JP2002313142A - 透明導電性フィルム - Google Patents

透明導電性フィルム

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JP2002313142A JP2001117999A JP2001117999A JP2002313142A JP 2002313142 A JP2002313142 A JP 2002313142A JP 2001117999 A JP2001117999 A JP 2001117999A JP 2001117999 A JP2001117999 A JP 2001117999A JP 2002313142 A JP2002313142 A JP 2002313142A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明タッチパネルやエレクトロクロミック素子
などに用いられるため、高透過率と低反射率が、可視光
領域全般に確保された光学特性の良い透明導電性フィル
ム。 【解決手段】両面に透明樹脂層が形成された透明フィル
ムにおいて、一方の透明樹脂層上には、金属酸化物から
なるアンダーコート層を介して金属酸化物系透明導電層
を有し、もう一方の透明樹脂層上には、少なくとも2種
類以上の金属元素を含んだ複合金属酸化物層とSiO2
層の積層体とからなる低反射層を有する透明導電性フィ
ルムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種携帯端末機器
・OA機器等に搭載される透明タッチパネルや、エレク
トロクロミック素子用透明電極部材等に用いられる透明
導電性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナル・デジタル・アシスタント
(PDA)、並びにサブノートパソコンに代表される携
帯用情報端末は、一般的な構成として携帯性と使い易さ
を重視されることから、液晶ディスプレイなどの表示装
置上に入力装置として抵抗膜式透明タッチパネルが多用
されている。また、屋外使用時など照度の高い環境での
ディスプレイ画像のコントラスト調整を目的にディスプ
レイ上にエレクトロクロミック素子が配置される場合が
ある。タッチパネルは、片側に透明導電層が形成された
透明導電性フィルムと、片側に透明導電層が形成された
透明導電性ガラス又はフィルムを電極材として、透明導
電層上に形成した絶縁性マイクロドットスペーサを介し
て、透明導電層を対向させてなるスイッチ構造を持ち、
フィルム上を指やペンで押圧又は摺動することで入力が
はかられ、X−Y座標として認識されるものである。
【0003】また、エレクトロクロミック素子は、透明
導電上に金属酸化膜からなる調光層が形成された透明導
電性フィルムと他の透明導電性フィルムを、電解質層を
介して、調光層と透明導電層を対向させてなる調光素子
であり、電極間に僅かな電圧を印加することで吸収係数
を制御し、素子透過率を変化できるものである。ディス
プレイ上に配置させるタッチパネルや、エレクトロクロ
ミック素子は、このように至便なものであるが、一方、
ディスプレイなどのカラー化、高精細化、通信の多様化
に伴い、画像、輝度、色温度、コントラストを極力変化さ
せないことが要求されてきた。つまり、そのためのタッ
チパネルや、透明状態のエレクトロクロミック素子の光
学特性として、透過率が限りなく100%に近いこ
と、最表面からの反射率が限りなく低いこと、単に
限られた波長でのみ高透過率を有するのでなく可視領域
で透過率の波長分散の少ないこと、が要求されている。
【0004】ディスプレイでは赤・青・緑の3原色をす
べて発光させた状態で白色となるが、白色は白色に見
え、赤に偏ったり、青に偏ったりすることの無いことが
望まれている。ディスプレイ上での白色は、物体色とし
てCIE(国際照明委員会)色度座標上における白色点
(X0=0.333、Y0=0.333)に一致、もし
くは限り無く近いことが望まれる。ここで、ディスプレ
イ上に配置されるタッチパネル、もしくは消色状態のク
ロミック素子の物体色は、各々の物体色をCIE色度座
標値(X1、Y1)で表し、それを白色点座標値(X
0、Y0)で除した値をホワイト度と定義すると、ホワ
イト度(X1/X0、Y1/Y0)は、X1/X0とY1/
Y0とがともに1に近いことが要求されている。
【0005】しかし、透明タッチパネルやエレクトロク
ロミック素子に用いられている透明導電性フィルムは、
透明導電層と空気層、透明導電層と電解質層、の各界面
において屈折率の差に起因する反射が生じる。またハー
ドコート層等が形成されている場合もあるが、透明導電
層の反対面の表層と空気層の界面においても屈折率の差
に起因する反射が生じる。このことにより、ディスプレ
イの画像輝度を低下させたり、また反射型液晶上に配置
されるタッチパネルの場合では、外部からの光線取り込
み効率の低下をさせてしまう問題がある。加えて、一般
的に透明導電層は屈折率が2.0前後の値であるため、
可視光線領域で反射率に比較的大きな波長分散を生じ、
ホワイト度を悪化させる問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって本発明の課題
は、タッチパネルやエレクトロクロミック素子などに好
適な、透過率が高く、反射率が低く、ホワイト度が確保
された光学特性の良い透明導電性フィルムを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するために、図1の如く、まず透明フィルム(1)の両
面に光硬化型透明樹脂層を形成し、一方の透明樹脂層
(21)上には、金属酸化物からなるアンダーコート層
(20)を介して金属酸化物系の透明導電層(2)を有
し、もう一方の透明樹脂層(11)上には、少なくとも
2種類以上の金属元素を含んだ複合金属酸化物層とSi
2層の積層体とからなる低反射層(10)を有する透
明導電性フィルムを提供する。
【0008】また、低反射層はホワイト度を確保しつつ
反射率を低減させるため、少なくとも2種類以上の金属
元素を含んだ複合金属酸化物層とSiO2層の積層体と
からなる。低反射層(10)は、透明樹脂層(11)上
に、透明樹脂層(11)/複合金属酸化物層(13)/
SiO2層(14)、もしくは透明樹脂層(11)/複
合金属酸化物層(13)/SiO2層(14)/複合金
属酸化物層(15)/SiO2層(16)の構成で形成
された透明導電性フィルムを提供する。
【0009】またアンダーコート層(20)は、ホワイ
ト度を確保しつつ透明性を向上させるため、透明樹脂層
(21)上に、少なくとも2種類以上の金属元素を含ん
だ複合金属酸化物層とSiO2層との積層体からなり、
透明樹脂層(21)/複合金属酸化物層(23)/Si
2層(24)/透明導電層(2)の構成で形成された
透明導電性フィルムを提供する。また好適な複合金属酸
化物材料として、複合金属酸化物層(13),(15)
は、シリコン,錫、亜鉛、ニッケル、ハフニウム、ジル
コニウム、チタンの群から選ばれ、屈折率が1.6〜
2.3の間にあることを特徴とし、複合金属酸化物層
(23)は、シリコン,錫、亜鉛、ニッケル、ハフニウ
ム、ジルコニウムの群から選ばれ、屈折率が1.6〜
1.9の間にあることを特徴とする透明導電性フィルム
を提供する。
【0010】また透明樹脂層(21)とアンダーコート
層(20)の間、及び/またはもう一方の透明樹脂層
(11)と、低反射層(10)との間の密着性を更に高
めるために、シリコン,錫、亜鉛、ニッケル、ハフニウ
ム、ジルコニウムの群から選ばれた、単一もしくは2種
類以上の金属元素の合金からなる金属層がその間に形成
されていることを特徴とする透明導電性フィルムを提供
する。
【0011】また前記透明樹脂層(11)及び/または
前記透明樹脂層(21)は、前記透明フィルム(1)と
接しない面に凹凸を有することを特徴とする透明導電性
フィルムを提供する。また加工において、導電面をレー
ザー加工でパターニングしたことを特徴とする透明導電
性フィルムを提供する。
【0012】また応用として、ペン入力用アナログ型タ
ッチパネルに用いたことを特徴とする透明導電性フィル
ムを提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に述べ
る。まず、この発明において使用する透明フィルム基材
としては、透明性を有する各種のプラスチックフィルム
を使用出来、具体的にはポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリ
エーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネイ
ト(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(P
A)、ポリアクリル(PAC)、ノルボルネン系の熱可
塑性透明樹脂など、またはそれらの積層体などが挙げら
れる。フィルム基材の厚みとしては、通例20〜500
μmのものが用いられる。
【0014】透明樹脂層は透明フィルムの両面に形成さ
れる。透明樹脂としては光硬化型のシリコーン系、アク
リル系、セルロース系、メラミン系或いはウレタン系な
どの樹脂が用いられる。通常コーティング法で形成さ
れ、層厚は数μmで、熱による硬化方法でもよい。形状
としては、多層の場合もあり一般には平板形状のものが
対象となるが、樹脂にシリカや有機樹脂フィラーを混合
分散し凹凸をつける場合も有る。タッチパネルの場合、
透明導電層が対向する透明導電層との間に空隙があって
も、表面の微細な凹凸がニュートンリングの発生を防止
するように作用する。その形状は中心線表面粗さの評価
で0.05〜2μm、かつ最大高さが0.6〜3μmであ
るものがよい。
【0015】低反射層(10)は透明樹脂層(11)上
に形成される。低反射層(10)はホワイト度を確保し
つつ、反射率を低減させるため、屈折率の大なる層と屈
折率の小なる層を交互に積層し、層の材料や、積層構
成、層厚みを最適に設定する。本発明の低反射層(1
0)は、少なくとも2種類以上の金属元素を含んだ複合
金属酸化物層とSiO2層の積層体とからなる。低反射
層は透明樹脂層(11)上に、透明樹脂層(11)/複
合金属酸化物層(13)/SiO2層(14)、もしく
は透明樹脂層(11)/複合金属酸化物層(13)/S
iO2層(14)/複合金属酸化物層(15)/SiO2
層(16)の構成で形成する。複合金属酸化物層とSi
2層の積層体は重ねた方がホワイト度は向上する。ま
た必要に応じて最表層のSiO2層上にフルオロアルキ
ルシラン系樹脂層を塗布法、もしくは真空蒸着法で数十
Åの厚みで形成することで最表面に防汚性を付与するこ
ともできる。
【0016】複合金属酸化物層(13)、(15)は、
シリコン、錫、亜鉛、ニッケル、ハフニウム、ジルコニ
ウム、チタンの群から選ばれた材料を用い、これらの金
属元素の合金、もしくは複合酸化物からなるターゲッ
ト、もしくはペレットを用いたスパッタ法、あるいはガ
スを用いたCVD法で形成できる。複合金属酸化物層の
屈折率は、出発材料であるターゲット、ペレットの金属
元素の組成比、もしくは導入ガス流量比で制御すること
ができる。
【0017】複合金属酸化物層(13)、(15)の金
属原子比としては、酸化シリコン-酸化錫系はSn/(S
i+Sn)が40〜90%,酸化亜鉛-酸化シリコン系ではZ
n/(Si+Zn)が40〜90%、酸化ニッケル-酸化シリコ
ン系ではNi/(Si+Ni)が40〜90%、酸化ハフニウム
-酸化シリコン系ではHf/(Si+Hf)が40〜90%で
は、酸化ジルコニウム‐酸化シリコン系ではZr/(Si
+Zr)が40〜90%、酸化錫‐酸化ジルコニウム系ではZ
r/(Sn+Zr)が10〜80%、酸化錫‐酸化亜鉛系ではS
n/(Zn+Sn)が20〜90%、酸化錫‐酸化チタン系では
Ti/(Sn+Ti)が30〜90%、酸化亜鉛‐酸化チタン系
ではTi/(Zn+Ti)が10〜90%、酸化亜鉛‐酸化ジル
コニウム系ではZr/(Zn+Zr)が10〜50%の範囲でそ
れぞれ選択され、屈折率が1.6〜2.3の間にあるこ
とが好ましい。
【0018】アンダーコート層(20)は透明樹脂層
(21)上に形成される。アンダーコート層(20)は
ホワイト度を確保しつつ透過性を向上させるため、透明
樹脂層(21)上に、少なくとも2種類以上の金属元素
を含んだ複合金属酸化物層とSiO2層との積層体から
なり、透明樹脂層(21)/複合金属酸化物層(23)
/SiO2層(24)/透明導電層(2)の構成で形成
する。屈折率の異なる層を設けることにより透過率を向
上させるため、前記構成で複合金属酸化物層(23)を
形成しない場合より、複合金属酸化物層(23)を形成
したほうが透明性は向上する。
【0019】複合金属酸化物層(23)は、シリコン、
錫、亜鉛、ニッケル、ハフニウム、ジルコニウムの群か
ら選ばれた材料を用い、上記複合酸化物層(13)、
(15)と同様の製法で形成できる。
【0020】複合金属酸化物層(23)の金属原子比と
しては、酸化シリコン-酸化錫系はSn/(Si+Sn)
が10〜90%、酸化亜鉛-酸化シリコン系ではZn/(Si+
Zn)が10〜90%、酸化ニッケル-酸化シリコン系ではN
i/(Si+Ni)が10〜90%、酸化ハフニウム-酸化シリ
コン系ではHf/(Si+Hf)が10〜90%、酸化ジルコニ
ウム‐酸化シリコン系ではZr/(Si+Zr)が10〜90%
の範囲でそれぞれ選択され、屈折率が1.6〜1.9の
間にあることが好ましい。
【0021】透明導電層(2)はアンダーコート層(2
0)上に形成される。透明導電膜の形成方法であるが、
フィルム基材上に透明導電膜を形成する一般的な方式と
してはスパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング
法等のPVD法、あるいはCVD法、塗工法、印刷法等
がある。なお透明導電膜の形成材としては、インジウム
・スズ複合酸化物(ITO)、酸化インジウム、アンチ
モン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加
酸化亜鉛、ガリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜
鉛、あるいは酸化亜鉛―酸化錫系、酸化インジウム―酸
化錫系、酸化亜鉛―酸化インジウム―酸化マグネシウム
系金属酸化物などを用いることが出来る。
【0022】透明樹脂層(2)とアンダーコート層(2
0)の間、及び/または、もう一方の透明樹脂層(1
1)と低反射層(10)との間に、単一もしくは2種類
以上の金属元素の合金からなる金属層(12)、(2
2)を形成すると密着性が増し耐久性が向上する。金属
層(12)、(22)には、シリコン,錫、亜鉛、ニッ
ケル、ハフニウム、ジルコニウムの群から選ばれた金属
を用い、スパッタ法など真空薄膜化技術で形成する。層
厚みは10Å〜50Åの範囲が好ましく10Åよりも薄
いと密着効果が少なく、50Åを越えると透過率が落ち
るからである。
【0023】
【実施例】(実施例1)厚さ188μmの透明ポリエチ
レンテレフタレート(PET)の両面に、アクリル系の
光硬化型透明樹脂層を施した。その後片面の透明樹脂層
(11)の上に、複合金属酸化物層(13)/SiO2
層(14)/複合金属酸化物層(15)/SiO2
(16)を順次スパッタで成膜した。複合金属酸化物層
(13)、(15)は酸化シリコンと酸化ジルコニウム
の化合物からなり、屈折率1.9となるようZrとSi
の比を調節した。複合金属酸化物層(13)は250
Å、複合金属酸化物層(15)は850Åの膜厚とし
た。SiO2層(14)は250Å、SiO2層(16)
は900Åの膜厚とした。
【0024】またもう一方の透明樹脂層(21)の上
に、複合金属酸化物層(23)/SiO2層(24)/
透明導電層(2)を順次スパッタで成膜した。複合金属
酸化物層(23)は酸化シリコンと酸化ジルコニウムの
化合物からなり700Åの膜厚とし、屈折率1.7とな
るようにZrとSiの比を調節した。SiO2層(2
4)は250Åの膜厚とし、透明導電層(2)はインジ
ウム・スズ複合酸化物(ITO)を300Åの膜厚で成
膜して、310オーム/□を形成した。同フィルムの全
光線透過率は94.3%で良好であった。また、標準白
色板上で大塚電子株式会社製瞬間マルチ測光システム
(型番MCPD300)を用いて測定した物体色は、C
IE色度座標で(X=0.321、Y=0.325)
で、ホワイト度は(0.964、0.976)となり良
好だった。
【0025】(実施例2)実施例1で用いたフィルム厚
さ188μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PE
T)に変え、厚さ188μmのノルボルネン系の熱可塑
性透明樹脂であるJSR株式会社製のアートンフィルム
(「アートン」は、同社の登録商標)を用い、その他はす
べて実施例1と同様に行った。結果は、全光線透過率も
ホワイト度も、実施例1とほぼ同様で良好だった。
【0026】(比較例1)厚さ188μmの透明ポリエ
チレンテレフタレート(PET)の両面に、実施例1と
同様のアクリル系の光硬化型透明樹脂層を施した。その
後片面の透明樹脂層(11)の上に、インジウム・スズ
複合酸化物(ITO)を300Åの膜厚で成膜して、3
50オーム/□を形成した。この透明導電性フィルム
は、全光線透過率は87.0%、標準白色板上で測定し
たCIE色度座標値は(X=0.305、Y=0.32
1)で、全光線透過率もホワイト度も、実施例1のフィ
ルムとは差異が大きかった。
【0027】(実施例3)実施例1のフィルムと、旭硝
子株式会社製のフッ素添加酸化錫透明導電膜付ガラス
(品番PS03)と組合わせてタッチパネルを作製し
た。このタッチパネルは、全光線透過率は89.5%、
標準白色板上で測定したCIE色度座標値は(X=0.
328、Y=0.317)で、全光線透過率もホワイト
度も良好であった。
【0028】(実施例4)実施例1のフィルムと、旭硝
子株式会社製のフッ素添加酸化錫透明導電膜付ガラス
(品番PN02)と組合わせてタッチパネルを作製し
た。このタッチパネルは、全光線透過率は88.0%、
標準白色板上で測定したCIE色度座標値は(X=0.
316、Y=0.327)で、全光線透過率もホワイト
度も良好であった。
【0029】(比較例2)比較例1のフィルムと、実施
例3で用いた旭硝子株式会社製のフッ素添加酸化錫透明
導電膜付ガラス(品番PS03)と組合わせてタッチパ
ネルを作製した。このタッチパネルを、標準白色板上で
測定したCIE色度座標値は(X=0.312、Y=
0.315)で、ホワイト度の低いものであった。
【0030】(比較例3)比較例1のフィルムと、実施
例4で用いた旭硝子株式会社製のフッ素添加酸化錫透明
導電膜付ガラス(品番PN02)と組合わせてタッチパ
ネルを作製した。このタッチパネルを、標準白色板上で
測定したCIE色度座標値は(X=0.302、Y=
0.317)で、ホワイト度の低いものであった。
【0031】(実施例5)実施例1のフィルムを、移動
するテーブルに固定し、YAGレーザーを照射しパター
ニングを行った。パターニング条件は、レーザー発振出
力23W、レーザー発振パルス周波数3KHz、テーブ
ル移動速度1026mm/Sに設定した。1パルス当たり
の1ピッチ移動量は、テーブル移動速度とレーザー発振
パルス周波数とから計算され、0.342mmとなる。
この場合、照射幅の広い箇所は0.45mmであるが、
狭い箇所である円と円の交点間の距離を計算すると約
0.292mmとなる。テーブル移動距離を直線30c
mとして細線状パターニングを実施したところ、照射幅
の広い箇所は0.45mmから0.41mmの範囲、照
射幅の狭い箇所で0.32mmから0.28mmの範囲
で導電面が連続的に剥離されていた。外観的には、下地
のフィルム溶融に起因する1μmを越える盛り上がりや
凹みはなく、導電面のマイクロクラックの発生もなかっ
た。電気的には、直流25ボルトを印加したときの絶縁
抵抗は、100MΩ以上であった。温度60℃、湿度9
0%で120時間経過後も、外観、絶縁抵抗に変化はな
く良好であった。
【0032】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、ディスプレイのカラー化、高精細化、通信の多
様化に伴い、ディスプレイ上に配置させるタッチパネル
や、透明状態のエレクトロクロミック素子は、画像、輝
度、色温度、コントラストを極力変化させないという要
求に対応することができる。つまり高透過率と低反射率
が、可視光領域で確保された光学特性の良い透明導電性
フィルムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の基本構成を示す説明図
【図2】(a)、(b)は低反射層の例を示す説明図
【図3】はアンダーコート層の例を示す説明図
【図4】は金属層の例を示す説明図
【符号の説明】
1:透明フィルム 2:透明導電層 10:低反射層 11:透明樹脂層 12:金属層 13:複合金属酸化物層 14:SiO2層 15:複合金属酸化物層 16:SiO2層 20:アンダーコート層 21:透明樹脂層 22:金属層 23:複合金属酸化物層 24:SiO2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K001 BA18 4F100 AA17D AA20D AA20E AA33D AA33E AB01D AB01E AB11D AB11E AB12E AB16D AB16E AB18D AB18E AB19D AB19E AB21D AB22E AK01A AK01B AK01C AK25 AK42 AR00E BA05 BA07 DD01A DD01C EH66 GB41 JB14A JB14C JG01 JG01E JN01B JN01E JN06E JN18D JN18E 5B087 CC14 CC17 CC37 5G307 FA02 FB01 FB02 FC08 FC09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両面に光硬化型透明樹脂層が形成された透
    明フィルム(1)において、一方の透明樹脂層(21)
    上には、金属酸化物からなるアンダーコート層(20)
    を介して金属酸化物系の透明導電層(2)を有し、もう
    一方の透明樹脂層(11)上には、少なくとも2種類以
    上の金属元素を含んだ複合金属酸化物層とSiO2層の
    積層体とからなる低反射層(10)を有する透明導電性
    フィルム。
  2. 【請求項2】少なくとも2種類以上の金属元素を含んだ
    複合金属酸化物層とSIO2層の積層体とからなる前記
    低反射層(10)は、前記透明樹脂層(11)上に、透
    明樹脂層(11)/複合金属酸化物層(13)/SiO
    2層(14)、もしくは透明樹脂層(11)/複合金属
    酸化物層(13)/SiO2層(14)/複合金属酸化
    物層(15)/SiO2層(16)の構成で形成された
    請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 【請求項3】前記透明樹脂層(21)上の金属酸化物か
    らなる前記アンダーコート層(20)は、少なくとも2
    種類以上の金属元素を含んだ複合金属酸化物層とSiO
    2層との積層体からなり、透明樹脂層(21)/複合金
    属酸化物層(23)/SiO2層(24)/透明導電層
    (2)の構成で形成された請求項1乃至請求項2に記載
    の透明導電性フィルム。
  4. 【請求項4】前記低反射層(10)を形成する前記複合
    金属酸化物層(13),(15)は、シリコン,錫、亜
    鉛、ニッケル、ハフニウム、ジルコニウム、チタンの群
    から選ばれ、屈折率が1.6〜2.3の間にあることを
    特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の透明導電性フ
    ィルム。
  5. 【請求項5】前記アンダーコート層(20)を形成する
    前記複合金属酸化物層(23)は、シリコン,錫、亜
    鉛、ニッケル、ハフニウム、ジルコニウムの群から選ば
    れ、屈折率が1.6〜1.9の間にあることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4に記載の透明導電性フィルム。
  6. 【請求項6】前記透明樹脂層(21)と前記アンダーコ
    ート層(20)の間、及び/またはもう一方の前記透明
    樹脂層(11)と、前記低反射層(10)との間に、シ
    リコン,錫、亜鉛、ニッケル、ハフニウム、ジルコニウ
    ムの群から選ばれた単一もしくは2種類以上の金属元素
    の合金からなる金属層(22)及び/または金属層(1
    2)が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項5に記載の透明導電性フィルム。
  7. 【請求項7】前記透明樹脂層(11)及び/または前記
    透明樹脂層(21)は、前記透明フィルム(1)と接し
    ない面に凹凸を有することを特徴とする請求項1乃至請
    求項6に記載の透明導電性フィルム。
  8. 【請求項8】前記透明導電層(2)をレーザー加工でパ
    ターニングしたことを特徴とする請求項1乃至請求項7
    に記載の透明導電性フィルム。
  9. 【請求項9】ペン入力用アナログ型タッチパネルに用い
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項8に記載の透明
    導電性フィルム。
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