JP2002313314A - 薄型非水溶媒2次電池 - Google Patents

薄型非水溶媒2次電池

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JP2002313314A
JP2002313314A JP2001109437A JP2001109437A JP2002313314A JP 2002313314 A JP2002313314 A JP 2002313314A JP 2001109437 A JP2001109437 A JP 2001109437A JP 2001109437 A JP2001109437 A JP 2001109437A JP 2002313314 A JP2002313314 A JP 2002313314A
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multilayer film
negative electrode
positive
battery
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JP2001109437A
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Satoshi Iio
聡 飯尾
Hiroya Ishikawa
浩也 石川
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Niterra Co Ltd
NTK Powerdex Inc
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
NTK Powerdex Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スマートカードに埋設されるリチウム2次電
池において、逆極性に接続されることを防ぐと共に、外
皮包袋材のシール部の信頼性の確保を図る。 【解決手段】 電極タブの位置をセル2に対して非対称
とすると共に、セル2の端縁から電極タブ3までの距離
Eを2mm以上6mm以下とし、外皮包袋材をなす多層
フィルムの厚さを50ミクロン以上150ミクロン以下
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム電池等の
薄型非水溶媒2次電池に関し、特にスマートカード等の
ICを内蔵したカードに、ラミネートにより埋設される
のに適した充電可能な薄型非水溶媒2次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の扁平な薄型非水溶媒2次電池とし
て、PCT、国際公開番号WO00/62354号公報
には、種々の扁平なリチウム電池が開示されている。し
かし、それらのリチウム電池はいずれも正負の電極の位
置が電池の包袋に対して対称になるように配置されてい
る。たとえば、該公報のFIG.1、FIG.4、FI
G.7、FIG.9、FIG.13、FIG.18、F
IG.22、FIG.25、等々である。これは、薄型
のリチウム電池では扁平な発電要素を多層フィルムから
なる包袋部材で覆い周辺をシールして正負の電極のみを
外部に突出させる構造であることから、シールの信頼性
を高めるため自然なことであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スマー
トカード等の薄いカードに内蔵されるリチウム2次電池
では、その厚さを極力薄くすること、たとえば、0.5
mm以下にすることが要求される。このように薄いリチ
ウム電池では、電池をカードに装着しラミネートする工
程で、リチウム電池の裏表あるいは上下を間違えて装着
する可能性がある。この場合、電極が包袋に対して左右
あるいは上下対称に構成されたリチウム電池では、正負
の電極が逆性に接続されてしまうことになる。リチウム
2次電池では放電だけではなく、充電することがある。
極性を逆に接続したまま充電するとその際にリチウム電
池の過大な発熱や膨張(スウェリング)を生じ、スマー
トカードを破損してしまう可能性があった。
【0004】本発明は上記の問題点を解決するためなさ
れたものであり、誤って逆に装着する可能性の低い、あ
るいは、逆に装着してしまってもスマートカードを破損
してしまうことのない、薄型非水溶媒2次電池を提供す
ることを目的とする。また、多層フィルムによるシール
部のシール信頼性の高い薄型非水溶媒2次電池を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、図1に例示するように、本発明のうち請求項1記載
の発明は、多層フィルムからなる外皮包袋材2で扁平な
充放電要素を包み、周辺の少なくとも一辺をシールして
密封すると共に、そのシール部5から正負の電極タブ
3,4をそれぞれ突出させて露出した薄型非水溶媒2次
電池1において、前記露出した正負の電極タブ3,4の
前記外皮包袋材2に対する位置が、左右及び/または上
下に非対称な位置に設けられていることを特徴とする。
ここで、電極タブ3,4の位置の非対称は左右であって
も上下であっても、左右上下の両方で非対称であっても
よい。
【0006】このように形成すると、露出した正負の電
極タブ3,4の外皮包袋材2に対する位置が非対称な位
置に設けられているから、この薄型非水溶媒2次電池1
をスマートカード等のカードに搭載する際に、誤って裏
向きにあるいは上下逆さまに搭載しラミネートしてしま
ったとしても、前記正負の電極タブ3,4の少なくとも
いずれか一方はカード本体の電極接触部と当接すること
ができなくなる。このため誤って搭載しても、薄型非水
溶媒2次電池が電気的に逆極性でスマートカードの回路
に接続されるおそれがなくなり、充電をしようとしても
電気的に接続されていないから過大な発熱や膨張が起こ
る心配がない。また、電極タブ3,4が非対称な位置に
設けられているから、誤って逆に装着しようとしても電
極タブの不自然な位置から容易に視認でき、誤って逆に
装着する可能性が低い。
【0007】ここで、請求項2記載の発明のように、前
記正極または負極のいずれか一方の電極タブ3が、前記
外皮包袋材2の縁から2mm以上6mm以下(図1のE
で示す距離)の位置に設けられていることを特徴とする
ことができる。
【0008】外皮包袋材2の大きさ(電池セルの大き
さ)は一般的に一辺が30mm弱のものであり、電極タ
ブ3,4の幅Dは、スマートカード本体のコンタクトプ
レートと接続しやすくするため、4mm程度のものであ
る。電極タブ3を外皮包袋材2の縁から2mm未満の位
置に設けると、外皮包袋材2による縁部における電極タ
ブ3近傍のシール距離Eが不足しシールが不十分になり
やすく、高温多湿の環境下で水分がセル内に侵入し充放
電要素と反応して不具合を起こす可能性がある。
【0009】一方、電極タブ3を外皮包袋材2の縁から
6mm以上離れた位置に設けると、その電極タブ3はよ
り中央寄りに配置されることになる。そして、他方の電
極タブ4を左右あるいは上下に非対称となる位置に配置
しようとすると必然的に両電極タブ3,4間の距離Fが
小さくなり、電極タブ間のシールが不十分になってしま
う可能性が高くなる。これもセル内への水分の侵入を許
し不具合を引き起こす可能性が高くなり、シール部の信
頼性が低下する。また、両電極タブ3,4間の距離Fが
小さくなると電極間の短絡が生じる可能性が高くなり、
好ましくない。したがって、いずれか一方の電極タブ3
は外皮包袋材2の縁から2mm以上6mm以下の位置に
設けることが好ましい。
【0010】また、図5に例示するように、請求項3記
載の発明は、前記外皮包袋材をなす多層フィルム20
は、外層21がポリエチレンテレフタレート(PET)
またはナイロン等からなる耐熱性樹脂からなり、バリア
層22がアルミニウム箔から、内層25がポリプロピレ
ンまたはポリエチレンからなり、多層フィルム20の厚
さが50ミクロンから150ミクロンの間の厚さに形成
されていることを特徴とすることができる。
【0011】このように多層フィルム20の厚さを50
ミクロン以上に形成すると、バリア層22を構成するア
ルミニウム箔の厚さを20ミクロン以上にすることがで
きる。このため多層フィルム20の折り曲げに対しても
バリア層22は耐ピンホール性を示し、多層フィルム2
0の厚さ方向の封止信頼性を十分なものとすることがで
きる。また、内層25をポリプロピレン(PP)または
ポリエチレンで形成しているから耐熱性があり、図1を
参照し、シール部5の信頼性の高い外皮包袋材2とする
ことができる。
【0012】一方、多層フィルム20の厚さが150ミ
クロンを超過すると、必然的に内層25の厚さが80ミ
クロンを超えることになる。ここで、ポリプロピレン樹
脂(PP)は本来的に透湿性を有する。多層フィルム2
0の厚さ方向にはアルミニウムからなるバリア層22が
遮蔽してくれるから問題ないが、図7を参照し、熱封着
されたシール部5の端縁からの水分の浸透が問題にな
る。ポリプロピレンからなる内層25の厚さが余りに大
きくなると、その端縁の外気にさらされるポリプロピレ
ン端面の面積も大きくなり、拡散により薄型非水溶媒2
次電池1の内部に浸透する水分が無視できなくなる。こ
れが多層フィルム20の厚さを150ミクロン以下とす
る理由である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照し説明する。図1は本発明に係る薄型非水溶媒2
次電池であるリチウム2次電池の外観形状を示す平面図
である。このリチウム2次電池1は矩形をした厚さ0.
5mm以下の薄い構造物である。たとえば、その長辺A
は36.9mm、短辺Bは25.2mm、である。リチ
ウム2次電池1は図示しない充放電要素(電池要素)を
多層フィルムからなる外皮包袋材2で包み、正極の電極
タブ3と負極の電極タブ4のみを突出させ露出させたも
のである。外皮包袋材2は2つに折って重ねられ三辺を
シールしてシール部5を構成し、充放電要素を密封す
る。露出する正負の電極タブ3,4の長さCは共に6m
mであり、幅Dは共に4.8mmである。
【0014】正負の電極タブ3,4は外皮包袋材2に対
して、図面において、上下非対称な位置に設けられて
る。すなわち、外皮包袋材2の中心線101に対して図
面上方に偏倚した位置に電極タブ3,4が配置されてい
る。正極の電極タブ3から外皮包袋材2の上縁までの距
離Eは4.8mm、正負の電極タブ3,4間の距離Fは
6.4mmに設定されている。
【0015】以上の構成に基づき作用について説明す
る。上記のように構成されているから、正極の電極タブ
3から外皮包袋材2の縁までの距離E=4.8mmと完
全なシールに十分なシール距離を確保している。また、
正負の電極タブ3,4間の距離もF=6.4mmと十分
なシール距離を確保している。このため、外気の水分が
外皮包袋材2で包まれた内部に侵入するおそれはない。
【0016】そして、正負の電極タブ3,4が外皮包袋
材2の外形に対して上下に非対称な位置(中心線101
に対して上方に偏倚した位置)に設けられている。それ
故、誤って、リチウム2次電池1を裏向きにスマートカ
ードに搭載してしまったとしても、中心線101上にあ
る負極の電極タブ4はカード本体の電極接触部と接触す
るものの、正極の電極タブ3は上下の位置が逆になるか
らカード本体の電極接触部と接触するおそれはない。し
たがって、リチウム2次電池1とカード本体とが電気的
に接続されたことにならず、充電しようとしても電流が
流れないから、リチウム2次電池1が過大な発熱をした
り膨張(スウェリング)を発生させたりすることがな
い。
【0017】それ以前に、リチウム2次電池1を裏向き
に搭載しようとすると、正負の電極タブ3,4が中心線
101の下方に位置することになるので、ラミネート作
業を実行する前に気づく可能性が高く、リチウム2次電
池1を誤って逆に装着する可能性が極めて低くなる。
【0018】図2は第2の実施例であるリチウム2次電
池を示す平面図である。図1に示すものと同じ部材には
同じ符号を付している。薄型非水溶媒2次電池であるリ
チウム2次電池1の外包をなす外皮包袋材2の長辺Aは
29.3mmであり、短辺Bは22.3mmである。正
負の電極タブ3,4の長さCは共に6mmであり、幅D
は4.1mmである。正極の電極タブ3から外皮包袋材
2の上縁までの距離Eは2.3mm、正負の電極タブ
3,4間の距離Fは7.1mmである。二つ折りにされ
た外皮包袋材2の三辺はシール部5により密封されてい
る。正負の電極タブ3,4は外皮包袋材2に対して、図
面において、上下非対称な位置に設けられてる。すなわ
ち、外皮包袋材2の中心線102に対して図面上方に偏
倚した位置に電極タブ3,4が配置されている。
【0019】上記のように構成されているから、正極の
電極タブ3から外皮包袋材2の縁までの距離Eは2.3
mmと必要にして十分なシール距離を確保している。ま
た、正負の電極タブ3,4間の距離Fも7.1mmと十
分なシール距離を確保している。このため、外気の水分
が外皮包袋材2で包まれた内部に侵入するおそれはな
い。
【0020】図3はICや上記のリチウム2次電池1が
埋設されラミネートされたスマートカードの一例を示す
平面図である。図3(A)はスマートカード31の表面
を示し、図3(B)は裏面を示す。スマートカード31
の長辺は85.6mm、短辺は53.98mmの通常の
ISO規格の大きさである。カード31の左上にコネク
タープレート32が配設されている。スマートカード3
1の内部にはCPU、メモリ等を備えたIC33と、そ
のIC33に電力を供給するリチウム2次電池1が埋設
されている。このリチウム2次電池1は本発明に係る電
池である。さらに、カード41の下方には浮き彫り部
( Embossing )34が形成され、カード番号、氏名等
を刻印するようになっている。
【0021】コネクタープレート32はカード31が読
み取り記録装置に挿入された際に、カード読み取り記録
装置の端子が機械的に接触し、埋設されたIC33との
間で信号のやりとりをするプレートである。コネクター
プレート32には信号端子の他に、Vcc端子32Aと
GND端子32Bがある。カード読み取り記録装置がス
マートカード31のコネクタープレート32に接触し、
埋設されたIC33との間で信号のやりとりをする間
に、この電源端子32A,32Bの間にカード読みとり
記録装置から電圧を加えて埋設されたリチウム2次電池
1を充電する。また、このカード31には裏面には、図
3(B)に示すように、磁気帯( Magnetic Stripe )
35が形成されており、ここでもカード読み取り記録装
置との間で信号のやりとりができるようになっている。
【0022】図4は充放電要素(電池要素)を模式的に
示す分解斜視図である。小型軽量、かつ、エネルギー密
度が高くて、繰り返し充放電ができる充放電要素として
リチウム2次電池がある。リチウム2次電池の本体部分
である充放電要素(電池要素)10の基本構成は、正極
集電体11、正極物質層12、電解質部13、負極物質
層14、負極集電体15、からなる。正極集電体11に
は正極の電極タブ3が、負極集電体15には負極の電極
タブ4がそれぞれ一体に形成されている。
【0023】正極集電体11にはアルミニウム(Al)
等の金属からなる金属箔、メッシュ、パンチングメタル
が用いられる。負極集電体15には銅(Cu)、ニッケ
ル(Ni)、ステンレス(SUS)等の金属からなる金
属箔、メッシュ、パンチングメタルが用いられる。
【0024】正極物質層12としては、コバルト酸リチ
ウム(LiCoO2 )、ニッケル酸リチウム(LiNi
2 )、リチウムマンガン複合酸化物(LiMn
2 4 )、などの酸化物、若しくはこれらの複合酸化物
が用いられる。複合酸化物としては、LiCo1-X-Y
X MnY 2 、(0≦x<1、0≦y<1)が考えら
れる。負極物質層14としては、リチウムイオンの吸
蔵、放出が可能な材料、コークス系炭素、黒鉛系炭素、
などの炭素材料が用いられる。上記の正極及び負極の活
物質はアセチレンブラックなどの導電材と、ポリフッ化
ビニリデン(PVDFPolymer of vinylidene fluoride
)、ポリ四フッ化エチレン(PTFE Polytetrafluo
roethlene )等の結着剤と共に用いられる。
【0025】電解質部13は、有機溶媒とそれと溶解す
るリチウム塩と樹脂製微多孔膜とで構成される場合と、
固体電解質を用いる場合とに大別できる。前者の場合、
有機溶媒には、炭酸プロピレン(PC Plopylene carb
onate )、炭酸エチレン(EC Ethylene carbonate
)、ガンマ−ブチロラクトン(GBL γ−Butyrolac
tone )、炭酸ジエチル(DEC Dietyl carbonate
)、炭酸ジメチル(DMCDimethyl carbonate )、メ
チルエチルカーボネート(MEC Ethyl-methylcarbon
ate )、等の一種または二種以上の混合物として使用す
る。リチウム塩としては、LiCF3 SO3 、LiAs
6 、LiClO4 、LiBF4 、LiPF6 、などが
好ましい。樹脂製微多孔膜はリチウムイオンが通過可能
な多孔膜を用い、ポリエチレン(PE Polyethylene
)、ポリプロピレン(PP Polypropylene )、また
は、それらの積層型複合膜が使用される。
【0026】電解質部13が固体電解質の場合は、ポリ
エチレンオキサイド(PEO Polyethylene-oxide )
や、ポリフッ化ビニリデン(PVDF Polymer of vin
ylidene fluoride )とヘキサフルオロプロピレン(H
FP Hexafluoropropylene)の複合ポリマーに、上記
のリチウム塩を溶解させた有機溶媒を添加して膨潤させ
たゲル状固体電解質を使用することが好ましい。また、
上記二つの複合電解質として、樹脂製微多孔膜にポリフ
ッ化ビニリデン(PVDF Polymer of vinylidene fl
uoride )系ポリマーを接着し、上記の有機溶媒を添加
したものも使用できる。
【0027】図5は上記の充放電要素10を包み込み封
止する外皮包袋材2を構成する多層フィルム20の断面
を示す断面図である。多層フィルム20は外気にさらさ
れる外側から、最外層21,バリア層22、内層接着層
25からなる。内層接着層25は特許請求の範囲で言う
ところの「内層」である。
【0028】最外層21は、リチウム2次電池として他
の機器と接触する部位であるから電気絶縁性を有しピン
ホールが存在しない樹脂層が好ましい。ここでは、最外
層21としてポリエチレンテレフタレート(PET)を
用いた。厚さは10ミクロンから60ミクロンである。
最外層21としては、ポリエステル、ナイロン等を用い
てもよい。また、これらの多層構造とするのも好まし
い。
【0029】バリア層22は、外気からリチウム2次電
池の内部に水蒸気が侵入することを防止するための層で
ある。バリア層22としては厚さ10ミクロンから80
ミクロンの軟質アルミニウム(Al)を用いた。バリア
層22には厳格な耐ピンホール特性と折り曲げ等に対す
る加工適正が求められる。そこで、微量の鉄(Fe)を
含んだ軟質アルミニウムが好適である。バリア層22に
微少でもピンホールを生じると外部から水分がリチウム
2次電池内部に侵入し、リチウム2次電池内部の電解質
と反応してフッ化水素(HF)が発生し、アルミニウム
の腐食等の重大な悪影響を引き起こす。
【0030】内層接着層(内層)25はリチウム2次電
池内部の電解質からアルミニウム層22を保護すると共
に多層フィルム20の内側を互いに熱溶着したり電極タ
ブ3,4を熱溶着してシール部5を作るための層であ
る。
【0031】ここでは、内層接着層25としてポリプロ
ピレン(PP)、融点150°C以上、ビカー軟化点
( Vicat softening point )140°C以上のものを
用いた。内層接着層25は熱融着作業により、多層フィ
ルム20同士を、また、電極タブ3,4に熱溶着して図
1に示すシール部5を形成するための層である。これら
の内層25にポリプロレイン(PP)を用いることは薄
型非水溶媒2次電池を使用する上での十分な耐熱性を得
るために好ましい。
【0032】内層接着層25の厚さは15ミクロンから
80ミクロンのものが好ましい。内層接着層25として
は、高密度あるいは低密度のポリエチレン等を用いても
よい。また、これらを多層化して用いることが好まし
い。
【0033】図6,図7は上記の多層フィルム20を用
いて外皮包袋材2を構成し、上記の充放電要素(電池要
素)10を包み込んで封止した状態を示す断面図であ
り、図6は図1のX−X線断面図、図7は図1のY−Y
線断面図である。図6から明らかなように、充放電要素
(電池要素)10は多層フィルム20からなる外皮包袋
材2に包まれ、シール部5により封止されている。封止
は図5に示す内層接着層24の溶融による熱溶着により
行われる。図7から明らかなように、正負の電極タブ
3,4は多層フィルム20により上下を挟まれ、内層接
着層24の溶融による熱溶着により確実に封止される。
【0034】〔実験例〕図1に示すようなリチウム2次
電池であって、セル構造は図4に示すようなシングルセ
ル構造のリチウム2次電池要素とし、図5に示すよう
に、外皮包袋材2を構成する多層フィルム20を、最外
層21はポリエチレンテレフタレート(PET)、バリ
ア層22はアルミニウム(Al)、内層25はポリプロ
ピレン(PP)として、各層の厚さを種々変えたものを
5種類製作し、外皮包袋材2の封止能力(シールの信頼
性)について試験した。シールの信頼性の評価は、高温
多湿雰囲気での耐久試験により行った。具体的には、温
度65°C、湿度95%の環境下で1000Hr放置し
て、内部に侵入した水分の有無により判定した。その結
果、表1に示すような結果を得た。
【0035】
【表1】
【0036】表1から明らかなように、種類Aの多層フ
ィルムを用いた薄型非水溶媒2次電池では十分なシール
能力を得られなかった。これは多層フィルム全体の厚さ
が40ミクロンと余りに薄く、特にアルミニウム層の厚
さが15ミクロンと薄いため、折曲部でピンホールを生
じたためではないかと推測される。種類B、種類C、種
類Dの多層フィルムを用いた薄型非水溶媒2次電池では
高温多湿雰囲気耐久試験により十分な防湿性が確認さ
れ、シールの信頼性の高いことが確認された。また、種
類Eの多層フィルムを用いた薄型非水溶媒2次電池では
高温多湿雰囲気での耐久試験にやや不安が残った。これ
はシール部の端縁からの水分の拡散によると推定され
る。これらの実験結果は請求項3の発明を支持するデー
タである。
【0037】次に、上記種類Cの多層フィルムを用いて
図1に示すような薄型非水溶媒2次電池で、外皮包袋材
2の縁から電極タブ3迄の距離Eをいろいろ変えたもの
を5種類製作し、その外皮包袋材2の封止能力について
試験し、また、スマートカードへの組み付けミスの可能
性について検討した。封止能力(シールの信頼性)は上
述の高温多湿雰囲気下での耐久試験により行い、初期充
電時におけるスウェリングの発生の有無で判定した。組
み付けミスの可能性については目視により判定した、そ
の結果、表2に示すような結果を得た。
【0038】
【表2】
【0039】表2から明らかなように、端縁から1mm
の位置に電極タブ3がある種類Fの電池では、組み込み
ミスの可能性はなかったものの、高温多湿放置評価では
十分なシール能力を得られなかった。これは1mmとい
う短いシール距離では、厚さのある電極タブ3を挟んだ
段差のある(図7参照)多層フィルム20の熱溶着面に
十分なシール能力が期待できないからではないかと推測
できる。端縁からの距離が2mm、4mm,6mm,の
種類G、種類H、種類Jの3つの電池では高温多湿雰囲
気耐久試験により十分な防湿性が確認され、シールの信
頼性の高いことが確認された。また、組み立てミスの可
能性も認められなかった。一方、端縁からの距離が7m
mの種類Kの電池ではシールの信頼性には十分な防湿性
が確認されたものの、電極タブ3,4の外皮包袋材2に
対する位置関係が対称に近くなり、組み立てミスの可能
性が有ると判定された。したがって、種類G、種類H、
種類Jの電池がスマートカードに適用するに好ましいリ
チウム2次電池と言える。これらの実験結果は請求項2
の発明を支持するデータである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、電極タブの位置を非対称としたもの
であるから、薄型非水溶媒2次電池をスマートカード等
に誤って逆に装着する可能性が極めて低く、かつ、仮に
逆に装着したとしても電気的に接続されず、スマートカ
ードや電池を破損することがないという優れた効果があ
る。
【0041】請求項2記載の発明は、実用的な意味で、
外皮包袋材のシール能力を確保し、かつ、電極タブの非
対称性を確保することができるという優れた効果があ
る。請求項3記載の発明は、バリア層を構成するアルミ
ニウム箔の厚さを折り曲げに対しても実用的なは耐ピン
ホール性を示し、多層フィルム厚さ方向の封止信頼性を
確保することができると共に、内層の端縁からの水分の
浸透も抑制することができ、実用的に十分なシール性能
を確保することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係る薄型非水溶媒2次電池であ
るリチウム2次電池の外観形状を示す平面図である。
【図2】第2の実施例に係るリチウム2次電池の外観形
状を示す平面図である。
【図3】IC等が埋設されたスマートカードの一例を示
す平面図である。(A)は表面を、(B)は裏面を示
す。
【図4】リチウム2次電池の要部である充放電要素(電
池要素)を模式的に示す分解斜視図である。
【図5】多層フィルムの断面を示す断面図である。
【図6】図1のX−X線断面図である。
【図7】図1のY−Y線断面図である。
【符号の説明】
1 リチウム2次電池 2 外皮包袋材 3 正極の電極タブ 4 負極の電極タブ 5 シール部 10 充放電要素(電池要素) 11 正極集電体 12 正極物質層 13 セパレータ 14 負極物質層 15 負極集電体 20 多層フィルム 21 最外層(PET) 22 バリア層(アルミニウム層) 25 内層接着層(内層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯尾 聡 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 (72)発明者 石川 浩也 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA02 AA06 AA10 AA17 BB04 CC02 CC06 CC10 DD13 KK01 5H022 AA09 BB12 CC02 CC19 CC30 KK03 5H029 AJ12 AJ15 AK02 AK03 AL06 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 BJ04 CJ05 DJ02 DJ05 HJ04 HJ12 5H040 AA20 AS00 AS17 AT03 AY02 DD02 DD08 FF02 FF05 NN03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層フィルムからなる外皮包袋材で扁平
    な充放電要素を包み、周辺の少なくとも一辺をシールし
    て密封すると共に、そのシール部から正負の電極タブを
    それぞれ突出させて露出した薄型非水溶媒2次電池にお
    いて、 前記露出した正負の電極タブの前記外皮包袋材に対する
    位置が、左右及び/または上下に非対称な位置に設けら
    れていることを特徴とする薄型非水溶媒2次電池。
  2. 【請求項2】 前記正極または負極のいずれか一方の電
    極タブが、前記外皮包袋材の縁から2mm以上6mm以
    下の位置に設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の薄型非水溶媒2次電池。
  3. 【請求項3】 前記外皮包袋材をなす多層フィルムは、
    外層がポリエチレンテレフタレート(PET)またはナ
    イロン等からなる耐熱性樹脂からなり、バリア層がアル
    ミニウム箔から、内層がポリプロピレンまたはポリエチ
    レンからなり、多層フィルムの厚さが50ミクロンから
    150ミクロンの間の厚さに形成されていることを特徴
    とする請求項1または2に記載の薄型非水溶媒2次電
    池。
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