JP2002315500A - ロイン処理機 - Google Patents

ロイン処理機

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JP2002315500A
JP2002315500A JP2001125227A JP2001125227A JP2002315500A JP 2002315500 A JP2002315500 A JP 2002315500A JP 2001125227 A JP2001125227 A JP 2001125227A JP 2001125227 A JP2001125227 A JP 2001125227A JP 2002315500 A JP2002315500 A JP 2002315500A
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Japan
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loin
cutter
rail
guide
processing machine
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Application number
JP2001125227A
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English (en)
Inventor
Ikuya Fujizu
郁也 藤津
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MINAMI SHOKUHIN KK
Original Assignee
MINAMI SHOKUHIN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鰹節用のロインの中骨と血合いを自動的に過不
足無く削り落とすことができるようにする。 【解決手段】4等分されたロインの切分け角度と同じ開
き角で上向きのV字形に開いた横断面を有するロイン走
行レール21と、このレール21上でロインを送る送り
アーム37付きのチェーン36と、ドラム形カッター8
7の刃先がロイン走行レール21の底頂部内に突出した
中骨用カッター機構81と、カッター87の脇で昇降す
るガイド88を有する左右の血合い用カッター機構8
2、83と、ロイン走行レール21の上方に延びる2条
のロイン押えロープ51と、このロイン押えロープ51
に荷重を加える多数の昇降体65とを備え、ロインは、
ロイン押えロープ51の下に潜ってこのロープ51を押
し上げながら走行する。ロインは走行しながらカッター
87によって中骨や血合いが削り落とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロイン処理機に係
り、特に、鰹などの魚身を胴周り方向で複数に切り分け
たロインの主として中骨や血合いを削り落とすロイン処
理機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、刺身やたたきにするための冷凍
鰹は、その頭と尾を落とした状態の腰肉を、通常、図1
0に示すように、胴周り方向で4つのロイン(腰肉のこ
とを「ロイン」と称する場合もあるが、本明細書におい
ては、腰肉を切り分けた魚肉ブロックを「ロイン」と言
う)1L、1Rと、2L、2Rに等分した状態でこれに
必要な処理をする。この等分のための切り分け方は、通
常、中骨3の中心を通る十字の線で行い、それにより、
背側の左右2つのロインである雄節1L、1Rと、腹側
の左右2つのロインである雌節2L、2Rに分けられ
る。従って、このように等分された4つのロイン1L、
1R、2L、2Rは、それぞれ、中骨3を中心とする角
90゜で開いた左右2つの切分け面4を有する。
【0003】鰹は、背と左右の脇腹辺りに比較的薄い血
合い6が有り、腹の辺りには比較的厚い血合い6′があ
る。この結果、鰹を上記したように4等分した場合、雄
節1L、1Rにあってはその左右両切分け面4に血合い
6が比較的薄く残り、雌節2L、2Rにあっては雄節1
L、1Rとの切分け面に比較的薄い血合い6が、雌節ど
うしの切分け面4に比較的厚い血合い6′が残る。この
厚い血合い6′は、通常、尾側から頭側へ行くほど厚く
なる。これらの血合い6、6′と中骨3が付いたままで
は、刺身やたたきにするのに不適当なため、削り落とす
必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この中骨3と血合い
6、6′の削り落としは、従来、鰹を手で持ち、回転す
るカッターに押し当て、削る取ることにより行っていた
が、この作業には強い腕力が必要であると共に専門的な
技術が求められ、また、非常に危険を伴う作業であるば
かりか、処理能率も上がらないという問題があった。特
に、雌節2L、2Rどうしの切分け面にある血合い6′
は、ロインの長手方向で厚さが異なるために、雌節2
L、2Rの処理にはかなり熟練した技術が要求される。
【0005】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、ロインを走らせながらその中骨や血
合いをカッターで自動的に削り落とすことができ、特
に、ロインの走行を妨げないでロインをカッター等に適
度に押し付けた状態で中骨や血合いをきれいに削り落と
すことができる新規なロイン処理機を提供することを目
的とする。また、本発明はこれに加え、血合いの厚さが
一定で無くてもこれを過不足無く削り落とすことができ
る新規なロイン処理機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載したロイン処理機は、鰹などの魚身
を胴周り方向で複数に切り分けたロインの中骨や血合い
を削り落とすロイン処理機であって、ロインが切り分け
られた角度とほぼ同じ開き角で上向きのほぼV字形に開
いた横断面形状を有するロイン走行レールと、このロイ
ン走行レール上でロインを走行させるロイン送り手段
と、刃先が上記ロイン走行レール内に突出したカッター
を有するカッター機構と、上記ロイン走行レールの内底
面の上方に延びるロイン押えロープと、このロイン押え
ロープに荷重を加える荷重手段とを備えたことを特徴と
するものである。
【0007】従って、このロイン処理機によれば、ロイ
ンはロイン走行レール上でカッターを通過する際にその
カッターで中骨や血合いを削り落とされ、その削り落と
しは、ロインがカッターに適度に押し付けられた状態で
行われる。即ち、ロイン送り手段によってロイン走行レ
ール上を送られるロインは、ロイン押えロープの下に潜
ってこのロープを押し上げながら走行するので、相対的
に、ロイン走行レールに適度に押し付けられながら走行
するからである。この場合、ロインを直接押える部材は
ロインの走行方向に沿って延びるロープであるから、こ
のロープで押えられながらも、ロインはその下を走行す
ることができ、ロインの走行はロイン送り手段によって
強制的に行われるため、ロインの走行が妨げられること
は無い。
【0008】また、ロイン押えロープを少なくとも2条
設ければ、ロインに対し安定に接触するのを保証でき
る。この発明におけるロイン押えロープとしては、例え
ば、合成ゴム製などによって構成され、適当な撓み弾性
や伸縮性を有し、且つ、表面がすべり易いものを用いる
のが望ましい。
【0009】請求項2に記載したロイン処理機は、請求
項1に記載したロイン処理機において、ロイン送り手段
はロイン走行レールの上方で無端状に走行する走行体と
これに取り付けた送りアームを有し、この送りアームが
2本のロイン押えロープの間を走行しながらロインを送
るようにしたことを特徴とするものである。このように
すれば、ロイン送り手段とロイン押えロープとが互いに
干渉しないようにすることができるのは勿論、送りアー
ムを走行体にシリーズに多数取り付けても何ら支障は無
いので、ロインを適当な間隔をおいて連続して走行させ
ることが実現できる。
【0010】請求項3に記載したロイン処理機は、請求
項1又は2に記載したロイン処理機において、荷重手段
は、ロイン走行レールの上方で昇降自在となるように支
持された昇降体を有し、この昇降体をロイン走行レール
に沿って多数配置し、これら昇降体の下端にロイン押え
ロープを固定したことを特徴とするものである。
【0011】このようにすると、ロイン押えロープによ
るロインの押し付けに無理が生じないし、この昇降体を
カッターに対応した位置やその近くの経路においてのみ
設けた場合は、カッターに対するロインの押し付けがよ
り確実になると共にその他の経路ではロインの走行に過
大な負荷を掛けないで済むといった望ましい荷重の掛け
方を選択することができる。更には、昇降体に重しを載
せたり、エアーシリンダーの圧力を加えたりすること
で、押し付け力を最適に調整することも容易になる。
【0012】請求項4に記載したロイン処理機は、請求
項1から3のいずれかに記載したロイン処理機におい
て、カッター機構の少なくとも1つは、そのカッターの
脇に配置されたガイドと、該ガイドとカッターの刃先と
の高さ関係を相対的に変更するためにガイド又はカッタ
ーを移動させる駆動手段とを有した切落し厚変更手段を
備えたことを特徴とするものである。
【0013】例えば、この切落し厚変更手段の駆動手段
による高さ変更の動作スピードとロインが当該カッター
上を通過するスピードとを一致させておいて、ロインが
そのカッター上を通過する度に自動的にガイド又はカッ
ターが1方向へ下がるか上がるように構成すると、結果
的に、ロインは斜めに削り落とされることになる。
【0014】従って、鰹を4等分した場合の雌節等のよ
うに、厚みが漸増する形の血合いであっても、その血合
いを過不足無く削り落とすという画期的な処理を実現で
きる。この切落し厚変更手段を具体化するに当っては、
ガイドとカッターのどちらを変位させても良いが、ガイ
ドを変位させるようにした方が構造的には簡素になる。
【0015】請求項5に記載したロイン処理機は、請求
項4に記載したロイン処理機において、ガイド及び切落
し厚変更手段を備えたカッター機構を少なくとも左右2
つ設け、その一方のカッター機構のカッターの刃先はロ
イン走行レールを構成する左右のレール壁の一方の内面
近くに突出させ、他方のカッター機構のカッターの刃先
はロイン走行レールを構成する左右のレール壁の他方の
内面近くに突出させことを特徴とするものである。
【0016】このようにすると、鰹を4等分した場合の
左右の雌節のように、厚みが漸増する形の血合いが左右
反対の切分け面に残る場合であっても、左雌節の血合い
は上記一方のカッター機構で、右の目節の血合いは他方
のカッター機構で、それぞれ過不足無く削り落とすこと
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
るロイン処理機10を図面に従って説明する。このロイ
ン処理機10は、機枠11と、前記したロインが縦列状
態で走行される前後方向(図1における左側へ向かう方
向を前方とし、同図に向かって手前側を右方とする。)
に長いロイン走行レール21と、このロイン走行レール
21にロインを供給する供給コンベア41と、ロイン走
行レール21上のロインを後方へ送るロイン送り機構3
1と、ロイン走行レール21の内側で前後方向へ互いに
平行に延びるように張られた2条のロイン押えロープ5
1と、このロイン押えロープ51に所定の位置で荷重を
加える多数の荷重機構61と、カッターが一部ロイン走
行レール21内に位置する状態で設けられた3つのカッ
ター機構81、82、83等から構成されている。
【0018】〔A.ロイン走行レール〕(図1〜図7、
図9) 機枠11(図1、図2参照)は、上方から見て左右方向
に長い矩形の枠形をした機台12と、この機台12の後
端部から立ち上がった駆動部取付け枠13等を備えてい
て、この駆動部取付け枠13の上端部にモーター14が
固定されている。
【0019】ロイン走行レール21は、全体として、金
属製の帯板から成る左右2枚のレール壁22で構成され
ており、一部の欠落した部分を除き、その横断面はほぼ
V字形をしている。即ち、図6等を見て分かるように、
この2枚のレール壁22は、真上に向かって互いにV字
形を為すように開く姿勢で配置されており、このV字形
の開き角は、前記ロインの切り分け角と同じ90゜にな
っている。この両レール壁22には、その前後方向にお
ける中間部と前端との間のほぼ中間位置において円弧形
の切欠様をした中骨用カッター挿入口22a(図2、図
6等参照)が形成されている。左側のレール壁22に
は、この壁が前後方向における中間位置で一部途切れる
ことで左血合い用カッター挿入口22b(図2等参照)
が形成されている。また、右側のレール壁22には、こ
の壁が前後方向における中間位置と後端との間のほぼ中
間部で一部途切れることで右血合い用カッター挿入口2
2c(図2等参照)が形成されている。
【0020】ロイン走行レール21は、機台12に立設
したステー23(図1参照)に支持されて、機台12よ
りやや高い位置を前後方向へ水平に延びるように配置さ
れている。このロイン走行レール21の両端は機台12
の前後両端に対応した位置辺りまで各別に延びている。
【0021】〔B.ロイン送り機構〕(図1、図3〜図
7) ロイン走行レール21の上方には、これと平行に延びる
上下二段のチェーンガイドレール32、33が配置され
ている。図6、図7に示すように、上のチェーンガイド
レール32はその横断面が上向きに開口したコ字形をし
ている。また、下のチェーンガイドレール33は横断面
コ字形のレール33aを左右2本多少の間隔を置いて、
その開口どうし向き合う姿勢で互いに平行に配置するこ
とで構成されている。この上下二段のチェーンガイドレ
ール32、33の前端に前側から近接した位置と、後端
に後側から近接した位置に、それぞれスプロケットホィ
ール35(図1参照)が回転自在に設けられている。後
側のスプロケットホィール35はモーター14によっ
て、図1における反時計回り方向へ回転させられる。
【0022】これら前後のスプロケットホィール35間
にローラーチェーン形のロイン送りチェーン36が無端
状に掛け渡されている。このロイン送りチェーン36
は、その幅方向へリンクプレート36a(図6等参照)
を4列に並べた形態のもので、左側2枚のリンクプレー
ト36a間と右側2枚のリンクプレート36a間にそれ
ぞれローラー36bが設けられている。このローラー3
6bが、スプロケットホィール35に噛合されると共に
上下のチェーンガイドレール32、33の各内底面上を
転がるように設けられている。
【0023】このロイン送りチェーン36には、その周
方向で一定間隔の位置に送りアーム37が取り付けられ
ている。この送りアーム37は金属の角棒製であり、送
りアーム37の一端がロイン送りチェーン36の内側2
枚のリンクプレート36aに、ここから垂直に突出する
ように溶接されている。アーム37の長さは、ロイン送
りチェーン36が下のチェーンガイドレール33上を走
行する経路において、送りアーム37の先端がロイン走
行レール21の底頂部近くまで延びる程度の寸法になっ
ている。この送りアーム37の取付けピッチは、ロイン
の平均的長さの2倍程度になっている。ロイン送りチェ
ーン36が下のチェーンガイドレール33上を走行する
間は、送りアーム37はチェーンガイドレール33の左
右のレール33aどうしの間を通る(図6等参照)。
【0024】モーター14が駆動すると、ロイン送りチ
ェーン36が走行し、これに伴って、多数の送りアーム
37が無端状に走行する。このとき送りアーム37の先
端部は、ロイン走行レール21内の前端から後端までそ
の底頂部近くを通って走行する。
【0025】〔C.供給コンベア、ロインの送り〕(図
1) 供給コンベア41(図1に一部だけ示してある)は、ロ
イン走行レール21と同様の形態をした横断面V字形を
為すガイドレール42と、このガイドレール42の下で
無端状に走行するチェーン43とで構成されている。ガ
イドレール42はロイン走行レール21の前端に連続
し、チェーン43には小さな送り突起44が一定間隔で
取り付けられている。この送り突起44は、ガイドレー
ル42を構成している左右2枚のレール壁どうしの隙間
を通り、その取付けピッチは、送りアーム37の取付け
ピッチと一致している。チェーン43は、スプロケット
ホィール35の回転を図示しない伝達機構で取り出すこ
とにより走行し、その走行速度は、ロイン送りチェーン
36の走行速度と一致している。
【0026】ガイドレール42にロイン1L等を乗せる
と、そのロインは、最初、チェーン43の送り突起44
によってガイドレール42上を滑ってロイン走行レール
21の前端部まで送られ、ここからは、図3や図4に示
すように、送りアーム37によってロイン走行レール2
1上を滑って送られて行く。機枠11の後側には回収ト
レイ47(図1参照)が配置されており、ロイン走行レ
ール21上を滑って送れられて来たロインは、このロイ
ン走行レール21の後端から回収トレイ47に落ちる。
【0027】図6等に示すように、ロインをガイドレー
ル42に乗せる向きは、中骨3がガイドレール42の底
頂部側に来て尾側が後側つまりロイン走行レール21側
を向くようにする。当然、ロイン走行レール21上で
も、ロインはこの向きのまま送られる。
【0028】〔D.ロイン押さえロープ〕(図1〜図
7、図9) ロイン押えロープ51は、荷重機構61と協働して、ロ
イン走行レール21上を滑って送られるロインをロイン
走行レール21に適度な荷重で押し付けるためのもので
ある。このような目的から、ロイン押えロープ51に
は、合成ゴムや軟質プラスチックのようにある程度可撓
性に富むと共に滑り易い表面を持つものが用いられてい
る。この実施の形態では、軟質塩化ビニル製の比較的太
い給水ホースを利用している。
【0029】ロイン押えロープ51は、左右2本、互い
に平行に並んだ状態で前後方向へ延びるように設けら
れ、その前後両端部は、機枠11の前後両端部近くに設
けられたロープ固定片53(後側のものだけ図1に示し
てある)に固定されている。このロープ固定片53は、
下のチェーンガイドレール33とほぼ同じ高さにある。
このロイン押えロープ51の具体的な位置や張り形態に
ついては後述する。
【0030】〔E.荷重機構〕(図1、図2、図4〜図
7) 荷重機構61は、前後方向へ6つ、シリーズに配置され
ており(図1参照)、いずれもほぼ同じ構造になってい
る。従って、図面では、荷重機構61の詳細を一部のも
のについてだけ図4から図7に示してある。各荷重機構
61は、それぞれ、ロイン走行レール21の右脇におい
て機台12から立ち上がったベース壁62と、このベー
ス壁62の上端から左側へ張り出した支持板63と、こ
の支持板63に取り付けられた前後2つのガイドブッシ
ュ64と、このガイドブッシュ64に昇降自在に支持さ
れた昇降体65と、小型のエアーシリンダ70などから
構成されている。
【0031】昇降体65の主部は、前後方向から見て下
に向かって開口したコ字形をしている。また、昇降体6
5の内側を下のチェーンガイドレール33が通されてい
て、その右側面の上部にブラケット67が取り付けられ
ている。このブラケット67に前後2本のガイドロッド
68が垂直に立ち上がるように固定され、このガイドロ
ッド68がガイドブッシュ64を通されることで、昇降
体65が昇降自在に設けられている。昇降体65の左右
両下端には互いに左右対称の逆さL字形をしたロープ連
結足69が取り付けられている。上から見て、このロー
プ連結足69の下端はロイン走行レール21の内側にあ
り、この下端が2本のロイン押えロープ51に各別に固
定されている。
【0032】支持板63の中央部上面にはエアーシリン
ダ70が下向き姿勢で取り付けられ、そのピストンロッ
ド70aは支持板63に形成された図示しない孔を通し
て下へ延びて、その先端がブラケット67に固定されて
いる。従って、ロイン押えロープ51には、昇降体65
が固定された位置において該昇降体65等の重さによる
荷重が加えられると共に、エアーシリンダ70のピスト
ンロッド70aに突出方向への圧力が加えられている状
態では、その圧力も上記荷重に加わる。
【0033】このような構造を持つ6つの荷重機構61
は、3つのカッター機構81、82、83に各別に対応
した位置と、その位置の後ろ隣りの位置に配置されてい
る。各昇降体65は、下から押し上げられていない状態
では、図4に実線で示すように、チェーンガイドレール
33に乗った待機位置に保持される。この状態におい
て、ロープ連結足69は、ロイン走行レール21内の高
さ方向における中間辺りに位置する。
【0034】従って、ロイン押えロープ51は、ロイン
走行レール21の内底面の上方にある。図1に示すよう
に、一番前の昇降体65に固定された位置から前側の部
分は前上がりに傾斜し、一番後ろの昇降体65に固定さ
れた位置から後側の部分は後ろ上がりに傾斜し、これら
両位置の間の部分は、全ての昇降体65が待機位置に来
ている状態ではロイン走行レール21内をほぼ水平に延
びる。
【0035】〔F.ロインの押え〕(図4) 供給コンベア41によってロイン走行レール21上に移
送されて来たロイン1L等は、最初、図4に実線で示す
ようにロイン押えロープ51の前上がりに傾斜した部分
から該ロイン押えロープ51の下に潜り込む。その後
は、同図に二点鎖線で示すように、ロイン押えロープ5
1を押し上げながら走行し、昇降体65の下を通過する
ときは、昇降体61をロイン押えロープ51と共に押し
上げる。
【0036】従って、ロイン走行レール21上に供給さ
れたロインは、ロイン押えロープ51の下を通る間、常
に、ロイン押えロープ51を押し上げて行くので、相対
的にこのロイン押えロープ51でロイン走行レール21
に押し付けられた状態のまま滑って行くことになる。こ
の押し付けられる荷重は、ロイン押えロープ51の撓み
弾性や張りの強さ、昇降体65の重量等で規定され、エ
アシリンダー70がロッド突出方向へ駆動しているとき
は、その圧力も加えられる。このため、ロイン走行レー
ル21上を滑って行くロインは、昇降体65の下を通る
際に最も強い力でロイン走行レール21に押し付けられ
る。
【0037】〔G.カッター機構〕(図1〜図3、図
6、図7、図9) 〔G−1.構造〕3つのカッター機構81、82、83
のうち、一番前にあるもの81が中骨用カッター機構で
あり、中間のもの82が左血合い用カッター機構、一番
後ろにあるもの83が右血合い用カッター機構である。
これら3つのカッター機構81、82、83は、血合い
用カッター機構82、83だけがガイド昇降機能を持つ
ことを除いて、基本的な構造に違いは無いので、構造説
明は左血合い用カッター機構82についてだけ行い、他
のカッター機構81、83については、図面の各部に、
左血合い用カッター機構82における同様の部位に付し
た符号と同じ符号を付することで説明を省略する(左血
合い用カッター機構82は右下がりに45゜傾いた姿勢
で設けられているが、このカッター機構82の構造説明
に限って、右下がりの方向を前側とし、右斜め上方を上
側とする。)。
【0038】図7に大きく示すように、血合い用カッタ
ー機構82は、外形が前後方向に長いブロック状した軸
受けハウジング84と、これの後端面に固定されたモー
ター85と、回転軸86と、この回転軸86に取付けら
れたカッター87と、ガイド88及び薄型のエアシリン
ダー89等を備えている。軸受けハウジング84や回転
軸86などは、ロイン走行レール21が延びる方向と直
交する方向へ延びる向きで設けられていて、回転軸86
はそのほぼ後半部が軸受けハウジング84の軸受けに回
転自在に支持されると共に、その後端部がカップリング
を介してモーター85の出力軸に連結されている。
【0039】カッター87は、その中心軸の軸回りに螺
旋刃87aを多数配列したドラム形をしており、その中
心軸が回転軸86と同軸な状態で、該回転軸86の反モ
ーター85側の端部に取り付けられている。ガイド88
は、ロイン走行レール21上を滑って来るロインがカッ
ター87にスムーズに乗り上げて行くように案内すると
共に、カッター87がロインの一部を削り落とす厚さを
規定するものである。このガイド88は、円環形をした
基部88aを有し、この基部88aの下寄り左右両端か
ら二股状に前方へ延びていて、図3や図9を見て分かる
ように、カッター87の左右両脇にほぼハ字形を為すよ
うに配置されている。
【0040】軸受けハウジング84の前端面には、スラ
イドプレート90が多少の範囲内で昇降できるように支
持されている。このスライドプレート90の前面にはリ
ング形をしたガイド取付けボス90aが突出していて、
このガイド取付けボス90aにガイド88の基部88a
が外嵌状に保持されている。従って、ガイド88は、ス
ライドプレート90と一体的に昇降する。
【0041】エアシリンダー89は、複動形のもので、
そのピストンロッド89aが上を向く姿勢で軸受けハウ
ジング84の上面の前部に固定され、このピストンロッ
ド89aとスライドプレート90の上端とが連結板91
で一体的に連結されている。従って、エアーシリンダー
89がロッド引込み方向へ駆動するのに伴ってガイド8
8が下降し、エアーシリンダー89がロッド突出方向へ
駆動するのに伴ってガイド88が上昇する。連結板91
には螺軸92が下垂状に取付けられていて、これに螺合
したナット93の位置を調整することで、ガイド88の
上昇位置と下降位置が調整されるようになっている。こ
の上昇位置と下降位置はロインの血合い6や6′の厚さ
に応じて調整され、そのストローク幅は概ね数mm程度
である。
【0042】ガイド88とエアーシリンダー89等でロ
インの肉を削り落とす厚さを変更する切落し厚変更手段
が構成され、ガイド88が下降するに従って切落し厚が
大きくなる。
【0043】左血合い用カッター機構82は以上のよう
に構成されており、右血合い用カッター機構83の構造
は左血合い用カッター機構82と違いは無い。また、中
骨用カッター機構81は、左右の血合い用カッター機構
82、83が備えているエアーシリンダー89等ガイド
88を昇降させるための手段を有しないことを除いて、
他の構造は左血合い用カッター機構82の構造と基本的
に違いは無く、そのガイド88の一番高い部分はカッタ
ー87の上頂部より多少低いところに位置する。この高
さの差は、ロインに残っている中骨3の横断面の大きさ
とほぼ同じ程度である。
【0044】〔G−2.配置〕図3や図6を見て分かる
ように、中骨用カッター機構81は、左右方向へ延びる
水平な姿勢で配置され、そのカッター87の外周部即ち
刃先の回転軌跡が、ロイン走行レール21に形成されて
いる中骨用カッター挿入口22aを通してロイン走行レ
ール21内に突出するように設けられる。ガイド88は
その頂部がロイン走行レール21の底頂部とほぼ同じ高
さに位置する。従って、カッター87の刃先の回転軌跡
がロイン走行レール21の空間内に突出している高さ
は、ロインに残っている中骨3の横断面の大きさとほぼ
同じになる。
【0045】前記したように、ロイン走行レール21上
を送られるロインの向きは、中骨3がガイドレール42
の底頂部側に来て尾側が後側を向くのであるから、中骨
用カッター81のカッター87の刃先の回転軌跡は、ロ
イン走行レール21上を滑って来るロイン1L等の中骨
3と交差するように位置する。
【0046】図7に示すように、左血合い用カッター機
構82は、カッター87及びガイド88が右端側にあり
且つ右下がりに45゜傾いた姿勢で設けられ、そのカッ
ター87の刃先の回転軌跡が、ロイン走行レール21に
形成されている前記左血合い用カッター挿入口22bを
通してロイン走行レール21内に多少突出するように設
けられる。ガイド88は、これが上昇位置に来ている状
態では、図9(A)に示すように、その頂部がロイン走
行レール21の左側のレール壁22とほぼ同じ平面上に
位置する。
【0047】図3に示すように、右血合い用カッター機
構83は、カッター87及びガイド88が左端側にあり
且つ左下がりに45゜傾いた姿勢で設けられ、そのカッ
ター87の刃先の回転軌跡が、ロイン走行レール21に
形成されている右血合い用カッター挿入口22cを通し
てロイン走行レール21内に多少突出するように設けら
れる。ガイド88は、これが上昇位置に来ている状態
で、その頂部がロイン走行レール21の右側のレール壁
22とほぼ同じ平面上に位置する。
【0048】血合い用カッター挿入口22b、22cの
後端部には、それぞれ、ローラー95(図9等参照)が
設けられていて、カッター87で処理されたロインがレ
ール壁22にスムーズに乗り移ることができるようにし
ている。血合い用カッター機構82と83は、スライド
ベース96から立ち上がった支柱97(図7参照)に支
持され、このスライドベース96が、機台12に左右方
向へ水平に延びるように設けられたロッド98にスライ
ド自在に支持されることで、ロイン走行レール21に対
して前進・後退できるように設けられている。
【0049】〔H.ガイド昇降の制御〕(図8) 原則的に、左血合い用カッター機構82のガイド88の
昇降は、左雌節2Lを処理するときだけ行われ、右血合
い用カッター機構83のガイド88の昇降は、右雌節2
Rを処理するときだけ行われる。ガイド88をこのよう
に選択的に昇降させる制御は、供給コンベア41の近く
に配置したガイド昇降選択機構100からの指令に従っ
て行われる。
【0050】このガイド昇降選択機構100は、ケーシ
ング101の中に収納された回転ドラム102と、この
回転ドラム102の側面に固定されたスプロケット10
3と、回転ドラム102の外周面に取り付けられたスイ
ッチ押圧子104と、ケーシング101内の底部に配置
された左右2つのリミットスイッチ105、106など
を備えている。スプロケット103には、供給コンベア
41のチェーン43が掛けられているスプロケットとの
間に伝達チェーン107が掛け渡されていて、回転ドラ
ム102がロイン送りチェーン36と同時に同じ速度で
回転するようになっている。
【0051】スイッチ押圧子104は、回転ドラム10
2の幅方向へ移動自在に設けられると共に、この幅方向
における中間の位置である中立位置と、左端位置及び右
端位置の全部で3つの位置においてクリックストップを
掛けられるようになっている。左側のリミットスイッチ
105のアクチュエータはスイッチ押圧子104が左端
位置に来たときの回転軌跡上に位置し、右側のリミット
スイッチ106のアクチュエータはスイッチ押圧子10
4が右端位置に来たときの回転軌跡上に位置する。
【0052】従って、スイッチ押圧子104が中立位置
に来ている状態では、回転ドラム102が回転してもリ
ミットスイッチ105、106はいずれも押されない
が、スイッチ押圧子104が左端位置に来た状態で回転
ドラム102が回転するときは、左側のリミットスイッ
チ105のアクチュエータが周期的に(回転ドラム10
2が1回転する度に)押されて所定の信号が出力され、
スイッチ押圧子104が右端位置に来た状態で回転ドラ
ム102が回転するときは、右側のリミットスイッチ1
06のアクチュエータが周期的に押されて所定の信号が
出力される。
【0053】血合い用カッター機構82、83のエアー
シリンダー89を制御する空気圧回路は、リミットスイ
ッチ105、106から信号が出力したときだけ、一時
的にエアーシリンダー89にロッド引込み方向への空気
圧を加え、それ以外の状態即ちリミットスイッチ10
5、106から信号が出力していない間は、エアーシリ
ンダー89にロッド突出方向への空気圧を加えるように
切換え弁の制御回路が組まれている。
【0054】従って、スイッチ押圧子104が中立位置
に来ている状態では、左右の血合い用カッター機構8
2、83は、いずれも、そのガイド88が一番高い位置
に保持される。また、スイッチ押圧子104を左端位置
へと移動させた場合は、左血合い用カッター機構82の
ガイド88が周期的に下降し、スイッチ押圧子104を
右端位置へと移動させた場合は、右血合い用カッター機
構83のガイド88が周期的に下降する。
【0055】スイッチ押圧子104がリミットスイッチ
105を押圧するタイミング(ガイド88が下降するタ
イミング)は、ロイン送りチェーン36の送りアーム3
7が左血合い用カッター機構82上を通過するタイミン
グと一致するように設定されている。また、スイッチ押
圧子104がリミットスイッチ106を押圧するタイミ
ング(ガイド88が下降するタイミング)は、ロイン送
りチェーン36の送りアーム37が右血合い用カッター
機構83上を通過するタイミングと一致するように設定
されている。ロイン処理機10は以上のように構成され
ている。
【0056】〔I.ロインの処理〕(図6、図7) 次に、ロイン処理機10によって行われるロインの処理
を説明する。前記した4種類のロイン1L、1R、2
L、2Rの供給は、通常、同じ種類のものについて連続
して行う。例えば、左雌節2Lの供給を開始したら、そ
のロットの左雌節2Lの供給が全て終わるまで別の種類
のロインは供給しない。
【0057】〔I−1.雄節の処理〕雄節1L、1Rを
供給するときは、原則として、ガイド昇降選択機構10
0のスイッチ押圧子104を中立位置に置き、この状態
でモーター14その他の駆動源を始動させる。従って、
左右の血合い用カッター機構82、83のガイド88
は、いずれも常時一番高いところにあって、下降するこ
とは無い。前記したように、ロインの供給は、ロインを
供給コンベア41のガイドレール42に乗せることで行
われる。ロインの乗せ方は、チェーン43の送り突起4
4に後からロインの頭側切口を当てるように行い、全て
の送り突起44に1つずつロインを当てる。これによっ
て、多数のロインが前後方向で互いに一定の間隔を置い
てロイン走行レール21上に次々供給されて行く。
【0058】ロイン走行レール21上に供給された雄節
1L、1Rは、ロイン抑えロープ51によって相対的に
ロイン走行レール21の内面に押し付けられながら走行
して行き、先ず、中骨用カッター挿入口22aに差し掛
かったところで、その中骨3を中骨用カッター機構81
のカッター87によって削り落とされる。次に、左血合
い用カッター挿入口22bに差し掛かったところで左側
の血合い6を左血合い用カッター機構82のカッター8
7によって削り落とされ、更に、右血合い用カッター挿
入口22cに差し掛かったところで右側の血合い6を右
血合い用カッター機構83のカッター87によって削り
落とされる。そして、ロイン押さえロープ51の下を出
て、回収トレイ47に落ちて行く。
【0059】〔I−2.左雌節の処理〕左雌節2Lを供
給するときは、ガイド昇降選択機構100のスイッチ押
圧子104を左端位置へと移動させ、この状態からモー
ター14その他の駆動源を始動させる。従って、この状
態では、左血合い用カッター機構82のガイド88が周
期的に下降する。雌節2L、2Rを供給コンベア41の
ガイドレール42に乗せるやり方は、雄節1L、1Rの
場合と同じである。従って、雌節2L、2Rは、腹側の
血合い6′の薄い方の端を先にして供給される。
【0060】ロイン走行レール21上に供給された左雌
節2Lは、これもロイン抑えロープ51によって相対的
にロイン走行レール21の内面に押し付けられながら走
行して行き、先ず、中骨用カッター挿入口22aに差し
掛かったところで、その中骨3を中骨用カッター機構8
1のカッター87によって削り落とされる。
【0061】次に、この雌節2Lが、左血合い用カッタ
ー挿入口22bに差し掛かったところで左側の厚い血合
い6′が左血合い用カッター機構82のカッター87に
よって削り落とされ、更に、右血合い用カッター挿入口
22cに差し掛かったところで右側の血合い6が右血合
い用カッター機構83のカッター87によって削り落と
される。そして、ロイン押さえロープ51の下を出て、
回収トレイ47に落ちて行く。
【0062】左血合い用カッター機構82のガイド88
が下降するタイミングは、雌節2Lが、左血合い用カッ
ター挿入口22bに差し掛かるのとほぼ同じタイミング
であるから、ほぼ瞬間的ではあっても、この雌節2Lが
カッター87上を通過する動きとガイド88が下降する
動きはほぼ同時に進行する。この動きを図9に(A)か
ら(C)へ経時的に示す。同図(A)は、雌節2Lが左
血合い用カッター機構82のカッター87に当り始めた
時点の状態を示す。この状態ではガイド88が一番高い
ところに位置しているため、カッター87がガイド88
から突出している高さは血合い6′の一番薄い部分の厚
さと概ね一致しており、血合い6′の削り落としはこの
状態から開始する。
【0063】上記時点とほぼ同じタイミングで、ガイド
昇降選択機構100の左側のリミットスイッチ105が
スイッチ押圧子104で押圧されてガイド88が下降を
始める。この下降が半分程度実行された状態を示すのが
同図(B)であり、この下降の間に雌節2Lもその全長
の半分ほど進行している。そして、ガイド88が下降し
切った状態を示すのが同図(C)で、この時点では、雌
節2Lはその頭側の端部がカッター87に当り、ガイド
88は最初の位置から、血合い6′の一番厚い部分の厚
さとほぼ同じ高さだけ下降したところに来ている。従っ
て、雌節2Lは、カッター87上を通過する間に、この
カッター87に対する高さが血合い6′の一番厚い部分
の厚さとほぼ同じ分下がるので、カッター87は、相対
的に、雌節2Lの切分け面4を前上がりの傾斜方向へ削
ぐことになる。これにより、雌節2Lが持っていた左側
の血合い6′がほぼ過不足無く削り落とされる。
【0064】〔I−3.右の雌節の処理〕右の雌節2R
を供給するときは、ガイド昇降選択機構100のスイッ
チ押圧子104を右端位置へと移動させ、この状態から
モーター14その他の駆動源を始動させる。従って、こ
の状態では、右血合い用カッター機構83のガイド88
が周期的に下降する。ロイン走行レール21上に供給さ
れた右雌節2Rも、ロイン抑えロープ51によって相対
的にロイン走行レール21の内面に押し付けられながら
走行して行き、先ず、中骨用カッター挿入口22aに差
し掛かったところで、その中骨3を中骨用カッター機構
81のカッター87によって削り落とされる。
【0065】次に、この雌節2Rが、左血合い用カッタ
ー挿入口22bに差し掛かったところで左側の血合い6
が左血合い用カッター機構82のカッター87によって
削り落とされ、更に、右血合い用カッター挿入口22c
に差し掛かったところで右側の厚い血合い6′が右血合
い用カッター機構83のカッター87によって削り落と
される。
【0066】右血合い用カッター機構83のガイド88
が下降するタイミングは、雌節2Rが、右血合い用カッ
ター挿入口22cに差し掛かるのとほぼ同じタイミング
であるから、この場合も、雌節2Rがカッター87上を
通過する間に、ガイド88が血合い6′の一番厚い部分
の厚さとほぼ同じ高さ下降する。従って、この右血合い
用カッター機構83のカッター87も、相対的に、雌節
2Rを前上がりの傾斜方向へ削ぐことになる。これによ
り、雌節2Rが持っていた右側の血合い6′がほぼ過不
足無く削り落とされる。
【0067】〔I−4.ロイン押えロープの効果〕この
ようにしてロインの中骨3や血合い6が削り落とされる
際、カッター87上の位置とその後脇の位置において、
ロインには荷重機構61によってある程度強い荷重を加
えられるので、下又は斜め下側からカッター87の強力
な切削作用を受けても、当該ロインがレール壁22から
浮き上がることは無い。これにより、カッター87によ
る中骨3や血合い6、6′の削り落としが所要の厚さで
確実に実行される。
【0068】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明の具体的構成がこの実施の形態に限定されるもの
では無く、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更
等があっても本発明に含まれる。特に、実施の形態で
は、ロインの中骨と血合いを連続して削り落とす仕様に
したが、少なくとも請求項5を除いて、本発明を実施す
るに当たっては、中骨と血合いを、或いは左右の血合い
を、各別の処理機で削り落とすようにしても良い。
【0069】また、本発明におけるカッターの形態が実
施の形態に示したドラム形に限られることは無く、ロイ
ン押えロープの数も2条に限らない。そして、本発明
は、4等分したロインに限らず、これ以外の数にカット
されたロインを対象とするロイン処理機としても適用で
きることは勿論である。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ロイン
はロイン走行レール上でカッターを通過する際にそのカ
ッターで中骨や血合いを削り落とされ、その削り落とし
は、ロインがカッターに適度に押し付けられた状態でき
れいに行われる。しかも、ロインを直接押える部材はロ
インの走行方向に沿って延びるロープであるから、この
ロープで押えられながらも、ロインはその下を走行する
ことができ、ロインの走行はロイン送り手段によって強
制的に行われるため、ロインの走行が妨げられることは
無い。また、ロイン押えロープは少なくとも2条設けら
れるので、ロインに安定に接触するのを保証できる。
【0071】請求項2の発明によれば、ロイン送り手段
とロイン押えロープとが互いに干渉しないようにするこ
とができるのは勿論、送りアームを走行体にシリーズに
多数取り付けても何ら支障は無いので、ロインを適当な
間隔をおいて連続して走行させることが実現できる。
【0072】請求項3の発明によれば、ロイン押えロー
プによるロインの押し付けに無理が生じないし、この昇
降体をカッターに対応した位置やその近くの経路におい
てのみ設けた場合は、カッターに対するロインの押し付
けがより確実になると共にその他の経路ではロインの走
行に過大な負荷を掛けないで済むといった望ましい荷重
の掛け方を選択することができる。
【0073】請求項4の発明によれば、ロインの身を斜
めに削り落とすこともできる。
【0074】請求項5の発明によれば、鰹を4等分した
場合の左右の雌節のように、厚みが漸増する形の血合い
が左右反対の切分け面に残る場合であっても、左雌節の
血合いは上記一方のカッター機構で、右の目節の血合い
は他方のカッター機構で、それぞれ過不足無く削り落と
すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るロイン処理機の中央
垂直断面図である。
【図2】図1に示すロイン処理機の水平断面図である。
【図3】図1に示すロイン処理機のロイン走行レールや
カッター機構などの要部を示す斜視図である。
【図4】図1に示すロイン処理機のロイン押えロープに
よる作用を示す断面図である。
【図5】図1に示すロイン処理機の荷重機構などを拡大
した要部斜視図である。
【図6】図1のA−A線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図7】図1のB−B線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図8】図1に示すロイン処理機のガイド昇降選択機構
を示す斜視図である。
【図9】図1に示すロイン処理機が雌節を処理する際の
動作を(A)から(C)へ順を追って示す図である。
【図10】本鰹節用に切り分けられたロインの一例を示
す図である。
【符号の説明】
1L…ロイン 1R…ロイン 2L…ロイン 2
R…ロイン 3…中骨6…血合い 6′…血合い
10…ロイン処理機 21…ロイン走行レール 22…レール壁 36…
走行体 37…送りアーム 36、37…ロイン送り手段
51…ロイン押えロープ 61…荷重手段 65…昇降体 69…昇降体の下
端 81…カッター機構 82…カッター機構 83…
カッター機構 87…カッター 88…ガイド 89…駆動手段 88、89…切落し厚変更手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鰹などの魚身を胴周り方向で複数に切り分
    けたロインの中骨や血合いを削り落とすロイン処理機で
    あって、ロインが切り分けられた角度とほぼ同じ開き角
    で上向きのほぼV字形に開いた横断面形状を有するロイ
    ン走行レールと、このロイン走行レール上でロインを走
    行させるロイン送り手段と、刃先が上記ロイン走行レー
    ル内に突出したカッターを有するカッター機構と、上記
    ロイン走行レールの内底面の上方に延びるロイン押えロ
    ープと、このロイン押えロープに荷重を加える荷重手段
    とを備えたことを特徴とするロイン処理機。
  2. 【請求項2】請求項1に記載したロイン処理機におい
    て、ロイン送り手段はロイン走行レールの上方で無端状
    に走行する走行体とこれに取り付けた送りアームを有
    し、この送りアームが2本のロイン押えロープの間を走
    行しながらロインを送るようにしたことを特徴とするロ
    イン処理機。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載したロイン処理機に
    おいて、荷重手段は、ロイン走行レールの上方で昇降自
    在となるように支持された昇降体を有し、この昇降体を
    ロイン走行レールに沿って多数配置し、これら昇降体の
    下端にロイン押えロープを固定したことを特徴とするロ
    イン処理機。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載したロイ
    ン処理機において、カッター機構の少なくとも1つは、
    そのカッターの脇に配置されたガイドと、該ガイドとカ
    ッターの刃先との高さ関係を相対的に変更するためにガ
    イド又はカッターを移動させる駆動手段とを有した切落
    し厚変更手段を備えたことを特徴とするロイン処理機。
  5. 【請求項5】請求項4に記載したロイン処理機におい
    て、ガイド及び切落し厚変更手段を備えたカッター機構
    を少なくとも左右2つ設け、その一方のカッター機構の
    カッターの刃先はロイン走行レールを構成する左右のレ
    ール壁の一方の内面近くに突出させ、他方のカッター機
    構のカッターの刃先はロイン走行レールを構成する左右
    のレール壁の他方の内面近くに突出させことを特徴とす
    るロイン処理機。
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