JP2002315513A - 冷菓およびその製造方法 - Google Patents

冷菓およびその製造方法

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JP2002315513A
JP2002315513A JP2001124208A JP2001124208A JP2002315513A JP 2002315513 A JP2002315513 A JP 2002315513A JP 2001124208 A JP2001124208 A JP 2001124208A JP 2001124208 A JP2001124208 A JP 2001124208A JP 2002315513 A JP2002315513 A JP 2002315513A
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frozen dessert
ice
tissue
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freezing
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JP2001124208A
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Minoru Enoki
稔 榎
Katsura Izawa
桂 伊澤
Toshiaki Shimomai
俊昭 下舞
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Ezaki Glico Co Ltd
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Ezaki Glico Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スプーン刺さりの良い冷菓を得る。 【構成】 水溶性ヘミセルロースを使用することによ
り、微細な氷粒が存在する冷菓においても目的を達成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍下においてスプーン
刺さりの良好な、やわらかな組織を有し、かつその組織
が冷凍下での変化を呈さない冷菓およびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷菓の一種であるいわゆるみぞれは、氷
片と、糖質などを混合溶解したシラップを混合したのち
適宜気泡を含ませつつ凍結して得られる。そうして得ら
れた従来のみぞれ本体は、氷組織の融解や氷の焼結現象
のため、冷凍下で硬くスプーンの刺さりが非常に悪いも
のであった。この現象を改良するためにシラップの固形
分を上げたり、アルコール、糖アルコールなどを配合す
る方法は従来から実施されていたが、十分のやわらかさ
を有する組織には至っていないのが現状である。以下、
本発明において、氷片とシロップを凍結させて得られる
冷菓自身の組織のことを単に冷菓組織とよぶ。
【0003】このような課題を解決するために従来から
さまざまな方法が試みられてはいる。たとえば特開20
00−316481号があげられるが、これは氷片の大
きさが1.0mm以下であり、大きな氷片を対象としたも
のではない。
【0004】スプーン刺さりをよくするためには、冷菓
組織のオーバーランを高くする事は一つの手段ではある
が、スプーン刺さりを良好にする程度までオーバーラン
を上げた場合、商品流通などにおいて製品品温が変動す
ることにより(以下、本発明においてヒートショックと
称する)冷菓組織中の気泡が不安定化し、冷菓組織とし
ての体積が減少する傾向があった。
【0005】また、冷菓組織中の気泡を安定化させるた
めに、乳タンパクや油脂を0.1から2.0%程度配合する
事は、従来からよく行われていたが、その効果は十分な
ものではなく製品流通時のヒートショック等で明らかな
体積減少を呈したり、また、乳タンパクや油脂を入れる
事により、製品におけるいわゆる喫食時の製品の香り立
ち、(以下本発明においてフレーバーリリース性と称す
る)を損ない、氷菓としてのフレッシュ感が弱くなる傾
向があった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】出願人は鋭意努力の
結果、スプーン刺さりの良好な、やわらかな組織を有
し、かつその組織は冷凍下での経時変化、あるいは流通
時のヒートショックなどによる、気泡の消滅に起因する
体積減少を呈する事がなく、加えて商品としてのフレー
バーリリースが良好な冷菓を得ることができた。
【0007】この結果得られる冷菓は、スプーン刺さり
の良好な、やわらかな組織を呈し、経時変化あるいは流
通時のヒートショック等によって体積の減少がほとんど
ない。
【0008】以下、本発明の内容を詳述する。本発明に
いう氷片とは、一般に販売されている氷を連続式微細砕
装置により目的の大きさに粉砕したものである。氷片の
混合比は冷菓全体の40〜70%がこのましい。
【0009】本発明にいうシラップとは、冷菓を製造す
る際における凍結前の原料水溶液混合物を指し、一般に
糖質、酸味料、香料、色素などの水溶液または乳化液を
指す。本発明におけるシラップの配合に関しては、気泡
安定化剤としての水溶性ヘミセルロースを含有すること
を特徴とし、好ましくは水溶性ヘミセルロース以外に起
泡剤としてのゼラチン及び/又は小麦タンパクを含有す
る。
【0010】本発明にいうオーバーランとは、いわゆる
フリーザーによりシラップ等を冷却しながら気泡を封入
し冷菓組織とする場合の、気泡の含有率の事をいう。具
体的には計算式を式1下に示す。ここにおいて、Vは凍
結後製品容積を立方センチメートルで表現したもの、C
は製品シラップの比重、Mは製品重量をグラムで表記し
たものを表す。
【0011】
【式1】
【0012】本発明における水溶性ヘミセルロースとは
特開平5−244880に開示してあるものである。本
発明の実施には水溶性ヘミセルロースの中でも同じ先行
技術文献によって開示されている脱脂大豆から水溶性多
糖類を加圧抽出したものである大豆ヘミセルロースが好
ましい。大豆ヘミセルロースの代表的な例としては不二
製油株式会社製の大豆ヘミセルロースがあげられる。
【0013】定法に従い、冷菓を製造する。つまり、シ
ロップに適宜氷片等を投入した後、アイスクリームフリ
ーザーを用いて気泡を与えつつ氷点下まで冷却し、凍結
させる。さらには適宜容器等に充填、別種の食品と組み
合わせたのち、氷点下40℃程度の環境で硬化させるこ
とによって、オーバーランのある氷菓を得る。
【0014】冷菓組織が冷凍下でスプーン刺さりが良好
であるという事は、冷菓組織中に糖液、アルコール、糖
アルコールなど凍結し難い部分を分散させている結果で
あるか、あるいはオーバーランにより分散されている気
泡が物理的な緩衝帯となりいわゆるスポンジ状組織を形
成する結果によるものであった。
【0015】本発明は、冷菓組織中に多くの気泡を分散
させ、その気泡と気泡の間に粉砕された1〜4mm程度の氷
片を架橋させる形で分散させる事により、物理的な分散
架橋構造を形成するとともに、スポンジ構造を補強する
ことにより冷凍下でやわらかな組織を形成している。
【0016】しかしながら、乳タンパク、油脂などを含
有しない冷菓組織のオーバーランを高くした場合、その
気泡は強固なものではなく、冷凍下の経時変化あるいは
流通時のヒートショックにより消滅していく傾向が高
く、売り場を想定した−12℃から−25℃の温度下で
のゆさぶり保存テストの結果、冷菓の体積が減少は明ら
かである。
【0017】本発明は水溶性ヘミセルロースを気泡安定
化剤として添加する事で、気泡を強固にし体積減少を防
止可能にした。水溶性ヘミセルロースの含有量は重量比
0.05%以上が好ましい。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。 (実施例1)砂糖360.0g、果糖ブドウ糖液糖46
0.0g、安定剤8.0g、起泡剤(小麦蛋白分解精製
物)2.0g、大豆ヘミセルロース(不二製油株式会社
製)168gを80℃で混合加熱溶解し、ホモゲナイザ
ーで均質化圧150kg/平方cm で均質化し、その後
5℃まで冷却してシラップを得た。このシラップ100
0gに対し、フルーツ香料3.0g、果汁5.0g添加
後均一に攪拌したものに、連続式微細粉砕装置で氷塊を
処理した氷片を1400g添加混合した後、アイスクリ
ームフリーザーでフリージングしオーバーラン100の
氷菓を得た。また、上記氷菓配合のうち、大豆ヘミセル
ロースのみを添加しないものも同様の方法で氷菓を得
た。さらに、連続式微粉砕装置のカッティングヘッドを
変更し、2タイプの氷片を作成し、同様の方法により2
タイプの氷菓を得た。この氷菓を200mlのプラスティ
ック製容器に充填し、−45℃にて急速硬化した。この
氷菓を冷菓を販売する場合に一般的に使用されるオープ
ンショーケースにて−25℃に温度調整した後、試作直
後の氷片のサイズとスプーン刺さりとの関係の官能判定
を実施した結果を、表1に記す。表中の◎は、非常にス
プーン刺さりが良好、○は良好、△はやや劣る、×はか
なり劣る事を意味する。この結果、氷片のサイズが1mm
〜4.5mmの氷菓が明らかにスプーン刺さりが優れたやわ
らかな組織を有する事がわかる。
【0019】
【表1】
【0020】また、さらにこの氷菓を実際の店頭での販
売を想定した−12℃〜−25℃の温度下でのゆさぶり
テストを2週間行なった場合のゆさぶりテスト後の氷片
のサイズとスプーン刺さりとの関係の官能判定を実施し
た結果を表2に記す。
【0021】
【表2】
【0022】(実施例2)実施例1に示したシラップ配
合のうち、大豆ヘミセルロースの配合量を1.0g
(0.05%)、2.0g(0.1%)及び無添加(0
%)に規定し、同様の方法で試作した氷菓を−12℃〜
−25℃の温度下でのゆさぶりテストをした結果、大豆
ヘミセルロース含量と経時的な冷菓体積の変化 氷菓組織部分の体積減少を評価した結果を表3に記す。
表中の○はほぼ体積減少を呈さない、×は10%以上の
体積減少を呈した事を、△は両者の間を意味する。
【0023】
【表3】
【0024】この結果、シラップ配合中に大豆ヘミセル
ロースを配合した場合、発明が意図する組織を経時的に
維持する能力を有する事がわかる。
【0025】(実施例3)実施例1の氷菓配合に気泡安
定化の目的で大豆ヘミセルロースを添加する代わりに脱
脂粉乳を2.0g(0.1%)加え、同様の方法で氷菓
を得た。このものと実施例1で示した大豆ヘミセルロー
スを2.0g(0.1%)加えた氷菓との官能比較を行
なった。気泡安定化剤の種類と風味との関係結果を表4
に記す。表中の○は良好、△はやや劣る事を意味する。
【0026】
【表4】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、冷凍下でスプーン刺さ
りの良好な、やわらかな組織を有し、かつその組織は冷
凍下での経時変化、流通時のヒートショックなどで、気
泡の消滅に起因する体積減少を呈する事なく、加えてフ
レーバーリリースの良好な氷菓を提供する事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下舞 俊昭 大阪府豊中市千里園2丁目1−6 Fターム(参考) 4B014 GB18 GE01 GG07 GL08 GL11 GP13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷菓組織を形成する部分がオーバーラン7
    0〜150であり、配合中に水溶性ヘミセルロースを含
    有する事を特徴とする冷菓。
  2. 【請求項2】冷菓組織中に存在する氷片の最大長が4.5m
    mであり、その平均長が2〜4mmであり、すべての氷片
    の70%以上が1〜4mmの範囲にある事を特徴とする冷
    菓。
  3. 【請求項3】高オーバーラン組織を形成する物質がゼラ
    チン、小麦タンパクあるいはその組み合わせであり経時
    的にその組織を安定化する物質が大豆ヘミセルロースで
    ある事を特徴とする冷菓。
  4. 【請求項4】あらかじめ連続式微粉砕装置で氷塊を目的
    の大きさに粉砕した氷片をシラップと混合し得られた混
    合物をフリージングして得られる冷菓の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008011845A (ja) * 2006-06-08 2008-01-24 Sanei Gen Ffi Inc 氷菓用安定剤並びにその応用
JP6159001B1 (ja) * 2016-09-16 2017-07-05 森永製菓株式会社 チップ状油性食品入り冷菓及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008011845A (ja) * 2006-06-08 2008-01-24 Sanei Gen Ffi Inc 氷菓用安定剤並びにその応用
JP6159001B1 (ja) * 2016-09-16 2017-07-05 森永製菓株式会社 チップ状油性食品入り冷菓及びその製造方法
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