取り、系内を20kP
aまで減圧した。120℃に加熱したオイルバスによっ
て加熱を開始し、ゆっくりと攪拌しながら(回転数50
rpm)120℃まで昇温した。120℃に到達後、1
0℃/分で昇温し180℃まで加熱した。180℃で更
に3時間加熱、乾燥し室温まで冷却して複合体を得た。
分で昇温し、250℃まで加熱し、250℃で更に1時
間加熱、乾燥し、室温まで冷却して複合体を得た。
分で昇温し、280℃まで加熱し、280℃で更に1時
間加熱、乾燥し、室温まで冷却して複合体を得た。
分で昇温し、280℃まで加熱した。加熱源をオイルバ
スからソルトバスに変更し、さらに360℃まで昇温
し、360℃で1時間加熱、乾燥し、室温まで冷却して
複合体を得た。
の異性化反応1 100mL三つ口フラスコに、2,3−ジメチル−2−
ブテン50g及び実施例1で調製した複合体0.5gを
投入し、これに、20cmの高さにヘリパックを充填
し、還流ヘッド、温度計を備えた蒸留塔を装着し、系内
を窒素で置換した。84℃に加熱し、塔頂温度57℃の
留出液を捕集した。反応時間8時間で、全量留出し、純
度99.3%の2,3−ジメチル−1−ブテン49.1
gを回収した。
の異性化反応2 100mL三つ口フラスコに、2,3−ジメチル−2−
ブテン50g及び実施例2で調製した複合体0.5gを
投入し、これに、20cmの高さにヘリパックを充填
し、還流ヘッド、温度計を備えた蒸留塔を装着し、系内
を窒素で置換した。84℃に加熱し、塔頂温度57℃の
留出液を捕集した。反応時間4時間で、全量留出し、純
度99.7%の2,3−ジメチル−1−ブテン48.3
gを回収した。
ロ−2H−ピランの異性化反応1 100mL三つ口フラスコに、4−メチル−3,6−ジ
ヒドロ−2H−ピラン70g及び実施例3で調製した複
合体1.0gを投入し、これに、20cmの高さにヘリ
パックを充填し、還流ヘッド、温度計を備えた蒸留塔を
装着し、系内を窒素で置換した。120℃に加熱し、塔
頂温度98℃の留出液を捕集した。反応時間12時間
で、全量留出し、純度93.7%の4−メチレン−2H
−ピラン66.3gを回収した。
ロー2H−ピランの異性化反応2 100mL三つ口フラスコに、4−メチル−3,6−ジ
ヒドロー2H−ピラン60g及び実施例4で調製した複
合体1.2gを投入し、これに、20cmの高さにヘリ
パックを充填し、還流ヘッド、温度計を備えた蒸留塔を
装着し、系内を窒素で置換した。120℃に加熱し、塔
頂温度98℃の留出液を捕集した。反応時間12時間
で、全量留出し、純度94.1%の4−メチレン−2H
−ピラン57.8gを回収した。
ノール5g、実施例5で調製した複合体1.5g及びベ
ンゾフェノン30gを投入し、60℃で3時間攪拌し
た。3時間後、室温まで冷却し、ガスクロマトグラフィ
ー(島津製GC−14A カラムG−100財団法人
化学物質評価研究機構製 70℃〜210℃5℃/分昇
温)で分析したところ、プレノールの転化率は68モル
%、セネシオアルデヒドへの選択率は88モル%であっ
た。
ノール5g、実施例6で調製した複合体1.2g及びベ
ンゾフェノン30gを投入し、60℃で3時間攪拌し
た。3時間後、室温まで冷却し、ガスクロマトグラフィ
ー(島津製GC−14A カラムG−100財団法人
化学物質評価研究機構製 70℃〜210℃5℃/分昇
温)で分析したところ、プレノールの転化率は77モル
%、セネシオアルデヒドへの選択率は91モル%であっ
た。
ールの酸化反応2 300mL三つ口フラスコに、トルエン150g、2−
シクロヘキセンー1−オール5g、実施例7で調製した
複合体1.6g及びベンズアルデヒド20gを取り、6
0℃で2時間攪拌した。3時間後、室温まで冷却し、ガ
スクロマトグラフィー(島津製GC−14A カラムG
−100財団法人 化学物質評価研究機構製 70℃〜
210℃ 5℃/分昇温)で分析したところ、2−シク
ロヘキセンー1−オールの転化率は67モル%、シクロ
ヘキセノンへの選択率は91モル%であった。
メチル−2−ブテンの異性化反応3 実施例1において、温度を70℃として複合体を得た。
該複合体を使用して実施例8と同様に2,3−ジメチル
−2−ブテンの異性化反応を行ったところ、回収した
2,3−ジメチル−1−ブテンは純度98.2%で2
1.2gであった。
せず、約3mmの破砕状として使用し、複合体を得た。
該複合体を使用し、実施例12と同じようにプレノール
の酸化反応を行ったところ、プレノールの転化率は6モ
ル%、セネシオンアルデヒドへの選択率は12モル%で
あった。実施例1と同じ条件で複合体のX線回折強度曲
線を測定し、図3に示した。
メチル−2−ブテンの異性化反応4 実施例5において、70℃まで加熱し、70℃で更に1
時間加熱、乾燥し、室温まで冷却して複合体を得た。実
施例1と同じ条件で複合体のX線回折強度曲線を測定
し、図4に示した。該複合体を使用して実施例8と同様
に2,3−ジメチル−2−ブテンの異性化反応を行った
ところ、回収した2,3−ジメチル−1−ブテンは純度
98.7%で25.4gであった。
又は溶融状の金属水酸化物の混合物を低温で加熱し乾燥
した複合体を提供することができる。かかる複合体は、
製造が容易で、かつ触媒活性が高く、機械的強度にも優
れているので、オレフィンの異性化反応やアルコール類
の酸化反応に好適に使用することができる。
る。
る。
る。
ある。
Claims (19)
- 【請求項1】 粉末状の担体と、粉末状又は溶融状の金
属水酸化物の混合物を加熱乾燥して得た複合体。 - 【請求項2】 該加熱温度が80℃以上200℃未満で
ある請求項1記載の複合体。 - 【請求項3】 該加熱温度が200℃以上400℃未満
である請求項1記載の複合体。 - 【請求項4】 該担体が多孔質体である請求項1〜3い
ずれかに記載の複合体。 - 【請求項5】 該多孔質体が耐熱性無機物である請求項
4記載の複合体。 - 【請求項6】 該耐熱性無機物が、シリカ又はアルミナ
である請求項5記載の複合体。 - 【請求項7】 該担体が炭素質材料である請求項1〜4
いずれかに記載の複合体。 - 【請求項8】 該炭素質材料が、石炭、石油、合成ピッ
チの不融化物もしくは不融化後の熱処理物、又は活性炭
である請求項7記載の複合体。 - 【請求項9】 該金属水酸化物が、水酸化カリウム又は
水酸化ナトリウムである請求項1〜8いずれかに記載の
複合体。 - 【請求項10】 混合前の担体の平均粒径が0.1mm
以下であり、金属水酸化物の平均粒径が1mm以下であ
る請求項1〜9いずれかに記載の複合体。 - 【請求項11】 担体と金属水酸化物との混合割合が、
担体100重量部に対して金属水酸化物が1〜1000
重量部である請求項1〜10いずれかに記載の複合体。 - 【請求項12】 該複合体のX線回折強度曲線におい
て、金属水酸化物結晶に由来するピークが存在しない請
求項1〜11いずれかに記載の複合体。 - 【請求項13】 該複合体のX線回折強度曲線におい
て、水のバックグラウンドピークが存在しない請求項1
〜12いずれかに記載の複合体。 - 【請求項14】 該複合体がオレフィンの異性化反応用
の触媒である請求項1〜13いずれかに記載の複合体。 - 【請求項15】 該複合体がアルコール類の酸化反応用
の触媒である請求項1〜13いずれかに記載の複合体。 - 【請求項16】 粉末状の担体と粉末状の金属水酸化物
を混合し、ガス気流下又は減圧下で加熱乾燥させる複合
体の製造方法。 - 【請求項17】 該ガスが空気又は不活性ガスである請
求項16記載の複合体の製造方法。 - 【請求項18】 該加熱温度が80℃以上200℃未満
の温度である請求項16又は17に記載の複合体の製造
方法。 - 【請求項19】 該加熱温度が200℃以上400℃未
満の温度である請求項16又は17に記載の複合体の製
造方法。
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