JP2002312967A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

Info

Publication number
JP2002312967A
JP2002312967A JP2001113594A JP2001113594A JP2002312967A JP 2002312967 A JP2002312967 A JP 2002312967A JP 2001113594 A JP2001113594 A JP 2001113594A JP 2001113594 A JP2001113594 A JP 2001113594A JP 2002312967 A JP2002312967 A JP 2002312967A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitance
lens actuator
medium
terminals
focus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001113594A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Kobayashi
弘樹 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2001113594A priority Critical patent/JP2002312967A/ja
Publication of JP2002312967A publication Critical patent/JP2002312967A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズアクチュエータのチルト補正と衝突防止
により媒体の高容量化に対応可能とする。 【解決手段】媒体記録面に光線の焦点が合うように対物
レンズ78の位置を光軸方向で調整するレンズアクチュ
エータ56を備えた光学装置であって、レンズアクチュ
エータ56の媒体相対面に配置され、媒体との間隔に対
応した容量を有する複数の静電容量端子86a〜86d
と、複数の静電容量端子86a〜86dから検出した容
量に基づいてレンズアクチュエータ56のチルトを補正
するチルト補正部15aと、複数の静電容量端子から検
出した容量に基づいてレンズアクチュエータの媒体への
衝突を防止する衝突防止部15bを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照射面に光線の焦
点が合うように対物レンズの位置を光軸方向で調整する
レンズアクチュエータを備えた光学装置に関し、特にレ
ンズアクチュエータの照射面に対するチルト補正と衝突
防止を行う光学装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、光ディスク装置のレンズアクチュエ
ータとしては、例えば図10のものがある。
【0003】図10のレンズアクチュエータ200は、
対物レンズ201と磁界変調コイル202を同じアクチ
ュエータに持ち、例えばフォーカス方向(光軸方向)、
X−Xで示すトラック方向、Y−Yで示す径方向という
3自由度で可動できるようワイヤーバネ203などで支
持され、4箇所に配置したフォーカスコイル(電磁コイ
ル)204で駆動され、対物レンズ201による光線の
焦点が媒体記録面に合うようフォーカス制御される。
【0004】このフォーカス制御の際に焦点に合ってい
るかを測定する手段として、通常は、記録再生光学系か
らナイフエッジ法などによってフォーカスエラー信号を
検出する方法が一般的である。
【0005】ところで、光ディスクの高容量化の要求に
伴い、対物レンズのNAを向上し、更に磁界変調への移行
シフトが必要になっている。特に、最近研究されている
表面記録構造を持つ薄カバー記録媒体にあっては,図1
1のように、記録面206を表面用側に配置した記録媒
体205に対するフォーカスエラー信号の検出範囲は狭
くなり、また記録媒体205とレンズアクチュエータ2
00のギャップ距離は、従来の1mm程度から数μm〜数十
μmと小さくなっている。
【0006】このような微小ギャップ距離は、記録媒体
の面ぶれや誤差範囲より小さく、何らかの衝突防止手段
が必要となる。このため従来のフォーカスエラー信号だ
けでなく、実際のギャップ距離に応じた制御方法が必要
である。
【0007】そこで考えられているのがエアスライダを
用いた方法と静電センサを用いた方法である。このうち
エアスライダを用いた方法は、ギャップが1〜2μm以
下の時に有効であり、大容量化には効果があるが可換媒
体の光ディスク装置に適用する場合、塵埃に対して弱く
対塵性が問題になる。
【0008】このため媒体とアクチュエータ間の静電容
量を利用してギャップを測定し、それを元に制御を行う
ことが考えられている(特願平7-15185)。ここで、ギ
ャップが平行だと仮定すると、ギャップdと静電容量Cの
間には以下の関係が成り立つ。
【0009】
【数1】
【0010】ここでε:誘電率、S:端子面積である。
この静電センサは、媒体とアクチュエータ上の静電セン
サ端子の間の静電容量を測定する方法と、アクチュエー
タ上に静電センサ端子を2つ設け、媒体には通電せず媒
体を通した静電センサ端子間の静電容量を測定する方法
の2つがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光ディ
スク装置で更なる大容量を目指す時に起きる問題にレン
ズアクチュエータのチルトがある。記録媒体として光デ
ィスクのような可換媒体を考えた場合、記録層にカバー
層を設け、塵埃や傷からの保護が必要となる。しかし、
媒体とアクチュエータにチルトが発生している場合、カ
バー層をレーザ光が通過することにより光の収差が起こ
り、信号精度が悪くなる問題があり、チルトの発生を抑
制する必要がある。
【0012】本発明は、媒体に対するレンズアクチュエ
ータのチルト補正と衝突防止により媒体の大容量化に対
応可能とする光学装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。本発明は、照射面に光線の焦点が合うように
対物レンズの位置を光軸方向で調整するレンズアクチュ
エータ56を備えた光学装置であって、レンズアクチュ
エータ56の媒体相対面に配置され、照射面との間隔に
対応した容量を有する複数の静電容量端子と、複数の静
電容量端子から検出した容量に基づいてレンズアクチュ
エータのチルトを補正するチルト補正部15aと、複数
の静電容量端子から検出した容量に基づいてレンズアク
チュエータの媒体への衝突を防止する衝突防止部15b
とを備えたことを特徴とする。
【0014】このため表面記録層をもつ高容量化された
記録媒体につき、レンズアクチュエータは媒体記録面に
対し平行度を保つようにチルト補正が行われ、チルトに
よる光の収差が生じないため高い信号精度を維持でき
る。また光学的なフォーカスエラー信号は、媒体記録面
に近づくほど信号レベルが低下するが、静電容量端子に
よる検出容量は逆に増加し、これによって確実に媒体に
対する衝突防止の制御が確実にできる。
【0015】ここで複数の静電容量端子は、図1(A)
のように,レンズアクチュエータ56における直交する
2自由度の回転軸(径方向とトラック方向)X−X,Y
−Yの各々に対し線対称に配置された4つの静電容量端
子86a〜86dであり、チルト補正部は、線対称に配
置された一対の静電容量端子の検出容量(媒体との間の
検出容量)が同じになるようにレンズアクチュエータを
駆動する。
【0016】また複数の静電容量端子は、レンズアクチ
ュエータにおける直交する2自由度の回転軸の一方に対
し線対称で面積が同一となるように配置された3つの静
電容量端子であり、チルト補正部は、重心位置と照射面
との間隔で決まる静電容量端子相互間の3つの検出容量
の内、各回転軸の両側に対応した検出容量が同じになる
ようにレンズアクチュエータを駆動する。
【0017】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の記憶装置として
の光ディスクドライブのブロック図であり、記憶媒体と
して光磁気ディスク(MO)カートリッジを例にとって
いる。光ディスクドライブは、コントローラ10とエン
クロージャ12で構成される。コントローラ10には全
体的な制御を行うMPU14、ホストとの間のやり取り
を行うインタフェースコントローラ16、媒体のリー
ド、ライトに必要なフォーマッタやECC機能を備えた
光ディスクコントローラ(ODC)18及びバッファメ
モリ20を備える。
【0018】光ディスクコントローラ18に対しては、
ライト系統としてエンコーダ22、レーザダイオード制
御回路24、レーザダイオードユニット30が設けられ
る。また光ディスクコントローラ18に対するリード系
統としてディテクタ32、ヘッドアンプ34、リードL
SI回路28、デコーダ26が設けられる。
【0019】ディテクタ32は光磁気ディスクからの戻
り光を受光し、ヘッドアンプ34を介してID信号とM
O信号をリードLSI回路28に出力する。リードLS
I回路28は入力したID信号及びMO信号からリード
クロックとリードデータを作成し、デコーダ26に出力
する。
【0020】MPU14に対しては温度センサ36で検
出した装置内の環境温度が入力され、環境温度に基づき
レーザダイオードユニット30における発光パワーを最
適化する。更にMPU14はドライバ38を介してスピ
ンドルモータ40を制御し、またドライバ42を介して
電磁石44を制御する。
【0021】電磁石44はMOカートリッジを使用した
記録及び消去時に外部磁界を供給し、また1.3GBM
Oカートリッジにおける超解像度光磁気媒体(MSR媒
体)の場合には再生時にも外部磁界を供給する。
【0022】DSP15はサーボエラー信号に基づいて
ヘッドアクチュエータに搭載した対物レンズを光磁気デ
ィスクに対しての目標位置に位置付けるサーボ制御を行
う。このサーボ制御は、対物レンズを媒体の目標トラッ
ク位置に位置付けるトラック制御と、対物レンズを媒体
に対し焦点位置に制御するフォーカス制御の2つの機能
を持つ。
【0023】フォーカス制御には、媒体投入時に対物レ
ンズを焦点位置付近に引き込むフォーカスサーチ制御が
含まれる。このサーボ制御に対応してフォトディテクタ
46、フォーカスエラー信号生成回路(FES生成回
路)48、トラックエラー信号生成回路(TES生成回
路)50、トラックゼロクロス検出回路(TZC回路)
52が設けられる。
【0024】フォーカスエラー信号生成回路48は、例
えばフォーカス光学系としてナイフエッジ法によってフ
ォーカスエラー信号を作成する。DSP15は、フォー
カス制御についてはドライバ(フォーカス電流駆動回
路)54によりレンズアクチュエータ56を駆動し、対
物レンズを光軸方向の焦点位置付近に引き込むフォーカ
スサーチ制御を経てフォーカスサーボをオンすることで
対物レンズを焦点位置に制御する。
【0025】またトラック制御についてはドライバ58
によりVCMを用いたヘッドアクチュエータ60を駆動
し、対物レンズを媒体上の目標トラックセンタに位置付
ける。
【0026】更に本発明にあっては、レンズアクチュエ
ータ56の媒体相対面に複数の静電容量端子を配置した
静電容量端子部62が設けられ、この静電容量端子部6
2で生成される容量を検出する容量検出部64を設け、
容量検出部の検出容量をDSP15に入力している。
【0027】DSP15には、複数の静電容量端子から
検出した検出容量に基づいてレンズアクチュエータ56
のチルトを補正するチルト補正部15aと、複数の静電
容量端子から検出した検出容量に基づいてレンズアクチ
ュエータ56の媒体への衝突を防止する衝突防止部15
bとしての機能が設けられている。
【0028】図3は図2の光ディスクドライブで使用し
ているヘッド部機構構造の説明図である。このヘッド部
機構構造は、装置内の光ディスク装着位置となるディス
ク径方向に沿って配置された2本のガイドレール66に
キャリッジ67を摺動自在に装着している。
【0029】キャリッジ67の両側にはシークコイル6
8が配置される。シークコイル68に対応して固定側に
は、内ヨーク70と外ヨーク72との間の空間にマグネ
ット74を配置し、このマグネット74の内側の空き部
分にシークコイル68が環状に撒かれ、シークコイル6
8の通電による電磁力でガイドレール66に沿ってキャ
リッジ67を移動する図2のヘッドアクチュエータ60
を構成している。またキャリッジ67にはレンズアクチ
ュエータ56が搭載されている。
【0030】図4は図3のレンズアクチュエータ56を
取り出している。レンズアクチュエータ56は、取付ブ
ロック82に対し4本のワイヤーバネ84により支持さ
れ、上側となる媒体相対面の中央に対物レンズ78を設
け、その外側を囲んで磁界変調コイル80を配置してい
る。
【0031】またレンズアクチュエータ56の光ディス
ク径方向となるY−Y方向の両端には4つのフォーカス
コイル88a〜88dが配置されている。フォーカスコ
イル88a〜88dに相対した位置には、ヨーク87に
より支持されてマグネット89が所定ギャップを介して
配置されている。
【0032】レンズアクチュエータ56の媒体相対面の
4か所には静電容量端子86a〜86dが配置され、各
端子86a〜86dと、この上部に数ミクロンから数十
ミクロンのギャップ距離を介して配置される光ディスク
との間で、その間隔に対応した容量を有するコンデンサ
を形成している。
【0033】ここでレンズアクチュエータ56は、光デ
ィスクの径方向となるY−Y軸回りの自由度と、これに
直交する光ディスクのトラック方向となるX−X軸回り
の自由度を持っている。このような2つの自由度を持つ
X−X軸及びY−Y軸に対し静電容量端子86a〜86
dは、X−X軸及びY−Y軸から見て線対称となる位置
にそれぞれ配置されている。
【0034】図5は、図4の4つの静電容量端子86a
〜86dを備えた場合の図2のDSP15により実現さ
れるチルト補正部15a及び衝突防止部15bの実施形
態であり、併せてDSP15の機能として実現されるフ
ォーカス制御部と共に示している。
【0035】図5において容量検出器64a〜64d
は、図4のレンズアクチュエータ56に設けている静電
容量端子86a〜86dと媒体との間に静電容量Ca,
Cb,Cc,Cdの4つの容量を持っており、これらの
容量は静電容量端子と媒体との間隔が狭くなるほど増加
する関係にある。
【0036】また図4から明らかなように、Y−Y軸回
りのチルトに対し例えば端子86a,86b側が媒体面
に近付いて間隔が狭まると、その容量Ca,Cbが増加
し、このとき反対側に位置している端子86c,86d
の容量Cc,Cdは逆に減少するようになる。
【0037】またX−X軸回りにチルトが発生した場
合、例えば端子86a,86c側が媒体面に近付いて容
量Ca,Ccが増加すると、その反対側に位置している
端子86b,86dの容量Cb,Cdが増加することに
なる。
【0038】このためチルト補正のためには、例えばY
−Y軸回りのチルトに対しては容量(Ca+Cb)と容
量(Cc+Cd)とが等しくなるように、フォーカスコ
イル88a,88bの組とフォーカスコイル88c,8
8dの組を駆動すればよい。
【0039】またX−X軸回りのチルト補正について
は、容量(Ca+Cc)と容量(Cb+Cd)とが等し
くなるように、フォーカスコイル88a,88cの組と
フォーカスコイル88b,88dの組を駆動すればよ
い。
【0040】このようなチルト補正を実現するため図5
のチルト補正部15aにあっては、容量検出器64a〜
64dで容量Ca〜Cdを検出している。容量検出器6
4a〜64dは、例えば、容量Ca〜Cdをこれに比例
した電圧信号に変換して出力するC/V変換器が使用さ
れる。尚、説明を分かりやすくするため、以下の説明で
は容量Ca〜Cdをそのまま使用する。
【0041】次に演算部90で、まずY−Y軸回りにつ
いて容量(Ca+Cb)の加算出力と容量(Cc+C
d)の加算出力を求め、これを加算器92に入力し、 (Ca+Cb)−(Cc+Cd) の加算出力を得ている。加算器92の加算出力は誤差演
算器96に入力され、マイナス側の基準値ゼロとの差で
ある出力C1を求めている。
【0042】ここの誤差演算器96の出力C1は最終的
にフォーカスコイル側に出力され、レンズアクチュエー
タの動きが検出容量としてフィードバックされること
で、C1=0、即ち C1=(Ca+Cb)−(Cc+Cd)=0 となるようにフィードバックを掛けてチルト補正を行っ
ている。即ち、このチルト補正は容量(Ca+Cb)と
容量(Cc+Cd)とが同じになるようにレンズアクチ
ュエータ56を駆動することになる。
【0043】誤差演算器96の出力C1は、次段のバッ
ファ100でC1として出力されると同時に、反転バッ
ファ102により−C1として出力される。このバッフ
ァ出力C1は、例えばプラス側が媒体との間隔を増加す
る方向にフォーカスコイルに電流を流す方向であるとす
ると、フォーカスコイル88a,88bの組に対する制
御出力となる。
【0044】このときY軸の反対側に位置するフォーカ
スコイル88c,88dについては逆の動きを必要とす
ることから、反転バッファ102の出力−C1が与えら
れることになる。即ちフォーカスコイル88a,88b
についてはバッファ100からの出力C1が使用され、
これに対しフォーカスコイル88c,88dについては
反転バッファ102の出力−C1の成分が使用されるこ
とになる。
【0045】演算部108は、続いて説明するX軸回り
のチルト補正部からのバッファ104の出力C2及び反
転バッファ106の出力−C2との加算により合成され
た電流指示値としての例えば指示電圧V1,V2,V
3,V4が加算器110a〜110dを介して電流駆動
回路112a〜112dに出力され、指示電圧を電流I
a,Ib,Ic,Idに変換してフォーカスコイル88
a〜88dに流し、Y−Y軸回りのチルト補正を行う。
【0046】即ちY−Y軸回りのチルト補正のみを考え
ると、演算部108のV1,V2はバッファ100の出
力C1に対応した指示電圧であり、またV3,V4は反
転バッファ102の出力−C1に対応した指示電圧であ
り、このためIa=Ib,Ic=Idとなって、フォー
カスコイル88a,88bの組とフォーカスコイル88
c,88dの組を制御することになる次に図4のX軸回
りのチルト補正にあっては、演算部90で演算した容量
(Ca+Cc)と容量(Cb+Cd)を加算器94に入
力して、その差 (Ca+Cc)−(Cb+Cd) を求め、この差が常にゼロとなるように誤差演算器98
からの出力で最終的にフォーカスコイル88a〜88d
を駆動する。
【0047】即ち誤差演算器98でマイナス側の容量ゼ
ロと加算器94の出力との誤差を求めて出力C2を得、
これをバッファ104でそのまま出力C2とした後、同
時に反転バッファ106で−C2とし、演算部108に
入力している。
【0048】演算部108にあっては、X軸回りのチル
ト補正のみを考えると、バッファ104の出力C2をフ
ォーカスコイル88a,88cに対応した指示電圧V
1,V3に振り分け、反転バッファ106の出力−C2
をフォーカスコイル88b,88dに対応した指示電圧
V2,V4側に振り分ける。
【0049】この指示電圧V1〜V4は加算器110a
〜110dを介して電流駆動回路112a〜112dに
与えられ、駆動電流Ia〜Idとしてフォーカスコイル
88a〜88dに与えられる。即ちX軸回りのチルト補
正については、Ia=Ic、Ib=Idとなり、フォー
カスコイル88a,88cの組とフォーカスコイル88
b,88dの組のそれぞれに相反する駆動電流を流すこ
とで、X軸回りのチルト補正を行う。
【0050】加算器110a〜110dに対しては、切
替回路120を介してフォーカス制御部118からのフ
ォーカス制御指示電圧Vfが与えられている。これによ
ってフォーカス制御と同時にチルト補正を行うことがで
きる。
【0051】一方、衝突防止部15bは誤差演算器11
4を備える。誤差演算器114のプラス入力側には演算
部90より4つの検出容量Ca〜Cdの平均容量が入力
される。誤差演算器114のマイナス入力端子には基準
電圧源116によって基準電圧Vr2が設定されてお
り、両者の差となる出力電圧Vcをフォーカスコイル8
8a〜88dに共通に与えることで、基準電圧源116
の基準電圧Vr2で決まる固定容量、即ちレンズアクチ
ュエータと媒体との間の一定距離に維持するフィードバ
ック制御を掛け、これによってレンズアクチュエータの
媒体への衝突を防いでいる。
【0052】この衝突防止部15bによる衝突防止制御
は、レンズアクチュエータが媒体に所定距離を超えて近
付いたときに有効となる。即ち切替回路120は比較器
122で切替制御される。比較器122のマイナス入力
側にはフォーカス制御部118に対するフォーカスエラ
ー信号E1が入力しており、基準電圧源124による基
準電圧Vr1と比較している。
【0053】図6はレンズアクチュエータと媒体とのギ
ャップ距離に対するセンサ出力としてフォーカスエラー
信号(FES信号)と静電センサ出力即ち演算部90か
らの平均演算による検出容量を表わしている。
【0054】このギャップ距離に対するセンサ出力の特
性から明らかなように、フォーカスエラー信号は媒体と
の距離が小さくなるほど減少しており、逆に静電センサ
出力は媒体との距離が小さくなるほど増加する関係にあ
る。したがって、ギャップ距離が例えばA点となる位置
を境に、A点よりギャップ距離が大きいときにはフォー
カスエラー信号で制御し、A点よりギャップ距離が短く
なった場合には静電センサ出力で制御する。
【0055】この切替えのため、A点に対応したフォー
カスエラー信号となる基準電圧Vr1を図5の比較器1
22に基準電圧として設定し、フォーカスエラー信号E
1が基準電圧Vr1より大きい場合は切替器120をフ
ォーカス制御部118側に切り替えて、その指示電圧V
fを使用して合焦点にレンズアクチュエータを制御する
フォーカス制御を行う。
【0056】これに対しフォーカスエラー信号E1が基
準電圧Vr1より小さくなった場合には、切替器120
を図5のように衝突防止部15b側に切り替え、例えば
図6の基準電圧Vr2で決まるB点のギャップ距離を維
持するように制御することで衝突防止を図る。
【0057】図7は本発明のレンズアクチュエータ56
の媒体相対面に設ける複数の静電容量端子の他の実施形
態であり、この実施形態にあっては3つの静電容量端子
を配置したことを特徴とする。
【0058】図7において、レンズアクチュエータ56
の媒体相対面には3つの同一面積を持つ円弧形状の静電
容量端子126a,126b,126cが配置されてい
る。3つの静電容量端子126a〜126cは、Y軸に
対し線対称で且つ面積が同一となるように配置されてい
る。このうち静電容量端子126b,126cにあって
はY軸の両側に対称配置されるが、残りの静電容量端子
126aにあってはY軸によって線対称に分割された状
態となっている。
【0059】一方、X軸について見ると、片側に静電容
量端子126aと残り2つの静電容量端子126b,1
26cの一部が位置し、反対側に2つの静電容量端子1
26b,126cの残りの部分が位置しており、X軸で
見た左右の合計した静電容量端子の面積は同一となって
いる。
【0060】この場合の容量は3つの静電容量端子12
6a〜126cとこれに微小距離で相対する光ディスク
を誘電体とした各端子相互間の3つの容量Ca,Cb,
Ccが形成される。この場合の容量Ca〜Ccの値は、
静電容量端子126a〜126cの重心Ga,Gb,G
cの間隔とこれに相対する媒体との間隔で決定される。
【0061】ここでY軸回りのチルト補正を考えると、
容量Caと容量Ccが等しくなるようにフォーカスコイ
ル88a,88bの組とフォーカスコイル88c,88
dの組を駆動すればよい。
【0062】これに対しX軸回りのチルト補正について
は、容量Cbと容量Ca,Ccの直列容量の平均値が等
しくなるように、フォーカスコイル88a,88cの組
とフォーカスコイル88b,88dの組を駆動すればよ
い。
【0063】具体的には、X軸回りのチルト補正につい
ては (1/Ca+1/Cc)2=1/Cb となるように制御すればよい。
【0064】図8は図7の3つの静電容量端子126a
〜126cを配置したレンズアクチュエータにおけるチ
ルト補正と衝突防止の機能ブロック図である。
【0065】図8において、演算部128は容量検出器
64a,64b,64cによって各容量Ca,Cb,C
cを検出し、演算部128においてY軸回りについては
加算器92に検出容量Ca,Ccを入力し、 Ca−Cc を求め、誤差演算器96以降のループにより C1=Ca−Cc=0 となるようにフォーカスコイルを駆動してフィードバッ
クする。
【0066】これに対しX軸回りのチルト補正にあって
は、演算部128で(1/Ca+1/Cc)2と(1/
Cb)を求めて加算器94でその差を求め、誤差演算器
98の出力C2として C2=(1/Ca+1/Cc)2−(1/Cb)=0 となるようにフォーカスコイルを駆動するフィードバッ
ク制御を行う。誤差演算器96,98以降の回路構成と
動作は図5の実施形態と同じである。
【0067】また衝突防止部15bにあっては、誤差演
算器114の+入力に演算部128より3つの検出容量
Ca,Cb,Ccの平均容量(Ca+Cb+Cc)/3
を入力し、基準電圧源116からの基準電圧Vr2と比
較している。
【0068】フォーカス制御部118と衝突防止部15
bとの切替器120による切替えは比較器122で行わ
れており、この点も図5の実施形態に示したように図6
のA点より大きければフォーカスエラー信号によるフォ
ーカス制御を行い、A点より短いときにはB点を有する
ように衝突防止が行われる。
【0069】図9は3つの静電容量端子をレンズアクチ
ュエータに設ける場合の他の実施形態であり、この実施
形態にあってはレンズアクチュエータ56の媒体相対面
に矩形形状を持った3つの静電容量端子130a,13
0b,130cを配置したことを特徴とする。
【0070】ここで静電容量端子130b,130cは
同じ正方形であり、これに対し静電容量端子130aは
同一面積であるが長方形となっている。またY軸から見
て左右の静電容量端子の面積は同一であり、同時にX軸
から見て両側の静電容量端子のそれぞれの合計面積は同
一となるように配置している。
【0071】このため、3つの静電容量端子130a〜
130cの相互間の微小距離で相対する媒体を誘電体に
含む容量Ca,Cb,Ccの値は、それぞれの重心G
a,Gb,Gcの距離とこれに対する媒体との間隔で決
まる。このため図9の実施形態にあっても、図7の場合
と全く同様にして図8のチルト補正部15a及び衝突防
止部15bが適用できる。
【0072】なお上記の実施形態にあっては、静電容量
端子を4つ設けた場合と3つ設けた場合の実施形態を示
しているが、それ以上の数でもよく、偶数の場合には図
5の実施形態が適用され、奇数の場合には図8の実施形
態が適用される。
【0073】また上記の実施形態は光ディスクドライブ
を例にとるものであったが、本発明はこれに限定され
ず、ミクロンオーダの微小距離で相対する2つの部材の
チルト補正と衝突補正を図るものであれば、適宜の装置
に適用することができる。
【0074】更に光学装置としては、光学ヘッド装置、
顕微鏡装置、光ディスクドライブのような光学的記憶装
置を含む。
【0075】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明の光学装
置を採用した光学的記憶装置によれば、表面記録層を持
つ高容量化された記録媒体に対しレンズアクチュエータ
が微小距離で位置する場合に、媒体記録面に対しレンズ
アクチュエータの平行度を保つチルト補正が行われ、チ
ルトによる媒体記録面での光の収差が生じないため、高
い信号精度を維持できる。
【0076】また光学的なフォーカスエラー信号はレン
ズアクチュエータが媒体記録面に近付くほど信号レベル
が低下して機能しなくなるが、本発明による静電容量の
検出信号にあっては、逆に媒体記録面に近付くほど信号
レベルが増加し、媒体記録面に近付いたときに容量検出
信号を使用してレンズアクチュエータと媒体とのギャッ
プを一定間隔に抑えることで、確実に媒体に対する衝突
防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明が適用される光ディスクドライブのブロ
ック図
【図3】ヘッド部機構構造の説明図
【図4】静電容量端子を4つ配置した本発明によるレン
ズアクチュエータの説明図
【図5】図4に対応した本発明によるチルト補正部及び
衝突防止部の機能構成のブロック図
【図6】ギャップ距離に対する静電センサ出力とフォー
カスエラー信号の特性図
【図7】静電容量端子を3つ配置した本発明によるレン
ズアクチュエータの説明図
【図8】図7に対応した本発明によるチルト補正部及び
衝突防止部の機能構成のブロック図
【図9】静電容量端子を3つ配置した本発明による他の
レンズアクチュエータの説明図
【図10】従来のレンズアクチュエータの説明図
【図11】表面記録層をもつ記録媒体とレンズアクチュ
エータの位置関係の説明図
【符号の説明】
10:コントローラ 12:エンクロージャ 14:MPU 15:DSP 46:フォトディテクタ 48:フォーカスエラー信号生成回路 60:ヘッドアクチュエータ 62:静電容量端子部 64:容量検出部 64a〜64d:容量検出器 56:レンズアクチュエータ 78:対物レンズ 80:磁気変調コイル 82:取付ブロック 84:ワイヤーバネ 86a〜86d,126a〜126c,130a〜13
0c:静電容量端子 88a〜88d:フォーカスコイル 90,108,128:演算部 92,94,110a〜110d:加算器 96,98,114:誤差演算器 100、104:バッファ 102,106:反転バッファ 112a〜112d:電流駆動回路 118:フォーカス制御部 120:切替回路 122:比較器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】照射面に光線の焦点が合うように対物レン
    ズの位置を光軸方向で調整するレンズアクチュエータを
    備えた光学装置において、 前記レンズアクチュエータの媒体相対面に配置され、照
    射面との間隔に対応した容量を有する複数の静電容量端
    子と、 前記複数の静電容量端子から検出した容量に基づいて前
    記レンズアクチュエータのチルトを補正するチルト補正
    部と、 前記複数の静電容量端子から検出した容量に基づいて前
    記レンズアクチュエータの媒体への衝突を防止する衝突
    防止部と、を備えたことを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光学装置において、 前記複数の静電容量端子は、前記レンズアクチュエータ
    における直交する2自由度の回転軸の各々に対し線対称
    に配置された4つの静電容量端子であり、 前記チルト補正部は、前記線対称に配置された一対の静
    電容量端子の間の検出容量が同じになるように前記レン
    ズアクチュエータを駆動することを特徴とする光学装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の光学装置において、 前記複数の静電容量端子は、前記レンズアクチュエータ
    における直交する2自由度の回転軸の一方に対し線対称
    で面積が同一となるように配置された3つの静電容量端
    子であり、 前記チルト補正部は、重心位置と照射面との間隔で決ま
    る前記静電容量端子相互間の3つの検出容量の内、各回
    転軸の両側に対応した検出容量が同じになるように前記
    レンズアクチュエータを駆動することを特徴とする光学
    装置。
JP2001113594A 2001-04-12 2001-04-12 光学装置 Withdrawn JP2002312967A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001113594A JP2002312967A (ja) 2001-04-12 2001-04-12 光学装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001113594A JP2002312967A (ja) 2001-04-12 2001-04-12 光学装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002312967A true JP2002312967A (ja) 2002-10-25

Family

ID=18964791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001113594A Withdrawn JP2002312967A (ja) 2001-04-12 2001-04-12 光学装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002312967A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6876509B2 (en) * 2001-01-25 2005-04-05 Seagate Technology Llc Integrated electrostatic slider fly height control
US7199949B2 (en) 2002-10-02 2007-04-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical pickup device and optical disk device

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6876509B2 (en) * 2001-01-25 2005-04-05 Seagate Technology Llc Integrated electrostatic slider fly height control
US7199949B2 (en) 2002-10-02 2007-04-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical pickup device and optical disk device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7054078B2 (en) Objective lens driving device
US6587283B2 (en) Optical-component-integrated optical pickup
US7102966B2 (en) Lens actuator, optical pickup unit and optical disk apparatus
JP2002312967A (ja) 光学装置
JP2006286049A (ja) 光ディスク装置
US20050190662A1 (en) Read/write head for optical disk drive and optical disk drive comprising such a read/write head
EP1542216B1 (en) Optical heads device and control method of optical head
JP2000020980A (ja) 光ディスク装置用光学ヘッド
JP4738482B2 (ja) 光ヘッド移送装置、光ヘッド移送装置の集積回路、集束レンズ駆動装置、および集束レンズ駆動装置の集積回路
JPH0457223A (ja) 光記録/再生装置
JP2005235349A (ja) アクチュエータ、光ピックアップ装置及び光ディスク装置
KR100403084B1 (ko) 광 픽업 액츄에이터의 레디얼 틸팅 구동 제어방법
US5548568A (en) Optical-information-recording apparatus having fine and rough driving control
JPH04245031A (ja) 光学的情報記録再生装置
KR100498979B1 (ko) 전압 감도와 위상 제어할 수 있는 액추에이터 및 이를구비한 광픽업
JPH11339294A (ja) 対物レンズ駆動装置の調整方法
JPH09305996A (ja) 対物レンズ用アクチュエータ及び光ディスク装置
JP3402631B2 (ja) 光磁気記録再生装置
JP2766338B2 (ja) 電流駆動装置
JPH10255299A (ja) 光ディスク装置
US20070104043A1 (en) Objective lens driving device for optical recording media and device having the objective lens driving device
JPH0485741A (ja) 光磁気ディスク装置
JP2921085B2 (ja) 光磁気ディスク装置
JP2009110619A (ja) 情報記録再生装置
JP2006040356A (ja) レンズ用のアクチュエータ、光ヘッド、及び光ディスク装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080701