JP2002310417A - 廃棄物溶融炉の炉壁保護方法及びその保護装置 - Google Patents

廃棄物溶融炉の炉壁保護方法及びその保護装置

Info

Publication number
JP2002310417A
JP2002310417A JP2001114797A JP2001114797A JP2002310417A JP 2002310417 A JP2002310417 A JP 2002310417A JP 2001114797 A JP2001114797 A JP 2001114797A JP 2001114797 A JP2001114797 A JP 2001114797A JP 2002310417 A JP2002310417 A JP 2002310417A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
furnace
furnace wall
waste
water
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001114797A
Other languages
English (en)
Inventor
Daihachiro Sakurai
大八郎 櫻井
Kazunori Yamate
一記 山手
Koji Iida
孝司 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2001114797A priority Critical patent/JP2002310417A/ja
Publication of JP2002310417A publication Critical patent/JP2002310417A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉内温度及び冷却水水量を制御することによ
り、炉内面に形成された耐火物の溶損等による損耗を抑
制するとともに、炉内面の熱的損耗を抑制し得る。 【解決手段】 炉本体10の炉壁11a,16a内部又
は炉壁露出部に冷却水が循環する流路15a,20a,
25aを形成して冷却水により廃棄物溶融炉の炉壁を保
護する方法である。その特徴ある構成は、廃棄物を溶融
することにより生成される溶融スラグがSiO2、Ca
O又はAl23を少なくとも1種含み、溶融スラグを冷
却することにより生成されるスラグ耐火物が炉壁内面に
1〜15cmの厚さで析出して被覆層34を形成するよ
うに炉内温度及び冷却水の水量を制御することにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炉本体の炉壁内部
又は炉壁露出部に冷却水が循環する流路を形成して冷却
水により廃棄物溶融炉の炉壁を保護する方法及びその保
護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ゴミ等の一般廃棄物、及び産業廃棄
物等は、例えばそのまま埋立て処分場に埋立てられる
が、現在ある埋立て処分場の受入れ能力は残りわずかで
あり、また新規の埋立て処分場を確保することも困難で
ある。これら廃棄物は焼却炉で焼却することにより減容
できるが、廃棄物を燃焼する際にダイオキシン類等の有
害物質を含むガスが発生するおそれがあり、その焼却灰
には廃棄物に含まれていた重金属類等の有害物質が残留
しているので、環境汚染を防ぐために様々な対策を施す
必要がある。
【0003】そこで、近年は、廃棄物処理炉として、炉
本体内部で廃棄物を燃焼させて、一気に溶融体にまで転
化させる廃棄物溶融炉が注目され、その開発及び建設が
盛んに行われている。この廃棄物溶融炉は、廃棄物を燃
焼することによって、廃棄物の熱分解ガスを含むガスと
溶融体とに転化させるものであって、廃棄物を燃焼する
際に発生するガス中にはダイオキシン等の有害なガス成
分が少なく、また廃棄物に含まれていた重金属類等の有
害物質は、溶融スラグとして固定化されるので、重金属
類が溶出しにくいという特徴がある。廃棄物から発生す
る熱分解ガス中には可燃性のガスが含まれており、この
可燃性ガスは発電用及び工業用燃料や化学原料等として
有効利用される。
【0004】廃棄物溶融炉では、炉本体内部の温度が溶
融体により高温になるため、炉壁内面は成形耐火物によ
り内張りされ、外側を鉄皮で構成している。耐火物は溶
融スラグやガスによって激しく消耗するため、この耐火
物は約3〜6ヶ月で寿命となる。従って、その都度、耐
火物の張り替えが行われるが、この補修期間に数週間を
要するため、予備炉が装備されるのが通常である。ま
た、耐火物の消耗だけでなく、高温の溶融体を取扱う溶
融炉においては、この溶融体の温度が炉本体の炉壁内部
に使用されている金属材料の融点以上の高温である場
合、この炉壁内部の冷却が不十分であると、上記金属材
料部分が溶損して、バーンアウトと言われる現象を生じ
るおそれがある。そこで、このような溶融炉では、高温
の溶融体に対して炉壁内部に十分な冷却性を確保して炉
本体を熱から保護するため、内部に冷却水が循環供給さ
れる流路が形成された水冷ジャケット構造を有する冷却
手段が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水冷ジャケッ
トは、熱容量の大きい溶融体と直接接触するため、冷却
水量が減少したとき、熱クラックが発生し、溶融体側に
水が漏れると水蒸気爆発が発生し、重大トラブルが起こ
る危険性があった。本発明の目的は、炉内温度及び冷却
水水量を制御することにより、炉壁内面に形成された耐
火物の溶損等による損耗を抑制するとともに、炉壁内面
の熱的損耗を抑制し得る廃棄物溶融炉の炉壁保護方法及
びその保護装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、炉本体10の炉壁11a,16a内
部又は炉壁露出部に冷却水が循環する流路15a,20
a,25aを形成して冷却水により廃棄物溶融炉10の
炉壁11a,16aを保護する方法において、廃棄物を
溶融することにより生成される溶融スラグがSiO2
CaO又はAl23を少なくとも1種含み、溶融スラグ
を冷却することにより生成されるスラグ耐火物が炉壁1
1a,16a内面に1〜15cmの厚さで析出して被覆
層34を形成するように炉内温度及び冷却水の水量を制
御することを特徴とする廃棄物溶融炉の炉壁保護方法で
ある。請求項1に係る発明では、炉内温度及び冷却水の
水量を制御することにより、溶融スラグを冷却して析出
させ、厚さ1〜15cmのスラグ耐火物からなる被覆層
34を形成させるため、炉壁11a,16a内面に形成
された耐火物の溶損等による損耗を抑制するとともに、
炉内面の熱的損耗を抑制することができる。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、図1に示すように、溶融炉10が直立円筒
状のシャフト炉11であって、シャフト炉11本体の途
中に廃棄物供給路12が略水平に接続され、シャフト炉
11本体の下端に供給路12により供給された廃棄物を
加熱溶融するとともに廃棄物の溶融スラグを流下させる
ように構成された傾斜炉16の一端が接続され、傾斜炉
16の他端に流下してくる溶融スラグを水砕装置17に
導く鉛直管18の上端が接続された炉壁保護方法であ
る。請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明であっ
て、シャフト炉11本体の下端と傾斜炉16の一端が接
続されることにより形成された屈曲部35の炉壁35a
内部又は炉壁露出部の流路15a,20aに流れる冷却
水の温度が40〜90℃となるように、かつ屈曲部35
近傍の炉内温度が1200〜1800℃になるように炉
内温度及び冷却水の水量を制御する炉壁保護方法であ
る。請求項3に係る発明では、屈曲部35の炉壁35a
内部又は炉壁露出部の流路15a,20aに流れる冷却
水の温度を40〜90℃に、屈曲部35近傍の炉内温度
を1200〜1800℃になるようにそれぞれ炉内温度
及び冷却水水量を制御することにより、屈曲部35の炉
壁35a内面に厚さ1〜15cmのスラグ耐火物からな
る被覆層34を形成する。好ましい冷却水の温度は50
〜80℃、炉内温度は1400〜1700℃である。冷
却水の温度が90℃を越えると沸騰して水冷ジャケット
を破裂するおそれがある。炉内温度が1200℃未満で
はスラグが溶融せず、1800℃を越えると、ガス体の
燃焼が最大2000℃であるため、ガスの燃焼が不十分
となる。
【0008】請求項4に係る発明は、請求項2に係る発
明であって、傾斜炉16他端の炉壁16a内部又は炉壁
露出部の流路25aに流れる冷却水の温度が40〜90
℃となるように、かつ傾斜炉16他端近傍の炉内温度が
1200〜1800℃になるように炉内温度及び冷却水
の水量を制御する炉壁保護方法である。請求項4に係る
発明では、傾斜炉16他端の炉壁16a内部又は炉壁露
出部の流路25aに流れる冷却水の温度を40〜90℃
に、傾斜炉16他端近傍の炉内温度を1200〜180
0℃になるように、それぞれ炉内温度及び冷却水水量を
制御することにより、傾斜炉16他端の炉壁16a内面
に厚さ1〜15cmのスラグ耐火物からなる被覆層34
を形成する。好ましい冷却水の温度は50〜80℃、炉
内温度は1400〜1700℃である。冷却水の温度が
90℃を越えると沸騰して水冷ジャケットを破裂するお
それがある。炉内温度が1200℃未満ではスラグが溶
融せず、1800℃を越えると、ガス体の燃焼が最大2
000℃であるため、ガスの燃焼が不十分となる。
【0009】請求項5に係る発明は、図1及び図12に
示すように、炉本体10の炉壁11a,16a内部又は
炉壁露出部に冷却水が循環する流路15a,20a,2
5aを有する水冷ジャケット19,21,22が設けら
れ、流路15a,20a,25aを循環する冷却水によ
り廃棄物溶融炉10の炉壁11a,16aを保護する装
置において、廃棄物を溶融することにより生成される溶
融スラグがSiO2、CaO又はAl23を少なくとも
1種含み、炉本体10の温度を検出する温度センサ32
と、炉本体10内部の廃棄物をそれぞれ燃焼かつ溶融さ
せるための燃料供給バルブ29a及び酸素含有ガス供給
バルブ31aと、流路15a,20a,25aを流れる
冷却水の水量を調整する水量調整バルブ19a,21
a,22aと、温度センサ32の検出出力に基づいて燃
料供給バルブ29a、酸素含有ガス供給バルブ31a及
び水量調整バルブ19a,21a,22aの各開度を制
御するコントローラ33とを備え、コントローラ33は
溶融スラグが冷却されることにより生成されるスラグ耐
火物が炉壁11a,16a内面に1〜15cmの厚さで
析出して被覆層34を形成するように燃料供給バルブ2
9a、酸素含有ガス供給バルブ31a及び水量調整バル
ブ19a,21a,22aの各開度を制御することを特
徴とする廃棄物溶融炉の炉壁保護装置である。請求項5
に係る発明では、温度センサ32の検出出力に基づいて
燃料供給バルブ29a、酸素含有ガス供給バルブ31a
及び水量調整バルブ19a,21a,22aの各開度を
コントローラ33により制御して、厚さ1〜15cmの
スラグ耐火物を炉壁内面に析出させて被覆層34を形成
するため、炉壁11a,16a内面に形成された耐火物
の溶損等による損耗を抑制するとともに、炉内面の熱的
損耗を抑制することができる。
【0010】請求項6に係る発明は、請求項5に係る発
明であって、図4に示すように、水冷ジャケット19
が、それぞれ炉壁内面に相応した湾曲面又は平面を有す
る第1金属板19b及び第2金属板19cと、第1金属
板19b及び第2金属板19cを所定の間隔をあけた状
態で両金属板19b,19cの全周囲を囲繞する複数の
金属製側板19dと、第1金属板19b及び第2金属板
19cの間に蛇行流路15aを形成するように両金属板
19b,19cに垂直にかつ互いに平行に配設された複
数の仕切り用金属板19eとを備えた炉壁保護装置であ
る。請求項6に係る発明では、水冷ジャケット19が第
1金属板19b、第2金属板19cにより所定の間隔を
形成し、複数の金属製側板19dにより両金属板19
b,19cの全周囲を囲繞し、蛇行流路15aを形成す
るように仕切り用金属板19eをそれぞれ平行に配設し
て形成される。このように内部に流れる冷却水が蛇行す
る構造を有する水冷ジャケットは水冷ジャケットと接す
る溶融体やガスを均一にムラなく冷却するため冷却効率
に優れる。
【0011】請求項7に係る発明は、請求項5又は6に
係る発明であって、図1に示すように、溶融炉10が直
立円筒状のシャフト炉11であって、シャフト炉11本
体の途中に廃棄物供給路12が略水平に接続され、シャ
フト炉11本体の下端に供給路12により供給された廃
棄物を加熱溶融するとともに廃棄物の溶融スラグを流下
させるように構成された傾斜炉16の一端が接続され、
傾斜炉16の他端に流下してくる溶融スラグを水砕装置
17に導く鉛直管18の上端が接続された炉壁保護装置
である。請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明で
あって、シャフト炉11本体の下端と傾斜炉16の一端
が接続されることにより形成された屈曲部35の炉壁3
5a内部又は炉壁露出部に冷却水が循環する流路15
a,20aを有する第1及び第2水冷ジャケット19,
21が配設され、第1水冷ジャケット19がシャフト炉
11本体の下端に設けられかつ第1水冷ジャケット19
の複数の仕切り用金属板19eが鉛直方向に配設され、
第2水冷ジャケット21が傾斜炉16の一端に設けられ
かつ第2水冷ジャケット21の複数の仕切り用金属板2
1eが傾斜炉16の傾斜方向に沿って配設された炉壁保
護装置である。請求項8に係る発明では、熱分解により
発生したガスや飛灰による耐火物の損傷が大きいシャフ
ト炉11本体の下端に第1水冷ジャケット19を、傾斜
炉16の一端に第2水冷ジャケット21をそれぞれ設
け、この第1及び第2水冷ジャケット19,21の冷却
によりスラグ耐火物からなる被覆層34を形成するた
め、熱分解ガスや飛灰による耐火物の消耗を抑制でき、
第1水冷ジャケット19の複数の仕切り用金属板19e
が鉛直方向に、第2水冷ジャケット21の複数の仕切り
用金属板21eが傾斜炉16の傾斜方向に沿ってそれぞ
れ配設されたため、熱分解ガスや飛灰の進行方向に沿っ
てジャケット内に冷却水が流れるので、均一にムラなく
屈曲部35の炉壁35a内部又は炉壁露出部を冷却する
ことができる。
【0012】請求項9に係る発明は、請求項7に係る発
明であって、傾斜炉16他端の炉壁16a内部又は炉壁
露出部に冷却水が循環する流路25aを有する第3水冷
ジャケット22が設けられ、第3水冷ジャケット22の
複数の仕切り用金属板22eが傾斜炉16の傾斜方向に
沿って配設された炉壁保護装置である。請求項9に係る
発明では、溶融体による耐火物の損傷が大きい傾斜炉1
6他端の炉壁16a内部又は炉壁露出部に第3水冷ジャ
ケット22を設け、第3水冷ジャケット22の冷却によ
りスラグ耐火物からなる被覆層34を形成するため、溶
融体による耐火物の消耗を抑制でき、この第3水冷ジャ
ケット22の複数の仕切り用金属板22eが傾斜炉16
の傾斜方向に沿って配設されたため、溶融体の流下方向
に沿ってジャケット内に冷却水が流れるので、均一にム
ラなく傾斜炉他端の炉壁内部又は炉壁露出部を冷却する
ことができる。
【0013】請求項10に係る発明は、請求項5ないし
9いずれかに係る発明であって、水冷ジャケット19,
21,22の内面側の金属板の外面に耐火物を固定する
ための複数の突起が金属板と一体的に形成された請求項
5ないし9いずれか記載の炉壁保護装置である。請求項
10に係る発明では、水冷ジャケットの内面側の金属板
の外面に形成された複数の突起により、耐火物が固定し
やすくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、炉本体の炉壁内部又は
炉壁露出部に冷却水が循環する流路を形成して冷却水に
より廃棄物溶融炉の炉壁を保護する方法である。その特
徴ある構成は、溶融スラグを冷却することにより生成さ
れるスラグ耐火物が炉壁内面に1〜15cmの厚さで析
出して被覆層を形成するように炉内温度及び冷却水の水
量を制御することにある。溶融スラグや熱分解ガスによ
る耐火物の損傷が大きい箇所に水冷ジャケットを設け、
炉内温度及び水冷ジャケット内に循環する冷却水の水量
を制御することにより、溶融スラグや熱分解ガスを冷却
して、スラグ耐火物として炉壁内面に析出させて被覆層
を形成するため、炉内面に形成された耐火物の溶損等に
よる損耗を抑制するとともに、炉内面の熱的損耗を抑制
することができる。
【0015】本発明の廃棄物は都市ゴミ等の一般廃棄
物、産業廃棄物等が挙げられ、廃棄物を溶融することに
より生成される溶融スラグがSiO2、CaO又はAl2
3を少なくとも1種含む。溶融スラグにSiO2、Ca
O又はAl23を少なくとも1種含むことにより、この
溶融スラグを冷却すると、スラグ耐火物が析出される。
【0016】次に本実施の形態を図面に基づいて詳細に
説明する。図1に示すように、廃棄物溶融炉10は直立
円筒状のシャフト炉11からなり、耐火物で内張りされ
たシャフト炉11本体の途中に、廃棄物を炉本体内部に
供給する廃棄物供給路12が略水平に接続され、この廃
棄物供給路12には廃棄物供給装置13が設けられてい
る。シャフト炉11本体の上端には、炉本体内部で発生
した熱分解ガスを排出するための排気口14が設けら
れ、炉本体の下端には、廃棄物供給路12により供給さ
れた廃棄物を加熱溶融するとともに廃棄物の溶融スラグ
を流下させるように構成された耐火物で内張りされた傾
斜炉16の一端が接続されることにより屈曲部35が形
成される。傾斜炉16の他端には流下してくる溶融スラ
グを水砕装置17に導く鉛直管18の上端が接続され
る。シャフト炉11本体下端の炉壁11a内部又は炉壁
露出部には第1水冷ジャケット19が設けられ、傾斜炉
16の一端の炉壁16a内部又は炉壁露出部には第2水
冷ジャケット21が、他端の炉壁16a内部又は炉壁露
出部には第3水冷ジャケット22がそれぞれ設けられ
る。図1に示す破線は炉内壁及び水冷ジャケット内表面
を示す。
【0017】図2に示すように、第1水冷ジャケット1
9は、炉壁内面に相応した湾曲面又は平面を有し、その
内部に複数の仕切り用金属板19eが鉛直方向に平行に
配設されて蛇行流路15aを形成する構造となってい
る。そのため、この第1水冷ジャケット19内に循環す
る冷却水は、図3に示すように、鉛直方向に蛇行するよ
うに流れる。ここで、図3の矢印は冷却水の循環方向を
示す。この第1水冷ジャケット19は、図4に示すよう
に、シャフト炉11下端の炉壁11a内面に相応した湾
曲面又は平面を有する第1及び第2金属板19b,19
cを所定の間隔をあけた状態で複数の金属製側板19d
により両金属板19b,19cの全周囲を囲み、第1及
び第2金属板19b,19cの間に複数の仕切り用金属
板19eが蛇行流路15aを形成するように両金属板1
9b,19cに垂直にかつ互いに平行に配設されること
により構成されている。第1水冷ジャケット19を構成
する第1及び第2金属板19b,19c、金属製側板1
9d及び仕切り用金属板19eの材料としては、Cu、
Cu合金、SUS、超合金、Ni-Cr-Fe合金(イン
コネル)又は高Mo含有Ni合金(ハステロイ)等が挙
げられる。
【0018】また、図5に示すように、第2水冷ジャケ
ット21は、傾斜炉16一端の炉壁16a内面に相応し
た湾曲面又は平面を有し、その内部に複数の仕切り用金
属板21eが傾斜炉16の傾斜方向に沿って平行に配設
されて蛇行流路20aを形成する構造となっている。そ
のため、この第2水冷ジャケット21内に循環する冷却
水は、図6に示すように、傾斜炉16の傾斜方向に沿っ
て蛇行するように流れる。ここで、図6の矢印は冷却水
の循環方向を示す。この第2水冷ジャケット21は、図
7に示すように、傾斜炉16一端の炉壁16a内面に相
応した湾曲面又は平面を有する第1及び第2金属板21
b,21cを所定の間隔をあけた状態で複数の金属製側
板21dにより両金属板21b,21cの全周囲を囲
み、第1及び第2金属板21b,21cの間に複数の仕
切り用金属板21eが蛇行流路20aを形成するように
両金属板21b,21cに垂直にかつ互いに平行に配設
されることにより構成されている。第2水冷ジャケット
21を構成する材料としては、第1水冷ジャケット19
と同様にCu、Cu合金、SUS、超合金、Ni-Cr-
Fe合金(インコネル)又は高Mo含有Ni合金(ハス
テロイ)等が挙げられる。
【0019】更に、図8に示すように、第3水冷ジャケ
ット22は、傾斜炉16他端の炉壁16a内面に相応し
た湾曲面又は平面を有し、溶融スラグが流下する底部中
央は凸状に構成されている。その内部に複数の仕切り用
金属板22eが傾斜炉16の傾斜方向に沿って平行に配
設されて蛇行流路25aを形成する構造となっている。
そのため、この第3水冷ジャケット22内に循環する冷
却水は傾斜炉16の傾斜方向に沿って蛇行するように流
れる。ここで、図8の矢印は冷却水の循環方向を示す。
この第3水冷ジャケット22は、傾斜炉16他端の炉壁
16a内面に相応した湾曲面又は平面を有する第1及び
第2金属板22b,22cを所定の間隔をあけた状態で
複数の金属製側板22dにより両金属板22b,22c
の全周囲を囲み、第1及び第2金属板22b,22cの
間に複数の仕切り用金属板22eが蛇行流路25aを形
成するように両金属板22b,22cに垂直にかつ互い
に平行に配設されることにより構成されている。第3水
冷ジャケット22を構成する材料としては、上記第1及
び第2水冷ジャケット19,21と同様にCu、Cu合
金、SUS、超合金、Ni-Cr-Fe合金(インコネ
ル)又は高Mo含有Ni合金(ハステロイ)等が挙げら
れる。
【0020】これら第1〜第3水冷ジャケット19,2
1,22にはそれぞれ冷却水の供給口15b,20b,
25b及び排出口15c,20c,25cが設けられ
る。図12に示すように、これら冷却水の供給口15
b,20b,25b及び排出口15c,20c,25c
と水貯蔵槽23はそれぞれ2本の管路で接続され、第1
〜第3水冷ジャケット19,21,22の冷却水の供給
口15b,20b,25bと水貯蔵槽23とを接続する
管路には、ポンプ23aを介して第1〜第3水冷ジャケ
ット19,21,22に供給する水量を制御する水量調
整バルブ19a,21a,22aが設けられている。
【0021】廃棄物溶融炉10には、炉本体10内部に
廃棄物を加熱溶融させるための燃料を供給する燃料供給
装置29と、炉本体10内部に、例えば酸素含有量が9
0%以上含まれる高濃度酸素含有ガスを供給する酸素含
有ガス供給装置31と炉10内部の温度を検出する温度
センサ32とが設けられる。この温度センサ32はシャ
フト炉11の上端に形成された排出口14の入口付近に
設置される。燃料供給装置29と炉本体10とを接続す
る管路29bには、燃料供給装置29から供給される燃
料の流通量を調整するための燃料供給バルブ29aが設
けられている。同様に、酸素含有ガス供給装置31と炉
本体10とを接続する管路31bには、酸素含有ガス供
給装置31から供給される酸素含有ガスの流通量を調整
する酸素含有ガス供給バルブ31aが設けられている。
【0022】燃料供給バルブ29a、酸素含有ガス供給
バルブ31a、温度センサ32及び水量調整バルブ19
a,21a,22aはそれぞれ電気的にコントローラ3
3に接続される。コントローラ33は、温度センサ32
の検出出力に基づいて、これら燃料供給バルブ29a、
酸素含有ガス供給バルブ31a、水量調整バルブ19
a,21a,22aの各開度をそれぞれ操作すること
で、炉本体10内部への燃料の供給、炉本体10内部へ
の酸素含有ガスの供給、第1〜第3水冷ジャケット1
9,21,22への冷却水の供給量をそれぞれ制御す
る。
【0023】廃棄物供給路12に設けられた廃棄物供給
装置13は、廃棄物供給路12内に廃棄物を圧送するプ
レス24と、プレス24とシャフト炉本体11との間に
位置する部分に廃棄物供給路12内に廃棄物を供給する
ホッパ26とを備える。ホッパ26には、ホッパ26内
の廃棄物を一定量ずつ切出して廃棄物供給路12に送出
する定量切出し装置27が更に設けられており、これに
よって廃棄物供給路12には一定量ずつ廃棄物が供給さ
れるようになっている。この廃棄物供給装置13は、廃
棄物供給路12内に廃棄物を圧送することで廃棄物供給
路12を通じて炉本体10内部に廃棄物を連続的に供給
するものであって、例えば廃棄物供給路12内に高密度
の廃棄物層を形成することで、廃棄物自体によって廃棄
物供給路12を封止するようにしたものもある。
【0024】一方、シャフト炉11上端に形成された排
気口14には、排ガス処理装置28が設けられている。
排ガス処理装置28は、炉本体10から排出される排ガ
スから有害成分、例えば塩素ガス、硫黄酸化物、窒素酸
化物等を分離して排ガスの除洗を行うとともに、排ガス
に含まれる有用ガス、例えば一酸化炭素ガス等の可燃性
ガスを回収するものである。そして、排ガス処理装置2
8によって回収された有用ガスのうち、可燃性のガスは
図示しない有効利用ガスホルダーに貯蔵され、燃料供給
装置29に戻された後に炉本体10に供給されたり、発
電用の燃料等の別の用途に用いられたりする。
【0025】このように構成される廃棄物溶融炉10を
用いた廃棄物の処理の様子について説明する。まず、廃
棄物供給装置13による炉本体10内部への廃棄物の供
給動作について説明する。廃棄物供給装置13では、ホ
ッパ26内の廃棄物が定量切出し装置27によって切出
されて、廃棄物供給路12内に一定量ずつ供給される。
廃棄物の供給量は、廃棄物溶融炉10の処理能力又は運
転条件に応じて適切な量となるよう調整される。廃棄物
供給路12に供給された廃棄物は圧縮されるとともにプ
レス24によりシャフト炉11内部に圧送される。シャ
フト炉11内部に圧送された廃棄物は高温に維持された
炉10内部で、炉10内部に供給された燃料と酸素含有
ガスにより燃焼かつ溶融されて、溶融スラグと熱分解ガ
スとなる。溶融スラグはシャフト炉11から傾斜炉16
へ移動し、鉛直管18より水砕装置17へと流下し、固
定化される。固定化された水砕物は選別されてスラグは
セメントやコンクリートの骨材等の建設資材として、メ
タルは金属原料やカウンターウエイト等としてそれぞれ
再資源化される。熱分解ガスはシャフト炉11上部へと
向かい、排気口14より排出され、排ガス処理装置28
により、有害成分の除洗を行って排ガスに含まれる有用
ガスを回収する。
【0026】ここで第1〜第3水冷ジャケット19,2
1,22に冷却水をそれぞれ供給し、水冷ジャケット内
部に冷却水を循環させて炉壁11a,16a内部を十分
に冷却させる。冷却により、シャフト炉11下端の炉壁
11a内面及び傾斜炉16一端の炉壁16a内面には熱
分解ガスが、傾斜炉16他端の炉壁16a内面には高温
の溶融体である溶融スラグがそれぞれスラグ耐火物とし
て析出する。炉壁11a,16a内面に析出したスラグ
耐火物は、被覆層34として溶融炉の操業前に事前に形
成した耐火物と同様の断熱性が発揮される。温度センサ
32により排気口14の入り口付近の温度を検出して、
コントローラ33によりこの温度に基づいて炉10内部
に供給される燃料ガス及び酸素含有ガス、水冷ジャケッ
トへの冷却水の水量の制御を行い、析出するスラグ耐火
物が厚さ1〜15cmとなるように被覆層34を形成す
る。被覆層34の厚さは1〜15cmである。好ましく
は5〜10cmである。下限値未満であると耐火物が溶
損してしまい、上限値を越えると水冷ジャケットの冷却
効率が低下する不具合を生じる。この被覆層34の厚さ
は溶融炉の操業前に事前に内張りした成形耐火物を含ん
だ数値である。被覆層34を形成することにより、溶融
スラグや熱分解ガスによる溶損が激しい箇所を保護する
ため、耐火物の張り替えを行う回数を大幅に抑制するこ
とができる。
【0027】なお、第1〜第3水冷ジャケット19,2
1,22の内面側の金属板の外面は、耐火物を固定する
ための複数の突起が金属板と一体的に形成された構造と
なっていてもよい。水冷ジャケットに複数の突起を有す
ることにより、溶融スラグや熱分解ガスが析出して被覆
層が形成しやすくなる。また本実施の形態では、図9、
図10及び図11に示すように、シャフト炉11及び傾
斜炉16の炉壁11a,16a内部を耐火物により内張
りした形状としたが、操業前の初期状態において、耐火
物による内張りを施さず、連続操業時に炉内温度及び冷
却水の水量を制御して形成されるスラグ耐火物からなる
被覆層34のみを耐火物として炉壁を保護してもよい。
【0028】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 <実施例1〜5>図1に示すような、処理量が150t
/日の炉壁内部に第1〜第3水冷ジャケットを設けた廃
棄物溶融炉を用意し、炉内温度及び冷却水温度が表1に
示すような数値になるようにコントローラより炉内温度
及び冷却水水量の制御を行いながらそれぞれ1ヶ月間連
続操業した。
【0029】
【表1】
【0030】<評価>表1に示すような実施例1〜5の
炉内温度及び冷却水温度となるようにコントローラによ
り炉内温度及び冷却水水量を制御して1ヶ月間連続操業
した廃棄物溶融炉の炉内部を確認したところ、上記数値
にそれぞれ炉内温度及び冷却水温度を制御したため、炉
壁内面に溶融スラグが析出してそれぞれ厚さ1〜15c
mのスラグ耐火物からなる被覆層が形成されていた。1
ヶ月間連続操業後の炉壁内面と連続操業する前の初期状
態の炉壁内面とを比較したところ、スラグ耐火物が形成
されていたため、炉壁内面はほぼ初期状態と同じ状態に
維持されており、炉壁内面が溶融スラグにより溶損され
ておらず、炉内面の熱的損耗も小さかった。この炉壁内
面の状態から判断して無修繕で一年間の操業が可能であ
ることを確認した。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の保護方法
は、炉本体の炉壁内部又は炉壁露出部に冷却水が循環す
る流路を形成して、この流路を流れる冷却水により廃棄
物溶融炉の炉壁を保護する方法である。その特徴ある構
成は、廃棄物を溶融することにより生成されるSi
2、CaO又はAl23を少なくとも1種含んだ溶融
スラグを冷却して厚さ1〜15cmのスラグ耐火物を炉
壁内面に析出させて被覆層を形成するように炉内温度及
び冷却水の水量を制御することにある。厚さ1〜15c
mのスラグ耐火物からなる被覆層を形成するように炉内
温度及び冷却水の水量を制御することにより、溶融スラ
グや熱分解ガスなどにより消耗する耐火物の上面にスラ
グ耐火物を形成し、炉内面に形成された耐火物の溶損等
による損耗を抑制する。また、炉内温度を制御するた
め、炉内面の熱的損耗を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】廃棄物溶融炉の全体構成図。
【図2】第1水冷ジャケットの内部構成図。
【図3】第1水冷ジャケットの展開図。
【図4】図3のA−A線断面図。
【図5】第2水冷ジャケットの内部構成図。
【図6】第2水冷ジャケットの展開図。
【図7】図6のB−B線断面図。
【図8】第3水冷ジャケットの内部構成図。
【図9】図1のC−C線断面図。
【図10】図1のD−D線断面図。
【図11】図1のE−E線断面図。
【図12】廃棄物溶融炉の概略構成を示す縦断面図。
【符号の説明】
10 廃棄物溶融炉 11 シャフト炉 12 廃棄物供給路 16 傾斜炉 17 水砕装置 18 鉛直管 19,21,22 第1,第2,第3水冷ジャケット 19a,21a,22a 第1,第2,第3水量調整バ
ルブ 29a 燃料供給バルブ 31a 酸素含有ガス供給バルブ 32 温度センサ 33 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 5/44 F23G 5/44 D F23J 1/02 F23J 1/02 Z (72)発明者 山手 一記 東京都文京区小石川1丁目3番25号 三菱 マテリアル株式会社地球環境・エネルギー カンパニー内 (72)発明者 飯田 孝司 東京都文京区小石川1丁目3番25号 三菱 マテリアル株式会社地球環境・エネルギー カンパニー内 Fターム(参考) 3K061 AA16 AB03 AC01 BA03 BA06 BA08 DB11 DB19 PB13 3K062 AA16 AB03 AC01 BA01 BB02 DA01 DA08 3K065 AA16 AB03 AC01 BA04 BA05 FA11 FA15 FB01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉本体(10)の炉壁(11a,16a)内部又は炉
    壁露出部に冷却水が循環する流路(15a,20a,25a)を形成
    して前記冷却水により廃棄物溶融炉(10)の炉壁(11a,16
    a)を保護する方法において、 前記廃棄物を溶融することにより生成される溶融スラグ
    がSiO2、CaO又はAl23を少なくとも1種含
    み、 前記溶融スラグを冷却することにより生成されるスラグ
    耐火物が前記炉壁(11a,16a)内面に1〜15cmの厚さ
    で析出して被覆層(34)を形成するように炉内温度及び前
    記冷却水の水量を制御することを特徴とする廃棄物溶融
    炉の炉壁保護方法。
  2. 【請求項2】 溶融炉(10)が直立円筒状のシャフト炉(1
    1)であって、シャフト炉(11)本体の途中に廃棄物供給路
    (12)が略水平に接続され、前記シャフト炉(11)本体の下
    端に前記供給路(12)により供給された廃棄物を加熱溶融
    するとともに前記廃棄物の溶融スラグを流下させるよう
    に構成された傾斜炉(16)の一端が接続され、前記傾斜炉
    (16)の他端に流下してくる溶融スラグを水砕装置(17)に
    導く鉛直管(18)の上端が接続された請求項1記載の炉壁
    保護方法。
  3. 【請求項3】 シャフト炉(11)本体の下端と傾斜炉(16)
    の一端が接続されることにより形成された屈曲部(35)の
    炉壁(35a)内部又は炉壁露出部の流路(15a,20a)に流れる
    冷却水の温度が40〜90℃となるように、かつ前記屈
    曲部(35)近傍の炉内温度が1200〜1800℃になる
    ように炉内温度及び前記冷却水の水量を制御する請求項
    2記載の炉壁保護方法。
  4. 【請求項4】 傾斜炉(16)他端の炉壁(16a)内部又は炉
    壁露出部の流路(25a)に流れる冷却水の温度が40〜9
    0℃となるように、かつ前記傾斜炉(16)他端近傍の炉内
    温度が1200〜1800℃になるように炉内温度及び
    前記冷却水の水量を制御する請求項2記載の炉壁保護方
    法。
  5. 【請求項5】 炉本体(10)の炉壁(11a,16a)内部又は炉
    壁露出部に冷却水が循環する流路(15a,20a,25a)を有す
    る水冷ジャケット(19,21,22)が設けられ、前記流路(15
    a,20a,25a)を循環する冷却水により廃棄物溶融炉(10)の
    炉壁(11a,16a)を保護する装置において、 前記廃棄物を溶融することにより生成される溶融スラグ
    がSiO2、CaO又はAl23を少なくとも1種含
    み、 前記炉本体(10)の温度を検出する温度センサ(32)と、前
    記炉本体(10)内部の廃棄物をそれぞれ燃焼かつ溶融させ
    るための燃料供給バルブ(29a)及び酸素含有ガス供給バ
    ルブ(31a)と、前記流路(15a,20a,25a)を流れる冷却水の
    水量を調整する水量調整バルブ(19a,21a,22a)と、前記
    温度センサ(32)の検出出力に基づいて前記燃料供給バル
    ブ(29a)、酸素含有ガス供給バルブ(31a)及び水量調整バ
    ルブ(19a,21a,22a)の各開度を制御するコントローラ(3
    3)とを備え、 前記コントローラ(33)は前記溶融スラグが冷却されるこ
    とにより生成されるスラグ耐火物が前記炉壁(11a,16a)
    内面に1〜15cmの厚さで析出して被覆層(34)を形成
    するように前記燃料供給バルブ(29a)、酸素含有ガス供
    給バルブ(31a)及び水量調整バルブ(19a,21a,22a)の各開
    度を制御することを特徴とする廃棄物溶融炉の炉壁保護
    装置。
  6. 【請求項6】 水冷ジャケット(19,21,22)が、それぞれ
    炉壁(11a,16a)内面に相応した湾曲面又は平面を有する
    第1金属板(19b,21b,22b)及び第2金属板(19c,21c,22c)
    と、前記第1金属板(19b,21b,22b)及び第2金属板(19c,
    21c,22c)を所定の間隔をあけた状態で両金属板(19b,21
    b,22b,19c,21c,22c)の全周囲を囲繞する複数の金属製側
    板(19d,21d,22d)と、前記第1金属板(19b,21b,22b)及び
    第2金属板(19c,21c,22c)の間に蛇行流路(15a,20a,25a)
    を形成するように両金属板(19b,21b,22b,19c,21c,22c)
    に垂直にかつ互いに平行に配設された複数の仕切り用金
    属板(19e,21e,22e)とを備えた請求項1記載の炉壁保護
    装置。
  7. 【請求項7】 溶融炉(10)が直立円筒状のシャフト炉(1
    1)であって、シャフト炉(11)本体の途中に廃棄物供給路
    (12)が略水平に接続され、前記シャフト炉(11)本体の下
    端に前記供給路(12)により供給された廃棄物を加熱溶融
    するとともに前記廃棄物の溶融スラグを流下させるよう
    に構成された傾斜炉(16)の一端が接続され、前記傾斜炉
    (16)の他端に流下してくる溶融スラグを水砕装置(17)に
    導く鉛直管(18)の上端が接続された請求項5又は6記載
    の炉壁保護装置。
  8. 【請求項8】 シャフト炉(11)本体の下端と傾斜炉(16)
    の一端が接続されることにより形成された屈曲部(35)の
    炉壁(35a)内部又は炉壁露出部に冷却水が循環する流路
    (15a,20a)を有する第1及び第2水冷ジャケット(19,21)
    が配設され、 前記第1水冷ジャケット(19)が前記シャフト炉(11)本体
    の下端に設けられかつ前記第1水冷ジャケット(19)の複
    数の仕切り用金属板(19e)が鉛直方向に配設され、 前記第2水冷ジャケット(21)が前記傾斜炉(16)の一端に
    設けられかつ前記第2水冷ジャケット(21)の複数の仕切
    り用金属板(21e)が前記傾斜炉(16)の傾斜方向に沿って
    配設された請求項7記載の炉壁保護装置。
  9. 【請求項9】 傾斜炉(16)他端の炉壁(16a)内部又は炉
    壁露出部に冷却水が循環する流路(25a)を有する第3水
    冷ジャケット(22)が設けられ、 前記第3水冷ジャケット(22)の複数の仕切り用金属板(2
    2e)が前記傾斜炉(16)の傾斜方向に沿って配設された請
    求項7記載の炉壁保護装置。
  10. 【請求項10】 水冷ジャケット(19,21,22)の内面側の
    金属板の外面に耐火物を固定するための複数の突起が前
    記金属板と一体的に形成された請求項5ないし9いずれ
    か記載の炉壁保護装置。
JP2001114797A 2001-04-13 2001-04-13 廃棄物溶融炉の炉壁保護方法及びその保護装置 Withdrawn JP2002310417A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001114797A JP2002310417A (ja) 2001-04-13 2001-04-13 廃棄物溶融炉の炉壁保護方法及びその保護装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001114797A JP2002310417A (ja) 2001-04-13 2001-04-13 廃棄物溶融炉の炉壁保護方法及びその保護装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002310417A true JP2002310417A (ja) 2002-10-23

Family

ID=18965797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001114797A Withdrawn JP2002310417A (ja) 2001-04-13 2001-04-13 廃棄物溶融炉の炉壁保護方法及びその保護装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002310417A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019066110A (ja) * 2017-10-02 2019-04-25 Dowaエコシステム株式会社 焼却灰の溶融処理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019066110A (ja) * 2017-10-02 2019-04-25 Dowaエコシステム株式会社 焼却灰の溶融処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109469910A (zh) 一种连续溢流排渣等离子熔融炉及应用
CN104136842A (zh) 流动层锅炉的层内传热管
EP1288569A2 (en) Ash Melting Device
JPH07301409A (ja) 有効ガス及び不活性無機残渣を同時に発生させて廃棄物を焼却する方法及び装置
JP2002310417A (ja) 廃棄物溶融炉の炉壁保護方法及びその保護装置
CN219810270U (zh) 一种炉壁及固废气化熔融炉
JPH0346723B2 (ja)
JP6643116B2 (ja) 低炭素型シャフト炉の炉底部構造
JP3739940B2 (ja) 廃棄物溶融炉
JP3635139B2 (ja) 廃棄物処理炉
US6571721B1 (en) Ash melting apparatus
JP4073916B2 (ja) 溶融炉
JP2002295979A (ja) 電気溶融炉の炉壁構造及び炉壁耐火物の損耗抑制方法
JP3764641B2 (ja) 電気溶融炉の運転制御方法
JP3904379B2 (ja) 二次燃焼室のダスト排出装置
JP2006023052A (ja) 灰溶融炉の排ガス処理方法およびその処理設備
JP2004045030A (ja) 廃棄物溶融炉
JP2006023000A (ja) 燃焼室
JPH09217920A (ja) 燃焼溶融炉および廃棄物処理装置
KR100771662B1 (ko) 용융로 장치
JP3857089B2 (ja) 灰溶融処理方法及び灰溶融処理装置
CN116085801A (zh) 一种固废气化熔融炉
JPS6033419A (ja) 焼却残渣処理装置
JPH10325527A (ja) 排ガス流路の路壁構造
JPH08159440A (ja) スラグの出滓口

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080701